JP2005322608A - 照明光を光源として、取り付けた太陽電池パネルで光発電をおこない、得られた電力を電気製品の電源に再利用する照明器具。 - Google Patents

照明光を光源として、取り付けた太陽電池パネルで光発電をおこない、得られた電力を電気製品の電源に再利用する照明器具。 Download PDF

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Abstract

【課題】照明光を資源として再利用するため、太陽電池パネルを使って照明光を再び電気エネルギーに変換して、負荷へ電力を供給する照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具に備わっている発光体保持具(2)に取り付けた太陽電池パネル保持具(3)に太陽電池パネル(1)を取り付け、太陽電池パネル(1)によって照明光として消費された電気エネルギーを再び電気エネルギーに変換し、太陽電池パネル(1)に接続した充電式電池部(5)を通じて電子機器等の負荷(6)へ電力を供給することを特徴とする。
【選択図】 図 1

Description

本発明は照明器具の発光体より生じる照明光を光源とし、照明器具に取り付けた太陽電池パネルを使って照明光として消費された電気エネルギーを再び電気エネルギーに変換し、得られた電力を他の電気製品の電源として再利用する照明器具に関するものである。
従来より、太陽電池を使った光発電は、太陽電池という名称が示すように建物の内外で太陽光を光源として使用することを前提としており、「照明器具の照明光を光源として発電できる」と取扱説明書に記載されている場合でもそのとおりの発電量を得ようとするならば「照明下○○メートル」と取扱説明書に記載されている発電環境を実現するためにこれまで慣れ親しんだ生活環境を犠牲にして不自然な生活環境に耐えるか、あるいは生活環境を優先して照明光を光源とすることをあきらめるか、または太陽電池パネルの照明下での発電能力を十分に活かすことなく少ない発電量に甘んじなければならなかった。
照明光を光源とすることに着目し、照明器具に太陽電池パネルを取り付けて光発電をおこない太陽電池パネルから得られた電力を他の電気製品に利用する照明器具については、実用新案登録番号3012009号に「照明器具の笠の内側に太陽電池パネルを取り付け、さらにその笠の上部に充電式電池部と非常灯を取り付けた照明器具」を請求の範囲とする「充電する非常灯付き照明器具」があった。
背景技術で述べたような照明光を使った光発電、または、充電する非常灯付き照明器具には次のような問題点があった。
(イ)白熱灯は結晶型太陽電池と蛍光灯はアモルファスシリコン型太陽電池と相性がいいことが知られている。そして照明光を光源としたときに同じ発光体と同じ太陽電池パネルを使って光発電をおこなった場合、発光体に近ければ近いほど大きな電力を取り出すことができる事が知られているが、これら太陽電池は一般的には光を透過しないので、太陽電池パネルを通常の照明器具の放光部位に近付けると照明光を遮り、照明器具の「照らす」という本来の役割の妨げになっていた。
(ロ)従来の充電する非常灯付き照明器具は、照明器具の笠の内側に太陽電池パネルを取り付けるので太陽電池パネルで発光体を囲うようになるため、明かりを取るために開けてある放光部位近辺は明るく照らされるが、放光部位から離れたところでは暗くなり室内照明に使うと部屋全体を十分に照らすことができなかった。
(ハ)アモルファスシリコン型太陽電池にはレーザーで加工して無数の穴を開けて光を透過するようにしたり、光を透過する素材でできた太陽電池も登場しつつあるが、これら光を透過するタイプの太陽電池パネルを照明器具の笠や放光部に取り付けて「照らす」という本来の役割を妨げることがなくなっても、照明器具の笠の形状は千差万別であるために同じ発光体と同じ光発電素子を使っても笠の形状の差異から太陽電池パネルとの間の距離に違いが発生して得られる電力に差が生じ、この差は充電式電池の充電に要する時間などにおいて顕著に現れていた。
(ニ)照明器具の個々の笠の形状にあわせて太陽電池パネルを加工、成形して取り付けるのは手間がかかり、かといってあらかじめ光が透過する太陽電池パネルを放光部周辺や笠の内側に取り付けた照明器具を用意しても、利用者にはこれまで使用していた照明器具とは別の照明器具を新たに購入させることになり利用者に負担を強いていた。
(ホ)従来の充電する非常灯付き照明器具は、得られた電力を取り付けた非常灯の電力とするが、停電はいつおこるかわからないため照明光で電気を作り出せるという利益を実感しづらく、このため非常灯以外の時計やラジオ等といったの日常的に使う電気製品の電源として使いたいという要求があった。
(ヘ)従来の充電する非常灯付き照明器具は、笠の上部に充電器を取り付けて非常灯以外の電気製品には充電式電池を電気製品本体に出し入れして電源を供給しているが、照明器具は一般的に高いところに位置しているために充電式電池を充電させたり充電の終わった充電式電池を取り出したりする際に不便であり、このため充電器を別の場所に設置したいという要求があった。
課題を解決する手段
支持架(7)を設けた太陽電池パネル保持具(3)に太陽電池パネル(1)を取り付ける。太陽電池パネル保持具(3)の支持架(7)を照明器具に備わっている発光体保持具(2)に取り付ける。
太陽電池パネル(1)に入射した照明光は電気エネルギーに変換され、発生した電力は太陽電池パネル(1)の電源リード端子(8)に接続した充電式電池部入力リード端子(9)を通じて任意の場所に設置した充電式電池部(5)に供給され、さらに充電式電池部出力リード端子(10)に接続した負荷入力リード端子(11)を通じて電子機器等の負荷(6)へ電力を供給する。
本発明は、以上よりなることを特徴とする。
発明の効果
太陽電池パネル(1)を取り付けるための照明器具に共通した部分として発光体(4)に注目し、照明器具の「照らす」機能を損なわないために発光体(4)を囲まないように照明器具に備わっている発光体保持具(2)や発光体(4)へ太陽電池パネル保持具(3)を使って太陽電池パネル(1)を取り付けるので、既存の照明器具や笠を持たない照明器具に使うことができ、太陽電池パネル(1)をあらかじめ取り付けた専用の照明器具を新たに購入する必要がなくなる。
照明器具の笠の形状にあわせて個別に太陽電池パネルを加工し成形する手間を省くことができ、照明器具によって指定されたサイズの発光体(4)を購入するように発光体(4)のサイズから使う太陽電池パネル(1)を選択でき、また笠の形状の違いから発生する電力差を解消し一様な電力供給ができる。
従来の充電する非常灯付き照明器具では充電式電池を電気製品本体に出し入れすることにより電気製品に電源を供給するので、充電式電池を交換しているあいだは電気製品に電源を供給できないでいたためにデジタル化された電気製品のメモリ内に保存されていた設定データを消去しやすかったが、太陽電池パネル(1)と内蔵している充電式電池から並列的に電源を供給させることのできる充電式電池部(5)を使うことによりデジタル化されメモリ内に設定データを保存している電気製品に対して一度設定した内容を消去することなく電源供給が可能となる。
以下、図面にそって本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明実施の構成を表す説明図である。図2は本発明の支持架(7)を省略した太陽電池パネル保持具(3)について説明するための説明図である。図3は本発明の太陽電池パネル(1)の取り付け位置について説明するための説明図である。図4は本発明の別の実施形態を表す説明図である。図5は本発明実施の充電式電池部(5)と負荷(6)の設置の一例を表す説明図である。
太陽電池パネル保持具(3)に着脱可能な支持架(7)を設ける。
太陽電池パネル保持具(3)に太陽電池パネル(1)を取り付ける。
太陽電池パネル(1)を取り付けた太陽電池パネル保持具(3)に設けた支持架(7)を照明器具に備わっている発光体保持具(2)に取り付ける。
電源リード端子(8)と充電式電池部(5)の充電式電池部入力リード端子(9)を接続し、充電式電池部出力リード端子(10)と負荷(6)の負荷入力リード端子(11)を接続する。
そして充電式電池部(5)と負荷(6)を、使い勝手の良い任意の場所へ設置する。充電式電池部(5)は充電式電池を内蔵していて、充電式電池を充電する充電器としての機能を持ち、太陽電池パネル(1)と内蔵している充電式電池を電気的に並列に接続し、太陽電池パネル(1)と内蔵している充電式電池から並列に電源を負荷(6)へ供給できる構造を持っている。
本発明は以上のような構成で、照明器具の発光体(4)より生じて太陽電池パネル(1)に入射した照明光は電気エネルギーに変換され、発生した電力は太陽電池パネル(1)の電源リード端子(8)に接続した充電式電池部入力リード端子(9)を通じて充電式電池部(5)に供給される。充電式電池部(5)へ供給された電力は、充電式電池部出力リード端子(10)に接続した負荷入力リード端子(11)を通じて電子機器等の負荷(6)へと電力を供給する。
充電式電池部(5)を使って電源を並列に供給することで照明を点灯中は太陽電池パネル(1)で発電した電力を使って内蔵している充電式電池を充電したり余った電力を負荷(6)へ供給し、照明が消灯しているときは内蔵した充電式電池から負荷(6)へ電源を供給する。このため照明が点灯しているときは太陽電池パネル(1)で発電した電力を内蔵した充電式電池を介さずに電子機器等の負荷(6)へ供給できるので、メモリに保存された設定データを消去することなく充電式電池部(5)の内蔵している充電式電池を交換することができる。
負荷(6)の数だけ充電式電池部(5)を用意して、通常は充電式電池部(5)から負荷(6)へ電源を供給し、電力の消費状況にあわせて太陽電池パネル(1)に充電式電池部(5)を適宜に接続して充電式電池部(5)の内蔵した充電式電池を充電させると発電した電力をより有効に利用できる。
データの消去について気を配る必要が無い電気製品が負荷(6)の場合は、充電式電池部(5)は使わずに太陽電池パネル(1)の電源リード端子(8)に接続した負荷入力リード端子(11)を通じて負荷(6)へ電源を供給してもよい。
支持架(7)は伸縮式や開閉式の折り畳み可能なものを設けても良く、照明器具に備わっている発光体保持具(2)への取り付けが困難な場合は、支持架(7)を発光体(4)に取り付ける。または支持架(7)の働きを兼ね備えるようにした太陽電池保持具(3)を発光体(4)に取り付けてもよい。
発光体(4)が蛍光管の場合、蛍光管にはアモルファスシリコン太陽電池との相性が良いことが一般に知られており、そのアモルファスシリコン太陽電池には薄くて折り曲げることができるフィルムタイプのものがある。フィルム型アモルファスシリコン太陽電池を太陽電池パネル(1)に使用すると、まず図2に示すように円形の蛍光管にはフィルム型アモルファスシリコン太陽電池の柔軟性を活かして内周部分に沿って曲げた太陽電池パネル(1)を太陽電池保持具(3)に取り付ける。
棒状の形をした蛍光管には図3に示すように折り曲げないで真直ぐにのばした状態にして天井側の位置に太陽電池保持具(3)を使って太陽電池パネル(1)を取り付ける。フィルム型アモルファスシリコン太陽電池の特性を活かすと共通の太陽電池パネル(1)を円形蛍光管と棒状蛍光管の両方に使えるようになり、部品の共通化はコスト削減につなげられる。
また発光体(4)は円形蛍光管や棒状蛍光管の他に折り曲げた蛍光管を球体で包んだ蛍光ボール、白熱灯に使われる白熱電球またはLEDのように球状や粒状をしたものがあり、このような形状をした発光体(4)には、図4に示すように発光体(4)に引っ掛かるようにした支持架(7)を設けた太陽電池パネル保持具(3)に太陽電池パネル(1)を取り付ける。発光体(4)がLEDの場合はソケットに差し込んで接続されているので、太陽電池パネル保持具(3)の重みでLED抜け落ちるようなときは、太陽電池パネル保持具(3)を照明器具本体に取り付ける。太陽電池パネル(1)と太陽電池パネル保持具(3)および支持架(7)は、大きさや形状に様々のデザインができ本実施例で示したものには限らない。
太陽電池パネル(1)を太陽電池パネル保持具(3)に取り付ける手段は、スナップ機構、ビスとナットでネジ止め、ケーブル等のヒモ状のもので結ぶ、フック機構、両面テープ、ベルクロ等の一般に入手できる着脱可能な取り付け機構であれば何でも良い。
従来の充電する非常灯付き照明器具では照明器具の笠を利用して笠の上部に充電器を取り付けていたが、照明器具は一般に高いところ位置しているため充電式電池を取り替えたりする際に不便であった。本発明は充電式電池部(5)や負荷(6)を特定の部位に固定せず任意の場所に設置するようにしているが、ここで充電式電池部(5)と負荷(6)の設置場所に関して述べる。一般的な家庭用室内照明器具に見られるスイッチの引きヒモの末端に充電式電池部(5)を取り付けると、スイッチの引きヒモは手の届く範囲にあることから電力を消耗した充電式電池部(5)を再び充電したり、充電を終えた充電式電池部(5)の取り替えがしやすくなる。
時計のように頻繁に電池を取り替えることなく持ち歩いたりすることの少ないものを負荷(6)として使う場合は充電式電池部(5)と負荷(6)を太陽電池パネル保持具(3)の太陽電池パネル(1)を取り付けていない箇所に設置すると、全体を一つのシステムとしてまとめることができる。熱伝導率の高い材質を使って太陽電池パネル(1)を取り付ける面の反対側の面にフィン状突起を設けた太陽電池保持具(3)を加工成形すると、照明光を受けて温まった太陽電池パネル(1)の熱を逃がす放熱効果を与えると同時に、フィン状突起にあう治具を充電式電池部(5)や利用する負荷(6)に設けると、太陽電池保持具(3)に設置場所と設置手段を提供できる。
インテリアメッシュ等の網目状に組まれた素材で太陽電池保持具(3)を加工成形すると、壁掛け用フックを充電式電池部(5)や利用する負荷(6)に設けることで太陽電池保持具(3)に吊り下げて設置でき、着脱が容易になる。
また、図5に示すように園芸用途に使われている吊り下げケーブル(13)と鉢皿(14)を使い、太陽電池パネル保持具(3)本体や太陽電池パネル保持具(3)に設けた支持架(7)に適切な長さに調節した吊り下げ用ケーブル(14)を垂らし、垂らしたケーブルの先に鉢皿(15)を設けて、鉢皿(15)に電源を供給させたい充電式電池部(5)や負荷(6)を設置する。または、垂らしたケーブルの先にフックを設けた充電式電池部(5)や負荷(6)を吊り下げたり、結び付けたりして設置することもできる
用いる負荷(6)はラジオや目覚まし時計など、太陽電池パネル(1)の発電容量にあうものならなんでもよい。負荷(6)にファン付きモーターを使うと、個人用の簡易扇風機の用途の他に照明光を受けて温まった太陽電池パネル(1)の冷却に利用できる。コンピュータの高速化にともないCPUの放出する熱対策は重要な問題となっていて特にノート型コンピュータでは本体の下に敷く熱伝導率の高い放熱板や高熱部分に風を送る外付冷却ファンの需要がある。外付冷却ファンを使う場合、電源をコンセントやパソコン本体の周辺機器用インターフェイスに求めたりするので、コンピュータ本体にプリンターその他周辺機器を接続するとコンセントや周辺機器用インターフェイスはすぐに塞がってしまうが、本発明の負荷(6)にこのノート型コンピュータの外付冷却ファンを応用すると、昼は照明からはずした太陽電池パネル(1)で太陽光を光源として、夜間は屋内の照明を光源として外付冷却ファンをまわすことができ、これまで外付冷却ファンで占有していたコンセントまたは周辺機器用インターフェイスを解放できその分を別の機器に割り当てることができる。
従来の充電する非常灯付き照明器具では「笠の内側に太陽電池パネルを取り付け」とあり、本発明においても太陽電池パネル(1)は笠の内側にあるように見える。しかし、従来の充電する非常灯付き照明器具では照明器具の笠の内側とは照明器具の笠(12)において笠を構成する部位のうちの発光体に面している部分を指していて、笠(12)で囲まれた内部空間を指していない。然るに本発明では太陽電池パネル(1)は、照明器具の笠(12)で囲まれた内部空間に位置した太陽電池パネル保持具(3)に取り付けてあり、従来の充電する非常灯付き照明器具とは違う構造を持つ。このため従来の充電する非常灯付き照明器具では利用できなかった笠を持っていない照明器具に対しても、本発明では太陽電池パネル(1)は、太陽電池パネル保持具(3)に設けた支持架(7)を介して照明器具に備わっている発光体保持具(2)や発光体(4)取り付けるため、笠を持たない照明器具へも利用が可能である。また、充電器も従来の充電する非常灯付き照明器具では笠の上部に取り付けているのに対して本発明では充電器機能をもつ充電式電池部(5)は笠ではなく、利用者の使い勝手の良い位置に取り付けるようにしてあり、従来の非常灯付き照明器具とは異なる構造をしている。
この異なる構造によって得られる作用効果は、従来の充電する非常灯付き照明器具にくらべて悠に豊かな電源供給機能を持っている。
本発明実施の構成を表す説明図である。 本発明の支持架(7)を省略した太陽電池パネル保持具(3)を説明する説明図である。 本発明の太陽電池パネル(1)の取り付け位置について説明する説明図である。 本発明の別の実施形態を表す説明図である。 本発明実施の充電式電池部(5)と負荷(6)の設置の一例を表す説明図である。
符号の説明
1 太陽電池パネル
2 照明器具が備えている発光体保持具
3 太陽電池パネル保持具
4 発光体
5 充電式電池部
6 負荷
7 支持架
8 電源リード端子
9 充電式電池部入力リード端子
10 充電式電池部出力リード端子
11 負荷入力リード端子
12 照明器具の笠
13 吊り下げ用ケーブル
14 鉢皿

Claims (1)

  1. 照明器具の発光体(4)より生じる照明光を光源とし、太陽電池パネル(1)を取り付けた太陽電池保持具(3)に設けた支持架(7)を照明器具に備わっている発光体保持具(2)に取り付けて、太陽電池パネル(1)に入射した照明光を電気エネルギーに変換し、太陽電池パネル(1)に接続した充電式電池部(5)から電子機器等の負荷(6)へ電力を供給する照明器具。
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