JP2005337427A - クラッチ内蔵型プーリユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 スリーブへの圧入によってクラッチ内輪に作用する円周方向応力を低減させて、クラッチ内輪の割れを防止すると共に、クリープの発生がなく、且つ許容伝達トルクが大きな一方向クラッチが内蔵されたクラッチ内蔵型プーリユニットを提供する。
【解決手段】 クラッチ内蔵型プーリユニット10において、クラッチ内輪領域aにおける環状部材14の内周面14aの直径は、転がり軸受16の内輪18が嵌合する軸受嵌合領域bにおける環状部材14の外周面14cの直径より小径として、一方向クラッチ15が配設されるクラッチ内輪領域aにおける環状部材14の径方向の肉厚t2を厚くする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、クラッチ内蔵型プーリユニットに関し、より詳細には、自動車のスタータやオルタネータ用プーリ、クランクプーリ、エンジンアイドリングストップ時の補機駆動用モータに使用されるクラッチが内蔵されたクラッチ内蔵型プーリ等、自動車用補機に用いられるクラッチ内蔵型プーリユニットに関する。
例えば、オルタネータ等の自動車用補機は、エンジンを駆動源とし、エンジンのクランク軸に固定された駆動プーリと、自動車用補機の回転軸に固定された従動プーリとの間に無端ベルト等の巻掛け伝達部材が巻き掛けられて駆動される。近年、オルタネータ等の自動車用補機は、高性能化、高出力化がますます進み、高回転、高荷重、高温、振動等の過酷な条件下で使用される。
また、エンジンの回転角速度の微小変動は、無端ベルトのばたつきやベルト鳴きを誘起して、無端ベルトの寿命に悪影響を与えると共に、異音発生の一因となっていた。このため、自動車用補機のプーリに一方向クラッチを組み込んで、エンジンの回転角速度の変動が、自動車用補機に与える影響を少なくするようにしたクラッチ内蔵型プーリユニットの需要が高まっている。
図5に示すように、従来のクラッチ内蔵型プーリユニット100は、オルタネータ等の自動車用補機(図示せず)の回転軸101に螺合して固定されるスリーブ102と、スリーブ102の径方向外側にスリーブ102と同芯に配設され、外周面にベルト溝103aが形成されたプーリ部材103とを備えている。また、スリーブ102の軸方向中央部における外周面102aとプーリ部材103の内周面103bとの間には、一方向クラッチ104が配置されており、スリーブ102の軸方向両端部における外周面102bとプーリ部材103の内周面103bとの間には、一方向クラッチ104を狭持するように一対の転がり軸受105が配置されている。
一方向クラッチ104は、プーリ部材103の内周面103bに圧入固定されるクラッチ外輪106と、スリーブ102の外周面102aに圧入固定されるクラッチ内輪107と、クラッチ外輪106とクラッチ内輪107との間に回動自在に配設された複数のころ108とを備える。また、一方向クラッチ104は、各ころ108を個別に収容する複数のポケットを有するクラッチ保持器109と、各ころ108をロック方向に弾性的に押圧するばね110とを有している。
図6に示すように、クラッチ内輪107の外周面には、複数のランプ部107aが円周方向に所定の間隔で形成されており、ころ108は各ランプ部107aとクラッチ外輪106の内周面とから形成される環状空間に回動自在に保持されている。
そして、プーリ部材103の回転角速度が回転軸101の回転角速度より速い場合には、ころ108がくさび作用によってランプ部107aとクラッチ外輪106の内周面との間に噛み込まれて、プーリ部材103とスリーブ102とが相対回転不能(ロック状態)となり、エンジンの回転力が回転軸101に伝達される。一方、プーリ部材103の回転角速度が回転軸101の回転角速度より遅い場合には、ころ108の噛み込みが解除されて、プーリ部材103とスリーブ102との相対回転が自在(オーバーラン状態)となる。
また、他の従来のクラッチ内蔵型プーリユニットとしては、プーリユニットに組み込まれた一方向クラッチの保持器が、軸方向に移動するのを規制することにより、オーバーラン時に発生する摩擦熱および摩耗粉の発生を抑えて、プーリユニットの耐久性を向上させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、回転軸ユニットの外周面に形成した複数の段部と保持器の一部とを係合させることにより、保持器の軸方向変位を抑えて、耐久性および信頼性を確保するようにしたローラクラッチ内蔵型プーリ、およびその組立方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−90415号公報(第4−6頁、図1) 特開2003−97674号公報(第8−11頁、図9)
図5に示す従来のクラッチ内蔵型プーリユニット100に組み込まれた一方向クラッチ104は、クラッチ内輪107をスリーブ102の外周面102aに圧入によって固定している。しかしながら、一方向クラッチ104のロック状態において、プーリ部材103に高荷重が負荷されたり、クラッチ内輪107とスリーブ102との嵌合力(面圧P)が低下したりすると、スリーブ102とクラッチ内輪107との間に滑りが生じて相対的に回転する、いわゆるクリープが発生する場合がある。クリープの発生は、一方向クラッチ104の作動不安定の要因であり、クラッチ内蔵型プーリユニット100が組み込まれた自動車用補機の機能が確保され難くなる可能性があった。
上述したクリープ発生の防止策としては、スリーブ102とクラッチ内輪107との締め代を大きくして、クラッチ内輪107にかかる面圧Pを増大させてクラッチ内輪107を強固にスリーブ102に圧入することが考えられる。しかし、締め代を大きくすると、クラッチ内輪107には大きな円周方向応力Sがかかる。即ち、図7に示すように、クラッチ内輪107には、次式で求められる円周方向応力Sが作用する。
S=R×P/t ・・・・(1)
ここで、Sは円周方向応力、Rはクラッチ内輪107の内周部の半径、Pは面圧、tはクラッチ内輪107の径方向厚さである。
(1)式から分かるように、クラッチ内輪107の内周部の半径Rおよびクラッチ内輪107の径方向厚さtを一定とした場合、面圧Pを高めると、これに比例して円周方向応力Sが増大する。
図6および図7に示すように、径方向の肉厚t1が薄いクラッチ内輪107において、締め代を大きくして面圧Pを高めると、円周方向応力S1が増大して、クラッチ内輪107に割れが発生する可能性がある。特に、図7に示すように、各ランプ部107aの角部107bには応力集中が発生し、割れに対する許容応力が著しく低下する問題があった。
クラッチ内輪107の内周部の半径Rを小さくすること、および径方向厚さt1を大きくすることは、円周方向応力S1の低減に有効であることが(1)式から分かる。しかしながら、従来のクラッチ内蔵型プーリユニット100では、クラッチ内輪107の内径Rは、転がり軸受105が嵌合するスリーブ102の外周面102bの外径よりも大きく、クラッチ内輪107の径方向厚さを大きくすることは実質的に困難であった。
特許文献1に開示されている従来のクラッチ内蔵型プーリユニットでは、クラッチ内輪の内径がスリーブの転がり軸受嵌合部の外径と同一径となっており、また、特許文献2に開示されているローラクラッチ内蔵型プーリでは、クラッチ内輪の内径がスリーブの転がり軸受嵌合部の外径より大きくなっている。従って、いずれの構成においてもクラッチ内輪の径方向厚さは薄くせざるを得ず、クリープ発生の防止とクラッチ内輪の割れ防止の問題を解決することができなかった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、スリーブへの圧入によってクラッチ内輪に作用する円周方向応力を低減させて、クラッチ内輪の割れを防止すると共に、クリープの発生がなく、且つ大きい許容伝達トルクを有するクラッチが内蔵されたクラッチ内蔵型プーリユニットを提供することである。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 外周面にベルト溝が形成されたプーリ部材と、
回転軸に固定されて前記回転軸と共に回転するスリーブと、
前記スリーブに外嵌固定され、前記プーリ部材の内側に同芯に配置された環状部材と、
前記プーリ部材の内周面と前記環状部材の外周面との間に設けられ、前記プーリ部材と前記スリーブ間でトルクを伝達可能な複数のトルク伝達部材と、前記トルク伝達部材を個別に収容する複数のポケットを有するクラッチ保持器と、前記トルク伝達部材をロック方向に押圧するばねとを備えたクラッチと、
前記クラッチの軸方向両側に配置され、前記プーリ部材と前記スリーブとを相対回転可能に支持する一対の転がり軸受と、を備えたクラッチ内蔵型プーリユニットであって、
前記環状部材は、前記クラッチのクラッチ内輪を構成するクラッチ内輪領域と、前記一対の転がり軸受の内輪が嵌合する軸受嵌合領域とを備え、前記クラッチ内輪領域における前記環状部材の内周面の直径は、前記軸受嵌合領域における前記環状部材の外周面の直径より小径であることを特徴とするクラッチ内蔵型プーリユニット。
(2) 前記クラッチの前記トルク伝達部材は、前記プーリ部材の内周面によって構成される第1のクラッチ軌道と前記クラッチ内輪領域における前記環状部材の外周面によって構成される第2のクラッチ軌道との間に形成された環状空間に配置されることを特徴とする(1)に記載のクラッチ内蔵型プーリユニット。
(3) 前記クラッチの前記トルク伝達部材は、前記プーリ部材の内周面に圧入されたクラッチ外輪よって構成される第1のクラッチ軌道と前記クラッチ内輪領域における前記環状部材の外周面によって構成される第2のクラッチ軌道との間に形成された環状空間に配置されることを特徴とする(1)に記載のクラッチ内蔵型プーリユニット。
本発明のクラッチ内蔵型プーリユニットによれば、クラッチ内輪領域における環状部材の内周面の直径は、転がり軸受の内輪が嵌合する軸受嵌合領域における環状部材の外周面の直径より小径としたので、クラッチが配置されるクラッチ内輪領域における環状部材の径方向の肉厚を厚くすることができる。これによって、環状部材に作用する応力(円周方向応力)、特に、ランプ部に発生する応力集中を低減させてクラッチ内輪を構成する環状部材の割れを防止することができる。
また、環状部材に作用する応力を大きくすることなく、環状部材をスリーブに圧入したときの面圧を増大させることができる。換言すれば、従来より大きな締め代を持たせた環状部材をスリーブに圧入することにより、環状部材をスリーブに強固に固着させて、プーリユニットの外形寸法を大きくすることなく、クリープの発生を防止すると共に、クラッチの許容伝達トルクを増大させることができる。或いは、同じ大きさの回転トルクを伝達するのであれば、プーリユニットを小型化することができる。
以下、本発明に係るクラッチ内蔵型プーリユニットの一実施形態を図面に参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態であるプーリユニットの縦断面図であり、図2は図1におけるII−II線に沿った環状部材の断面図である。また、図3は図1における環状部材の縦断面図であり、図4は図2におけるランプ部の形状および応力の作用状態を示す要部拡大図である。
図1に示すように、本実施形態に係るプーリユニット10は、内周面に雌ネジ12aが形成され、オルタネータ等の自動車用補機(図示せず)の回転軸11が螺合して固定されるスリーブ12を備えており、スリーブ12は回転軸11と共に回転する。また、プーリユニット10は、スリーブ12の径方向外側にスリーブ12と同芯に配設され、外周面にベルト溝13aが形成されたプーリ部材13を備える。プーリ部材13とクランク軸(図示せず)に設けられた駆動プーリ(図示せず)との間には、無端ベルト(図示せず)が巻き掛けられており、エンジンの回転力を無端ベルトを介してプーリ部材13に伝達する。
なお、ベルト溝13aは、使用される無端ベルトに応じて、V溝、ポリV溝、歯型溝に形成される。
スリーブ12の外周面12bには、別体の環状部材14が圧入により外嵌固定されており、環状部材14はプーリ部材13と同芯に配置されている。環状部材14はスリーブ12と略同一な軸方向長さを有しており、略一様な内径を有する内周面14aをスリーブ12の外周面12bに軸方向長さに亙って圧入している。また、環状部材14の軸方向中間部における外周面14bは、軸方向両端部における外周面14cよりも大径に形成されている。
そして、プーリ部材13の内周面13bと環状部材14の軸方向中間部における外周面14bとの間には、本発明のクラッチである一方向クラッチ15が設けられる。また、一方向クラッチの軸方向両側で、プーリ部材13の内周面13bと環状部材14の軸方向両端部における外周面14cとの間には、本発明の一対の転がり軸受である深溝玉軸受16、16が設けられている。
各玉軸受16は、プーリ部材13に加わるラジアル荷重を支承しつつ、スリーブ12とプーリ部材13とを相対回転可能に支持する。各玉軸受16は、内周面に外輪軌道17aを有する外輪17と、外周面に内輪軌道18aを有する内輪18と、外輪軌道17aと内輪軌道18a間に転動自在に設けた転動体である複数の玉19と、各玉19を保持する保持器20とを有する。また、外輪17の両端部内周面と内輪18の両端部外周面との間に、シールリング21、21が設けられており、各玉軸受16の軸受空間の両端開口部を塞いでいる。外輪17は、プーリ部材13の内周面13bに締め代を持って圧入されており、内輪18は、環状部材14の軸方向両端部における外周面14cに締め代を持って圧入される。
一方向クラッチ15は、プーリ部材13の内周面13bに圧入により内嵌固定されるクラッチ外輪22を有する。また、環状部材14の軸方向中間部における外周面14bには、複数のランプ部14dが円周方向に所定の間隔で形成されている(図2参照。)。そして、本発明の第1のクラッチ軌道であるクラッチ外輪22の内周面と第2のクラッチ軌道である各ランプ部14dとから形成される環状空間には、本発明のトルク伝達部材である複数のころ23と、ころ23を個別に収容する複数のポケットを有するクラッチ保持器24と、ばね25とが配置されている。クラッチ保持器24は環状部材14に相対回転不能に外嵌されており、各ころ23を転動及び円周方向に若干の変位自在に支持する。また、ばね25は、円周方向においてころ23とクラッチ保持器24の柱部(図示せず)との間に設けられており、環状空間が浅くなる方向、即ち、ロック方向にころ23を押圧する。
一方向クラッチ15は、プーリ部材13の回転角速度が回転軸11の回転角速度より速い場合には、ころ23がくさび作用によってランプ部14dとクラッチ外輪22との間に噛み込まれて、プーリ部材13とスリーブ12とが相対回転不能(ロック状態)となり、プーリ部材12から回転軸11に回転力を伝達する。一方、プーリ部材13の回転角速度が回転軸11の回転角速度より遅い場合には、ころ23の噛み込みが解除されて、プーリ部材13とスリーブ12との相対回転が自在(オーバーラン状態)となる。
このように、上述した構成のプーリユニット10では、環状部材14は、軸方向中央部の外周面14bにおいて一方向クラッチ15のクラッチ内輪を構成するクラッチ内輪領域aと、軸方向両端部の外周面14cにおいて、各玉軸受16の内輪18の内周面と嵌合する軸受嵌合領域bとを構成している(図3参照。)。
そして、クラッチ内輪領域aにおける環状部材14の内周面14aの直径Aは、一対の転がり軸受16の内輪18が嵌合する軸受嵌合領域bの外周面14cの直径Bより小径となっている。これにより、クラッチ内輪領域aにおける環状部材14の径方向の肉厚t2は、従来のクラッチ内輪107の厚さt1より大幅に厚く形成されている。
図4に示すように、クラッチ内輪を構成する環状部材14をスリーブ12に圧入することによって環状部材14に面圧Pが作用し、これに伴って(1)式から求められる円周方向応力S2が環状部材14にかかる。しかし、環状部材14の径方向の肉厚t2は厚くなっているので、円周方向応力S2の大きさは、肉厚t2に反比例して小さくなる。更に、環状部材14の外周面14bの直径は変更せず、肉厚t2のみが厚くされているので、環状部材14の内周面14aの半径R(R=A/2)も小さくなり、これによっても更に円周方向応力S2の大きさは小さくなる。
従って、円周方向応力S2を従来のプーリユニットより大きくすることなく、クラッチ内輪を構成する環状部材14を大きな面圧Pでスリーブ12に強固に圧入することができ、クリープの発生を確実に防止することができる。更に、面圧Pを大きくすることができることから、一方向クラッチ15の許容伝達トルクを増大させることができる。また、図4に示すように、ランプ部14dの角部14eには応力集中が作用するが、円周方向応力S2は小さくなっているので、角部14eにおける応力集中も低減することができ、環状部材14に割れが発生することはない。
本実施形態のプーリユニット10によれば、スリーブ12が嵌合する環状部材14の内周面14aの直径Aを、一対の転がり軸受16の内輪18が嵌合する軸受嵌合領域bの外周面14cの直径Bより小径としたので、一方向クラッチ15が配置されるクラッチ内輪領域aにおける環状部材14の径方向の肉厚t2を厚くすることができる。これによって、環状部材14に作用する応力(円周方向応力S2)、特にランプ部14dに発生する応力集中を低減させて、クラッチ内輪を構成する環状部材14の割れを防止することができる。
また、環状部材14に作用する応力S2を大きくすることなく、環状部材14をスリーブ12に圧入したときの面圧Pを増大させることができる。換言すれば、従来より大きな締め代を持たせた環状部材14をスリーブ12に圧入することにより、環状部材14をスリーブ12に強固に固着させて、プーリユニット10の外形寸法を大きくすることなく、クリープの発生を防止すると共に、一方向クラッチ15の許容伝達トルクを増大させることができる。或いは、同じ回転トルクを伝達するのであれば、プーリユニット10を小型化することができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
本実施形態においては、一方向クラッチの環状空間は、プーリ部材の内周面に圧入されたクラッチ外輪によって構成される第1のクラッチ軌道と環状部材のランプ部によって構成される第2のクラッチ軌道との間に形成されたが、第1のクラッチ軌道はクラッチ外輪が一体化されたプーリ部材の内周面によって構成されてもよい。
また、プーリユニットは、クラッチ内輪を構成する環状部材にランプ部が形成されたものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、プーリ部材の内周面、或いはプーリ部材に圧入されたクラッチ外輪の内周面にランプ部が形成されたプーリユニットであってもよい。
さらに、本実施形態の一方向クラッチでは、トルク伝達部材としてころを用いたが、スプラグが対向するクラッチ軌道間に配置されてもよく、プーリ部材とスリーブ間でトルクを伝達可能なものであれば、特に限定されない。また、一方向クラッチに適用されるばねは板ばねであっても、コイルばねであってもよく、トルク伝達部材をロック側に押圧できるばねであれば、特に限定されない。
また、本実施形態では、クラッチは一方向クラッチとしたが、くさび作用を行なう方向を選択できるようにした両方向クラッチであってもよい。
本実施形態のプーリ部材はベルトによって駆動されているが、ベルト及びカップリングゴムによって駆動されるように構成されてもよい。
また、一方向クラッチの軸方向両側に配置された転がり軸受は、深溝玉軸受以外の形式の転がり軸受であってもよい。
さらに、本発明のプーリユニットは、自動車用補機に組み込まれるプーリユニットに限定されることはなく、一方向クラッチが組み込まれるどのような機器にも適用することができる。
本発明の一実施形態であるプーリユニットの縦断面図である。 図1におけるII−II線に沿った環状部材の断面図である。 図1における環状部材の縦断面図である。 図2におけるランプ部の形状および応力の作用状態を示す要部拡大図である。 従来技術のプーリユニットの縦断面図である。 図5におけるクラッチ内輪の断面図である。 図6におけるランプ部の形状および応力の作用状態を示す要部拡大図である。
符号の説明
10 プーリユニット
11 回転軸
12 スリーブ
13 プーリ部材
13a ベルト溝
13b プーリ部材の内周面
14 環状部材
14a 環状部材の内周面
14b、14c 環状部材の外周面
15 一方向クラッチ(クラッチ)
16 深溝玉軸受(転がり軸受)
17 外輪
18 内輪
22 クラッチ外輪
23 ころ(トルク伝達部材)
24 クラッチ保持器
25 ばね
a クラッチ内輪領域
b 軸受嵌合領域

Claims (3)

  1. 外周面にベルト溝が形成されたプーリ部材と、
    回転軸に固定されて前記回転軸と共に回転するスリーブと、
    前記スリーブに外嵌固定され、前記プーリ部材の内側に同芯に配置された環状部材と、
    前記プーリ部材の内周面と前記環状部材の外周面との間に設けられ、前記プーリ部材と前記スリーブ間でトルクを伝達可能な複数のトルク伝達部材と、前記トルク伝達部材を個別に収容する複数のポケットを有するクラッチ保持器とを備えたクラッチと、
    前記クラッチの軸方向両側に配置され、前記プーリ部材と前記スリーブとを相対回転可能に支持する一対の転がり軸受と、を備えたクラッチ内蔵型プーリユニットであって、
    前記環状部材は、前記クラッチのクラッチ内輪を構成するクラッチ内輪領域と、前記一対の転がり軸受の内輪が嵌合する軸受嵌合領域とを備え、前記クラッチ内輪領域における前記環状部材の内周面の直径は、前記軸受嵌合領域における前記環状部材の外周面の直径より小径であることを特徴とするクラッチ内蔵型プーリユニット。
  2. 前記クラッチの前記トルク伝達部材は、前記プーリ部材の内周面によって構成される第1のクラッチ軌道と前記クラッチ内輪領域における前記環状部材の外周面によって構成される第2のクラッチ軌道との間に形成された環状空間に配置されることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ内蔵型プーリユニット。
  3. 前記クラッチの前記トルク伝達部材は、前記プーリ部材の内周面に圧入されたクラッチ外輪よって構成される第1のクラッチ軌道と前記クラッチ内輪領域における前記環状部材の外周面によって構成される第2のクラッチ軌道との間に形成された環状空間に配置されることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ内蔵型プーリユニット。
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