JP2005330999A - フリーピストン - Google Patents
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Abstract
【課題】 シリンダ内への組付け時にシールシングがよじれてシール性を低下させることのない構造を備えたフリーピストンを提供する。
【解決手段】 シリンダ2内に移動自在に収挿されると共に、外周に収容凹部31が設けられたピストン本体32と、上記収容凹部31に装着されてシリンダ2内周面に圧接する環状のシールリング33とを備えたフリーピストン3において、収容凹部31の摩擦係数がシリンダ2内周面の摩擦係数よりも高くなるように少なくとも上記収容凹部31に摩擦係数増加処理34を施した。
【選択図】 図1
【解決手段】 シリンダ2内に移動自在に収挿されると共に、外周に収容凹部31が設けられたピストン本体32と、上記収容凹部31に装着されてシリンダ2内周面に圧接する環状のシールリング33とを備えたフリーピストン3において、収容凹部31の摩擦係数がシリンダ2内周面の摩擦係数よりも高くなるように少なくとも上記収容凹部31に摩擦係数増加処理34を施した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、油圧アキュムレータ、単筒型油圧緩衝器等の油圧機器に使用するフリーピストンに関する。
従来、この種のフリーピストンとしては、特許文献1に示すアキュムレータのフリーピストンを例示することができる。
即ち、図3に示すように、このフリーピストン41は、シリンダ42内に移動自在に収挿されると共に、外周に収容凹部43が設けられたピストン本体44と、上記収容凹部43に装着された縦断面円形状をなす環状のシールリング45とを備えており、このシールリング45のシリンダ42内周面への圧接でシリンダ42内を油室Oとガス室Gとに分離している。
従って、油室Oの圧力が上昇すると、フリーピストン41がガス室G側に押されて移動し、油室Oの室圧が低下すると、ガス室G側からの反発力で油室O側に押し戻されるようになっている。
特開平2−109071号公報(図2)
上記のように構成されたフリーピストン41においては、特に問題がある訳ではないが、以下に示す課題の発生が考えられる。
即ち、フリーピストン41をシリンダ42内に挿入してアキュムレータを組立てる場合、作動油が充填されていない状態のシリンダ42内に予めフリーピストン41を挿入しておき、その後、油室O側には作動油を充填すると共に、ガス室G側にはガスを充填する。
このため、フリーピストン41の挿入時、シリンダ42内周面に対して圧接されるシールリング45には矢印Xで示す垂直方向へ力が加わることになるので、収容凹部43の開口幅Hがシールリング45の縦断面の直径hと略等しい場合には発生し難いが、図4に示す収容凹部43の開口幅Hがシールリング45の縦断面の直径hに比較して十分に広い場合には、以下に示す課題の発生が考えられる。
即ち、シリンダ42とピストン本体44とが同一材料で形成されていてシリンダ42内周面の摩擦係数と収容凹部43の摩擦係数が略等しい場合には、上記挿入時の垂直方向の力Xでシールリング45がその軸心を回転中心として矢印Yで示す方向へ回動する現象、即ちシールリング45によじれが発生することが考えられる。
この場合には、よじれが発生した分だけシールリング45のシリンダ42内周面に対する圧接力が落ちるので、この部分から簡単にガス透過を起こすことが考えられる。
そこで、本発明は、上記の問題点を解決するために創案されたものであって、その目的は、シリンダ内への組付け時にシールシングがよじれてシール性を低下させることのない構造を備えたフリーピストンを提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明は、シリンダ内に移動自在に収挿されると共に、外周に収容凹部が設けられたピストン本体と、上記収容凹部に装着されてシリンダ内周面に圧接する環状のシールリングとを備えたフリーピストンにおいて、収容凹部の摩擦係数がシリンダ内周面の摩擦係数よりも高くなるように少なくとも上記収容凹部に摩擦係数増加処理を施したことを特徴とするものである。
本発明によれば、フリーピストンをシリンダ内に組付ける際、シリンダ内周面に対して圧接されるシールリングにはこのシールリングをその軸心を回転中心として回動させようとする力が作用する。
ところが、フリーピストンの少なくとも収容凹部には摩擦係数増加処理が施されてシリンダ内周面の摩擦係数よりも上記収容凹部の摩擦係数の方が高くなっているので、この収容凹部と接しているシールリングは、この接触部分の摩擦抵抗によって回動を阻止されてよじれを発生しない。
従って、従来のようなシールリングによじれが発生してシールリングのシリンダ内周面に対する圧接力を低下させ、この部分からガス透過を起こすと言った可能性を払拭することができる。
以下に、本発明を自動車のサスペンション装置に使用する単筒型油圧緩衝器のフリーピストンに具体化した実施の形態を図に基づいて説明する。
この単筒型油圧緩衝器1は、図1に示すように、有底円筒状をなすシリンダ2と、このシリンダ2内に往復動可能に収挿されてシリンダ2内を高圧のガス室Gと油室Oに分離するフリーピストン3と、シリンダ2から出没するピストンロッド4と、ピストンロッド4の基端に連結されてシリンダ2における油室Oをロッド室Rと反ロッド室Pに分離するピストン5と、シリンダ2の開口端部に配置されてピストンロッド4を案内するロッドガイド6及びこのロッドガイド6の上面に載置されてピストンロッド4との隙間をシールするシール部材7からなる軸封装置8とから構成されている。
以下、詳細に説明すると、シリンダ2の開口端内側には環状のシリンダ側溝部が形成されており、この溝部内に挿入されたCピン11をロッドガイド6の下端外周に形成されたロッドガイド側溝部に係合させることで上記シリンダ2に対するロッドガイド6が位置決めされている。
ロッドガイド6の軸心部には挿通孔14が穿設されており、この挿通孔14には内周面で上記ピストンロッド4を摺接自在に案内するブッシュ15が圧入固定されている。
ロッドガイド6の上面には環状の隆起部16が形成されると共に、この隆起部16の上面にはシール部材7が載置されており、シリンダ2の上端を内側に折り曲げることでこのシリンダ2、シール部材7及びロッドガイド6を一体的に加締め固定している。
又、上記隆起部16の上面には円周方向へ延びる切欠部17が形成されており、この切欠部17にはロッド室Rに連通する戻し油路18が連通されている。
シール部材7は、ピストンロッド4外周面に摺接する大気側に形成のダストリップ及び油室側に形成のオイルリップとからなる内周リップ23と、この内周リップ23に一体形成されたインサートメタル24と、このインサートメタル24の外周側下端に同じく一体形成された外周リップ25とから構成されている。
ピストン5は、ピストンロッド4に対してナット26によって固定されると共に、ピストン5のロッド室R側上面には圧側ポート27を開閉可能に閉塞する圧側バルブ28が設けられ、ピストン5の反ロッド室P側下面には伸側ポート(図示せず)を開閉可能に閉塞する伸側バルブ30が設けられている。
フリーピストン3は、外周に収容凹部31が設けられたピストン本体32と、上記収容凹部31に装着された縦断面円形状をなす環状のシールリング33とを備えており、このシールリング33のシリンダ2内周面への圧接でシリンダ2内を油室Oとガス室Gとに分離している。
上記収容凹部31は、図2に示すように、収容凹31部の開口幅Hがシールリング33の縦断面の直径hに比較して十分に広く設定されており、シールリング33の弾性変形を許容することでシリンダ2に対してフリーピストン3が動き易いようになっている。
そして、このフリーピストン3の表面全体には本発明の特徴とする構成である摩擦係数増加処理としての燐酸亜鉛皮膜層34が形成されており、シリンダ2内周面の摩擦係数よりも上記収容凹部31の摩擦係数の方が高くなるように設定されている。
従って、シリンダ2内へのフリーピストン3の挿入時に、シリンダ2内周面に対して圧接されるシールリング33に垂直方向へ向かう力Xが加わっても収容凹部31側の摩擦係数がシリンダ2内周面のそれよりも大きくなることでシールリング33によじれが発生しないようになっている。
このように構成された単筒型油圧緩衝器1にフリーピストン3を組付けるには、先ず、作動油が充填されていない状態のシリンダ2内にフリーピストン3を挿入する。
このとき、シリンダ2内周面に対して圧接されるシールリング33には矢印Xで示す垂直方向へ力が加わり、シールリング33をその軸心を回転中心として矢印Yで示す方向へ回動させようとする。
ところが、フリーピストン3の表面全体には摩擦係数増加処理としての燐酸亜鉛皮膜層34が形成されており、シリンダ2内周面の摩擦係数よりも上記収容凹部31の摩擦係数の方が高くなるように設定されているので、この収容凹部31と接しているシールリング33はこの接触部分の摩擦抵抗によって回動を阻止されてよじれを生じない。
従って、従来のようなシールリング33によじれが発生してシールリング33のシリンダ2内周面に対する圧接力を低下させ、この部分からガス透過を起こすと言った可能性を払拭することができる。
尚、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、次のように変更して具体化することも可能である。
1)本実施の形態では、収容凹部31の開口幅Hをシールリング33の縦断面の直径hよりも広く形成したが、これに限定されるものではなく、開口幅Hが上記断面の直径hと略等しいものに具体化しても良い。
2)本実施の形態では、ピストン本体32の表面全体に摩擦係数増加処理としての燐酸亜鉛皮膜層34を形成したが、これに限定されるものではなく、収容凹部31のみに摩擦係数増加処理を施しても良い。
2)本実施の形態では、ピストン本体32の表面全体に摩擦係数増加処理としての燐酸亜鉛皮膜層34を形成したが、これに限定されるものではなく、収容凹部31のみに摩擦係数増加処理を施しても良い。
3)本実施の形態では、摩擦係数増加処理として燐酸亜鉛皮膜層34を用いたが、これに限定されるものではなく、収容凹部31の摩擦係数をシリンダ2内周面の摩擦係数よりも大きくできるものであれば、どんな材質を用いた処理でも良い。
4)本実施の形態では、単筒型油圧緩衝器1のフリーピストン3に具体化したが、これに限定されるものではなく、例えば、アキュムレータ等に使用するフリーピストンに具体化しても良い。
2 シリンダ
3 フリーピストン
31 収容凹部
32 ピストン本体
33 シールリング
34 燐酸亜鉛皮膜層(摩擦係数増加処理層)
H 収容凹部の開口幅
h シールリングの縦断面の直径
3 フリーピストン
31 収容凹部
32 ピストン本体
33 シールリング
34 燐酸亜鉛皮膜層(摩擦係数増加処理層)
H 収容凹部の開口幅
h シールリングの縦断面の直径
Claims (3)
- シリンダ内に移動自在に収挿されると共に、外周に収容凹部が設けられたピストン本体と、上記収容凹部に装着されてシリンダ内周面に圧接する環状のシールリングとを備えたフリーピストンにおいて、収容凹部の摩擦係数がシリンダ内周面の摩擦係数よりも高くなるように少なくとも上記収容凹部に摩擦係数増加処理を施したことを特徴とするフリーピストン。
- 摩擦係数増加処理はピストン本体全体に施された燐酸亜鉛皮膜層である請求項1記載のフリーピストン。
- 収容凹部はその開口幅がシールリングにおける縦断面の直径よりも広く形成されている請求項1又は2記載のフリーピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004148493A JP2005330999A (ja) | 2004-05-19 | 2004-05-19 | フリーピストン |
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JP2005330999A true JP2005330999A (ja) | 2005-12-02 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0227063U (ja) * | 1988-08-10 | 1990-02-22 | ||
JPH08188883A (ja) * | 1994-10-04 | 1996-07-23 | Tanaka Aen Mekki Kk | 亜鉛表面の着色処理方法及び着色溶融亜鉛めっき鋼材 |
JP2001355406A (ja) * | 2000-06-09 | 2001-12-26 | Hitachi Ltd | タービン動翼の連結構造 |
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2004
- 2004-05-19 JP JP2004148493A patent/JP2005330999A/ja active Pending
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