JP2005342234A - 内視鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体間における粘膜の色調のバラツキ等を考慮した上において、正常部位の色素量と病変部位の色素量とを明確に分けることができるような色強調を行うことのできる内視鏡装置を提供する。
【解決手段】本発明における内視鏡装置1は、被検体102を撮像し、撮像した前記被検体の像を画像信号に変換してプロセッサ3に送信する撮像素子17と、プロセッサ3の操作手段を構成する色強調スイッチ101からの指示により、前記画像信号に対して所定の色強調を行う画像信号処理部24とを有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡装置に関し、特に、撮像手段が撮像した、被検体である生体内の像において、術者が正常部位と病変部位との判別を行うことのできる内視鏡装置に関するものである。
従来より、内視鏡装置は医療分野等において広く用いられている。特に、医療分野における内視鏡装置は、術者が被検体である生体内の検査、観察等の処置を行うという用途において主に用いられている。医療分野における内視鏡装置を用いた観察として一般的に知られているものとしては、例えば、主に白色光を生体内に照射し、肉眼による観察と略同様の生体内の像を撮像する通常観察の他に、特定の波長域を有する励起光を生体内に照射した際に生体内の生体組織が発する自家蛍光の像を撮像し、該自家蛍光の像を観察することにより、生体内の正常部位および病変部位を判別することができる自家蛍光観察がある。自家蛍光観察を行うことのできる内視鏡装置としては、例えば、特許文献1において提案されているようなものがある。特許文献1において提案されている内視鏡装置は、画像処理回路を有し、該画像処理回路においては、例えば、入力された画像信号の正常部位および病変部位のそれぞれに対し、色強調等の画像処理が行われる。特許文献1において提案されている内視鏡装置を用いて自家蛍光観察を行う場合、正常部位と病変部位とは、異なる色素量を有する像として観察される。そして、正常部位と病変部位との判別が難しい部分においては、色強調を行うことにより、正常部位の色素量をと病変部位の色素量とを明確に分けることができる。
特開2000−041942号公報
しかし、生体内におけるコラーゲン等の蛍光物質含有量、蛍光物質を覆っている上皮の厚み等は、生体間において異なるため、自家蛍光観察を行う際に撮像される生体内の像の色調もまた、生体間において異なることが一般的である。そのため、色強調を行った際に、正常部位の色素量が病変部位の色素量と略同一になる場合があり、例えば、本来は正常部位の像であるにもかかわらず、病変部位の像として観察され、術者が診断を行う際の障害となるという課題があった。
本発明は、前記した点に鑑みてなされたものであり、生体間における粘膜の色調のバラツキ等を考慮した上において、正常部位の色素量と病変部位の色素量とを明確に分けることができるような色強調を行うことのできる内視鏡装置を提供することを目的としている。
本発明における内視鏡装置は、操作手段と、被検体を撮像し、撮像した前記被検体の像を画像信号に変換して送信する撮像手段とを有する内視鏡装置であって、前記操作手段に設けられた第1の指示手段と、前記第1の指示手段からの指示により、前記画像信号に対して所定の色強調を行う際に用いる所定の係数を、所定の閾値と、画素毎に算出された所定の値とに基づいて算出する色強調手段とを有する。
本発明によれば、生体間における粘膜の色調のバラツキ等を考慮した上において、正常部位の色素量と病変部位の色素量とを明確に分けることができるような色強調を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1から図13は、本発明の第1の実施形態に係るものである。図1は、本実施形態に係る内視鏡装置の全体構成を示す構成図である。図2は、本実施形態に係る内視鏡装置に用いられる帯域切替フィルタの構成図である。図3は、本実施形態に係る内視鏡装置に用いられる帯域回転フィルタ版の構成図である。図4は、本実施形態に係る内視鏡装置に用いられる通常/蛍光観察用フィルタおよび赤外観察用フィルタの分光特性を示す図である。図5は、本実施形態に係る内視鏡装置に用いられる狭帯域光観察用フィルタの分光特性を示す図である。図6は、本実施形態に係る内視鏡装置に用いられる回転フィルタ板に設けられた、Rフィルタと、Gフィルタと、Bフィルタとの分光特性を示す図である。図7は、本実施形態に係る内視鏡装置に用いられる回転フィルタ板に設けられた、励起フィルタと、G’フィルタと、R’フィルタとの分光特性を示す図である。図8は、本実施形態に係る内視鏡装置に用いられる励起光カットフィルタの透過特性を示す図である。図9は、本実施形態に係る内視鏡装置の画像信号処理部の内部構成を示すブロック図である。図10は、本実施形態に係る内視鏡装置において行われる画像処理の内容を示すフローチャートである。図11は、本実施形態に係る内視鏡装置が画像処理の際に用いる強調係数αと、(Gout/Gin)との相関を示す図である。図12は、G’フィルタを通過した照射光を被検体に照射した際の反射光(以降G’光の反射光と略記する)の強度と、(蛍光強度/G’光の反射光の強度)との相関を示す図である。図13は、本実施形態に係る内視鏡装置において行われる画像処理による、術者がみることのできる像の変化を示す図である。
本実施形態に係る内視鏡装置1は、図1で示すように、スコープ2を有し、スコープ2は、生体内に挿入することができる程度の外径を有する挿入部と、スコープ2の操作を行うための各種インターフェイスが設けられた操作部とを有する。また、本実施形態に係る内視鏡装置1は、図1で示すように、プロセッサ3を有し、プロセッサ3は、外表面上に複数の操作手段を有し、撮像された画像信号の信号処理等を行う。さらに、本実施形態に係る内視鏡装置1は、図1で示すように、画像を表示するモニタ4と、画像をデジタル記録するデジタル画像記録部5と、プロセッサに接続されるキーボード6と、被検体102を観察する際に用いられる、各種観察用の照射光を供給する光源装置63とを有する。
照明光供給手段である光源装置63は、照射光を照射するランプ7と、ランプ7の照射光路上に設けられ、透過波長を制限する帯域切替フィルタ8と、帯域切替フィルタを回転駆動させるためのモーター9と、回転フィルタ板10と、回転フィルタ板10を回転駆動させるためのモーター11と、回転フィルタ板10を、ランプ7の照射光路の軸に対して垂直方向に移動させるためのモーター12とからなる。
スコープ2は、光源装置63から供給された照射光を導光するライトガイドファイバー15を有する。また、スコープ2は、挿入部の先端部に、所定の波長以下の波長を有する光を遮断することにより励起光を除去する励起光カットフィルタ16と、被検体102を撮像し、撮像した被検体102の像を画像信号として送信する、CCD(電荷結合素子)等の撮像素子17とを有する。励起光カットフィルタ16は、図8における121に示すような、すなわち、透過帯域が、後述する励起フィルタ47と重ならないような透過特性を有する。なお、本実施形態の内視鏡装置1においては、撮像素子17の前面に励起光カットフィルタ16が設けられているものとして以降の説明を行うが、励起光カットフィルタ16は、例えば、狭帯域光観察を行う場合には使用しないため、スコープ2に設けられていなくとも良い。また、スコープ2の操作部には、光源装置63に設けられた各フィルタを切り替える指示を行うことにより、照射光の種類の切替を行うためのフィルタ切替スイッチ18と、デジタル画像記録部5に画像の記録を行うように指示を行うためのレリーズスイッチ19と、スコープ2に関する情報が記録されており、プロセッサ3に設けられたCPU36からの読み書きが可能であるスコープIDメモリ20とが設けられている。
プロセッサ3の外表面上には、プロセッサ3に対する各種操作を行うための操作手段が設けられている。前記操作手段は、機材バラツキ補正スイッチ37と、第1の指示手段である色強調スイッチ101と、補正枠表示スイッチ38と、補正枠サイズスイッチ62と、第2の指示手段である粘膜色補正スイッチ39と、色バランス設定スイッチ60と、色バランスレベル表示LED61とからなる。そして、前記操作手段を構成する各部は、プロセッサ3の内部に設けられた、後述するCPU36と電気的に接続されている。
プロセッサ3に設けられたプリプロセス部21は、撮像素子17に接続され、撮像素子17から送信される画像信号に対し、所定の処理を行う。プロセッサ3に設けられたA/D(アナログ/デジタル)コンバータ22は、プリプロセス部21から送信される画像信号を受信し、該画像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。プロセッサ3に設けられた第1乗算器23は、第1係数制御部32から入力され、光源装置63から照射される照射光が有する波長毎に異なる、第1の乗算係数と、A/Dコンバータ22から送信される画像信号とを、回転フィルタ板10の回転に同期するようなタイミングにおいて乗算し、該乗算後の画像信号を送信する。プロセッサ3に設けられた同時化メモリ29は、第1乗算器23から面順次式に送信される画像信号の同時化を行い、該同時化を行った後の画像信号を送信する。プロセッサ3に設けられた第2乗算器26は、色補正手段である第2係数制御部34から入力され、光源装置63から照射される照射光が有する波長毎に異なる、第2の乗算係数と、同時化メモリ29から出力される画像信号とを、回転フィルタ板10の回転に同期するようなタイミングにおいて乗算し、該乗算後の画像信号を送信する。プロセッサ3に設けられた画像信号処理部24は、第2乗算器26から送信される画像信号に対して所定の色強調を行い、該所定の色強調後の画像信号を送信する。なお、前記所定の色強調の詳細な内容については、後程説明を行う。プロセッサ3に設けられた補正枠インポーズ部25は、CPU36からの指示に基づいて、所定の色補正および所定の色強調を行うときに基準とする色のサンプリング領域を表す枠が、モニタ4に表示される画像にインポーズされるように、画像信号処理部24から送信される画像信号に対して情報を付加し、該情報を付加した後の画像信号を送信する。プロセッサ3に設けられたガンマ補正部27は、補正枠インポーズ部25から送信される画像信号に対してガンマ特性の補正を行い、該補正を行った後の画像信号を送信する。プロセッサ3に設けられたセレクタ28は、第1乗算器23から送信される画像信号と、ガンマ補正部27から送信される送信される画像信号と、テストパターン発生部35から送信される画像信号とを受信し、受信した各画像信号の中から1つを選択し、選択した画像信号を送信する。プロセッサ3に設けられたD/A(デジタル/アナログ)コンバータ30は、セレクタ28から送信される画像信号を受信し、該画像信号をデジタル信号からアナログ信号に変換する。そして、D/Aコンバータ30により変換されたアナログ信号である画像信号は、モニタ4と、デジタル画像記録部5とに送信される。
プロセッサ3に設けられた第1サンプリング部31は、撮像素子17が色の基準となる色基準物体を撮像している状態において、A/Dコンバータ22から送信される画像信号に対し、第1サンプリング部31に記録されている、スコープ2の機種毎に最適なサンプリング領域においてサンプリングを行い、該サンプリング領域内における、照射光の各照射波長帯域に対応する画像信号の強度の平均値を算出する。第1係数制御部32は、第1サンプリング部31が算出した前記平均値を、各照射波長帯域に対応した値であり、かつ、平均値の逆数に比例した値である第1の乗算係数に変換し、回転フィルタ板10の回転に同期するようなタイミングにおいて、該第1の乗算係数を第1乗算器23に送信する。プロセッサ3に設けられた第2サンプリング部33は、同時化メモリ29から送信される画像信号に対して所定のサンプリング領域のサンプリングを行い、該所定のサンプリング領域内における各照射波長帯域に対応する画像信号の強度の平均値を算出する。プロセッサ3に設けられた第2係数制御部34は、第2サンプリング部33が算出した前記平均値を、第2の乗算係数に変換し、回転フィルタ板10の回転に同期するようなタイミングにおいて、該第2の乗算係数を第2乗算器26に送信する。プロセッサ3に設けられたテストパターン発生部35は、モニタ4の画像調整等を行う際に用いられる、例えば、グレーの階段状の縦縞チャートである、テストパターンの画像信号をセレクタ28に送信する。プロセッサ3に設けられたCPU(中央演算処理装置)36は、プロセッサ3の各部と電気的に接続され、接続された各部の制御等を行う。
モニタ4は、プロセッサ3に接続され、プロセッサ3から送信される画像信号を受信し、該画像信号に基づいて、画像の表示を行う。
デジタル画像記録部5は、プロセッサ3に接続され、プロセッサ3から送信される画像信号を受信し、該画像信号の記録を行う。
キーボード6は、プロセッサ3に接続され、患者IDや患者名等をプロセッサ3に入力するためのアルファベットキーや、検査が終了した際に、プロセッサ3に入力されている患者情報を消去するための検査終了キー等が設けられている。
帯域切替フィルタ8は、図2に示すように、通常/蛍光観察用フィルタ103と、狭帯域光観察用フィルタ104と、赤外光観察用フィルタ105とを有している。通常/蛍光観察用フィルタ103は、図4における112に示すような分光特性を有し、赤外光観察用フィルタ105は、図4における113に示すような分光特性を有する。また、狭帯域光観察用フィルタ104は、1つのフィルタにおいて3つの離散的な帯域を透過する3峰性のフィルタにより構成されており、図5における114に示すような分光特性を有する。
回転フィルタ板10は、図3に示すように、外周部に、赤色域の波長を有する光を透過するRフィルタ106と、緑色域の波長を有する光を透過するGフィルタ107と、青色域の波長を有する光を透過するBフィルタ108とを有する。Rフィルタ106は、図6における115に示すような分光特性を有し、Gフィルタ107は、図6における116に示すような分光特性を有し、Bフィルタ108は、図6における117に示すような分光特性を有する。また、回転フィルタ板10は、図3に示すように、内周部に、540〜560nmの波長を有する光を透過するG’フィルタ109と、390〜450nmの波長を有する光を透過する励起フィルタ110と、600〜620nmの波長を有する光を透過するR’フィルタ111とを有する。G’フィルタ109は、図7における118に示すような分光特性を有し、励起フィルタ110は、図7における119に示すような分光特性を有し、R’フィルタ111は、図7における120に示すような分光特性を有する。
次に、以上のような構成において、内視鏡装置1を使用する際に、使用者である術者が行う、所定の色強調等についての説明を行う。
光源装置1のランプ7は、被検体102を照明するための照射光を照射する。ランプ7から照射された照射光は、照射光路上に設けられた、帯域切替フィルタ8と、回転フィルタ板10とを通過してスコープ2のライトガイドファイバー15に供給される。スコープ2のフィルタ切替スイッチ18からの指示があった場合、該指示はCPU36に送信される。前記指示を受信したCPU36は、モーター9とモーター12とに対してフィルタ切替指示信号を送信する。
前記フィルタ切替指示信号を受信したモーター9は、通常観察または蛍光観察の指示を受信した場合には通常/蛍光観察用フィルタ103が、狭帯域光観察の指示を受信した場合には狭帯域光観察用フィルタ104が、赤外光観察の指示を受信した場合には赤外光観察用フィルタ105が、それぞれランプ7の照射光路上に挿入されるように、帯域切替フィルタ8を回転駆動させる。
また、モーター11は、通常観察と、狭帯域光観察と、赤外光観察との中のいずれかを行う場合においては、外周部に設けられた各フィルタ、すなわち、Rフィルタ106と、Gフィルタ107と、Bフィルタ108とが、順次ランプ7の照射光路上に挿入されるように、所定の速度をもって回転フィルタ板10を回転駆動させる。なお、帯域切替フィルタ8に設けられた各フィルタと、回転フィルタ板10に設けられた各フィルタとの組み合わせにより、通常観察を行う際には、赤色域の波長を有する光と、緑色域の波長を有する光と、青色域の波長を有する光とが透過され、狭帯域光観察を行う際には、400〜430nmの波長を有する光と、530〜560nmの波長を有する光と、600〜630nmの波長を有する光とが透過され、赤外光観察を行う際には、790〜820nmの波長を有する光と、900〜980nmの波長を有する光とが透過されるような構成となっている。
また、前記フィルタ切替指示信号を受信したモーター12は、蛍光観察の指示を受信した場合においては、内周部に設けられた各フィルタ、すなわち、G’フィルタ109と、励起フィルタ110と、R’フィルタ111との内のいずれかが、ランプ7の照射光路上に挿入されるように、回転フィルタ板10をランプ7の照射光路に対して垂直に移動させる。そして、モーター11は、蛍光観察を行う場合においては、通常観察と、狭帯域光観察と、赤外光観察との内のいずれかを行う場合に比べて半分の速度である所定の速度をもって回転フィルタ板10を回転駆動させる。なお、前記したような回転フィルタ板10の回転駆動により、蛍光観察を行う際には、540〜560nmの波長を有する光と、390〜450nmの波長を有する光、すなわち、被検体102である生体内の組織から自家蛍光を励起するための励起光と、600〜620nmの波長を有する光とが透過されるような構成となっている。
スコープ2のライトガイドファイバー15に供給された照射光は、スコープ2の先端部から被検体102に照射される。被検体102において散乱、反射等された照射光は、スコープ2の先端部に設けられた撮像素子17上において結像し、撮像される。撮像素子17の前面には、励起光カットフィルタ16が設けられており、励起光カットフィルタ16は、390〜450nmの励起光を遮断し、被検体102である生体内の組織から発せされる自家蛍光を抽出する。撮像手段である撮像素子17は、図示しない撮像素子駆動回路により、回転フィルタ板10の回転に同期して駆動され、回転フィルタ板10に設けられた各フィルタを透過した照射光が、被検体102に照射されるタイミングに応じて撮像した被検体102の像を画像信号に変換し、該画像信号をプロセッサ3のプリプロセス部21に対して順次送信する。
スコープ2とプロセッサ3とが接続された際には、スコープIDメモリ20から、スコープ2が対応可能な観察モード、スコープ2の適応部位、スコープ2の機材バラツキに関する補正パラメータ等がCPU36に送信される。なお、本実施形態の説明においては、スコープIDメモリ20がスコープ2に設けられたものとして以降の説明を行うが、スコープIDメモリ20が設けられていないスコープも、プロセッサ3に接続して使用することは可能である。なお、前記スコープを使用する場合、プロセッサ3は、前記スコープとプロセッサ3とが接続された際に、スコープIDメモリ20が前記スコープに設けられていないことを認識する。その後、プロセッサ3は、前記スコープに対し、通常観察と狭帯域観察とを行うことが可能であり、かつ、特殊なスコープを必要としないスコープであるという認識を行うための処理を行う。そして、前記処理により、前記スコープをプロセッサ3に接続して使用することが可能となる。
内視鏡装置1を用いて検査等を行う際には、各光学系部材の個体差等による機材バラツキに起因して、撮像素子17が撮像した画像信号に、色調のバラツキが生じる場合がある。前記色調のバラツキの補正を行いたい場合には、まず、術者が色の基準となる色基準物体を撮像した状態において、機材バラツキ補正スイッチ37をオンする。機材バラツキ補正スイッチ37からの指示は、CPU36を介してサンプリング部31に送信され、サンプリング部31は、該指示に基づき、スコープ2の機種毎に最適なサンプリング領域においてサンプリングを行い、該サンプリング領域内における照射光の各照射波長帯域に対応する画像信号の強度の平均値を算出する。なお、前記サンプリング領域は、サンプリング部31内に記録された情報である。また、前記情報は、スコープ2をプロセッサ3に接続した際に、スコープ2の機種等に応じたサンプリング領域がCPU36から指示され、該指示により逐次書き換えられる。第1係数制御部32は、第1サンプリング部31が算出した前記平均値を、各照射波長帯域に対応した値であり、かつ、平均値の逆数に比例した値である第1の乗算係数に変換し、回転フィルタ板10の回転に同期するようなタイミングにおいて、該第1の乗算係数を第1乗算器23に送信する。第1乗算器23は、A/Dコンバータ22から送信される画像信号と、第1係数制御部32から送信される第1の乗算係数とを乗算し、該乗算により、第1乗算器23は、機材バラツキから生じる色調のバラツキが補正された画像信号を送信する。
機材バラツキ補正スイッチ37がオンされた場合に第1係数制御部32で算出される、サンプリング領域内における照射光の各照射波長帯域に対応する画像信号の強度の平均値は、プロセッサ3に接続されるスコープ2毎に個別に算出され、また、1度算出された該平均値は、CPU36を介してスコープIDメモリ20に記録される。そのため、サンプリング領域内における照射光の各照射波長帯域に対応する画像信号の強度の平均値がスコープIDメモリ20に記録されているスコープ2をプロセッサ3に接続した場合においては、スコープIDメモリ20から、該スコープ2に応じた算出済の平均値がCPU36を介して第1係数制御部32に送信される。なお、プロセッサ3に接続されているスコープ2が複数の観察モードに対応可能である場合、機材バラツキ補正スイッチ37が押された際に、自動的に連続して各観察モードでの機材バラツキ補正が行われる。
また、被検体102である生体内の検査等を行う際には、生体間の粘膜色の違い等による色のバラツキに起因して、撮像素子17が撮像した画像信号に、色調のバラツキが生じる場合がある。また、色調のバラツキが無い場合であっても、正常部位の色素量と病変部位の色素量とが略同一になるような部分については、正常部位と病変部位との判別が難しいため、例えば、本来は正常部位の像であるにもかかわらず、病変部位の像として観察される場合もある。前記色調のバラツキの補正および所定の色強調である病変部位の色強調を行いたい場合においては、蛍光観察時に、まず、術者が補正枠表示スイッチ38を押すことにより、CPU36から補正枠インポーズ部25に対して補正枠の表示を指示する補正枠指示信号が送信され、モニタ4の観察画面上に補正枠が表示される。さらに、術者が続けて補正枠表示スイッチ38を押すことにより、補正枠の位置を変更することができる。その後、術者が補正枠サイズスイッチ62を押すことにより、補正枠の大きさを選択する。なお、前記補正枠指示信号は、前記補正枠の大きさの情報も含んでいる。前述した操作により、補正枠の位置および大きさが決定すると、補正枠インポーズ部25により、インポーズされる補正枠の位置および大きさが変更されるとともに、第2サンプリング部33によりサンプリングされる所定の領域が、該補正枠の内側となるように、サンプリングされる領域の位置や大きさが変更される。その後、正常粘膜が前記補正枠の中に入っている状態において、術者が粘膜色補正スイッチ39を押すことにより、粘膜色補正スイッチ39からの指示がCPU36に送信される。粘膜色補正スイッチ39からの指示を受信したCPU36は、色調のバラツキの補正である粘膜色補正を行う際に動作を行う各部に、制御信号を送信する。その後、補正枠の内側における、各照射波長帯域に対応する画像信号の強度の平均値が、CPU36からの制御信号を受信した第2サンプリング部33において算出される(図10におけるステップS11)。すなわち、本実施形態においては、被検体102の色調データである、前記各照射波長帯域に対応する画像信号の強度の平均値は、使用者である術者が粘膜色補正スイッチ39を操作することにより得られる値である。そして、色調取得手段である第2サンプリング部33により算出された該平均値に基づき、CPU36からの制御信号を受信した第2係数制御部34は、所定の演算を行うことにより、所定の色補正である粘膜色補正を行うために必要となる係数を決定し、該係数を第2乗算器26に送信する。すなわち、色補正手段である第2係数制御部34は、第2の指示手段である粘膜色補正スイッチ39からの指示が、CPU36を介して制御信号として送信されることにより、撮像手段である撮像素子17が撮像した画像信号に対し、所定の色補正である粘膜色補正を行う(図10におけるステップS12)。そして、粘膜色補正により、生体間の粘膜色の違い等による色のバラツキが補正され、かつ、正常部位と病変部位とにおいてそれぞれ異なるような所定の色調をもってモニタ4の観察画面上に表示される。
さらに、術者が第1の指示手段である色強調スイッチ101を押すことにより、色強調指示信号がCPU36に送信される。色強調スイッチ101からの色強調指示信号を受信したCPU36は、所定の色強調を行う際に動作を行う、画像信号処理部24を含めた各部に、色強調指示信号と制御信号とを併せて送信する。画像信号処理部24は、図9に示すように、色素量算出回路46と、色強調手段である強調係数算出回路47と、ディレイ回路48と、色素強調回路49とからなる。なお、第2乗算器26と、画像信号処理部24とを接続する信号線は、図1においては1本であるが、図9に示すように、実際に接続されている信号線は3系統であるものとする。また、CPU36と、画像信号処理部24とを接続する信号線は、図1においては1本であるが、図9に示すように、実際に接続されている信号線は2系統であるものとする。色素量算出回路46は、下記の数式(1)に基づき構成された回路であり、蛍光観察時において色強調指示信号を受信した際に、第2乗算器26から送信される画像信号に基づき、所定の値である非腫瘍指数Intmを画素毎に出力する。

Intm=log(Gin/Rin) ・・・式(1)

ここで、図9および数式(1)において、Ginは、第2乗算器26から画像信号処理部24に送信される画像信号に含まれる蛍光の強度を示し、Rinは、第2乗算器26から画像信号処理部24に送信される画像信号に含まれる、G’光の反射光の強度を示す。Ginと、Rinとを前述のように定めた場合、蛍光観察時においては、正常部位はGin>RinとなることからIntm>0となり、病変部位はGin<RinとなることからIntm<0となる。そのため、上記数式を用いて非腫瘍指数Intmを算出することにより、正常部位と病変部位を数値的に区別することができる。
色素量算出回路46から出力された画素毎の非腫瘍指数Intmは、強調係数算出回路47に送信される。強調係数算出回路47は、所定の閾値であるThと、所定の値である非腫瘍指数Intmとを含む下記の数式(2)に基づいて構成された回路であり、非腫瘍指数Intmを含む信号を受信した際に、所定の色強調を行う際に用いる所定の係数である強調係数αを、画素毎に出力する(図10におけるステップS13)。

α=Intm−log(Th) ・・・式(2)


ここで、所定の閾値であるThは、強調係数算出回路47に予め記録された一定の値であり、下記の数式(3)を用いて定められる。

Th=(Tave+NTave)/2 ・・・式(3)

ここで、TaveおよびNTaveは、予め病変部位が特定されている複数の生体から得た、粘膜色補正後の正常部位および病変部位の色調データから算出される値である。例えば、複数の生体から得た粘膜色補正後の色調データにおいて、Taveは、正常部位の(蛍光強度/G’光の反射光の強度)の平均値を算出した値であり、また、NTaveは、病変部位の(蛍光強度/G’光の反射光の強度)の平均値を算出した値である。なお、以降の説明においては、Thは、上記の数式を用いて決定される所定の閾値であるとして説明を行うが、例えば、G’光の反射光の強度をパラメータとした関数として、フィッシャーの線形判別関数を用いて算出することもできる。
強調係数算出回路47から出力された画素毎の強調係数αは、色素強調回路49に送信される。色素強調回路49は、下記の数式(4)に基づいて構成された回路であり、ディレイ回路48によりタイミングを調整されて送信される(Ginと、Rinと、Binとが含まれる)画像信号と、強調係数算出回路47から送信される画素毎に算出された強調係数αと、CPU36から送信される色強調指示信号と、CPU36から送信される強調の度合いを示す正の定数である色素強調レベルhとを受信した際に、画素毎に所定の色強調を行う(図10におけるステップS14)。

Rout=Rin
Gout=Gin×exp(h×kg×α) (α<0の場合)
=Gin×(−1/(h×kg×α+1)+2) (α>0の場合)
=Gin (α=0の場合)
Bout=Bin
・・・式(4)

ここで、図9および上記数式(4)において、Goutは、色素強調回路49から補正枠インポーズ部25に送信される画像信号に含まれる蛍光の強度を示し、Routは、色素強調回路49から補正枠インポーズ部25に送信される画像信号に含まれるG’光の反射光の強度を示し、Boutは、色素強調回路49から補正枠インポーズ部25に送信される画像信号に含まれるR’フィルタ111を通過した照射光を被検体102に照射した際の反射光(以降R’光の反射光と略記する)の強度を示す。また、上記数式におけるkgは、色素強調回路49に予め記録された正の定数である。さらに、Binは、第2乗算器26から画像信号処理部24に送信される画像信号に含まれる、R’光の反射光の強度を示す。
色素強調回路49が上記数式を用いた強調を行うことにより、α>0の場合、すなわち、被検体102の正常部位においては、Goutが大きな値となるため、粘膜色補正のみを行った場合よりも、例えば、さらに濃い緑色の画像がモニタ4に表示され、また、α<0の場合、すなわち、被検体102の病変部位においては、Goutが小さな値となるため、粘膜色補正のみを行った場合よりも、例えば、さらに薄い緑色の画像がモニタ4に表示される。
なお、αと(Gout/Gin)との相関は、図11のグラフに示すようなものとなる。図11に示すように、(Gout/Gin)の値は、α=0の場合、すなわち、正常部位と病変部位の境界部分に相当する場合において、最も急峻に変化する。そのため、正常部位と病変部位との境界部分に相当する色素量を有する画素が第2乗算器26から送信される画像信号の中に含まれていたとしても、色素強調回路49が上記数式を用いた所定の色強調を行うことにより、色素強調回路49から出力される画像信号は、例えば、図12に示すように、正常部位と病変部位との色素量が画素毎に明確に区別された画像信号として、補正枠インポーズ部25に送信される。なお、図12の左側の図は、画像信号に対して処理を加えない状態における、G’光の反射光の強度と(蛍光強度/G’光の反射光の強度)との相関を示し、図12の中央の図は、画像信号に対して粘膜色補正を行った状態における、G’光の反射光の強度と(蛍光強度/G’光の反射光の強度)との相関を示し、図12の右側の図は、画像信号に対して粘膜色補正および所定の色強調を行った状態における、G’光の反射光の強度と(蛍光強度/G’光の反射光の強度)との相関を示す。画像信号に対して処理を加えない状態においては、被検体である生体間における粘膜の色調のバラツキが生じる。そのため、図12の左側の図に示すように、正常部位と病変部位との判別が難しい場合があり、例えば、本来は正常部位の像であるにもかかわらず、病変部位の像として観察されるということがある。画像信号に対して処理を加えない状態において、該画像信号に対して粘膜色補正が行われた場合、図12の中央の図に示すように、被検体である生体間における粘膜の色調のバラツキを所定の範囲内に抑えることができる。さらに、画像信号に対して粘膜色補正が行われた後において、該画像信号に対して所定の色強調が行われた場合、図12の右側の図に示すように、被検体である生体間における粘膜の色調のバラツキを所定の範囲内に抑え、かつ、正常部位と病変部位とを明確に分けることができる。
その結果、モニタ4の観察画面上においては、例えば、図13に示すように、術者が被検体102の正常部位と病変部位との判別を容易に行うことができるような被検体102の像が表示される。
また、所望の色調に正常部位および病変部位の色を変更して観察を行いたい場合には、術者は、色バランス設定スイッチ60を押した後、色バランスレベル表示LED61もしくはモニタ4の観察画面上の像を見ながら、正常部位および病変部位の色を所望の色調に変更することができる。
なお、前述した粘膜色補正および所定の色強調は、第1の指示手段である色強調スイッチ101と、第2の指示手段である粘膜色補正スイッチ39とが両方とも押され、両方のスイッチから指示が行われた場合、色補正手段である第2係数制御部34が粘膜色補正を行った後に、強調係数算出回路47が所定の色強調を行うものとする。
また、前述した粘膜色補正および所定の色強調は、粘膜色補正スイッチ39および色強調スイッチ101を押すことによりそれぞれの処置が行われるような構成となっているが、例えば、粘膜色補正スイッチ39もしくは色強調スイッチ101のいずれかを押すことにより、粘膜色補正および所定の色強調を連動して行うようにしても良い。
前述したような構成および作用において、本実施形態の内視鏡装置1は、生体間における粘膜の色調のバラツキ等を考慮した上において、正常部位の色素量と病変部位の色素量とを、モニタ4の観察画面上に表示される被検体102の像において、明確に分けることができる。そのため、例えば、モニタ4の観察画面上に表示される被検体102の像において、本来は正常部位の像であるにもかかわらず、病変部位の像として表示されるといったようなことが無く、術者が、生体内における病変部位に対し、検査、観察等の処置を確実に行うことができる。
(第2の実施形態)
図14から図16は、本発明の第2の実施形態に係るものである。なお、第1の実施形態と同様の構成を持つ部分については、詳細説明は省略する。また、第1の実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を用いて説明は省略する。
図14は、本実施形態に係る内視鏡装置の全体構成を示す構成図である。図15は、本実施形態に係る内視鏡装置の画像信号処理部の内部構成を示す図である。図16は、本実施形態に係る内視鏡装置において行われる画像処理の内容を示すフローチャートである。
本実施形態に係る内視鏡装置1aは、図14に示すように、第1の実施形態の内視鏡装置1とは異なり、粘膜色補正スイッチ39を有しないが、第1の実施形態の画像信号処理部24の代わりに、画像信号処理部24aを有している。
画像信号処理部24aは、図15に示すように、色素量算出回路46と、色強調手段である強調係数算出回路47aと、ディレイ回路48と、色素強調回路49とからなる。なお、第2乗算器26と、画像信号処理部24aとを接続する信号線は、図14においては1本であるが、図15に示すように、実際に接続されている信号線は3系統であるものとする。また、CPU36と、画像信号処理部24aとを接続する信号線は、図14においては1本であるが、図15に示すように、実際に接続されている信号線は3系統であるものとする。
前述したように、内視鏡装置1aは、粘膜色補正スイッチ39を有しないため、粘膜色補正を行わない。そのため、本実施形態に係る内視鏡装置1aにおいては、第2係数制御部34は、係数として1を常に第2乗算器26に送信する。
次に、本実施形態に係る内視鏡装置1aにおいて、所定の色強調を行う場合の内視鏡装置1aの作用について説明を行う。
所定の色強調を行うために、撮像手段である撮像素子17が被検体102の正常部位を撮像している状態において、術者が第1の指示手段である色強調スイッチ101を押すと、色強調指示信号がCPU36に送信される。色強調スイッチ101からの色強調指示信号を受信したCPU36は、所定の色強調を行う際に動作を行う、画像信号処理部24aを含めた各部に、色強調指示信号と制御信号とを併せて送信する。その後、CPU36は、撮像素子17が撮像した画像信号に対し、該画像信号全体における蛍光強度の平均値であるNfと、該画像信号全体におけるG’光の反射光の強度の平均値であるNg’とを、色調取得手段である第2サンプリング部33から取得する。さらに、CPU36は、Nf/Ng’の値を算出して画像信号処理部24aに設けられた、色強調手段である強調係数算出回路47aに送信する(図16におけるステップS21)。すなわち、本実施形態においては、被検体102の色調データである、前記画像信号全体における蛍光強度の平均値であるNfと、前記画像信号全体におけるG’光の反射光の強度の平均値であるNg’とは、使用者である術者が色強調スイッチ101を操作することにより得られるデータである。
強調係数算出回路47aは、数式(2)および下記の数式(5)に基づいて構成された回路であり、CPU36から送信されるNf/Ng’の値を受信した際に、所定の閾値であるThを出力する(図16におけるステップS22)。

Th=Nf/Ng’−β ・・・式(5)


ここで、上記数式(5)におけるβは、強調係数算出回路47aに予め記録された一定の値であり、下記の数式(6)を用いて定められる。

β=(NTave−Tave)/2 ・・・式(6)


ここで、TaveおよびNTaveは、予め病変部位が特定されている複数の生体から得た、粘膜色補正後の正常部位および病変部位の色調データから算出される値であり、また、第1の実施形態と同様の算出方法をもって定められる値であるため、詳細説明は省略する。また、本実施形態において、所定の閾値であるThは、撮像素子17が撮像した被検体102の正常部位の画像信号から算出されるNf/Ng’の値に依存して変化する値、すなわち、被検体102毎に算出されて設定される値である。
さらに、強調係数算出回路47aは、所定の係数である強調係数αを、強調係数算出回路47aが出力した所定の閾値であるThと、色素量算出回路46が第1の実施形態と同様の方法をもって出力した所定の値である非腫瘍指数Intmとに基づいて画素毎に出力し、色素強調回路49に該強調係数αを送信する(図16におけるステップS23)。色素強調回路49は、ディレイ回路48によりタイミングを調整されて送信される(Ginと、Rinと、Binとが含まれる)画像信号と、強調係数算出回路47aから送信される画素毎に算出された強調係数αと、CPU36から送信される色強調指示信号と、CPU36から送信される、強調の度合いを示す正の定数である色素強調レベルhとを受信した際に、第1の実施形態における方法と同様な方法をもって、画素毎に所定の色強調を行う(図16におけるステップS24)。
前述したような構成および作用において、本実施形態の内視鏡装置1aは、被検体102毎に所定の閾値であるThを定めることができるため、第1の実施形態の内視鏡装置1よりも、生体間における粘膜の色調のバラツキ等を考慮した上において、所定の色強調を行うことができる。また、本実施形態の内視鏡装置1aは、粘膜色補正を行うことなく所定の色強調を行うため、蛍光観察時において、色調を変えずに正常部位と病変部位との判別を行うことができる。
第1の実施形態に係る内視鏡装置の全体構成を示す構成図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置に用いられる帯域切替フィルタの構成図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置に用いられる帯域回転フィルタ版の構成図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置に用いられる通常/蛍光観察用フィルタおよび赤外観察用フィルタの分光特性を示す図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置に用いられる狭帯域光観察用フィルタの分光特性を示す図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置に用いられる回転フィルタ板に設けられた、Rフィルタと、Gフィルタと、Bフィルタとの分光特性を示す図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置に用いられる回転フィルタ板に設けられた、励起フィルタと、G’フィルタと、R’フィルタとの分光特性を示す図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置に用いられる励起光カットフィルタの透過特性を示す図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置の画像信号処理部の内部構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置において行われる画像処理の内容を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る内視鏡装置が画像処理の際に用いる強調係数αと、(Gout/Gin)との相関を示す図。 G’光の反射光の強度と、(蛍光強度/G’光の反射光の強度)との相関を示す図。 第1の実施形態に係る内視鏡装置において行われる画像処理による、術者がみることのできる像の変化を示す図。 第2の実施形態に係る内視鏡装置の全体構成を示す構成図。 第2の実施形態に係る内視鏡装置の画像信号処理部の内部構成を示す図。 第2の実施形態に係る内視鏡装置において行われる画像処理の内容を示すフローチャート。
符号の説明
1,1a 内視鏡装置、2 スコープ、3 プロセッサ、4 モニタ、5 デジタル画像記録部、6 キーボード、7 ランプ、8 帯域切替フィルタ、9 モーター、10 回転フィルタ板、11 モーター、12 モーター、15 ライトガイドファイバー、16 励起光カットフィルタ、17 撮像素子、18 フィルタ切替スイッチ、19 レリーズスイッチ、20 スコープIDメモリ、21 プリプロセス部、22 A/Dコンバータ、23 第1乗算器、24,24a 画像信号処理部、25 補正枠インポーズ部、26 第2乗算器、27 ガンマ補正部、28 セレクタ、29 同時化メモリ、30 D/Aコンバータ、31 第1サンプリング部、32 第1係数制御部、33 第2サンプリング部、34 第2係数制御部、35 テストパターン発生部、36 CPU、37 機材バラツキ補正スイッチ、38 補正枠表示スイッチ、39 粘膜色補正スイッチ、46 色素量算出回路、47,47a 強調係数算出回路 48 ディレイ回路、49 色素強調回路、60 色バランス設定スイッチ、61 色バランスレベル表示LED、62 補正枠サイズスイッチ、63 光源装置、101 色強調スイッチ、102 被検体、103 通常/蛍光観察用フィルタ、104 狭帯域光観察用フィルタ、105 赤外光観察用フィルタ、106 Rフィルタ、107 Gフィルタ、108 Bフィルタ、109 G’フィルタ、110 励起フィルタ、111 R’フィルタ
代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (8)

  1. 被検体を撮像し、撮像した前記被検体の像を画像信号に変換して送信する撮像手段を有する内視鏡装置であって、
    前記画像信号に対して画像処理を指示する第1の指示手段と、
    前記第1の指示手段からの指示により、前記画像信号に対して所定の色強調を行う際に用いる所定の係数を、所定の閾値と、画素毎に算出された所定の値とに基づいて算出する色強調手段とを有することを特徴とする内視鏡装置。
  2. 前記画像信号に対して画像処理を指示する第2の指示手段と、
    前記第2の指示手段からの指示により、前記画像信号に対し、所定の色補正を行う色補正手段とをさらに有することを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
  3. 前記第1の指示手段からの指示と、前記第2の指示手段からの指示とが両方とも行われた場合、前記色強調手段は、前記色補正手段が所定の色補正を行った後に、所定の色強調を行うことを特徴とする請求項2記載の内視鏡装置。
  4. 前記所定の閾値は、予め設定された一定の値であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の内視鏡装置。
  5. 前記所定の閾値は、被検体毎に算出されて設定される値であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の内視鏡装置。
  6. 照明光を供給する照明光供給手段と、
    前記照明光供給手段により照明された被検体を撮像し、撮像した前記被検体の像を画像信号に変換して送信する撮像手段と、
    前記被検体の色調データに基づき、前記撮像手段から送信される前記画像信号に対し、所定の色補正を行う色補正手段と、
    前記色補正手段から送信される前記画像信号に対し、所定の色強調を行う色強調手段と、
    を有することを特徴とする内視鏡装置。
  7. 照明光を供給する照明光供給手段と、
    前記照明光供給手段により照明された被検体を撮像し、撮像した前記被検体の像を画像信号に変換して送信する撮像手段と、
    前記被検体の色調データを取得する色調取得手段と、
    前記撮像手段から送信される前記画像信号に対し、前記色調取得手段が取得した前記色調データに基づき、所定の色強調を行う色強調手段と、
    を有することを特徴とする内視鏡装置。
  8. 使用者の操作により、前記色調取得手段が前記被検体の色調データを取得するように指示を行う指示手段をさらに有することを特徴とする請求項7記載の内視鏡装置。

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