JP2005326581A - レジストパターン寸法の面内分布の評価方法、フォトマスクブランクの製造方法、フォトマスクブランク、及びレジストパターン形成工程の管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レジストパターン寸法の面内分布を評価する方法であって、少なくとも、レジストを塗布したフォトマスクブランクのレジスト膜厚を複数点測定し、該フォトマスクブランクに露光処理を施すことなく現像液処理を含む現像処理を施し、再度該フォトマスクブランクのレジスト膜厚を複数点測定することによって得られる該フォトマスクブランクのレジスト膜厚変化量の面内分布から、前記フォトマスクブランクに露光及び現像処理を施して得られるレジストパターン寸法の面内分布の良否を評価するレジストパターン寸法の面内分布の評価方法。及び、前記評価方法を利用して、前記現像処理を行う条件が最適となるように工程を管理するレジストパターン形成工程の管理方法。
【選択図】なし
Description
まず、本発明のレジストパターン寸法の面内分布の簡易評価方法を説明する。本発明に適用できるフォトマスクブランクは、一般的なフォトマスクブランク、例えば透明基板上にクロムからなる遮光膜を形成したフォトマスクブランク上にレジストを塗布したものである。レジストとしてはポジ型レジストが好ましく、特に後の現像液処理の制御性から、現像液による膜厚減少速度が0.05〜2nm/secのレジストを用いると良い。
現像前ベーク処理では、化学増幅型レジストの場合、加熱温度が高いと放射線照射により生じた酸の拡散距離が大きくなり、見かけ上高感度を示す。また、ノボラックレジストの場合、加熱によってノボラックとPACの結合が強固になり、見かけ上低感度を示す。このため加熱の面内均一性が悪い条件では、設計線幅を再現することができない。一方、フォトマスクブランク上に塗布されたレジスト膜を加熱すると、微量に残存していた揮発成分量が変化し、また樹脂の自由体積が変化する等の変化が生じる。この加熱履歴の面内分布は上記の通り、現像液処理による膜厚変化の面内分布として表現することができる。また、現像液処理では、例えばスプレー現像を行った場合、スプレーノズルの調整具合により現像液の供給分布に偏りが生じ、パターン線幅の不均一性が生じる可能性がある。
(実施例1)
Cr遮光膜を設けた6インチ角(152×152mm)フォトマスクブランク上に、EB用ポジ型化学増幅型レジストEX−001をシグマメルテック社製マスク用レジストコーターによりスピンコートした。その後、ホットプレート上で120℃10分間のプリベークを行い、厚さ300nmのレジスト膜を形成した。レジスト膜厚を、ナノメトリクス社製ナノスペックM6100により、132mm角のエリア内を16.5mm間隔の格子状で9×9(81)点測定した。なお、このときのレジスト膜厚の面内分布は4nmであった。次に、露光せずに基板上の温度の面内分布幅が3.0℃であるホットプレートを用いて、120℃、10分間の現像前ベーク処理を行った。次いで、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い23℃、60秒間の条件で、スプレー法を用い、現像液が面全体に均一に散布されるようにスプレーノズル角度を調節し、現像を行った。リンス及びスピンドライの後、現像前膜厚測定と同一の装置を用い同一測定点でのレジスト膜厚を測定した。現像処理後の膜厚の減少量を計算したところ、平均値は10nmであった。また、表1に示すように、膜厚変化量の面内分布幅は3nmであり、その分布形状は同心円状で中心部の膜厚変化量が周辺部に比べて大きくなっていた。
現像前ベーク処理で基板上の温度の面内分布幅が0.3℃であるホットプレートを用い、且つ現像液処理をスプレー法で実施例1に比べて現像液が中心部よりも周辺部に多量に散布されるようにスプレーノズルの角度を調節した以外は、実施例1と同様にして、膜厚変化量の面内分布及びパターン寸法を測定した。その結果、表1に示すように、膜厚変化量の面内分布幅は2.5nmであり、分布形状はほぼ平坦となった。また、パターン寸法の面内分布幅は25nmであった。
現像前ベーク処理で基板上の温度の面内分布幅が6.0℃であるホットプレートを用い、且つ現像液処理をスプレー法で実施例1に比べて現像液が中心部により多量に散布されるようにスプレーノズルの角度を調節した以外は、実施例1と同様にして、膜厚変化量の面内分布及びパターン寸法を測定した。その結果、表1に示すように、膜厚変化量の面内分布幅は4.5nmであり、分布の形状は同心円状で周辺部に対する基板中心部の膜厚変化量は実施例1よりも大きくなっていた。また、パターン寸法の面内分布幅は60nmであった。
一方、実施例3は不適切な条件で処理を行っているため、実施例1、2に比べて膜厚変化量の面内分布が大きくなった。また、実施例3のレジストパターン寸法の面内分布も実施例1、2に比べて大きくなった。
実施例1と同様の方法で製造されたCr遮光膜フォトマスクブランク(EB用ポジ型化学増幅型レジストEX−001を使用、レジスト膜厚300nm)を準備した。なお、このフォトマスクブランクと同ロットのサンプルに露光及び現像処理を施しレジストパターンを形成したところ、パターン寸法は良好であったことが確認されている。このフォトマスクブランクのレジスト膜厚をナノメトリクス社製ナノスペックM6100により、132mm角のエリア内を16.5mm間隔の格子状で9×9(81)点測定した。次いで露光せずに120℃、10分間の現像前ベーク処理を行った。このときの基板上の温度の面内分布幅は3.0℃であった。その後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い23℃、60秒間の条件でスプレー法により現像し、リンス及びスピンドライを行った。そして、現像前膜厚測定と同一の装置を用い同一測定点でのレジスト膜厚を測定した。その結果、膜厚減少量の平均値は10nmであり、現像処理前後のレジスト膜厚変化量の面内分布幅は3nmであった。その分布形状は同心円状で中心部の膜厚減少量が周辺部に比べて大きくなっていた。
次に、同一ロットの別のフォトマスクブランクを用い、現像前ベーク処理時の基板温度の面内分布幅を0.3℃に設定し、現像液が周辺部に多量に散布されるようにスプレーノズルの角度を調節し、上記と同様の方法でレジスト膜厚変化量の面内分布を得た。その結果、面内分布幅は2.5nmとなり、分布の形状はほぼ平坦となった。こうして、現像液処理を行う条件を最適化することができた。
なお、実施例4の工程を用いた条件の最適化に要した時間は2時間であった。
実施例4と同一ロットのフォトマスクブランクに、EB描画機(日立:HL−800D)により、132mm角エリアについて16.5mm間隔の格子状に9×9のピッチで0.400μmのラインスペースのテストパターンを描画した。その後、実施例4と同一の装置を用いて、120℃、10分間の現像前ベーク処理を行った。このときの基板上の温度の面内分布幅は3.0℃であった。その後、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い23℃、60秒間の条件でスプレー法により現像し、リンス及びスピンドライを行い、レジストパターンを形成した。形成された0.400μmのラインアンドスペースのテストパターンのスペース寸法を、面内の81点(9x9)にわたりトップダウンSEMにより測定したところ、パターン寸法の面内分布幅は40nmであった。
次に、同一ロットの別のフォトマスクブランクを用い、現像前ベーク処理時の基板温度の面内分布幅が0.3℃、現像液が周辺部に多量に散布されるようにスプレーノズルの角度を調節し、上記と同様の方法でレジストパターン寸法の面内分布を得たところ、パターン寸法の面内分布は25nmだった。
なお、比較例1の工程を用いた条件の最適化に要した時間は10時間であった。
化学増幅型レジストEX−001のレジスト組成成分のうち、高分子化合物成分のフェノール性水酸基の水素原子のうち、酸不安定基による置換の割合を30モル%から28%に変更したレジストEX−002を用いた以外は、実施例4と同様の方法及び条件を用い、条件の最適化前後の各々のレジスト膜厚変化量の面内分布を測定した。その結果、現像処理による膜厚減少量は30nmであった。条件最適化前のレジスト膜厚の変化量は7nmであり、最適化後は4nmであった。
また、本発明はレジスト塗布工程が終了した場合のレジストパターン形成工程の管理方法であるが、レジスト塗布工程におけるレジスト塗布条件も含めて条件の最適化を行うことも可能である。
Claims (13)
- レジストパターン寸法の面内分布を評価する方法であって、少なくとも、レジストを塗布したフォトマスクブランクのレジスト膜厚を複数点測定し、該フォトマスクブランクに露光処理を施すことなく現像液処理を含む現像処理を施し、再度該フォトマスクブランクのレジスト膜厚を複数点測定することによって得られる該フォトマスクブランクのレジスト膜厚変化量の面内分布から、前記フォトマスクブランクに露光及び現像処理を施して得られるレジストパターン寸法の面内分布の良否を評価することを特徴とするレジストパターン寸法の面内分布の評価方法。
- 前記レジスト膜厚を、前記現像処理前後で同一点について測定することを特徴とする請求項1に記載のレジストパターン寸法の面内分布の評価方法。
- 前記レジストとして、現像液による膜厚減少速度が0.05〜2nm/secの間に調整されたポジ型レジストを用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレジストパターン寸法の面内分布の評価方法。
- 前記現像処理は、前記膜厚変化量が5〜100nmの範囲内となる条件で行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のレジストパターン寸法の面内分布の評価方法。
- 前記レジスト膜厚変化量の面内分布の幅が、0〜10nmの範囲内であるときに良品と評価することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のレジストパターン寸法の面内分布の評価方法。
- レジストパターン寸法の面内分布を評価する方法であって、少なくとも、レジストを塗布した同一ロットのフォトマスクブランクの中から少なくとも1つのサンプルを抜き取り、該サンプルのレジスト膜厚を複数点測定し、該サンプルに露光処理を施すことなく現像液処理を含む現像処理を施し、再度該サンプルのレジスト膜厚を複数点測定することによって得られる該サンプルのレジスト膜厚変化量の面内分布から、当該ロットのフォトマスクブランクに露光及び現像処理を施して得られるレジストパターン寸法の面内分布の良否を評価することを特徴とするレジストパターン寸法の面内分布の評価方法。
- 少なくとも、基板上に遮光膜を形成する工程と、該遮光膜上にレジストを塗布する工程と、該レジストの膜厚の面内分布を評価する工程とを含むフォトマスクブランクの製造方法であって、前記レジスト膜厚の面内分布の評価を、前記請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の評価方法を用いて評価することによってフォトマスクブランクを製造することを特徴とするフォトマスクブランクの製造方法。
- 前記請求項7に記載のフォトマスクブランクの製造方法を用いて製造されたものであることを特徴とするフォトマスクブランク。
- 前記請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の評価方法を用いて良品と評価されたものであることを特徴とするフォトマスクブランク。
- レジストパターンを形成する工程を管理する方法であって、少なくとも、レジストパターン寸法が良品と評価された抜き取りサンプルと同一ロットのフォトマスクブランクを用い、該フォトマスクブランクのレジスト膜厚を複数点測定し、該フォトマスクブランクに露光処理を施すことなく現像処理を施し、再度該フォトマスクブランクのレジスト膜厚を複数点測定することによって得られる該フォトマスクブランクのレジスト膜厚変化量の面内分布を用いて、前記現像処理を行う条件が最適となるように工程を管理することを特徴とするレジストパターン形成工程の管理方法。
- 前記抜き取りサンプルに行うレジストパターン寸法の良品との評価は、テストパターンを露光し現像液処理を含む現像処理を施してレジストパターンを形成したフォトマスクについて行うことを特徴とする請求項10に記載のレジストパターン形成工程の管理方法。
- 前記レジスト膜厚を、前記現像処理前後で同一点について測定することを特徴とする請求項10または請求項11に記載のレジストパターン形成工程の管理方法。
- 前記現像処理が、現像前ベーク処理及び現像液処理を含むことを特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれか1項に記載のレジストパターン形成工程の管理方法。
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