JP2005327438A - 光ディスク装置およびその制御方法 - Google Patents

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保宏 村岡
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Abstract

【課題】光ディスク装置にてCD−Rなどの各種メディアが損傷すること防止する。
【解決手段】受光素子22から送信される信号を保持するサンプル・ホールド回路113と、サンプル・ホールド回路113によりサンプル・ホールドされた信号のピーク値を保持するピーク・ホールド回路51と、サンプル・ホールド回路113によりサンプル・ホールドされた信号のボトム値を保持するボトム・ホールド回路53とを備える光ディスク装置200とする。ディスク10に対しデータ記録が可能なパワーのレーザ光を発光素子21から出力させ、このときのレーザ光を受光素子22に当て、受光素子22から送られる信号をサンプル・ホールド手段に保持させ、サンプル・ホールド手段にて生成されたサンプル・ホールド(WSHO)信号を測定させ、WSHO信号と、ディスク10に対しデータ記録を行うときの理論上の信号とを比較して、発光素子21の劣化状態を判定させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、CD−R(Compact Disc-Recordable )などのメディアのデータを再生させることや、メディアにデータを記録させることが可能な光ディスク装置およびその制御方法に関するものである。
図14は、従来の光ディスク装置に装備されたピックアップ装置を示す説明図である。
記録可能な光ディスク装置(図示せず)のピックアップ装置に関するものとして、無偏光光学系のものと、偏光光学系のものとが挙げられる。
光ディスク装置が用いられて、メディアにおける情報などのデータの再生または記録が行われる。メディアとして、例えば光ディスク700等が挙げられる。詳しく説明すると、メディアとして、例えば、CD−ROM,DVD−ROMなどの読出し専用の光ディスクや、CD−R,DVD±Rなどの追記型の光ディスクや、CD−RW,DVD±RW,DVD−RAMなどの書込み/消去や書換え可能なタイプの光ディスクなどといった各種光ディスクが挙げられる。
「CD」は、「Compact Disc」の略称である。また、「DVD」は、「Digital Versatile Disc」もしくは「Digital Video Disc」の略称である。また、「CD−ROM」もしくは「DVD−ROM」の「ROM」は、「Read Only Memory」の略称である。CD−ROMもしくはDVD−ROMは、読出し専用のものである。また、「CD−R」もしくは「DVD±R」の「R」は、「Recordable」の略称である。CD−RもしくはDVD±Rは、書込み可能なものである。また、「CD−RW」もしくは「DVD±RW」の「RW」は、「ReWritable」の略称である。CD−RWもしくはDVD±RWは、書換え可能なものである。また、「DVD−RAM」は、「Digital Versatile Disc Random Access Memory 」の略称である。「DVD−RAM」は、読み書き/消去が可能なものである。
レーザドライバ510からレーザダイオード520へ電流が流されて、レーザダイオード520からレーザ光が出力される。レーザダイオード(Laser Diode )は、「LD」と略称される。レーザドライバ510は、LD520を駆動させてLD520からレーザ光を出させるレーザ駆動回路510を構成するものである。このようなことから、レーザドライバは、「LD Driver 」等と呼ばれ「LDD」と略称される。LDD510からLD520に電流が供給され、LD520から出射されたレーザ光により、ディスク700に情報の記録が行われたり、ディスク700に記録された情報の再生が行われたりする。
LD520から出力されたレーザ光は、回折格子530、中間レンズ540、ハーフミラー550、対物レンズ560を介して、ディスク700に照射される。回折格子530は、光の回折を利用して、LD520から出射されたレーザ光を幾つかのビーム(図示せず)に分ける。ハーフミラー(Half Mirror )は、「HM」と略称される。また、対物レンズ(objective lens)は、「OBL」と略称される。OBL560は、ディスク700の信号部701へレーザ光を集光させる役目を果たす。ディスク700から反射されたレーザ光の一部は、PDIC570などに戻される。「PDIC」は、「Photo Diode IC」の略称である。PDIC570は、光を受けて、その信号を電気信号に変えて、ピックアップ装置501のレンズホルダ(図示せず)のサーボ機構(図示せず)を動作させるための信号を出力する。
また、LD520から出力されるレーザ光の一部は、フロントモニタダイオード580に入る。フロントモニタダイオード(Front Monitor Diode )は、「FMD」と略称される。FMD580は、LD520から出力されるレーザ光をモニタして、LD520を制御するためにフィードバックをかけるものとされている。
前記LDD510、前記LD520、前記回折格子530、前記中間レンズ540、前記HM550、前記OBL560、前記PDIC570、前記FMD580は、ハウジング(図示せず)などに取り付けられている。また、前記LDD510、前記LD520、前記PDIC570、前記FMD580は、フレキシブルプリント回路体505に通電可能に接続されている。フレキシブルプリント回路体(Flexible Printed Circuit)は、「FPC」と略称される。FPCが製造される工程について説明すると、例えば銅箔などの金属箔となる複数の回路導体が、絶縁シートに印刷されて並設される。その上に保護層が設けられて、FPCが構成される。
光学式ピックアップ装置501は、上述した各種のものを備えるものとして構成されている。なお、光学式ピックアップ装置501は、図示されたもの以外に、他の構成要素(図示せず)も備えるが、図14においては、それらの構成要素は、便宜上、省略した。
ピックアップ装置501のLD520から出射されたレーザ光は、OBL560を通り抜け、プレーヤ本体内に装備されたCD等の光ディスク700に当てられる。LD520から出射されたレーザ光により、光ディスク700に情報の記録が行われたり、光ディスク700に記録された情報が再生されたりする。このようにして、光ディスク装置における情報の記録または再生が行われる。
例えば記録ドライブ(図示せず)に無偏光光学系のピックアップ装置501が装備された場合、光ディスク700に対する情報などのデータの記録が行われる際に、ピックアップ装置501のLD520から出力されたレーザ光の一部が、光学系の経路を通してLD520に戻される。このようなレーザ光は、戻り光と呼ばれている。戻り光がLD520に入ると、LD520の出力が不安定となる。光ディスク700に対する記録が行われているときに、LD520の出力が不安定になると、光ディスク700または光ディスク700にデータを記録させる光ディスク装置に、記録不良などの不具合が生じる。
一方、不図示の記録ドライブに装備される偏光光学系のピックアップ装置(501)においては、1/4波長板(図示せず)を備えるものとされている。不図示の1/4波長板により、LD(520)に戻り光が入るということは防止される。1/4波長板により、偏光光学系のものは、戻り光による影響が無いものとされている。このことから、偏光光学系のものにおいては、LD(520)の出力が不安定となって、光ディスク(700)または光ディスク(700)にデータを記録させる光ディスク装置に、記録不良などの不具合が生じるということはなかった。1/4波長板について説明すると、波長板の光学軸に対し、入射光の偏向軸が角度で45°とされるように1/4波長板が配置されたときに、直線偏向が円偏向に変換される。
光ディスクなどにデータ等を記録させるものとして、例えば半導体レーザLDあるいはAPCサーボ回路が故障した場合においても、カード状または円盤状の光学的記録媒体に誤記録を行わせない光学的情報処理装置というものがある(例えば特許文献1参照)。
「LD」は、「Laser Diode 」の略称である。LDから出射されたレーザ光により、光ディスクに情報の記録が行われたり、光ディスクに記録された情報が再生されたりされる。このようにして、光ディスク装置におけるデータの記録または再生が行われる。「APC」は、「Auto Power Control」の略称である。APC回路は、光出力一定回路を意味す
る。
また、光ディスクなどにデータ等を記録させるものとして、例えば半導体レーザの劣化を検出することのできる光記録装置における半導体レーザの劣化検出装置というものがある(例えば特許文献2参照)。
特開平5−342594号公報(第1,3頁、第1,2,6図) 特開2002−319168号公報(第1,2,4頁、第1図)
近年、例えば光ディスク装置の組立メーカ等から、光ピックアップ装置の価格低減化を要求されることがある。例えば不図示の1/4波長板を供える偏光光学系の光ピックアップ装置(501)は、1/4波長板の価格が加算されることにより、1/4波長板が装備されていない無偏光光学系の光ピックアップ装置501よりも価格が高くなる。例えば、光ディスク700にデータ記録を可能とさせる光ディスク装置に、無偏光光学系のピックアップ装置501を装備させて、光ディスク装置の価格低減化を図ることも考えられた。
しかしながら、上記従来の無偏光光学系の光ピックアップ装置501にあっては、LD520から出力されるレーザパワーが不安定なときに、光ディスク700に対する情報などのデータの記録が行われると、記録中のサーボ動作などに破綻が生じたり、ATER不良が生じたりすることがあった。「ATER」とは、光ディスク700のウォブルにおけるエラーの比率を意味する。「ATER」は、「A Tip Error Rate」の略称である。また、ウォブル(Wobble)とは、情報などのデータ信号が記録されるトラックの蛇行を意味する。
また、LD520から出力されるレーザパワーが不安定なときに、光ディスク700に対する情報などのデータの記録が行われると、例えばCIRCに用いられる2段のReed-Solomon符号のC1,C2に不良が生じたり、ジッター不良が生じたりすることが懸念されていた。このように、光ディスク700に対する情報などのデータの記録が行われているときに、LD520から出力されるレーザパワーが不安定となると、光ディスク700の記録品位が低下する等の不具合が生じるといったことが懸念されていた。「CIRC」とは、エラー訂正機構を意味する。「CIRC」は、「Cross Interleaved Reed-Solomon Code 」の略称である。また、ジッターとは、信号の微妙な揺れや歪を意味する。
LD520から出力されるレーザパワーの不安定量は、LD520から出力されるレーザ光など様々な要因により変化する。例えばLD520から出力されるレーザパワーの大きさが一定とされている場合、必ずしもレーザパワーの不安定量は、略均一なものとされるわけではない。また、LD520から出力されるレーザのパワーが大きくなると、レーザの不安定量が大きくなるというものでもない。レーザパワーの不安定領域は、LD520の性能に依存する。このことから、LD520の発光範囲について、LD520から出力されるレーザパワーの不安定量を調べる必要性が生じる。
光ディスク700に情報などのデータが記録されるときに、ピックアップ装置501に対する光ディスク700の記録速度や、CD−R,CD−RW,DVD±R,DVD±RW,DVD−RAMなどの各種ディスクなどのメディア等により、LD520から出力されるレーザパワーの大きさが決定される。このようなことから、LD520から出力されるレーザパワーを予想しようとした場合、予想されるレーザパワーの範囲は、広範囲となることが推測される。
例えば光ディスク700に迅速に多くのデータを記録させようとした場合、光ディスク
700を高速で回転させながら、レーザ光を光ディスク700の信号部701に照射させることとなる。このときのレーザパワーは、大きなパワーに設定されていないと、光ディスク700へ記録されたデータの品質は、低下したものとなることがある。
光ディスク700に対するデータの記録が行われているときに、光ディスク700に記録不良が生じた場合、光ディスク装置を用いて、その光ディスク700の記録内容を読み取ることは、不可能となることが懸念されていた。このように、光ディスク700などのメディアに記録不良が生じて、光ディスク700などのメディアが読出し不可能なものとされた場合、この光ディスク700は、無駄になることが懸念されていた。
また、LD520からレーザ光が出射される毎に、LD520の劣化が進んでゆく。LD520の劣化が進行すると、CD−RやCD−RW等の光ディスク700に対し、OPCや、データの記録(recording )いわゆるRECを実行させた場合、CD−RやCD−RW等の光ディスク700に正常にデータの書込みが行われず、光ディスク700のデータ記録領域が損傷することも懸念される。OPCとは、データが記録可能な光ディスク700の内周部705に、レーザによる試書きを行うことで、光ピックアップ装置501のLD520から適切なパワーのレーザ出力を行わせることを意味する。「OPC」は、「Optimum Power Control 」の略称である。
LD520から出射されるレーザ出力度は、FMD580にて検出される。このレーザ出力度は、ローパスフィルタ(図示せず)を介して検出される。そのため、FMD580にて検出されたレーザ出力度は、LD520のパルス幅の影響を受ける。さらに、FMD580にて検出されたレーザ出力度は、デューティ(Duty)により読込み値が変化する。これらのことから、FMD580にてレーザ出力パワー値が検出されてもLD520の劣化を正確に判定もしくは判断できないという問題があった。
問題点について詳しく説明すると、不図示のD/Aコンバータ(DAC)において、パワーDAC値に対し、FMD580の読込み値がリニア(直線的)に変化しない。また、ライトストラテジ(Write Strategy)等のストラテジ(STRATEGY)によるパルス幅などにより、FMD580の読込み値が変化する。
前記ローパスフィルタ(Low Pass Filter )は、LPFと略称される。LPFは、遮断周波数以下の周波数の信号だけを通過させ、遮断周波数以上の周波数の信号を減衰させるフィルタとされる。また、前記パルス(Pulse )とは、非常に短い時間の間だけ変化する電流や電波を意味する。また、前記デューティ(Duty)とは、ここでは光源の点滅の周期を制御するものとされる。また、D/Aコンバータ(Digital to Analog Converter )とは、デジタル値からアナログ値への変換を行う回路を意味する。デジタル(digital )とは、物質やシステムなどの状態を離散的な数字や文字などの信号により表現することを意味する。一方、アナログ(analog)とは、物質やシステムなどの状態を連続的に変化する物理量などによって表現することを意味する。また、前記ライトストラテジ(Write Strategy)とは、CDやDVDなどの各種メディアに対するデータの書込み方法を意味する。
本発明は、上記した問題点を解決することにある。本発明は、上記問題点に鑑みて、CD−Rなどの各種メディアを損傷させることのない光ディスク装置およびその制御方法を提供することにある。具体的には、本発明は、上記した点に鑑み、CD−Rなどの各種メディアに対し、記録不良が生じることなくメディアに高品質の記録を行うことが可能とされた光ディスク装置およびその制御方法を提供することを目的とする。詳しくは、本発明は、上記した点に鑑み、レーザダイオード等の発光素子の劣化状態をチェックして、CD−Rなどの各種ディスクが損傷すること防止した光ディスク装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る光ディスク装置は、ディスクに対するデータの記録が行われるときに該ディスクに対しレーザを照射させ、且つ、ディスクに記録されたデータが読み込まれるときに該ディスクに対しレーザを照射させる発光素子と、該発光素子から出力されたレーザをモニタして該発光素子の制御にフィードバックをかけさせるための受光素子とを有するピックアップ装置を備えた光ディスク装置であって、前記受光素子から送信される信号を保持するサンプル・ホールド回路と、該サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされた信号のピーク値を保持するピーク・ホールド回路と、該サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされた信号のボトム値を保持するボトム・ホールド回路とを備えることを特徴とする。
上記構成により、ディスクに対するデータ記録の可否判定は、良好に行われる。サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされピーク・ホールド回路に保持された信号のピーク値と、サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされボトム・ホールド回路に保持された信号のボトム値とに基づいて、発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度が検出される。これにより、ディスクに対するデータ記録の可否判定が行われる。
請求項2に係る光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置において、前記サンプル・ホールド回路から出力された信号は、各信号を一つにして出力するマルチプレクサ回路を経由して、前記ピーク・ホールド回路と、前記ボトム・ホールド回路とに供給されることを特徴とする。
上記構成により、サンプル・ホールド回路から出力された信号は、マルチプレクサ回路を経由して、ピーク・ホールド回路と、ボトム・ホールド回路とに振り分けられて供給される。マルチプレクサ回路は、分割入力された各信号を一つにして出力する電気回路を意味する。
請求項3に係る光ディスク装置は、請求項1又は2に記載の光ディスク装置において、前記ピーク・ホールド回路に入力されたピーク値はアナログ値とされ、該ピーク・ホールド回路に入力されたアナログ値をデジタル値に変換させるA/Dコンバータが設けられ、前記ボトム・ホールド回路に入力されたボトム値はアナログ値とされ、該ボトム・ホールド回路に入力されたアナログ値をデジタル値に変換させるA/Dコンバータが設けられたことを特徴とする。
上記構成により、信号のピーク値およびボトム値の演算処理は正確に行われる。発光素子の不安定度の検出が正確に行われ、これに伴って、ディスクに対するデータ記録の可否判定が正確に行われる。A/Dコンバータ(Analog to Digital Converter )とは、アナログ値からデジタル値への変換を行うチップもしくは基板または回路を意味する。また、アナログ(analog)とは、物質やシステムなどの状態を連続的に変化する物理量などによって表現することを意味する。また、デジタル(digital )とは、物質やシステムなどの状態を離散的な数字や文字などの信号により表現することを意味する。
請求項4に係る光ディスク装置は、ディスクに対するデータの記録を行うときに該ディスクに対しレーザを照射させ、且つ、ディスクに記録されたデータを読み込むときに該ディスクに対しレーザを照射させる発光素子と、該発光素子から出力されるレーザをモニタして該発光素子の制御にフィードバックをかけさせるための受光素子とを有するピックアップ装置と、該発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度の記録が可能とされた記憶手段と、該記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度と、該発光素子から出力され
るレーザパワーの不安定度とを比較して、ディスクに対する記録の可否を判定する比較判定手段とを備えることを特徴とする。
上記構成により、ディスクに対するデータ記録の可否判定は、光ディスク装置内にて自動的に行われる。光ディスク装置の設定当初において、記録可能なディスクが用いられることなく、発光素子から記録用のレーザパワーが出力されて、ディスクから反射されたレーザの戻り光を含むレーザの不安定度が受光素子にて測定される。また、各種ディスクに対応して、記録用のレーザパワーの不安定度が記憶手段に記録される。また、記録用のレーザパワーの大きさ毎に、レーザパワーの不安定度が記憶手段に記録される。また、比較判定手段にて、OPCを行ったときのレーザパワーを、記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度に照合させて、ディスクに対する記録の可否を判定させる。このようにして、ディスクに対するデータ記録の可否判定は行われる。「OPC」とは、データが記録可能なディスクの内周部に、レーザによる試書きを行うことで、ピックアップ装置の発光素子から適切なパワーのレーザ出力を行わせることを意味する。「OPC」は、「Optimum Power Control 」の略称である。
請求項5に係る光ディスク装置の制御方法は、ディスクに対するデータの記録を行うときに該ディスクに対しレーザを照射させ、且つ、ディスクに記録されたデータを読み込むときに該ディスクに対しレーザを照射させる発光素子と、該発光素子から出力されるレーザをモニタして該発光素子の制御にフィードバックをかけさせるための受光素子とを有するピックアップ装置と、該発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度の記録が可能とされた記憶手段と、該記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度と、該発光素子から出力される現在のレーザパワーの不安定度とを比較して、ディスクに対する記録の可否を判定する比較判定手段とを備える光ディスク装置を用いて、ディスクに対するデータの記録判定を行う光ディスク装置の制御方法であって、記録が行われるときのレベルのレーザパワーを照射させても影響が及ぼされることのないディスクを用いて前記発光素子から出力されるレーザパワーを前記受光素子に測定させ、そのときのレーザパワーの不安定度を前記記憶手段に登録させ、データが記録可能なディスクの内周部にレーザによる試書きを行うことで適切なパワーのレーザ出力を行わせるOPC(Optimum Power Control )を行わせ、前記比較判定手段により、OPCを行ったときのレーザパワーを、該記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度に照合させて、ディスクに対する記録の可否を判定させることを特徴とする。
上記構成により、ディスクに対するデータ記録の可否判定は、光ディスク装置内にて自動的に行われる。光ディスク装置の設定当初において、記録可能なディスクが用いられることなく、発光素子から記録用のレーザパワーが出力されて、ディスクから反射されたレーザの戻り光を含むレーザの不安定度が受光素子にて測定される。このとき、ピックアップ装置に装備された発光素子は、ライトストラテジに基づいて発光される。このときのディスクから反射したレーザの戻り光を含むレーザの不安定度を受光素子に測定させる。このようにして、ディスクから反射されたレーザの戻り光を含むレーザの不安定度は測定される。ライトストラテジ(Write Strategy)について説明すると、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc/Digital Video Disc)などの各種メディアに対し、情報などのデータが記録されるときに、各種メディアに対応して書込み方法を変化させることが必要とされる。CDやDVDに装備される記録用ドライブは、使用されるメディアの微妙な違いに合わせて、書込み方法を変えることで、より品質の高い書込みを実現させるために、各種のライトストラテジといった書込み方法を備えるものとされている。ライトストラテジは、通常、ファームウェア内に収録されている。ファームウェア(Firmware)とは、ハードウェアに組み込まれて動作するプログラムを意味する。また、各種ディスクに対応して、記録用のレーザパワーの不安定度が記憶手段に記録される。また、記録用のレーザパワーの大きさ毎に、レーザパワーの不安定度が記憶手段に記録される。また、
比較判定手段にて、OPCを行ったときのレーザパワーを、記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度に照合させて、ディスクに対する記録の可否を判定させる。このようにして、ディスクに対するデータ記録の可否判定は行われる。
請求項6に係る光ディスク装置の制御方法は、請求項5に記載の光ディスク装置の制御方法において、前記比較判定手段において、記録可能なディスクに対しデータの記録が否と判定されたときに、前記ピックアップ装置に対する該ディスクの記録速度を下げて、再度、OPCを行うことを特徴とする。
上記構成により、記録可能なディスクへのデータ記録は、安定した状態で行われることとなる。OPCが行われて決定された記録用のレーザパワーは、光ディスク装置に装備された比較判定手段などによりチェックされ、安定した記録用のレーザパワーとされているか否かの照合が行われる。記録可能なディスクに対しデータの記録が否と判定されたときに、ピックアップ装置に対するディスクの記録速度が下げられる。ディスクの記録速度が下げられるので、記録可能なディスクに対し、データの記録は、安定して行われることとなる。
請求項7に係る光ディスク装置の制御方法は、請求項5又は6に記載の光ディスク装置の制御方法において、前記比較判定手段において、記録可能なディスクに対しデータの記録が可と判定されたときに、該ディスクに対するデータの記録を行うことを特徴とする。
上記構成により、記録可能なディスクに高品質なデータ記録が行われる。比較判定手段の判定に基づいて、記録可能なディスクに対するデータの記録が可とされるから、適正なレーザパワーでディスクにデータの記録が行われる。従って、高品質なデータ記録が行われたディスクが提供される。
請求項8に係る光ディスク装置の制御方法は、請求項5〜7の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法において、前記比較判定手段において、記録可能なディスクに対しデータの記録が不可と判定されたときに、該ディスクに対するデータの記録を禁止することを特徴とする。
上記構成により、ディスクに低品質のデータが記録され、結果としてディスクが無駄になるということは回避される。ディスクに低品質のデータが記録された場合、ピックアップ装置によって、そのディスクのデータを、再度、読み込もうとしても、ディスクのデータを読み込むことができないことがある。光ディスク装置の比較判定手段において、記録可能なディスクに対してデータの記録が不可と判定されたときに、このディスクに対するデータの記録を禁止させれば、ディスクに低品質のデータが記録されることは、確実に回避される。即ち、ディスクに読取り不能な低品質のデータが記録されることで、ディスクが損傷するということは、確実に防止される。従って、読取り不能な低品質データがディスクに記録され、これによってディスクが損傷し、その結果、ディスクが無駄になるという不具合の発生は、確実に防止される。
請求項9に係る光ディスク装置は、請求項5〜8の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法が実行可能とされたことを特徴とする。
上記構成により、各種ディスクに高品質なデータ記録を行える光ディスク装置が提供されることとなる。ディスクから反射されたレーザの戻り光によるレーザの不安定度は、受光素子にて測定される。発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度が受光素子で検出され、レーザパワーの不安定度が記憶手段に登録される。また、OPCが行われたときのレーザパワーと、記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度とが照合されて、ディ
スクに対するデータ記録の可否判定が行われる。このようなことが行われることにより、ディスクに対し高品質なデータ記録が行われる。従って、各種ディスクに高品質なデータ記録を行わせることが可能な光ディスク装置を提供することができることになる。
請求項10に係る光ディスク装置は、請求項4又は9に記載の光ディスク装置において、請求項1〜3の何れか1項に記載のサンプル・ホールド回路と、ピーク・ホールド回路と、ボトム・ホールド回路とを、さらに備えることを特徴とする。
上記構成により、ディスクに対するデータ記録の可否判定は、確実に行われる。発光素子から出力されたレーザパワーの不安定度は、受光素子で測定される。受光素子で測定されたレーザパワーの不安定度は、信号としてサンプル・ホールド回路に送られる。サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされピーク・ホールド回路に保持された信号のピーク値と、サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされボトム・ホールド回路に保持された信号のボトム値とに基づいて、発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度が検出される。このレーザパワーの不安定度の信号は、記憶手段に送られる。各種ディスクに対応した記録用レーザパワーの不安定度は、記憶手段に記録される。また、記録用のレーザパワーの大きさ毎に、レーザパワーの不安定度は、記憶手段に記録される。また、比較判定手段にて、OPCを行ったときのレーザパワーを、記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度に照合させて、ディスクに対する記録の可否を判定させる。これにより、ディスクに対するデータ記録の可否判定は、確実に行われる。
請求項11に記載の光ディスク装置の制御方法は、ディスクに対しデータ記録が可能なパワーのレーザ光を発光素子から出力させ、このときの該レーザ光を受光素子に当て、該受光素子から送られる信号をサンプル・ホールド手段に保持させ、該サンプル・ホールド手段にて生成されたサンプル・ホールド信号を測定させ、該サンプル・ホールド信号と、該ディスクに対しデータ記録を行うときの理論上の信号とを比較して、該発光素子の劣化状態を判定させることを特徴とする。
上記構成により、ディスクに対してデータ記録が行われるときのディスクの記録速度や、ディスクの種類に対応したストラテジ(STRATEGY)に影響されることなく、発光素子の劣化が検出される。発光素子の劣化状態が判ることにより、ディスクに低品質データが記録されるということは回避される。
請求項12に記載の光ディスク装置の制御方法は、請求項11に記載の光ディスク装置の制御方法において、前記受光素子の基準電圧値をK(mV)と定め、該受光素子の感度をN(mV/mW)と定め、前記ディスクに対しデータ記録が可能な前記レーザ光の前記パワーをX(mW)と定め、該ディスクに対しデータ記録を行うときの前記信号の理論電圧値をZ(mV)と定めたときに、下記式(1)に基づいて、該信号の該理論電圧値Z(mV)を求め、前記サンプル・ホールド信号の電圧値Y(mV)を測定させ、該ディスクに対しデータ記録を行うときの該信号の該理論電圧値Z(mV)と、該サンプル・ホールド信号の該電圧値Y(mV)とを比較させて、前記発光素子の劣化状態を判定させることを特徴とする。
Z=(K−(N×X))・・・式(1)
上記構成により、発光素子の劣化状態の判定は容易に行われる。上記式(1)に基づいて、ディスクに対しデータ記録を行うときの信号の理論電圧値Z(mV)が求められる。算出された理論電圧値Z(mV)と、受光素子により実測されサンプル・ホールド手段により生成されたサンプル・ホールド信号の電圧値Y(mV)とが比較されるので、容易に発光素子の劣化状態が判定される。
請求項13に記載の光ディスク装置の制御方法は、請求項12に記載の光ディスク装置の制御方法において、前記レーザ光の前記パワーに対応する前記理論電圧値Z(mV)と、前記サンプル・ホールド信号の前記電圧値Y(mV)とを比較させたときに、該レーザ光の該パワーに対応する該理論電圧値Z(mV)と、該サンプル・ホールド信号の該電圧値Y(mV)とが略一致した場合に、前記発光素子は正常であると判定させることを特徴とする。
上記構成により、ディスクに対し良好な品質のデータ記録を実行させることが可能となる。発光素子の劣化状態の判定が行われ、発光素子が正常であると判定されたことに基づいて、ディスクに対するデータ記録の開始が可能とされる。発光素子の劣化状態は、光ディスク装置の電源投入時や、OPC開始時や、REC開始時などにチェックされる。発光素子が劣化していないと判定された場合にのみ、ディスクに対するデータ記録が可能とされる。「REC」とは、データの記録(recording )を意味する。
請求項14に記載の光ディスク装置の制御方法は、請求項12又は13に記載の光ディスク装置の制御方法において、前記レーザ光の前記パワーに対応する前記理論電圧値Z(mV)と、前記サンプル・ホールド信号の前記電圧値Y(mV)とを比較させたときに、該レーザ光の該パワーに対応する該理論電圧値Z(mV)と、該サンプル・ホールド信号の該電圧値Y(mV)とが不一致とされた場合に、前記発光素子は劣化したと判定させることを特徴とする。
上記構成により、ディスクに読取り不能な低品質データが記録されるといったディスク損傷の発生は、回避される。発光素子の劣化状態は、光ディスク装置の電源投入時や、OPC開始時や、REC開始時などにチェックされる。発光素子が劣化していないと判定された場合にのみ、ディスクに対するデータ記録が可能とされる。発光素子が劣化したと判定された場合には、ディスクに対するデータの書込み処理もしくは書換え処理などの記録処理は行われない。従って、ディスクに読取り不能な低品質データが記録され、その結果、ディスクがダメージを受けるという不具合の発生は回避される。
請求項15に記載の光ディスク装置の制御方法は、請求項12〜14の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法において、前記基準電圧値K(mV)を3000(mV)と定め、前記受光素子の前記感度N(mV/mW)を10(mV/mW)と定めたことを特徴とする。
上記構成により、CD−R(Compact Disc-Recordable )などのデータ書込み可能なディスクに対応する具体的な発光素子判定条件が設定される。詳しく説明すると、下記式(2)に基づいて、CD−Rなどのディスクに対しデータ記録を行うときの信号の理論電圧値Z(mV)が求められる。算出された理論電圧値Z(mV)と、受光素子にて実際に測定された信号に基づくサンプル・ホールド信号の電圧値Y(mV)とが比較されることで、発光素子の劣化状態が判定される。
Z=(3000−(10×X))・・・式(2)
請求項16に記載の光ディスク装置の制御方法は、請求項11〜15の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法において、請求項5〜8の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法と併せて、前記発光素子の劣化状態を判定させることを特徴とする。
上記構成により、ディスクに対するデータ記録の可否判定は、光ディスク装置内にて自動的に行われる。また、ディスクに対してデータ記録が行われるときのディスクの記録速度や、ディスクの種類に対応したストラテジに影響されることなく、発光素子の劣化が検出される。発光素子の劣化状態が判ることにより、ディスクに低品質データが記録される
ということは防止される。
請求項17に記載の光ディスク装置は、請求項11〜16の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法が実行可能とされたことを特徴とする。
上記構成により、ディスクに対してデータ記録が行われるときのディスクの記録速度や、ディスクの種類に対応したストラテジに影響されることなく、発光素子の劣化が検出される。発光素子の劣化状態が判ることにより、ディスクに低品質データが記録されるということは防止される。
請求項18に記載の光ディスク装置は、請求項17に記載の光ディスク装置において、請求項1〜3の何れか1項に記載のサンプル・ホールド回路と、ピーク・ホールド回路と、ボトム・ホールド回路とを備えることを特徴とする。
上記構成により、ディスクに対するデータ記録の可否判定は、確実に行われる。サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされピーク・ホールド回路に保持された信号のピーク値と、サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされボトム・ホールド回路に保持された信号のボトム値とに基づいて、発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度が検出される。これにより、ディスクに対してデータ記録が行われるときのディスクの記録速度や、ディスクの種類に対応したストラテジに影響されることなく、発光素子の劣化が検出される。発光素子の劣化状態が判ることにより、ディスクに低品質データが記録されるということは回避される。
以上の如く、請求項1に記載の発明によれば、ディスクに対するデータ記録の可否判定を良好に行うことができる。サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされ、ピーク・ホールド回路に保持された信号のピーク値と、サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされ、ボトム・ホールド回路に保持された信号のボトム値とに基づいて、発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度を検出させることができる。これにより、ディスクに対するデータ記録の可否判定を行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、マルチプレクサ回路を経由させて、サンプル・ホールド回路から出力された信号を、ピーク・ホールド回路と、ボトム・ホールド回路とに振り分けて供給させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、信号のピーク値およびボトム値の演算処理を正確に行うことができる。発光素子の不安定度の検出が正確に行われ、これにより、ディスクに対するデータ記録の可否判定を正確に行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、ディスクに対するデータ記録の可否判定を光ディスク装置内にて自動的に行わせることができる。光ディスク装置の設定当初において、記録可能なディスクが用いられることなく、発光素子から記録用のレーザパワーが出力されて、ディスクから反射されたレーザの戻り光を含むレーザの不安定度が受光素子にて測定される。また、各種ディスクに対応して、記録用のレーザパワーの不安定度が記憶手段に記録される。また、記録用のレーザパワーの大きさ毎に、レーザパワーの不安定度が記憶手段に記録される。また、比較判定手段にて、OPCを行ったときのレーザパワーを、記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度に照合させて、ディスクに対する記録の可否を判定させる。このようにして、ディスクに対するデータ記録の可否判定を行うことができる。
請求項5に記載の発明によれば、ディスクに対するデータ記録の可否判定を、光ディスク装置内にて自動的に行わせることができる。光ディスク装置の設定当初において、記録可能なディスクが用いられることなく、発光素子から記録用のレーザパワーが出力されて、ディスクから反射されたレーザの戻り光を含むレーザの不安定度が受光素子にて測定される。このとき、ピックアップ装置に装備された発光素子は、ライトストラテジに基づいて発光される。このときのディスクから反射したレーザの戻り光を含むレーザの不安定度を受光素子に測定させる。このようにして、ディスクから反射されたレーザの戻り光を含むレーザの不安定度を測定することができる。また、各種ディスクに対応して、記録用のレーザパワーの不安定度を記憶手段に記録させることができる。また、記録用のレーザパワーの大きさ毎に、レーザパワーの不安定度を記憶手段に記録させることができる。また、比較判定手段にて、OPCを行ったときのレーザパワーを、記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度に照合させて、ディスクに対する記録の可否を判定させることができる。このようにして、ディスクに対するデータ記録の可否判定を行うことができる。
請求項6に記載の発明によれば、記録可能なディスクへのデータ記録を安定した状態で行うことができるようになる。OPCを行って決定した記録用のレーザパワーは、光ディスク装置に装備された比較判定手段などでチェックし、安定した記録用のレーザパワーとされているか否かの照合が行われる。記録可能なディスクに対しデータの記録が否と判定されたときに、ピックアップ装置に対するディスクの記録速度が下げられる。ディスクの記録速度が下げられるので、記録可能なディスクに対し、データの記録を安定して行うことができることになる。
請求項7に記載の発明によれば、記録可能なディスクに高品質なデータ記録を行うことができる。比較判定手段の判定に基づいて、記録可能なディスクに対するデータの記録が可とされるから、適正なレーザパワーでディスクにデータの記録を行わせることができる。従って、高品質なデータ記録が行われたディスクを提供することができる。
請求項8に記載の発明によれば、ディスクに低品質のデータが記録され、結果としてディスクが無駄になるということを回避させることができる。ディスクに低品質のデータが記録された場合、ピックアップ装置によって、そのディスクのデータを、再度、読み込もうとしても、ディスクのデータを読み込むことができないことがある。光ディスク装置の比較判定手段において、記録可能なディスクに対してデータの記録が不可と判定されたときに、このディスクに対するデータの記録を禁止させれば、ディスクに低品質のデータが記録されることは、確実に回避される。即ち、ディスクに読取り不能な低品質のデータが記録されることで、ディスクが損傷するということは、確実に防止される。従って、読取り不能な低品質データがディスクに記録され、これによってディスクが損傷し、その結果、ディスクが無駄になるという不具合の発生を確実に防止することができる。
請求項9に記載の発明によれば、各種ディスクに高品質なデータ記録を行える光ディスク装置を提供できる。ディスクから反射されたレーザの戻り光によるレーザの不安定度は、受光素子にて測定される。発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度を受光素子で検出させ、レーザパワーの不安定度を記憶手段に登録させることができる。また、OPCが行われたときのレーザパワーと、記憶手段に記録させたレーザパワーの不安定度とを照合させて、ディスクに対するデータ記録の可否判定を行うことができる。このようなことが行われることにより、ディスクに対し高品質なデータ記録を行うことが可能となる。従って、各種ディスクに高品質なデータ記録を行わせることが可能な光ディスク装置を提供することができる。
請求項10に記載の発明によれば、ディスクに対するデータ記録の可否判定を確実に行うことができる。発光素子から出力されたレーザパワーの不安定度は、受光素子で測定さ
れる。受光素子で測定されたレーザパワーの不安定度は、信号としてサンプル・ホールド回路に送られる。サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされピーク・ホールド回路に保持された信号のピーク値と、サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされボトム・ホールド回路に保持された信号のボトム値とに基づいて、発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度が検出される。このレーザパワーの不安定度の信号は、記憶手段に送られる。各種ディスクに対応した記録用レーザパワーの不安定度は、記憶手段に記録される。また、記録用のレーザパワーの大きさ毎に、レーザパワーの不安定度は、記憶手段に記録される。また、比較判定手段にて、OPCを行ったときのレーザパワーを、記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度に照合させて、ディスクに対する記録の可否を判定させる。これにより、ディスクに対するデータ記録の可否判定を確実に行うことができる。
請求項11に記載の発明によれば、ディスクに対してデータ記録が行われるときのディスクの記録速度や、ディスクの種類に対応したストラテジ(STRATEGY)に影響されることなく、発光素子の劣化を検出することができる。発光素子の劣化状態が判ることにより、ディスクに低品質データが記録されるということを回避させることができる。
請求項12に記載の発明によれば、発光素子の劣化状態の判定を容易に行うことができる。下記式(1)に基づいて、ディスクに対しデータ記録を行うときの信号の理論電圧値Z(mV)が求められる。算出された理論電圧値Z(mV)と、受光素子により実測されサンプル・ホールド手段により生成されたサンプル・ホールド信号の電圧値Y(mV)とが比較されるので、容易に発光素子の劣化状態を判定することができる。
Z=(K−(N×X))・・・式(1)
請求項13に記載の発明によれば、ディスクに対し良好な品質のデータ記録を実行させることができる。発光素子の劣化状態の判定が行われ、発光素子が正常であると判定されたことに基づいて、ディスクに対するデータ記録の開始が可能とされる。発光素子の劣化状態は、光ディスク装置の電源投入時や、OPC開始時や、REC開始時などにチェックされる。発光素子が劣化していないと判定された場合にのみ、ディスクに対するデータ記録を可能とさせることができる。
請求項14に記載の発明によれば、ディスクに読取り不能な低品質データが記録されるといったディスク損傷の発生を回避させることができる。発光素子の劣化状態は、光ディスク装置の電源投入時や、OPC開始時や、REC開始時などにチェックされる。発光素子が劣化していないと判定された場合にのみ、ディスクに対するデータ記録を可能とさせる。発光素子が劣化したと判定された場合には、ディスクに対するデータの書込み処理もしくは書換え処理などの記録処理を行わせない。従って、ディスクに読取り不能な低品質データが記録され、その結果、ディスクがダメージを受けるという不具合の発生を回避させることができる。
請求項15に記載の発明によれば、CD−Rなどのデータ書込み可能なディスクに対応する具体的な発光素子判定条件が設定される。詳しく説明すると、下記式(2)に基づいて、CD−Rなどのディスクに対しデータ記録を行うときの信号の理論電圧値Z(mV)が求められる。算出された理論電圧値Z(mV)と、受光素子にて実際に測定された信号に基づくサンプル・ホールド信号の電圧値Y(mV)とを比較することで、発光素子の劣化状態を判定することができる。
Z=(3000−(10×X))・・・式(2)
請求項16に記載の発明によれば、ディスクに対するデータ記録の可否判定を光ディスク装置内にて自動的に行わせることができる。また、ディスクに対してデータ記録が行わ
れるときのディスクの記録速度や、ディスクの種類に対応したストラテジに影響されることなく、発光素子の劣化を検出することができる。発光素子の劣化状態が判ることにより、ディスクに低品質データが記録されるということを防止することができる。
請求項17に記載の発明によれば、ディスクに対してデータ記録が行われるときのディスクの記録速度や、ディスクの種類に対応したストラテジに影響されることなく、発光素子の劣化を検出することができる。発光素子の劣化状態が判ることにより、ディスクに低品質データが記録されるということを防止することができる。
請求項18に記載の発明によれば、ディスクに対するデータ記録の可否判定を確実に行うことができる。サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされピーク・ホールド回路に保持された信号のピーク値と、サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされボトム・ホールド回路に保持された信号のボトム値とに基づいて、発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度が検出される。これにより、ディスクに対してデータ記録が行われるときのディスクの記録速度や、ディスクの種類に対応したストラテジに影響されることなく、発光素子の劣化を検出することができる。発光素子の劣化状態が判ることにより、ディスクに低品質データが記録されるということを回避させることができる。
以下に本発明に係る光ディスク装置およびその制御方法の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る光ディスク装置およびその制御方法の一実施形態を示すブロック図である。
光ディスク装置200は、CD−R、DVD±Rなどの追記型の光ディスクや、CD−RW、DVD±RW、DVD−RAMなどの書込み消去や書換え可能なタイプの光ディスクなどといった各種光ディスクに対応可能なものとされる。光ディスク装置200が用いられて、光ディスク10に記録された情報などのデータ再生が行われる。また、光ディスク装置200が用いられて、光ディスク10に情報などのデータ記録が行われる。
光ディスク装置200内に入れられる光ディスク10は、円板状のものとして形成されている。ディスクとして、例えば、「CD−ROM」,「DVD−ROM」などのデータ読出し専用の光ディスクや、「CD−R」,「DVD−R」,「DVD+R」などのデータ追記型の光ディスクや、「CD−RW」,「DVD−RW」,「DVD+RW」,「DVD−RAM」,「HD DVD」,「Blu-ray Disc」などのデータ書込み/消去やデータ書換え可能なタイプの光ディスクなどが挙げられる。また、ディスクとして、例えば二層の信号面(11)が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。光ディスク10の信号部11は、金属薄膜などの金属層等により形成されている。金属薄膜などから形成される層の信号面11に、情報やデータなどが記録される。
光ディスク装置200内にてデータなどの情報の記録が可能な光ディスク10においては、光ディスク10の信号部11に、データ/情報が光ディスク10に保存されるためのグルーブ(図示せず)が設けられている。グルーブ(groove)とは、細長いへこみを意味する。円板状光ディスク10が平面視されたときに、グルーブは、螺旋状に形成されている。光ディスク10の信号面側から、光ディスク10を眺めたときに、グルーブは、渦巻状のものとされる。グルーブは、非常に小さいものとされているので、グルーブは、目視不能とされる。図1において、便宜上、破線を用いて、光ディスク10の信号部11を示した。
上述した如く、「CD」は、「Compact Disc」の略称である。また、「DVD」は、「Digital Versatile Disc」もしくは「Digital Video Disc」の略称である。また、「CD−ROM」もしくは「DVD−ROM」の「ROM」は、「Read Only Memory」の略称である。「CD−ROM」もしくは「DVD−ROM」は、データ/情報読出し専用のものである。また、「CD−R」または「DVD−R」もしくは「DVD+R」の「R」は、「Recordable」の略称である。「CD−R」または「DVD−R」もしくは「DVD+R」は、データ/情報の書込みが可能なものである。また、「CD−RW」または「DVD−RW」もしくは「DVD+RW」の「RW」は、「Re-Writable 」の略称である。「CD−RW」または「DVD−RW」もしくは「DVD+RW」は、データ/情報の書換えが可能なものである。また、「DVD−RAM」は、「Digital Versatile Disc Random Access Memory 」の略称である。「DVD−RAM」は、データ/情報の読み書き/消去が可能なものである。
また、「HD DVD」は、「High Definition DVD 」の略称である。「HD DVD」は、従来のDVD系列のものと互換性をもたせ、且つ、従来のDVD系列のディスクよりも記憶容量の大きいものである。従来のCDやDVDには、赤色のレーザが用いられていたが、「HD DVD」の光ディスク10に記録されたデータ/情報が読み出されるときには、青紫色のレーザが用いられる。また、「Blu-ray 」とは、従来のCDやDVDで信号の読み書きに用いられていた赤色のレーザに対し、高密度記録が実現されるために採用された青紫色のレーザを意味する。
検査用ディスク(10)は、光ディスク装置200において、光ピックアップ装置20の検査を行うときに用いられるものとされている。光ピックアップ装置20の検査の初期設定を行うときに、光ピックアップ装置20の発光素子21から光ディスク(10)に向けて記録パルスが出力されてもディスクに影響が及ぼされないものとさせるために、検査用光ディスク(10)として、アルミ蒸着にて信号面が形成された再生専用のスタンプディスクが用いられている。ここでは、便宜上、再生専用のスタンプディスクとされた検査用光ディスクを符号(10)で示し、CD−Rなどの記録可能な光ディスクなどを符号10で示すものとする。
図1に示す光ディスク装置200は、上記各種光ディスクに対応可能なものとされる。光ディスク装置200は、各種光ディスクに対して記録/再生が可能なドライブ装置とされている。
光ディスク装置200内において、例えば音楽鑑賞用CDが再生されるときの光ディスク10の通常回転数は、約200〜500rpmである。rpm(revolutions per minute)とは、1分間あたりの回転数すなわち毎分回転数を意味する。例えば、CDは、線速度一定方式の光ディスクとされているので、光ディスク10の内周部15で音楽鑑賞用CDのデータが再生されるときの光ディスク10の通常回転数は、約500rpmである。これに対し、光ディスク10の外周部16で音楽鑑賞用CDのデータが再生されるときの光ディスク10の通常回転数は、約200rpmである。
光ディスク10の内周部15と、光ディスク10の外周部16との間で、音楽鑑賞用CDのデータが再生されるときの光ディスク10の通常回転数は、光ディスク装置200内において回転制御が行われることにより、例えば、500rpm、400rpm、300rpm、200rpmというように可変する。
近年、光ディスク10に記録されたデータ/情報の読出し速度や、光ディスク10にデータ/情報を記録させるときの書込み速度や書換え速度の高速化が要求されている。光デ
ィスク装置200は、通常のディスク回転数に対し、例えば、1倍速、2倍速、4倍速、8倍速、12倍速、16倍速、20倍速、24倍速、32倍速、48倍速、64倍速のディスク回転速度で、光ディスク10にデータ/情報を記録可能なものとされる。これらの速度は、光ディスク10の種類などにより異なる。また、光ディスク10にデータ/情報を記録させるときの光ディスク10の回転方式は、線速度一定方式もしくは角速度一定方式などに基づいて行われる。
線速度一定方式は、CLV方式と呼ばれている。「CLV」は、「Constant Linear Velocity」の略称である。これに対し、角速度一定方式は、CAV方式と呼ばれている。「CAV」は、「Constant Angular Velocity 」の略称である。
光ディスク装置200は、通常のディスク回転数に対し、例えば約1〜64倍速のディスク回転速度で、光ディスク10にデータ/情報を記録可能な光ディスク装置200とされる。例えば、CD−Rの光ディスク10にデータ/情報が記録されるときに、通常のディスク回転数に対し、約4〜32倍速のディスク回転速度で、光ディスク10にデータ/情報を記録可能な光ディスク装置200とされることが好ましい。
通常のディスク回転数に対し、例えば約1倍速の速度で光ディスク10にデータ/情報の記録が行われる場合、データの記録工程は、非常に安定した状態で行われる。従って、この光ディスク10は、高品質なデータ記録が行われた光ディスク10となる。
また、通常のディスク回転数に対し、例えば約4倍速の速度で光ディスク10にデータ/情報の記録が行われる場合、データの記録工程に甚だしく時間がかけられることなく、データの記録工程は、通常の安定した状態で行われる。従って、この光ディスク10は、通常の良好な品質のデータ記録が行われた光ディスク10となる。また、光ディスク10へのデータ/情報の記録作業は、異常に長い時間を要することなく通常の時間内で終了する。
また、通常のディスク回転数に対し、例えば約32倍速の速度で光ディスク10にデータ/情報の記録が行われる場合、データの記録工程に長い時間がかけられることなく、データの記録工程は、略安定した状態で行われる。従って、この光ディスク10は、通常の品質のデータ記録が行われた光ディスク10となる。また、光ディスク10へのデータ/情報の記録作業は、短い時間内で終了する。
また、通常のディスク回転数に対し、例えば約64倍速の速度で光ディスク10にデータ/情報の記録が行われる場合、データの記録工程は迅速に行われる。従って、光ディスク10へのデータ/情報の記録作業は速やかに終了する。
光ディスク装置200を構成する各種のものについて詳しく説明する。また、光ディスク装置200を構成する各種のものの動作などについて詳しく説明する。
図1は、光ディスク装置を示すシステム構成図である。また、図2の(a)は、受光素子(FMD)から出力されるパワーモニタ信号を示す波形図、(b)は、(a)のパワーモニタ信号に対応したサンプル・ホールド信号(WAPC信号)を示す波形図、(c)は、受光素子(FMD)から出力されるパワーモニタ信号と、ディスクに記録が行われるときのライトパワー値との関係を示す波形図、(d)は、(a)のパワーモニタ信号に対応したピーク・ホールド値(PH値)と、ボトム・ホールド値(BH値)とを示す説明図、(e)は、受光素子の電圧(FMD電圧)と、D/Aコンバータの設定値(WDAC設定値)との関係を示す説明図である。
受光素子22(図1)は、発光素子21から出力されるレーザ光をモニタして、発光素子21を制御するためにフィードバックをかけるフロントモニタダイオード22とされている。上述した如く、フロントモニタダイオード(Front Monitor Diode )は、「FMD」と略称される。図2(a)(c)(d)の如く、受光素子いわゆるFMDは、負の極性をもつものとされている。
光ディスク装置200は、インタフェース90を介してパーソナルコンピュータなどのコンピュータ300と接続可能なものとされている。コンピュータ300は、光ディスク装置200の制御方法を実行させるための起動指令を与える情報処理装置である。このコンピュータ300は、ピックアップ装置20の検査結果を確認するための表示装置(図示せず)を備えるものとされている。パーソナルコンピュータ(Personal Computer )は、「PC」と略称とされている。また、パーソナルコンピュータは、パソコン等と略称されて用いられている。
インタフェース90は、光ディスク装置200内のエンコーダ/デコーダ80に接続され、光ディスク装置200と、PCなどのコンピュータ300との間における記録/再生データの送受信を制御する。
光学式ピックアップ装置20は、光ディスク10に近接され、光ディスク10に向けてレーザ光を照射させて、光ディスク10に情報を記録させたり、光ディスク10の情報を書き換えたり、光ディスク10の情報を再生させたり、光ディスク10の情報を消去させたりする光学ヘッドとされている。光ピックアップ(optical pickup)は、「OPU」と略称される。
光学式ピックアップ装置20は、光ディスク10にレーザ光を照射させる対物レンズ(図示せず)と、対物レンズなどを介して光ディスク10の信号面11へとレーザ光を出射する発光素子21と、発光素子21から出射されるレーザ光の記録パワー値もしくは再生パワー値を検出する受光素子22と、発光素子21へ電流を送り発光素子21を発光させるレーザドライバ30と、光ディスク10から反射されたレーザ光の一部を受光するフォトディテクタ23とを少なくとも備えるものとして構成されている。
また、光学式ピックアップ装置20は、このピックアップ装置20を光ディスク10の記録/再生対象の記録トラック面に対応した位置に移動させるスライド機構と、光ディスク10に出射したレーザ光を記録/再生対象の記録トラックに追従させる制御すなわちトラッキング制御を行うためのトラッキング機構と、光ディスク10に出射したレーザ光の焦点ずれを補正する制御すなわちフォーカス制御を行うためのフォーカス機構とを備えるものとして構成されている(何れも図示せず)。このように、光ピックアップ装置20は、スレッド送り制御用のアクチュエータと、トラッキング制御用のアクチュエータと、フォーカス制御用のアクチュエータとを備えるものとされている(何れも図示せず)。
光ピックアップ装置20の発光素子21から出力されたレーザ光は、回折格子(図示せず)、ダイバージェントレンズ(図示せず)、レフレクトミラー(図示せず)、対物レンズ(図示せず)などを介して、ディスク10に照射される。
不図示の回折格子は、光の回折を利用して、発光素子21から出射されたレーザ光を幾つかに分けるものとされている。詳しく説明すると、回折格子は、光の回折を利用して、発光素子21から出射されたレーザ光を一つのメインビーム(図示せず)と、二つのサブビーム(図示せず)とに分ける役割を果たす。また、不図示のダイバージェントレンズは、発光素子21から出射されたレーザ光を集めるものとされる。また、レフレクトミラー(Reflect Mirror)は、「RM」と略称される。RMは、一部のレーザ光を反射させ、一
部のレーザ光を透過させる。また、上述した如く、対物レンズ(objective lens)は、「OBL」と略称される。不図示のOBLは、データ/情報が記録される光ディスク10の信号部11へレーザ光を集光させる役割を果たす。
不図示の回折格子、不図示のダイバージェントレンズ、不図示のRM、不図示のOBLなどを経由したレーザ光は、光ディスク10の信号部11に対応した最適状態のレーザ光となる。不図示のOBLから光ディスク10の信号部11に向けて最適状態のレーザ光が照射される。
検査の対象とされる光ディスク装置200の光ピックアップ装置20は、1/4波長板などの偏光用光学素子(図示せず)が設けられていない無偏光光学系のものとされている。1/4波長板などの偏光用光学素子(図示せず)が設けられていない無偏光光学系の光ピックアップ装置20は、1/4波長板などの偏光用光学素子(図示せず)が設けられた偏光光学系の光ピックアップ装置(図示せず)よりも価格低減化が図られたものとなる。偏光用光学素子が設けられていないものとされている場合、検査用光ディスク(10)から反射されて発光素子21に戻されてきた戻り光の影響は、大きいものとなる。
発光素子21について説明すると、このものを構成するダイオードは、主に二極の半導体素子とされ、レーザダイオードは、二極の半導体素子から構成された発光されるものとされている。また、発光素子21は、例えば波長が約650nm(ナノメータ)のレーザ光や、波長が約780nmのレーザ光などといった異なる波長のレーザ光を出射可能なレーザダイオード21として形成されている。上述した如く、レーザダイオード(Laser Diode )は、「LD」と略称される。
光学式ピックアップ装置20が用いられて、光ディスク10にデータ/情報が記録されるときには、高いレーザパワーが必要とされる。そのため、光ディスク10にデータ/情報が記録されるときには、LD21から高エネルギーのレーザ光が出射される。光ディスク10にデータ/情報が記録されるときには、約数十mW〜数百mW(ミリワット)のレーザパワーが必要とされる。このような状態で光学式ピックアップ装置20のLD21が使用されると、LD21の温度は上昇し、LD21は高温状態となる。
光学式ピックアップ装置20のLD21から出射されるレーザ光もしくはレーザ光線のパワーは、例えば0.2mW〜500mWのパワーとされる。光学式ピックアップ装置20が用いられて、光ディスク10に記録されたデータ/情報が読み出されるときには、LD21から出射されるレーザ光のパワーは、数mWの少ないパワーで十分とされる。光ディスク10に記録されたデータ/情報が読み出されるときには、LD21から出射されるレーザ光のパワーは、例えば約5mW前後の少ないパワーで十分とされる。
しかしながら、光学式ピックアップ装置20が用いられて、光ディスク10にデータ/情報が記録されるときには、多くのレーザパワーが必要とされる。光ディスク10にデータ/情報が記録されるときには、光ディスク10の種類や、光ディスク10の記録用回転速度などにもよるが、約数十mW〜数百mWのレーザパワーが必要とされる。このときに、LD21の温度は上昇し、LD21は高温状態となる。
発光するLD21から生じた熱により、LD21自体もしくはLD21の周辺の温度が変化する。また、LD21における発振波長は、温度に依存するため、LD21自体もしくはLD21の周辺の温度が変化すると、LD21から出射されるレーザ光の波長が変動する。LD21から出射されるレーザ光の波長が大幅に変動すると、光学式ピックアップ装置20が用いられて光ディスク10にデータ/情報が記録されるときに、データ記録品質の低い光ディスクが形成される。また、LD21から出射されるレーザ光の波長が大幅
に変動すると、光学式ピックアップ装置20が用いられて光ディスク10のデータ/情報が読み取られるときに、読取りエラーが生じることも心配される。このようなことから、レーザ光の波長は、なるべく変動することなく略一定の波長に保たれることが好ましい。
例えばCD用レーザ光の波長は、約770〜805nm(ナノメータ)とされる。また、DVD用レーザ光の波長は、約630〜670nmとされる。また、「HD DVD」もしくは「Blu-ray Disc」用レーザ光の波長は、約390〜420nmとされる。これらの各波長が、各数値範囲内においてなるべく変動することなく略一定の波長に保たれるために、LD21の使用動作温度は、例えば約−10℃を超え80℃未満、好ましくは約0〜70℃の範囲内とされる。
LD21は、レーザドライバ30から供給される駆動電流に基づいて、検査用光ディスク(10)に対して記録または再生を行うためのレーザ光を出射するものとされている。LD21の駆動方式として、ノンマルチパルス方式が採用されている。ノンマルチパルス方式とは、スペース区間(図2(a))においてはリードパワー値Prが出力され、マーク区間においてはライトパワー値Pmが出力されるものとされ、1つの記録マークを1つの記録パルスで形成するものとされている。マーク区間における先頭側の所定区間、バイアス値Δをライトパワー値に重畳させてLD21を駆動させるものも使用可能とされる。バイアス値Δは、ライトパワー値Pmと、リードパワー値Prとの差分値の数%〜20%程度とされる。
受光素子22は、LD21の正面側に取り付けられる。LD21から光ディスク10に対して出射されたレーザ光の一部を受光して、この受光量に比例した受光電流を生成するものとされている。この受光電流は、パワーモニタ信号とされる。受光素子22は、LD21の発光出力いわゆるパワー値を観測し、APC(Auto Power Control)を実施するために必要なパワーモニタ信号を生成するためのFMD22とされている。パワーモニタ信号は、例えばI/V変換器(図示せず)などを介して電圧に変換されて、複数のサンプル・ホールド回路101,113に供給される。詳しく説明すると、パワーモニタ信号は、不図示のI/V変換器などを介して電圧に変換されたのちに、第一のサンプル・ホールド回路101と、第二のサンプル・ホールド回路113とに供給される。I/V変換器とは、プロセス電流出力を電圧出力の信号に変換するものである。また、サンプル・ホールド回路は、SH回路と略称される。「SH」は、「Sample Hold」の略称である。
レーザドライバ30は、LD21を駆動させてLD21からレーザ光を出させるレーザ駆動回路30とされている。また、レーザドライバ30は、一個の基板の表面もしくは内部において、多くの回路素子が一体として結合されて構成された超小型構造の電子回路とされている。すなわちレーザドライバ30は、集積回路(IC)として構成されている。「IC」は、「Integrated Circuit」の略称である。レーザドライバ30は、LD21を駆動させるものであることから、便宜上、レーザドライバ30をLDドライバ30と略称する。LDドライバ(LD Driver )は、「LDD」と略称される。
フォトディテクタ23は、光ディスク10からの反射光の一部を受光して、この受光量に比例した受光電流を生成する光検出器23とされている。この受光電流は、検出信号とされる。フォトディテクタ23は、光を受けて、その信号を電気信号に変えて、光ピックアップ装置20のレンズホルダ(図示せず)のサーボ機構(図示せず)を動作させるための信号を出力する。フォトディテクタ23で生成された検出信号は、I/V変換器(図示せず)を介して電圧に変換され、TE生成回路41、FE生成回路42、RF生成回路43にそれぞれ供給される。
「TE」は、「Tracking Error」の略称である。また、「FE」は、「Focusing Error
」の略称である。また、「RF」は、「radio frequency 」の略称である。「RF」とは、電波と略同じ高い周波数に変換された信号を意味する。また、フォトディテクタは、PDと略称される。「PD」は、「Photo Detector」の略称である。また、光検出器は「PDIC」とも呼ばれる。「PDIC」は、上述した如く「Photo Diode IC」の略称である。
TE生成回路41は、PD23で生成された検出信号に基づいて、光ピックアップ装置20に備えられたトラッキング制御用アクチュエータ(図示せず)を駆動するためのTE信号を生成するものとされている。また、FE生成回路42は、PD23で生成された検出信号に基づいて、光ピックアップ装置20に備えられたフォーカス制御用アクチュエータを駆動するためのFE信号を生成するものとされている。また、RF生成回路43は、PD23で生成された検出信号に基づいて、RF信号を生成するものとされている。
マルチプレクサ回路50には、TE生成回路41で生成されたTE信号が入力される。また、マルチプレクサ回路50には、FE生成回路42で生成されたFE信号が入力される。また、マルチプレクサ回路50には、RF生成回路43で生成されたRF信号が入力される。また、マルチプレクサ回路50には、SH回路113から出力されたWSHO信号が入力されて供給される。WSHO信号とは、データ記録用サンプル・ホールド信号を意味する。マルチプレクサ回路50は、システムコントローラ60からの指令に基づいて、TE信号、FE信号、RF信号、WSHO信号のうち、少なくとも一種以上の信号を出力信号として選択するものとされている。マルチプレクサ回路は、例えば分割入力された各信号を一つにまとめて出力する電気回路を意味する。
ピーク・ホールド回路51は、マルチプレクサ回路50において選択された信号のピーク値を保持するものとされている。ピーク・ホールド回路51に入力されたピーク値は、アナログ値とされている。ピーク・ホールド回路51に入力されたアナログ値のピーク値は、A/Dコンバータ52を介してアナログ値からデジタル値へと変換されて、システムコントローラ60に供給される。ピーク・ホールド回路は、PH回路と略称される。「PH」は、「Peak Hold 」の略称である。「PH」は、FMD22から送られるパワーモニタ信号における「Peak Hold 」を意味する(図2(a)(d))。
また、上述した如く、A/Dコンバータ(Analog to Digital Converter )とは、アナログ値からデジタル値への変換を行うチップもしくは基板または回路を意味する。また、アナログ(analog)とは、物質やシステムなどの状態を連続的に変化する物理量などによって表現することを意味する。これに対し、デジタル(digital )とは、物質やシステムなどの状態を離散的な数字や文字などの信号により表現することを意味する。
ボトム・ホールド回路53(図1)は、マルチプレクサ回路50において選択された信号のボトム値を保持するものとされている。ボトム・ホールド回路53に入力されたボトム値は、アナログ値とされている。ボトム・ホールド回路53に入力されたアナログ値のボトム値は、A/Dコンバータ54を介してアナログ値からデジタル値へと変換されて、システムコントローラ60に供給される。ボトム・ホールド回路は、BH回路と略称される。「BH」は、「Bottom Hold 」の略称である。「BH」は、FMD22から送られるパワーモニタ信号における「bottom Hold 」を意味する(図2(a)(d))。
システムコントローラ60(図1)は、CPU、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータなどとされ、光ディスク装置200全般のシステム制御を司る制御部60とされる。「CPU」は、「Central Processing Unit 」の略称である。「CPU」とは、中央演算装置を意味する。システムコントローラ60が備える各機能は、ソフトウェアいわゆるプログラムにより実現される。ソフトウェアにより実施される各機能は、システムコント
ローラ60がアクセス可能なメモリ70に格納されている。
例えばシステムコントローラ60は、OPC処理機能をファームウェア(プログラム)又はハードウェアによって行わせるものとされている。ファームウェアとは、ハードウェアの基本的な制御が行われるために機器に組み込まれたソフトウェアを意味する。ハードウェアとは、コンピュータを構成する電子回路や周辺機器などの物理的実体のあるものを意味する。ソフトウェアとは、コンピュータが動作されるための手順・命令をコンピュータが理解できる形式で記述され、まとめられたものを意味する。例えば、システムコントローラ60に備えられた各機能が、ハードウェアいわゆる回路として実現されたものも使用可能とされる。
「OPC」とは、CD−Rなどのデータが記録可能な光ディスク10の内周部15に、レーザ光による試書きを行うことで、光ピックアップ装置20のLD21から適切なパワーのレーザ出力を行わせることを意味する。「OPC」は、「Optimum Power Control 」の略称である。
また、システムコントローラ60は、光ディスク10におけるデータの記録/再生を行う場合に、光ディスク10に応じた変調/復調処理を施すために、エンコーダ/デコーダ80の起動を制御する。
また、システムコントローラ60は、例えば、RF信号のピーク値およびボトム値に基づいて所定の記録/再生処理を実行し、TE信号やFE信号のピーク値およびボトム値に基づいて所定のサーボ処理を実行するものとされている。また、システムコントローラ60は、複数のAPC回路103,115や、ACC回路112を適宜なタイミングで稼動すべく、次の処理を行うものとされている。なお、「APC」は、「Auto Power Control」の略称である。また、「ACC」は、「Automatic Current Control 」の略称である。
システムコントローラ60は、リードパワー値Prを一定にさせるためのAPCを実施すべく、リードパワー値Prの基準となるAPC用基準値(デジタル値)を、D/AコンバータであるRDAC102に対して供給する。
また、システムコントローラ60は、ライトパワー値Pmを一定にさせるためのAPCを実施すべく、ライトパワー値Pmの基準となるAPC用基準値(デジタル値)を、D/AコンバータであるWDAC114に対して供給する。
また、システムコントローラ60は、LD21がライトパワー値Pmを出力するときに、LD21の駆動電流を一定にさせるためのACC(Automatic Current Control )を実施すべく、基準とするACC用基準値(デジタル値)を、D/AコンバータであるWDAC111に対して供給する。
上述した如く、D/Aコンバータ(Digital to Analog Converter )とは、デジタル値からアナログ値への変換を行うチップもしくは基板または回路を意味する。データ読出し用のRDAC102と、データ記録用の第一のWDAC114と、データ記録用の第二のWDAC111とは、デジタル信号をアナログ信号に変換させるコンバータ手段を構成するものとされている。
また、システムコントローラ60は、実際の記録時に用いられるライトストラテジ情報を、記憶手段70いわゆるメモリ70に記録させておく。ライトストラテジ情報とは、RANDOM_EFMなど、記録パルスの所定パターンのことを意味する。システムコントローラ60は、ライトストラテジ情報に基づいてLD21を駆動すべく、APC用基準値
やACC用基準値を適宜なタイミングで調整する。
ライトストラテジ(Write Strategy)について詳しく説明する。CDやDVDなどの各種メディアに対し、情報などのデータが記録されるときに、各種メディアに対応して書込み方法を変化させることが必要とされる。CDやDVDに装備される記録用ドライブは、使用されるメディアの微妙な違いに合わせて、書込み方法を変えることで、より品質の高い書込みを実現させるために、各種のライトストラテジといった書込み方法を備えるものとされている。「ライトストラテジ」とは、CDやDVDなどの各種メディアに対するデータの書込み方法を意味する。ライトストラテジは、通常、ファームウェア内に収録されている。ファームウェア(Firmware)とは、ハードウェアに組み込まれて動作するプログラムを意味する。また、「EFM」とは、8ビットのデータを記録に適した14ビットのデータ列に置き換えて記録する変調方式を意味する。「EFM」は、「eight to fourteen modulation」の略称である。
メモリ70として、例えばEEPROMなどのROMが用いられた。ROMとは、読出し専用メモリを意味する。「ROM」は、「read-only memory」の略称である。EEPROMとは、電気的に内容を書き換えることが可能なROMを意味する。EEPROMは、いわゆる不揮発性メモリである。EEPROMの変更が行われるときには、通常の電圧よりも高い電圧により行われる。また、EEPROMは、記憶された情報を電気的に消去可能なものとされている。「EEPROM」は、「Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory」の略称である。前記EEPROMに代えて、他のメモリ(図示せず)が用いられたものも使用可能とされる。
例えば前記EEPROMに代えて、EPROMがメモリ(70)として記憶手段(70)に用いられたものも使用可能とされる。EPROMとは、記憶の消去・書込みを何度でも行うことが可能とされるROMを意味する。EPROMは、記憶が消去されるときに、読出し時と異なる特殊な方法で行われるものとされている。「EPROM」は、「Erasable Programmable Read Only Memory」の略称である。また、前記EEPROMや、前記EPROMに代えて、記憶手段(70)として、例えばフラッシュメモリ(flash memory)などのその他の記憶手段(図示せず)が用いられたものも使用可能とされる。
システムコントローラ60に備えられた比較判定手段65により、メモリ70に記録されたライトストラテジ情報と、LD21から出力される現在のレーザパワーの状態とが比較され、光ディスク10に対する記録実行の可否判定が行われる。比較判定手段65は、システムコントローラ60に入れられたプログラムを構成する比較判定部65とされている。
エンコーダ/デコーダ80は、光ピックアップ装置20の検査においてLD21を記録パルスで駆動する場合、コンピュータ300からインタフェース90を介して供給される検査用記録データに、所定の変調処理を行うものとされている。また、エンコーダ/デコーダ80は、光ピックアップ装置20の検査を行うために、検査用光ディスク(10)を再生するときに、検査用光ディスク(10)から再生されたRF信号に、所定の復調処理を行うものとされている。復調された後のデータは、インタフェース90を介してコンピュータ300に供給可能とされる。例えば光ピックアップ装置20を用いてCD−Rメディアにデータが追記される場合、所定の変調/復調処理として、EFM(Eight to Fourteen Modulation)方式と、CIRC(Cross Interleaved Reed-Solomon Code )方式とが用いられる。
エンコーダ/デコーダ80の動作について詳しく説明する。エンコーダ/デコーダ80には、データの読み書きが可能な記憶手段(図示せず)が接続されている。データの読み
書きが可能な記憶手段は、システムコントローラ60にも接続されている。データの読み書きが可能な記憶手段として、例えばRAMが用いられた。RAMとは、記憶場所や順序に関係することなく略同一時間でデータにアクセスできる記憶装置を意味する。「RAM」は、「random access memory」の略称である。
コンピュータ300からインタフェース90を介してデータ再生要求コマンドの信号が送られたときに、RAMは、エンコーダ/デコーダ80のデコーダにおいてデコード処理中のデータを一時記憶する。デコード(decode)とは、一定の規則に基づいて符号化されたデータを復号させ、もとのデータを取り出させることを意味する。例えばCDメディアのデータフォーマットの場合、変調コードとしてEFM(8/14変調)が採用され、誤り訂正符号としてCIRCが採用されている。エンコーダ/デコーダ80のデコーダは、RF生成回路43にて生成されたRF信号に基づいて、前述の変調コードおよび誤り訂正符号に基づいたデコード処理を行う。また、一時記憶されたデータは、インタフェース90を介してコンピュータ300に送信される。
また、エンコーダ/デコーダ80に接続された不図示のRAMは、コンピュータ300からインタフェース90を介して受信された記録データを一時記憶する。RAMに一時記憶された記録データは、エンコーダ/デコーダ80のエンコーダにおけるエンコード処理時にアクセスされる。エンコード(encode)とは、一定の規則に基づいてデータを符号化させることを意味する。例えばCDメディアのデータフォーマットの場合、CIRC符号化処理や、EFM変調処理およびスクランブル処理などがエンコード処理に該当する。
また、エンコーダ/デコーダ80は、サンプル・ホールド信号(RAPC信号)を一方のSH(Sample Hold )回路101に供給する。サンプル・ホールド信号(RAPC信号)とは、SH回路101に対して、スペース区間(図2(a))に対応したパワーモニタ信号を、所定のサンプリング期間分、サンプル・ホールドさせるための制御信号を意味する。このサンプル・ホールド信号(RAPC信号)は、第一のSH回路101を制御する第一のサンプル・ホールド信号(RAPC信号)とされている。
また、エンコーダ/デコーダ80(図1)は、他のサンプル・ホールド信号(WAPC信号)を他方のSH(Sample Hold )回路113に供給する。サンプル・ホールド信号(WAPC信号)とは、SH回路113に対して、マーク区間(図2(a))に対応したパワーモニタ信号を、所定のサンプリング期間分、サンプル・ホールドさせるための制御信号を意味する。他のサンプル・ホールド信号(WAPC信号)は、第二のSH回路113を制御する第二のサンプル・ホールド信号(WAPC信号)とされている。
また、エンコーダ/デコーダ80は、LD21がライトパワー値Pmを出力するときに、APCもしくはACCの何れか一方の制御を選択すべく、スイッチ116に向けてEFMG信号を出力させ、スイッチ116のON/OFF制御を行う。この結果、ライトパワー信号発生回路117から出力されるライトパワー信号VWDCとしては、ACC回路112の出力またはAPC回路115の出力の何れか一方が選択される。
さらに、エンコーダ/デコーダ80(図1)は、リードパワー値Prと、ライトパワー値Pmとを有した記録パルスを形成すべく、スイッチ105のON/OFFを制御するためのLDON信号、スイッチ118のON/OFFを制御するためのPEO信号を、各スイッチ105,118に対して供給する。パワーモニタ信号は、LD21の発光出力に対し極性が反転して生成されるため、マーク区間(図2(a))のパワー値すなわちライトパワー値Pm(図2(c))は、スペース区間のパワー値すなわちリードパワー値Prよりも低いものとなる。
スイッチ105に送られるLDON信号(図1)は、スペース区間(図2(a))およびマーク区間ともに、スイッチ105(図1)をONの状態とさせて電圧をHレベルとさせる。図1においては、スイッチ105に送られる信号として、便宜上、LDON信号が記載されているが、スイッチ105をOFFの状態とさせるときには、スイッチ105をOFFの状態にさせるPEO信号がスイッチ105に送られる。
スイッチ118に送られるPEO信号は、スペース区間(図2(a))では、スイッチ118(図1)をOFFの状態とさせて電圧をLレベルとさせ、マーク区間(図2(a))では、スイッチ118(図1)をONの状態とさせて電圧をHレベルとさせる。図1においては、スイッチ118に送られる信号として、便宜上、PEO信号が記載されているが、スイッチ118をONの状態とさせるときには、スイッチ118をONの状態にさせるPWO信号がスイッチ118に送られる。図1に示す各信号は、便宜上、表記されたものである。
光ディスク装置200の設計仕様などにより、例えばLD21がライトパワー値Pmを出力するときに、APCもしくはACCの何れか一方の制御を選択すべく、スイッチ116に向けてEFMG信号を出力させて、スイッチ116のON/OFF制御を行わせるといった動作の実行は、前記エンコーダ/デコーダ80に代えて、例えばシステムコントローラ(60)が行うものも使用可能とされる。前記スイッチ105,116,118は、スイッチ105,116,118の近傍に備えられた切換制御回路(図示せず)により、ON/OFF制御が行われる。
一方のSH回路101は、エンコーダ/デコーダ80から供給されたサンプル・ホールド信号(RAPC信号)がHレベルとなる期間中、FMD22より供給されたパワーモニタ信号をサンプル・ホールドする。即ち、一方のSH回路101は、サンプリングが行われている期間中に、FMD22で生成されたパワーモニタ信号をサンプル・ホールドする。一方のSH回路101によりサンプル・ホールドされ、一方のSH回路101から出力される信号をRSHO信号とする。RSHO信号とは、データ読出し用サンプル・ホールド信号を意味する。
他方のSH回路113は、エンコーダ/デコーダ80から供給されたサンプル・ホールド信号(WAPC信号)がHレベルとなる期間中、FMD22より供給されたパワーモニタ信号をサンプル・ホールドする。即ち、他方のSH回路113は、サンプリングが行われている期間中に、FMD22で生成されたパワーモニタ信号をサンプル・ホールドする。他方のSH回路113によりサンプル・ホールドされ、他方のSH回路113から出力される信号をWSHO信号とする。このWSHO信号は、APC回路115と、マルチプレクサ回路50とに供給される。
一方のAPC回路103は、一方のSH回路101においてサンプル・ホールドされたRSHO信号と、RDAC102によってデジタル値からアナログ値に変換されたAPC用基準値との差信号を求める。一方のAPC回路103は、この差信号に基づいて、リードパワー値Prを所定の目標値とすべくAPCを実行する。即ち、一方のAPC回路103は、この差信号に基づいて、リードパワー値PrをAPC用基準値に応じたパワー値とさせるべくAPCを実行する。一方のAPC回路103は、データ読出し用の第一のAPC回路103とされている。
また、他方のAPC回路115は、他方のSH回路113においてサンプル・ホールドされたWSHO信号と、WDAC114によってデジタル値からアナログ値に変換されたAPC用基準値との差信号を求める。他方のAPC回路115は、この差信号に基づいて、ライトパワー値Pmを所定の目標値(APC用基準値に応じたパワー値)とすべくAP
Cを実行する。即ち、他方のAPC回路115は、この差信号に基づいて、ライトパワー値PmをAPC用基準値に応じたパワー値とさせるべくAPCを実行する。他方のAPC回路115は、データ記録用の第二のAPC回路115とされている。
ACC回路112は、システムコントローラ60によってWDAC111に設定されたACC用基準値に基づいて、LD21の駆動電流を一定にさせるべくACCを実行する。なお、ACCは、FMD22で生成されたパワーモニタ信号とは無関係に行われる。
リードパワー信号発生回路104は、APC回路103からのAPC出力に基づいて、FMD22で観測されたリードパワー値Prを一定とすべく、リードパワー信号VRDCを生成する。このリードパワー信号VRDCは、LDON信号によってスイッチ105がONの状態とされた場合に、LDドライバー30に供給される。
ライトパワー信号発生回路117には、スイッチ116がON/OFFされることにより、ACC回路112からのACC出力またはAPC回路115からのAPC出力の何れか一方が供給される。そして、ライトパワー信号発生回路117は、ACC出力またはAPC出力に基づいて、FMD22で観測されたライトパワー値Pmを一定とすべく、ライトパワー信号VWDCを生成する。このライトパワー信号VWDCは、例えばPWO信号によってスイッチ118がONの状態とされた場合に、LDドライバー30に供給される。
LDドライバー30は、リードパワー信号発生回路104から供給されるリードパワー信号VRDCと、ライトパワー信号発生回路117から供給されるライトパワー信号VWDCとに基づいて、LD21を駆動させる。この結果、リードパワー値Prとライトパワー値Pmとを有する記録パルスが、LD21から出力される。検査用光ディスク(10)を再生させる場合には、リードパワー信号発生回路104からリードパワー信号VRDCのみがLDドライバー30に供給されて、LD21が駆動される。
図1に示す如く、光ディスク装置200は、光ディスク10に対するデータの記録が行われるときに光ディスク10に対しレーザを照射させ、且つ、光ディスク10に記録されたデータが読み込まれるときに光ディスク10に対しレーザを照射させるLD21と、LD21から出力されたレーザをモニタしてLD21の制御にフィードバックをかけさせるためのFMD22とを有する光ピックアップ装置20を備えたものとされている。
また、この光ディスク装置200は、FMD22から送信されるパワーモニタ信号を保持するSH回路113と、SH回路113によりサンプル・ホールドされたWSHO信号のピーク値を保持するPH回路51と、SH回路113によりサンプル・ホールドされたWSHO信号のボトム値を保持するBH回路53とを、少なくとも備えるものとして構成されている。
このように光ディスク装置200が構成されていれば、光ディスク10にデータが記録されるときに、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定は、光ディスク装置200内にて良好に行われる。SH回路113によりサンプル・ホールドされPH回路51に保持されたWSHO信号のピーク値と、SH回路113によりサンプル・ホールドされBH回路53に保持されたWSHO信号のボトム値とに基づいて、LD21から出力されるレーザパワーの不安定度が検出される。これにより、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定が行われる。
FMD22から出力されたパワーモニタ信号(図1)は、エンコーダ/デコーダ80から出力されるサンプル・ホールド信号(WAPC)(図1,図2(b))によって、SH
回路113にサンプル・ホールド(S/H)される。
SH回路113から出力されたWSHO信号は、各信号を一つにして出力するマルチプレクサ回路50を経由して、PH回路51と、BH回路53とに供給される。SH回路113から出力されたWSHO信号は、TE信号、FE信号、RF信号、WSHO信号などの各信号のうち、少なくとも一種以上の信号を一つにして出力するマルチプレクサ回路50を経由して、PH回路51と、BH回路53とに振り分けられて供給される。
PH回路51に入力された信号のピーク値は、アナログ値とされている。PH回路51に入力されたアナログ値をデジタル値に変換させるピーク値用A/Dコンバータ52が、光ディスク装置200に設けられている。また、BH回路53に入力された信号のボトム値も、同じくアナログ値とされている。BH回路53に入力されたアナログ値をデジタル値に変換させるボトム値用A/Dコンバータ54が、光ディスク装置200に設けられている。第一のA/Dコンバータ52と、第二のA/Dコンバータ54とは、アナログ信号をデジタル信号に変換させるコンバータ手段を構成するものとされている。
前記各A/Dコンバータ52,54が光ディスク装置200に設けられていれば、信号のピーク値およびボトム値の演算処理は正確に行われる。このようにすることで、LD21の不安定度の検出が正確に行われる。また、これに伴って、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定が正確に行われる。信号のピーク値およびボトム値の演算処理は、システムコントローラ60内において行われる。
次に、図1〜図5を用いて、光ディスク装置200の制御方法が行われる工程に沿って説明する。
図3は、サンプル・ホールドされた信号(WSHO信号)と、ディスクに記録が行われるときのライトパワー値との関係を示す説明図、図4は、レーザパワーの不安定度PB(PH−BH)と、ディスクに記録が行われるときのライトパワー値との関係を示す説明図、図5は、ディスクに対する記録可否の判定が行われる状態を示す説明図である。
図1の如く、光ディスク装置200は、上記LD21と、上記FMD22とを有する上記光ピックアップ装置20と、上記メモリ70と、上記システムコントローラ60内の上記比較判定部65とを少なくとも備えるものとして構成されている。これらのものを備える光ディスク装置200を用いて、光ディスク10に対するデータの記録判定を行う。このような光ディスク装置200において、光ピックアップ装置20の自己検査方法が行われる。
LD21は、CD−Rなどの光ディスク10に対するデータの記録を行うときに光ディスク10に対しレーザ光を照射させ、且つ、CD−ROM,CD−Rなどの光ディスク10に記録されたデータを読み込むときに光ディスク10に対しレーザ光を照射させるものとされている。また、FMD22は、LD21から出力されるレーザ光をモニタしてLD21の制御にフィードバックをかけさせるためのものとされている。
メモリ70は、LD21から出力されるレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図2(a)(d),図4,図5)の記録が可能な上記EEPROMとされている。不安定度PB(PH−BH)について、図2(a)(d),図3を用いて説明すると、不安定度PB(PH−BH)は、PH(Peak Hold )値と、BH(Bottom Hold )値との差とされる。即ち、不安定度PB(PH−BH)は、PH値と、BH値との差とされる信号の不安定量を意味する。
比較判定部65(図1)は、メモリ70に記録されたレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図4)と、LD21(図1)から出力される現在のレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図5)とを比較して、光ディスク10(図1)に対する記録の可否を判定するものとされている。
このように、光ディスク装置200は、光ディスク10に対するデータの記録を行うときに光ディスク10に対しレーザ光を照射させ、且つ、光ディスク10に記録されたデータを読み込むときに光ディスク10に対しレーザ光を照射させるLD21と、このLD21から出力されるレーザ光をモニタしてLD21の制御にフィードバックをかけさせるためのFMD22とを有する光ピックアップ装置20と、LD21から出力されるレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図4)の記録が可能とされたメモリ70(図1)と、このメモリ70に記録されたレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図5)と、LD21(図1)から出力される現在のレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図5)とを比較して、光ディスク10(図1)に対する記録の可否を判定する比較判定部65とを備えるものとして構成されている。
このように光ディスク装置200が構成されていれば、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定は、光ディスク装置200内にて自動的に行われる。光ディスク装置200の設定当初において、CD−Rなどの記録可能な光ディスク10が用いられることなく、LD21から記録用のレーザパワーが出力されて、検査用の光ディスク(10)から反射されたレーザ光の戻り光を含むレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図4)が、FMD22(図1)にて測定される。
また、CD−Rなどの各種光ディスク10に対応して、記録用のレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図4)が、メモリ70(図1)に記録される。また、記録用のレーザパワーの大きさ毎に、レーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図4)が、メモリ70(図1)に記録される。また、システムコントローラ60内の比較判定部65にて、OPCを行ったときのレーザパワーを、メモリ70に記録されたレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図5)に照合させて、光ディスク10に対する記録の可否を判定させる。このようにして、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定は行われる。
光ディスク装置200の制御方法について説明すると、まず、記録が行われるときのレベルのレーザパワーを照射させても影響が及ぼされることのない検査用光ディスク(10)を光ディスク装置200に装着させる。検査用光ディスク(10)として、例えばCD−ROMなどの読出し専用のスタンプディスクを用いる。
具体的に説明すると、光ディスク装置200の制御方法を行うときに、スタンプメディアいわゆる通常のCD−ROMを光ディスク装置200に入れる。スタンプメディアとされるスタンプCDについて簡単に説明すると、スタンプ型が用いられて射出成形法に基づいてCD基盤が形成され、これにアルミ蒸着が行われた後に保護膜が設けられることで、スタンプCDいわゆるCD−ROMが形成される。例えば60mWの強いパワーのレーザ光が、CD−ROMのディスク(10)の信号部(11)に照射されても、CD−ROMの信号部(11)に形成されたピットなどは、60mWのパワーのレーザ光に影響のないものとされている。
光ディスク装置200内にCD−ROMを入れた後に、CD−ROMをCAV方式で回転させる。そのときに、トラッキングサーボ回路をOFFの状態とさせて、CD−ROMの信号部(11)に対し、ピックアップ装置20から照射されるレーザ光をフォーカス合焦させる。また、ピックアップ装置20から照射されるレーザパワーを記録用パワーである高いパワーに設定させる。このときのレーザパワーは、「CD−R_STRATEGY
」といった書込み方法に基づいて設定される。
検査用光ディスク(10)を光ディスク装置200内に収容させて、検査用光ディスク(10)を回転させるのと略同時に、LD21から光ディスク(10)へとレーザパワーを出力させ、同時にレーザ光をFMD22に測定させる。そのときのレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図4)をメモリ70(図1)に登録させる。
詳しく説明すると、ピックアップ装置20のLD21から照射されるレーザパワー値を、記録用パワー値といった高いパワー値として出力させる際に、FMD22のパワーモニタ信号をSH(Sample Hold )回路113に送らせる。また、これと共に、エンコーダ/デコーダ80から送られるサンプル・ホールド信号(WAPC信号)を用いて、SH回路113において、サンプル・ホールド(S/H)させて生成されるサンプル・ホールド信号(WSHO信号)を、PH回路51およびBH回路53に入力させる。サンプル・ホールド信号(WSHO信号)は、光ディスク10にデータ記録を行うときのマーク期間のパワーを意味する(図2(a),(d))。
図3の如く、各ライトパワー値に応じて、パワーモニタ信号のピーク・ホールド値(PH値)と、ボトム・ホールド値(BH値)とを測定する。不安定量としてPB(PH−BH)(図4)を用いて、各ライトパワー値に対する判定値との比較を行い、各ライトパワー値に対する記録の可否を予めメモリ70(図1)に登録させておく。図3〜図5において、三角形状の実線で囲まれた点線の斜線部分全体が、PB(PH−BH)における正常範囲Sとされる。ライトパワー値とは、光ディスク10(図1)に対し記録が行われるときのレーザのパワー値を意味する。
このような作業を行ったのちに、光ディスク装置200から検査用光ディスク(10)を取り出す。その後、例えば光ディスク装置200の出荷が行われる。
次に、例えば光ディスク装置200の顧客において、光ディスク装置200を用いて、例えばCD−Rなどのデータ記録が可能とされた光ディスク10にデータを記録させようとした場合、まず光ディスク装置200内に、CD−Rなどのデータ記録が可能とされた光ディスク10が入れられる。
データ記録が可能とされた光ディスク10にデータの記録を行わせる命令が、コンピュータ300から光ディスク装置200に与えられると、光ディスク10に対するOPC(Optimum Power Control )が実行される。
上述した如く、OPCとは、データ記録が可能な光ディスク10などのメディア内周部15にデータ/情報が書き込まれるときに、レーザ光によりメディア内周部15に試書きを行い、光ピックアップ装置20のLD21から最適なパワーのレーザ出力を行わせることを意味する。試書きが行われるメディア内周部15は、記録レーザパワーの校正が行われるときに必要とされる領域である。試書きが行われるメディア内周部は、「PCA」と省略される。「PCA」は、「Power Calibration Area」の略称である。
OPCについて詳しく説明すると、OPCとは、実際のデータ記録に先立って、光ディスク10から読み出された識別情報に基づき、メモリ70に記録されている過去のOPCで設定された最適記録パワー値の中で、識別情報に対応づけされた最適記録パワー値の検索を実行することを意味する。光ディスク10の識別情報として、例えば光ディスクの製造メーカや記録速度などといったものが挙げられる。
追記型光ディスク10などの記録可能な光ディスク10に情報のデータ記録などが行わ
れるときには、実際の情報のデータ記録に先立って、システムコントローラ60の制御のもとに、評価値いわゆるアシンメトリ値βに基づいたOPCが実施される。アシンメトリとは、非対称を意味する。
OPCについて具体的に説明すると、OPCとは、光ディスク10のPCA部15に所定のテストデータの記録を行った後に、PCA部15より再生されたテストデータに基づいて得られる評価値いわゆるアシンメトリ値βが、光ディスク10に応じた基準値いわゆるターゲットβを含む所定範囲内(例:β±1%など)のものとされているか否かを判定して、最適なパワーのレーザ出力を行わせることを意味する。
OPCが行われた結果、光ディスク装置200に設定されたレーザパワー値すなわちライトパワー値(図3,図4)は、比較判定部65(図1)において判定処理にかけられる。比較判定部65により、OPCを行ったときのレーザパワーを、予めメモリ70に記録されたレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図4)に照合させて、光ディスク10に対する記録の可否を判定させる(図5)。
このようにして、光ディスク装置200(図1)の制御方法が行われるものとされていれば、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定は、光ディスク装置200内にて自動的に行われる。光ディスク装置200の設定当初において、CD−Rなどの記録可能な光ディスク10が用いられることなく、LD21から記録用のレーザパワーが出力されて、検査用の光ディスク(10)から反射されたレーザ光の戻り光を含むレーザの不安定度PB(PH−BH)(図4)が、FMD22(図1)にて測定される。このとき、光ピックアップ装置20に装備されたLD21は、上記ライトストラテジに基づいて発光される。このときの検査用光ディスク(10)から反射したレーザの戻り光を含むレーザ光の不安定度をFMD22に測定させる。このようにして、光ディスク10から反射されたレーザの戻り光を含むレーザ光の不安定度PB(PH−BH)(図4)は、精度よく測定される。
また、CD−ROM,DVD−ROMなどの各種の光ディスクに対応して、記録用のレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)が、EEPROMなどのメモリ70(図1)に記録される。また、図3および図4の如く、記録用のレーザパワーの大きさ毎に、レーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図4)が、メモリ70(図1)に記録される。これについて、図3および図4を用いて詳しく説明すると、ライトパワー値の大きさ毎(例:10mW,20mW,30mW,……)に、ライトパワー値の不安定度PB(PH−BH)(図4)は、メモリ70(図1)に記録される。また、比較判定部65にて、OPCを行ったときのレーザパワーを、予めメモリ70に記録されたレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図4)に照合させて、光ディスク10に対する記録の可否を判定させる(図5)。このようにして、光ディスク10(図1)に対するデータ記録の可否判定は行われる。
比較判定部65において、記録可能な光ディスク10に対してデータの記録が否と判定されたときに、光ピックアップ装置20に対する光ディスク10の記録速度を下げて、再度、OPCを行う。即ち、比較判定部65において、記録可能な光ディスク10に対してデータの記録が否と判定された場合、光ディスク10の指定記録速度を下げて、再度、OPCを行う。
光ディスク装置200において、指定記録速度は、例えば、32倍速(32×)、24倍速(24×)、20倍速(20×)、16倍速(16×)、……というように、設定変更が可能とされている。光ディスク10が再生されるときの標準速度に対し、記録速度は、標準速度の数倍速〜数十倍速の速度として示されている。
光ディスク10にデータの記録を行うときに、例えば指定記録速度が32倍速とされていた場合、光ディスク装置200に装備された光ディスク10は、32倍速という高速で回転させられる。その状態でOPCが行われ、光ディスク10に対してデータの記録が否と判定された場合、例えば光ディスク10の記録速度を24倍速に下げて、再度、OPCを行う。
また、光ディスク10にデータの記録を行うときに、例えば指定記録速度が24倍速とされていた場合、光ディスク装置200に装備された光ディスク10は、24倍速という高速で回転させられる。その状態でOPCが行われ、光ディスク10に対してデータの記録が否と判定された場合、例えば光ディスク10の記録速度を20倍速に下げて、再度、OPCを行う。
また、光ディスク10にデータの記録を行うときに、例えば指定記録速度が20倍速とされていた場合、光ディスク装置200に装備された光ディスク10は、20倍速という高速で回転させられる。その状態でOPCが行われ、光ディスク10に対してデータの記録が否と判定された場合、例えば光ディスク10の記録速度を16倍速に下げて、再度、OPCを行う。
また、例えば、光ディスク10の記録速度を、32倍速→24倍速→20倍速→16倍速……というように、段階をおって徐々に下げてゆくことも可能とされる。
光ディスク10の記録速度が下げられることにより、記録可能な光ディスク10へのデータ記録は、安定した状態で行われることとなる。OPCが行われて決定された記録用のレーザパワーは、光ディスク装置200に装備された比較判定部65などによりチェックされ、安定した記録用のレーザパワーとされているか否かの照合が行われる。記録可能な光ディスク10に対しデータの記録が否と判定されたときに、ピックアップ装置20に対する光ディスク10の記録速度が下げられる。光ディスク10の記録速度が下げられるので、記録可能な光ディスク10に対し、データの記録は、安定して行われることとなる。
光ディスク10に対するデータ記録を精度よく行わせるために、光ディスク10の記録速度を適切な記録速度に下げ、且つ、比較判定部65において、記録可能な光ディスク10に対しデータの記録が可と判定されたときに、光ディスク10に対するデータの記録を行う。
このようにすることで、記録可能な光ディスク10に高品質なデータ記録が行われる。比較判定部65の判定に基づいて、記録可能な光ディスク10に対するデータの記録が可とされるから、適正なレーザパワーで光ディスク10にデータの記録が行われる。従って、高品質なデータ記録が行われた光ディスク10を、光ディスク装置200の使用者等に提供することができる。
決定されたレーザパワーについて、例えばシステムコントローラ60内の比較判定部65において記録の可否が判定され、記録が可とされたときに、CD−R,CD−RW,DVD±R,DVD±RW,DVD−RAMなどの光ディスク形状をした各メディアにデータの記録を行う。例えばシステムコントローラ60内において記録の可否が判定され、記録が不可とされたときには、光ディスク10の回転数を下げて記録速度を下げ、再度、OPCを行い、その場合の記録速度に対応したレーザパワーでもって、メディアに対する記録可否の判定を行う。光ディスク10の回転数を下げると記録速度が遅くなるが、記録速度が遅いときのほうが、光ディスク10に対するデータの記録が行われるときのレーザパワーは、低いパワーで十分なものとなる。これにより、CD−Rなどの各種メディアに対
し、記録不良が生じることなくメディアに高品質の記録を行うことが可能となる。
最初にスタンプCDいわゆるCD−ROMを用いてレーザパワーの設定を行うので、光ディスク装置200の設定当初において、CD−Rなどの光ディスク10への記録無しに、LD21から発せられる記録用レーザパワーの戻り光の影響を受けた信号に基づいて、ディスク10に記録が行われるときのレーザパワーの不安定量PB(PH−BH)を測定することができる。実際のメディアに対応した記録ストラテジ(RANDOM_EFM)に基づいて、LD21が発光され、記録可能なメディアに対する精度よい記録が行われる。
各ライトパワー値(図4)に対し、パワー毎の不安定度PB(PH−BH)は、予めメモリ70(図1)などの記憶装置に記録されている。現在、光ピックアップ装置20のLD21から出力されているレーザパワーは、FMD22により測定されると共にメモリ70などの記憶装置に記録された各ライトパワー値(図5)と比較されながら調整される。
OPCが行われて検査されたレーザパワーを、予め記録された不安定度PB(PH−BH)に基づいてチェックする。OPCが行われたときのレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)は、予めメモリ70(図1)に記録された不安定度PB(PH−BH)(図5)と比較されながらチェックされる。このチェックは、光ディスク10(図1)に対するデータの記録が行われる前に行う。
このようにすることで、光ディスク10に対するデータの記録が行われる前に、光ピックアップ装置20のLD21から出力される記録用のレーザパワーが、安定したものとされているか否かの照合が可能とされる。従って、光ディスク10に対する安定した記録が行われる。
この光ディスク装置200は、システムコントローラ60内の比較判定部65において、CD−Rなどの記録可能な光ディスク10に対しデータの記録が不可と判定されたときに、光ディスク10に対するデータの記録を実行させないものとされている。すなわち、この光ディスク装置200は、システムコントローラ60内の比較判定部65において、CD−Rなどの記録可能な光ディスク10に対しデータの記録が不可と判定されたときに、光ディスク10に対するデータの記録を禁止させるものとされている。
このような光ディスク装置200が構成されていれば、CD−Rなどの光ディスク10に低品質のデータが記録され、結果としてCD−Rなどの光ディスク10が無駄になるということは回避される。CD−Rなどの光ディスク10に低品質のデータが記録された場合、光ピックアップ装置20によって、その光ディスク10のデータを、再度、読み込もうとしても、光ディスク10のデータを読み込むことができないことがある。
しかしながら、光ディスク装置200の比較判定部65において、記録可能な光ディスク10に対してデータの記録が不可と判定されたときに、この光ディスク10に対するデータの記録を実行させることなく禁止させれば、光ディスク10に低品質のデータが記録されることは、確実に回避される。即ち、光ディスク10に読取り不能な低品質のデータが記録されることで、光ディスク10が損傷するということは、確実に防止される。従って、読取り不能な低品質データが光ディスク10に記録され、これによって、光ディスク10が損傷したり、光ディスク10にダメージが加えられたりされ、その結果、光ディスク10が無駄になるという不具合の発生は、確実に防止される。
次に、図6,図7に示すフローチャートを用いて、光ディスク装置200の制御方法が行われる工程を説明する。
図6は、本発明に係る光ディスク装置の制御方法を示すフローチャート、図7は、同じく光ディスク装置の制御方法を示すフローチャートである。
図6および図7に示すフローチャートは、検査用光ディスク(10)として、CD−ROMなどの読出し専用のスタンプディスクを用いて、ディスク10に対するデータ記録の可否判定を行うための光ディスク装置200の制御方法を説明するものとされている。
まず、予め、スタンプディスク(10)を用いてFMD22から出力されるパワーモニタ信号のレーザ戻り光の影響を調査し、その結果をメモリ70に登録させる。パワーモニタ信号のレーザ戻り光の測定が行われ、測定結果が記録されるまでの処理について、図6を用いて説明する。
サーボ機構を用いて、光ピックアップ装置20全体の位置設定の自動調整を行う(S601)。この動作は、不図示の光ピックアップ装置20の対物レンズ(図示せず)がオフセットの状態で行われる。
次に、S602の如く、光ディスク(10)をCAV方式にて2000rpmの回転数で回転させて、光ディスク(10)の再生が行われるときのレーザパワーの設定を行う。ピックアップ装置20のレンズ(図示せず)から光ディスク(10)へ照射されるレーザ光のフォーカス合焦動作を行い、光ディスク(10)のデータを再生させる。
次に、S603の如く、トラッキングサーボ回路をOFFの状態とさせる。
次に、S604の如く、CD−Rにおける記録速度が24倍速のものとされたストラテジを設定する。ここでは、指定記録速度の設定は、24倍速(24×)とされるが、指定記録速度は、例えば、32倍速(32×)、24倍速(24×)、20倍速(20×)、16倍速(16×)、……というように、設定の変更が可能とされている。
また、初期値をD/AコンバータとされるWDAC114に設定させる。その後、システムコントローラ60から、ストラテジ情報を構成するRANDOM_EFMを出力させる。これにより、光ディスク10に対する記録が行われるときのレーザパワーが、光ピックアップ装置20のLD21から出力される。その後、下記の如く、PH値、BH値、PB値(PH−BH)などにより判定された結果をメモリ70に登録させる。
以下に、光ピックアップ装置20のLD21から出力される各レーザパワーの出力値と、光ピックアップ装置20のFMD22により測定され、SH回路113を経由してサンプル・ホールドされた信号(WSHO信号)とを比較して、光ディスク10に対するデータの記録の可否判定を行う工程について、図7などを用いて説明する。
レーザパワーについて、10mWから50mWまで、1mW刻みに判定を行う。レーザパワーに対する判定値J_XmWを、例えば、J_10mW,J_11mW,J_13mW,……,J_48mW,J_49mW,J_50mWというように予め決定する(S701)。前記のものにおいては、レーザパワーの判定は、1mW刻みに行われるものとされているが、例えばレーザパワーの判定が0.5mW刻みに行われるものも使用可能とされる。また、例えばレーザパワーの判定が10mW刻みに行われるものも使用可能とされる。
また、前記のものにおいては、レーザパワーが刻まれる範囲は、10mWから50mWまでとされているが、例えばレーザパワーの刻まれる範囲が10mWから60mWまでと
されたものも使用可能とされる。このように、レーザパワーの判定が行われるときのレーザパワーの刻み量や、レーザパワーが刻まれる範囲は、任意に設定可能なものとされる。
まず、判定値J_XmWの「X」を10に設定する(S702)。また、レーザパワーの出力を行う(S703)。D/AコンバータとされるWDAC114には、10mWに対応した設定が行われる。サンプル・ホールド信号(WSHO信号)のピーク・ホールド値(PH値)と、ボトム・ホールド値(BH値)とを測定する(S704)。例えば記録可能な光ディスク10に記録用のレーザ光を照射させてデータの記録を行うときに、10mW以上のレーザパワーが必要とされる。
次に、ピーク・ホールド値(PH値)と、ボトム・ホールド値(BH値)との差を求める(S705)。この差は、ピーク・ボトム値(PB値)とされ、次の式(3)に基づいて定められる。
PB値=PH値−BH値・・・式(3)
PB値:ピーク・ボトム値
PH値:ピーク・ホールド値
BH値:ボトム・ホールド値
また、判定のための計算が行われ、次の式(4)が成立するときには(S706:YES)、XmWのレーザパワーで光ディスク10に対する記録が可能と判定され(S707)、これは、メモリ70に登録される。最初に、PB(X)のXに、10が入れられる。X=10mWとされたときに対応して、レーザパワーに対する判定値J_10mWを求める。
PB(X)<J_XmW・・・式(4)
レーザパワーのピーク・ボトム値(PB値)と、判定値J_XmWとの大小関係を比較し、判定値J_XmWよりも小さいピーク・ボトム値(PB値)とされたときには(S706:YES)、光ディスク10に対するデータの記録が実行可能なレーザパワーとされ、このものは、メモリ70に記録される(S707)。
また、判定のための計算が行われ、次の式(5)が成立するときには(S706:NO)、XmWのレーザパワーでは、光ディスク10に対する記録が不可能と判定され(S708)、これも、同じくメモリ70に登録される。
PB(X)≧J_XmW・・・式(5)
レーザパワーのピーク・ボトム値(PB値)と、判定値J_XmWとの大小関係を比較すると共に照合し、判定値J_XmWよりも大きいピーク・ボトム値(PB値)とされたときには(S706:NO)、光ディスク10に対するデータの記録作業は、不可とされ、このものも、メモリ70に記録される(S708)。このようにして、PB(X)と、J_XmWとの大小比較が行われる。
上記Xが、50以外のものとされた場合(S709:NO)、Xに1が加えられる。X=10mWとされるものに1mWを加え、次のWDAC114の設定に対応した数値設定を行う。XmW(=10mW)に1mWを加えた計算を行い、新たにX=11mWと設定される。S710に示される如く、設定値として繰り返して入力される数値は、次の式(6)に基づいて定められる。
XmW=XmW+1mW・・・式(6)
このように、XmWに1mW刻みの数値が加算される繰返し計算が行われる。ピーク・ボトム値PB(X)と、判定値J_XmWとの「X」は、ここでは、10,11,12,
……,48,49,50といった10から50までの任意の整数とされる。
X=11mWと設定されて、再び、S703→S704→S705に示す工程が行われ、ピーク・ボトム値(PB)と、判定値J_XmWとの大小関係が比較される(S706)。S707またはS708の工程を経た後に、S709の工程が行われる。X=11mWとされているので、Xの設定値は50mWと異なるものとされ(S709:NO)、S710の工程すなわち前記式(6)に示す計算が行われ、新たにX=12mWと設定される。以下、再び、S703→S704→S705に示す工程が行われ、判定値J_XmWよりも小さいピーク・ボトム値(PB値)とされたときには(S706:YES)、S707に示す工程が再び行われ、各ピーク・ボトム値(PB値)、各判定値J_XmWなどが、メモリ70に登録される(S707)。
判定値J_XmWよりも大きいピーク・ボトム値(PB値)とされた場合(S706:NO)、その設定で光ディスク10に対するデータの記録は、不可と判定される。その場合、光ディスク10に対するデータの記録が不可と判定されたライトパワー値よりも1mWほど低いライトパワー値であって、且つ、PB値が正常範囲S内(図5)のライトパワー値とされたときに、光ディスク10に対するデータの記録が可能と判定される。
図7に示す上記繰返し計算が行われて、EEPROMのメモリ70内に、図8に例示されるテーブルが生成される。
図8は、記憶手段内に構成されたテーブルの一例を示す説明図である。
このようなテーブルは、例えば、10mW:OK,11mW:OK,12mW:OK,……,18mW:OK,19mW:OK,20mW:OK,21mW:NG,22mW:NG,23mW:NG,……,48mW:NG,49mW:NG,50mW:NGといったように構成される。
例えば、図7に示す上記一連の繰返し工程が行われ、レーザパワーのピーク・ボトム値(PB)と、判定値J_21mWとの大小関係が、比較されると共に照合され、判定値J_21mW以上でピーク・ボトム値(PB値)がNGとされた場合、ライトパワー値が21mWの場合では、光ディスク10に対するデータの記録は、不可と判定される。この場合、ライトパワー値を20mWに設定させて、光ディスク10に対するデータの記録を行う。
このようなケースは、例えば図5に示す実線L20のものに相当する。光ディスク(10)に対するOPCが行われた結果、20mWを超えるレーザパワーにより、例えば24倍速という高速で回転された光ディスク10に、データの記録が不安定に行われるということは回避される。例えば光ディスク10の回転速度を20倍速に下げ、ライトパワー値を20mWもしくは20mW以下に設定させて、光ディスク10に対する安定したデータの記録を行う。
また、図7に示す上記繰返し計算が行われて、EEPROMのメモリ70内に、図9に例示されるテーブルが生成された場合について説明する。
図9は、記憶手段内に構成されたテーブルの他の例を示す説明図である。
図9の如く、メモリ70内に、10mW:OK,11mW:OK,12mW:OK,……,38mW:OK,39mW:OK,40mW:OK,41mW:NG,42mW:NG,43mW:NG,……,48mW:NG,49mW:NG,50mW:NGといった
テーブルが構成される。
例えば、図7に示す上記一連の繰返し工程が行われ、レーザパワーのピーク・ボトム値(PB)と、判定値J_41mWとの大小関係が、比較されると共に照合され、判定値J_41mW以上でピーク・ボトム値(PB値)がNGとされた場合、ライトパワー値が41mWの場合では、光ディスク10に対するデータの記録は、不可と判定される。この場合、ライトパワー値を40mWに設定させて、光ディスク10に対するデータの記録を行う。
このようなケースは、例えば図5に示す実線L40のものに相当する。光ディスク(10)に対するOPCが行われた結果、40mWを超えるレーザパワーにより、例えば32倍速という高速で回転された光ディスク10に、データの記録が不安定に行われるということは回避される。例えば光ディスク10の回転速度を24倍速に下げ、ライトパワー値を40mWもしくは40mW以下に設定させて、光ディスク10に対する安定したデータの記録を行う。
図7に示す上記一連の繰返し工程が行われ、X=50mWとされたときには(S709:YES)、上記一連の繰返し工程は、終了する。光ディスク装置200(図1)の設計仕様などにより、ピックアップ装置20のLD21から出力されるレーザパワーは、50mWを上限として設定されている。光ディスク10または光ディスク装置200に悪影響が及ぼされないライトパワー値が、レーザパワーの上限値とされる。光ディスク装置200の設計仕様などにより、例えばピックアップ装置20のLD21から出力されるレーザパワーが、60mWを上限として設定されたものも使用可能とされる(図5:L60)。
図6,図7のフローチャートに示す一連の工程が終了することで、ディスク10に対するデータの記録の可否判定を行うための光ディスク装置200の制御方法が終了する。
次に、データ記録が可能な光ディスク10にデータが記録されるときの前工程について、図10を用いて説明する。
図10は、ディスクに記録が行われるための条件設定が行われる状態を示すフローチャートである。
例えば光ディスク装置200の顧客において、光ディスク装置200を用いて、データ記録が可能な光ディスク10に精度よくデータを記録させるために、予め、光ディスク装置200内において、条件設定工程が行われる。まず、光ディスク装置200内に、CD−Rなどのデータ記録が可能とされた光ディスク10が入れられる。
すると、光ディスクの種類に対応して、光ディスク装置200内において、指定記録速度の設定が行われる(S1001)。指定記録速度は、32倍速(32×)、24倍速(24×)、20倍速(20×)、16倍速(16×)と設定されている。光ディスク装置200において、指定記録速度は、設定変更が可能なものとされている。光ディスク装置200内に入れられたCD−Rメディアの光ディスク10に対応して、指定記録速度は、24倍速(24×)に設定された。
次に、光ディスク装置200内において、光ディスク10に対するOPCが自動実行され、光ピックアップ装置20のLD21から出力されるレーザパワーが決定される(S1002)。次に、現在のレーザパワーと、上記判定値J_XmWの可否情報との照合が行われる。OPCにより決定されたレーザパワーに対し、メモリ70内に記録された図8または図9に例示される上記テーブルに基づいて、光ディスク10に対するデータの記録が
可とされたものか、又は、否とされたものかといった比較が行われ、光ディスク10に対するデータの記録可否の判定が行われる(S1003)。
前記照合工程において、光ディスク10に対するデータの記録が否と判定された場合(S1004:NO)、前記指定記録速度は下げられる(S1005)。24倍速(24×)に設定された記録速度は、20倍速(20×)に下げられる。再び、S1002に示すレーザパワーの設定工程と、S1003に示す照合工程とが行われる。前記照合工程において、光ディスク10に対するデータの記録が可能と判定された場合(S1004:YES)、設定された各条件に基づいて、光ディスク10に対するデータの記録が行われる。
記録速度が20倍速(20×)に下げられた条件で、前記照合工程(S1003)が行われ、そのときに、光ディスク10に対するデータの記録が否と判定された場合(S1004:NO)、指定記録速度は、再び下げられる(S1005)。20倍速(20×)に設定された記録速度は、16倍速(16×)に下げられる。また、再び、S1002に示すレーザパワーの設定工程と、S1003に示す照合工程とが行われる。前記照合工程において、光ディスク10に対するデータの記録が可能と判定された場合(S1004:YES)、設定された各条件に基づいて、光ディスク10に対するデータの記録が行われる。図10に示す判定作業が終了して、光ディスク10に対するデータの記録が可能と判定されたのちに、光ディスク10に対するデータの記録が実行される。
上記光ディスク装置200(図1)は、上述した光ディスク装置200の制御方法が実行可能なものとされている。上記光ディスク装置200が構成されていれば、CD−Rなどの各種光ディスク10に高品質なデータ記録を行える光ディスク装置200を、光ディスク装置200の組立メーカや、光ディスク装置200の使用者等に提供することができる。
光ディスク10から反射されたレーザの戻り光によるレーザ光の不安定度は、FMD22にて測定される。LD21から出力されるレーザパワーの不安定度がFMD22で検出され、レーザパワーの不安定度がEEPROMなどのメモリ70に登録される。また、OPCが行われたときのレーザパワーと、メモリ70に記録されたレーザパワーの不安定度とが照合されて、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定が行われる。これらの工程が行われたのちに、光ディスク10に対してデータ記録が可と判定されたときに、光ディスク10にデータ記録が実行される。このようなことが行われることにより、光ディスク10に対し高品質なデータ記録が行われることとなる。従って、CD−Rなどの各種光ディスク10に高品質なデータ記録を行わせることが可能な光ディスク装置200を、光ディスク装置200の組立メーカや、光ディスク装置200の使用者等に提供することができる。
また、上記光ディスク装置200の制御方法が実行可能な前記光ディスク装置200は、上記SH回路113と、上記PH回路51と、上記BH回路53とを備えるものとされている。
このように光ディスク装置200が構成されていれば、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定は、確実に行われる。LD21から出力されたレーザパワーの不安定度は、FMD22で測定される。FMD22で測定されたレーザパワーの不安定度は、パワーモニタ信号としてSH回路113に送られる。SH回路113によりサンプル・ホールドされPH回路51に保持されたWSHO信号のPH値(図2(a)(d))と、SH回路113によりサンプル・ホールドされBH回路53に保持されたWSHO信号のBH値(図2(a)(d))とに基づいて、LD21から出力されるレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図2(a)(d),図3,図4)が検出される。
このレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)の信号は、メモリ70(図1)に送られる。CD−Rなどの各種光ディスク10に対応した記録用レーザパワーの不安定度PB(PH−BH)は、メモリ70に記録される。また、記録用のレーザパワーの大きさ毎に、レーザパワーの不安定度PB(PH−BH)は、メモリ70に記録される。また、比較判定部65にて、OPCを行ったときのレーザパワーを、メモリ70に記録されたレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)に照合させて(図5)、光ディスク10に対する記録の可否を判定させる。これにより、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定は、確実に行われる。
次に、図1,図2,図11,図12に基づき、LD21の劣化の判定を行うときの光ディスク装置200の制御方法について説明する。
図11の(a)は、受光素子(FMD)から出力される信号を示す波形図、(b)は、(a)の信号に対応したサンプル・ホールド信号(WAPC信号)を示す波形図、(c)は、(a)の信号に対応した電圧を示す説明図である。また、図12の(a)は、正常な受光素子(FMD)から出力される信号を示す波形図、(b)は、劣化した受光素子(FMD)から出力される信号を示す波形図、(c)は、(a)又は(b)の信号に対応したサンプル・ホールド信号(WAPC信号)を示す波形図、(d)は、(a)の信号に対応した正常電圧を示す説明図、(e)は、(b)の信号に対応した異常電圧を示す説明図である。
図11に示すものにおいて、図2を用いて説明したものと同一とされるものについては、その詳細な説明を省略した。また、図12に示すものにおいて、図2を用いて説明したものと同一とされるものについては、その詳細な説明を省略した。図2(a)(d)には、パワーモニタ信号のマーク期間のピーク・ホールド値(PH値)及びボトム・ホールド値(BH値)が示されているが、図11(a)(c)及び図12(a)(d)には、パワーモニタ信号のマーク期間の平均値が示されている。
以下の光ディスク装置200の制御方法は、光ピックアップ装置20を構成するLD21の劣化状態を判定するための光ディスク装置200の判定方法とされる。
先ず、光ディスク10(図1)に対しデータ記録が可能なパワーのレーザ光をLD21から出力させる。このときのレーザ光をFMD22に当てる。次に、FMD22から送られるパワーモニタ信号をSH回路113に保持させる。FMD22から出力されたパワーモニタ信号(図1,11(a),12(a)(b))は、エンコーダ/デコーダ80(図1)から出力されるサンプル・ホールド信号(WAPC)(図1,図11(b),図12(c))によって、SH回路113にサンプル・ホールド(S/H)される。
次に、SH回路113にて生成されたWSHO信号の電圧値を、システムコントローラ60に測定させる。具体的に説明すると、図11(a)に示す記録用マーク区間のレーザパワー値すなわち記録用平均電圧値(図11(c))を、システムコントローラ60(図1)に測定させる。次に、WSHO信号の電圧値と、光ディスク10に対しデータ記録を行うときに必要とされる理論上の信号の電圧値とを比較して、LD21の劣化状態を判定させる。光ピックアップ装置20を構成するFMD22の感度に応じて、WDAC111,114における信号の電圧値と、それに対応するWSHO信号の電圧値とを比較して、LD21の劣化状態を検出する。
これにより、光ディスク10に対してデータ記録が行われるときの光ディスク10の記録速度や、光ディスク10の種類に対応した記録用レーザパワーのストラテジ(STRATEGY
)に影響されることなく、LD21の劣化が検出される。また、記録用レーザパワーのパルス幅(図2(a)〜(c),図11(a)(b),図12(a)〜(c))に影響されることなく、LD21(図1)の劣化が検出される。LD21の劣化状態が判ることにより、CD−Rなどの光ディスク10に低品質データが記録されるということは回避される。
FMD22の基準電圧値(Vref)をK(mV)と定める。また、FMD22の感度をN(mV/mW)と定める。また、光ディスク10に対しデータ記録が可能なレーザ光のパワーをX(mW)と定める。また、光ディスク10に対しデータ記録を行うときの信号の理論電圧値をZ(mV)と定める。このように各種のものを定めたときに、下記式(1)に基づいて、データ記録用信号の理論電圧値Z(mV)を求める。
Z=(K−(N×X))・・・式(1)
また、サンプル・ホールド信号(WSHO信号)の電圧値Y(mV)をシステムコントローラ60に測定させる。システムコントローラ60内の比較判定部65において、光ディスク10に対しデータ記録を行うときの信号の理論電圧値Z(mV)と、WSHO信号の電圧値Y(mV)とを比較させる。また、システムコントローラ60内の比較判定部65において、LD21の劣化状態を判定させる。
式(1)が用いられることにより、LD21の劣化状態の判定は容易に行われる。上記式(1)に基づいて、光ディスク10に対しデータ記録を行うときの信号の理論電圧値Z(mV)が求められる。算出された理論電圧値Z(mV)と、FMD22により実測されSH回路113により生成されたWSHO信号の電圧値Y(mV)とは、システムコントローラ60内の比較判定部65にて比較される。従って、容易にLD21の劣化状態が判定される。
システムコントローラ60内の比較判定部65に、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、WSHO信号の電圧値Y(mV)とを比較させたときに、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、WSHO信号の電圧値Y(mV)とが略一致した場合に、LD21は、劣化しておらず正常であると、システムコントローラ60内の比較判定部65に判定させる。
詳しく説明すると、図12(a)に示す記録用マーク区間のレーザパワー値すなわち記録用の正常な電圧値(図12(c))が、システムコントローラ60(図1)にて測定される。システムコントローラ60内の比較判定部65に、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、記録用マーク区間の電圧値(図12(a)(c))とを比較させたときに、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、記録用マーク区間の電圧値とが略一致する場合に、LD21(図1)は、劣化しておらず正常であると、システムコントローラ60内の比較判定部65に判定させる。
好ましくは、システムコントローラ60内の比較判定部65に、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、WSHO信号の電圧値Y(mV)とを比較させたときに、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、WSHO信号の電圧値Y(mV)とが一致した場合に、LD21は、劣化しておらず正常であると、システムコントローラ60内の比較判定部65に判定させる。
これにより、光ディスク10に対し良好な品質のデータ記録を実行させることが可能となる。システムコントローラ60内の比較判定部65にて、LD21の劣化状態の判定が行われ、システムコントローラ60内の比較判定部65で、LD21が劣化しておらず正常であると判定されたことに基づいて、光ディスク10に対するデータ記録の開始が可能
とされる。LD21の劣化状態は、光ディスク装置200の電源投入時や、OPC開始時や、REC開始時などにチェックされる。システムコントローラ60内の比較判定部65にて、LD21が劣化していないと判定された場合にのみ、光ディスク10に対するデータ記録が可能とされる。上述した如く、「REC」とは、データの記録(recording )を意味する。
システムコントローラ60内の比較判定部65に、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、WSHO信号の電圧値Y(mV)とを比較させたときに、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、WSHO信号の電圧値Y(mV)とが甚だしくかけ離されて不一致とされた場合に、LD21は劣化したと、システムコントローラ60内の比較判定部65に判定させる。
詳しく説明すると、図12(b)に示す記録用マーク区間のレーザパワー値すなわち記録用の異常な電圧値(図12(e))が、システムコントローラ60(図1)にて測定される。図12(e)に示す電圧波形は、正常な電圧波形とされず異常電圧波形とされている。システムコントローラ60内の比較判定部65に、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、記録用マーク区間の電圧値(図12(b)(e))とを比較させたときに、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、記録用マーク区間の電圧値とが甚だしくかけ離されて不一致とされる場合に、LD21(図1)は劣化したと、システムコントローラ60内の比較判定部65に判定させる。
好ましくは、システムコントローラ60内の比較判定部65に、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、WSHO信号の電圧値Y(mV)とを比較させたときに、レーザ光のパワーに対応する理論電圧値Z(mV)と、WSHO信号の電圧値Y(mV)とが不一致とされた場合に、LD21は劣化したと、システムコントローラ60内の比較判定部65に判定させる。
これにより、光ディスク10に読取り不能な低品質データが記録されるといったディスク損傷の発生は、回避される。LD21の劣化状態は、光ディスク装置200の電源投入時や、OPC開始時や、REC開始時などに、システムコントローラ60内の比較判定部65にてチェックされる。システムコントローラ60内の比較判定部65で、LD21の劣化状態の判定が行われ、その結果、LD21が劣化していないと判定された場合にのみ、光ディスク10に対するデータ記録が可能とされる。
システムコントローラ60内の比較判定部65で、LD21の劣化状態の判定が行われ、その結果、LD21が劣化したと判定された場合には、光ディスク10に対するデータの書込み処理もしくは書換え処理などの記録処理は行われない。また、光ディスク10のデータ読取り処理も行われない。従って、光ディスク10に読取り不能な低品質データが記録され、その結果、光ディスク10がダメージを受けるという不具合の発生は回避される。
FMD22の基準電圧値K(mV)は、光ディスク装置200の機種などにより、例えば、1.75V(1750mV)や、2.5V(2500mV)や、3V(3000mV)などに設定される。FMD22の基準電圧値(Vref)は、ドライブ装置などを備える光ディスク装置200の設計仕様などに基づいて決定される。FMD22の基準電圧値(Vref)は、光ディスク装置の設定機種などにより、最適な任意の数値に設定可能なものとされている。
また、光ディスク装置200の機種などにより、各種感度のFMD22が設定される。例えばFMD22の感度N(mV/mW)は、レーザパワーに対するFMD電圧に基づい
て決定される。具体的には、FMD22の感度N(mV/mW)は、(FMD電圧/レーザパワー)に基づき決定される。例えば、FMD22の感度N(mV/mW)が100mV/10mWとされた場合、レーザパワー1mWあたり10mVのFMD電圧が生じる。すなわち、このFMD22の感度N(mV/mW)は、10(mV/mW)とされる。
例えば、FMD22の基準電圧値K(mV)を3000(mV)と定め、FMD22の感度N(mV/mW)を10(mV/mW)と定めたものが用いられた。
このように各数値が定められることにより、CD−R(Compact Disc-Recordable )などのデータ書込み可能な光ディスク10に対応する具体的なLD判定条件(発光素子判定条件)が設定される。詳しく説明すると、下記式(2)に基づいて、CD−Rなどの光ディスク10に対しデータ記録を行うときの信号の理論電圧値Z(mV)が求められる。
Z=(3000−(10×X))・・・式(2)
システムコントローラ60内の比較判定部65にて算出された理論電圧値Z(mV)と、FMD22にて実際に測定されたパワーモニタ信号に基づくWSHO信号の電圧値Y(mV)とが、システムコントローラ60内の比較判定部65で比較されることで、LD21の劣化状態が判定される。
図1〜12と共に説明した上記光ディスク装置200(図1)の制御方法に基づき、システムコントローラ60内の比較判定部65に、LD21の劣化状態を判定させる。図1〜12と共に説明した上記光ディスク装置200(図1)の制御方法が実行されることにより、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定は、光ディスク装置200内にて自動的に行われる。また、光ディスク10に対してデータ記録が行われるときの光ディスク10の記録速度や、光ディスク10の種類に対応したストラテジに影響されることなく、LD21の劣化が検出される。LD21の劣化状態が判ることにより、CD−Rなどの光ディスク10に低品質データが記録されるということは防止される。
上記光ディスク装置200は、図1,図11,図12と共に説明した上記光ディスク装置200(図1)の制御方法が実行可能なものとされている。
このような光ディスク装置200が用いられることにより、光ディスク10に対してデータ記録が行われるときの光ディスク10の記録速度や、光ディスク10の種類に対応した記録用レーザパワーのストラテジに影響されることなく、LD21の劣化を光ディスク装置200内にて自動的に検出させることができる。また、記録用レーザパワーのパルス幅(図2(a)〜(c),図11(a)(b),図12(a)〜(c))に影響されることなく、LD21(図1)の劣化を検出させることができる。LD21の劣化状態が判ることにより、CD−Rなどの光ディスク10に低品質データが記録されるということを防止することができる。
また、上記光ディスク装置200の制御方法(図1,図11,図12)が実行可能な前記光ディスク装置200(図1)は、上記SH回路113と、上記PH回路51と、上記BH回路53とを備えるものとされている。
このように光ディスク装置200が構成されていれば、光ディスク10に対するデータ記録の可否判定は、確実に行われる。SH回路113によりサンプル・ホールドされPH回路51に保持されたWSHO信号のPH値(図2(a)(d),図3)と、SH回路113(図1)によりサンプル・ホールドされBH回路53に保持されたWSHO信号のBH値(図2(a)(d),図3)とに基づいて、LD21(図1)から出力されるレーザパワーの不安定度PB(PH−BH)(図2(a)(d),図4,図5)が検出される。
レーザパワーの不安定度PB(PH−BH)が検出されると共に、WSHO信号の電圧値と、光ディスク10(図1)に対しデータ記録を行うときに必要とされる理論上の信号の電圧値とが比較されることにより、LD21の劣化状態は精度よく判定される。このようなことが行われることにより、光ディスク10に対してデータ記録が行われるときの光ディスク10の記録速度や、光ディスク10の種類に対応したストラテジに影響されることなく、LD21の劣化が検出される。LD21の劣化状態が判ることにより、CD−Rなどの光ディスク10に低品質データが記録されるということは回避される。
次に、LD21の劣化状態が判定されるときの検査方法について、図1および図13を用いて説明する。
図13は、発光素子の状態を判定するために実行される光ディスク装置の制御方法を示すフローチャートである。
LD21(図1)の劣化状態の判定は、光ディスク装置200の電源が入れられたときや、OPCが行われ始めたときや、光ディスク10に対するデータ記録が行われ始める直前などに、光ディスク装置200内において自動的に開始される。
先ず、光ディスク10に対しデータ記録が可能なパワーX(mW)のレーザ光をLD21から出射させる(図13:S1301)。このときのレーザ光をFMD22(図1)に照射させる。
また、これと共に、下記式(1)に基づいて、レーザパワーX(mW)に対応するデータ記録用信号の理論電圧値Z(mV)を、システムコントローラ60に演算させる。
Z=(K−(N×X))・・・式(1)
Z:理論電圧値(mV)
K:基準電圧値(mV)
N:FMD感度(mV/mW)
X:記録用レーザパワー(mW)
具体的には、基準電圧値K(mV)を3000(mV)と定め、FMD22の感度N(mV/mW)を10(mV/mW)と定めたものを用いた。下記式(2)に基づいて、レーザパワーX(mW)に対応するデータ記録用信号の理論電圧値Z(mV)を、システムコントローラ60に演算させる(図13:S1302)。
Z=(3000−(10×X))・・・式(2)
Z:理論電圧値(mV)
X:記録用レーザパワー(mW)
また、これと共に、FMD22(図1)で検出されFMD22から送られるパワーモニタ信号を、サンプル・ホールド回路(WSHO回路)いわゆるSH回路113に供給する。
次に、SH回路113(WSHO回路)にて生成されたWSHO信号の電圧値Y(mV)を、システムコントローラ60に測定させる(図13:S1303)。
次に、WSHO信号の電圧値Y(mV)と、光ディスク10に対しデータ記録を行うときに必要とされる信号の理論電圧値Z(mV)とを比較して(S1304)、LD21(図1)の劣化状態を判定させる。光ピックアップ装置20を構成するFMD22の感度N(mV/mW)に応じて、WDAC111,114に必要とされる信号の理論電圧値Z(
mV)と、それに対応するWSHO信号の電圧値Y(mV)とを比較して、LD21の劣化状態を判定する。
図13に示す如く、光ディスクに対しデータ記録を行うときに必要とされる信号の理論電圧値Z(mV)からWSHO信号の電圧値Y(mV)を差し引いた絶対値と、予め設定された一定値とが等しいとき(S1304:YES)に、LDは劣化していない(S1305)と判定させる。
また、光ディスクに対しデータ記録を行うときに必要とされる信号の理論電圧値Z(mV)からWSHO信号の電圧値Y(mV)を差し引いた絶対値が、予め設定された一定値よりも小さいとき(S1304:YES)に、LDは劣化していない(S1305)と判定させる。
光ディスクに対しデータ記録を行うときに必要とされる信号の理論電圧値Z(mV)からWSHO信号の電圧値Y(mV)を差し引いた絶対値が、予め設定された一定値よりも大きいとき(S1304:YES)に、LDは劣化した(S1306)と判定させる。
図13に示すLD劣化の判定作業が終了し、光ディスク10(図1)に対するデータ記録が可能と判定されたのちに、光ディスク10に対するデータ記録が開始される。このように、光ディスク装置200を構成する光ピックアップ装置20のLD21の劣化状態が判定されたのちに、光ディスク装置200内において、光ディスク10に対するデータ記録が行われる。
上記光ディスク装置200は、例えば、「CD−ROM」,「DVD−ROM」などの読出し専用の光ディスクや、「CD−R」,「DVD−R」,「DVD+R」などの追記型の光ディスクや、「CD−RW」,「DVD−RW」,「DVD+RW」,「DVD−RAM」,「HD−DVD」,「Blu ray Disc」などの書込み/消去や書換え可能なタイプの光ディスクに対応したものとされる。
上記光学式ピックアップ装置20を備える光ディスク装置200は、例えば、ノート型PC(図示せず)や、ラップトップ型PC(図示せず)や、デスクトップ型PC(図示せず)などのPCや、CDプレーヤなどの音響機器や、DVDプレーヤなどの音響/映像機器(図示せず)などに装備可能なものとされる。また、上記光ディスク装置200は、CD系光ディスクや、DVD系光ディスク等の複数のメディアに対応可能なものとされる。上記光ディスク装置や、上記光ディスク装置の制御方法は、図示されたものに限定されるものではない。本発明のものは、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能なものとされる。
本発明に係る光ディスク装置およびその制御方法の一実施形態を示すブロック図である。 (a)は受光素子(FMD)から出力される信号を示す波形図、(b)は(a)の信号に対応したサンプル・ホールド信号(WAPC信号)を示す波形図、(c)は受光素子(FMD)から出力される信号とディスクに記録が行われるときのライトパワー値との関係を示す波形図、(d)は(a)の信号に対応したピーク・ホールド値(PH値)とボトム・ホールド値(BH値)とを示す説明図、(e)は受光素子の電圧(FMD電圧)とD/Aコンバータの設定値(WDAC設定値)との関係を示す説明図である。 サンプル・ホールドされた信号(WSHO信号)とディスクに記録が行われるときのライトパワー値との関係を示す説明図である。 レーザパワーの不安定度PB(PH−BH)とディスクに記録が行われるときのライトパワー値との関係を示す説明図である。 ディスクに対する記録可否の判定が行われる状態を示す説明図である。 本発明に係る光ディスク装置の制御方法を示すフローチャートである。 同じく光ディスク装置の制御方法を示すフローチャートである。 記憶手段内に構成されたテーブルの一例を示す説明図である。 同じく記憶手段内に構成されたテーブルの他の例を示す説明図である。 ディスクに記録が行われるための条件設定が行われる状態を示すフローチャートである。 (a)は受光素子(FMD)から出力される信号を示す波形図、(b)は(a)の信号に対応したサンプル・ホールド信号(WAPC信号)を示す波形図、(c)は(a)の信号に対応した電圧を示す説明図である。 (a)は正常な受光素子(FMD)から出力される信号を示す波形図、(b)は劣化した受光素子(FMD)から出力される信号を示す波形図、(c)は(a)又は(b)の信号に対応したサンプル・ホールド信号(WAPC信号)を示す波形図、(d)は(a)の信号に対応した正常電圧を示す説明図、(e)は(b)の信号に対応した異常電圧を示す説明図である。 発光素子の状態を判定するために実行される光ディスク装置の制御方法を示すフローチャートである。 従来の光ディスク装置に装備されたピックアップ装置を示す説明図である。
符号の説明
10 光ディスク(ディスク)
11 信号面(信号部)
15 PCA部(内周部)
16 外周部
20 光ピックアップ装置(ピックアップ装置)
21 レーザダイオード(発光素子)
22 フロントモニタダイオード(受光素子)
23 フォトディテクタ(光検出器)
30 レーザドライバ(レーザ駆動回路)
41 TE生成回路
42 FE生成回路
43 RF生成回路
50 マルチプレクサ回路
51 ピーク・ホールド回路(PH回路)
52,54 A/Dコンバータ
53 ボトム・ホールド回路(BH回路)
60 システムコントローラ(制御部)
65 比較判定部(比較判定手段)
70 メモリ(記憶手段)
80 エンコーダ/デコーダ
90 インタフェース
101,113 サンプル・ホールド回路(SH回路)
102 D/Aコンバータ(RDAC)
103,115 APC回路
104 リードパワー信号発生回路
105,116,118 スイッチ
111,114 D/Aコンバータ(WDAC)
112 ACC回路
117 ライトパワー信号発生回路
200 光ディスク装置
300 コンピュータ
PB ピーク・ボトム(不安定度)
BH ボトム・ホールド
J_XmW 判定値
PH ピーク・ホールド

Claims (18)

  1. ディスクに対するデータの記録が行われるときに該ディスクに対しレーザを照射させ、且つ、ディスクに記録されたデータが読み込まれるときに該ディスクに対しレーザを照射させる発光素子と、
    該発光素子から出力されたレーザをモニタして該発光素子の制御にフィードバックをかけさせるための受光素子と
    を有するピックアップ装置を備えた光ディスク装置であって、
    前記受光素子から送信される信号を保持するサンプル・ホールド回路と、
    該サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされた信号のピーク値を保持するピーク・ホールド回路と、
    該サンプル・ホールド回路によりサンプル・ホールドされた信号のボトム値を保持するボトム・ホールド回路とを備えることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記サンプル・ホールド回路から出力された信号は、各信号を一つにして出力するマルチプレクサ回路を経由して、前記ピーク・ホールド回路と、前記ボトム・ホールド回路とに供給されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記ピーク・ホールド回路に入力されたピーク値はアナログ値とされ、該ピーク・ホールド回路に入力されたアナログ値をデジタル値に変換させるA/Dコンバータが設けられ、
    前記ボトム・ホールド回路に入力されたボトム値はアナログ値とされ、該ボトム・ホールド回路に入力されたアナログ値をデジタル値に変換させるA/Dコンバータが設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスク装置。
  4. ディスクに対するデータの記録を行うときに該ディスクに対しレーザを照射させ、且つ、ディスクに記録されたデータを読み込むときに該ディスクに対しレーザを照射させる発光素子と、
    該発光素子から出力されるレーザをモニタして該発光素子の制御にフィードバックをかけさせるための受光素子と
    を有するピックアップ装置と、
    該発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度の記録が可能とされた記憶手段と、
    該記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度と、該発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度とを比較して、ディスクに対する記録の可否を判定する比較判定手段と
    を備えることを特徴とする光ディスク装置。
  5. ディスクに対するデータの記録を行うときに該ディスクに対しレーザを照射させ、且つ、ディスクに記録されたデータを読み込むときに該ディスクに対しレーザを照射させる発光素子と、
    該発光素子から出力されるレーザをモニタして該発光素子の制御にフィードバックをかけさせるための受光素子と
    を有するピックアップ装置と、
    該発光素子から出力されるレーザパワーの不安定度の記録が可能とされた記憶手段と、
    該記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度と、該発光素子から出力される現在のレーザパワーの不安定度とを比較して、ディスクに対する記録の可否を判定する比較判定手段と
    を備える光ディスク装置を用いて、ディスクに対するデータの記録判定を行う光ディスク装置の制御方法であって、
    記録が行われるときのレベルのレーザパワーを照射させても影響が及ぼされることのないディスクを用いて前記発光素子から出力されるレーザパワーを前記受光素子に測定させ

    そのときのレーザパワーの不安定度を前記記憶手段に登録させ、
    データが記録可能なディスクの内周部にレーザによる試書きを行うことで適切なパワーのレーザ出力を行わせるOPC(Optimum Power Control )を行わせ、
    前記比較判定手段により、OPCを行ったときのレーザパワーを、該記憶手段に記録されたレーザパワーの不安定度に照合させて、ディスクに対する記録の可否を判定させることを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  6. 前記比較判定手段において、記録可能なディスクに対しデータの記録が否と判定されたときに、前記ピックアップ装置に対する該ディスクの記録速度を下げて、再度、OPCを行うことを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置の制御方法。
  7. 前記比較判定手段において、記録可能なディスクに対しデータの記録が可と判定されたときに、該ディスクに対するデータの記録を行うことを特徴とする請求項5又は6に記載の光ディスク装置の制御方法。
  8. 前記比較判定手段において、記録可能なディスクに対しデータの記録が不可と判定されたときに、該ディスクに対するデータの記録を禁止することを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法。
  9. 請求項5〜8の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法が実行可能とされたことを特徴とする光ディスク装置。
  10. 請求項1〜3の何れか1項に記載のサンプル・ホールド回路と、ピーク・ホールド回路と、ボトム・ホールド回路とを、さらに備えることを特徴とする請求項4又は9に記載の光ディスク装置。
  11. ディスクに対しデータ記録が可能なパワーのレーザ光を発光素子から出力させ、
    このときの該レーザ光を受光素子に当て、
    該受光素子から送られる信号をサンプル・ホールド手段に保持させ、
    該サンプル・ホールド手段にて生成されたサンプル・ホールド信号を測定させ、
    該サンプル・ホールド信号と、該ディスクに対しデータ記録を行うときの理論上の信号とを比較して、該発光素子の劣化状態を判定させることを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  12. 前記受光素子の基準電圧値をK(mV)と定め、
    該受光素子の感度をN(mV/mW)と定め、
    前記ディスクに対しデータ記録が可能な前記レーザ光の前記パワーをX(mW)と定め、
    該ディスクに対しデータ記録を行うときの前記信号の理論電圧値をZ(mV)と定めたときに、
    下記式(1)に基づいて、該信号の該理論電圧値Z(mV)を求め、
    前記サンプル・ホールド信号の電圧値Y(mV)を測定させ、
    該ディスクに対しデータ記録を行うときの該信号の該理論電圧値Z(mV)と、該サンプル・ホールド信号の該電圧値Y(mV)とを比較させて、前記発光素子の劣化状態を判定させることを特徴とする請求項11に記載の光ディスク装置の制御方法。
    Z=(K−(N×X))・・・式(1)
  13. 前記レーザ光の前記パワーに対応する前記理論電圧値Z(mV)と、前記サンプル・ホールド信号の前記電圧値Y(mV)とを比較させたときに、該レーザ光の該パワーに対応
    する該理論電圧値Z(mV)と、該サンプル・ホールド信号の該電圧値Y(mV)とが略一致した場合に、前記発光素子は正常であると判定させることを特徴とする請求項12に記載の光ディスク装置の制御方法。
  14. 前記レーザ光の前記パワーに対応する前記理論電圧値Z(mV)と、前記サンプル・ホールド信号の前記電圧値Y(mV)とを比較させたときに、該レーザ光の該パワーに対応する該理論電圧値Z(mV)と、該サンプル・ホールド信号の該電圧値Y(mV)とが不一致とされた場合に、前記発光素子は劣化したと判定させることを特徴とする請求項12又は13に記載の光ディスク装置の制御方法。
  15. 前記基準電圧値K(mV)を3000(mV)と定め、
    前記受光素子の前記感度N(mV/mW)を10(mV/mW)と定めたことを特徴とする請求項12〜14の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法。
  16. 請求項5〜8の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法と併せて、前記発光素子の劣化状態を判定させることを特徴とする請求項11〜15の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法。
  17. 請求項11〜16の何れか1項に記載の光ディスク装置の制御方法が実行可能とされたことを特徴とする光ディスク装置。
  18. 請求項1〜3の何れか1項に記載のサンプル・ホールド回路と、ピーク・ホールド回路と、ボトム・ホールド回路とを備えることを特徴とする請求項17に記載の光ディスク装置。
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