JP2005338291A - 光学部品、双方向光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】 製造プロセスをより簡略化させ、また組立時間を短縮化させるとともに、モジュール全体の部品点数を減らすことにより、製造コストをより低減させることが可能な双方向光モジュールを提供する。
【解決手段】 発光素子12により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズ15と、第1のレンズ15により平行光束とされた出力光を反射面24により全反射する第1のプリズムと、反射面24により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される入力光を平行光束にする球形レンズ17とを有し、出力光並びに入力光の伝播方向に対して一の端面25を傾けて構成した第2のプリズム23を、当該端面25との間で形成される境界が入力光並びに出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、反射面24により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、球形レンズ17により平行光束とされた入力光の一部を端面25で全反射させてこれを受光素子13へ導く。このとき、球形レンズ17は、さらに通過してきた出力光を光ファイバ18へ光結合させる。
【選択図】図1
【解決手段】 発光素子12により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズ15と、第1のレンズ15により平行光束とされた出力光を反射面24により全反射する第1のプリズムと、反射面24により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される入力光を平行光束にする球形レンズ17とを有し、出力光並びに入力光の伝播方向に対して一の端面25を傾けて構成した第2のプリズム23を、当該端面25との間で形成される境界が入力光並びに出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、反射面24により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、球形レンズ17により平行光束とされた入力光の一部を端面25で全反射させてこれを受光素子13へ導く。このとき、球形レンズ17は、さらに通過してきた出力光を光ファイバ18へ光結合させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、光ファイバを介して双方向に光信号を伝送する一芯双方向光通信に適用される光学部品、双方向光モジュールに関する。
近年における光ファイバ通信網の拡大に伴い、1本の光ファイバを用いて双方向に光信号を伝送する一芯双方向光通信システムの導入が進んできている。また、双方向の光伝送が可能な光ファイバへ出力光を供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光するための双方向光モジュール7も提案されている。
この双方向光モジュール7においては、入力光と出力光をモジュール内部において効率よく分離するために、図12(a)に示すようなハーフミラー72を端面に形成させたプリズム71を使用する。このプリズム71は、発光素子からの出力光の一部を反射するとともに当該出力光の他の一部をそのまま通過させてこれを光ファイバ75へと導き、また光ファイバ75から出射される入力光の一部を透過させるとともに当該入力光の他の一部を反射させて、これを受光素子81へと導く。
即ち、このプリズム71の端面を透過率並びに反射率の制御されたハーフミラー72で構成し、当該端面を発光素子からの出力光の入射角、及び光ファイバ75からの入力光の入射角に対して略45°傾けて構成することにより、一芯双方向光通信システムに応じた双方向光モジュールを作り出すことが可能となる。
また従来においては、例えば図12(b)に示すような、入射される波長に応じて光を透過させ、或いは反射する波長選択フィルタ74を使用する双方向光モジュール8も提案されている。
この波長選択フィルタ74は、発光素子からの出力光の波長λ1の光を透過させるとともに、光ファイバ75から出射される入力光の波長λ2の光を全反射する特性を有する。この波長選択フィルタ74をモジュール内に実装することにより、発光素子からの出力光の全てをそのまま透過させてこれを光ファイバ75へと導くとともに、光ファイバ75から出射される入力光の全てを全反射させて、これを受光素子81へと導くことが可能となる。特にこの波長選択フィルタ74を用いる双方向光モジュール8は、ハーフミラー72を用いる双方向光モジュール7と比較して光のロスを少なくすることができるため、モジュール全体の光結合効率をより向上させることが可能となる。
ところで、上述した従来の双方向光モジュール7,8では、光結合効率を更に向上させるべく、発光素子並びに受光素子、更には光ファイバ75付近にレンズを配設することが一般的である。しかしながら、かかるレンズを数多く配設することにより部品点数が増加し、実装時における労力が過多となる。
このため、双方向光モジュールの各構成要素を金型で一体成型した光学プラスチックを用いる方法も提案されている。この光学プラスチックは、各構成要素をガラス製とする場合と比較して、製造コストを大幅に下げることができるため量産性に優れ、また成型が容易であるため作製労力を軽減させることができるという利点もある。
しかし、この光学プラスチックの端面に蒸着された反射膜等は、周囲の環境変化に基づく熱膨張により、容易に剥離してしまう。このため、かかる光学プラスチックを実装する双方向光モジュール全体の長期に亘る信頼性を確保することができないという問題点が生じる。
また、プリズムとして光学プラスチックを用いる双方向光通信用光学部品として、特許文献1に技術が従来において開示されている。この双方向光通信用光学部品では、プリズム本体よりも屈折率を高めた円柱体を埋設してこれを導波部とすることにより通信効率化を図る構成とされている。
しかしながら、この従来の双方向光通信用光学部品では、かかる円柱体をプリズム内に組み込む必要があるところ、却って構成そのものが複雑化してしまうという問題点もあった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、製造プロセスをより簡略化させ、また組立時間を短縮化させるとともに、モジュール全体の部品点数を減らすことにより、製造コストをより低減させることが可能な光学部品、双方向光モジュールを提供することにある。
本発明に係る光学部品は、上述した課題を解決するために、発光素子により発光された出力光を双方向の光伝送が可能な光ファイバへ供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光素子に受光させるための光学部品において、発光素子により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズと、第1のレンズにより平行光束とされた出力光を反射板により全反射する反射手段と、反射手段により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される入力光を平行光束にする第2のレンズと、出力光並びに入力光の伝播方向に対して一の端面を傾けて構成したプリズムを、当該端面との間で形成される境界が入力光並びに出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、反射手段により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、第2のレンズにより平行光束とされた入力光の一部を端面で全反射させてこれを受光素子へ導く光路制御手段とを備える。
本発明に係る光学部品は、上述した課題を解決するために、発光素子により発光された出力光を双方向の光伝送が可能な光ファイバへ供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光素子に受光させるための光学部品において、発光素子により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズと、第1のレンズにより平行光束とされた出力光を反射板により全反射する反射手段と、反射手段により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される入力光を平行光束にする第2のレンズと、出力光並びに入力光の伝播方向に対して一の端面を傾けて構成したプリズムを、当該端面との間で形成される境界が入力光並びに出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、反射手段により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、第2のレンズにより平行光束とされた入力光の一部を端面で屈折させてこれを受光素子へ導く光路制御手段とを備える。
本発明に係る双方向光モジュールは、上述した課題を解決するために、発光させた出力光を双方向の光伝送が可能な光ファイバへ供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光するための双方向光モジュールにおいて、出力光を発光する発光素子と、入力光を受光する受光素子と、発光素子により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズと、第1のレンズにより平行光束とされた出力光を反射板により全反射する反射手段と、反射手段により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される入力光を平行光束にする第2のレンズと、出力光並びに入力光の伝播方向に対して一の端面を傾けて構成したプリズムを、当該端面との間で形成される境界が入力光並びに出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、反射手段により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、第2のレンズにより平行光束とされた入力光の一部を端面で全反射させてこれを受光素子へ導く光路制御手段とを備え、第2のレンズは、さらに光路制御手段を通過した出力光を光ファイバへ光結合させる。
本発明に係る双方向光モジュールは、上述した課題を解決するために、発光させた出力光を双方向の光伝送が可能な光ファイバへ供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光するための双方向光モジュールにおいて、出力光を発光する発光素子と、入力光を受光する受光素子と、発光素子により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズと、第1のレンズにより平行光束とされた出力光を反射板により全反射する反射手段と、反射手段により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される入力光を平行光束にする第2のレンズと、出力光並びに入力光の伝播方向に対して一の端面を傾けて構成したプリズムを、当該端面との間で形成される境界が入力光並びに出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、反射手段により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、第2のレンズにより平行光束とされた入力光の一部を端面で屈折させてこれを受光素子へ導く光路制御手段とを備え、第2のレンズは、さらに上記光路制御手段を通過した出力光を光ファイバへ光結合させる。
本発明を適用した光学部品、双方向光モジュールでは、反射手段並びにプリズムにおける各端面につき反射率並びに透過率を調整することで、従来の如く反射膜を被覆する必要性をなくすことができる。これにより、周囲の環境変化に基づく熱膨張により反射膜が剥離するという問題点を解消することができるため、従来と比較して双方向光モジュール全体の長期に亘る信頼性を確保することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、1本の光ファイバを用いて双方向に光信号を伝送する一芯双方向光通信システムに適用される双方向光モジュール1につき図面を参照しながら詳細に説明する。
双方向光モジュール1は、図1に示すように、各構成要素を配設するためのモジュールケース11と、モジュールケース11における面31上に固定された発光素子12により発光された出力光を出射とともに、入射された入力光を面31上に固定された受光素子13へと導く集積光学プリズム14と、発光素子12により発光された出力光を平行光束にしてこれを集積光学プリズム14へと導く第1のレンズ15と、装着された光ファイバ18の導波部に対して、集積光学プリズム14を通過してきた出力光を光結合させるとともに、当該光ファイバ18から出射された入力光を平行光束とする球形レンズ17と、かかる球形レンズ17により平行光束とされた入力光が集積光学プリズム14を介して照射され、これを受光素子13の受光面へ光結合させる集光レンズ19とを備えている。
集積光学プリズム14は、図2に示すように、端面31に対して平行な面21aを持つ配設板21を有し、この配設板21における面21aに対して略45°傾けた反射面24を有する第1のプリズム22と、この配設板21における面21aに対して略45°傾けた反射面25を有する第2のプリズム23とが、それぞれ配設面21上に固定されて構成されている。
この集積光学プリズム14は、光学プラスチックで構成されている。集積光学プリズムを構成する配設板21,第1のプリズム22,第2のプリズム23は、各レンズ15,17,18をも含めて、例えば金型等を利用して一体成型されていてもよい。
発光素子12は、半導体の再結合発光を利用して光を発光する半導体レーザ等で構成され、一芯双方向光通信に用いられる帯域の出力光を注入された電流に基づき発光させる。この発光素子12は、注入すべき電流を送り込むための図示しない電極パターン上に固定されていてもよい。この発光素子12から出射された拡散光束の出力光は、第1のレンズ15に入射されて平行な光束とされた後に集積光学プリズム14へ入射されることになる。
受光素子13は、印加されたバイアス電圧に基づき、受光面に対して照射された光を、その光量に応じた電気信号に変換する光電変換素子であり、例えば、フォトディテクタ等からなるものである。この受光素子13は、集積光学ユニット14から出射され、集光レンズ19により平行光束から収束光束とされた入力光を受光面を介して受光し、その光量に応じた電気信号を生成する。この受光素子13は、バイアス電圧を印加するとともに、生成した電気信号を取り出すための図示しない電極パターン上に固定されていてもよい。
第1のプリズム22は、第1のレンズ15から照射される平行光束の出力光を反射面24により全反射する。これにより発光素子12より鉛直方向から照射される出力光の伝搬方向を図1中A方向に折り曲げることができる。
第2のプリズム23は、第1のプリズム22における反射面24により反射された伝搬方向がA方向である出力光の一部をそのまま通過させる。また、この第2のプリズム23は、図1中B方向から透過面29を介して入射される入力光の一部をその伝搬方向が鉛直方向となるように反射面25により垂直に反射することにより、これを受光素子固定部22へと導く。即ち、面21aに対して略45°傾けた反射面25を有するこの第2のプリズム23は、面21aに対して平行なA方向並びにB方向に対して反射面25を傾けて構成していることになる。
なお、この第1のプリズム22と第2のプリズム23は、互いにサイズの異なる直角二等辺三角形を配設板21上に固定することにより構成される。この第1のプリズム22と第2のプリズム23のサイズ比は、設計時において任意に設定することができるが、少なくとも図3に示すように、反射面25と空気層との間で形成される境界がA方向に伝搬する出力光並びにB方向に伝搬する入力光の平行光束中に位置するように調整する。
球形レンズ17は、集積光学プリズムから出射された出力光が入射される。この球形レンズ17は、かかる入射された平行光束の出力光を、光ファイバ18のコアに効率よく光結合されるようにそのスポット径を調整しつつ、これをA方向へ出射する。また、この球形レンズ17は、光ファイバ18から出射される拡散光束の入力光を平行光束にし、これをB方向へ出射する。ちなみに、この球形レンズ17の代替として、非球面レンズを用いてもよく、また光ファイバ18をいわゆる先球ファイバとすることによりスポット径調整等の役割を担わせることで、球形レンズ17そのものを省略するようにしてもよい。
光ファイバ18は、一芯双方向光通信システムの適用に特化した、双方向で光を伝送し伝送可能な光ファイバであり、球形レンズ17を介して入射される出力光をA方向へ伝送するとともに、B方向から伝送した入力光を球形レンズ17へ出射させる。ちなみに、この光ファイバ18として、いわゆるマルチモード対応の光ファイバを用いてもよい。また、光ファイバ18の先端につき、配設容易性を考慮したフェルール等で構成してもよい。
ちなみに、上述した双方向光モジュール1の構成は、あくまでモジュールケース11内に各構成要素を実装する場合を例に挙げて説明をしているが、かかる場合に限定されるものではなく、例えばマザーボード上にかかる構成要素を直接的に実装するようにしてもよい。また、上述した双方向光モジュール1において、発光素子12と受光素子13の取り付け位置を入れ換えて構成してもよい。
上述の如き構成からなる双方向光モジュール1において、鉛直方向から入射される平行光束としての出力光は、図4に示すように反射面24を垂直に反射してA方向へ伝搬してゆく。そして、この出力光は、第2のプリズム23へ到達することになるが、反射面25と空気層との間で形成される境界が出力光並びに入力光の平行光束中に位置するように調整されているため、一部は反射面25を反射し、また他の一部は、境界上部の空気層を通過することになる。反射面25を反射した一部の出力光は、ロスになるが、空気層を通過した他の一部の出力光は、そのまま球形レンズ17へ照射され、スポット径が制御された上で光ファイバ18へ入射し、そのまま伝送されることになる。
また、上述の如き構成からなる双方向光モジュール1において、反射面24により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向(B方向)から供給される入力光は、球形レンズ17により平行光束とされた上で、図5に示すように第2のプリズム23へ到達することになるが、反射面25と空気層との間で形成される境界が出力光並びに入力光の平行光束中に位置するように調整されているため、一部は反射面25を垂直に反射し、また他の一部は、境界上部の空気層を通過することになる。空気層を通過した一部の出力光は、第1のプリズム22における反射面24を反射してロスになるが、反射面25を反射した他の一部の出力光は、そのまま受光素子13へ導かれることになる。
このように、双方向光モジュール1では、双方向の光伝送が可能な光ファイバ18へ出力光を供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光することができる。なお、第2のプリズム23において、反射面25と空気層との間で形成される境界を平行光束を2等分するように位置調整することで、入力光並びに出力光それぞれにつき有効な光量を50%とし、残りをロスとすることができ、光結合効率における入出力間の格差を解消することができる。
また、本発明を適用した双方向光モジュール1では、第1のプリズム22並びに第2のプリズム23における反射面24,25及び透過面29につき反射率並びに透過率を調整することで、従来の如く反射膜を被覆する必要性をなくすことができる。これにより、周囲の環境変化に基づく熱膨張により反射膜が剥離するという問題点を解消することができるため、従来と比較して双方向光モジュール全体の長期に亘る信頼性を確保することが可能となる。
特に集積光学プリズム14を光学プラスチックで構成することにより、これをガラス製とする場合と比較して安価なデバイスとすることができる。ちなみに、集積光学プリズム14に加えて、さらに各レンズ15,17,19をも光学プラスチックで構成することにより、製造コストを更に軽減させることが可能となる。
また、本発明を適用した双方向光モジュール1では、各構成要素を光学プラスチックで構成することにより、これを金型で一体成型して仕上げることも可能となる。集積光学プリズム14や各レンズ15,17,19との位置関係は、金型のサイズのみに支配されることになるため、金型の精度を向上させることによりデバイスの精度をより向上させることが可能となる。
ちなみに、上述した集積光学プリズム14では、入力光並びに出力光による平行光束中における上記境界の位置が予め制御されていてもよい。これにより、光ファイバ18、或いは受光素子13への光結合効率とそのロスの比を自在に変えることができるため、モジュールの使用環境に応じてこれが最適となるように予め設定することができる。
また、集積光学プリズム14では、各反射面24,25の傾きが予め制御されていてもよい。即ち、光ファイバ18の端面や、発光素子12や受光素子13、さらには各レンズ15,17,19の互いの位置関係に応じて光の伝搬方向を変えることにより、光結合効率を向上させることもできる。
また、集積光学プリズム14では、反射面24,25を含む各端面の屈折率が予め制御されていてもよい。これにより、光の反射率や透過率を最適化させることで、光結合効率等をより向上させることが可能となる。
かかる場合において、入力光並びに上記出力光による平行光束中における上記境界の位置、集積光学プリズムにおける各端面の傾き、並びにその端面の屈折率は、何れか1つ以上が制御されていればよい。
なお、本発明は、上述した双方向光モジュール1に限定されるものではなく、例えば図6に示すように、第2のプリズム23そのものを第2のプリズム43に置き換えてもよい。この第2のプリズム43は、配設板21における面21aに固定され、A方向へ伝搬する出力光に関しては、第2のプリズム23と同様に一部を通過させるとともに、他の一部を反射させてこれをロスにするが、B方向から供給される入力光に関しては、一部を通過させてこれをロスにする一方、他の一部を端面43aで先ず屈折させることにより光路を折り曲げ、さらにこの折り曲げられた光路を端面43bで更に屈折させて外部へ出射する。この出射され入力光は、図示しないレンズを介して収束されて受光素子13へ導かれることになる。
また本発明では、例えば図7(a)に示すような形状で構成される第2のプリズム45を実装する双方向光モジュール2に適用してもよい。この第2のプリズム45には、配設板21における面21aに固定され、光ファイバ18側に形成された端面45aに加え、面21aに対して略45°傾けた反射面45bと、面21aに対して垂直な端面45cとが形成されている。このとき、反射面45bと端面45cとの間で形成される境界は、出力光並びに入力光の平行光束中に位置するように調整されている。
このような双方向光モジュール2では、A方向へ伝搬する出力光に関しては、一部につき第2のプリズム45を透過させるとともに、他の一部を反射面45bを反射させてこれをロスにする。また、B方向から端面45aを透過してくる入力光に関しては、一部につき端面45cを透過させてこれをロスとするとともに、他の一部につき反射面45bを全反射させて受光素子13へと導く。これにより双方向光モジュール1と同様の効果が得られることになる。
なお、この第2のプリズム45を実装する双方向光モジュール2は、一体成型時において、例えば図7(b)に示すように、光ファイバを固定するためのスリーブ62を、第2のプリズム22における端面45aに取り付けるようにしてもよい。このスリーブ62内には、球形レンズ17に対応したレンズ61を設け、さらに第2のプリズム22に対して第1のレンズ15並びに集光レンズ19を直接的に取り付けることにより、光ファイバとの関係において各構成要素が正確に位置決めされた状態で仕上げることが可能となる。また、このように光学部品を一体化させることにより、組立時の工数を大幅に省略することができ、コストの削減をも図ることが可能となる。
また本発明では、この第1のプリズム22並びに第2のプリズム23を一体化させるとともに、双方の機能を併せ持つ図8に示すような第3のプリズム47を配設するようにしてもよい。この第3のプリズム47は、面21aに対して垂直な端面47aと、当該面21aに対してともに45°傾けた反射面47b,47cとが形成されている。このとき、端面47aと反射面47bとの間で形成される境界は、出力光並びに入力光による平行光束中に位置するように調整されている。ちなみに、端面47aは、入射される出力光並びに入力光を透過させる。また反射面47b及び反射面47cは、それぞれ入射される光を全反射させる。
上述の如き構成からなる第3のプリズム47では、発光素子12による発光された出力光を内部において伝搬させて、これを反射面47cを全反射することにより伝搬方向をA方向へ折り曲げる。そしてこのA方向へ伝搬する出力光の一部は端面47aを透過し、また他の一部は反射面47bを全反射する。またB方向から伝搬してくる入力光において、その一部は端面47aを透過するとともに反射面47cを反射することによりロスとなるが、他の一部は、反射面47bを全反射することにより、受光素子13へと導かれることになる。これにより双方向光モジュール1と同様の効果が得られることになる。
また、この第3のプリズム47は、更に以下の図9に示すような第3のプリズム51,52に代替してもよい。
この第3のプリズム51,52は、光ファイバの出射側に対向する側に形成され、入射される光をそのまま透過させる端面51a,52aと、この端面51a,52aに対して45°傾けて形成され、入射される光を全反射させる反射面51b,52bと、端面51a,52aより大面積でかつこれに平行となるように形成され、入射される光をそのまま透過させる端面51c,52cと、この端面51c,52cに対して45°傾けて形成され、入射される光を全反射させる反射面51d,52dとを備えている。この第3のプリズム51,52は、それぞれ端面51a,52aの位置が左右対称となるように構成した例であるが、モジュールケース11への実装時には、何れを適用してもよい。
ここで、端面51a,52aと空気層との間で形成される図9に示す境界は、図10に示すように、出力光並びに入力光による平行光束中に位置するように調整される。これにより、発光素子12による発光され、かつ反射面51d,52dで全反射させた出力光は、その一部が反射面51b,52bで反射され鉛直方向へ伝搬することによりロスとなる一方で、他の一部はそのまま光ファイバ側へ伝搬していくことになる。また入力光は、その一部は反射面51b,52bで反射されて受光素子12へと導かれるが、他の一部は、反射面51d,52dまで伝搬してそのままロスとなる。
即ち、上述した第2のプリズム23においては、境界線により平行光束を上下方向に分ける構成としているが、この第3のプリズム51,52では、境界線により平行光束を左右方向に分ける構成とすることで、同様の効果が得られることになる。
なお、この第3のプリズム51,52の代替として、さらに図11に示すように、反射面51b,52bと反射面51d,52dとが同面積となるようにした第3のプリズム53,54を用いてもよい。
なお、本発明は、上述した双方向光モジュール1に適用される場合に限定されるものではなく、発光素子12や受光素子13が取り付けられる前の集積光学プリズム14並びに球形レンズ17、第1のレンズ15を一体的に成型させた光学部品として適用してもよいことは勿論である。
1 双方向光モジュール、11 モジュールケース、12 発光素子、13 受光素子、14 集積光学プリズム、15 第1のレンズ、17 球形レンズ、18 光ファイバ、19 集光レンズ、22 第1のプリズム、23 第2のプリズム、24,25 反射面
Claims (8)
- 発光素子により発光された出力光を双方向の光伝送が可能な光ファイバへ供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光素子に受光させるための光学部品において、
上記発光素子により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズと、
上記第1のレンズにより平行光束とされた出力光を反射板により全反射する反射手段と、
上記反射手段により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される上記入力光を平行光束にする第2のレンズと、
上記出力光並びに上記入力光の伝播方向に対して一の端面を傾けて構成したプリズムを、当該端面との間で形成される境界が上記入力光並びに上記出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、上記反射手段により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、上記第2のレンズにより平行光束とされた入力光の一部を上記端面で全反射させてこれを上記受光素子へ導く光路制御手段とを備えること
を特徴とする光学部品。 - 上記光路制御手段は、上記入力光並びに上記出力光による平行光束中における上記境界の位置、上記端面の傾き、並びに上記端面の屈折率のうち何れか1つ以上が制御されてなること
を特徴とする請求項1記載の光学部品。 - 上記各構成要素は、一体成型された光学プラスチックにより構成されてなること
を特徴とする請求項3記載の光学部品。 - 発光素子により発光された出力光を双方向の光伝送が可能な光ファイバへ供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光素子に受光させるための光学部品において、
上記発光素子により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズと、
上記第1のレンズにより平行光束とされた出力光を反射板により全反射する反射手段と、
上記反射手段により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される上記入力光を平行光束にする第2のレンズと、
上記出力光並びに上記入力光の伝播方向に対して一の端面を傾けて構成したプリズムを、当該端面との間で形成される境界が上記入力光並びに上記出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、上記反射手段により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、上記第2のレンズにより平行光束とされた入力光の一部を上記端面で屈折させてこれを上記受光素子へ導く光路制御手段とを備えること
を特徴とする光学部品。 - 上記光路制御手段は、上記入力光並びに上記出力光による平行光束中における上記境界の位置、上記端面の傾き、並びに上記端面の屈折率のうち何れか1つ以上が制御されてなること
を特徴とする請求項4記載の光学部品。 - 上記各構成要素は、一体成型された光学プラスチックにより構成されてなること
を特徴とする請求項4記載の光学部品。 - 発光させた出力光を双方向の光伝送が可能な光ファイバへ供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光するための双方向光モジュールにおいて、
上記出力光を発光する発光素子と、
上記入力光を受光する受光素子と、
上記発光素子により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズと、
上記第1のレンズにより平行光束とされた出力光を反射板により全反射する反射手段と、
上記反射手段により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される上記入力光を平行光束にする第2のレンズと、
上記出力光並びに上記入力光の伝播方向に対して一の端面を傾けて構成したプリズムを、当該端面との間で形成される境界が上記入力光並びに上記出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、上記反射手段により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、上記第2のレンズにより平行光束とされた入力光の一部を上記端面で全反射させてこれを上記受光素子へ導く光路制御手段とを備え、
上記第2のレンズは、さらに上記光路制御手段を通過した出力光を上記光ファイバへ光結合させること
を特徴とする双方向光モジュール。 - 発光させた出力光を双方向の光伝送が可能な光ファイバへ供給するとともに、当該光ファイバから供給される入力光を受光するための双方向光モジュールにおいて、
上記出力光を発光する発光素子と、
上記入力光を受光する受光素子と、
上記発光素子により発光された出力光を平行光束にする第1のレンズと、
上記第1のレンズにより平行光束とされた出力光を反射板により全反射する反射手段と、
上記反射手段により反射された出力光と同一光軸を有し、かつその伝播方向と正反対方向から供給される上記入力光を平行光束にする第2のレンズと、
上記出力光並びに上記入力光の伝播方向に対して一の端面を傾けて構成したプリズムを、当該端面との間で形成される境界が上記入力光並びに上記出力光による平行光束中に位置するように配置することにより、上記反射手段により反射された出力光の一部をそのまま通過させるとともに、上記第2のレンズにより平行光束とされた入力光の一部を上記端面で屈折させてこれを上記受光素子へ導く光路制御手段とを備え、
上記第2のレンズは、さらに上記光路制御手段を通過した出力光を上記光ファイバへ光結合させること
を特徴とする双方向光モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004155099A JP2005338291A (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 光学部品、双方向光モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004155099A JP2005338291A (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 光学部品、双方向光モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005338291A true JP2005338291A (ja) | 2005-12-08 |
Family
ID=35491959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004155099A Withdrawn JP2005338291A (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 光学部品、双方向光モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005338291A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008292641A (ja) * | 2007-05-23 | 2008-12-04 | Hitachi Cable Ltd | 光通信モジュール |
JP2009151051A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Yazaki Corp | 一芯双方向光通信モジュール |
-
2004
- 2004-05-25 JP JP2004155099A patent/JP2005338291A/ja not_active Withdrawn
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JP2008292641A (ja) * | 2007-05-23 | 2008-12-04 | Hitachi Cable Ltd | 光通信モジュール |
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