JP2005334122A - 錠剤の被覆方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パンコーティング装置の回転ドラムの回転数を1分間あたり5〜9回転とし、噴霧速度を1秒間あたり0.1〜2gでエジェクタ式分散機により錠剤を滑沢剤で被覆すれば、錠剤の刻印中に滑沢剤が目詰まりせず、錠剤を滑沢剤で被覆することができる。
【選択図】 なし
Description
高分子基剤で錠剤を被覆した場合、高分子基剤である高分子の摩擦により、滑性が著しく低下する。また、錠剤同士の摩擦により、静電気が発生するため、以後容器への充填、搬送時における作業性を低下させる。このために、錠剤を高分子基剤で被覆後、微量の滑沢剤を散布・混合し、錠剤の滑性を向上させている。特許文献2には、滑沢剤で被覆された錠剤について記載されている。
(1)錠剤表面が高分子で被覆された刻印を有する錠剤が入ったパンコーティング装置の回転ドラムを回転させながら、エジェクタ式分散機によって滑沢剤を噴霧することを特徴とする、滑沢剤で被覆された錠剤の製造方法。
(2)パンコーティング装置の回転ドラムの回転数が3〜10回転/分、エジェクタ式分散機によって噴霧する滑沢剤の噴霧速度が0.05〜6g/秒の条件であることを特徴とする上記(1)記載の錠剤の製造方法。
(3)パンコーティング装置の回転ドラムの回転数が5〜9回転/分、エジェクタ式分散機によって噴霧する滑沢剤の噴霧速度が0.1〜2g/秒の条件であることを特徴とする上記(1)記載の錠剤の製造方法。
(4)1錠あたり0.005〜0.1(w/w)%の滑沢剤で錠剤を被覆することを特徴とする上記(1)記載の錠剤の製造方法。
(5)1錠あたり0.0075〜0.05(w/w)%の滑沢剤で錠剤を被覆することを特徴とする上記(1)記載の錠剤の製造方法。
(6)滑沢剤がステアリン酸マグネシウム、タルクおよびポリシングワックスから選択される1または2以上である、上記(1)から(5)のいずれかに記載の錠剤の製造方法。
(7)錠剤表面の刻印の幅が350〜450μm、刻印の深さが190〜210μmである上記(1)から(6)のいずれかに記載の錠剤の製造方法。
(8)回転ドラム内に、エジェクタ式分散機を具備することを特徴とするパンコーティング装置。
回転ドラムの回転数は任意に調整することができる。滑沢剤が刻印に目詰まりしないように、錠剤を滑沢剤で被覆する場合、回転ドラムの回転数としては、1分間あたり3〜10回転、好ましくは1分間あたり4〜10回転、より好ましくは1分間あたり5〜9回転である。この回転数よりも速ければ、錠剤あるいはフィルムを損傷させる危険性が高くなり,遅ければ、錠剤の刻印部分に滑沢剤が目詰まりする可能性が高くなる。
滑沢剤が刻印に目詰まりしないように、錠剤を滑沢剤で被覆する場合、エジェクタ式分散機によって噴霧する滑沢剤の噴霧速度は1秒間あたり0.05〜6g、好ましくは1秒間あたり0.075〜4g、より好ましくは1秒間あたり0.1〜2gである。この速度より速ければ錠剤の刻印部分に滑沢剤が目詰まりする可能性があり、遅ければ作業時間が長くなり生産効率が低下する。
上記の操作を行うことによって、意外にも錠剤の刻印部分に滑沢剤が目詰まりしなかったが、これは散布した滑沢剤が速やかに分散するとともに、回転ドラムの回転数を高めることで、錠剤層中で発生していると推察されるデットゾーンが最小化したためと考えられる。
高分子基剤の被覆量としては、1錠あたり1〜10(w/w)%、好ましくは1.5〜9(w/w)%、より好ましくは2〜8(w/w)%である。この被覆量よりも少なければ、十分に苦味や悪臭を抑制することができない可能性があり、多ければ錠剤の崩壊時間が極端に遅くなる恐れがある。
回転ドラム外またはドラム内にエジェクタ式分散機を設置した場合、当該分散機の噴霧口から錠剤までの距離は、約400〜1000mm、好ましくは約450〜900mm、より好ましくは500〜800mmである。この距離よりも短ければ、滑沢剤の吹き返しが生じる可能性があり、長ければ、滑沢剤が錠剤表面まで到達せず、排気ラインに吸引されてロスが生じ、錠剤を滑沢剤で十分被覆することができない恐れがある。
1.実験方法
2.26(w/w)%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを被覆した刻印(幅約400μm、深さ約200μm)を施した長径約12mm、短径6.2mmの錠剤、約60万錠をパンコーティング装置(AQC−150型アクアコーター(フロイント産業株式会社)[ブリム量:390L、回転ドラム直径:1500mm、投入できる錠剤量:160kg]内にいれ、以下の2条件で滑沢剤(ステアリン酸マグネシウムとタルクを1:1で混合した粉末)を被覆し、錠剤を製造した。これら錠剤のうち、約30万錠を一定数ずつ錠剤計数器にのせ、錠剤の表裏両面を目視で検査した。検査した錠剤全数に対して刻印中に滑沢剤が目詰まりした錠剤の割合を刻印目詰まり錠の発生率とした。なお、滑沢剤を分散させる装置としては、エジェクタ式分散機(スプレーイングシステムファーイーストカンパニー社製)[SUS製]を用いた。
(錠剤1)
パンコーティング装置の回転ドラムを1分間あたり4回転させながら、回転ドラム内で篩(30mesh)によって、所定量の滑沢剤で錠剤を被覆した。
(錠剤2)
パンコーティング装置の回転ドラムを1分間あたり8回転させながら、噴霧速度を1秒間あたり1gでエジェクタ式分散機によって錠剤表面に滑沢剤を分散させ、錠剤を滑沢剤で被覆した(錠剤層表面に対する噴霧角度 約90°)。
錠剤2における滑沢剤被覆条件
1)アクアコータ
送・排気風量 :微風排気
パン内静圧 :−150〜50 Pa
送風温度 :30±5℃
パン回転数 :1分間あたり8回転
2)エジェクター分散機
ノズル開度 :1/4回転(約300 L/分)
噴霧圧力 :0.3MPa
滑沢剤散布量 :約24 g
散布速度 :1g/秒
混合時間 :3分
2.実験結果
目視で検査した結果、刻印目詰まり錠(図1)の割合を表1に示す。この結果から、回転ドラムを比較的高速で回転させながら、エジェクタ式分散機によって錠剤表面に滑沢剤を分散させると、篩で滑沢剤を分散した錠剤1に比べ、外観不良錠剤の割合が著しく低下した。
2.26(w/w)%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを被覆した刻印(幅約400μm、深さ約200μm)を施した直径約12mm、短径6.2mmの錠剤、約20万錠をパンコーティング装置(AQC−130型アクアコーター(フロイント産業株式会社))[ブリム量:240L、回転ドラム直径:1300mm、投入できる錠剤量:100kg]内にいれ、以下の2条件で滑沢剤(ステアリン酸マグネシウムとタルクを1:1で混合した粉末)を被覆し、錠剤を製造した。これら錠剤のうち、約3万錠を一定数ずつ錠剤計数器にのせ、錠剤表面を目視で検査した。検査した錠剤全数に対して刻印中に滑沢剤が目詰まりした錠剤の割合を刻印目詰まり錠の発生率とした。なお、滑沢剤を分散させる装置としては、エジェクタ式分散機(スプレーイングシステムファーイーストカンパニー社製)[SUS製]を用いた。
なお、滑沢剤を分散させる装置としては、エジェクタ式分散機(スプレーイングシステムファーイーストカンパニー社製)[SUS製]を用いた。なお、上記のアクアコータ、エジェクター分散機の条件は、下記に示す。
(錠剤3)
パンコーティング装置の回転ドラムを1分間あたり4回転させながら、噴霧速度を1秒間あたり5gでエジェクタ式分散機によって錠剤表面に滑沢剤を分散させ、錠剤を滑沢剤で被覆した(錠剤層表面に対する噴霧角度 約90°)。
(錠剤4)
パンコーティング装置の回転ドラムを1分間あたり7回転させながら、噴霧速度を1秒間あたり1gでエジェクタ式分散機によって錠剤表面に滑沢剤を分散させ、錠剤を滑沢剤で被覆した(錠剤層表面に対する噴霧角度 約90°)。
錠剤3における滑沢剤被覆条件
1)アクアコータ
パン回転数 :1分間あたり4回転
2)エジェクタ式分散機
ノズル開度 :1/4回転(約300 L/分)
噴霧圧力 :0.3 MPa
滑沢剤散布量 :約50g
散布速度 :5g/秒
混合時間 :3分
錠剤4における滑沢剤被覆条件
1)アクアコータ
パン回転数 :1分間あたり7回転
2)エジェクタ式分散機
ノズル開度 :1/4回転(約300 L/分)
噴霧圧力 :0.3MPa
滑沢剤散布量 :約50g
散布速度 :1g/秒
混合時間 :3分
3.実験結果
目視で検査した結果、刻印目詰まり錠(図1)の割合を表2に示す。この結果から、錠剤3に比べ錠剤4の発生率が低下した。パンコーティング装置の回転ドラム回転数およびエジェクタ式分散機の噴霧速度によっても、刻印目詰まり錠の発生率は変動することが明らかとなった。
Claims (8)
- 錠剤表面が高分子で被覆された刻印を有する錠剤が入ったパンコーティング装置の回転ドラムを回転させながら、エジェクタ式分散機によって滑沢剤を噴霧することを特徴とする、滑沢剤で被覆された錠剤の製造方法。
- パンコーティング装置の回転ドラムの回転数が3〜10回転/分、エジェクタ式分散機によって噴霧する滑沢剤の噴霧速度が0.05〜6g/秒の条件であることを特徴とする請求項1記載の錠剤の製造方法。
- パンコーティング装置の回転ドラムの回転数が5〜9回転/分、エジェクタ式分散機によって噴霧する滑沢剤の噴霧速度が0.1〜2g/秒の条件であることを特徴とする請求項1記載の錠剤の製造方法。
- 1錠あたり0.005〜0.1(w/w)%の滑沢剤で錠剤を被覆することを特徴とする請求項1記載の錠剤の製造方法。
- 1錠あたり0.0075〜0.05(w/w)%の滑沢剤で錠剤を被覆することを特徴とする請求項1記載の錠剤の製造方法。
- 滑沢剤がステアリン酸マグネシウム、タルクおよびポリシングワックスから選択される1または2以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の錠剤の製造方法。
- 錠剤表面の刻印の幅が350〜450μm、刻印の深さが190〜210μmである請求項1〜6のいずれかに記載の錠剤の製造方法。
- 回転ドラム内に、エジェクタ式分散機を具備することを特徴とするパンコーティング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004154557A JP2005334122A (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 錠剤の被覆方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2005334122A true JP2005334122A (ja) | 2005-12-08 |
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JP2004154557A Pending JP2005334122A (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 錠剤の被覆方法 |
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JP (1) | JP2005334122A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116440002A (zh) * | 2023-06-16 | 2023-07-18 | 云南艾柯生物科技有限公司 | 一种基于中药组合物的鼻炎喷剂制备方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6327423A (ja) * | 1986-07-17 | 1988-02-05 | Shionogi & Co Ltd | 固形製剤のコ−テイング法 |
JPH0417865U (ja) * | 1990-06-06 | 1992-02-14 |
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2004
- 2004-05-25 JP JP2004154557A patent/JP2005334122A/ja active Pending
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Cited By (2)
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CN116440002B (zh) * | 2023-06-16 | 2023-09-15 | 云南艾柯生物科技有限公司 | 一种基于中药组合物的鼻炎喷剂制备方法 |
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