JP2005338016A - 高電圧送配電設備における部分放電検出方法およびそれに用いられる部分放電検出装置 - Google Patents

高電圧送配電設備における部分放電検出方法およびそれに用いられる部分放電検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の雑音の影響を受けることなく、実際に使用されている高電圧送配電設備に発生する部分放電を常時監視することができる高電圧送配電設備における部分放電検出方法およびそれに用いられる部分放電検出装置を得る。
【解決手段】電力ケーブル12およびアンテナ22に検出器14,24を取り付け、共振器16,26を用いて、所定の周波数の第1の信号と第2の信号とを抽出する。ディレイ回路18を介して、第1の信号を差動増幅器20に入力する。可変ディレイ回路28と可変増幅器30とからなる調整器32を介して、第2の信号を差動増幅器20に入力する。差動増幅器20の出力を復調器34で復調する。A/Dコンバータ36を介して復調器34の信号をMPU38に入力し、調整器32における位相および振幅の調整量を決定し、部分放電がないときにおける差動増幅器20の出力が最小となるように調整する。
【選択図】図1

Description

この発明は、高電圧送配電設備における部分放電検出方法およびそれに用いられる部分放電検出装置に関し、特にたとえば、高電圧電力ケーブルなどの絶縁体内部における部分放電を検出するための高電圧送配電設備における部分放電検出方法およびそれに用いられる部分放電検出装置に関する。
たとえば、高電圧電力ケーブルなどの絶縁体内部に異物やボイドなどがあると、その部分に部分放電が発生する。このような放電現象によって絶縁体内に電気トリーが成長し、やがて絶縁破壊、すなわち短絡状態に至ることになる。電気トリー内部は空洞であり、電気トリーの成長により部分放電量(単位:pC)が上昇する。したがって、部分放電を検出して放電量を監視すれば、絶縁破壊を予知することが可能となる。
そこで、電力ケーブルなどの高電圧送配電設備に電圧を印加して、部分放電の監視が行われるが、部分放電による信号は極めて微弱であるため、雑音の混入により、部分放電の検出ができない場合がある。このような雑音としては、電波、車両等のエンジンスパーク、モータ等のスパーク、裸電線や電線端末における気中放電などが考えられる。このような雑音の影響を防止するため、図5に示すように、シールドルーム内において部分放電の検出が行われる。
シールドルームは、図5に示すように、接地シールドされた部屋であり、電力ケーブル1には、ブロッキングコイル2を介して高電圧が印加される。また、電力ケーブル1には検出器3が取り付けられ、高圧コンデンサ4を含む回路に流れる電流を測定することにより、部分放電が検出される。ここで、部分放電を検出するために、図6に示すように、検出器3の出力信号が共振回路5に通され、商用周波数成分を取り除いて、部分放電による部分放電信号のみが取り出される。この部分放電信号が増幅器6で増幅され、さらに復調器7で復調されて、部分放電量に対応した振幅の信号を得ることができる。
このように、シールドルーム内で部分放電を測定することにより、電波や車両等のエンジンスパークによる外部からの雑音は取り除かれるが、シールドルーム内の昇圧トランスなどに付属するモータの雑音や電力ケーブル端末の気中放電による雑音を防ぐことはできない。このような雑音を除去するために、たとえば図7に示すように、高圧コンデンサ4に検出器7を接続し、2つの検出器3,7の出力の差をとることが考えられる。この場合、電力ケーブルに雑音が入り込むことにより、2つの検出器3,7に同じ向きの電流が流れる。そのため、図8に示すように、2つの検出器3,7の出力の差をとることにより、雑音は相殺される。それに対して、部分放電が発生すると、図9に示すように、2つの検出器3,7に逆向きの電流が流れる。そのため、図10に示すように、2つの検出器3,7の出力の差をとることにより、部分放電量に対応した大きい出力を得ることができる。
また、図11に示すように、部分放電の発生と気中放電の発生とは、課電周波数(商用周波数)の信号の異なる位相角領域で発生しやすいという性質を利用し、部分放電が発生しやすい位相角領域を監視する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、実際に使用されている電力ケーブルにおける部分放電を監視する場合、電波などの雑音が入り込むため、このような雑音を除去する必要がある。ここで、部分放電による信号は、図12に示すように、フラットな周波数特性を有していることを利用し、図13に示すように、雑音レベルの低い周波数領域において監視することにより、部分放電による信号を検出する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、車両のエンジンスパークなどによる雑音に対して、図14に示すように、電力ケーブルの近傍にアンテナ8を設置し、アンテナ8に接続された検出器9により雑音を検出する方法がある。この方法においては、雑音は電力ケーブルおよびアンテナの両方で受信されるのに対して、部分放電による信号は電力ケーブルにのみ伝達されることを利用し、電力ケーブルに取り付けられた検出器3とアンテナ8に取り付けられた検出器9の出力の差をとることにより、図15に示すように、雑音は相殺され、部分放電による信号のみを取り出すことができる。
特開平6−331686号公報 特開平6−308192号公報
しかしながら、シールドルーム内における部分放電の監視では、実際に使用する前の電力ケーブルなどの検査はできるが、実使用時における部分放電の検出を行うことができず、実使用時における絶縁体の劣化を発見することができない。
また、雑音レベルの低い周波数領域で部分放電の監視を行う場合、測定場所によって雑音の周波数特性が異なるため、検出周波数の選択が困難である。さらに、同じ場所であっても、時間により雑音の周波数特性が変わるため、特定の時間帯における部分放電の検出は可能であるが、部分放電の常時監視が困難である。また、雑音レベルの低い周波数領域は一般的に高い周波数領域であり、電力ケーブルなどの長尺なものでは、信号の減衰が著しく、検出地点から遠方で部分放電が発生した場合、検出感度が悪くなる。さらに、雑音レベルが低い周波数領域で部分放電の検出が行われるため、雑音の周波数特性の変化に対応して検出周波数を可変とする必要があり、回路構成が複雑となる。
また、アンテナを設置して、雑音を相殺する方法では、被測定物から得られる検出パルスとアンテナから得られる検出パルスのレベル、タイミングが共に違うことが多く、雑音弁別は容易ではない。さらに、電波雑音などのパルス状でない雑音には効果がない。また、電波雑音レベルが高いときや、高頻度に発生する雑音があるときには、部分放電による信号が雑音によってマスクされてしまう場合がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、種々の雑音の影響を受けることなく、実際に使用されている高電圧送配電設備に発生する部分放電を常時監視することができる高電圧送配電設備における部分放電検出方法およびそれに用いられる部分放電検出装置を提供することである。
この発明は、高電圧送配電設備に伝達される信号と、高電圧送配電設備の近傍における電磁波信号とを検出する工程、高電圧送配電設備に伝達される信号および電磁波信号の所定の周波数成分を抽出して第1の信号および第2の信号を取り出す工程、第1の信号および第2の信号の少なくとも一方の位相および振幅を調整して、高電圧送配電設備における部分放電がないときの第1の信号および第2の信号の位相と振幅とを合わせる工程、および第1の信号と第2の信号との差をとる工程を含む、高電圧送配電設備における部分放電検出方法である。
このような高電圧送配電設備における部分放電検出方法において、たとえば、第1の信号と第2の信号との差をフィードバックすることにより、第1の信号および第2の信号の少なくとも一方の位相および振幅の調整量が決定される。
なお、高電圧送配電設備として、電力ケーブルの絶縁体における部分放電を検出する場合、第1の信号および第2の信号は、電力ケーブルの中の隣接する相の電力線において検出された信号から所定の周波数成分を抽出することにより取り出すことができる。
また、この発明は、高電圧送配電設備に伝達される信号を検出するための第1の検出器、高電圧送配電設備の近傍における電磁波信号を検出するための第2の検出器、第1の検出器および第2の検出器の出力信号に含まれる所定の周波数成分を抽出して第1の信号および第2の信号を取り出すための第1の共振回路および第2の共振回路、第1の共振回路および第2の共振回路の少なくとも一方に接続されて第1の信号および第2の信号の少なくとも一方の位相および振幅を調整するための調整器、および調整器によって第1の信号および第2の信号の少なくとも一方の位相および振幅が調整されたのちに第1の信号および第2の信号の差をとるための差動回路を含む、部分放電検出装置である。
このような部分放電検出装置において、さらに、差動回路の出力信号をフィードバックして調整器における位相および振幅の調整量を決定するための演算装置を含むものであってもよい。
高電圧送配電設備に伝達される信号から抽出した第1の信号と、高電圧送配電設備の近傍におけるアンテナによって検出された電磁波信号から抽出した第2の信号との差をとることにより、第1および第2の信号の両方に含まれる信号成分は相殺され、第1の信号にのみ含まれる信号成分は出力される。ここで、部分放電がないときにおける第1の信号と第2の信号との差が最小となるように調整することにより、電波雑音などを相殺することができる。また、パルス状の雑音については、高電圧送配電設備およびその近傍のアンテナに取り付けられた検出器の両方から出力されるため、これらの検出器の出力の差をとることにより相殺される。それに対して、部分放電による信号は、高電圧送配電設備に取り付けられた検出器からのみ出力されるため、第1の信号と第2の信号の差をとれば、部分放電による信号のみを取り出すことができる。
ここで、第1の信号と第2の信号との差をフィードバックして、演算装置で信号の位相および振幅を調整し、第1の信号と第2の信号の位相および振幅を合わせることにより、雑音信号が相殺される状態を保つことができる。
なお、高電圧送配電設備として、電力ケーブルの絶縁体における部分放電を検出する場合、隣接する相の電力線を用いて、第1の信号および第2の信号を取り出すことができる。つまり、部分放電の検出を行う電力線に隣接する相の電力線をアンテナとして用いることができ、別途アンテナを設ける必要がない。
この発明によれば、実際に使用している高電圧送配電設備において、部分放電を検出することができる。また、第1の信号と第2の信号との差をとり、雑音を除去することにより、部分放電を常時監視することができる。そのため、実際に使用している高電圧送配電設備の絶縁体の劣化を検出することができ、事故の発生を未然に防ぐことができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
図1は、この発明の部分放電検出装置の一例を示す図解図である。部分放電検出装置10は、たとえば高電圧電力ケーブルなどの被測定物に取り付けられ、電力ケーブル12の絶縁体における部分放電が検出される。電力ケーブル12には、第1の検出器14が取り付けられる。第1の検出器14としては、たとえば変流器(CT)などが用いられ、電力ケーブル12の中間接続部の接地線などに取り付けられる。第1の検出器14は、第1の共振回路16に接続され、第1の共振回路16はディレイ回路18に接続される。そして、このディレイ回路18は、差動回路としての差動増幅器20の一方の入力端に接続される。
さらに、放電検出装置10は、電力ケーブル12の近傍に配置されるアンテナ22を含み、アンテナ22に第2の検出器24が取り付けられる。第2の検出器24は、第2の共振回路26に接続され、第2の共振回路26は、位相調整器としての可変ディレイ回路28と可変増幅器30とからなる調整器32に接続される。そして、調整器32が、差動増幅器20の他方の入力端に接続される。さらに、差動増幅器20の出力端は、復調器34に接続される。
復調器34の出力信号は、部分放電検出用として用いられるとともに、A/Dコンバータ36でデジタル変換される。A/Dコンバータ36の出力信号は、演算装置としてのMPU38に送られ、MPU38から調整器32に、ディレイ制御および増幅率制御を行うための信号が送られる。このMPU38からの制御信号により、可変ディレイ回路28で第2の共振回路26の出力信号が位相調整され、可変増幅器30で振幅調整される。
この部分放電検出装置10において、第1の検出器14から、電力ケーブル12に流れる電気信号に対応した信号が出力される。この信号には、課電周波数(商用周波数)の信号、雑音、部分放電による信号などが含まれる。第1の検出器14の出力信号は、第1の共振回路16に送られ、第1の共振回路16から所定の周波数の第1の信号が出力される。第1の共振回路16では、たとえば200kHzで共振させることにより、課電周波数の信号は除去される。課電周波数の信号が除去されて得られた第1の信号は、ディレイ回路18を介して差動増幅器20に入力される。
アンテナ22で受信した電磁波信号は、第2の共振回路26において、第1の共振回路16と同じ周波数で共振させることにより、第1の共振回路16と同じ周波数の第2の信号が出力される。第2の共振回路26から出力される第2の信号は、調整器32に送られ、可変ディレイ回路28で位相調整されるとともに、可変増幅器30で振幅調整される。そして、差動増幅器20によって、ディレイ回路18の出力信号と調整器32の出力信号の差がとられ、復調器34で復調される。
復調器34の出力信号は、A/Dコンバータ36でデジタル信号に変換され、MPU38に入力される。MPU38では、電力ケーブル12に部分放電が発生していないときに、復調器34の出力信号が最小となるように、調整器32に対してディレイ制御信号および増幅率制御信号が送られる。これらの制御信号により、ディレイ回路18の出力信号と調整器32の出力信号の位相および振幅がほぼ一致するように調整される。つまり、復調器34の出力信号をフィードバックすることにより、MPU38によって調整器32における第2の信号の位相調整量および振幅調整量が決定され、ディレイ回路18の出力信号と調整器32の出力信号の位相および振幅がほぼ一致するように制御される。したがって、電力ケーブル12の絶縁体において部分放電が発生していないとき、差動増幅器20から出力される信号は0に近い値となる。
このように、復調器34の出力信号をフィードバックして、差動増幅器20の出力信号を0にすることにより、第1の検出器14で検出される信号から電波などの雑音を除去することができる。また、車両のエンジンスパークやモータのスパークなどのようなパルス状の雑音も、電力ケーブル12およびアンテナ22の両方で受信されるため、差動増幅器20で相殺されて出力されない。
このように、差動増幅器20から雑音が出力されない状態で、電力ケーブル12の絶縁体に部分放電が発生すると、電力ケーブル12には部分放電信号が伝達されるが、アンテナ22では部分放電信号が受信されない。そのため、差動増幅器20からは、部分放電信号に対応する信号が出力され、それを復調することにより、部分放電量に対応したレベルの信号を得ることができる。したがって、この部分放電検出装置10を用いることにより、電波などの雑音やパルス状の雑音を除去して、部分放電に対応した信号のみを出力させることができる。
また、この部分放電検出装置10では、第1の共振回路16および第2の共振回路26で、所定の周波数の信号のみを出力させているが、共振周波数を低く設定することができるため、減衰の少ない周波数の信号を選択することができる。そのため、第1の検出器14を設置した場所から遠距離にあるところで部分放電が発生しても、その部分放電信号があまり減衰されずに検出される。そのため、部分放電の検出感度を良好にすることができる。
さらに、この部分放電検出装置10では、第1の共振回路16および第2の共振回路26において、共振周波数を可変にする必要がなく、1つの周波数に固定することができるため、回路構成を単純にすることができる。また、復調器34の出力信号をフィードバックして、MPU38の制御により雑音分別を行っているため、雑音分別が自動化され調整を必要としない。
このようにして得られた部分放電に対応する信号は、たとえば監視センターに設置されたコンピュータに送ることができる。この場合、図2に示すように、部分放電検出装置10は、たとえば検出された部分放電に対応する信号をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータ40および無線通信部42を含む。検出された部分放電に対応する信号は、A/Dコンバータ40でデジタル信号に変換され、無線通信部42から通信網44を介して、監視センターのコンピュータ46に送られる。コンピュータ46には、電力ケーブル12の複数箇所に設置された部分放電検出装置10から信号が送られてくるようにしておくことにより、広範囲における高電圧電力設備の部分放電を1か所で監視することができる。
図1においては、アンテナ22側の第2の共振回路26に、第2の信号の位相および振幅を調整するための調整器32を接続したが、このような調整器は、電力ケーブル12側の第1の共振回路16に接続されてもよい。この場合、復調器34の出力がフィードバックされて、MPU38により第1の共振回路16から出力される第1の信号の位相および振幅が調整され、差動増幅器20の出力が0となるように制御される。さらに、第1の共振回路16および第2の共振回路26の両方に調整器を接続し、差動増幅器20の出力が0となるように、第1の信号および第2の信号の位相および振幅を調整してもよい。
なお、この部分放電検出装置10は、地下電力ケーブルの部分放電検出などに用いることができるが、電力線の三相において、隣接する一相をアンテナ22として用いることが有効である。この場合、図3に示すように、たとえば電力線の端末部の接地線に検出器48a,48b,48cが取り付けられ、それぞれの検出器48a,48b,48cは共振回路50a,50b,50cに接続される。
これらの共振回路50a,50b,50cは、3つの差動増幅器52a,52b,52cに接続される。共振回路50a,50b,50cは、それぞれ差動増幅器52a,52b,52cの一方の入力端に接続されるとともに、調整器54a,54b,54cに接続される。調整器54a,54b,54cは、図1に示す調整器32と同様に、可変ディレイ回路と可変増幅器とで構成されるものである。そして、これらの調整器54a,54b,54cの出力端が、差動増幅器52a,52b,52cの他方の入力端に接続される。
図3においては、R相の検出器48aに接続された共振回路50aの出力端が、差動増幅器52aの一方の入力端および調整器54cの入力端に接続される。そして、調整器54cの出力端は、差動増幅器52cの他方の入力端に接続される。また、S相の検出器48bに接続された共振回路50bの出力端が、差動増幅器52bの一方の入力端および調整器54aの入力端に接続される。そして、調整器54aの出力端は、差動増幅器52aの他方の入力端に接続される。また、T相の検出器48cに接続された共振回路50cの出力端が、差動増幅器52cの一方の入力端および調整器54bの入力端に接続される。そして、調整器54bの出力端は、差動増幅器52bの他方の入力端に接続される。
さらに、差動増幅器52a,52b,52cの出力信号は、デジタル信号に変換されてMPU56a,56b,56cに送られ、これらのMPU56a,56b,56cの制御信号によって、調整器54a,54b,54cにおいて、共振回路50a,50b,50cから入力された信号の位相および振幅が制御される。また、差動増幅器52a,52b,52cの出力信号は、A/Dコンバータ58a,58b,58cでデジタル信号に変換され、演算処理部60で処理されて部分放電量が測定される。測定された部分放電量は、バッファメモリなどに記録され、無線送信部62から通信網44を介して、コンピュータ46に送られる。
このように、電力ケーブルにおいて、隣接する相の電力線をアンテナとして用いることにより、たとえばR相の電力線における部分放電を検出するために、S相の電力線をアンテナとして用いることができ、電力ケーブル以外にアンテナを設ける必要がない。他のS相およびT相の電力線における部分放電を検出する場合においても、R相と同様に、隣接する相の電力線をアンテナとして用いることにより、電力ケーブル以外にアンテナを設ける必要がない。
なお、検出器を取り付ける場所としては、図4に示すように、電力ケーブルの端末や中間接続部における接地線などに取り付けることにより、電力ケーブルの絶縁体における部分放電を検出することができる。また、変圧器や柱上トランスの接地線などに検出器を取り付けることにより、これらの変圧器や柱上トランスにおける部分放電を検出することができる。このように、この部分放電検出装置10を用いれば、高電圧送配電設備の実使用時における部分放電を常時監視することができ、高電圧送配電設備の絶縁破壊を予知して、適切な処置を施すことができる。
この発明の部分放電検出装置の一例を示すブロック図である。 部分放電検出装置を用いて広範囲の高電圧送配電設備の監視をする場合を示す図解図である。 三相の電力ケーブルの絶縁体における部分放電を検出するための部分放電検出装置の一例を示すブロック図である。 種々の高電圧送配電設備に部分放電検出装置を取り付ける状態を示す図解図である。 シールドルーム内において電力ケーブルの絶縁体における部分放電を検出するための従来の検出方法を示す図解図である。 図5に示す部分放電検出方法に用いられる部分放電検出装置の一例を示すブロック図である。 図5に示す部分放電検出方法において、電力ケーブルで受信した雑音を除去するための回路図である。 図7に示す回路において、2つの検出器で検出された雑音の除去方法を示す波形図である。 図7に示す回路において、電力ケーブルの絶縁体において発生した部分放電による信号の流れを示す図解図である。 図9に示す部分放電信号の検出方法を示す波形図である。 雑音を除去して部分放電のみを検出する方法の他の例を示す波形図である。 部分放電信号の周波数特性を示すグラフである。 部分放電信号と雑音の周波数特性を利用して部分放電のみを検出する方法を示すグラフである。 雑音を除去して部分放電信号のみを検出するための別の方法を示す図解図である。 図14に示す方法で部分放電信号のみを検出する方法を示す波形図である。
符号の説明
10 部分放電検出装置
12 電力ケーブル
14 第1の検出器
16 第1の共振回路
18 ディレイ回路
20 差動増幅器
22 アンテナ
24 第2の検出回路
26 第2の共振回路
28 可変ディレイ回路
30 可変増幅器
32 調整器
34 復調器
36 A/Dコンバータ
38 MPU
40 A/Dコンバータ
42 無線通信部
44 通信網
46 コンピュータ
48a,48b,48c 検出器
50a,50b,50c 共振回路
52a,52b,52c 差動増幅器
54a,54b,54c 調整器
56a,56b,56c MPU
58a,58b,58c A/Dコンバータ
60 演算処理部
62 無線送信部

Claims (5)

  1. 高電圧送配電設備に伝達される信号と、前記高電圧送配電設備の近傍における電磁波信号とを検出する工程、
    前記高電圧送配電設備に伝達される信号および前記電磁波信号の所定の周波数成分を抽出して第1の信号および第2の信号を取り出す工程、
    前記第1の信号および前記第2の信号の少なくとも一方の位相および振幅を調整して、前記高電圧送配電設備における部分放電がないときの前記第1の信号および前記第2の信号の位相と振幅とを合わせる工程、および
    前記第1の信号と前記第2の信号との差をとる工程を含む、高電圧送配電設備における部分放電検出方法。
  2. 前記第1の信号と前記第2の信号との差をフィードバックすることにより、前記第1の信号および前記第2の信号の少なくとも一方の位相および振幅の調整量が決定される、請求項1に記載の高電圧送配電設備における部分放電検出方法。
  3. 前記高電圧送配電設備としての電力ケーブルの絶縁体における部分放電を検出するための高電圧送配電設備における部分放電検出方法であって、
    前記第1の信号および前記第2の信号は、前記電力ケーブルの中の隣接する相の電力線において検出された信号から所定の周波数成分を抽出することにより取り出される、請求項1または請求項2に記載の高電圧送配電設備における部分放電検出方法。
  4. 高電圧送配電設備に伝達される信号を検出するための第1の検出器、
    前記高電圧送配電設備の近傍における電磁波信号を検出するための第2の検出器、
    前記第1の検出器および前記第2の検出器の出力信号に含まれる所定の周波数成分を抽出して第1の信号および第2の信号を取り出すための第1の共振回路および第2の共振回路、
    前記第1の共振回路および前記第2の共振回路の少なくとも一方に接続されて前記第1の信号および前記第2の信号の少なくとも一方の位相および振幅を調整するための調整器、および
    前記調整器によって前記第1の信号および前記第2の信号の少なくとも一方の位相および振幅が調整されたのちに前記第1の信号および前記第2の信号の差をとるための差動回路を含む、部分放電検出装置。
  5. さらに、前記差動回路の出力信号をフィードバックして前記調整器における位相および振幅の調整量を決定するための演算装置を含む、請求項4に記載の部分放電検出装置。
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