JP2005335190A - 歯部を備えた回転体の成形用金型とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 成形時に製品キャビティ内の歯部の温度調整を確実に行うことができる成形用金型を提供する。
【解決手段】 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複数の型体たる固定型及び可動型と、固定型に設けられ製品キャビティへ連通する材料通路たる樹脂通路と、可動型に設けられた温調用液体通路21とを備え、外周に歯部たる外周歯を有するインナーローターを成形する。インナーローターの周方向で製品キャビティの歯部形成部18にほぼ沿って温調用液体通路21を設ける。製品キャビティ14内の外周歯の樹脂を均一に温調することができ、外周歯の寸法精度を向上することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、内接型ギアポンプのインナーローターやアウターローターあるいはギア等の歯部を備えた回転体の成形用金型熱可塑性樹脂の射出成形などに用いられる成形用金型とその製造方法に関する。
この種の歯部を備えた回転体を用いるものとして内接型ギヤポンプがあり、この内接型ギヤポンプは、歯を内周に有するアウターローター内に、このアウターローターの歯に噛み合う歯を外周に有するインナーローターを所定量偏心させて組み付けたものである。
そして、アウターローターの歯数は、インナーローターの歯数より1つだけ多くなっている。このインナーローターには、駆動軸を連結するための円柱形状の中心孔が形成されており、この中心孔は、インナーローターの中心軸を貫くものである。
そして、両ローターは、これら両者の中心軸を通る平面の両側に吸込口と吐出口とを各々有するケーシング内に組み付けられ、使用時には、インナーローターを回転駆動して、歯相互の噛合によりアウターローターも回転させ、吸込口から吸込んだ液体燃料やオイルを両ローター間で吐出口へ送りだすものである(例えば特許文献1)。
このような内接型ギヤポンプにおいて、特願2003−341882では、ローターを樹脂成形することが提案されている。
また、樹脂歯車の成形において、型に温調用回路と冷却用回路を設けた成形装置(例えば特許文献2)が提案されており、この成形装置ではOリングにより回路の気密性を保っている。
特開平6−249752号公報 特開平5−237880号公報
上記のような内接式ギヤポンプでは、歯の寸法精度がポンプの性能に大きな影響を与えるため、樹脂成形を行う場合、樹脂の成形精度を高める必要があり、このために樹脂の温度管理を正確に行わなけらばならない。
これに対して、上記特許文献2のように、従来の成形装置では、温調用回路により型体の温度調整を行うことができるが、成形時において特に重要である歯部の温度調整を十分に行うことはできなかった。
本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、成形時に製品キャビティ内の歯部の温度調整を確実に行うことができる歯部を備えた回転体の成形用金型とその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複数の型体と、前記型体に設けられ前記製品キャビティへ連通する材料通路と、前記型体に設けられた温調用液体通路とを備え、外周又は内周に歯部を有する回転体を成形する成形用金型であって、前記回転体の周方向で前記製品キャビティの歯部形成部にほぼ沿って前記温調用液体通路を設けたものである。
また、請求項2の発明は、前記温調用液体通路は曲線部を有するものである。
また、請求項3の発明は、前記型体は複数の金型部材を備え、複数の金型部材の接合面を所定の圧力で押し付け、この押し付けた状態を保持しながら、前記複数の金型部材に、直流電流及び/又はパルス電流を流して、前記複数の金型部材の接合面を仮接合し、仮接合された状態の複数の金型部材を所定の雰囲気温度で熱処理して前記複数の金型部材間に前記温調用液体通路を形成したものである。
請求項4の発明は、互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複数の型体と、前記型体に設けられ前記製品キャビティへ連通する材料通路と、前記型体に設けられた温調用液体通路とを備え、外周又は内周に歯部を有する回転体を成形する成形用金型の製造方法であって、複数の金型部材間に、前記回転体の周方向で前記製品キャビティの歯部形成部にほぼ沿う前記温調用液体通路を形成し、前記複数の金型部材の接合面を所定の圧力で押し付け、この押し付けた状態を保持しながら、前記複数の金型部材に、直流電流及び/又はパルス電流を流して、前記複数の金型部材の接合面を仮接合し、仮接合された状態の複数の金型部材を所定の雰囲気温度で熱処理する製造方法である。
また、請求項5の発明は、前記圧力を50メガパスカル以下とする製造方法である。
また、請求項6の発明は、前記熱処理を不活性雰囲気中で行う製造方法である。
また、請求項7の発明は、前記熱処理の温度を接合すべき部材の融点の55%〜85%の温度範囲とする製造方法である。
請求項1の構成によれば、回転体の内周又は外周は歯部の連続する凹凸形状となるが、温調用液体通路が製品キャビティの歯部形成部にほぼ沿って設けられているから、製品キャビティ内の歯部を均一に温調することができ、歯部の寸法精度が向上する。
また、請求項2の構成によれば、歯部の形状にほぼ倣って温調用液体通路を設けることができると共に、温調用液体通路を温調用流体がスムーズに流れる。
また、請求項3の構成によれば、金型部材間に温調用液体通路を形成したから、その分割状態において、接合面に温調用液体通路となる溝などを形成することができるから、比較的複雑な形状の温調用液体通路を簡便に形成することができる。また、従来のロウ付けや接合方法に比べて、接合面の全面を均一に接合することができ、複雑な形状の液体通路を液密性を持って配置することができる。
請求項4の構成によれば、回転体の内周又は外周は歯部の連続する凹凸形状となるが、温調用液体通路が製品キャビティの歯部形成部にほぼ沿って設けられているから、製品キャビティ内の歯部を均一に温調することができ、歯部の寸法精度が向上する。また、金型部材に温調用液体通路を形成したから、その分割状態において、接合面に温調用液体通路となる溝などを形成することができるから、比較的複雑な形状の温調用液体通路を簡便に形成することができる。また、従来のロウ付けや接合方法に比べて、接合面の全面を均一に接合することができ、複雑な形状の液体通路を液密性を持って配置することができる。
また、請求項5の構成によれば、加圧のための装置の大型化を招くことがない。
また、請求項6の構成によれば、熱処理を不活性雰囲気中で行うことにより接合箇所の品質が安定する。
また、請求項7の構成によれば、前記熱処理の温度を接合すべき部材の融点の55%〜85%の温度範囲とすることが熱処理上から好ましい。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。実施例では、従来とは異なる新規な成形用金型とその製造方法を採用することにより、従来にない成形用金型とその製造方法が得られ、その成形用金型とその製造方法について記述する。
以下、本発明の成形用金型装置の実施例について図1〜図5は本発明の実施例1を示し、同図において、オイルポンプとして使用される内接型ギヤポンプは、一方の歯部を備えた回転体であるアウターローター1内に、他方の歯部を備えた回転体であるインナーローター2を偏心状態で組付けたものである。アウターローター1は樹脂製の円板体3に、その中心の軸心xを中心として中心孔4が形成されており、そして内周には複数の内周歯5を有している。一方、インナーローター2は、前記円板体3と同じ厚みを有する樹脂製の円板体6に、その中心の軸心yを中心とした中心孔7が形成されると共に外周に複数の外周歯8を有している。そして、ローター1,2の歯は、互いに共役歯形を有し、噛み合っているが、歯の数は、インナーローター2の方がアウターローター1より1つ少なく形成されており、そして、前記アウターローター1は、図示しないケーシング内の空間部の中に回転自在に嵌合されている。
次に前記インナーローター2の成形について説明する。図2〜図4に示すように、成形用金型は分割面11を介して互いに開閉する複数の型体たる固定型12と可動型13とを有しており、そして、可動型13には製品たるインナーローター2を形成するための製品キャビティ14が分割面11に臨んで形成されている。一方、固定型12には材料通路たる樹脂通路10が設けられ、この樹脂通路10の先端は分割面11に臨んで製品キャビティ14に接続している。前記可動型13は分割面11の一方を形成する可動側型板15と、この可動側型板15に埋め込み固定されたコアブロック16と、これら可動側型板15とコアブロック16を固定した型本体17とを備え、前記コアブロック16が製品キャビティ14を形成し、該コアブロック16には前記製品キャビティ14の歯部形成部18が設けられている。すなわち、この歯部形成部18は、歯部たる前記外周歯8の歯面を形成するものであって、外周歯8と同一形状をなす。また、前記コアブロック16には、前記中心孔7を形成するコアピン部19が一体に設けられている。
金属製の前記コアブロック16には、前記インナーローター2の周方向(外周歯8の並び方向)で製品キャビティ14の歯部形成部18にほぼ沿って温調用液体通路21が設けられ、この温調用液体通路21は、図4に示すように、全体が曲線状で曲線部21Kを有し、製品キャビティ14の外周のほぼ全長に渡り、歯部形成部18にほぼ沿って形成され、温調用液体通路21の両端には、コアブロック16に形成された流入部21Aと流出部21Bが接続されている。そして、図4に示すように、温調用液体通路21は、歯部形成部18におけるインナーローター2の歯底8Bに対応する側では、外周歯8の歯先円より内側に位置するように配置されている。また、温調用液体通路21は、図2に示すように、製品キャビティ14の深さのほぼ中央に位置している。尚、図4に示すように、温調用液体通路21は、歯部成形部18とほぼ相似形をなす。
前記コアブロック16は、製品キャビティ14の厚さ方向(型体開閉方向)のほぼ中央で、第1の金型部材22と第2の金型部材23とに分割されている。尚、コアピン部19は分割されずに第2の金型部材23に一体に設けられている。そして、前記コアブロック16は、第1の金型部材22と第2の金型部材23の接合面24,25を接合してなる。前記接合面24,25に、前記温調用液体通路21を形成する溝が形成され、この溝は円弧状溝に形成されており、温調用液体通路21の断面はほぼ円形となる。そして、接合面24,25を平坦面に加工し、好ましくは鏡面に加工する。接合面24,25は、粗面(表面荒さがJIS規格で▽印程度)でもよいが、鏡面に加工する方が部材の接合強度が高くかつ、接合による変形を小さくすることができるので好ましく、接合面24,25における鏡面についての数値的範囲は必ずしも明確でないが、ここではRa0.3以下の数値の平滑度(数値が小さいなれば平滑度は高くなる)を有する表面加工状態を言う。
研磨が終了した後、接合面24,25同士を合わせ、公知の位置決め手段等を用いて第1,第2の金型部材22,23を上下に重ね合わせ、これら複数の金型部材22,23を上下に重ね合わせた積層体16Sを、通電接合装置に装着して、接合面24,25を接合する。
図5には本例の通電接合装置の全体構成を示してある。この図に示すように、本例の通電接合装置Tは、通電接合機70と熱処理機80を備えている。通電接合機70は、基台72の上に絶縁部材を介して公知の方法で基台72と電気的に絶縁して固定された下側通電電極73と、基台72の上方に配置され当該基台72に公知の方法で支持された流体圧シリンダ74と、流体圧シリンダ74のピストンロッド75の先端に絶縁部材を介して公知の方法でピストンロッド75と電気的に絶縁して固定された上側通電電極76とを備えている。
流体圧シリンダ74は被接合材を押圧する加圧装置として機能する。加圧装置としては流体圧シリンダの代わりに電動モータ、ねじ機構などを用いて上側通電電極76を昇降させるようにしてもよい。上側および下側の通電電極73,76は、電源装置77に電気的に接続されており、電源装置77は、直流のパルス電流を供給できるようになっている。本例の電源装置77の供給電力は、電圧が100V以下で、電流が2000から5000Aの範囲内の大電流電力である。なお、本例では上側通電電極76を移動可能としてあるが、逆に下側通電電極73を移動可能とすることもでき、また、双方を移動可能にすることも可能である。
次に、熱処理機80は公知の構造の真空熱処理炉を備えた構成となっている。なお、通電接合機70と熱処理機80を一体化した装置構成とすることもでき、また、これらを移動可能な構造とすることもできる。勿論、これらを別個に配置してもよい。
次に、この構造の通電接合装置Tを用いて、積層体16Sを構成している金型部材22,23を相互に接合する手順を説明する。
まず、通電電極73,76の間に積層体16Sを挟み、流体圧シリンダ74を駆動して、ピストンロッド75により上側通電電極76を降下させる。この結果、積層体16Sは、通電電極73,76の間に挟まれて、所定の押圧力で押し付けられた状態になる。金型部材22,23の接合面24,25との間に所定の押圧力が作用した状態になる。この押圧力は部材の材質によっても異なるが50メガパスカル以下でよい。
この結果、各接合面24,25の間が互いに接合された状態になる。この接合の正確な原理は必ずしも明確ではないが、接合面間での放電プラズマの発生、ジュール熱による熱拡散効果、電場による電解拡散効果などにより接合されるものと考えられる。
ここで、積層体16Sに所定の値の直流電流のみを流しても、また、直流電流およびパルス電流の双方を同時に流しても、接合面24,25間が互いに接合された状態を形成できることが確認された。
このようにして各接合面24,25が接合された状態は、接合強度の点からはまだ完全なものではない。そこで、この接合状態を仮接合状態と呼び、仮接合状態にある積層体16Sを仮接合体と呼ぶ。
この仮接合体を、熱処理機80の熱処理炉内において不活性雰囲気中で熱処理する。熱処理温度および時間は部材の材質および大きさによって異なるが、熱処理温度は、接合すべき部材の最も低い融点の55%〜85%の温度範囲とすることが望ましい。相互拡散熱処理を行うことにより、仮接合状態の接合面24,25間の接合が完全なものになって完全接合体になる。すなわち、接合面24,25間の接合強度が部材の材質強度に匹敵する値になったコアブロック16が得られる。尚、相互拡散処理を行った後、なましを行う。
本発明で用いる接合方法及び装置で使用する電流は、直流電流、パルス電流、及び直流電流とパルス電流との組み合わせ電流であるが、このうちパルス電流及び直流電流とパルス電流の組み合わせ電流を使用する場合にはパルス電流が必ず流されるのでパルス通電接合方法及び装置と呼ぶこともできる。
また、この接合方法では、次の様な効果を奏する。従来の放電プラズマ焼結法のようにグラファイト製の型を用いる必要がない。溶接補助材を全く使用せずに接合が可能である。接合面の全面を、かつ全面に渡って均一に接合できる。接合面を平面にするだけで容易に接合できる。接合面の平面精度を上げることによって接合強度を高くできる。接合強度を接合される金属部材の材質の強度と同一にできる。接合部の変形を微小にして接合できる。接合部周辺における溶接補助材、蝋の削除のような後加工が不要である。微細部分の接合も簡単に行うことができる。被接合部品を部品として完成してから接合できるので複雑な形状のものを接合により組立可能である。被接合部材の性質を損なうことなく接合することが可能である。異なる材質の金属部材を容易に接合可能である。接合部以外の部分温度を適正に制御して接合可能である。異なる形状の複数の部品を同時に接合可能である。
上述した熱処理を経て、図1に示すコアブロック16を備えた成形用金型が得られる。そのコアブロック16は、金型部材22,23を接合することにより、それらの接合面24,25間に温調用液体通路21が形成されている。従って、曲線状の材料通路21を簡単に製造できる。すなわち、金型部材22,23の接合面24,25に、研削などにより温調用液体通路21を構成する溝を形成すればよいので、それを曲線状に形成することも、容易である。しかも、溶接補助材をまったく使用せずに接合できるから、接合後、製品キャビティ14及び温調用液体通路21に溶接補助材が出ることがなく、製品キャビティ14及び温調用液体通路21の内面を平滑に保つことができる。
また、本例の方法によれば、金型部材22,23の接合強度も、その母材強度程度の強さにできるので、複数の金型部材22,23からコアブロック16を構成しても、何ら不具合が発生しない。
次に前記構成についてその作用を説明する。固定型12及び可動型13が閉じた状態で樹脂通路10より溶融樹脂、例えばエンジニアリングプラスチックを、製品キャビティ14に充填する。成形工程において、温調用液体通路21には、流入部21Aから温調用液体である冷却水が送られ、流出部21Bから排出され、その温調用液体通路21は製品キャビティ14の歯部形成部18にほぼ沿って設けられているから、成形品であるインナーローター2の外周歯8の樹脂の温度管理を均一に行うことができ、寸法精度の高い外周歯8を備えたインナーローター2が得られる。このようにして、樹脂が冷却し固化してインナーローター2を成形することができる。次に型開きしてインナーローター2を取り出すものである。
このように本実施例では、請求項1に対応して、互いに開閉し型閉時に製品キャビティ14を相互間に形成する複数の型体たる固定型12及び可動型13と、固定型12に設けられ製品キャビティ14へ連通する材料通路たる樹脂通路10と、可動型13に設けられた温調用液体通路21とを備え、外周に歯部たる外周歯8を有する回転体たるインナーローター2を成形する成形用金型であって、インナーローター2の周方向で製品キャビティ14の歯部形成部18にほぼ沿って温調用液体通路21を設けたから、インナーローター2の外周は外周歯8の連続する凹凸形状となるが、温調用液体通路21が製品キャビティ14の歯部形成部18にほぼ沿って設けられているから、製品キャビティ14内の外周歯8を均一に温調することができ、外周歯8の寸法精度を向上することができる。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、温調用液体通路21は曲線部21Kを有するから、外周歯8の形状にほぼ倣って温調用液体通路21を設けることができると共に、温調用液体通路21を温調用流体をスムーズに流すことができる。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、型体たる可動型13は複数の金型部材22,23を備え、複数の金型部材22,23の接合面24,25を所定の圧力で押し付け、この押し付けた状態を保持しながら、複数の金型部材22,23に、直流電流及び/又はパルス電流を流して、前記複数の金型部材22,23の接合面24,25を仮接合し、仮接合された状態の複数の金型部材22,23を所定の雰囲気温度で熱処理して複数の金型部材22,23間に温調用液体通路21を形成したから、金型部材22,23の分割状態において、接合面24,25に温調用液体通路21となる溝などを形成することができ、これにより比較的複雑な形状の温調用液体通路21を簡便に形成することができる。また、従来のロウ付けや接合方法に比べて、接合面24,25の全面を均一に接合することができ、複雑な形状の液体通路21を液密性を持って配置することができる。
このように本実施例では、請求項4に対応して、互いに開閉し型閉時に製品キャビティ14を相互間に形成する複数の型体たる固定型12及び可動型13と、固定型12に設けられ製品キャビティ14へ連通する材料通路たる樹脂通路10と、可動型13に設けられた温調用液体通路21とを備え、外周に歯部たる外周歯8を有する回転体たるインナーローター2を成形する成形用金型の製造方法であって、複数の金型部材22,23間に、インナーローター2の周方向で製品キャビティ14の歯部形成部18にほぼ沿う温調用液体通路21を形成し、複数の金型部材22,23の接合面24,25を所定の圧力で押し付け、この押し付けた状態を保持しながら、複数の金型部材22,23に、直流電流及び/又はパルス電流を流して、複数の金型部材22,23の接合面24,25を仮接合し、仮接合された状態の複数の金型部材22,23を所定の雰囲気温度で熱処理するから、インナーローター2の外周は外周歯8の連続する凹凸形状となるが、温調用液体通路21が製品キャビティ14の歯部形成部18にほぼ沿って設けられているから、製品キャビティ14内の外周歯8の樹脂を均一に温調することができ、外周歯8の寸法精度が向上する。また、金型部材22,23間に温調用液体通路21を形成したから、その分割状態において、接合面24,25に温調用液体通路21となる溝などを形成することができ、これにより比較的複雑な形状の温調用液体通路21を簡便に形成することができる。また、従来のロウ付けや接合方法に比べて、接合面24,25の全面を均一に接合することができ、複雑な形状の液体通路21を液密性を持って配置することができる。
また、このように本実施例では、請求項6に対応して、前記圧力を50メガパスカル以下とするから、加圧のための装置の大型化を招くことがない。
また、このように本実施例では、請求項7に対応して、前記熱処理を不活性雰囲気中で行うから、接合箇所の品質が安定する。
また、このように本実施例では、請求項8に対応して、前記熱処理の温度を接合すべき部材の融点の55%〜85%の温度範囲とするから、熱処理上から好ましく、良好な接合状態が得られる。
また、実施例上の効果として、温調用液体通路21を製品キャビティ14の深さのほぼ中央に配置したから、歯部たる外周歯8をその厚さ方向でほぼ均一に温調することができる。また、温調用液体通路21のほぼ全長を曲線状に形成したから、流体の流れがスムーズとなる。
図6〜図8は実施例2を示しており、この実施例2は内接形ギヤポンプのアウターローター1を示しており、前記コアブロック16は、アウターローター1に対応した製品キャビティ14Aを形成し、該コアブロック16のコアピン部19には、前記製品キャビティ14Aの歯部形成部18Aが設けられている。すなわち、この歯部形成部18Aは、歯部たる前記内周歯5の歯面を形成するものであって、内周歯5と同一形状をなす。
前記コアブロック16には、前記アウターローター1の周方向で製品キャビティ14Aの歯部形成部18Aにほぼ沿って温調用液体通路31が設けられ、この温調用液体通路31は、図8に示すように、全体が曲線状で曲線部31Kを有し、製品キャビティ14Aの内周のほぼ全長に渡り、歯部形成部18Aにほぼ沿って形成され、温調用液体通路31の両端には、コアブロック16に形成された流入部31Aと流出部31Bが接続されている。そして、図8に示すように、温調用液体通路31は、歯部形成部18Aにおけるアウターローター1の歯底5Bに対応する側では、内周歯5の歯先円より外側に位置するように配置されている。また、温調用液体通路31は、図6に示すように、製品キャビティ14Aの深さのほぼ中央に位置している。
前記コアブロック16のコアピン部19は、製品キャビティ14の厚さ方向(型体開閉方向)のほぼ中央で、第1の金型部材32と第2の金型部材33とに分割されている。そして、前記コアブロック16は、第1の金型部材32と第2の金型部材33の接合面34,35を接合してなる。前記接合面34,35に、前記温調用液体通路31を形成する溝が形成され、この溝は円弧状溝に形成されており、温調用液体通路31の断面はほぼ円形となる。そして、接合面34,35を平坦面に加工し、好ましくは鏡面に加工する。接合面24,25は、粗面(表面荒さがJIS規格で▽印程度)でもよいが、鏡面に加工する方が部材の接合強度が高くかつ、接合による変形を小さくすることができるので好ましく、接合面34,35における鏡面についての数値的範囲は必ずしも明確でないが、ここではRa0.3以下の数値の平滑度(数値が小さいなれば平滑度は高くなる)を有する表面加工状態を言う。
加工が終了した後、接合面34,35同士を合わせ、公知の位置決め手段等を用いて第1,第2の金型部材32,33を上下に重ね合わせ、これら複数の金型部材32,33を上下に重ね合わせた積層体16Sを、通電接合装置に装着し、実施例1と同様にして、接合面34,35を接合する。
このように本実施例では、請求項1に対応して、互いに開閉し型閉時に製品キャビティ14Aを相互間に形成する複数の型体たる固定型12及び可動型13と、固定型12に設けられ製品キャビティ14へ連通する材料通路たる樹脂通路10と、可動型13に設けられた温調用液体通路31とを備え、内周に歯部たる内周歯5を有する回転体たるアウターローター1を成形する成形用金型であって、アウターローター1の周方向で製品キャビティ14Aの歯部形成部18Aにほぼ沿って温調用液体通路31を設けたから、アウターローター1の内周は内周歯5の連続する凹凸形状となるが、温調用液体通路31が製品キャビティ14Aの歯部形成部18Aにほぼ沿って設けられているから、製品キャビティ14A内の内周歯5の樹脂を均一に温調することができ、内周歯5の寸法精度を向上することができ、また、請求項2及び3に対応して、上記実施例1と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、互いに開閉し型閉時に製品キャビティ14Aを相互間に形成する複数の型体たる固定型12及び可動型13と、固定型12に設けられ製品キャビティ14Aへ連通する材料通路たる樹脂通路10と、可動型13に設けられた温調用液体通路31とを備え、内周に歯部たる内周歯5を有する回転体たるアウターローター1を成形する成形用金型の製造方法であって、複数の金型部材32,33間に、アウターローター1の周方向で製品キャビティ14Aの歯部形成部18Aにほぼ沿う温調用液体通路31を形成し、複数の金型部材32,33の接合面34,35を所定の圧力で押し付け、この押し付けた状態を保持しながら、複数の金型部材32,33に、直流電流及び/又はパルス電流を流して、複数の金型部材32,33の接合面34,35を仮接合し、仮接合された状態の複数の金型部材32,33を所定の雰囲気温度で熱処理するから、アウターローター1の内周は内周歯5の連続する凹凸形状となるが、温調用液体通路31が製品キャビティ14Aの歯部形成部18Aにほぼ沿って設けられているから、製品キャビティ14A内の内周歯5の樹脂を均一に温調することができ、内周歯5の寸法精度が向上する。また、金型部材32,33間に温調用液体通路31を形成したから、その分割状態において、接合面34,35に温調用液体通路31となる溝などを形成することができ、これにより比較的複雑な形状の温調用液体通路31を簡便に形成することができる。また、従来のロウ付けや接合方法に比べて、接合面34,35の全面を均一に接合することができ、複雑な形状の液体通路31を液密性を持って配置することができ、また、請求項5〜7に対応して、上記実施例1と同様な作用・効果を奏する。
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、材料通路の形状は適宜選定可能である。また、実施例では、コアブロックを2個の金型部材から構成したが、3個以上の金型部材から構成してもよい。また、歯部を備えた回転体は実施例のものに限らず、各種のギヤなどにも適用可能であり、さらに、外周が裁頭円錐型のかさ歯車などでもよい。また、実施例では、2つの接合面に溝を形成して断面略円形の温調用液体通路を設けたが、2つの接合面の一方のみに溝を形成して温調用液体通路を形成してもよい。また、温調用液体通路を構成する溝の形状は半円形に限らず角形でもよい。
本発明の実施例1を示す内接型ギヤポンプの正面図である。 同上、成形用金型の断面図である。 同上、金型部材を接合する前のコアブロックの断面図である。 同上、図3のA−A線矢視図である。 同上、通電接合装置の概略構成図である。 本発明の実施例2を示す成形用金型の断面図である。 同上、金型部材を接合する前のコアブロックの断面図である。 同上、図7のA−A線矢視図である。
符号の説明
1 アウターローター(回転体)
5 内周歯(歯部)
2 インナーローター(回転体)
8 外周歯(歯部)
10 樹脂通路(材料通路)
12 固定型(型体)
13 可動型(型体)
14 製品キャビティ
18 歯部形成部
21 温調用液体通路
21K 曲線部
22 第1の金型部材
23 第2の金型部材
24 接合面
25 接合面
14A 製品キャビティ
18A 歯部形成部
31 温調用液体通路
31K 曲線部
32 第1の金型部材
33 第2の金型部材
34 接合面
35 接合面

Claims (7)

  1. 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複数の型体と、前記型体に設けられ前記製品キャビティへ連通する材料通路と、前記型体に設けられた温調用液体通路とを備え、外周又は内周に歯部を有する回転体を成形する成形用金型であって、前記回転体の周方向で前記製品キャビティの歯部形成部にほぼ沿って前記温調用液体通路を設けたことを特徴とする歯部を備えた回転体の成形用金型。
  2. 前記温調用液体通路は曲線部を有することを特徴とする歯部を備えた回転体の成形用金型。
  3. 前記型体は複数の金型部材を備え、複数の金型部材の接合面を所定の圧力で押し付け、この押し付けた状態を保持しながら、前記複数の金型部材に、直流電流及び/又はパルス電流を流して、前記複数の金型部材の接合面を仮接合し、仮接合された状態の複数の金型部材を所定の雰囲気温度で熱処理して前記複数の金型部材間に前記温調用液体通路を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の歯部を備えた回転体の成形用金型。
  4. 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する複数の型体と、前記型体に設けられ前記製品キャビティへ連通する材料通路と、前記型体に設けられた温調用液体通路とを備え、外周又は内周に歯部を有する回転体を成形する成形用金型の製造方法であって、複数の金型部材間に、前記回転体の周方向で前記製品キャビティの歯部形成部にほぼ沿う前記温調用液体通路を形成し、前記複数の金型部材の接合面を所定の圧力で押し付け、この押し付けた状態を保持しながら、前記複数の金型部材に、直流電流及び/又はパルス電流を流して、前記複数の金型部材の接合面を仮接合し、仮接合された状態の複数の金型部材を所定の雰囲気温度で熱処理することを特徴とする歯部を備えた回転体の成形用金型の製造方法。
  5. 前記圧力を50メガパスカル以下とすることを特徴とする請求項4記載の歯部を備えた回転体の成形用金型の製造方法。
  6. 前記熱処理を不活性雰囲気中で行うことを特徴とする請求項4又は5記載の歯部を備えた回転体の成形用金型の製造方法。
  7. 前記熱処理の温度を接合すべき部材の融点の55%〜85%の温度範囲とすることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の歯部を備えた回転体の成形用金型の製造方法。

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