JP2005330409A - 接着フィルム、接着剤付き基板の製造方法、及び接着フィルムの製造方法 - Google Patents

接着フィルム、接着剤付き基板の製造方法、及び接着フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】帯電防止能がある接着フィルムを提供する。
【解決手段】本発明の接着フィルム10は、少なくともプライマー層15に第一の導電性粒子17が添加されることで、プライマー層15の表面抵抗が低くなっており、接着フィルム10を貼着対象物に貼付するときに、第一の基材11が摩擦により帯電しても、電気はプライマー層15でリークされるので、接着剤層25が帯電しない。また、第一の剥離層20とプライマー層15は透明になっており、接着剤層25は第一の基材11とは異なる色にされているので、接着剤層25が貼着対象物に転着された後、剥離フィルム12の第一の剥離層20側の面を観察し、第一の基材11の色が観察できるかどうか調べることで接着剤層25が第一の剥離層20上に残留しているかどうかが分かる。
【選択図】図2

Description

本発明は接着フィルムの技術分野に関する。
図5の符号110は従来技術の接着フィルムを示している。接着フィルム110は、PET(ポリエステルテレフタレート)フィルムからなる基材111と、基材111表面に配置された剥離層115と、剥離層115表面に配置された接着剤層120とを有している。
この接着フィルム110を用いて接着剤付き基板を製造する工程について説明すると、先ず、基板の貼付面に接着フィルム110の接着剤層120が配置された側の面を押し当て、貼付面と接着剤層120表面とを密着させる。
剥離層115と接着剤層120との間の接着力は、接着剤層120と基板との間の接着力、及び剥離層115と基材111との間の接着力よりも小さくなっており、基材111を基板から剥離すると、剥離層115と接着剤層120の界面で剥離が起こり、剥離層115は基材111と一緒に剥離され、接着剤層120が基板上に残る。
一般に基材111の色は白であり、接着剤層120は導電性粒子127が添加されることで黒色か茶色に着色されている。また、剥離層115はシリコーンのような透明な剥離剤で構成されており、従って、接着剤層120が剥離した状態で、基材111の剥離層115が露出した側の面を観察した時に、透明な剥離層115を介して基材111の色が観察されれば、接着剤層120が基材111上に残っていないことを示し、逆に基材111の色が観察されず、接着剤層120の色が観察されれば、接着剤層120が基板に完全に貼付されず、基材111上に残ってしまったことを示す。このように、剥離層115が接着剤層120から露出したときの色を観察することで、接着剤層120の貼付が正常に行われたかどうかを判断することができる。
一般に、基材111は絶縁性の樹脂フィルムで構成されており、接着剤層120も絶縁性を有するため、接着フィルム110は上述した貼付の工程等で摩擦により帯電しやすいという問題があった。接着フィルム110が帯電し、帯電した状態の接着剤層120が基板に貼付されてしまうと、基板に他の電気部品を接続した場合に、電気部品の回路や基板の配線膜に悪影響が生じてしまう。
例えば、剥離層に第4級アンモニウム塩のようなイオン性導電剤や、金属のような電子伝導剤を添加すれば、剥離層の表面抵抗を小さくなり、接着剤層の帯電を防止することができる。イオン性導電剤は安価で、剥離層の抵抗値を下げる効果も高い。しかしながら、イオン性導電剤は剥離層の表面に染み出すブルームと呼ばれる現象が起こりやすく、ブルームが起こると、基板の配線膜がイオン性導電剤によって腐食されることがある。
また、イオン性導電剤は湿度が高い程抵抗値が低くなる傾向があるので、夏場のように環境湿度が高い時は抵抗値が低く、帯電防止能が高いが、冬場のように環境湿度が低くく、最も帯電防止機能が求められる時には抵抗値が高くなり、帯電防止能が低くなってしまう。
電子伝導剤はイオンを含有しないが、剥離層の抵抗値を十分に下げるためには多量に添加する必要がある。電子伝導剤を多量に添加すると、剥離層が電子伝導剤の色に着色されてしまい、接着剤層120の貼付が正常に行われたかどうかの判断が困難になってしまう。
特開2001−302945号公報 特開2002−80754号公報 特開平5−98143号公報 特開平7−225302号公報 特開平8−245932号公報 特開2001−152105号公報 特開平6−107963号公報 特開2001−152105号公報 特開平11−241049号公報
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、帯電防止能を有し、かつ、接着剤の貼付が正常に行われたかどうか判断可能な接着フィルムを提供するものである。
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、基材と、前記基材表面に配置されたプライマー層と、前記プライマー層表面に配置された剥離層と、前記剥離層表面に配置された接着剤層とを有し、前記剥離層と前記接着剤層との接着力は、前記基材と前記プライマー層との接着力よりも弱く、かつ、前記プライマー層と前記剥離層との接着力よりも弱くされ、前記プライマー層はバインダー樹脂と、第一の導電性粒子とを含有する接着フィルムである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の接着フィルムであって、前記第一の導電性粒子は透明な導電性材料で構成され、前記プライマー層と前記剥離層はそれぞれ透明にされ、前記接着剤層の前記剥離層とは反対側の面を観察したときの色と、前記接着剤層を除去し、前記剥離層を露出させたときに、前記剥離層の露出する表面を観察したときの色は異なるようにされた接着フィルムである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の接着フィルムであって、前記基材は白色であって、前記接着剤層は白以外の色にされた接着フィルムである。
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の接着フィルムであって、前記基材は透明であって、前記接着剤層は不透明にされた接着フィルムである。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の接着フィルムであって、前記第一の導電性粒子を構成する前記導電性材料は、インジウム錫酸化物と、錫酸化物と、亜鉛酸化物とからなる群より選択される、少なくとも1種類の金属酸化物を主成分とする接着フィルムである。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の接着フィルムであって、前記第一の導電性粒子の粒径は10nm以上60nm以下にされた接着フィルムである。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の接着フィルムであって、前記剥離層は、剥離剤と、第二の導電性粒子とを含有する接着フィルムである。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の接着フィルムであって、前記第二の導電性粒子の粒径は、前記剥離層よりの膜厚よりも小さい接着フィルムである。
請求項9記載の発明は、請求項7又は請求項8のいずれか1項記載の接着フィルムであって、前記第二の導電性粒子の粒径は10nm以上60nm以下にされた接着フィルムである。
請求項10記載の発明は、請求項7乃至請求項9のいずれか1項記載の接着フィルムであって、前記第二の導電性粒子は透明な導電性材料で構成され、前記第二の導電性粒子を構成する前記透明な導電性材料は、インジウム錫酸化物と、錫酸化物と、亜鉛酸化物とからなる群より選択される少なくとも1種類の金属酸化物を主成分とする接着フィルムである。
請求項11記載の発明は、基材と、前記基材表面に配置されたプライマー層と、前記プライマー層の表面に配置された剥離層と、前記剥離層の表面に配置された接着剤層とを有する接着フィルムの、露出された前記接着剤層表面を基板表面に押し当て、前記接着剤層を前記基板表面に貼付する貼付工程と、前記接着剤層と前記剥離層との界面を剥離し、前記接着剤層を前記基板に転着させる剥離工程とを有する接着剤付き基板の製造方法であって、前記プライマー層に透明なバインダー樹脂と、透明な第一の導電性粒子とを含有させておき、前記剥離層を透明にしておき、前記接着剤層の前記剥離層とは反対側の面を観察したときの色と、前記接着剤層を除去し、前記剥離層を露出させたときに、前記剥離層の露出する表面を観察したときの色を互いに異なる色にしておき、前記剥離工程の後に、露出した前記剥離層と、前記プライマー層とを透過し、前記基材で反射された反射光を検出し、前記反射光の差で前記接着剤付き基板を良品と判断する接着剤付き基板の製造方法である。
請求項12記載の発明は、基材と、前記基材表面に配置されたプライマー層と、前記プライマー層の表面に配置された剥離層と、前記剥離層の表面に配置された接着剤層とを有する接着フィルムの、露出された前記接着剤層表面を基板表面に押し当て、前記接着剤層を前記基板表面に貼付する貼付工程と、前記接着剤層と前記剥離層との界面を剥離し、前記接着剤層を前記基板に転着させる剥離工程とを有する接着剤付き基板の製造方法であって、前記プライマー層に透明なバインダー樹脂と、透明な第一の導電性粒子とを含有させておき、前記剥離層と、前記基材を透明にしておき、前記接着剤層を不透明にしておき、前記剥離工程の後に、前記基材と前記剥離層と前記プライマー層を透過した透過光の差で、前記接着剤付き基板を良品と判断する接着剤付き基板の製造方法である。
請求項13記載の発明は、請求項11又は請求項12のいずれか1項記載の接着剤付き基板の製造方法であって、前記基材をローラに接触させながら走行させる接着剤付き基板の製造方法である。
請求項14記載の発明は、第一の導電性粒子が、アルコールを主成分とする溶媒に分散された第一の溶媒系スラリーと、バインダー樹脂とを混合して、液状のプライマー層材料を作製し、前記プライマー層材料を基材の表面に塗布してプライマー層を形成し、前記プライマー層の表面に、液状の剥離層材料を塗布して剥離層を形成し、前記剥離層の表面に接着剤を塗布して接着層を形成する接着フィルムの製造方法である。
請求項15記載の発明は、請求項14記載の接着フィルムの製造方法であって、第二の導電性粒子が、アルコールを主成分とする溶媒に分散された第二の溶媒系スラリーと、剥離剤とを混合して、前記剥離層材料を作製する接着フィルムの製造方法である。
剥離層に添加する導電性粒子の粒径を、剥離層の膜厚以下にすれば、導電性粒子が剥離層から露出し難くなるので、導電性粒子が接着剤層と直接接触せず、接着剤層と剥離層との接着力が強くなりすぎない。
導電性粒子の粒径が100nmを超えると、導電性粒子を溶媒に分散させてプライマー層材料や剥離層材料を作製した場合に、導電性粒子が沈殿してしまうので、平均粒径の範囲が100nm未満、より好ましくは10nm以上60nm以下である第一、第二の導電性粒子が本発明には適している。
また、導電性粒子と剥離剤とを直接混合すると導電性粒子が沈殿しやすいが、予め導電性粒子と有機溶媒とを混合して溶媒系スラリーを作成することで、剥離剤に対する導電性粒子の分散性が向上しているので、導電性粒子を分散させる分散剤を用いずに、塗布組成物中で導電性粒子を分散させることができる。
本発明の接着剤付き基板の製造方法では、剥離工程の時に接着剤層と剥離層との界面で剥離が起こらなかった場合、例えば、接着剤層が基板に転着されずに剥離層表面に残った場合や、接着剤層内部で凝集破壊が起こり、接着剤層の一部が剥離層表面に残った場合には、剥離層表面に接着剤層の色が観察される。
剥離層とプライマー層は透明にされており、接着剤層の色は基材の色と異なる色にされているので、接着剤層の色が観察された時には接着剤層が正常に基板に転着されず、これとは逆に、基材の色が観察された時には接着剤層が全て基板に転着されたことになる。従って、接着剤層の色が観察された時に「異常」と判断すれば、接着剤層が正常に転着されていない基板を容易に選別することができる。
本発明の接着フィルムは、プライマー層に導電性粒子が添加されており、接着剤層を貼着対象物に貼着するときに接着フィルムが帯電したとしても、その静電気はプライマー層でリークされるので、接着剤層が帯電し難い。また、プライマー層と剥離層は透明になっているので、接着剤層を剥離した後、露出した剥離層表面から基材の色を観察し、接着剤層の貼付が正常に行われたどうかの判断を行うことができる。
本発明の接着フィルムを製造する工程の一例について説明する。
先ず、粒径が10nm以上60nm以下の第一の導電性粒子が、炭素数7以下の低級アルコールを主成分とする有機溶媒に分散された第一の溶媒系スラリーを用意する。
透明なバインダー樹脂を有機溶媒に分散させてバインダー樹脂溶液を作製し、該バインダー樹脂溶液と第一の溶媒系スラリーとを混合、分散して、液状のプライマー層材料を作製する。
このプライマー層材料は界面活性剤のような分散剤を有していないが、第一の導電性粒子が予めアルコール系の有機溶媒に分散されてからバインダー樹脂溶液と混合されることで、プライマー層材料中に第一の導電性粒子が均一に分散された状態になっており、グラビアコータ等の塗布手段を用い、第一の基材表面にプライマー層材料を塗布すると、第一の導電性粒子が均一に分散された塗布層が形成される。
次いで、全体を加熱して塗布層から溶媒を乾燥、除去すると、第一の導電性粒子が均一に分散された状態で塗布層が硬化してプライマー層が形成される。
図1(a)は第一の基材11表面にプライマー層15が形成された状態を示しており、プライマー層15は透明なバインダー樹脂16と、該バインダー樹脂16中に分散された第一の導電性粒子17とで構成されている。
次に、粒径が10nm以上60nm以下の第二の導電性粒子が、炭素数7以下の低級アルコールを主成分とする有機溶媒に分散された第二の溶媒系スラリーを用意し、第二の溶媒系スラリーと、シリコーンからなる透明な剥離剤と、該剥離剤の架橋反応を促進する硬化剤とを混合し、液状の剥離層材料を作成する。
この剥離層材料は界面活性剤のような分散剤を含有していないが、第2の導電性粒子が予めアルコール系の有機溶媒に分散されてから剥離剤と混合されることで、剥離層材料中に第二の導電性粒子が均一に分散された状態になっており、該剥離層材料をグラビアコータ等の塗布手段を用い、加熱乾燥後の膜厚が10nm以上1μm以下になるようにプライマー層15表面に塗布すると、第二の導電性粒子が均一に分散された塗布層が形成される。
第二の導電性粒子は、その比重が剥離剤の比重よりも重いものが用いられているので、第二の導電性粒子は塗布直後は塗布層中に均一に分散しているが、時間が経つと塗布層内部で沈殿する。
剥離層材料は乾燥後の膜厚が第二の導電性粒子の平均粒径よりも大きくなるように塗布されており、従って、第二の導電性粒子が沈殿した状態では第二の導電性粒子の表面は剥離剤に覆われ、塗布層の表面から露出しないようになっている。
その状態で全体を加熱すると、加熱によって余分な溶媒が除去されると共に、剥離剤が第二の導電性粒子を覆った状態で硬化剤と反応して架橋し、硬化する。
剥離層材料に界面活性剤のような分散剤や、第4級アンモニウム塩のようなイオン性導電剤が添加されていると、分散剤や導電剤が硬化剤の触媒毒として作用し、剥離剤の反応が阻害されるが、本発明では剥離層にイオン性導電剤や分散剤が添加されていないので、剥離剤の架橋反応が阻害されず、剥離層材料の塗布層が硬化して第一の剥離層が形成される。
図1(b)の符号12は、プライマー層15表面に第一の剥離層20が形成された状態の第一の剥離フィルムを示している。上述したように、剥離剤21は第二の導電性粒子22を覆った状態で硬化しているので、第二の導電性粒子22は第一の剥離層20の表面から露出しないようになっている。
次に、熱硬化性樹脂からなる接着性樹脂(例えばエポキシ樹脂)と、金属粒子からなる接続用導電性粒子と、溶媒とを混合、分散して液状の接着剤を作成し、この接着剤を第一の剥離層20表面に塗布すると、接着剤中の溶媒の一部が第一の剥離層20の表面から内部に浸透する。
上述したように第二の導電性粒子22は第一の剥離層20から露出しておらず、接着剤と第二の導電性粒子22は直接接触しないが、第一の剥離層20の膜厚が10nm以上1μmであるのに対し、第二の導電性粒子22の粒径は10nm以上60nm以下の範囲であり、第二の導電性粒子22を覆う剥離剤21の厚さが最大で940nmと小さいので、第一の剥離層20に浸透した溶媒は第二の導電性粒子22に到達する。
上述したように第二の導電性粒子22は金属酸化物で構成されており、接着剤に用いられる溶媒は、金属単体に対する親和性よりも金属酸化物に対する親和性が高いので、溶媒は第二の導電性粒子22に弾かれず、一部が第二の導電性粒子22に浸透する。従って、第一の剥離層20と接着剤との親和性は高く、接着剤が弾かれないので、接着剤が第一の剥離層20表面に均一に塗布される。
次いで、接着剤から余分な溶媒が蒸発、除去されるように全体を加熱すれば、第一の剥離層20表面に膜厚均一な接着剤層が形成される。
図1(c)は第一の剥離フィルム12の第一の剥離層20表面に接着剤層25が形成された状態を示しており、接着剤層25は接着性樹脂26中に導電性粒子27が分散された状態になっている。
次に、第二の基材31と、第二の基材31の表面に形成された第二の剥離層32とを有する第二の剥離フィルム30を用意し、第二の剥離層32を接着剤層25に向けた状態で、第二の剥離フィルム30を接着剤層25に押し当てると、第一、第二の剥離フィルム12、30で接着剤層25が挟まれた状態の接着フィルム10が得られる(図1(d))。
ここでは、第一の基材11は長尺形状であって、第一の基材11上に形成された第一の剥離層20と接着剤層25も第一の基材11と同じ長尺形状になっている。また、第二の剥離フィルム10も第一の基材11と同じ長尺形状にされており、従ってこの接着フィルム10全体の形状は長尺になっている。
図2は基板4に接着剤層25を貼付する工程を説明するための図面である。図2の符号1は接着剤層25の貼付に用いられる貼付装置を示しており、この貼付装置1は第一、第二の押圧ローラ65、66と、第一、第二の剥離ローラ61、62とを有している。
この貼付装置1を用いて接着剤付き基板を製造するには、先ず、上述した接着フィルム10のロール68を形成する。
図2は基板4に接着剤層25を貼付するときの状態を示しており、この状態では接着フィルム10はロール68から引き出されて第一、第二の剥離ローラ61、62の間を通った後、第二の剥離フィルム30が巻き取り軸51に巻き取られ、第一の剥離フィルム12が第一、第二の押圧ローラ45、46の間を通った後、巻き取り軸52に巻き取られている。
第二の剥離層32は第一の剥離層20とは異なる剥離剤で構成されており、剥離剤の選択により、第二の剥離層32と接着剤層25との接着力は、第二の基材31と第二の剥離層32との接着力と、第一の剥離層20と接着剤層25との接着力と、第一の剥離層20とプライマー層15との接着力と、プライマー層15と第一の基材11との接着力のいずれの接着力よりも弱くされている。
従って、第一、第二の剥離フィルム12、30を巻き取り軸51、52で巻き取り、第一、第二の剥離フィルム12、30を走行させながら、第一、第二の剥離ローラ61、62で第一、第二の剥離フィルム12、30の走行方向を変えると、接着力の相違により、第二の剥離層32と接着剤層25との界面で剥離が起こって接着剤層25が露出し、第二の剥離層32は第二の基材31と一緒に巻き取られ、露出した接着剤層25は第一の剥離フィルム12と一緒に第一、第二の押圧ローラ65、66の間に向かって走行する。
基板4は接着剤を貼付すべき貼付面が第一の剥離フィルム12表面の接着剤層25に向けられた状態で、第一、第二の押圧ローラ65、66の間に配置されている。第一の剥離フィルム12の基板4と対向する面とは反対側の面を観察できる位置には第一の観察手段6が配置されている。
外光や照明光のような外部からの光は、第一、第二の押圧ローラ65、66間に送られる直前の第一の剥離フィルム12で反射すると、その反射光が第一の観察手段6に入射するようになっており、第一の観察手段6は入射した光を電気信号に変換して制御装置5に出力し、制御装置5は第一の観察手段6から入力される電気信号によって、第一の観察手段6に入射する光が反射した物質の色を観察するようになっている。
第一の基材11は透明ではなく、白色に着色されている。接着性樹脂26は透明な樹脂であるが、接続用導電性粒子27は第一の基材11とは異なる色(例えば、黒色や茶色)であり、接着剤層25は接続用導電性粒子27が添加されることで、第一の基材11とは異なる色にされている。
接着剤層25が基板4に向けられた状態で第一の剥離フィルム12が走行する場合には、第一の基材11表面が第一の観察手段6に向けられているので、制御装置5は第一の基材11の色(白色)を観察するが、第一の剥離フィルム12にねじれや切断が生じた場合には、制御装置5は接着剤層25の色や背景色のように第一の基材11とは異なる色を観察する。
制御装置5は第一の観察手段6から送られる信号によって白色を観察している時は「正常」と判断し、第一の剥離フィルム12の走行を続けさせるが、白色以外の色を観察する時には「異常」と判断し、第一の剥離フィルム12の走行を停止させるように設定されているので、第一の剥離フィルム12は必ず接着剤層25が基板4に向けられた状態で第一、第二の押圧ローラ65、66の間に送られる。
第一の剥離フィルム12は第一の押圧ローラ65に支持された状態で、第一、第二の押圧ローラ65、66の間を走行しており、接着剤層25が基板4の貼付面と対向する位置に位置した時に、第一の押圧ローラ65を第二の押圧ローラ66に近づけ、第一、第二の押圧ローラ65、66間の距離を縮めると、第一の剥離フィルム12が基板4に押し付けられて、接着剤層25の表面が基板4の貼付面と密着し、接着剤層25が基板4に貼付される(貼付工程)。
上述したように、第二の導電性粒子22は接着剤層25と直接接触しておらず、第二の導電性粒子22の添加によって第一の剥離剤20の接着力が高くなることはないので、第一の剥離層20と接着剤層25との接着力は、剥離剤21の種類によって決定される。
剥離剤21の選択により、第一の剥離層20と接着剤層25との間の接着力は、第一の剥離層20とプライマー層15との間の接着力及びプライマー層15と第一の基材11との間の接着力よりも小さくされているので、第一の押圧ローラ65を第二の押圧ローラ66から離すと、第一の剥離層20と接着剤層25との界面で剥離し、接着剤層25は基板4表面に転着され、第一の剥離フィルム12が接着剤層25から剥離される(剥離工程)。
第一の剥離フィルム12が剥離された後、切断手段9によって接着剤層25を基板4上で切断し、接着剤層25のうち、貼付面に貼付された部分を、他の部分から分離すれば、後述する接着剤付き基板が得られる。
少なくとも、第二の剥離フィルム30を剥離する工程と、上述した貼付工程と、剥離工程では、第一の押圧ローラ65又は第一の剥離ローラ61が、剥離フィルム12の第一の基材11側の面に接触しており、貼付工程と剥離工程では、第一の剥離フィルム12は第一の基材11が第一の押圧ローラ65に接触した状態で走行し、第二の剥離フィルム30を剥離する工程では第一の剥離フィルム12は、第一の基材11が第一の剥離ローラ61に接触した状態で走行する。
第一の基材11はポリエステル樹脂のような絶縁性の樹脂で構成されているため、第一の基材11が第一の剥離ローラ61や第一の押圧ローラ65に接触した状態で走行すると摩擦により第一の基材11が帯電する。
第一の剥離フィルム12は、少なくともプライマー層15に第一の導電性粒子17が添加されることで、プライマー層15表面の表面抵抗が小さくなっている。従って、第一の基材11が摩擦により帯電したとしても、その電気はプライマー層15でリークされるので、接着剤層25が帯電せず、基板4に転着された接着剤層25の帯電量が従来よりも小さくなる。
第一の剥離フィルム12は接着剤層25が剥離された後、第一の剥離層20が露出した状態で巻き取り軸に向かって走行する。露出した第一の剥離層20表面を観察できる位置、ここでは第一の剥離層20上には第二の観察手段7が配置されている。
第二の観察手段7には、第一、第二の押圧ローラ65、66の間を通過した直後の第一の剥離フィルム12で反射した反射光が入射するようになっており、第二の観察手段7は入射した光を電気信号に変換して制御装置5に出力し、制御装置5は第二の観察手段7から入力される電気信号によって、第二の観察手段7に入射する光が反射した物質の色を観察するようになっている。
第一の剥離層20の剥離剤21と、プライマー層15のバインダー樹脂16はそれぞれ透明であって、第一、第二の導電性粒子17、22はITO(インジウム・錫酸化物)のような透明な金属酸化物で構成されており、プライマー層15と第一の剥離層20は透明になっている。
従って、第一の剥離層20が露出した状態では、外部からの光は透明な第一の剥離層20と、透明なプライマー層15を透過した後、第一の基材11で反射されると、その反射光がプライマー層15と第一の剥離層20を透過して第二の観察手段7に入射する。
ここでは、制御装置5は第二の観察手段7に入射した反射光の色(波長)を検出するようにされており、従って第一の剥離層20が露出した状態では制御装置5は第一の基材11の色(白色)を観察することになる。
第一の基材11の色が白色であるのに対し、接着剤層25の色は第一の基材11とは異なる色にされているので、第一の剥離層20表面に接着剤層25が残留し、制御装置5は接着剤層25で反射した反射光の色を観察すると、制御装置5は第一の基材11とは異なる色を観察することになる。
制御装置5は第一の基材11の色を観察する時には「正常」と判断し、第一の基材11の色とは異なる色(例えば接着剤層25の色)を観察する時には「不良」と判断するように設定されており、制御装置5が「不良」と判断した時には対応する接着剤付き基板4に「不良」を示すマーキングがされるので、不良と判断された接着剤付き基板4を容易に選別することができる。
このように、制御装置5が観察する反射光の色(波長)の差によって、接着剤付き基板4を正常か不良か判断することができる。
図3は接着剤付き基板4を示す断面図である。ここでは、基板4はLCD(Liquid Crystal Display)のような表示装置に用いられるガラス基板で構成されている。この基板4はガラス板41と、ガラス板41上に形成された配線膜42とを有しており、配線膜42が配置された部分で貼付面が構成され、該貼付面に上述した工程で接着剤層25が配置されている。
半導体素子等の他の電気部品の接続端子が配置された側の面を接着剤層25に押し当て加熱押圧すれば、接着剤層25中の接着性樹脂26が加熱によって軟化し、電気部品の接続端子が軟化した接着性樹脂26を押し退け、該接続端子と配線膜42とで接続用導電性粒子27が挟み込まれる。更に押圧を続けると接着性樹脂26が硬化され、基板4と電気部品とが硬化した接着性樹脂26によって機械的に接続され、接続用導電性粒子27によって電気的にも接続された電気装置が得られる。
接着剤層25が帯電していると、電気部品の回路に悪影響を生じる場合があるが、上述したように本発明では接着剤層25の帯電は、プライマー層15と第一の剥離層20によって防止されるので、信頼性の高い電気装置が得られる。
本発明の接着フィルム10は、剥離層20にイオン性導電剤が添加されておらず、従来の接着フィルムに比べて接着剤層25に付着するイオン量が少なくなるので、接着剤層25を介して基板4に電気部品を接続した場合に、電気部品の回路パターンにイオンによる腐食が起こり難い。
<実施例1>
バインダー樹脂であるポリエステル樹脂(東洋紡(株)社製の商品名「バイロン200」)を、メチルエチルケトンとトルエンが1:1(重量比)で混合された混合有機溶媒に溶解させ、バインダー樹脂を2重量%含有するバインダー樹脂溶液を作製した。
溶媒系スラリーとしてシーアイ化成(株)社製の商品名「ナノテックITOエ
タノールスラリー」を用い、該溶媒系スラリー5gと、上記バインダー樹脂溶液95gとを混合し、液状のプライマー層材料15を作製した。
このプライマー層材料を#6コイルバーを用いて第一の基材11表面に塗布して塗布層を形成した後、160℃で1分間加熱し、塗布層を硬化させてプライマー層15を形成した。
次に、プライマー層材料に用いたものと同じ溶媒系スラリー10gと、シリコーンを含有する剥離剤(信越化学工業(株)社製の商品名「KS847」、シリコーン濃度30重量%)13gと、トルエンからなる有機溶媒77gと、シリコーンの硬化剤(信越化学工業(株)社製の商品名「PL50T」)とを混合し、液状の剥離層材料を作製した。
この剥離層材料を#6コイルバーでプライマー層15表面に塗布して塗布層を形成した後、160℃で1分間加熱し、塗布層を硬化させて剥離層20を形成して実施例1の剥離フィルム12を得た。
<実施例2>
上述した溶媒系スラリーに変え、シーアイ化成(株)社製の商品名「ナノテックITOトルエンスラリー」を用いた以外は、実施例2と同じ条件でプライマー層材料と剥離層材料とを作製し、これらのプライマー層材料と剥離層材料を用いて、実施例1と同じ条件で実施例2の剥離フィルムを作製した。
尚、「ナノテックITOエタノールスラリー」はITO微粒子をエタノールからなる溶媒に分散させたものであり、そのITO粒子の濃度(重量%)は35%であり、そのITO粒子は90%以上の粒径が20.8nm未満の範囲にあり、その平均粒径は16.4nmである。
「ナノテックITOトルエンスラリー」は「ナノテックITOエタノールスラリー」に含有されたITO微粒子と同じITO微粒子が、トルエンからなる溶媒に分散されたものである。
上述したITO粒子のように、平均粒径が小さい導電性粒子はエタノールのようなアルコール系溶媒の分散性が高いため、「ナノテックITOエタノールスラリー」には分散剤が添加されていないが、導電性粒子はトルエンのようなアルコール系以外の溶媒に対する分散性が低いため、「ナノテックITOトルエンスラリー」にはオレイン酸系の界面活性剤からなる分散剤が約0.17重量%添加されている。
<比較例>
イオン性導電剤である(株)ソルベックス社製の商品名「イオンゾルバー9a」1gと、バインダー樹脂溶液であるクラリアントポリマー(株)社製の商品名「モビニール710」1gと、水とエタノールが1:1の割合(重量比)配合された混合溶媒98gとを混合してプライマー層材料を作製し、このプライマー層材料を用いて実施例1、2と同じ方法でプライマー層を形成した。
エマルジョン型剥離剤である信越化学工業(株)社製の商品名「X−52−195」を10gと、水分散性電子伝導剤であるバイエル(株)社製の商品名「バイトロンP」10gと、水80gとを混合し、更に剥離剤の硬化触媒0.5gを添加して剥離層材料を作製した。この剥離層材料を用いて実施例1、2と同じ方法で、プライマー層表面に剥離層を形成し、比較例の剥離フィルムを得た。
これら実施例1、2の剥離フィルム12と、比較例の剥離フィルムを用いて、下記に示す「剥離力」と、「残留接着率」と、「表面抵抗値」の各評価試験を行った。
〔剥離力〕
剥離フィルム12の剥離層20が形成された面を貼着対象物に密着し、70℃の温度条件で20時間圧着した後、剥離フィルムを貼着対象物から剥離するときに要した力(剥離力)を測定した。
〔残留接着率〕
上記「剥離力」試験で剥離力を測定後、剥離フィルム12の剥離層20が配置された側の面にPETフィルムを貼付し、剥離フィルム12をPETフィルムから剥がすときの剥離力を測定し、測定剥離力とした。これとは別に標準となる剥離テープ(標準テープ)と新たなPETフィルムとを貼付後、剥離する時の力を標準剥離力とし、測定剥離力÷標準剥離力×100で算出される値を残留接着率(%)とした。尚、残留接着率の値が小さい程、剥離テープの劣化が激しいことを示している。
〔表面抵抗値〕
剥離フィルム12を10cm角程度の大きさに切り取って試料片とし、該試料片の剥離層20が形成された側の面の表面抵抗をヒューレット・パッカード社製の高抵抗計で測定し、測定された値を初期値とした。次に、試料片を流水に24時間浸漬した後、初期値と同じ条件で表面抵抗を測定した。表面抵抗の値が1011Ω未満であれば接着フィルムに用いた時に、十分な帯電防止効果が得られる。
尚、実施例1、2、比較例の剥離フィルム12はプライマー層15膜厚と、剥離層20の膜厚は等しくされている。剥離層20を形成せずにプライマー層15表面の表面抵抗値を測定した時の値は、剥離層20表面の表面抵抗値と略等しくなる。各評価試験の結果を下記表1に記載する。
Figure 2005330409
実施例1、2、比較例1は、剥離力、残留接着力、表面抵抗値(初期)共に実用上十分な値が得られた。
水分散性導電剤を用いた比較例1では水分散性導電剤が流水によって流失したため、流水浸漬後の表面抵抗値が低くなってしまったのに対し、導電性粒子を用いた実施例1、2では、流水浸漬後の表面抵抗値が、初期の表面抵抗値とが殆ど変わらなかった。
剥離層材料に界面活性剤のような分散剤が添加された実施例2は、剥離剤が硬化する時に分散剤が硬化触媒の触媒毒として作用したため、実用上は十分であるが、実施例1に比べると剥離力が強すぎ、残留接着力も低くなってしまった。
水分散性導電剤は一般に水溶性が高いため、流水浸漬によって水分散性導電剤が流失してしまい、比較例では流水浸漬後の表面抵抗値が高くなってしまった。また、比較例はプライマー層にイオン性導電剤を用いたため、剥離力が重くなりすぎ、残留接着力の結果も悪かった。
これらのことから、剥離層やプライマー層に水分散性導電剤を用いず、かつ、剥離層に分散剤を添加しなければ、剥離力や初期表面抵抗値だけではなく、残留接着率と、流水浸漬後の表面抵抗値の結果も優れた剥離フィルム12が得られることがわかる。
次に、実施例1の剥離フィルム12の第一の剥離層20表面に、導電性粒子27を含有する接着剤層25を作成し、第一の基材11のプライマー層15とは反対側の面を粘着テープに貼着させて固定した。その状態で、接着剤層25を第一の剥離層20表面から剥離する時の力を測定し、第一の剥離層20と接着剤層25との間の接着強度を求めたところ、その接着強度は0.4N/5cmであった。
同じ条件で、プライマー層15と第一の基材11の接着強度を求めるために、プライマー層15を第一の基材11から剥離しようとしたところ、プライマー層15と第一の基材11との界面で剥離が起こらず、第一の基材11が粘着テープから剥離した。また、プライマー層15と第一の剥離層20の接着強度を求めるために、第一の剥離層20をプライマー層15から剥離しようとしたところ、第一の剥離層20とプライマー層15との間で剥離が起こらず、第一の基材11が粘着テープから剥離した。
第一の基材11と粘着テープとの間の接着強度は20N/5cmなので、プライマー層15と第一の基材11の接着強度と、プライマー層15と第一の剥離層20の接着強度は、それぞれ20N/5cmよりも大きいことが分かる。従って、第一の剥離層20と接着剤層25の接着力は、プライマー層15と第一の基材11の接着力と、プライマー層15と第一の剥離層20の接着力よりも小さいことになる。
以上は第一、第二の導電性粒子17、22をITOで構成する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、透明で、かつ、導電性を有する金属酸化物であれば、例えば、亜鉛酸化物、錫酸化物を用いることもできる。また、これらの金属酸化物の粒子を2種類以上一緒に、剥離層20やプライマー層15に添加することもできる。
プライマー層15の膜厚と、第一の剥離層20の膜厚は特に限定されるものではないが、膜厚が厚すぎると接着フィルム10の生産性が落ちるなど不具合が多くなる。従って、プライマー層15の膜厚と第一の剥離層20の膜厚は薄い方が好ましく、プライマー層15、第一の剥離層20共に、適した膜厚の範囲は10nm以上1μm以下、より好ましくは30nm以上300nm以下である。
導電性粒子22が第一の剥離層20から露出すると、第一の剥離層20の接着力が強くなりすぎるので、第一の剥離層20に第二の導電性粒子22を添加する場合には、第二の導電性粒子22の平均粒径は、第一の剥離層20の膜厚以下であることが好ましく、より好ましい平均粒径は10nm以上60nm以下である。
第二の導電性粒子22の平均粒径が、第一の剥離層20の膜厚と略等しい場合には、第二の導電性粒子22が存在せず、剥離剤21だけが位置する部分の膜厚が、第二の導電性粒子22の粒径よりも小さくなることがあるが、その場合であっても、第二の導電性粒子22の表面は剥離剤21で覆われるので、接着剤層25と第二の導電性粒子22とが直接接触することはない。
以上は、第一の剥離層20とプライマー層15の両方に導電性粒子17、22が添加された場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。プライマー層15だけに導電性粒子17を添加し、第一の剥離層20に導電性粒子を添加しなければ、接着剤層25と導電性粒子が直接接触する確率がより低くなり、剥離フィルム12の接着剤層25に対する接着力が高くなりすぎることがない。
剥離層の膜厚は薄くされているので、上述したように剥離層20を形成せずにプライマー層15表面の表面抵抗値を測定した時の値は、導電性粒子が添加された剥離層20表面の表面抵抗値と略等しい。従って、プライマー層15に帯電防止能力が十分にあれば、剥離層に導電性粒子を添加する必要はない。
尚、ITO粒子に変え、銅マイクロ粒子(三井金属鉱業(株)社製の銅微粉末、一次粒径1μm)と、剥離剤(信越化学工業(株)社製の商品名「KS847」)とを混合して剥離層材料を作製し、該剥離層材料を用いて接着フィルムを作製したところ、銅マイクロ粒子の含有量が剥離層材料全体の30重量%以上であった場合には、接着フィルムの帯電防止能力は十分であったが、その剥離フィルムの剥離力と残留接着率共に実用上十分な結果が得られなかった。
また、ITO粒子に変え、カーボンブラック(日本イーシー社製のケッチェンブラック、一次粒径30nm)を微粉末のまま剥離層材料に添加した場合には、抵抗値と剥離力が高く、剥離フィルムとしては不適切であった。カーボンブラックをシリコーン剥離剤と混練りした後、塗布組成物に用いた場合には、カーボンブラックの添加量が9重量%以上にした場合に抵抗値が低くなり、十分な帯電防止効果が得られたが、残留接着率の値が不十分であった。
また、カーボンブラックや銅マイクロ粒子を、剥離層やプライマー層に添加すると、剥離層やプライマー層がそれらの粒子によって着色されるため、剥離層表面から基材の色を観察することができなかった。従って、金属粒子やカーボンブラック粒子は、本発明の接着フィルム10の第一、第二の導電性粒子17、22に用いるには不適切であることがわかる。
第一、第二の観察手段6、7も特に限定されないが、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラ等を用いることができる。
以上は、制御装置5が反射光の色を観察する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、反射光の光量を検出してもよい。具体的には、第一、第二の観察手段6、7に、第一の剥離フィルム12に向かって設定波長の光(例えば赤外線)を照射する発光部と、設定波長の光を受光する受光部とを設けておき、第一、第二の観察手段6,7は受光した光を電気信号に変換し、制御装置5はその電気信号を光量に変換するようにしておく。
第一の剥離フィルム12が正常に送られる場合には、第一の観察手段6の発光部から照射される光は第一の基材11で反射され、その反射光が受光部に入射する。これに対し、第一の剥離フィルム12が捩れたり切断されたりして、接着剤層25が第一の観察手段6に向けられると、発光部から照射される光は接着剤層25で反射され、その反射光が受光部に入射する。
第一の基材11が白色のように反射率の高い色であるのに対し、接着剤層25は黒や茶のように第一の基材11に比べて反射率の低い(光の吸収率が高い)色にされているので、第一の基材11で反射された反射光は、接着剤層25で反射した反射光に比べて光量が少なくなる。
また、剥離工程で接着剤層25が基板4に転着され、第一の剥離層20が露出した場合には、第二の観察手段7の発光部から照射される光は、第一の剥離層20とプライマー層15とを透過した後、第一の基材11で反射され、その反射光が第二の観察手段7の受光部に入射する。これに対し、接着剤層25が第一の剥離フィルム12表面に残った場合には、接着剤層25で反射した光が受光部に入射するので、制御装置5が検出する反射光の光量が少なくなる。
制御装置5には、第一の基材11で反射された場合の反射光の光量と、接着剤層25で反射された場合の反射光の光量との間の数値が設定値として入力されており、検出する反射光の光量の値が設定値以上の場合は「正常」として判断し、第一の剥離フィルム12の走行を続けるが、設定置未満の場合は「異常」、又は「不良」と判断するようにすれば、第一の剥離フィルム12の捩れや接着剤層25の残留を検出することができる。
第一の基材11は、例えば、白色の着色剤が添加されることで着色されたものや、第一の基材11を構成する樹脂の結晶性によって白濁化し、不透明又は半透明になったマット状のものを用いることができる。第一の基材11の色は接着剤層25の色と異なる色であれば白色に限定されるものではない。
また、第一の基材11全体を着色する必要もない。例えば、第一の基材11のプライマー層15が形成される側の面に、有色であって、接着剤層25とは異なる色の図形や文字を印刷しておけば、制御手段5はその図形や文字の色を観察することになり、制御手段5はその色が観察されない時に「異常」と判断することになる。
第一の基材11は有色なものに限定されず、全体が透明な基材を用いることもできる。本発明では、第一の剥離層20とプライマー層15は透明にされているので、第一の基材11が透明な場合には、第一の剥離フィルム12全体が透明となる。
従って、接着剤層25が基板4に転着され、第一の剥離層20が露出した状態では、第二の観察手段7に、第一の基材11と、プライマー層15と、第一の剥離層20を透過した透過光が入射し、制御装置5は第一の剥離フィルム12の背景色を観察することになる。
接着剤層25を不透明にしておけば、第一の基材11と、プライマー層15と、第一の剥離層20を透過した光は接着剤層25に吸収され、第二の観察手段7に到達せず、第二の観察手段7には接着剤層25で反射した反射光が到達することになる。接着剤層25の色を背景色と異なる色にしておけば、制御装置5は背景色とは異なる接着剤層25の色を観察する。
従って、制御装置5が背景色を観察する時に「正常」と判断し、接着剤層25の色を観察する時に「不良」と判断するように設定し、「不良」と判断した時に接着剤付き基板4にマーキングするようにすれば、「不良」と判断された基板4を容易に選別することができる。
以上は、第一の基材11の背景色を観察する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図4の符号90は本発明に用いられる貼付装置の他の例を示しており、この貼付装置90は、観察手段96と反射手段96とを有している。観察手段97は剥離工程直後の第一の剥離フィルム12上に配置され、反射手段96は第一のフィルム12を挟んで観察手段97の反対側に配置されている。
観察手段97は発光部と受光部とを有しており、発光部は所定波長の光を剥離工程直後の第一の剥離フィルム12に向けて発光する。接着剤層25が基板4に転着され、第一の剥離フィルム12表面に接着剤層25が残留していない場合には、発光部からの光は第一の剥離層20とプライマー層15と第一の基材11を透過する。
第一の基材11を透過した光は反射手段96で反射されると、その反射光が第一の基材11と、プライマー層15と、第一の剥離層20を透過して観察手段97の受光部に入射する。受光部に反射光が入射すると、観察手段97はその光を電気信号に変えて制御装置5に出力し、制御装置5はその電気信号を光量に変換する。
ここでは接着剤層25は不透明にされており、剥離工程で接着剤層25が基板4に転着されず、第一の剥離層20表面に残った場合には、発光部から照射される光は接着剤層25に吸収されるので、受光部に入射する光量が非常に少なくなる。
反射手段96で光が反射された時の光量と、接着剤層25で光が吸収された時の光量との間の値を設定値として制御装置5に入力しておき、制御装置5が検出する光量が設定値以上のときは「正常」と判断し、設定値未満のときは「不良」と判断するようにすれば、接着剤層25が正常に基板4に転着されたかどうかを検出することができる。
尚、不透明な接着剤層25とは、透明な第一の基材11に比べて光の透過量が少ないもののことであり、接着剤層25が半透明な場合も本発明には含まれる。また、接着性樹脂が透明な場合であっても、有色の接続用導電性粒子を添加すれば、接着剤層25を不透明にすることができる。
この貼付装置90に用いられる反射部材96には、白色のように反射率の高い色に着色された部材や、鏡を用いることができる。
以上は、発光部から照射される光を反射部材96で反射させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、発光部を第一の剥離フィルム12を挟んで受光部とは反対側に配置しておき、発光部から受光部に向かって光を照射し、第一の剥離フィルム12を透過した光を受光部で検出させることもできる。
要するに、透明な第一の剥離層20と、透明なプライマー層15と、透明な第一の基材11とを透過した光の色(波長)又は光量を検出することで、接着剤層25が正常に転着されたかどうかを判断できるのである。
第一の基材11構成する樹脂はPET樹脂に限定されず、PET樹脂以外のポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル樹脂等種々のものを用いることができる。
剥離剤に用いるシリコーンは加熱によって硬化する加熱硬化型に限定されず、紫外線照射によって硬化する紫外線硬化型のものも用いることができる。また、剥離剤はシリコーンに限定されるものではない。
接着剤層25に用いられる接着性樹脂はエポキシ樹脂に限定されず、アクリル樹脂、イソシアネート樹等他の熱硬化性樹脂や、これらの熱硬化性樹脂と、エポキシ樹脂のうち、2種類以上の熱硬化性樹脂を混合して用いることも可能である。
また、熱硬化性樹脂の他に、接着性樹脂にフェノキシ樹脂等の熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂を硬化させる硬化剤や、着色剤や老化防止剤のような添加剤を添加することもできる。
接続用導電性粒子27も特に限定されるものではなく、樹脂粒子の表面に金属メッキ層が形成された導電層付き樹脂粒子や、金属粒子単体を用いることができる。接続用導電性粒子27の色は多くは茶色か黒色であるが、特に限定されるものではない。また、接着性樹脂26に着色剤を添加することで、接着剤層25の色を基材11とは異なる色に変えることも可能である。
基板4もガラス基板に限定されず、ガラスエポキシ板やセラミック板上に配線膜が形成されたリジッド基板や、樹脂フィルム上に配線膜が形成されたフレキシブル配線板を用いることもできる。また、基板4に接続される電気部品も半導体素子に限定されず、他の配線板や電気装置等種々のものを接続することができる。
以上は、長尺状の接着フィルム10を走行させ、接着剤層25を基板4に貼付させてから接着剤層25を切断する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。予め、接着フィルム10を基板4の貼付面と略等しい平面形状に切断してフィルム片を作成し、該フィルム片を接着剤付き基板の製造に用いれば、貼付工程と剥離工程の後で接着剤層25切断する必要がない。
以上は、溶媒を乾燥除去することで、プライマー層用材料の塗布層を硬化させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、プライマー層用材料に、バインダー樹脂を硬化させる硬化剤を添加し、硬化剤とバインダー樹脂とを反応させることによって塗布層を硬化させて、プライマー層15を形成すれば、プライマー層15の強度がより高くなる。
例えば、バインダー樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合には、硬化剤としてブロックイソシアネートをプライマー層材料に添加すれば、塗布層をブロックイソシアネートの解離温度以上に加熱することで、イソシアネートとポリエステル樹脂の活性水素(例えば水酸基)が反応して、塗布層が硬化する。硬化剤としてブロックイソシアネートを添加する場合には、硬化補助剤としてメラミン樹脂を一緒に添加すれば、ブロックイソシアネートの反応がより迅速に進行する。
また、バインダー樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合には、加熱によってエポキシ樹脂を重合させる硬化剤、具体的にはアミン系硬化剤、ポリアミド系硬化剤、酸無水物系硬化剤、またそれらをカプセル化した潜在性硬化剤等を用いることができる。
尚、剥離剤にセルロースを添加して剥離フィルムの剥離層を形成することは公知であり、セルロースを添加すれば印字性は向上するが、セルロースは接着剤中の有機溶媒に溶解、膨潤する性質を有しているので、セルロースが溶解、膨潤した部分で剥離層と接着層との接着力が非常に高くなり、接着層が剥離層から剥離されないことがある。
本発明では、剥離層にセルロースを添加しなくても、導電性粒子によって印字性が向上している上に、導電性粒子は有機溶媒に溶解、膨潤しないので、剥離フィルムの剥離性を維持しながら、印字性を高くすることができる。
剥離層材料やプライマー層材料の塗布に用いる塗布手段もコイルバーに限定されず、ロールコータ等種々の塗布手段を用いることができる。
溶媒系スラリーに用いる有機溶媒は特に限定されるものではないが、炭素数が7以下の低級アルコールを用いることが好ましい。低級アルコールは1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
(a)〜(d):本発明の接着フィルムを製造する工程の一例を説明する断面図 本発明の製造方法に用いられる貼付装置の一例を説明する図 本発明により製造された接着剤付き基板を説明する断面図 本発明の製造方法に用いられる貼付装置の他の例を説明する図 従来技術の接着フィルムを説明する断面図
符号の説明
1……貼付装置 4……基板 5……制御装置 6、7……観察手段 10……接着フィルム 11……基材(第一の基材) 12……剥離フィルム 15……プライマー層 16……バインダー樹脂 17……第一の導電性粒子 20……剥離層(第一の剥離層) 21……剥離剤 22……第二の導電性粒子 25……接着剤層 26……接着性樹脂 27……接続用導電性粒子

Claims (15)

  1. 基材と、前記基材表面に配置されたプライマー層と、前記プライマー層表面に配置された剥離層と、前記剥離層表面に配置された接着剤層とを有し、
    前記剥離層と前記接着剤層との接着力は、前記基材と前記プライマー層との接着力よりも弱く、かつ、前記プライマー層と前記剥離層との接着力よりも弱くされ、
    前記プライマー層はバインダー樹脂と、第一の導電性粒子とを含有する接着フィルム。
  2. 前記第一の導電性粒子は透明な導電性材料で構成され、
    前記プライマー層と前記剥離層はそれぞれ透明にされ、
    前記接着剤層の前記剥離層とは反対側の面を観察したときの色と、
    前記接着剤層を除去し、前記剥離層を露出させたときに、前記剥離層の露出する表面を観察したときの色は異なるようにされた請求項1記載の接着フィルム。
  3. 前記基材は白色であって、前記接着剤層は白以外の色にされた請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の接着フィルム。
  4. 前記基材は透明であって、前記接着剤層は不透明にされた請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の接着フィルム。
  5. 前記第一の導電性粒子を構成する前記導電性材料は、インジウム錫酸化物と、錫酸化物と、亜鉛酸化物とからなる群より選択される、少なくとも1種類の金属酸化物を主成分とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の接着フィルム。
  6. 前記第一の導電性粒子の粒径は10nm以上60nm以下にされた請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の接着フィルム。
  7. 前記剥離層は、剥離剤と、第二の導電性粒子とを含有する請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の接着フィルム。
  8. 前記第二の導電性粒子の粒径は、前記剥離層よりの膜厚よりも小さい請求項7記載の接着フィルム。
  9. 前記第二の導電性粒子の粒径は10nm以上60nm以下にされた請求項7又は請求項8のいずれか1項記載の接着フィルム。
  10. 前記第二の導電性粒子は透明な導電性材料で構成され、
    前記第二の導電性粒子を構成する前記透明な導電性材料は、インジウム錫酸化物と、錫酸化物と、亜鉛酸化物とからなる群より選択される少なくとも1種類の金属酸化物を主成分とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項記載の接着フィルム。
  11. 基材と、前記基材表面に配置されたプライマー層と、前記プライマー層の表面に配置された剥離層と、前記剥離層の表面に配置された接着剤層とを有する接着フィルムの、
    露出された前記接着剤層表面を基板表面に押し当て、前記接着剤層を前記基板表面に貼付する貼付工程と、
    前記接着剤層と前記剥離層との界面を剥離し、前記接着剤層を前記基板に転着させる剥離工程とを有する接着剤付き基板の製造方法であって、
    前記プライマー層に透明なバインダー樹脂と、透明な第一の導電性粒子とを含有させておき、
    前記剥離層を透明にしておき、
    前記接着剤層の前記剥離層とは反対側の面を観察したときの色と、前記接着剤層を除去し、前記剥離層を露出させたときに、前記剥離層の露出する表面を観察したときの色を互いに異なる色にしておき、
    前記剥離工程の後に、露出した前記剥離層と、前記プライマー層とを透過し、前記基材で反射された反射光を検出し、前記反射光の差で前記接着剤付き基板を良品と判断する接着剤付き基板の製造方法。
  12. 基材と、前記基材表面に配置されたプライマー層と、前記プライマー層の表面に配置された剥離層と、前記剥離層の表面に配置された接着剤層とを有する接着フィルムの、
    露出された前記接着剤層表面を基板表面に押し当て、前記接着剤層を前記基板表面に貼付する貼付工程と、
    前記接着剤層と前記剥離層との界面を剥離し、前記接着剤層を前記基板に転着させる剥離工程とを有する接着剤付き基板の製造方法であって、
    前記プライマー層に透明なバインダー樹脂と、透明な第一の導電性粒子とを含有させておき、
    前記剥離層と、前記基材を透明にしておき、
    前記接着剤層を不透明にしておき、
    前記剥離工程の後に、前記基材と前記剥離層と前記プライマー層を透過した透過光の差で、前記接着剤付き基板を良品と判断する接着剤付き基板の製造方法。
  13. 前記基材をローラに接触させながら走行させる請求項11又は請求項12のいずれか1項記載の接着剤付き基板の製造方法。
  14. 第一の導電性粒子が、アルコールを主成分とする溶媒に分散された第一の溶媒系スラリーと、バインダー樹脂とを混合して、液状のプライマー層材料を作製し、
    前記プライマー層材料を基材の表面に塗布してプライマー層を形成し、
    前記プライマー層の表面に、液状の剥離層材料を塗布して剥離層を形成し、
    前記剥離層の表面に接着剤を塗布して接着層を形成する接着フィルムの製造方法。
  15. 第二の導電性粒子が、アルコールを主成分とする溶媒に分散された第二の溶媒系スラリーと、剥離剤とを混合して、前記剥離層材料を作製する請求項14記載の接着フィルムの製造方法。
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