JP2005329582A - 熱可塑性ポリマーを用いる発泡体の製造装置および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特殊な装置や煩雑な作業を用いることなく、熱可塑性ポリマー組成物から超臨界発泡による発泡体を製造する装置および方法を提供する。
【解決手段】 熱可塑性ポリマーを用いて発泡体を製造する装置であって、熱可塑性ポリマー相互および/または熱可塑性ポリマーと添加剤を混合して、熱可塑性ポリマー組成物を調製する組成物調製用押出機と;常温で気体である物質を、超臨界状態で上記熱可塑性ポリマー組成物に含浸させた後、圧力を減少させることにより、発泡させる超臨界発泡用押出機とを、輸送手段(および場合によってはその前に存在するダイ)を介して連結させたことを特徴とする、発泡体を製造する装置;ならびに、それを用いて発泡体を製造する方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、熱可塑性ポリマーを用いる発泡体の製造装置および製造方法に関し、さらに詳細には、熱可塑性ポリマー組成物を調製するための組成物調製用押出機と、超臨界発泡用押出機とを直結することを特徴とする、発泡体の製造装置および製造方法に関する。
2種以上の熱可塑性ポリマーを混合したり、熱可塑性ポリマーに、難燃剤、老化防止剤、架橋剤、充填剤、着色剤などの添化剤を配合したりして、熱可塑性ポリマー組成物を調製して、発泡させることは、しばしば行われている。
発泡には、熱可塑性ポリマーに、ブタン、ペンタンのような低沸点の有機化合物を混練して、低圧域に放出する方法;アゾ化合物のような分解性物質を混練して加熱することにより、発生する熱分解ガスを発泡に用いる方法などがあるが、環境への影響、安全性などから好ましくなく、またコスト的にも不利である。硬化反応で炭酸ガスや水素を副生させる方法もあるが、特殊な硬化機構を有する系にしか用いることができず、通常の熱可塑性ポリマー組成物に適用することはできない。したがって、環境汚染や引火の危険性がなく、コスト的にも有利であるという利点を生かして、特許文献1に記載されているように、炭酸ガス、窒素のような常温で気体である物質を、超臨界状態で、熱可塑性ポリマーのガラス転移温度付近の高温で、かつ超臨界状態の高温という条件で、熱可塑性ポリマーに含浸させ、ついで冷却するとともに圧力を減少させることによって発泡させる、超臨界発泡が注目されている。特許文献2には、超臨界状態の流体を含浸させる押出機と、発泡成形体を形成させる押出機の間に、押出量を調整する絞りを設けることにより、超臨界流体の成形材料に効率よく溶解させて、微細なセルを均一に形成させるとともに、発泡体を生産効率よく製造できることが開示されている。
超臨界発泡の場合、通常、熱可塑性ポリマー組成物を調製するためには、組成物調製用のニーダー、ミキサー、押出機のような混合手段の後に、ペレット化装置を設けて、組成物のペレット化を行い、ペレット化した組成物を超臨界発泡用押出機に供給して、常温で気体である物質を、超臨界状態で上記熱可塑性ポリマー組成物に含浸させた後、圧力を減少させて発泡させる。
しかしながら、熱可塑性ポリマーのうち、特に溶融状態における張力が高いポリプロピレンは、高温で成形する際の取扱いが困難で、それを主成分とする熱可塑性ポリマー組成物をペレットに成形する場合に、ペレットの形状の不揃いを生じる。また、このようなポリマーに、EPDMのようなゴム成分を配合したポリマー組成物は、ゴム成分が多くなると弾性を生じ、機械的切断を含む工程によって一定の形状のペレットを作製することが困難であり、ペレット化のためには、特殊な装置や煩雑な作業が必要となる。そうでなければ、ペレットを含浸のための押出機に制御よく一定量供給することができない。さらに、混合のために、ポリマーの融点を越える温度で溶融混合し、ついで冷却してペレット化した後、次工程で再び含浸条件まで加熱するので、ポリマー組成物に大きな温度履歴を与え、その変質をもたらすことがある。
特開平10−76560号公報 特開2003−291201号公報
本発明の課題は、上記の特殊な装置や煩雑な作業を用いることなく、熱可塑性ポリマー組成物から超臨界発泡による発泡体を製造する装置および方法を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を達成するために検討を重ねた結果、熱可塑性ポリマー組成物を調製するための組成物調製用押出機と、超臨界発泡用押出機とを直結して、ペレット化しない熱可塑性ポリマー組成物を直接に超臨界発泡用押出機に供給することにより、その課題を達成しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
熱可塑性ポリマーを用いて発泡体を製造する装置であって、
(1)可塑性ポリマー相互および/または熱可塑性ポリマーと添加剤を混合して、熱可塑性ポリマー組成物を調製する組成物調製用押出機と;
(2)常温で気体である物質を、超臨界状態で上記熱可塑性ポリマー組成物に含浸させた後、圧力を減少させることにより、発泡させる超臨界発泡用押出機と
を、輸送手段(および場合によってはその前に存在するダイ)を介して連結させたことを特徴とする、発泡体を製造する装置に関し;また
熱可塑性ポリマーを用いて発泡体を製造する方法であって、
(I)熱可塑性ポリマー相互および/または熱可塑性ポリマーと添加剤を混合して、熱可塑性ポリマー組成物を調製するための押出工程と;
(II)常温で気体である物質を、超臨界状態で上記熱可塑性ポリマー組成物に含浸させた後、圧力を減少させることにより、発泡させるための押出工程と
を、工程(I)で調製された熱可塑性ポリマー組成物を、ペレット化せずに、工程(II)に供することを特徴とする、発泡体を製造する方法に関する。
本発明により、熱可塑性ポリマー組成物、特に溶融状態における溶融張力が高い熱可塑性ポリマーを主成分として含む熱可塑性ポリマー組成物を用いて、特殊な装置や煩雑な作業を用いることなく、またペレット化の際の熱履歴による変質がなく、超臨界発泡により発泡体を経済性よく製造することができる。
本発明の発泡体を製造する装置の構成の代表例を示す概念図を、図1および図2に示す。すなわち、図1に単一型、図2にタンデム型の、それぞれ超臨界発泡用押出機を用いた構成の代表例の概念図を示す。
本発明に用いられる組成物調製用押出機(1)は、熱可塑性ポリマー組成物の調製に用いるものであり、混合機能を有する、押出成形用の通常の押出機でよい。通常、ホッパー(11)と、単軸または二軸のスクリューを備え、通常、溶融混合して熱可塑性ポリマー組成物を得るための加熱装置を設けた加熱部と、冷却部を備えている。優れた混練効果が得られることから、二軸押出機が好ましい。さらに、組成物調製用押出機は、熱可塑性ポリマー組成物の排出口(12)を備える。該排出口には、超臨界発泡用押出機(2)に熱可塑性ポリマー組成物を挿入しやすいように、ダイを備えていてもよい。
組成物調製用押出機(1)と超臨界発泡用押出機(2)を、輸送手段を介して連結させたとは、(1)(2)両者の間を、前者で調製した熱可塑性ポリマー組成物が、たとえば高粘性流体や、それに固体が分散した流動体として通る管路(13)、または一時的容器のような、輸送手段によって連結させたことを意味する。なお、本発明においては、該輸送手段の前に、場合によって設けられる上記のダイが、存在していてもよい。また、ポンプのような、輸送のための補助手段を設けてもよい。すなわち本発明は、上記(1)と(2)の間にペレット化装置などを設けないことによって特徴づけられる。
本発明に用いられる超臨界発泡用押出機(2)は、常温で気体である超臨界状態の物質を、熱可塑性ポリマー組成物に含浸させた後、圧力を減少させることにより、発泡させるのに用いるものであり、超臨界発泡に必要な高温・高圧や、急激な温度・圧力の変化に耐える構造のものが用いられる。この超臨界発泡用押出機としては、超臨界含浸と発泡体形成を同一の押出機中で行う単一型の超臨界発泡用押出機(2a)を用いてもよいが、超臨界含浸と発泡体形成のそれぞれの温度と圧力を任意に設定して、効率よく発泡を行うには、2個の押出機を連結して、超臨界含浸用押出機(21)で超臨界状態の物質を熱可塑性ポリマー組成物に含浸させ、ついで発泡体形成用押出機(25)で発泡させるようなタンデム型押出機(2b)が好ましい。
以下、図2により、タンデム型の超臨界発泡用押出機(2b)の例によって説明する。超臨界含浸用押出機(21)は、熱可塑性ポリマー組成物の導入口(22)、常温で気体である物質の供給口(23)、スクリュー、加圧・加熱手段(常温で気体である物質が、別途、所望の状態まで加圧・加熱されて供給される場合は、加圧および/または加熱手段を除いてもよい)、および超臨界状態の物質を含浸させた熱可塑性ポリマー組成物(以下、含浸組成物という)の排出口(24)を備えている。発泡体形成用押出機(25)には、超臨界含浸用押出機の排出口に直結された含浸組成物の導入口(26)、スクリュー、冷却手段、圧力減少手段および得られた発泡体の排出口(27)を備えている。2本の押出機(21)(25)において、スクリューは単軸で充分であり、必要に応じて他のタイプのものでもよい。さらに、通常、該排出口には、目的とする発泡体の形状・寸法に適合するダイ(28)を備えている。ダイは、用いる熱可塑性ポリマーの性質に応じて、成形後の収縮を考慮し、配向性が出ないような形状にすることが好ましい。
単一型の超臨界発泡押出機(2a)は、タンデム型押出機の役割を1本にまとめたものである。すなわち、該押出機(2a)は、熱可塑性ポリマー組成物の導入口(22);常温で気体である物質の供給口(23);スクリュー、加圧・加熱手段(常温で気体である物質が、別途、所望の状態まで加圧・加熱されて供給される場合は、加圧および/または加熱手段を除いてもよい)を備えた含浸部;スクリュー、冷却手段および圧力減少手段を備えた発泡部;ならびに得られた発泡体の排出口(27)を備えている。スクリューは、単軸で充分であり、必要に応じて他のタイプのものでもよい。
本発明に用いられる熱可塑性ポリマーは、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーおよび未架橋の天然または合成ゴムが包含される。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、その他のポリ−α−オレフィン、ポリスチレン、ABS、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネートおよびそれらの共重合体などが例示される。熱可塑性エラストマーとしては、SBS、SIS、SEBS、SEPSなどが例示される。未架橋ゴムとしては、天然ゴムのほか;IR、BR、SBR、カルボキシ変性SBR、NBR、カルボキシ変性NBR、EPM、EPDM、CRのような合成ゴムが例示される。
これらのポリマーのうち、溶融温度が高く、ペレット化が困難なことから、本発明の装置および製造方法を、ポリプロピレンおよびそれを含有するポリマー組成物に適用することが好ましく、ポリプロピレンと未架橋ゴム、たとえば未架橋のEPDMとの、ポリプロピレンが60〜90重量%、とりわけ75〜90重量%で残余が未架橋ゴムであるポリマーブレンドに適用することが特に好ましい。なお、ここでポリプロピレンとは、アタクチック、イソタクチック、シンジオタクチックのいずれをも包含し、またプロピレン単位が80モル%以上で、残余がエチレン、1−ブテン、1−ペンテンなどのα−オレフィン単位、または酢酸ビニルなどのビニル系単位である共重合体をも包含する。
本発明に用いられる熱可塑性ポリマー組成物には、同種の平均分子量および/または分子構造の異なる2種以上の熱可塑性ポリマーの混合物;および異種の2種以上の熱可塑性ポリマーの混合物が包含される。また、これらの熱可塑性ポリマーまたはそれらの混合物に、各種の添加剤を配合したものも包含される。
添加剤としては、ポリマーの種類や使用目的に応じて、リン酸エステル、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、炭酸亜鉛、塩素化パラフィン、ヘキサクロロシクロペンタジエンのような難燃剤;芳香族アミン類、ベンゾイミダゾール類、ジチオカルバミン酸塩類、フェノール化合物、亜リン酸エステル類のような老化防止剤;2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシー5−t−ブチルフェニル)ブタンのような酸化防止剤;導電性カーボンブラック、銅粉、ニッケル粉、酸化スズのような導電材;カーボンブラック、有機顔料、染料のような着色剤;ならびにシリカ、アルミナ、酸化チタンおよび上記の各種添加剤のうち充填剤の機能を有するもののような充填剤などが例示されるが、これらに限定されるものではない。また、ゴムのうち発泡とともに架橋を伴う系では、硫黄、有機過酸化物、フェノール系化合物のような架橋剤;グアニジン類、ベンゾチアゾール類、チオ尿素類、チウラム類のような加硫促進剤などを配合することもある。
上述のような、本発明の発泡体を製造する装置を用いる、発泡体の製造方法は、下記のとおりである。操作は、連続、セミ連続、またはバッチ式のいずれによってもよいが、装置効率から連続法が好ましい。
熱可塑性ポリマーを調製する押出工程(I)において、1種または2種以上の熱可塑性ポリマーを、場合によって添加する添加剤とともに、場合によっては予備混合した後、ホッパー(11)から組成物調製用押出機(1)に供給する。押出機は、通常、150〜240℃に3〜20分加熱して熱可塑性ポリマーを溶融させ、相互に、または添加剤と混合して、熱可塑性ポリマー組成物を調製する。必要に応じて冷却した後、熱可塑性ポリマー組成物の排出口(12)から、必要に応じてダイを経た後、管路(13)のような輸送手段を介して、熱可塑性ポリマー組成物を、成形のような工程を経ず、通常、溶融した高温の高粘性流体ないしそれに固体が分散した状態で、必要に応じてポンプのような補助手段により、超臨界発泡用押出機(2)に供給する。
以下、超臨界発泡用押出機(2)として、タンデム型押出機(2b)を用いる場合を例にとって、本発明における含浸と発泡のための工程(II)を説明する。単一型押出機(2a)を用いる場合も、これに準じて発泡体を製造することができる。
組成物調製用押出機(1)で調製された上記熱可塑性ポリマー組成物を、その導入口(22)から、超臨界含浸用押出機(21)に導入する。それとともに、窒素、炭酸ガスのような常温で気体である物質を、その供給口(23)から導入する。上記常温で気体である物質は、あらかじめコンプレッサーで加圧し、ヒーターで加熱して、超臨界状態で供給してもよく、超臨界含浸用押出機内で超臨界状態にまで加熱・加圧してもよいが、超臨界状態にして押出機に導入することが好ましい。超臨界含浸用押出機において、熱可塑性ポリマー組成物に、超臨界状態のこの物質を均一に含浸させる。この場合の温度および圧力は、熱可塑性ポリマーの種類によっても異なるが、通常、80〜230℃、7.2〜30MPaである。含浸時間は、通常3〜30分、好ましくは5〜15分である。また、ゴムポリマーのうち架橋を行うものは、この段階で架橋によりゴム状弾性体を形成する。このようにして形成した含浸組成物を、含浸組成物の排出口(24)から、発泡体形成用押出機(25)の含浸組成物の導入口(26)を通して該発泡体形成用押出機に導入し、ここで冷却するとともに圧力を下げて、発泡体を得る。ポリマー組成物の発泡体形成用押出機中の滞留時間は、通常10〜30分である。得られた発泡体を、発泡体の排出口(27)から排出し、ダイ(28)によって所望の形状に成形する。
このようにして、熱可塑性ポリマー組成物から、特殊な装置や煩雑な作業を用いることなく、またペレット化の際の熱履歴による変質がなく、発泡倍率2〜30倍、好ましくは5〜30倍、平均セル径50〜300μmの、均一なセル径を有する発泡体を、効率よく作製することができる。発泡体を、その後、必要に応じて、たとえば筒状に作製したものを展開してシート状にするなどの二次加工に供することができる。
以下、本発明を、実施例によって詳細に説明する。実施例において、部は重量部を示す。本発明は、実施例によって限定させるものではない。
実施例において、次の測定法を用いた。
(1)発泡倍率:比重計を用いて、発泡前の密度と発泡後の見掛け密度を測定し、下記の計算式によって算出した。
発泡倍率 = (発泡前の密度)/(発泡後の見掛け密度)
(2)セル径の範囲:断面を電子顕微鏡により撮影して、画面を肉眼で観察し、画面のセルの80〜90%が分布しているセル径の範囲を、セル径範囲とした。
実施例1
ポリプロピレン85部、ジエンモノマーとしてエチリデンノルボルネンを用いた未架橋EPDM15部、水酸化アルミニウム60部およびパラフィン系プロセスオイル16部を、ホッパー(11)から、二軸スクリューを有する組成物調製用押出機(1)に供給し、温度200〜220℃で6分かけて組成物調製用押出機に通すことにより、均一に混練して、ポリマー組成物を調製した。これを、熱可塑性ポリマー組成物の排出口(12)から、管路(13)を介し、熱可塑性ポリマー組成物の導入口(22)を経て、粉体を含む高粘性の流動状態で、単軸スクリュー型の超臨界含浸用押出機(21)に導入した。
超臨界含浸用押出機(21)に、常温で気体である物質の供給口(23)から、温度190℃、圧力15MPaの超臨界状態の炭酸ガスを導入し、15分かけてポリマー組成物に炭酸ガスを含浸させ、含浸組成物を得た。これを、含浸組成物の排出口(24)から、単軸スクリューを有する発泡体形成用押出機(25)の含浸組成物の導入口(26)を通して該発泡体形成用押出機に導入し、冷却とともに圧力を減少させて発泡体を作製した。発泡体を、その排出口(27)からダイ(28)を経て押出した。得られた発泡体は、見掛け密度0.168g/cm3、発泡倍率6.8倍、セル径の範囲50〜150μmを示す、独立気泡のポリプロピレン−EPDMブレンド発泡体であった。
実施例2
実施例1に用いたのと同様のポリマー組成物を、超臨界含浸用押出機(21)と発泡体形成用押出機(25)の代りに、両者の機能を併せた、単軸スクリューを有する単一型の超臨界発泡用押出機(2a)を用いた以外は実施例1と同様にして、独立気泡のポリプロピレン−EPDMブレンド発泡体を得た。その見掛け密度は0.204g/cm3、発泡倍率は5.6倍、セル径分布は50〜150μmであった。
本発明の装置および製造方法によって作製されるポリマー発泡体は、家具用クッション、OA機器用クッション、家庭用品、医療用品、シール材などとして有用である。
本発明の発泡体を製造する装置(単一型の超臨界発泡用押出機を使用)の構成の代表例を示す概念図である。 本発明の発泡体を製造する装置(タンデム型の超臨界発泡用押出機を使用)の構成の代表例を示す概念図である。
符号の説明
1 組成物調製用押出機
2a 超臨界発泡用押出機(単一型)
2b 超臨界発泡用押出機(タンデム型)
11 ホッパー
12 熱可塑性ポリマー組成物の排出口
13 管路
21 超臨界含浸用押出機
22 熱可塑性ポリマー組成物の導入口
23 常温で気体である物質の供給口
24 含浸組成物の排出口
25 発泡体形成用押出機
26 含浸組成物の導入口
27 発泡体の排出口
28 ダイ

Claims (4)

  1. 熱可塑性ポリマーを用いて発泡体を製造する装置であって、
    (1)熱可塑性ポリマー相互および/または熱可塑性ポリマーと添加剤を混合して、熱可塑性ポリマー組成物を調製する組成物調製用押出機と;
    (2)常温で気体である物質を、超臨界状態で上記熱可塑性ポリマー組成物に含浸させた後、圧力を減少させることにより、発泡させる超臨界発泡用押出機と
    を、輸送手段(および場合によってはその前に存在するダイ)を介して連結させたことを特徴とする、発泡体を製造する装置。
  2. 上記超臨界発泡用押出機(2)が、超臨界含浸と発泡体形成を同一の押出機で行う単一型押出機(2a)である、請求項1記載の装置。
  3. 上記超臨界発泡用押出機(2)が、超臨界含浸用押出機(21)と発泡体形成用押出機(25)を連結したタンデム型押出機(2b)である、請求項1記載の装置。
  4. 熱可塑性ポリマーを用いて発泡体を製造する方法であって、
    (I)熱可塑性ポリマー相互および/または熱可塑性ポリマーと添加剤を混合して、熱可塑性ポリマー組成物を調製するための押出工程と;
    (II)常温で気体である物質を、超臨界状態で上記熱可塑性ポリマー組成物に含浸させた後、圧力を減少させることにより、発泡させるための押出工程と
    を、工程(I)で調製した熱可塑性ポリマー組成物を、ペレット化せずに、工程(II)に供することを特徴とする、発泡体を製造する方法。
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