JP2005342197A - 超音波送信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 D/A変換器によって波形データをアナログ信号に変換し、そのアナログ信号を増幅することにより、超音波トランスデューサアレイを駆動するための駆動信号を生成する超音波送信装置において、D/A変換器に対する波形データの供給をスムーズに行う。
【解決手段】 この超音波送信装置は、複数の超音波トランスデューサにそれぞれ供給される複数の駆動信号に従って超音波ビームを形成して被検体に送信する超音波用探触子1と、複数の方向について、複数の駆動信号の波形を表す複数組の波形データをそれぞれ生成する波形データ生成手段31と、複数組の波形データを複数組の読出し開始アドレスに対応して格納する格納手段21と、選択された1組の読出し開始アドレスに従って格納手段から読み出された1組の波形データに基づいて複数の駆動信号を生成する複数の送信回路22とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超音波を送信して生体内の臓器等を観察するために用いられる超音波送信装置に関する。
従来、超音波を送受信して3次元画像を取得するためには、位置センサ付きの1次元トランスデューサアレイを用いて、送受信する超音波を電気的にステアリングさせて深度方向の断面に関する2次元画像を取得し、さらに、この1次元トランスデューサアレイを機械的に移動させて取得した複数の2次元画像を合成して3次元画像を作成していた。しかしながら、この手法によれば、1次元トランスデューサアレイの機械的な移動においてタイムラグがあるため、異なる時刻における複数の2次元画像を合成することになるので、合成された画像がぼけたものとなってしまう。従って、この手法は、生体のような、動きを伴う被写体のイメージングには適していない。
このような欠点を解消するためには、2次元トランスデューサアレイを用いて3次元画像を取得する方が有利である。さらに、複数の異なる方向に複数の超音波ビームを同時に送信するマルチビーム送信方式によれば、被検体を走査するために要する時間を短縮することができる。
下記の特許文献1には、マルチビーム送信機能を有するディジタル送信ビームフォーマシステムが開示されている。また、下記の特許文献2には、1回の送信について周波数帯域の異なる複数の送信信号を発生することにより、周波数帯域及び焦域並びに方向が異なる複数の超音波送信ビームを同時に生成可能な超音波診断装置が開示されている。
しかしながら、超音波トランスデューサアレイに複数の駆動信号を供給して送信ビームを形成するためには、一般的に、(1)駆動信号の中心周波数、(2)時間領域における駆動信号の包絡線、(3)発火タイミング(各駆動信号の遅延)、(4)各駆動信号の振幅(アポダイゼーション)の4つの要素を制御しなければならない。特許文献1に記載されているように、実際の駆動信号を表す波形データを用いてこれら4つの要素を管理しようとすると、送信系のD/A(ディジタル/アナログ)変換器に転送すべきデータ量が膨大になってしまい、実時間におけるデータの転送が困難であるという問題が生じる。
一方、下記の特許文献3には、特別のドライバ等を必要とせずに、複数の送信ビームを同時に形成する超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置は、1回の送信で複数の送信ビームを形成するために、複数の振動素子を複数の送信グループに分け、送信グループ毎に異なる送信周波数の送信信号を供給する複数の送信回路を含んでいる。
また、下記の特許文献4には、円形の振動面が別々に複数配置できるのにかかわらず、占有面積が大きくならない超音波送受波器を具備する超音波水中探知機が開示されている。この超音波水中探知機においては、複数の超音波振動子を、その振動面が全て水平面に沿って第1の円内に位置するように並べて送受波器を構成している。これらの超音波振動子を、第1の円に内接し第1の円より小さい同一直径の第2〜第5の円で第1〜第6の超音波振動子群にグループ化し、これら超音波振動子群を適宜選択的に駆動することにより、超音波振動子の振動面の占有面積を小さくしつつ、所望のビームを形成することができる。
しかしながら、特許文献3及び特許文献4に開示されているように、複数の振動子を複数のグループに分けてマルチビーム送信を行うと、各送信ビームの強度が低下してしまうという問題が生じる。
米国特許第6172939号明細書(コラム11−12、図3) 特開平8−38473号公報(第1頁、図1) 特許第3356996号公報(第2頁、図1) 特許第3255815号公報(第2頁、図1)
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、D/A変換器によって波形データをアナログ信号に変換し、そのアナログ信号を増幅することにより、超音波トランスデューサアレイを駆動するための駆動信号を生成する超音波送信装置において、D/A変換器に対する波形データの供給をスムーズに行うことを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点に係る超音波送信装置は、複数の超音波トランスデューサを含み、複数の超音波トランスデューサにそれぞれ供給される複数の駆動信号に従って超音波ビームを形成して被検体に送信する超音波用探触子と、超音波用探触子から複数の方向の内の少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために、複数の方向について、超音波用探触子に供給すべき複数の駆動信号の波形を表す複数組の波形データをそれぞれ生成する波形データ生成手段と、波形データ生成手段によって生成された複数組の波形データを、複数組の読出し開始アドレスに対応して格納する格納手段と、複数組の読出し開始アドレスの内の選択された1組の読出し開始アドレスに従って格納手段から読み出された1組の波形データに基づいて複数の駆動信号を生成し、該複数の駆動信号を超音波用探触子に供給する複数の送信回路とを具備する。
また、本発明の第2の観点に係る超音波送信装置は、複数の超音波トランスデューサを含み、複数の超音波トランスデューサにそれぞれ供給される複数の駆動信号に従って超音波ビームを形成して被検体に送信する超音波用探触子と、超音波用探触子から複数の方向の内の少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために、複数の方向について、超音波用探触子に供給すべき複数の駆動信号の波形を表す複数組の波形データをそれぞれ生成する波形データ生成手段と、波形データ生成手段によって生成された複数組の波形データを格納する第1の格納手段と、超音波用探触子から少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために用いる1組の波形データを、超音波ビームを送信していない期間中に第1の格納手段から転送されて格納する第2の格納手段と、第2の格納手段から読み出された1組の波形データに基づいて複数の駆動信号を生成し、該複数の駆動信号を超音波用探触子に供給する複数の送信回路とを具備する。
本発明の第1の観点によれば、複数の方向について、超音波用探触子に供給すべき複数の駆動信号の波形を表す複数組の波形データをそれぞれ生成し、複数組の読出し開始アドレスに対応して格納手段に格納しておき、1組の読出し開始アドレスを選択して、超音波用探触子から少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために用いる1組の波形データを読み出すことにより、送信回路のD/A変換器に対する波形データの供給をスムーズに行うことができる。
また、本発明の第2の観点によれば、複数の方向について、超音波用探触子に供給すべき複数の駆動信号の波形を表す複数組の波形データをそれぞれ生成して第1の格納手段に格納しておき、超音波用探触子から少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために用いる1組の波形データを、超音波ビームを送信していない期間中に第1の格納手段から第2の格納手段に転送すると共に、第2の格納手段から1組の波形データを読み出すことにより、送信回路のD/A変換器に対する波形データの供給をスムーズに行うことができる。
なお、本願においては、トランスデューサアレイを構成する1エレメント分のトランスデューサを、「超音波トランスデューサ」という。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る超音波送信装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る超音波送信装置は、超音波を送信する機能の他に、超音波エコーを受信し、受信した超音波エコーに基づいて超音波画像を表示する機能を備えている。
図1に示すように、この超音波送信装置は、被検体に当接させて用いられる超音波用探触子(プローブ)1と、超音波用探触子1に接続された超音波送信装置本体2とによって構成される。
超音波用探触子1は、2次元マトリックス状に配列されたN個の超音波トランスデューサ11を含むトランスデューサアレイ(「アレイトランスデューサ」ともいう)を内蔵している。これらの超音波トランスデューサ11は、信号線を介して、超音波送信装置本体2に接続される。なお、トランスデューサアレイとしては、2次元アレイの他に、1次元アレイや1.5次元アレイを使用することもできる。
超音波トランスデューサ11は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb(lead) zirconate titanate)に代表される圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difluoride)に代表される高分子圧電素子等の圧電性を有する材料(圧電材料)の両端に電極を形成した振動子によって構成される。また、近年において、超音波トランスデューサの感度及び帯域向上に寄与するとして期待が寄せられているPZNT(鉛、亜鉛、ニオブ、チタンを含む酸化物)単結晶を含む圧電材料を用いても良い。
このような振動子の電極に、パルス状又は連続波の電気信号を送って電圧を印加すると、圧電材料が伸縮する。この伸縮により、それぞれの振動子からパルス状又は連続波の超音波が発生し、これらの超音波の合成によって超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝搬する超音波を受信することによって伸縮し、電気信号を発生する。これらの電気信号は、超音波の検出信号として利用される。
超音波送信装置本体2は、複数の切換回路20と、複数の高速メモリ21と、複数の送信回路22と、複数の受信回路23と、コンピュータ30と、記録部40と、表示部50とを含んでいる。
複数の切換回路20は、超音波の送信時において、超音波用探触子1に内蔵されている複数の超音波トランスデューサ11を複数の送信回路22にそれぞれ接続し、超音波の受信時において、超音波用探触子1に内蔵されている複数の超音波トランスデューサ11を複数の受信回路23にそれぞれ接続する。
複数の高速メモリ21は、超音波用探触子1から複数の送信方向の内の少なくとも1つの送信方向に超音波ビームを送信するために、複数の送信方向について、それぞれの超音波トランスデューサ11に供給すべき駆動信号の波形を表す複数組の波形データを複数組の読出し開始アドレスに対応して格納する。超音波ビームを送信する際に、1組の読出し開始アドレスを選択して、複数の高速メモリ21から1組の波形データを読み出すことにより、少なくとも1つの送信方向に超音波ビームを送信するための1組の波形データが得られる。
複数の送信回路22の各々は、高速メモリ21から読み出された波形データをアナログの駆動信号に変換するD/A変換器と、D/A変換器から出力される駆動信号を増幅するA級パワーアンプとを含んでいる。D/A変換器は、高速・高分解能で動作し、超音波の送信信号の周波数(送信信号が変調波の場合にはキャリア周波数)の10倍以上のサンプリング周波数に対応しており、より好ましくは、100MHz以上の周波数帯域を有するアナログ信号を出力することができる。また、D/A変換器の分解能は、10ビット以上であり、より好ましくは、14ビット以上とする。複数の送信回路22は、選択された読出し開始アドレスに従って高速メモリ21から読み出された1組の波形データに基づいて複数の駆動信号をそれぞれ生成し、それらの駆動信号を超音波用探触子1に供給する。
複数の受信回路23の各々は、プリアンプと、TGC(time gain compensation:タイム・ゲイン・コンペンセーション)増幅器と、A/D(アナログ/ディジタル)変換器とを含んでいる。各々の超音波トランスデューサ11から出力される検出信号は、プリアンプによって増幅され、TGC増幅器によって、被検体内において超音波が到達した距離による減衰の補正が施される。
TGC増幅器から出力される検出信号は、A/D変換器によってディジタル信号に変換される。なお、A/D変換器のサンプリング周波数としては、少なくとも超音波の周波数の10倍程度の周波数が必要であり、超音波の周波数の16倍以上の周波数が望ましい。また、A/D変換器の分解能としては、10ビット以上が望ましい。
コンピュータ30は、記録部40に記録されているソフトウェア(制御プログラム)に基づいて超音波の送受信を制御する。記録部40においては、ハードディスク、フレキシブルディスク、MO、MT、RAM、CD−ROM、又はDVD−ROM等の記録媒体を用いることができる。コンピュータ30に含まれている中央演算装置(CPU)と、ソフトウェアとによって、波形データ生成部31と、走査制御部32と、位相整合演算部34と、表示画像演算部35とが、機能ブロックとして実現される。また、コンピュータ30は、受信メモリ33を有している。
波形データ生成部31は、超音波用探触子1から複数の方向の内の少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために、複数の方向について、超音波用探触子1に供給すべき複数の駆動信号の波形を表す複数組の波形データをそれぞれ生成し、予め複数の高速メモリ21に格納しておく。複数の高速メモリ21から読み出された1組の波形データに基づいて、複数の送信回路22が複数の駆動信号をそれぞれ生成することにより、送信フォーカス処理が行われて、超音波用探触子1から1つの方向に向けて超音波ビームが送信される。
超音波用探触子1から複数の超音波ビームを同時に送信するマルチビーム送信の場合には、波形データ生成部31は、各々の超音波トランスデューサ11について複数の駆動波形を合成した合成駆動波形を表す波形データを生成する。複数の高速メモリ21から読み出された1組の波形データに基づいて、複数の送信回路22が複数の駆動信号をそれぞれ生成することにより、送信フォーカス処理が行われて、超音波用探触子1から複数の異なる方向に向けて複数の超音波ビームが同時に送信される。
走査制御部32は、超音波ビームの送信方向及び超音波エコーの受信方向を順次設定する。例えば、走査制御部32は、超音波用探触子1から送信される1つ又は複数の超音波ビームの方向を、予め定められた走査方法に従って変化させるように、複数の高速メモリ21の読出し開始アドレスを選択する。
受信メモリ33は、複数の受信回路23のA/D変換器から出力されるディジタルの検出信号を、超音波トランスデューサごとに時系列に記憶する。位相整合演算部34は、走査制御部32において設定された受信方向に基づいて、記録部40に記録されている複数の受信遅延パターンの中から所定のパターンを選択し、そのパターンに基づいて複数の検出信号に遅延を与えて加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線データが形成される。なお、受信フォーカス処理は、A/D変換の前、又は、TGC増幅器による補正の前に行うようにしても良い。
表示画像演算部35は、位相整合演算部34によって形成された音線データに基づいて、画像データを生成する。表示部50は、例えば、CRTやLCD等のディスプレイ装置を含んでおり、表示画像演算部35によって生成された画像データに基づいて、超音波画像を表示する。
なお、本実施形態においては、波形データ生成部31と、走査制御部32と、位相整合演算部34と、表示画像演算部35を、CPUとソフトウェアで構成したが、ディジタル回路やアナログ回路で構成しても良い。
次に、本発明の特徴である駆動信号の生成方式について説明する。
図2は、従来技術と本発明とにおける駆動信号の生成方式について説明するための図である。図2の(a)は、従来技術における駆動信号の生成過程を示している。D/A変換器を含む包絡線形成部60は、波形データに基づいて、与えられた遅延量δ(t)に従って遅延された包絡線信号を形成する。第1の掛算回路71は、包絡線形成部60によって形成された包絡線信号にアポダイゼーション係数を掛け合わせることによって、包絡線信号に開口重み付けを与える。第2の掛算回路72は、第1の掛算回路71から出力される包絡線信号にキャリア信号を掛け合わせることによって、キャリア信号を振幅変調して駆動信号を得る。
図2の(b)は、本発明における駆動信号の生成過程を示している。本発明においては、所望の遅延量と開口重み付けが与えられ、包絡線処理がなされた波形データを用いるので、D/A変換器によって波形データをD/A変換するのみで、各種の処理がなされた駆動信号が得られる。ただし、波形データの情報量が増えるので、どうやって波形データを高速に転送するかが問題となる。この問題を解決するために、本実施形態においては、波形データを格納する複数の高速メモリ21を、対応する送信回路22の近くにそれぞれ配置している。
図3は、本実施形態における波形データの読出し動作について説明するための図である。図3の(a)は、超音波ビームを第1の方向に送信するために用いられる波形データの読出し動作を示している。各々の高速メモリ21において、超音波ビームを第1の方向に送信するために用いられる波形データ1は、アドレス0000〜00FFに格納されている。走査制御部32が読出し開始アドレス0000を指定して読出し命令を送信することにより、高速メモリ21のアドレス0000〜00FFから波形データ1が読み出されて、D/A変換器に供給される。D/A変換器は、供給された波形データ1をD/A変換することにより、駆動信号を生成する。
図3の(b)は、超音波ビームを第2の方向に送信するために用いられる波形データの読出し動作を示している。各々の高速メモリ21において、超音波ビームを第2の方向に送信するために用いられる波形データ2は、アドレス0100〜01FFに格納されている。走査制御部32が読出し開始アドレス0100を指定して読出し命令を送信することにより、高速メモリ21のアドレス0100〜01FFから波形データ2が読み出されて、D/A変換器に供給される。D/A変換器は、供給された波形データ2をD/A変換することにより、駆動信号を生成する。以下同様にして、最後に、超音波ビームを第Mの方向に送信する波形データMが読み出される。
図4に、図1の超音波送信装置において用いられる2次元トランスデューサアレイの例を示す。この例においては、超音波トランスデューサ(素子)の数を42素子×42素子としており、トランスデューサアレイの四隅を除く略円形の部分が、超音波の送受信に使用される。素子ピッチdは0.35mmであり、超音波の周波数fを2.5MHz(波長λ=0.6mm)とすると、素子ピッチは約0.58λに相当する。従って、超音波用探触子1の開口は、0.35mm×42素子=14.7mm以上の直径を有する円形となる。
図5は、2次元トランスデューサアレイから走査範囲内のある点に超音波ビームが送信される様子を表す模式図である。A点及びB点は、それぞれ超音波ビームによりセクター走査される空間領域の焦点位置となる。ここで、方位角θと仰角φを用いて、空間領域における焦点の方向を(θ,φ)で表すと、A点及びB点の方向は、それぞれ(0°,0°)及び(30°,30°)で表される。この例においては、超音波の走査範囲を、−30°≦θ≦30°、−30°≦φ≦30°としている。
また、16本の超音波ビームを同時に送信するものとし、これらの超音波ビーム間の角度差Δθ及びΔφを、それぞれ15°とする。これらの超音波ビームは、走査ステップδθ=δφ=1°で順次ステアリングされる。図6に、最初の送信方向に向けられた16本の超音波ビームと、ある走査ステップだけ下方にステアリングされた16本の超音波ビームとを、模式的に示す。
図7は、複数の超音波トランスデューサに印加される駆動波形と、それによって発生する超音波ビームとの関係を示す図である。図7の(a)は、位相の異なる複数の駆動信号をそれぞれの超音波トランスデューサに印加することにより、方位角θ=−15°に向けて超音波ビームが送信されることを示している。図7の(b)は、位相のほぼ揃った複数の駆動信号をそれぞれの超音波トランスデューサに印加することにより、方位角θ=0°に向けて超音波ビームが送信されることを示している。図7の(c)は、図7の(a)及び(b)に示す駆動信号を合成することにより、方位角θ=−15°に向けた超音波ビームと方位角θ=0°に向けた超音波ビームとが同時に送信されることを示している。
図8は、16本の超音波ビームを同時に送信する場合における駆動信号の波形を求めたシミュレーション結果を示す図である。このシミュレーションにおいては、各超音波トランスデューサから焦点までの距離に基づいて駆動信号に与える遅延量を求め、16本の超音波ビームを16個の焦点に向けて同時に送信するために、16種類の駆動信号を重ね合わせるときの波形を計算している。ここでは、駆動信号として、波連長が2であるバースト信号を想定し、駆動信号に与える遅延量の精度を10n秒としている。
このシミュレーションにおいては、x−y平面を送信面とする2次元トランスデューサアレイを考え、このトランスデューサアレイの送信面の中心を原点とし、原点から焦点までの距離をrとする。このトランスデューサアレイの位置(x,y,0)における超音波トランスデューサから、位置(xFOCUS,yFOCUS,zFOCUS)における焦点に向けて超音波ビームを送信するために、駆動信号に与えるべき遅延量τは次式で表される。ただし、被検体内における音速をcとする。
τ=r−√{(xFOCUS−x)+(yFOCUS−y)+zFOCUS }/c
また、焦点の位置を、方位角θと仰角φを用いて表すと、次のようになる。
FOCUS=r・cosφsinθ
FOCUS=r・sinφ
FOCUS=r・cosφcosθ
図8の(a)は、16本の超音波ビームの内で基準となる超音波ビームを方向(0°,0°)に送信する場合を示しており、斜線の領域は、基準となる超音波ビームによって走査される走査領域を示している。図8の(b)〜(d)は、その際に、例として3つの超音波トランスデューサに印加される駆動信号の波形を示している。このように、同時に送信する超音波ビームの数が増加すると駆動信号の波形が複雑になるので、それぞれの超音波ビームを発生するための発振器から出力される信号をアナログ的又はディジタル的に合成するよりも、合成波形を表す波形データを予め準備しておく方が有利となる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る超音波送信装置の構成を示すブロック図である。本実施形態においては、第1の実施形態における高速メモリ21の替わりに、送信メモリ24及び高速メモリ25が設けられており、これらのメモリに対する波形データの書込み及び読出しの手順が第1の実施形態と異なっているが、その他の点については第1の実施形態と同一である。
波形データ生成部31は、超音波用探触子1から複数の方向の内の少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために、複数の方向について、超音波用探触子1に供給すべき複数の駆動信号の波形を表す複数組の波形データをそれぞれ生成し、予め送信メモリ24に格納しておく。
送信メモリ24は、超音波用探触子1から複数の送信方向の内の少なくとも1つの送信方向に超音波ビームを送信するために、複数の送信方向について、複数の超音波トランスデューサ11に供給すべき駆動信号の波形を表す複数組の波形データを格納する。なお、送信メモリ24は、送信回路22及び高速メモリ25と同一の基板に設けられても良いし、PCI(Peripheral Component Interconnect)等のバスを介して、別の基板に設けられても良い。
走査制御部36は、超音波ビームの送信方向及び超音波エコーの受信方向を順次設定する。例えば、走査制御部36は、超音波用探触子1から送信される1つ又は複数の超音波ビームの方向を、予め定められた走査方法に従って変化させるように、超音波用探触子1から少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために用いる波形データを、超音波ビームを送信していない期間中に送信メモリ24から複数の高速メモリ25に転送する。
複数の高速メモリ25は、超音波用探触子1から少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために用いる1組の波形データを、超音波ビームを送信していない期間中に送信メモリ24から転送されて格納する。超音波ビームを送信する際に、複数の高速メモリ25から1組の波形データを読み出すことにより、少なくとも1つの送信方向に超音波ビームを送信するための1組の波形データが得られる。複数の送信回路22は、それぞれのスイッチ26がオンされると、高速メモリ25から読み出された1組の波形データに基づいて複数の駆動信号をそれぞれ生成し、それらの駆動信号を超音波用探触子1に供給する。
図10は、本実施形態における波形データの読出し動作について説明するための図である。送信メモリ24には、超音波ビームを第1、第2、・・・、第Mの方向に送信するために用いられる複数組の波形データ1、2、・・・、Mが格納されている。走査制御部36が読出し開始アドレスをポインタにより指定して読出し命令を送出することにより、例えば、1組の波形データ2が送信メモリ24から読み出されて、1組の波形データ2に含まれている各超音波トランスデューサ用の波形データが、対応する高速メモリ25に転送される。さらに、スイッチ26がオンされると、高速メモリ25に格納された波形データが、送信回路22のD/A変換器に供給される。D/A変換器は、供給された波形データをD/A変換することにより、駆動信号を生成する。
図11は、本実施形態における波形データの読出し動作について説明するためのタイミングチャートである。循環器用の一般的なセクタスキャンにおいては、各々の超音波トランスデューサが超音波を送信している送信時間帯TTxは約15μ秒程度であり、超音波エコーを受信している受信時間帯TRxは最大で250μ秒程度である。
走査制御部36が、Tx制御信号をハイレベル(送信アクティブ)にすると、高速メモリ25とD/A変換器との間に挿入されているスイッチ26がオンとなり、高速メモリ25に格納されている波形データが一定の周期でD/A変換器に供給されると共に、高速メモリ25の読み出しアドレスがインクリメントされる。D/A変換器は、供給された波形データをD/A変換して駆動信号を出力する。
送信が終了すると、走査制御部36は、Tx制御信号をローレベル(非アクティブ)に戻すので、スイッチ26がオフとなり、D/A変換器は駆動信号の振幅をゼロとする。これにより、超音波エコーの受信中に高速メモリ25にデータを転送しても、受信系の回路に雑音を与えることがない。走査制御部36は、高速メモリ25がD/A変換器から切り離されたことを確認すると、次の送信に用いられる波形データを、送信メモリ24から高速メモリ25に転送する。
以上の実施形態において、遅延部分の波形データ中にゼロが連続する場合に、ランレングス符号化を用いることにより、その部分をゼロの連続数を表すデータに置き換えて、データ長を短くするようにしても良い。
本発明は、超音波を送信して生体内の臓器等を観察するために用いられる超音波送信装置において利用することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る超音波送信装置の構成を示すブロック図である。 従来技術と本発明とにおける駆動信号の生成方式について説明するための図である。 本発明の第1の実施形態における波形データの読出し動作について説明するための図である。 図1の超音波送信装置において用いられる2次元トランスデューサアレイの例を示す図である。 2次元トランスデューサアレイから走査範囲内のある点に超音波ビームが送信される様子を表す模式図である。 2次元トランスデューサアレイから送信されるマルチビームを模式的に示す図である。 複数の超音波トランスデューサに印加される駆動波形と、それによって発生する超音波ビームとの関係を示す図である。 16本の超音波ビームを同時に送信する場合における駆動信号の波形を求めたシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る超音波送信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態における波形データの読出し動作について説明するための図である。 本発明の第2の実施形態における波形データの読出し動作について説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
1 超音波用探触子
2 超音波送信装置本体
11 超音波トランスデューサ
20 切換回路
21、25 高速メモリ
22 送信回路
23 受信回路
24 送信メモリ
26 スイッチ
30 コンピュータ
31 波形データ生成部
32、36 走査制御部
33 受信メモリ
34 位相整合演算部
35 表示画像演算部
40 記録部
50 表示部

Claims (5)

  1. 複数の超音波トランスデューサを含み、前記複数の超音波トランスデューサにそれぞれ供給される複数の駆動信号に従って超音波ビームを形成して被検体に送信する超音波用探触子と、
    前記超音波用探触子から複数の方向の内の少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために、前記複数の方向について、前記超音波用探触子に供給すべき複数の駆動信号の波形を表す複数組の波形データをそれぞれ生成する波形データ生成手段と、
    前記波形データ生成手段によって生成された複数組の波形データを、複数組の読出し開始アドレスに対応して格納する格納手段と、
    前記複数組の読出し開始アドレスの内の選択された1組の読出し開始アドレスに従って前記格納手段から読み出された1組の波形データに基づいて複数の駆動信号を生成し、該複数の駆動信号を前記超音波用探触子に供給する複数の送信回路と、
    を具備する超音波送信装置。
  2. 前記超音波用探触子から送信される複数の超音波ビームの方向を、予め定められた走査方法に従って前記格納手段を制御する走査制御手段をさらに具備する請求項1記載の超音波送信装置。
  3. 複数の超音波トランスデューサを含み、前記複数の超音波トランスデューサにそれぞれ供給される複数の駆動信号に従って超音波ビームを形成して被検体に送信する超音波用探触子と、
    前記超音波用探触子から複数の方向の内の少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために、前記複数の方向について、前記超音波用探触子に供給すべき複数の駆動信号の波形を表す複数組の波形データをそれぞれ生成する波形データ生成手段と、
    前記波形データ生成手段によって生成された複数組の波形データを格納する第1の格納手段と、
    前記超音波用探触子から少なくとも1つの方向に超音波ビームを送信するために用いる1組の波形データを、超音波ビームを送信していない期間中に前記第1の格納手段から転送されて格納する第2の格納手段と、
    前記第2の格納手段から読み出された1組の波形データに基づいて複数の駆動信号を生成し、該複数の駆動信号を前記超音波用探触子に供給する複数の送信回路と、
    を具備する超音波送信装置。
  4. 前記超音波用探触子から送信される複数の超音波ビームの方向を、予め定められた走査方法に従って前記第1及び第2の格納手段を制御する走査制御手段をさらに具備する請求項3記載の超音波送信装置。
  5. 前記波形データ生成手段が、前記超音波用探触子から複数の異なる方向に複数の超音波ビームを同時に送信するために、各々の超音波トランスデューサについて複数の駆動波形を合成することによって得られる合成駆動波形を表す波形データを生成する、請求項1〜4のいずれか1項記載の超音波送信装置。
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