JP2005331660A - ドラムの導通機構及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 導電性部材のフランジへの取り付けの作業効率を向上させる。
【解決手段】 回転支軸49に接点部材150を貫通させてフランジ102に取り付ける、取り付けられると係止爪154の先端部154Aが溝49Aに入り込んで当接するので抜けでることはない。また、基板部152がフランジ102の当接面104に当接し押圧されているので、しっかりと固定される。更にピン部106に係合孔158が挿入されているので、回転支軸49を中心に接点部材150が回転することもない。また、バネ性で係止爪154は回転支軸49に対して押圧しているので、接点不良を起こすことはない。このように、回転支軸49に接点部材150を貫通させるだけで、接点部材150がフランジ102に固定されるので、作業効率が良い。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ドラムの導通機構、及びこのドラムの導通機構を備える画像形成装置に関する。
画像形成装置の画像形成方式としては、公知の電子写真プロセスを用いたものが知られている。公知の電子写真プロセスは、次のようなプロセスで記録紙などの記録媒体に画像を形成する。
金属性のドラムの表面に光導電性(光が当たると電気抵抗が下がる物質)の薄膜を形成した感光体ドラムを回転させながら、帯電器で感光体ドラムを所定の電位に一様に帯電する。帯電した感光体ドラムに対し画像情報に応じた露光を行う。感光体ドラムの表面は光導電性の薄膜が形成されているので、露光部分の抵抗が下がる。よって、露光部分の帯電がキャンセルされ潜像が形成される。この潜像を現像器で現像し、感光体ドラム上にトナー像を形成する。このトナー像は転写器で記録紙に転写され、そして、定着器で記録紙にトナー像を定着する。また、帯電器で帯電を行う前に、クリーニング機構で転写後の残留トナーを除去する。
さて、露光部分の帯電をキャンセルして潜像を形成するためには、感光体ドラムを接地する必要がある。よって、感光体ドラムの回転軸シャフトと感光体ドラム内壁とに導電性部材を接触させて導通させ、回転軸シャフトを画像形成装置本体のアースに接続することで、感光体ドラムを接地している。
また、導電性部材は、感光体ドラムの端部に挿入され、回転軸シャフトが貫通したフランジに取り付けられている。(例えば、特許文献1参照)。
特開平1−65573号公報
しかしながら、特開1−65573号公報に記載の方法では、導電性部材をフランジに取り付けたのち、導電性部材をフランジにビス止めして固定する必要がある。このため、作業効率が良くなかった。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、導電性部材のフランジへの取り付けの作業効率を向上させることを目的とする。
請求項1に記載のドラムの導通機構は、ドラムの内壁と外部接点部とを電気的に導通させるドラムの導通機構において、前記外部接点部と電気的に接続する軸と、前記軸が貫通し、前記ドラムの端部に挿入されるフランジと、前記フランジに取り付けられ、前記ドラムの内壁と前記軸とを電気的に接続し、弾性を有する導電性部材と、を備え、前記軸は、周面に係止部が形成され、前記導電性部材は、前記軸が貫通すると前記係止部に当接する係止爪部と、前記ドラムの内壁に接触する接触部と、で構成されていることを特徴としている。
請求項1に記載のドラムの導通機構は、外部接点部と電気的に接続する軸が貫通したフランジが、ドラム端部に挿入されている。フランジには、弾性を有する導電性部材が取り付けられている。導電部材は、係止爪部が軸の周面の係止部に当接して軸と電気的に接続し、接触部がドラムの内壁に電気的に接続している。また、軸は外部接点部と電気的に接続している。したがって、ドラムの内壁は、導電性部材と軸とを介して、外部接点部と電気的に導通している。
さて、フランジに貫通している軸に導電性部材を貫通させると、係止爪部が係止部に当接する。したがって、軸に導電性部材を貫通させるだけで、導電性部材がフランジに固定される。よって、例えば、導電性部材とフランジとを別途ビス等で固定する必要がないので、作業効率が良い。また、部品点数が少ないので低コストである。
請求項2に記載のドラムの導通機構は、ドラムの内壁と外部接点部とを電気的に導通させるドラムの導通機構において、前記外部接点部と電気的に接続する軸と、前記軸が貫通し、前記ドラムの端部に挿入されるフランジと、前記フランジに取り付けられ、前記ドラムの内壁と前記軸とを電気的に接続し、弾性を有する導電性部材と、を備え、前記軸は、周面に係止部が形成され、前記導電性部材は、前記フランジの当接面に当接する基板部と、前記基板部の中央部に切り割りされ、前記軸が貫通すると前記係止部に当接する係止爪部と、前記基板部から前記軸に対して放射方向に張り出し、前記ドラムの内壁に接触する放射部と、で構成されていることを特徴としている。
請求項2に記載のドラムの導通機構は、外部接点部と電気的に接続する軸が貫通したフランジが、ドラム端部に挿入されている。フランジには、弾性を有する導電性部材が取り付けられている。導電部材は、係止爪部が軸の周面の係止部に当接して軸と電気的に接続し、放射部がドラムの内壁に電気的に接続している。また、軸は外部接点部と電気的に接続している。したがって、ドラムの内壁は、導電性部材と軸とを介して、外部接点部と電気的に導通している。
さて、フランジに貫通している軸に導電性部材の基板部の中央部を貫通させると、切り割りされた係止爪部が係止部に当接し、基板部がフランジの当接面に当接する。
したがって、軸に導電性部材を貫通させるだけで、導電性部材がフランジに固定される。よって、例えば、導電性部材とフランジとを別途ビス等で固定する必要がないので、作業効率が良い。また、部品点数が少ないので低コストである。
請求項3に記載のドラムの導通機構は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記係止部は、前記軸の周面に形成された溝であることを特徴としている。
請求項3に記載のドラムの導通機構は、フランジに貫通している軸に導電性部材を貫通させると、係止爪部が軸の周面に形成された溝に当接する。
したがって、軸に導電性部材を貫通させるだけで、導電性部材がフランジに固定されるので、作業効率が良い。また、部品点数が少ないので低コストである。
請求項4に記載のドラムの導通機構は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記係止部は、前記軸の周面に形成された凸部であることを特徴としている。
請求項4に記載のドラムの導通機構は、フランジに貫通している軸に導電性部材を貫通させると、係止爪部が軸の周面に形成された凸部を乗り越えて凸部の下面に当接する。
したがって、軸に導電性部材を貫通させるだけで、導電性部材がフランジに固定されるので、作業効率が良い。また、部品点数が少ないので低コストである。
請求項5に記載のドラムの導通機構は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記係止部は、前記軸の周面に形成された穴であることを特徴としている。
請求項5に記載のドラムの導通機構は、フランジに貫通している軸に導電性部材を貫通させると、係止爪部が軸の周面に形成された穴に当接する。
したがって、軸に導電性部材を貫通させるだけで、導電性部材がフランジに固定されるので、作業効率が良い。また、部品点数が少ないので低コストである。更に、穴に係止爪部が当接し係合するので、軸を中心に導電性部材が回転しない。
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のドラムの導通機構を備え、前記ドラムは、潜像が形成される感光体ドラムであり、前記外部接点部は、画像形成装置本体のアースにつながるアース接点部であることを特徴としている。
請求項6に記載の画像形成装置は、感光体ドラムを備えている。潜像を形成するために感光体ドラムを接地する必要がある。したがって、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のドラムの導通機構を備え、軸を画像形成装置本体のアースに繋がるアース接点部と電気的に接続し、感光体ドラムを接地している。
以上説明したように本発明によれば、軸に導電性部材を貫通させるだけで、導電性部材がフランジに固定される。よって、例えば、導電性部材とフランジとを別途ビス等で固定する必要がないので、作業効率が良い。
以下、本発明にかかるドラムの導通機構を適用した画像形成装置の一例として、公知の電子写真プロセスを適用したカラープリンタについて図面を参照して説明する。また、本発明が適用される画像形成装置は、以下で説明するカラープリンタに限らず、モノクロのプリンターであっても良い。また、複写機、ファクシミリ、あるいは、複合機等の画像形成装置であってもよい。
本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、本発明の本質とは直接関係しないものについては、詳細な説明を省略する。
図1は、第1の実施形態にかかるドラムの導通機構100(図3参照)を適用したカラープリンタ10の概要を示している。カラープリンタ10は、カラープリンタ本体12を有し、このカラープリンタ本体12の上部に回動支点14を中心に回動自在の開閉カバー16が設けられている。また、カラープリンタ本体12の下部に給紙ユニット18が配置されている。
給紙ユニット18は、給紙ユニット本体20と、記録用紙Pが収納される給紙カセット22とを有する。給紙カセット22の奥端近傍上部には、給紙カセット22から記録用紙Pを供給するフィードロール24、及び、供給される記録用紙Pを1枚ずつ捌くリタードロール26が配置されている。
搬送路28は、フィードロール24から排出口30までの記録用紙Pの通路である。搬送路28は、カラープリンタ本体12の裏側(図1の右側)近傍にあって、給紙ユニット18から定着装置90まで略垂直に形成されている。この搬送路28の定着装置90の上流側に二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72とが配置され、二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72の上流側にレジストロール32が配置されている。また、搬送路28の排出口30の近傍には排出ロール34が配置されている。
したがって、給紙ユニット18の給紙カセット22からフィードロール24により送り出された記録用紙Pは、リタードロール26により捌かれて最上部の記録用紙Pのみ搬送路28に導かれ、レジストロール32によりー時停止され、タイミングをとって二次転写ロール80と中間転写ベルト64(二次転写バックアップロール72)との間を通ってトナー像が転写され、この転写されたトナー像が定着装置90により定着され、排出ロール34により排出口30から開閉カバー16の上部に設けられた排出部36へ排出される。この排出部36は、排出口部分が低く、正面方向(図1の左方向)に向けて徐々に高くなるよう傾斜している。
カラープリンタ本体12には、金属性のドラム表面に光導電性(光が当たると電気抵抗が下がる物質)の薄膜が形成され、金属性の回転支軸49を軸として回転する感光体ドラム50が備えられている。
また、略中央部にロータリ現像装置38が配置され、ロータリ現像装置38の正面側(図1において左側)には、カラープリンタ10を構成する各部を制御する制御部39が配置されている。
ロータリ現像装置38は、現像器本体40内にイエロー(Yellow)、マゼンタ(Magenta)、シアン(Cyan)及び黒(Black)の4色のトナー像をそれぞれ形成する現像器42a〜42dを有し、ロータリ現像装置中心44を中心として左回り(図1において反時計回り)に回転する。現像器42a〜42dそれぞれは、現像ロール46a〜46dを有し、コイルスプリングなどの弾性体48a〜48dにより、現像器本体40の法線方向に押圧されている。
ロータリ現像装置38には、感光体ドラム50が当接するように配置されている。現像ロール46a〜46dは、感光体ドラム50に当接していない状態で、それぞれの外周の一部が現像器本体40の外周から半径方向に、約2mm突出している。また、現像ロール46a〜46dそれぞれの両端には、現像ロール46a〜46dの直径よりもわずかに大きい直径のトラッキングロール(図示せず)が現像ロール46a〜46dと同軸で回転するように設けられている。つまり、現像器42a〜42dは、ロータリ現像装置中心44を中心として、それぞれ90°の間隔で現像器本体40の外周に配置され、現像ロール46a〜46dのトラッキングロールが感光体ドラム50の両端に設けられたフランジ(図示省略)に当接し、現像ロール46a〜46dと感光体ドラム50との間に所定の隙間を形成しつつ、感光体ドラム50上の潜像をそれぞれの色のトナーで現像する。
感光体ドラム50の下方には、帯電ロール52が設けられ、帯電ロール52に帯電バイアスを印加し、感光体ドラム50を一様に帯電する。また、感光体ドラム50の回転支軸49にぶら下がるように感光体ドラム用クリーナ54が設けられており、感光体ドラム50と感光体ドラム用クリーナ54とは一体化されている。感光体ドラム用クリーナ54は、一次転写後に感光体ドラム50に残留する廃トナーを掻き取るクリーニングブレード56と、クリーニングブレード56が掻き取った廃トナーを回収するトナー回収ケース58とから構成される。
なお、トナー回収ケース58の背面側(図1において右側)は、リブなどが形成され、記録用紙Pが滑らかに搬送されるように曲面にされて搬送路28の一部を形成している。
ロータリ現像装置38の下方背面側には、帯電ロール52により帯電された感光体ドラム50に、レーザ光などの光線により潜像を書き込む露光装置60が配置されている。また、ロータリ現像装置38の上方には、ロータリ現像装置38によって可視化されたトナー像を一次転写位置で一次転写され、二次転写位置(二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72とのニップ部)まで搬送する中間転写装置62が設けられている。
中間転写装置62は、中間転写ベルト64、一次転写ロール66、ラップインロール68、ラップアウトロール70、二次転写バックアップロール72、スクレーパーバックアップロール74及びブラシバックアップロール76等を有する。
中間転写ベルト64は、弾性を有し、ロータリ現像装置38の上方で長辺と短辺とを有するように略扁平に張られている。中間転写ベルト64の上両側の長辺は、カラープリンタ本体12の上部に設けられた排出部36に対して略平行となるように張られている。
また、中間転写ベルト64は、中間転写ベルト64の長辺下方で一次転写ロール66の上流に配置されたラップインロール68と、一次転写ロール66の下流に配置されたラップアウトロール70との間で感光体ドラム50にラップ状に接触する一次転写部(感光体ドラムラップ領域)を有し、感光体ドラム50に所定の範囲だけ巻きついて、感光体ドラム50の回転に従動する。このように、中間転写ベルト64は、一次転写ロール66によって感光体ドラム50上のトナー像を、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の順に重ねて一次転写され、この一次転写されたトナー像を二次転写ロール80に向けて搬送する。なお、ラップインロール68及びラップアウトロール70は、感光体ドラム50から離間している。
このように、中間転写ベルト64は、ラップインロール68、ラップアウトロール70、二次転写バックアップロール72、スクレーパーバックアップロール74及びブラシバックアップロール76の5つのロールにより張架されており、一次転写ロール66によって感光体ドラム50上のトナー像が転写される。
更に、中間転写ベルト64の裏側(図1の右側面)には、ラップアウトロール70及び二次転写バックアップロール72により平面部(短辺)が形成されており、この平面部が二次転写部となって搬送路28に臨むようにされている。
なお、二次転写部において、中間転写ベルト64と搬送路28との間が、約12°の角度になるように、ラップアウトロール70は配置されている。
スクレーパーバックアップロール74は、二次転写後に中間転写ベルト64に残留する廃トナーをスクレーパ84が掻き取ることを補助し、ブラシバックアップロール76は、二次転写後に中間転写ベルト64に残留する廃トナーをブラシロール86が掻き取ることを補助する。
中間転写ベルト64の長辺上方には、反射型フォトセンサ78が開閉カバー16の裏面(内側)に固定されることによって設けられている。反射型フォトセンサ78は、中間転写ベルト64上に形成されたトナーのパッチを読み取り、中間転写ベルト64の回転方向における位置を検出するとともに、トナー像の濃度検知を行う。
中間転写装置62の二次転写バックアップロール72には、搬送路28を挟んで二次転写ロール80が対峙している。つまり、二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72との間が二次転写部における二次転写位置となっており、二次転写ロール80は、二次転写バックアップロール72の補助により、中間転写ベルト64に一次転写されたトナー像を二次転写位置で記録用紙Pに二次転写する。ここで、二次転写ロール80は、中間転写ベルト64が3回転する間、すなわちイエロー、マゼンタ、シアンの3色のトナー像を中間転写ベルト上に重ねて一次転写され、搬送されている間は中間転写ベルト64から離間しており、黒のトナー像が転写されると中間転写ベルト64に当接するようにされている。
なお、二次転写ロール80と二次転写バックアップロール72との間には、所定の電位差が生じるようにされており、二次転写ロール80を高電圧にした場合には、二次転写バックアップロール72はグランド(GND)に接続される。
中間転写ベルト64の反感光体ドラム50側端には、中間転写ベルト用クリーナ82が設けられている。中間転写ベルト用クリーナ82は、スクレーパ84、ブラシロール86、トナー回収ケース88及び回転支軸89を有し、回転支軸89を軸として揺動する。スクレーパ84は、二次転写後に中間転写ベルト64に残留する廃トナーを掻き取ってクリーニングする。ブラシロール86は、スクレーパ84によるクリーニング後に残った廃トナーをさらに掻き取る。トナー回収ケース88は、スクレーパ84及びブラシロール86でクリニーングした廃トナーを回収する。スクレーパ84は、ステンレスの薄板からなり、トナーとは逆極性の電圧がかけられている。
ブラシロール86は、導電性の処理がなされたアクリルなどのブラシからなる。そして、中間転写ベルト64がトナー像を搬送する間には、スクレーパ84及びブラシロール86が中間転写ベルト64から離間しており、所定のタイミングでこれらが一体となって中間転写ベルト64に当接するようにされている。
二次転写位置の上方には、定着装置90が配置されている。定着装置90は、加熱ロール92と加圧ロール94とを有し、二次転写ロール80及び二次転写バックアップロール72により記録用紙Pに二次転写されたトナー像を記録用紙Pに定着させ、排出ロール34に向けて搬送する。排出ロール34は、排出口30から開閉カバー16の上部に設けられた排出部36へ記録用紙Pを排出する。
また、中間転写装置62、感光体ドラム50、帯電ロール52、感光体ドラム用クリーナ54及び中間転写ベルト用クリーナ82を一体化し像形成ユニット96を構成している。
そして、図2に示すように、像形成ユニット96は、カラープリンタ本体12に対して着脱自在となっており、開閉カバー16を開くことにより、カラープリンタ本体12に装着される。したがって、像形成ユニット96の各構成部品を一括して交換できるので、メンテンナンスが容易である。
さて、感光体ドラム50を回転させながら、帯電ロール52で感光体ドラム50を所定の電位に一様に帯電し、画像情報に応じた露光を行う。感光体ドラム50の表面は光導電性の薄膜が形成されているので、露光部分の抵抗が下がり、露光部分の帯電がキャンセルされ潜像が形成される。
このように、感光体ドラム50の露光部分の帯電をキャンセルし、潜像を形成するためには、感光体ドラム50が接地されている必要がある。このため、カラープリンタ10では、以下に詳しく説明するドラムの導通機構100で感光体ドラム50を接地している。
図3に示すように、感光体ドラム50の端部には、回転支軸49が貫通したフランジ102が圧入され接着剤(図示省略)で固定されている。フランジ102には、バネ性を有する板金からなる接点部材150が取り付けられている。接点部材150の係止爪154が回転支軸49に当接し、接点部材150の放射部156が感光体ドラム50の内壁50Aに当接している。つまり、感光体ドラム50内壁50Aは、接点部材150を介し、回転支軸49と電気的に導通している。
回転支軸49は、像形成ユニット96がカラープリンタ本体12に装着されると、カラープリンタ本体12のアース金具99に当接する。(図1と図2とを参照)。このアース金具99はカラープリンタ本体12のアースに繋がっている。よって、感光体ドラム50は、接点部材150、回転支軸49、アース金具99を介し、接地されている。
つぎにフランジ102、接点部材150について詳しく説明する。
図4と図5に示すように、フランジ102は、中央部に回転支軸49が貫通している。感光体ドラム50(図3参照)の端部に挿入されている側の回転支軸49の周面には溝49Aが形成されている。
接点部材150は、基板部152を備えている。
基板部は、感光体ドラム50(図3参照)に挿入されている側の端部のフランジ102の当接面104に取り付けられている。また、基板部152には係合孔158が形成され、この係合孔158にはフランジ102の当接面104に突接するピン部106が挿入されている。
更に、基板部152は中央部が切り割られ、先端部154Aが回転支軸49の周面の溝49Aに入り込んで当接する三角形状の係止爪154が形成されている。係止爪154は外側に曲げられている。そして、係止爪154の先端部154A間に隙間(以降、この隙間を「孔A」(図5参照)と記す)が形成されている。なお、この孔Aは回転支軸49の周面の溝49Aの外径より小さい(必然的に回転支軸49の外径より小さい)。なお、基板部152から係止爪154の先端部154Aまで高さより、フランジ102の当接面104から回転支軸49の周面の溝49Aまでの高さの方が僅かに長い。
また、基板部152から回転支軸49に対して放射状に放射部156が張り出している。放射部156の先端部156Aは尖っている。また、放射部156は前述した係止爪154とは反側に曲げらている。そして、放射部156の先端部156Aはフランジ102に取り付けられると、フランジ102の外側に若干ハミ出すようになっている。
つぎに、接点部材150のフランジ102への取付け方法について説明していく。
図6に示すように、係止爪154の先端部154Aで形成される孔Aに回転支軸49を挿入していく。なお、この孔Aは回転支軸49の外径より小さいが、接点部材150はバネ性を有する板金からなっているので、先端部154Aが外側に広がるように、係止爪154は弾性変形する。よって、図6(B)に示すように、挿入可能である。更に、係止爪154は挿入方向と反対方向(図6では上方)に曲げられているので、係止爪154の先端部154Aが回転支軸49に引っかかることなく、スムーズに挿入できる。
図6(c)に示すように、基板部152がフランジ49の当接面104に当接すると、基板部152から係止爪154の先端部154Aまで高さより、フランジ102の当接面104から回転支軸49の周面の溝49Aまでの高さの方が僅かに長いので、係止爪154の先端部154Aが溝49Aに入り込んで当接する。また、基板部152の係合孔158にピン部106が挿入される。
このように、係止爪154の先端部154Aが溝49Aに入り込んで当接するので抜けでることはない。更に、係止爪154は、基板部152が抜け出ようとする方向(図6では上方)に曲げられているので、係止爪154が支え、つっぱっるので、より抜け出にくい構成となっている。また、ピン部106に係合孔158が挿入されているので、回転支軸49を中心に接点部材150が回転することもない。
また、バネ性で係止爪154は回転支軸49に対して押圧しているので、しっかりと固定されるともに、係止爪154と回転支軸49との間で接点不良を起こすこともない。さらに、係止爪154の先端部154Aは尖っているので接点圧が高い。よって、より接点不良が起きにくい。
つぎに、接点部材150が取り付けられたフランジ102の感光体ドラム50への圧入について説明する。
図7に示すように、接点部材150が取り付けられたフランジ102を感光体ドラム50に圧入していく。なお、フランジ102の周面103に接着剤(図示省略)が塗布されている。
放射部156の先端部156Aはフランジ102に取り付けられると、フランジ102の外側に若干ハミ出している。つまり、感光体ドラム50の内径より大きいが、バネ性を有する板金からなっているので、先端部156Aが内側方向に放射部156は弾性変形する。よって、挿入可能である。更に、放射部156は圧入方向と反対方向(図7では左側)に曲げられているので、放射部156の先端部156Aが感光体ドラム50の内壁50Aに引っかかることなく、スムーズに挿入できる。
図7(b)に示すように圧入後は、バネ性で放射部156の先端部156Aが感光体ドラム50の内壁50Aに対して押圧するので、放射部156と感光体ドラム50との間で接点不良を起こすことはない。放射部156の先端部156Aは尖っているので接点圧が高い。よって、より接点不良が起きにくい。
また、フランジ102は接着剤によって感光体ドラム50に強固に固定される。
なお、放射部156の先端部156Aが感光体ドラム50の内壁50Aに擦りながら圧入されるので、接点部材150に力がかかる。しかし、圧入方向は、基板部152をフランジ102の当接面104に押しつける方向なので、例えば、圧入時に係止爪154が曲がるなどして接点不良を起こすことはない。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
今まで説明したように、回転支軸49に接点部材150を貫通させるだけで、接点部材150がフランジ102に固定される。よって、例えば、接点部材150とフランジ102とを別途ビス等で固定する必要がないので、作業効率が良い。また、部品点数も少ないので低コストである。
つぎに、本発明の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、第1の実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図8は第2の実施形態にかかるドラムの導通機構200を示している。回転支軸249には、周面から突設するリブ250が形成されている。
よって、接点部材150を回転支軸249に挿入すると、係止爪154の先端部154Aがリブ250を乗り越えて、リブ250の下側に入り込んで当接し、抜けが阻止される。なお、リブ250には斜面部250Aが形成されているので、係止爪154の先端部154Aがリブ250を乗り越える際には、引っかかることなくスムーズに乗り越えられる。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
第1の実施形態と同様に、回転支軸249に接点部材150を貫通させるだけで、接点部材150がフランジ102に固定されるので、作業効率が良い。
つぎに、本発明の第3の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、第1及び第2の実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図9は、第2の実施形態にかかるドラムの導通機構200を示している。回転支軸349の周面には、係止爪154が係合する穴350があけられている。よって、接点部材150を回転支軸349に挿入すると、係止爪154の先端部154Aが穴350に係合し、抜けが阻止される。
なお、第1及び第2の実施形態とは異なり、フランジ302の当接面304にはピン部106(図5参照)は形成されていない。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
第1及び第2の実施形態と同様に、回転支軸349に接点部材150を貫通させるだけで、接点部材150がフランジ302に固定されるので、作業効率が良い。
更に、ピン部106が形成されていなくても、係止爪154の先端部154Aが穴350に係合しているので、回転支軸49を中心に接点部材150が回転することもない。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上述した実施の形態では、潜像が形成される感光体ドラム50に適用したが、他のドラムに適用しても良い。また、画像形成装置以外の装置に適用しても良い。
本発明の第1の実施形態に係るドラムの導通機構を適用したカラープリンタの内部を模式的に示す断面図である。 像形成ユニットをカラープリンタ本体に対し着脱する様子を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るドラムの導通機構を適用した感光体ドラムを示す部分断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るドラムの導通機構を示す斜視図である。 接点部材とフランジとを組み付ける前の斜視図である。 接点部材をフランジに取り付ける様子を(a)から(c)へと順番に示す説明図である。 接点部材が取り付けられたフランジを感光体ドラムに圧入する様子を(a)から(b)へと順番に示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るドラムの導通機構を示し、(A)は組み付け後の模式図であり、(B)は組み付け前の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係るドラムの導通機構を示し、(A)は組み付け後の模式図であり、(B)は組み付け前の斜視図である。
符号の説明
10 カラープリンタ(画像形成装置)
49 回転支軸(軸)
49A 溝
50 感光体ドラム
99 アース金具(アース接点部)
100 ドラムの導通機構
102 フランジ
104 当接面
150 接点部材(導電性部材)
152 基板部
154 係止爪(係止爪部)
156 放射部(接触部)
200 ドラムの導通機構
249 回転支軸(軸)
250 リブ(凸部)
300 ドラムの導通機構
302 フランジ
349 回転支軸(軸)
350 穴

Claims (6)

  1. ドラムの内壁と外部接点部とを電気的に導通させるドラムの導通機構において、
    前記外部接点部と電気的に接続する軸と、
    前記軸が貫通し、前記ドラムの端部に挿入されるフランジと、
    前記フランジに取り付けられ、前記ドラムの内壁と前記軸とを電気的に接続し、弾性を有する導電性部材と、
    を備え、
    前記軸は、周面に係止部が形成され、
    前記導電性部材は、
    前記軸が貫通すると前記係止部に当接する係止爪部と、
    前記ドラムの内壁に接触する接触部と、
    で構成されていることを特徴とするドラムの導通機構。
  2. ドラムの内壁と外部接点部とを電気的に導通させるドラムの導通機構において、
    前記外部接点部と電気的に接続する軸と、
    前記軸が貫通し、前記ドラムの端部に挿入されるフランジと、
    前記フランジに取り付けられ、前記ドラムの内壁と前記軸とを電気的に接続し、弾性を有する導電性部材と、
    を備え、
    前記軸は、周面に係止部が形成され、
    前記導電性部材は、
    前記フランジの当接面に当接する基板部と、
    前記基板部の中央部に切り割りされ、前記軸が貫通すると前記係止部に当接する係止爪部と、
    前記基板部から前記軸に対して放射方向に張り出し、前記ドラムの内壁に接触する放射部と、
    で構成されていることを特徴とするドラムの導通機構。
  3. 前記係止部は、前記軸の周面に形成された溝であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドラムの導通機構。
  4. 前記係止部は、前記軸の周面に形成された凸部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドラムの導通機構。
  5. 前記係止部は、前記軸の周面に形成された穴であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドラムの導通機構。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のドラムの導通機構を備え、
    前記ドラムは、潜像が形成される感光体ドラムであり、
    前記外部接点部は、画像形成装置本体のアースに繋がるアース接点部であることを特徴とする画像形成装置。
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