JP2005337325A - 伝動用無端ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】連結ピンの強度を保持しつつリンクプレートに対する連結ピンの位置決め精度を向上させる。
【解決手段】伝動用無端ベルトは、多数のリンクプレート1を連結ピン2A,2Bにより連結し、両ピン相互の転がり面21における転動により回転可能に無端化してなる。連結ピンは、リンクプレートの嵌合孔13の内周面に対向する外周面部分に、ピン軸線方向に延びる2つの平坦面22と該平坦面に挟まれる凸条部2aとを有する。連結ピンはリンクプレートとの平坦面による当接で高度に位置決めされ、凸条部はピンの強度を保つ機能を果たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベルト式無段変速機の伝動用無端ベルトに係り、詳しくは、並行軸配置の2つのプーリに巻き掛けて両プーリ間でトルクを伝達させるべく、多数のリンクプレートを連結ピンにより無端のチェーン状に連結した形式の伝動用無端ベルトに関する。
無段変速機(CVT)の一形式として、並行軸配置の2つのプーリの間に無端ベルトを巻き掛けてトルクを伝達するベルト式無段変速機がある。無端ベルトを用いた無段変速機では、平行な回転軸上の一対のプーリ(プライマリプーリとセカンダリプーリ)壁面の間隔を変化させることで回転軸中心から無端ベルトがプーリ壁面に巻きつく位置までの距離(すなわち無端ベルトがプーリに巻きつく際の回転半径、以下ピッチ円半径という)を変化させることで変速(プライマリプーリとセカンダリプーリの回転比の変化)が実現される。例えばプライマリ側のピッチ円半径を小さく、セカンダリ側のピッチ円半径を大きくすれば変速比は減速側となり、逆にプライマリ側のピッチ円半径を大きくセカンダリ側のピッチ円半径を小さくすれば変速比は増速側となる。それにより無端ベルトがプーリ壁面に巻きつく位置で、駆動側ではプライマリプーリから無端ベルトへ、また従動側では無端ベルトからセカンダリプーリへトルクが伝達される。
この種のベルト式無段変速機の伝動用無端ベルトとしては、種々の形式のものがあるが、それらのうちの一形式として、多数のリンクプレートを連結ピンにより無端のチェーン状に連結し、連結ピンの端面とプーリ壁面との係合によりトルクを伝達する形式のものがある(特許文献1参照)。この形式のものでは、連結ピンは相互に周面の一部で当接する一対のピンで構成され、各ピンはリンクプレートに対して滑ることのないように係止される。したがって、一対のピンが当接面で相対的に転がることで、各ピンに係止したリンクチェーンが回転するので、一対のピンで構成されるジョイント部においても摩擦を生じることがない。それゆえ、ベルトの摩擦損失が小さい利点が得られる。
更に、ベルトの振動騒音の低減を目的として、長さの異なる2本のピンを一対としたジョイント部とするベルトがある(特許文献2参照)。このベルトは、ピンの長さが異なるため、長いピンのみがプーリに接触するという特徴をもつ。
特開平7−167224号公報 特開平8−312725号公報
ところで、連結ピンはリンクプレートに滑らずに係止されるためには、リンクプレートの嵌合孔に対して連結ピンの位置が固定される必要がある。嵌合孔と連結ピンとを位置決めするには、互いに当接する平坦部分があれば、加工容易に精度よく位置決めができる形状が達成できる。すなわち、連結ピンの外周面の一部を平坦に加工し(断面でみると断面の周の一部を直線とする)、リンクプレートの嵌合孔周にも平坦面を設け、この平坦面同士を接触させればよい。
一方、リンクプレートの両側に嵌め込まれる連結ピンの間隔(ピッチ間隔)は狭いほうがよい。ピッチ間隔が長いと、動力伝達に際して、一つの連結ピンがプーリに噛み込まれてから次の連結ピンが噛み込まれるまでに、噛み込まれたピンがプーリ周方向に移動することで、ベルトがプーリ半径方向に上下する、いわゆる多角形効果が大きくなり、それにより振動騒音が生じるからである。この振動騒音を低減するには、ピッチ間隔をできるだけ狭くする必要がある。そのためには、連結ピンはできるだけ断面積が小さなものとする方がよい。
このように、連結ピンの断面積を小さくすると、ベルトにかかる張力により折れやすくなる。連結ピンのような棒状の部材では、強度的にはその断面は円、又は楕円状であるのが好適である。特に強度を確保しつつピッチ間隔を小さくするには、連結ピンの断面形状としては、ベルト走行方向に短軸、この短軸と直交する方向に長軸を有する楕円とするのが有利である。
図8は上記のような考え方に基づき構成された無端ベルトの構成例を示す。図示するように、リンクプレートa−1,a−2,a−3・・・をつなぐ連結ピンbは、相互に周面の一部で当接して相対的に転がる一対のピンb1、b2で構成され、各ピンはリンクプレートに対して滑ることのないように係合面の途中に変曲点を持つ曲面の係合により係止される。また、各連結ピンは、ピッチ間隔短縮のためにベルト走行方向に短軸、この短軸と直交する方向に長軸を有する概ね楕円形の断面形状とされている。
しかしながら、位置決めの観点からは円状は好ましくない。その理由は、ピン断面の曲線部で連結ピンとリンクプレートが係止されるとすると、曲線の加工精度を高くしなければならないからである。特に、特許文献2に記載の技術のように、一対ピンの一方の転がり面をインボリュート曲線で構成した場合、一対のピン相互の位置関係が重要であるので、位置決めは更に重要となる。
本発明は、前記の問題点に鑑み、リンクプレートに対して位置決めが容易でかつ強度の高い連結ピンの形状に得ることを主要な目的とする。また、そのような連結ピンを受けることのできるリンクプレート形状を得ることも併せて本発明の目的とするとする。
本発明は、2つのプーリ(S)に巻き掛けてプーリ間でトルクを伝達させる伝動用無端ベルトであって、互いに外周面の一部を転がり面(21)として当接する一対の連結ピン(2A,2B)と、それら連結ピンを嵌め込む嵌合孔(13)を有するリンクプレート(1)とからなり、前記連結ピンの前記嵌合孔への嵌め込みにより、ベルト幅方向に隣り合い且つベルト周回方向に相互位置をずらした多数のリンクプレートが各連結ピンを介して連結され、連結ピン相互の転がり面における転動により回転可能に全体として無端化された伝動用無端ベルトにおいて、前記連結ピンの少なくとも一方(2A)は、前記リンクプレートの嵌合孔の内周面に対向する外周面部分に、ピン軸線方向に延びる2つの平坦面(22)と該平坦面に挟まれる凸条部(2a)とを有することを主要な特徴とする。
前記の構成において、前記連結ピンは、前記プーリに係合可能な軸方向長さの長尺ピン(2A)と、それより軸方向長さが短い短尺ピン(2B)とからなり、前記2つの平坦面と凸条部は、少なくとも長尺ピンに形成された構成が有効である。
更に、前記長尺ピンが前記短尺ピンと当接する転がり面は、インボリュート曲線に従う曲面であり、前記短尺ピンが長尺ピンと当接する転がり面は平坦面である構成が有効である。
一方、前記リンクプレートは、嵌合孔の内周面における連結ピン外周面部分との対向面部分に、リンクプレートへの張力負荷状態で前記連結ピンの2つの平坦面に当接する2つの平坦面(12)と、それら平坦面に挟まれ、前記連結ピンの凸条部が嵌る凹部(14)とを有する構成が望ましい。
本発明の伝動用無端ベルトによれば、リンクプレートと接触する連結ピンの部分に平坦面を有することで、リンクプレートと連結ピンの相対位置の位置決めが確実にできる。また、ピン断面の平坦面は加工精度の管理が容易であることから、位置決めのための連結ピン形状の加工が容易となる。
次に、2つの平坦面に挟まれた部分に凸条部を有することで、ベルトの引張り力に対して連結ピンの強度を高めることができる。
更に対を成す連結ピン相互の転がり面の一方を平坦面とした場合、連結ピンの扁平化によりピン間ピッチを短縮することができ、それによりベルト振動を低減することができる。
本発明におけるピン軸線方向に延びる2つの平坦面と該平坦面に挟まれる凸条部とを有する連結ピンの構成は、同じく連結ピンの2つの平坦面に当接する2つの平坦面と、それら平坦面に挟まれ、連結ピンの凸条部が嵌る凹部とを有するリンクプレートとの組み合わせとして実施されることが望ましい。
また、連結ピンは、プーリに係合可能な軸方向長さの長尺ピンと、それより軸方向長さが短い短尺ピンとからなる構成が望ましい。
図1〜図5は実施例1に係る伝動用無端ベルトを示す。図1に部分側面を示すように、無端ベルトは、一対の連結ピン2A,2Bと、それら連結ピンを嵌め込む嵌合孔13を有するリンクプレート1とから構成されている。一対の連結ピン2A,2Bは、互いに外周面の一部を転がり面21として当接する関係に配置されている。そして、ベルトを周面方向からみて示す図2を参照して分かるように、ベルト幅方向(図2において上下方向)に隣り合い且つベルト周回方向(図2において左右方向)に相互位置をずらした多数のリンクプレート1−1,1−2,1−3・・・が、図1に示す連結ピン2A,2Bの嵌合孔13への嵌め込みにより、各連結ピンの対を介して連結されている。かくして、連結ピン相互の転がり面21における転動により回転可能に全体として無端化された伝動用無端ベルトが構成されている。
図4に一対の連結ピンの一方を取り出して側面視で示すように、連結ピンの少なくとも一方2Aは、リンクプレート1の嵌合孔13の内周面に対向する外周面部分(図4における右側部分)に、ピン軸線方向に延びる2つの平坦面22と、該平坦面に挟まれる凸条部すなわちピン軸線方向に延びる突起2aとを有する。
図5にリンクプレートのみを取り出して示すように、リンクプレート1は、嵌合孔13の内周面における連結ピン外周面部分との対向面部分に、リンクプレート1への張力負荷状態で連結ピンの2つの平坦面に当接する2つの平坦面12と、それら平坦面に挟まれ、連結ピンの凸条部が嵌る凹部14とを有する。
ベルトの断面をプーリ断面と共に示す図3を参照して分かるように、この実施例における連結ピンは、プーリSに係合可能な軸方向長さの長尺ピン2Aと、それより軸方向長さが短い短尺ピン2Bとから構成されている。
以下、各部のより詳細な構成について説明する。まず、リンクプレート1を連結する各連結ピンは、図4にピン端面側からみた形状を示すように、概ね円筒面状の4つの周面21,23,24と、2つの平坦面22からなる周面を曲率の大きな緩衝曲面でつないだ外周面を有する。図上で最も曲率の小さな部分円筒面とみることができる面(図4における左側の曲面)は、厳密にはインボリュート曲線に従う曲面からなるもので、対をなす他方のピンと当接する転がり面21を構成する。この転がり面21の両端に緩衝曲面を介してつながる2つの部分円筒曲面(図4における上下の曲面)は、リンクプレート1の嵌合孔の内周面に対応する曲率の嵌め合い面23を構成する。
これら嵌め合い面23に緩衝曲面を介してつながる2つの平坦面22(図4において上下方向の線で示される)は、本発明の主題に係る位置決め面を構成する。そして、これら平坦面22間に挟まれる部分円筒面(図4において最も右側の面)24は、これも本発明の主題に係るピン剛性確保のための凸条部2aの外形を規定する面である。
図4を参照して分かるように、ピン2は図上で上下方向に対称な断面形状を有するものとされている。この形状により凸条部2aは、リンクプレートへの組込み状態でベルトのピッチ線上に中心を有するものとされ、それを挟む両平坦面22は、ピッチ線を挟んで対称に位置する配置となっている。この配置は、引張り力が作用する線上に凸条部を位置させることを意図するものである。
こうした外周面構成を有する連結ピン2A,2Bは、それら2本を一対とすることで、図1にみるように概ね円筒軸状のピンを構成し、しかも対を成す2本のピンが転がり面21で互いに当接することで、連結ピンを軸とするリンクプレート相互の回転に際して、連結ピン2A,2Bとリンクプレート1との相対摺動をなくすことを意図しており、隣り合う一方のリンクプレート1−1に係止させたピン2Aと、他方のリンクプレート1−2に係止させたピン2Bとが両リンクプレート1−1,1−2の相対回転に伴って相互に転がり回転することで相対摺動によるエネルギロスが回避される。
次に、各リンクプレート1は、共通部品としての同一形状のもので構成され、図5に示すように、薄鋼板の打抜き加工等による4隅が丸められた概ね長方形の板材で構成されている。各リンクプレート1は、プレートを板厚方向に貫通する一対のピン嵌合孔13を長手方向(図5において左右方向)両端部近傍に備える。これらの孔は、リンクプレート1に挿入される一対のピンごとに独立した2つの孔であってもよいが、この実施例では、両ピン嵌合孔13は、それら両孔に跨る別の孔11により相互に繋がった孔とされ、各リンクプレート1の軽量化が図られ、その結果、各リンクプレート1は側面視で概ね3つの円を連ねたリング状を呈している。
詳しくは、両ピン嵌合孔13は、軽量化孔11により切り欠かれる周面を除き、一対のピン2A,2Bの対向する外周面の形状と概ね符合する内周面形状の孔とされ、これに対応する外周面形状の一対のピン2A,2Bを挿通することで、互いの平坦面12,22の当接により回り止め係止する形状とされている。ただし、平坦面相互の当接は、リンクプレート1に動力伝達による引張り力が作用して、リンクプレート1が弾性変形した状態で生じるものとされ、引張り力の解放時は、図1に示すように両平坦面12,22間には隙間が生じた状態となる。
この隙間に関して、無端ベルトへの引張り力の解放時(無負荷時)に、両平坦面12,22の間の隙間は 凸条部を有するピンの強度には影響はないので、無負荷時の隙間がないように構成することでもよい。しかし、隙間がないと、引張り力が作用したときにリンクプレート1の弾性変形の余地が小さくなり、リンクプレート1の特定の場所に応力が集中してしまう可能性がある。これに対して、無負荷時に両平坦面12,22の間に隙間ができるように構成し、引張り力が作用した際にリンクプレート1が隙間を詰めるよう弾性変形させることで、リンクプレート1の応力を分散させることができる。すなわち、無負荷時に隙間を有するように構成することで、リンクプレート1の耐久性を向上させることができる。
上記の構成からなる各リンクプレート1は、それらの一方のピン嵌合孔13と他方のピン嵌合孔13の位置を揃えて交互に板厚方向に積層されて、図2に示すように、ピン配設ピッチ分だけリンクプレート長手方向にずれたリンクプレート群を構成しており、これらリンクプレート群がピン嵌合孔13に一対のピン2A,2Bを通すことで無端状に連結されている。
こうした構成からなる伝動用無端ベルトは、図3に断面を示すように、プーリSへの巻き掛け位置において、長尺ピン2Aの両端面がプーリSの壁面に楔入状態に係合することになる。したがって、伝動状態では、無端ベルトの長尺ピン2AのみがプーリSの壁面と接して駆動力を伝達することになり、プーリSの壁面から長尺ピン2Aに伝えられた動力が短尺ピン2Bを経てリンクプレート1に伝達され、次のピン2A,2Bとそれによりつながれたリンクプレート1への動力伝達を繰り返して最終的に長尺ピン2Aから従動側のプーリに伝達されることになる。
ところで、このように無端ベルトに対して所定間隔で配置された長尺ピンをプーリ壁面に係合させて動力伝達を行う方式では、プーリ壁面に係合したピンが、係合位置を半径としてプーリの回転につれて移動することになるため、2つのプーリ間にある次のピンに対して横方向にずれることになる。この状態で次のピンがプーリ壁面に係合するまでの間、係合状態のピン以降のリンクプレートは全体に横方向にずれることになり、これがベルト位置の変動として現れる(冒頭に述べた多角形効果)。この現象は、所定ピッチ配置のピンを介して動力を伝達する方式において避けられないものではあるが、この変動を少なくするほど、すなわちピン配設ピッチを小さくするほど、ベルト振動は低減され、効率のよい動力伝達がなされることになる。
図1を参照して分かるように、ピン配設ピッチの短縮の妨げとなる要素は、隣り合う一対の連結ピン2A間に挟まれる2つのリンクプレート1−1,1−3(図に1点鎖線で示す)のピッチ線方向、すなわちベルト周回方向の幅と、プーリ壁面との係合に関与するピン2Aと対を成す他方のピン2Bの同じくピッチ線方向、同じくベルト周回方向の厚さということになる。そのため、この実施例の連結ピンは、それの一対で強度剛性保持上で理想といえる円形断面に対してピッチ線方向に若干扁平な形状とされている。
また、本発明において、平坦面22が凸条部2aを挟んで2分されているのは、平坦面を連続する1つの面とした場合に、連結ピンのピッチ線方向の厚さが薄くなり過ぎるのを避ける意味での肉厚補強を意図するものである。このように凸条部2aは、扁平化された連結ピンの剛性強度の向上を主眼とすることから、必ずしも張力負荷状態のリンクプレート1の凹部14に当接する形状であることを必須とはしない。
次に、図6及び図7を参照して示す実施例2は、上記のベルト振動を更に抑制するように、ベルト周回方向のピン配設ピッチの減少を狙った例である。この例では、対を成す一方のピンが一層扁平化されている。
連結ピンを端面方向から見て示す図6を参照して、この例では、実施例1における円弧状の転がり面に相当する面を平坦面としている。この連結ピンのその他の面構成及びこの連結ピンと嵌め合わされるリンクプレートのピン嵌合孔の形状については、すべて先の実施例1と同様であるので、相当する部位に同様の参照符号を付して説明に代え、以下、相違点のみ説明する。
図7は対を成す連結ピン2A,2Bの一方ずつの図示を省略して連結構成を示す。この例では、対を成す一方の連結ピン2Bの転がり面21が平坦面であることから、対を成す他方の連結ピン2Aの転がり面は、図上では明確でないが、当接面が共に円弧状の面とされる実施例1とは異なる形状のインボリュート曲線に従う曲面とされている。
この構成によると、連結ピン2Bの形状を一見して分かるように、ベルト周回方向の厚さが減少する。したがって、これを利用してプーリに係合する連結ピン2Aの配設ピッチをプーリに係合しない連結ピン2Bの扁平化分だけ、実施例1に対して小さくすることができる。
ところで、こうした構成を採ると、連結ピン2Bのベルト引張り方向の剛性強度の不足が懸念されるが、本実施例の場合、扁平化構成は短尺ピン2Bのみに適用されているため、上記懸念は回避される。その理由は、短尺ピン2Bはプーリに接触しないため、リンクプレート1間でのみトルクを伝達すればよく、プーリからのトルクを伝達しなくともよい分、強度は少なくともよく、結果断面は小さくできるからである。ただし、一対のピン同士でプールへの巻き掛け状態で転がりあうだけの幅(プーリにピンが噛みこんだ状態での、プーリ半径方向にみたピンの長さ)は必要となる。
以上説明した実施例2においては、対を成す連結ピンの一方の転がり面が平坦面であることから、転がり面間での摺動を防ぐ上で、両連結ピンのリンクプレートに対する位置決め精度が一層重要となり、本発明の平坦面による高精度の位置決め効果が一層有効に発揮される。
本発明の実施例1に係る伝動用無端ベルトの連結構造を示す部分側面図である。 同ベルトの平面図である。 同ベルトのプーリ巻き掛け部における断面図である。 同ベルトの連結ピンの側面図である。 同ベルトのリンクプレートの平面図である。 実施例2に係る伝動用無端ベルトの連結ピンの側面図である。 同ベルトの連結構造を示す部分側面図である。 従来の伝動用無端ベルトの連結構造を示す部分側面図である。
符号の説明
1 リンクプレート
2A 長尺ピン(連結ピン)
2B 短尺ピン(連結ピン)
2a 凸条部
12 平坦面
13 嵌合孔
14 凹部
21 転がり面
22 平坦面

Claims (4)

  1. 2つのプーリ(S)に巻き掛けてプーリ間でトルクを伝達させる伝動用無端ベルトであって、互いに外周面の一部を転がり面(21)として当接する一対の連結ピン(2A,2B)と、それら連結ピンを嵌め込む嵌合孔(13)を有するリンクプレート(1)とからなり、前記連結ピンの前記嵌合孔への嵌め込みにより、ベルト幅方向に隣り合い且つベルト周回方向に相互位置をずらした多数のリンクプレートが各連結ピンを介して連結され、連結ピン相互の転がり面における転動により回転可能に全体として無端化された伝動用無端ベルトにおいて、
    前記連結ピンの少なくとも一方(2A)は、前記リンクプレートの嵌合孔の内周面に対向する外周面部分に、ピン軸線方向に延びる2つの平坦面(22)と該平坦面に挟まれる凸条部(2a)とを有することを特徴とする伝動用無端ベルト。
  2. 前記連結ピンは、前記プーリに係合可能な軸方向長さの長尺ピン(2A)と、それより軸方向長さが短い短尺ピン(2B)とからなり、前記2つの平坦面と凸条部は、少なくとも長尺ピンに形成された、請求項1記載の伝動用無端ベルト。
  3. 前記長尺ピンが前記短尺ピンと当接する転がり面は、インボリュート曲線に従う曲面であり、前記短尺ピンが長尺ピンと当接する転がり面は平坦面である、請求項2記載の伝動用無端ベルト。
  4. 前記リンクプレートは、嵌合孔の内周面における連結ピン外周面部分との対向面部分に、リンクプレートへの張力負荷状態で前記連結ピンの2つの平坦面に当接する2つの平坦面(12)と、それら平坦面に挟まれ、前記連結ピンの凸条部が嵌る凹部(14)とを有する、請求項1記載の伝動用無端ベルト。
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