JP2005330301A - 低屈折率樹脂組成物およびその塗膜 - Google Patents

低屈折率樹脂組成物およびその塗膜 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化物が耐熱性、密着性、硬度、耐溶剤性、透明性に優れ、液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター保護膜のクリアーコーティング材等の光学用物品に適する、塗布性に優れた熱硬化性低屈折率樹脂組成物を開発すること。
【解決手段】フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートとの共重合体を合成し、この得られた共重合体を適当な希釈剤により希釈し、硬化剤として芳香環を含まないジアミン系化合物を添加して低屈折率樹脂組成物を調製する。さらにこの得られた低屈折率樹脂組成物をそれ自体公知の種々のコーティング法により基板上に塗布し、次いで加熱して溶剤を乾燥および熱硬化することにより前記特性を満たす塗膜を得る。

Description

本発明は、液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、カラーレジスト下層膜に適した新規な低屈折率樹脂組成物、およびそれを硬化することによって得られる塗膜に関するものである。
近年、低屈折率材料の光学用物品への応用は著しく、液晶ディスプレイ用パネル、眼鏡レンズ、TFT用のプリズムレンズシート、非球面レンズ、光ディスク、光ファイバー、光導波路、光学用物品の接続用接着剤等への適用が盛んに行われている。その中で、液晶ディスプレイ用パネルのクリアーコーティングや、カラーフィルターの段差を平滑にすることおよび後工程での薬品処理や加熱からカラーフィルターを保護するクリアーコーティング、さらにはカラーレジストを塗布して露光する前に、シリコンウェハー等の基板上にあらかじめ塗布するレジスト下層膜等の目的で用いられる場合、必要により溶剤で希釈された低屈折率樹脂が、スピンコート法等によりコーティング膜あるいは保護膜として塗布される。これまでのところ、コーティング膜あるいは保護膜用の低屈折率樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、またはエポキシ系樹脂が検討されている。また、耐熱性を改良したポリイミド系樹脂が特許文献1には記載されている。
また、樹脂組成物の屈折率を低くする目的で、フッ素原子含有(メタ)アクリレートモノマー等の低分子量化合物を配合し、樹脂組成物の樹脂分のフッ素原子含有量を高くする方法が提案されている。(特許文献2,3参照。)
特開平1−156371号公報 特開2001−74912号公報 特開2004−115640号公報
前記アクリル系樹脂またはウレタン系樹脂は耐熱性が小さいことおよび耐薬品性が劣ること等の理由で成膜後の加工工程で制約を受け、さらに塗布する基材がガラスのような場合は、密着性に劣るという欠点がある。一方、エポキシ系樹脂あるいはポリイミド系樹脂は耐熱性、耐薬品性等には優れているが、膜厚が大きくなるとクラックが入ったり、乾燥および硬化工程で加熱すると着色することがある等、性能的に十分ではない。
また、フッ素原子含有(メタ)アクリレートモノマー等の低分子量化合物を多く使用して調製されるフッ素原子含有量の高い低屈折率樹脂組成物をガラス基板等にスピンコート法等により塗布した場合、低屈折率樹脂組成物と基板とのなじみが悪く、低屈折率樹脂組成物が基板上で玉状となってしまい、平滑に塗工できないことがある。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートとの共重合体を合成し、得られた共重合体を希釈剤により希釈し、硬化剤として構造中に芳香環を有しないアミン系化合物を添加した樹脂組成物は、透明性、耐熱性、密着性、硬度、耐溶剤性、透明性に優れた塗膜が得られることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートとの共重合体(A)および構造中に芳香環を有しないアミン系化合物(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物、
(2)共重合体(A)の屈折率が1.50以下である前項(1)に記載の樹脂組成物、
(3)更に希釈剤(C)を含有する前項(1)又は(2)に記載の樹脂組成物、
(4)希釈剤(C)中の共重合体(A)の濃度が5〜80重量%である前項(3)に記載の樹脂組成物、
(5)アミン系化合物(B)がジアミン化合物である前項(1)ないし(4)のいずれか一項に記載の樹脂組成物、
(6)用途が光学用物品であることを特徴とする前項(1)ないし(5)のいずれか一項に記載の樹脂組成物、
(7)光学用物品がカラーフィルター保護膜である前項(6)に記載の樹脂組成物、
(8)光学用物品がレジスト下層膜である前項(6)に記載の樹脂組成物、
(9)前項(1)ないし(8)のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化することによって得られる塗膜、
に関する。
本発明の樹脂組成物は低屈折率であって塗布性に優れ、さらにその硬化物は耐熱性、密着性、硬度、耐溶剤性、透明性に優れることから、光学用物品、主に液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、あるいはレジスト下層膜として有用である。
本発明で用いられる共重合体(A)は、フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートとを共重合させることによって得ることができる。ここで共重合体(A)を合成するために用いられるフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ブチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ヘキシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−オクチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−デシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ドデシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロイソブチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロイソオクチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロイソドデシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−ペルフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ペルフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H,1H,9H−ペルフルオロノニル(メタ)アクリレート、1H,1H,11H−ペルフルオロウンデシル(メタ)アクリレート、3,3,3−トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−プロピル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−ブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−ヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−デシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロイソブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロイソオクチル)エチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4−テトラフルオロブチル(メタ)アクリレート、1H,1H,6H−ペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、1H,1H,8H−ペルフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1H,1H,10H−ペルフルオロデシル(メタ)アクリレート、1H,1H,12H−ペルフルオロドデシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらのうち好ましいものとしては、C1〜C8の直鎖状のフルオロカーボン鎖を有する単官能(メタ)アクリレートが挙げられ、具体的には、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ブチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ヘキシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−オクチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−ペルフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ペルフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−ブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−ヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4−テトラフルオロブチル(メタ)アクリレート、1H,1H,6H−ペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、1H,1H,8H−ペルフルオロオクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、容易に市場から入手出来、例えばフルオレスター(東ソー・エフテック(株)製)、ビスコート8FM(大阪有機化学工業(株)製)、ビスコート17FM(大阪有機化学工業(株)製)等が挙げられる。なお、ここで共重合体(A)を合成するために用いられるフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートは1種類だけを使用してもよいが、屈折率を調整する等、必要に応じて2種類以上のフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートを任意の割合で混合して使用しても構わない。
また本発明では、共重合体(A)を合成するために、上述したフッ素原子含有単官能(メタ)アクリレート以外にグリシジル(メタ)アクリレートを原料として用いる。ここでグリシジル(メタ)アクリレートは、フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートおよびグリシジル(メタ)アクリレートのモル数の合計に対して、通常1〜50モル%、好ましくは10〜40モル%の割合で共重合させるのがよい。
本発明で用いられる共重合体(A)を合成する場合は、重合開始剤を使用する。ここで共重合体(A)を合成するときに使用される重合開始剤としては、主にアゾ化合物あるいは有機過酸化物が用いられる。使用出来るアゾ化合物としては、例えば、アゾニトリル類、アゾアルキル類、2−シアノ−2−プロピルアゾホルムアミド、ジメチル−2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)等を挙げることができる。具体的に、アゾニトリル類としては、例えば、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)等を、又アゾアルキル類としては、例えば、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)等を各々挙げることができる。また、有機過酸化物としては、例えば、ケトンパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、アルキルパーエステル類、パーカーボネート類等を挙げることができる。具体的に、ケトンパーオキサイド類としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等を、ハイドロパーオキサイド類としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等を、ジアシルパーオキサイド類としては、例えば、イソブチリルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等を、ジアルキルパーオキサイド類としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス−(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、トリス−(tert−ブチルパーオキシ)トリアジン等を、パーオキシケタール類としては、例えば、1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ブタン等を、アルキルパーエステル類としては、例えば、tert−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、tert−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等を、又パーカーボネート類としては、例えば、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート等をそれぞれ挙げることができる。これら重合開始剤のなかでも好ましいものとしては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ベンゾイルパーオキサイドを挙げることができる。重合開始剤の使用割合は、フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートおよびグリシジル(メタ)アクリレートの総重量に対して0.01〜5重量%である。また共重合体(A)を合成する場合、下記で説明する希釈剤(C)を使用して溶液重合法で合成するのが好ましい。共重合体(A)を合成するときの反応温度は、通常50〜120℃、好ましくは70〜90℃である。また、反応時間は、通常1〜60時間、好ましくは3〜15時間である。共重合体(A)の分子量は数平均分子量で1000〜1000000であることが好ましく、より好ましくは5000〜100000である。共重合体(A)の屈折率は、25℃で1.50以下であることが好ましく、より好ましくは1.45以下である。
本発明の樹脂組成物には、硬化剤として構造中に芳香環を有しないアミン系化合物(B)を添加、配合して使用する。共重合体(A)はフッ素原子含有低屈折率ポリマーであるので、硬化後の屈折率の上昇および着色を考慮し、本発明で用いられるアミン系化合物(B)は、構造中に芳香環を有さず、且つアミノ基を有する化合物であれば如何なる化合物を用いてもよい。また共重合体(A)の硬化は高分子化反応であるので、第3アミン化合物よりも第1アミン化合物あるいは第2アミン化合物を用いるのが好ましい。本発明で用いることのできるアミン系化合物(B)の具体例としては、例えば、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、イソペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、イソヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、2−シクロヘキシルエチルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、2−アミノエタノール、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、イソホロンジアミン(3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン)、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジアミン、1,3−ビス(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2−アミノエチル)シクロヘキサン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ピロール、ピペリジン、ジエタノールアミン、ジエチレントリアミン、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等を挙げることができる。こららは、容易に市場から入手する事が出来、例えばVESTAMIN TMD(デグサ社製)、VESTAMIN IPD(デグサ社製)等が挙げられる。上述したアミン系化合物(B)の中でも、架橋密度および架橋反応速度の観点からモノアミン化合物よりもジアミン化合物の方が好ましく、また共重合体(A)との相溶性の観点から、アミン系化合物(B)は1分子中にアミノ基を3個以上有するアミン系化合物よりもアミノ基を2個有するアミン系化合物の方が好ましい。
本発明において、硬化剤として用いるアミン系化合物(B)は、単独であるいは複数を混合して使用してもよい。ここで硬化剤として用いるアミン系化合物(B)の配合比率は、アミン系化合物(B)が第1アミン化合物の場合、共重合体(A)中に含有するグリシジルエーテル基1モルに対してアミノ基が0.1〜0.6モルとなるように添加するのが好ましく、より好ましくは0.3〜0.5モルとなるように添加するのがよい。またアミン系化合物(B)が第2アミン化合物の場合は、共重合体(A)中に含有するグリシジルエーテル基1モルに対して、アミノ基が0.2〜1.2モルとなるように添加するのが好ましく、より好ましくは0.6〜1.0モルとなるように添加するのがよい。
本発明では、共重合体(A)に希釈剤(C)を配合、希釈して樹脂組成物を調製するのが好ましい。なお、ここで用いられる希釈剤(C)は、共重合体(A)を合成する際の反応溶剤としても使用することができる。ここで用いられる希釈剤(C)の具体例としては、例えば、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、イソオクタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、テトラリン、n−ブチルベンゼン、p−シメン、o−ジエチルベンゼン、m−ジエチルベンゼン、p−ジエチルベンゼン、n−ペンチルベンゼン、p−ジペンチルベンゼン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p−メンタン、デカリン等の炭化水素類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ベンジルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ヘキシルオキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等のアルコール類、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、アニソール、エチルフェニルエーテル、n−ブチルフェニルエーテル、n−ペンチルフェニルエーテル、o−メトキシトルエン、m−メトキシトルエン、p−メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジ−n−ブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のエーテル類、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセトン、ジクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセテート、2−エチルブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソペンチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n−ブチル、酪酸イソペンチル、イソ酪酸イソブチル、イソ吉草酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸n−ブチル、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、エチレングリコールジアセテート、グリセリントリアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−n−ブトキシエチルアセテート、2−フェノキシエチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエステル類、ニトロメタン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン等のニトロ化合物等を挙げることができる。なお、共重合体(A)が高分子量であると希釈剤(C)に溶けにくくなり、2層に分離することがあるので、本発明の樹脂組成物の塗工条件および溶剤揮発性を加味すると、上述した希釈剤(C)の中では、構造中に芳香族環を含有しないエーテル類、ケトン類、エステル類を用いるのが好ましく、具体的にはジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエステル類を用いるのが好ましい。
本発明において、希釈剤(C)は、単独であるいは複数を混合して用いてもよい。またこれら希釈剤(C)は、共重合体(A)成分の濃度が5〜80重量%の範囲内になるように用いるのが好ましく、より好ましくは10〜60重量%の濃度になるようにするのがよい。
本発明の樹脂組成物は、前述した共重合体(A)、希釈剤(C)およびアミン系化合物(B)成分を混合、溶解することにより調製することができる。なお、本発明の樹脂組成物の調製は室温以下で実施するのが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、さらに、着色顔料、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、シランカップリング剤等を混合することができる。
本発明の樹脂組成物は、ガラス、金属、プラスチック等あらゆる基材に塗布することが可能である。本発明の樹脂組成物を基材に塗布する方法としては、例えば、刷毛塗り、バーコーター、アプリケーター、ロールコーターあるいはロールブラシ等により直接塗布する方法、エアースプレーあるいはエアースプレー塗装機等によるスプレー塗布法、シャワーコーターまたはカーテンフローコーター等による流し塗り法(フローコート)、浸漬法、キャスティング法、スピンコート法等を用いることができるが、これらの中でも最適なものはスピンコート法である。なお上述した塗布法は、基材の材質、形状あるいは用途等に応じて適宜使い分けることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、塗布後に希釈剤(C)を乾燥させた後、そのまま加熱して硬化することにより本発明の塗膜を得ることができる。なお塗布後に希釈剤(C)を乾燥させる場合の乾燥温度は、おおむね40℃〜200℃の範囲内であるが、本発明の樹脂組成物を塗布する基材の種類、希釈剤(C)の含有量、希釈剤(C)の沸点等を考慮して決めることが好ましい。乾燥温度が低すぎる等で乾燥が不十分であると希釈剤(C)が塗膜中に残りやすく、また逆に乾燥温度が高すぎて希釈剤(C)の蒸発が早すぎる場合は、気泡が発生したまま硬化が進行してしまうことがある。希釈剤(C)を乾燥させた後、そのまま加熱して硬化することにより塗膜を得る場合の加熱温度は通常100℃〜250℃の範囲内であるが、本発明の樹脂組成物を塗布する基材の種類や得られる塗膜の耐熱性等を考慮して、加熱温度を決めることが好ましい。
次に、本発明で得られる樹脂組成物の使用方法について、液晶カラーディスプレイ等に用いられるカラーフィルターの保護膜の例について説明する。あらかじめガラスまたは固体撮像素子等の基板上にゼラチン、グルー等の天然高分子または、アクリル樹脂等の合成高分子からなる感光性組成物を、スピンコート等の塗工方法で塗布し、塗布膜をパターンニングした後、染色することにより形成したカラーフィルター上に本発明の樹脂組成物をスピンコート等の塗工方法により塗布し、溶剤を室温〜150℃で乾燥、次いで200℃、1時間で硬化させて保護膜(硬化膜)を有するカラーフィルターを得ることができる。
さらに、本発明で得られる樹脂組成物の使用方法について、レジスト下層膜の例について説明する。シリコンウェハー上に反射防止膜をスピンコート法で塗布し、ホットプレート上で乾燥させた後、本発明で得られる樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、次いで溶剤を50〜150℃のホットプレート上で1分間加熱して乾燥させ、さらに200℃のホットプレート上で5分間加熱して硬化膜を得る。この硬化膜上にレジストをスピンコート法で塗布し、溶剤を乾燥してから基板上にライン・アンド・スペースパターンを有する石英製マスクを介してKrFエキシマレーザー等のレーザー光を照射する。基板を1〜2分間適当な温度で加熱処理した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で現像することによりレジストパターンを得る。
なお、本発明の樹脂組成物から得られる硬化膜(塗膜)は、液晶カラーディスプレイ等に用いられるカラーフィルターの保護膜、レジスト下層膜として特に好適であるが、それ以外の用途として、液晶ディスプレイ用パネル等、その他光学用物品、塗料、光学用物品以外でのクリアーコーティング等にも使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
共重合体(A)の合成例
合成例1:
300mlの4つ口フラスコに2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(商品名:フルオレスター、東ソー・エフテック(株)製) 58.5g、グリシジルメタクリレート 16.5g、α,α´−アゾビス(イソブチロニトリル) 0.4gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 92.0g、を仕込み、撹拌しながら15分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、昇温して76〜82℃で5時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応液を20〜25℃まで冷却したところ、得られた反応液は濁りや2層分離を生じることはなく、無色〜微黄色の透明で均一な液体であった。得られた反応液をさらにろ過することにより、共重合体(A−1)溶液を得た。得られた共重合体(A−1)溶液の粘度は25℃で2330mPa・sであり、25℃における屈折率は1.4174であった。粘度はE型粘度計(型番:DVR−EII、(株)トキメック製)で測定し、屈折率はアッベ屈折率計(型番:DR−M2、(株)アタゴ製)で測定した(以下の実施例においても同様に、反応生成物の粘度は上記E型粘度計で、屈折率は上記アッベ屈折率計で測定した)。なお、共重合体(A−1)溶液の樹脂固形分は45.0重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた共重合体(A−1)溶液中の樹脂分の25℃における屈折率は1.4392であると推定される。共重合体(A−1)数平均分子量:30000。
合成例2:
300mlの4つ口フラスコに1H,1H,5H−ペルフルオロペンチルメタクリレート(商品名:ビスコート8FM、大阪有機化学工業(株)製) 51.9g、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート 19.4g、グリシジルメタクリレート 13.7g、α,α´−アゾビス(イソブチロニトリル) 0.4gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 85.0gを仕込み、撹拌しながら20分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、昇温して77〜83℃で5時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応液を25℃まで冷却したところ、得られた反応液は濁りや2層分離を生じることはなく、無色〜微黄色の透明で均一な液体であった。得られた反応液をさらにろ過することにより、共重合体(A−2)溶液を得た。得られた共重合体(A−2)溶液の粘度は25℃で531mPa・sであり、25℃における屈折率は1.4114であった。なお、共重合体(A−2)溶液の樹脂固形分は50.1重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた共重合体(A−2)溶液中の樹脂分の25℃における屈折率は1.4232であると推定される。共重合体(A−2)数平均分子量:26000。
合成例3:
300mlの4つ口フラスコに2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチルメタクリレート(商品名:ビスコート17FM、大阪有機化学工業(株)製) 66.0g、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート 16.2g、グリシジルメタクリレート 7.8g、α,α´−アゾビス(イソブチロニトリル) 0.3gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 91.0gを仕込み、撹拌しながら20分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、昇温して78〜82℃で6時間撹拌して反応させた。反応終了後、反応液を25℃まで冷却したところ、得られた反応液は濁りや2層分離を生じることはなく、無色〜微黄色の透明で均一な液体であった。得られた反応液をさらにろ過することにより、共重合体(A−3)溶液を得た。得られた共重合体(A−3)溶液の粘度は25℃で392mPa・sであり、25℃における屈折率は1.4036であった。なお、共重合体(A−3)溶液の樹脂固形分は49.8重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた共重合体(A−3)溶液中の樹脂分の25℃における屈折率は1.4076であると推定される。共重合体(A−3)数平均分子量:18000。
樹脂組成物および硬化膜作成の実施例
実施例1
合成例1で得られた共重合体(A−1)溶液 50.0gを更にプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート 67.7gで希釈して得られた溶液に、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンおよび2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンの混合物(商品名:VESTAMIN TMD、デグサ社製) 1.3gを室温で配合して本発明の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4078であった。なお、この樹脂組成物の樹脂固形分は20.0重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた樹脂組成物の樹脂分の屈折率は25℃で1.4406であると推定される。この樹脂組成物を直ちにスピンコート法により5cm×5cmの大きさのガラス板上に塗布した。得られた塗布膜を100℃で5分間乾燥し、次いで200℃で30分間加熱して熱硬化を行い、膜厚1.4μmの本発明の硬化膜を得た。得られた硬化膜の特性データを表1に示す。
実施例2
合成例2で得られた共重合体(A−2)溶液 50.0gをプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート 79.9gで希釈して得られた溶液に、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンおよび2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンの混合物 1.1gを室温で配合して本発明の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4047であった。なお、この樹脂組成物の樹脂固形分は20.0重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた樹脂組成物の樹脂分の屈折率は25℃で1.4251であると推定される。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚1.4μmの本発明の硬化膜を得た。得られた硬化膜の特性データを表1に示す。
実施例3:
合成例3で得られた共重合体(A−3)溶液 50.0gをプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート 76.9gで希釈して得られた溶液に、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンおよび2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンの混合物 0.6gを室温で配合して本発明の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4015であった。なお、この樹脂組成物の樹脂固形分は20.0重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた樹脂組成物の樹脂分の屈折率は25℃で1.4091であると推定される。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚1.3μmの本発明の硬化膜を得た。得られた硬化膜の特性データを表1に示す。
実施例4:
合成例1で得られた共重合体(A−1)溶液 50.0gをプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート 68.1gで希釈して得られた溶液に、イソホロンジアミン(商品名:VESTAMIN IPD、デグサ社製) 1.4gを室温で配合して本発明の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4081であった。なお、この樹脂組成物の樹脂固形分は20.0重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた樹脂組成物の樹脂分の屈折率は25℃で1.4421であると推定される。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚2.1μmの本発明の硬化膜を得た。得られた硬化膜の特性データを表1に示す。
実施例5:
合成例2で得られた共重合体(A−2)溶液 50.0gをプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート 80.3gで希釈して得られた溶液に、イソホロンジアミン 1.2gを室温で配合して本発明の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4049であった。なお、この樹脂組成物の樹脂固形分は20.0重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた樹脂組成物の樹脂分の屈折率は25℃で1.4261であると推定される。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚1.9μmの本発明の硬化膜を得た。得られた硬化膜の特性データを表2に示す。
実施例6:
合成例3で得られた共重合体(A−3)溶液 50.0gをプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート 76.9gで希釈して得られた溶液に、イソホロンジアミン 0.6gを室温で配合して本発明の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4016であった。なお、この樹脂組成物の樹脂固形分は20.0重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた樹脂組成物の樹脂分の屈折率は25℃で1.4096であると推定される。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚1.6μmの本発明の硬化膜を得た。得られた硬化膜の特性データを表2に示す。
比較例1:
合成例1で得られた共重合体(A−1)溶液 50.0gをプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート 66.9gで希釈して得られた溶液に、m−キシレンジアミン 1.1gを室温で配合して比較用の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4087であった。なお、この樹脂組成物の樹脂固形分は20.0重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた樹脂組成物の樹脂分の屈折率は25℃で1.4451であると推定される。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚1.5μmの比較用の硬化膜を得た。得られた硬化膜の特性データを表2に示す。
比較例2:
ジグリセロールポリグリシジルエーテル(商品名:デナコールEX−421、ナガセ化成工業(株)製、エポキシ当量:155) 20.0gをプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート 101.6gで希釈して得られた溶液に、イソホロンジアミン 5.4gを室温で配合して比較用の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物の屈折率は25℃で1.4170であった。なお、この樹脂組成物の樹脂固形分は20.0重量%であり、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの25℃における屈折率は1.3996であったので、得られた樹脂組成物の樹脂分の屈折率は25℃で1.4866であると推定され、硬化する前の段階で屈折率は1.45以上となった。この樹脂組成物を用いて実施例1と同様の操作を行い、膜厚1.9μmの比較用の硬化膜を得た。得られた硬化膜の特性データを表2に示す。
表1
実施例
1 2 3 4
耐熱性(色差値)*1 0.49 0.51 0.57 0.37
密着性 *2 ○ ○ ○ ○
鉛筆硬度 *3 5H 4H 4H 5H
耐溶剤性 *4 ○ ○ ○ ○
透明性 *5 ○ ○ ○ ○
塗膜の平滑性 *6 ○ ○ ○ ○
表2
実施例 比較例
5 6 1 2
耐熱性(色差値)*1 0.41 0.46 1.56 0.87
密着性 *2 ○ ○ ○ ○
鉛筆硬度 *3 5H 4H 4H 5H
耐溶剤性 *4 ○ ○ ○ ○
透明性 *5 ○ ○ △ ○
塗膜の平滑性 *6 ○ ○ ○ △
注)
*1 耐熱性(色差値):試験片を250℃で30分間加熱し、加熱前後の着色の程度を色差計(型式:マクベスCE−3000、コルモーゲン社製)にて色差値を測定した。数値が小さいほど変色が少ない。
*2 密着性:JIS K5400に準じて、試験片に1mmの碁盤目を100個作り、セロテープ(登録商標)を用いてピーリング試験を行った。試験後に、碁盤目の剥離状態を観察し、碁盤目100個のうち何個剥離しなかったかによって次の基準で評価した。
○・・・100/100であり、剥離が全く生じない。
△・・・1/100〜99/100であり、一部に剥離が生じる。
×・・・99/100以下であり、ほぼ完全に剥離する。
*3 鉛筆硬度:JIS K5400に準じて評価した。
*4 耐溶剤性:メチルエチルケトンを浸み込ませたガーゼで塗膜面を50回摩擦し、塗膜面の状況を観察した。
○・・・塗膜面に全く変化がない。
△・・・塗膜面が曇り状になるか、または塗膜面にスジムラがはいる。
×・・・塗膜面が溶解し、基材(ガラス)が剥き出しになる。
*5 透明性:硬化膜を目視で観察した。
○・・・硬化膜に白化、濁り等不透明な部分がない。
△・・・硬化膜にわずかな白化、濁りが見られる。
×・・・硬化膜に白化、濁りが見られる。
*6 塗膜の平滑性:目視で観察した。
○・・・塗膜表面がガラス板上全面で平滑であり、ガラス板の四隅の部分にスジムラがない。クレーター、ピンホールが発生しない。
△・・・塗膜表面やガラス板上の隅の一部分に段差が見られるか、または一部分にスジムラが見られる。もしくはクレーター、ピンホールが1〜5個程度発生する。
×・・・塗膜表面やガラス板上の四隅の部分に段差が見られるか、またはガラス板の四隅の部分にスジムラが見られる。もしくはクレーター、ピンホールが多く発生する。
実施例1〜6、表1および2から明らかなように、本発明の樹脂組成物は低屈折率であって塗布性に優れ、さらにその硬化膜は耐熱性、密着性、硬度、耐溶剤性、透明性、平滑性に優れるため、光学用物品、主に液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、あるいはレジスト下層膜として有用である。

Claims (9)

  1. フッ素原子含有単官能(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートとの共重合体(A)および構造中に芳香環を有しないアミン系化合物(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 共重合体(A)の屈折率が1.50以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 更に希釈剤(C)を含有する請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 希釈剤(C)中の共重合体(A)の濃度が5〜80重量%である請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. アミン系化合物(B)がジアミン化合物である請求項1ないし4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 用途が光学用物品であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  7. 光学用物品がカラーフィルター保護膜である請求項6に記載の樹脂組成物。
  8. 光学用物品がレジスト下層膜である請求項6に記載の樹脂組成物。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化することによって得られる塗膜。
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