JP2005330132A - Iii族窒化物半導体結晶基板およびその製造方法ならびにiii族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物半導体結晶基板およびその製造方法ならびにiii族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法 Download PDF

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成二 中畑
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拓司 岡久
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Abstract

【課題】 製造ロット内におけるデバイス特性のばらつきが小さい半導体デバイスおよびその製造方法を提供するとともに、この半導体デバイスの製造に適したIII族窒化物半導体結晶基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 下地基板11上に六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板12を成長させる工程と、III族窒化物半導体結晶基板12を下地基板11から分離する工程とを含み、III族窒化物半導体結晶基板12がc軸方向に成長し、III族元素からなる原子層が最初に成長することを特徴とするIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、III族窒化物半導体結晶基板およびその製造方法ならびにIII族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法に関し、詳しくは、ロット内における発光強度のばらつきの小さいIII族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法に関する。
発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下LEDという)、レーザダイオード(Laser Diode、以下LDという)などの半導体デバイスには、発光領域が可視光領域にあること、発光強度が高いことなどから、III族窒化物半導体結晶が好ましく用いられる。特に、発光部を形成するIII族窒化物半導体結晶層を成長させる基板にもIII族窒化物半導体結晶からなるIII族窒化物半導体結晶基板を用いることにより、III族窒化物半導体結晶基板の裏面(III族窒化物半導体結晶層が形成されていない面)に電極を形成できることから、半導体デバイスの駆動電圧を小さくすることができる。このため、III族窒化物半導体結晶基板上に1層以上のIII族窒化物半導体結晶層を成長させた半導体デバイスが開発されている(たとえば、非特許文献1参照)。
ここで、上記半導体デバイスは、従来、下地基板上にHVPE(ハイドライド気相成長法;Hydride Vapor Phase Epitaxy)法などの気相法によりIII族窒化物半導体結晶基板を成長させた後、下地基板からIII族窒化物半導体結晶基板を分離して、このIII族窒化物半導体結晶基板上にMOCVD(有機金属化学気相堆積法;Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法などの気相法により1層以上のIII族窒化物半導体結晶層を成長させ、得られた積層体の両面に電極を形成した後、チップに分割することによって製造されている。
しかし、上記の従来の半導体デバイスの製造方法においては、III族窒化物半導体結晶基板を成長後、下地基板から分離した際に、III族窒化物半導体基板には結晶成長面が凹状となる反りを生じる。これは、結晶の成長が進むにつれて結晶欠陥が減るためと考えられる。III族窒化物半導体結晶基板に生じたこの反りが、III族窒化物半導体結晶基板の結晶成長面にさらにIII族窒化物半導体結晶層を成長させる際のIII族窒化物半導体結晶基板の温度分布を不均一にさせ、III族窒化物半導体結晶層の結晶が不均一に成長するため、上記III族窒化物半導体結晶基板およびIII族窒化物半導体結晶層から構成される1つの積層体(1つのロットに相当する)から得られる半導体デバイス間の特性(たとえば、発光強度など)のばらつきが大きくなり、歩留まりが低下するという問題があった。
西田敏夫,「AlGaN系紫外発光ダイオード],日本結晶成長学会誌,社団法人日本結晶成長学会,2002年,第29巻,第3号,p32−39
上記問題点を解決するため、本発明は、製造ロット内におけるデバイス特性のばらつきが小さい半導体デバイスおよびその製造方法を提供するとともに、この半導体デバイスの製造に適したIII族窒化物半導体結晶基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、下地基板上に六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程と、III族窒化物半導体結晶基板を下地基板から分離する工程とを含み、III族窒化物半導体結晶基板がc軸方向に成長し、III族元素からなる原子層が最初に成長することを特徴とするIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法である。
本発明にかかるIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法において、下地基板を極性結晶からなる極性下地基板とし、III族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程において、極性下地基板の陰性元素からなる原子層上にIII族窒化物半導体結晶基板を成長させることができる。ここで、上記極性下地結晶基板を、ウルツ鉱型または閃亜鉛鉱型の結晶構造を有する下地基板とすること、II−VI族半導体結晶基板、III−V族半導体結晶基板またはIV−IV族半導体結晶基板とすることができる。
また、本発明にかかるIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法において、上記下地基板を無極性結晶からなる無極性下地基板とし、III族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程の少なくとも初期において、III族元素および窒素元素以外の元素の原子をドーピングしながらIII族窒化物半導体結晶基板を成長させることができる。ここで、上記無極性下地基板を、単体結晶からなる下地基板、またはコランダム型の結晶構造を有する下地基板とすることができる。また、ドーピングに用いるドーピング元素をIV族元素とすることができる。
本発明は、上記のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法によって得られた、下地基板との分離面がIII族元素からなる原子面であるIII族窒化物半導体結晶基板である。
本発明にかかるIII族窒化物半導体結晶基板において、下地基板との分離面となるIII族元素からなる原子面が凸状となる反りを有し、かつ反り比が1×10-3以下とすることができる。
本発明は、上記のIII族窒化物半導体結晶基板を用いたIII族窒化物半導体デバイスの製造方法であって、上記III族窒化物半導体結晶基板における下地基板との分離面上に1層以上のIII族窒化物半導体結晶層を成長させる工程をさらに含むIII族窒化物半導体デバイスの製造方法である。
さらに、本発明は、上記のIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によって得られた、発光強度のロット内分布が15%以下であるIII族窒化物半導体デバイスである。
上記のように、本発明によれば、製造ロット内におけるデバイス特性のばらつきが小さい半導体デバイスおよびその製造方法を提供するとともに、この半導体デバイスの製造に適したIII族窒化物半導体結晶基板およびその製造方法を提供することができる。
(実施形態1)
本発明にかかる一のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法は、図1を参照して、図1(a)に示すように、下地基板11上に六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板12を成長させる工程と、図1(b)に示すように、III族窒化物半導体結晶基板12を下地基板11から分離する工程とを含み、III族窒化物半導体結晶基板12がc軸方向に成長し、III族元素からなる原子層が最初に成長するものである。かかる製造方法によって得られたIII族窒化物半導体結晶基板12は、図1(c)に示すように、III族窒化物半導体結晶基板12における下地基板11との分離面がIII族元素からなる原子面12aに該当し、この面上に1層以上のIII族窒化物半導体結晶層30を成長させることが可能となり、デバイス特性にばらつきのない安定したIII族窒化物半導体デバイスを製造することができる。
かかるIII族窒化物半導体結晶基板を得ることにより、デバイス特性にばらつきのない安定したIII族窒化物半導体デバイスを製造することができる点について、従来の製造方法と対比させて以下に説明する。
III族窒化物半導体結晶基板を有するIII族窒化物半導体デバイスの従来の製造方法においては、図3を参照して、図3(a)に示すように、HVPE法などの気相法により、ヒータ61を内蔵したステージ62上で下地基板31を所定温度で加熱しながら、下地基板31上にIII族窒化物半導体結晶基板32を成長させる。
下地基板などを構成する結晶が、〔hkl〕軸方向と〔−h−k−l〕軸方向とで幾何学的に等価でなく、<hkl>軸に垂直な対抗する2面である(hkl)面と(−h−k−l)面とを構成する原子が相違するものを極性結晶という。たとえば、III−V族半導体結晶の一つである立方晶系のGaAsは極性結晶に該当し、<111>軸に垂直な対抗する2面として、(111)面にGaからなる原子面が、(−1−1−1)面にAsからなる原子面が現れる。またこのときの<hkl>軸を極性軸という。これに対して、上記極性軸を有さない結晶を無極性結晶という。本明細書においては、極性結晶からなる下地基板を極性下地基板、無極性結晶からなる下地基板を無極性下地基板という。
従来の製造方法においては、図3(a)に示すように、下地基板として無極性基板、または結晶を成長させる面に結晶基板を構成する元素のうちよりイオン化エネルギーの小さい陽性元素からなる原子面31aである極性基板を用いていたため、この下地基板31上に成長する六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板を構成するIII族元素および窒素元素は、<0001>軸(c軸)方向に成長して、窒素元素からなる原子層が最初に成長し、その上に、III族元素からなる原子層、窒素元素からなる原子層、III族元素からなる原子層・・・の順に交互に成長して、下地基板との接触面は窒素元素からなる原子面32bであり、結晶成長面はIII族元素からなる原子面32aであるIII族窒化物半導体結晶基板32が成長する。
次に、図3(b)に示すように、下地基板31とIII族窒化物半導体結晶基板32との界面をレーザなどで切断することにより、または下地基板31をエッチングすることなどにより、下地基板31からIII族窒化物半導体結晶基板32を分離する。このとき、III族窒化物半導体結晶基板32は結晶の成長が進むにつれて結晶欠陥が減ることにより、下地基板との接触面から結晶成長面に行くほど体積が減るため、III族窒化物半導体結晶基板32には、結晶成長面であるIII族元素からなる原子面32aが凹状となる反りが生じる。
このようなIII族窒化物半導体結晶基板を用いてIII族窒化物半導体デバイスを製造する場合は、図3(c)に示すように、MOCVD法などの気相法により、ヒータ63を内蔵するステージ64上でIII族窒化物半導体結晶基板32を所定温度で加熱しながら、III族窒化物半導体結晶基板32のIII族元素からなる原子面32a上に1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40を成長させるが、このとき、ステージ64に接するIII族窒化物半導体結晶基板32の窒素元素からなる原子面32bが凸状になっているため、ステージ64からIII族窒化物半導体結晶基板32への熱伝導が不均一となり、1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40の結晶が不均一に成長するため、上記III族窒化物半導体結晶基板およびIII族窒化物半導体結晶層から構成される1つの積層体(1つのロット)から得られる半導体デバイス間のデバイス特性(たとえば、発光強度など)のばらつきが大きくなった。
これに対して、本発明にかかる一のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法においては、図1を参照して、まず、図1(a)に示すように、ヒータ61を内蔵したステージ62上で下地基板11を所定温度で加熱しながら、下地基板11上に六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板12をc軸方向に、III族元素からなる原子層を最初に成長させる。
ここで、下地基板11上に最初にIII族元素からなる原子層を成長させるために、下地基板が極性下地基板の場合は、図1(a)に示すように、極性下地基板において結晶を成長させる面として結晶基板を構成する元素のうちよりイオン化エネルギーの大きい陰性元素からなる原子面11bを用いる。たとえば、極性下地基板としてIII−V族窒化物半導体基板の一つであるGaAs基板を用いる場合は、結晶を成長させる面としてGaに比べてイオン化エネルギーの大きい陰性元素であるAsからなる原子面を用いる。
極性下地基板の陰性元素からなる原子面11b上に六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板をc軸方向に成長させると、III族窒化物半導体結晶基板を構成するIII族元素および窒素元素は、極性下地基板の陰性元素からなる原子面11b上に、III族元素からなる原子層が最初に成長し、その上に、窒素元素からなる原子層、III族元素からなる原子層、窒素元素からなる原子層・・・の順に交互に成長して、下地基板との接触面はIII族元素からなる原子面12aであり、結晶成長面は窒素元素からなる原子面12bであるIII族窒化物半導体結晶基板12が成長する。
ここで、下地基板上に上記III族窒化物半導体結晶基板を成長させる方法には、特に制限はなく、HVPE法、MOCVD法、MBE法などの各種気相成長法が好ましく用いられる。これらの中では、厚いIII族窒化物半導体結晶基板が容易に得られる点から、結晶の成長速度が大きいHVPE法が特に好ましく用いられる。
次に、図1(b)に示すように、下地基板11からIII族窒化物半導体結晶基板12を分離する。下地基板11からIII族窒化物半導体結晶基板12を分離する方法には、特に制限はないが、下地基板11とIII族窒化物半導体結晶基板12との界面をレーザなどで切断する方法、または下地基板21をエッチングする方法などがある。このとき、III族窒化物半導体結晶基板12は結晶の成長が進むにつれて結晶欠陥が減ることにより、下地基板との接触面から結晶成長面に行くほど体積が減るため、III族窒化物半導体結晶基板12には、結晶成長面である窒素元素からなる原子面12bが凹状に、下地基板との分離面となるIII族元素からなる原子面12aが凸状となる反りが生じる。
このようなIII族窒化物半導体結晶基板を用いてIII族窒化物半導体デバイスを製造する場合は、図1(c)に示すように、ヒータ63を内蔵したステージ64上でIII族窒化物半導体結晶基板を所定温度で加熱しながら、III族窒化物半導体結晶基板12のIII族元素からなる原子面12a上に、1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40を成長させる。
ここで、III族窒化物半導体結晶基板は、通常のIII族窒化物半導体結晶基板に比べて、III族元素からなる原子層と窒素元素からなる原子層との配列を逆にして成長させたものであるため、反りの方向が逆転したIII族窒化物半導体結晶基板が得られる。したがって、ステージ64に接するIII族窒化物半導体結晶基板12の窒素元素からなる原子面12bが凹状になっているため、III族窒化物半導体結晶基板12とステージ64とは均一に接触せず、両者間に空間が形成されるが、この空間は閉空間であるため、ステージ64からIII族窒化物半導体結晶基板12への熱伝導の均一性が確保される。このため、1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40の結晶が均一に成長し、上記III族窒化物半導体結晶基板およびIII族窒化物半導体結晶層から構成される1つの積層体(1つのロット)から得られる半導体デバイス間のデバイス特性(たとえば、発光強度など)のばらつきが小さくなる。
このように、図1を参照して、III族窒化物半導体結晶基板12において、下地基板11との分離面となるIII族元素からなる原子面12aが凸状となる反りが生じることにより、上記III族窒化物半導体結晶基板およびIII族窒化物半導体結晶層から構成される1つの積層体(1つのロット)から得られる半導体デバイス間のデバイス特性(たとえば、発光強度など)のばらつきが小さくなる。また、この反り比は、1×10-3以下であることが好ましい。反り比が1×10-3を超えると、図1(c)を参照して、ステージ64からIII族窒化物半導体結晶基板12への熱伝導の均一性が低下するため好ましくない。
上記III族窒化物半導体結晶基板の製造方法において、上記極性下地基板として、ウルツ鉱型または閃亜鉛鉱型の結晶構造を有する下地基板を用いることができる。ウルツ鉱型結晶構造を有する結晶は、〔0001〕軸方向と〔000−1〕軸方向とで幾何学的に等価でなく、<0001>軸に垂直な対抗する2面である(0001)面と(000−1)面とを構成する原子が相違する極性結晶である。また、閃亜鉛鉱型の結晶構造を有する結晶は、〔111〕軸方向と〔−1−1−1〕軸方向とで幾何学的に等価でなく、<111>軸に垂直な対抗する2面である(111)面と(−1−1−1)面とを構成する原子が相違する極性結晶である。
また、上記III族窒化物半導体結晶基板の製造方法において、上記極性下地基板として、II−VI族半導体結晶基板、III−V族半導体結晶基板またはIV−IV族半導体結晶基板を用いることができる。II−VI族半導体結晶、III−V族半導体結晶またはIV−IV族半導体結晶は、六方晶系としてはウルツ鉱型の結晶構造をとり、立方晶系としては閃亜鉛鉱型の結晶構造をとり、極性結晶となる。このようなII−VI族半導体結晶基板としてCdTe基板などが、III−V族半導体結晶基板としてGaAs基板、InP基板などが、IV−IV族半導体結晶基板としてSiC基板などが挙げられる。
(実施形態2)
本発明にかかる別のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法について、図2を参照して説明する。本実施形態においては、III族元素からなる原子層が最初に成長するように六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板をc軸方向に成長させる際に、下地基板として無極性下地基板を用いる点で、極性下地基板を用いる実施形態1と異なる。
無極性下地基板上に、III族元素からなる原子層が最初に成長するように六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板をc軸方向に成長させるためには、図2を参照して、図2(a)に示すように、上記III族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程の少なくとも初期において、上記III族元素および窒素元素以外の元素の原子(これをドーピング原子22dという)をドーピングしながらIII族窒化物半導体基板を成長させる。
無極性下地基板を用いても、六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板をc軸方向に成長させる際に、III族窒化物半導体結晶基板の原料となるIII族元素および窒素元素以外の元素の原子をドーピングすることにより、そのメカニズムは不明であるが、図2(a)に示すように、非極性下地基板上に、III族元素からなる原子層が最初に成長し、その上に、窒素元素からなる原子層、III族元素からなる原子層、窒素元素からなる原子層・・・の順に交互に成長して、下地基板との接触面はIII族元素からなる原子面22aであり、結晶成長面は窒素族元素からなる原子面22bであるIII族窒化物半導体結晶基板22が成長する。ここで、III族元素および窒素元素以外の元素の原子のドーピングは、III族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程において少なくとも初期に行なえば足りる。無極性基板上に最初にIII族元素からなる原子層を成長させることができれば十分だからである。
ここで、上記無極性基板には、特に制限はないが、単体結晶からなる基板、結晶の成長軸である〔111〕軸方向と〔−1−1−1〕軸方向とで幾何学的に等価なコランダム型の結晶構造を有する基板が好ましく用いられる。単体結晶からなる基板としてはSi基板などが、コランダム型の結晶構造を有する基板としてはサファイア基板などが挙げられる。
また、最初にIII族元素からなる原子層が成長するように上記III族窒化物半導体基板を成長させるドーピング原子としては、特に制限はないが、III族窒化物半導体結晶基板の結晶性への影響が小さい点から、C(炭素原子)、Si(珪素原子)などのIV族元素の原子が好ましく用いられる。
(実施形態3)
本発明にかかる一のIII族窒化物半導体結晶基板は、図1(b)に示すような、上記の製造方法によって得られた、下地基板との分離面がIII族元素からなる原子面12aであり結晶成長面が窒素元素からなる原子面12bであるIII族窒化物半導体結晶基板である。
(実施形態4)
本発明にかかるIII族窒化物半導体デバイスの製造方法は、図1または図2を参照して、図1(a)または図2(a)に示すように、下地基板11,12上に最初にIII族元素から成る原子層が成長するように六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板12,22をc軸方向に成長させる工程と、図1(b)または図2(b)に示すように、III族窒化物半導体結晶基板12,22を下地基板11,21から分離する工程と、図1(c)または図2(c)に示すように、III族窒化物結晶基板12,22における下地基板との分離面上に1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40を成長させる工程とを含むIII族窒化物半導体デバイスの製造方法である。
さらに、本III族窒化物半導体デバイスの製造方法をより詳しく説明する。III族窒化物半導体結晶基板の製造方法については、実施形態1(図1(a)および図1(b)を参照)または実施形態2(図2(a)および図2(b)を参照)と同様である。
上記のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法によって得られたIII族窒化物半導体結晶基板を用いて、III族窒化物半導体結晶基板12,22における下地基板との分離面上に1層以上のIII族窒化物半導体結晶層を成長させることによりIII族窒化物半導体デバイスを製造する。
すなわち、図1(c)または図2(c)に示すように、ヒータ63を内蔵したステージ64上でIII族窒化物半導体結晶基板を所定温度で加熱しながら、III族窒化物半導体結晶基板12,22における下地基板との分離面であるIII族元素からなる原子面12a,22a上に、1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40として、たとえばn型GaN層41、In0.2Ga0.8N層42、Al0.2Ga0.8N層43、p型GaN層44を順次成長させる。
ここで、本発明におけるIII族窒化物半導体結晶基板12,22は、従来のIII族窒化物半導体結晶基板32に比べて、III族元素からなる原子層と窒素元素からなる原子層との配列を逆にして成長させたものであるため、反りの方向が逆転したIII族窒化物半導体結晶基板が得られる。したがって、ステージ64に接するIII族窒化物半導体結晶基板12,22の窒素元素からなる原子面12b,22bが凹状になっているため、III族窒化物半導体結晶基板12,22とステージ64とは均一に接触せず、両者間に空間が形成されるが、この空間は閉空間であるため、ステージ64からIII族窒化物半導体結晶基板12,22への熱伝導の均一性が確保される。このため、1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40の結晶が均一に成長し、上記III族窒化物半導体結晶基板およびIII族窒化物半導体結晶層から構成される1つの積層体(1つのロット)から得られる半導体デバイス間のデバイス特性(たとえば、発光強度など)のばらつきが小さくなる。
また、III族窒化物半導体結晶基板12,22においてIII族窒化物半導体結晶層40を成長させる面として、レーザなとによる切断またはエッチングにより形成された下地基板との分離面を用いるため、面内の平坦性が高く、さらなる研磨を簡易化または省略することができ、半導体デバイスの製造効率が向上する。
次に、図1(d)または図2(d)に示すように、III族窒化物半導体結晶基板12,22の下面である窒素元素からなる原子面12b,22b上にn側電極51を形成し、III族窒化物半導体結晶層40の最上面(p型GaN層44の上面に相当)上にp側電極52を形成する。
さらに、図1(e)または図2(e)に示すように、上記III族窒化物半導体結晶基板12,22およびIII族窒化物半導体結晶層40から構成される1つの積層体(1つのロット)をチップに分割して、III族窒化物半導体デバイスを得る。
(実施形態5)
本発明にかかるIII族窒化物半導体デバイスは、図1(e)または図2(e)に示すような、III族窒化物半導体結晶基板12,22のIII族元素からなる原子面12a,22a上に、1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40として、n型GaN層41、In0.2Ga0.8N層42、Al0.2Ga0.8N層43、p型GaN層44が形成され、III族窒化物半導体結晶基板12,22の下面(III族窒化物半導体層が形成されていない面)上にn側電極51が形成され、p型GaN層35の上面上にp側電極52が形成されているLEDである。ここで、均質なLEDを得る点から、LED発光強度のロット内分布は、15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
以下、本発明にかかるIII族窒化物半導体結晶の製造方法に基づいて作製された半導体デバイスを実施例として、従来のIII族窒化物半導体結晶の製造方法に基づいて作製された半導体デバイスを比較例として具体的に説明する。
(比較例1)
図3を参照して、図3(a)に示すように、HVPE法により、極性のある下地基板31である直径50mm、厚さ400μmの閃亜鉛鉱型の結晶構造を有するGaAs基板の陽性元素からなる原子面31aである(111)面(Ga面)上に、III族窒化物半導体結晶基板32として厚さ300μmのGaN基板を成長させた。次に、図3(b)に示すように、下地基板31であるGaAs基板を王水によりエッチングして、III族窒化物半導体結晶基板32として直径Wが50mm、厚さHが300μmの六方晶系GaN基板を得た。このGaN基板には、III族元素からなる原子面32aであるGaからなる原子面が凹状となる反りが発生し、その反り高さCは41μm、反り比Rは8.2×10-4であった。ここで、反り高さCとは、図3(b)に示すように、基板の円周端面を通る平面と最大反りとの高さをいい、反り比Rとは、そり高さCを基板の直径Wで除した値をいう。
次に、図3(c)に示すように、III族窒化物半導体結晶基板32である上記GaN基板のIII族元素からなる原子面32aであるGa面上に、MOCVD法により、1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40として、厚さ5μmのn型GaN層41、厚さ3nmのIn0.2Ga0.8N層42、厚さ60nmのAl0.2Ga0.8N層43、厚さ150nmのp型GaN層44を順次成長させた。なお、上記のIII族窒化物半導体結晶層40を成長させる際のステージ64の設定温度は1000℃とした。
次に、図3(d)に示すように、上記III族窒化物半導体結晶基板32およびIII族窒化物半導体結晶層40から構成される積層体を各チップに分離したときにGaN基板の下面の中央部となる位置に直径80μm×厚さ100nmのn側電極51を形成し、p型GaN層44の上面に厚さ100nmのp側電極52を形成した。
さらに、図3(e)に示すように、上記のIII族窒化物半導体結晶の積層体を、幅WDが500μm×500μmのチップに分割して、III族窒化物半導体デバイス30としてのLEDを得た。分光光度計による測定により、これらのLEDからはいずれも発光ピーク波長が450nmの発光スペクトルが得られた。
ここで、直径が50mmの上記III族窒化物半導体結晶基板およびIII族窒化物半導体結晶層から構成される1つの積層体(1つのロット)において、中心から直径20mm以内の領域からチップに分割したLEDのうち4つのLEDにおける発光ピーク波長の強度の平均をロット中心部平均発光強度Icとし、中心から直径40mm以上の領域からチップに分割したLEDのうち4つのLEDにおける発光ピーク波長の強度の平均をロット端部平均発光強度Ieとして、以下の式(1)によりLEDの発光強度ロット内分布Id(%)を算出した。
d(%)=(Ic−Ie)/Ic×100 (1)
また、比較例1におけるロット中心部平均発光強度Icの相対強度を1として、以下の実施例における中心部発光強度Icの相対強度を評価した。
本比較例におけるLEDのロット中心部平均発光強度Icの相対強度は1、発光強度ロット内分布Idは30%であった。結果を表1にまとめた。
(実施例1)
図1を参照して、図1(a)に示すように、HVPE法により、極性のある下地基板11である直径50mm、厚さ400μmの閃亜鉛鉱型の結晶構造を有するGaAs基板の陰性元素からなる原子面11bである(−1−1−1)面(As面)上に、III族窒化物半導体結晶基板12として厚さ300μmのGaN基板を成長させた。次に、図1(b)に示すように、下地基板11である上記GaAs基板を王水によりエッチングして、III族窒化物半導体結晶基板12として直径Wが50mm、厚さHが300μmの六方晶系GaN基板を得た。このGaN基板には、III族元素からなる原子面12aであるGa面が凸状となる反りが発生し、その反り高さCは34μm、反り比Rは6.8×10-4であった。
次に、図1(c)に示すように、III族窒化物半導体結晶基板12である上記GaN基板のIII族元素からなる原子面12aであるGa面上に、MOCVD法により、1層以上のIII族窒化物半導体結晶層40として、厚さ5μmのn型GaN層41、厚さ3nmのIn0.2Ga0.8N層42、厚さ60nmのAl0.2Ga0.8N層43、厚さ150nmのp型GaN層44を順次成長させた。なお、上記のIII族窒化物半導体結晶層40を成長させる際のステージ64の設定温度は1000℃とした。
次に、図1(d)に示すように、上記III族窒化物半導体結晶基板12およびIII族窒化物半導体結晶層40から構成される積層体を各チップに分離したときにGaN基板の下面の中央部となる位置に直径80μm×厚さ100nmのn側電極51を形成し、p型GaN層44の上面に厚さ100nmのp側電極52を形成した。
さらに、図1(e)に示すように、上記III族窒化物半導体結晶基板12およびIII族窒化物半導体結晶層40から構成される1つの積層体(1つのロット)を、幅WDが500μm×500μmのチップに分割して、III族窒化物半導体デバイス10としてのLEDを得た。分光光度計による測定により、これらのLEDからはいずれも発光ピーク波長が450nmの発光スペクトルが得られた。本実施例におけるLEDのロット中心部平均発光強度Icの相対強度は1、発光強度ロット内分布Idは3%であった。結果を表1にまとめた。
(実施例2)
図1を参照して、図1(a)に示すように、HVPE法により、極性のある下地基板11である直径50mm、厚さ500μmの閃亜鉛鉱型の結晶構造を有するInP基板の陰性元素からなる原子面11bである(−1−1−1)面(P面)上に、III族窒化物半導体結晶基板12として厚さ300μmの六方晶系AlN基板を成長させた。その後は、実施例1と同様にして下地基板11からIII族窒化物半導体結晶基板12であるAlN基板を分離した。このAlN基板には、III族元素からなる原子面12aであるAl面が凸状となる反りが発生し、その反り高さCは44μm、反り比Rは8.8×10-4であった。
次に、実施例1と同様にして、このAlN基板のIII族元素からなる原子面12aであるAl面上にIII族窒化物半導体結晶層40を成長させた。その後は、実施例1と同様にしてLEDを得た。本実施例におけるLEDの発光ピーク波長は450nm、ロット中心部平均発光強度Icの相対強度は1、発光強度ロット内分布Idは8%であった。結果を表1にまとめた。
(実施例3)
III族窒化物半導体結晶基板の成長の際に、HVPE法により、極性のある下地基板11である直径50mm、厚さ300μmのウルツ鉱型の結晶構造を有するSiC基板の陰性元素からなる原子面11bである(000−1)面(C面)上に、III族窒化物半導体結晶基板12として厚さ300μmの六方晶系AlN基板を成長させたこと、下地基板からIII族窒化物半導体を分離する際に、下地基板であるSiC基板とIII族窒化物半導体結晶基板であるGaN基板との界面をレーザで切断したこと以外は、実施例1と同様にして、AlN基板、LEDを得た。
本実施例におけるAlN基板には、III族元素からなる原子面12aであるAl面が凸状となる反りが発生し、その反り高さCは16μm、反り比Rは3.2×10-4であった。また、本実施例におけるLEDの発光ピーク波長は450nm、ロット中心部平均発光強度Icの相対強度は1、発光強度ロット内分布Idは8%であった。結果を表1にまとめた。
(実施例4)
III族窒化物半導体結晶基板の成長の際に、図2(a)を参照して、HVPE法により、極性のない下地基板として直径50mm、厚さ300μmの単体結晶基板であるSi基板の(111)面上に、ドーパント原料としてジクロロシランガスを供給することよりドーピング原子22dとしてSiをドーピングしながらGaN結晶を厚さ5μm成長させた後、ジクロロシランガスの供給を停止しさらにGaN結晶を成長させて、III族窒化物半導体結晶基板22として厚さ300μmの六方晶系GaN基板を得たこと、下地基板からIII族窒化物半導体を分離する際に、下地基板であるSi基板をフッ酸を用いてエッチングしたこと以外は、実施例1と同様にして、GaN基板、LEDを得た。
本実施例におけるGaN基板には、III族元素からなる原子面22aであるGa面が凸状となる反りが発生し、その反り高さCは12μm、反り比Rは2.4×10-4であった。また、本実施例におけるLEDの発光ピーク波長は450nm、ロット中心部平均発光強度Icの相対強度は1、発光強度ロット内分布Idは9%であった。結果を表1にまとめた。
(実施例5)
III族窒化物半導体結晶基板の成長の際に、図2(a)を参照して、HVPE法により、極性のない下地基板である直径50mm、厚さ400μmのコランダム型の結晶構造を有するサファイア基板の(111)面上に、ドーパント原料としてメタンガスを供給することよりドーピング原子22dとしてCをドーピングしながらGaN結晶を厚さ5μm成長させた後、メタンガスの供給を停止しさらにGaN結晶を成長させて、III族窒化物半導体結晶基板22として厚さ300μmの六方晶系GaN基板を得たこと、下地基板からIII族窒化物半導体を分離する際に、下地基板であるサファイア基板とIII族窒化物半導体結晶基板であるGaN基板との界面をレーザで切断したこと以外は、実施例1と同様にして、GaN基板、LEDを得た。
本実施例におけるGaN基板には、III族元素からなる原子面22aであるGa面が凸状となる反りが発生し、その反り高さCは33μm、反り比Rは6.6×10-4であった。また、本実施例におけるLEDの発光ピーク波長は450nm、ロット中心部平均発光強度Icの相対強度は1、発光強度ロット内分布Idは5%であった。結果を表1にまとめた。
Figure 2005330132
表1から明らかなように、下地基板上にIII族元素からなる原子面が最初に成長するようにc軸方向に結晶成長させた六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板を用いて、このIII族窒化物半導体結晶基板における下地基板との分離面であるIII族元素からなる原子面上に、1層以上のIII族窒化物半導体結晶層を成長させて形成したIII族窒化物半導体デバイスにおける発光強度のロット内分布のばらつきが小さくなった。ここで、上記III族窒化物半導体デバイスの発光強度のロット内分布のばらつきは、15%以下にすることか好ましく、10%以下にすることがさらに好ましい。また、本発明にかかる製造方法によって得られたIII族窒化物半導体デバイスの発光ピーク波長およびロット中心部平均発光強度の相対強度は、従来の製造方法によって得られたIII族窒化物半導体デバイスと同等であった。
上記のように、本発明は、1つのロットから得られる半導体デバイス間のデバイス特性のばらつきが小さい半導体デバイスおよびその製造方法に広く利用することができる。
本発明にかかる一のIII族窒化物半導体結晶基板およびIII族窒化物半導体デバイスの製造方法を説明する断面模式図である。(a)は下地基板上に六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程を示し、(b)はIII族窒化物半導体結晶基板を下地基板から分離する工程を示し、(c)はIII族窒化物半導体結晶基板における下地基板との分離面上にIII族窒化物半導体層を形成する工程を示し、(d)はIII族窒化物半導体結晶の積層体に電極を形成する工程を示し、(e)はIII族窒化物半導体結晶の積層体をチップに分割する工程を示す。 本発明にかかる別のIII族窒化物半導体結晶基板およびIII族窒化物半導体デバイスの製造方法を説明する断面模式図である。(a)は下地基板上に六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程を示し、(b)はIII族窒化物半導体結晶基板を下地基板から分離する工程を示し、(c)はIII族窒化物半導体結晶基板における下地基板との分離面上にIII族窒化物半導体層を形成する工程を示し、(d)はIII族窒化物半導体結晶の積層体に電極を形成する工程を示し、(e)はIII族窒化物半導体結晶の積層体をチップに分割する工程を示す。 従来のIII族窒化物半導体結晶基板およびIII族窒化物半導体デバイスの製造方法を説明する断面模式図である。(a)は下地基板上に六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程を示し、(b)はIII族窒化物半導体結晶基板を下地基板から分離する工程を示し、(c)はIII族窒化物半導体結晶基板の成長面上にIII族窒化物半導体層を形成する工程を示し、(d)はIII族窒化物半導体結晶の積層体に電極を形成する工程を示し、(e)はIII族窒化物半導体結晶の積層体をチップに分割する工程を示す。
符号の説明
10,20,30 III族窒化物半導体デバイス、11,21,31 下地基板、11a,21a,31a 陽性元素からなる原子面、11b,21b,31b 陰性元素からなる原子面、12,22,32 III族窒化物半導体結晶基板、12a,22a,32a III族元素からなる原子面、12b,22b,32b 窒素元素からなる原子面、22d ドーピング原子、40 III族窒化物半導体結晶層、41 n型GaN層、42 In0.2Ga0.8N層、43 Al0.2Ga0.8N層、44 p型GaN層、51 n側電極、52 p側電極、61,63 ヒータ、62,64 ステージ。

Claims (11)

  1. 下地基板上に六方晶系のIII族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程と、前記III族窒化物半導体結晶基板を前記下地基板から分離する工程とを含み、
    前記III族窒化物半導体結晶基板がc軸方向に成長し、III族元素からなる原子層が最初に成長することを特徴とするIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法。
  2. 前記下地基板が極性結晶からなる極性下地基板であって、前記III族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程において、前記極性下地基板の陰性元素からなる原子層上に前記III族窒化物半導体結晶基板を成長させることを特徴とする請求項1に記載のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法。
  3. 前記極性下地結晶基板が、ウルツ鉱型または閃亜鉛鉱型の結晶構造を有する下地基板である請求項2に記載のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法。
  4. 前記極性下地結晶基板が、II−VI族半導体結晶基板、III−V族半導体結晶基板またはIV−IV族半導体結晶基板である請求項2に記載のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法。
  5. 前記下地基板が無極性結晶からなる無極性下地基板であって、前記III族窒化物半導体結晶基板を成長させる工程の少なくとも初期において、III族元素および窒素元素以外の元素の原子をドーピングしながら前記III族窒化物半導体結晶基板を成長させることを特徴とする請求項1に記載のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法。
  6. 前記無極性下地基板が、単体結晶からなる下地基板、またはコランダム型の結晶構造を有する下地基板である請求項5に記載のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法。
  7. 前記ドーピングに用いられるドーピング元素が、IV族元素である請求項5に記載のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のIII族窒化物半導体結晶基板の製造方法によって得られた、下地基板との分離面がIII族元素からなる原子面であるIII族窒化物半導体結晶基板。
  9. 前記下地基板との分離面となるIII族元素からなる原子面が凸状となる反りを有し、かつ反り比が1×10-3以下である請求項8に記載のIII族窒化物半導体結晶基板。
  10. 請求項8に記載のIII族窒化物半導体結晶基板を用いたIII族窒化物半導体デバイスの製造方法であって、
    前記III族窒化物半導体結晶基板における下地基板との分離面上に1層以上のIII族窒化物半導体結晶層を成長させる工程をさらに含むIII族窒化物半導体デバイスの製造方法。
  11. 請求項10に記載のIII族窒化物半導体デバイスの製造方法によって得られた、発光強度のロット内分布が15%以下であるIII族窒化物半導体デバイス。
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