JP2005322446A - 触媒電極層形成用塗工液、および膜電極複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、貴金属を効率的に利用することができ、コストの削減が可能である触媒電極層形成用塗工液を提供することを主目的とするものである。
【解決手段】 上記目的を達成するために本発明は、固体高分子電解質型燃料電池に用いられる触媒電極層を形成する触媒電極層形成用塗工液であって、外部表面積が100m/g以上であるカーボンナノチューブを用いたことを特徴とする触媒電極層形成用塗工液を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブを含有する触媒電極層形成用塗工液、膜電極複合体、および固体高分子電解質型燃料電池に関する。
固体高分子電解質型燃料電池の最小発電単位である単位セルは、一般に固体電解質膜の両側に触媒電極層が接合されている膜電極複合体を有し、この膜電極複合体の両側にはガス拡散層が配されている。さらに、その外側にはガス流路を備えたセパレータが配されており、ガス拡散層を介して膜電極複合体の触媒電極層へと供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスを通流させるとともに、発電により得られた電流を外部に伝える働きをしている。
このような固体高分子電解質型燃料電池(以下、単に燃料電池と称する場合がある。)に用いられる触媒電極層には、活性過電圧の低い白金系の触媒をカーボンに担持して用いるのが一般的である。しかしながら、白金等は高価な貴金属であるため、その貴金属の使用が燃料電池の低価格化の妨げとなっている。
従来は、触媒電極層の空隙度を上げる等の目的から、多数の細孔を有するカーボンブラックが白金を担持する担体として一般的に用いられてきた。カーボンブラックに白金を担持する際には、これらの細孔内にも白金は付着するが、細孔内に付着した白金はプロトン等と接触することができず、燃料電池の発電反応に寄与することはできない。したがって、このような細孔を有する担体を用いると、反応に寄与しない白金が存在するため高価な貴金属を有効に利用することができず、必要な貴金属の量が増加し、コストの増大につながっていた。
また、カーボンブラックは、粒子径が約10〜50nmと比較的大きいので、このカーボンブラックの表面に白金を担持した場合、単位体積当たりの、発電反応に寄与する白金の量が少なくなってしまう。そのため、発電反応に寄与する白金の量を増量するには、触媒電極層の厚さを厚くすることが必要になり、このことも白金の使用量の増加につながっていた。
特許文献1では、触媒電極層内の全ての触媒粒子を高分子電解質で被覆することにより触媒の利用効率を高める方法が開示されている。この方法によれば、固体電解質膜の直近ではなく、ある程度はなれた位置に配置された触媒粒子も有効に活用することはできるが、担体の細孔に入り込んだ触媒を有効に利用することはできない。
また、特許文献2、特許文献3、特許文献4では、ガス拡散性を向上する目的で繊維状のカーボンを担体として用いたり、中空繊維を用いたりしている。しかしながらこれらの方法においても、発電反応に寄与しない貴金属が存在し、貴金属は効率的に利用できていない。
特開平5−36418号公報 特開平8−177440号公報 特開2001−15123号公報 特開2002−298861号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、貴金属を効率的に利用することができ、コストの削減が可能である触媒電極層形成用塗工液、およびそれを用いて形成することができる膜電極複合体を提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、固体高分子電解質型燃料電池に用いられる触媒電極層を形成する触媒電極層形成用塗工液であって、外部表面積が100m/g以上であるカーボンナノチューブを用いたことを特徴とする触媒電極層形成用塗工液を提供する。
本発明の触媒電極層形成用塗工液に用いられるカーボンナノチューブは、上記範囲内の外部表面積を有するので貴金属の高分散担持を行うことが可能である。そのため、貴金属を効率的に利用することができ、貴金属の使用総量を削減することができ、コストの削減が可能になる。
上記発明においては上記触媒電極層形成用塗工液の溶媒中のアルコール対水の体積比が0.5:1〜50:1であることが好ましい。上記の体積比を有する溶媒を用いることにより、触媒電極層形成用塗工液内における貴金属担持カーボンナノチューブの凝集を防止し、均一に分散させることができるからである。
また、本発明は、固体電解質膜が触媒電極層により挟持されてなる膜電極複合体であって、上記触媒電極層に外部表面積が100m/g以上であるカーボンナノチューブを用いたことを特徴とする膜電極複合体を提供する。上記のカーボンナノチューブを触媒電極層に用いることにより貴金属を効率的に利用し、貴金属の使用総量を削減できるため、コストの削減が可能になる。
さらに、本発明は、上記膜電極複合体を用いたことを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池を提供する。コストの削減がなされた上記膜電極複合体を用いることにより、固体高分子電解質型燃料電池のコストも削減することが可能になるからである。
本発明の触媒電極層形成用塗工液および膜電極複合体は、貴金属を効率的に利用することができ、コストを削減することができるといった効果を奏する。
本発明は、外部表面積が100m/g以上であるカーボンナノチューブを用いることにより、触媒電極層に用いられる貴金属を効率的に利用し、貴金属の使用総量を削減してコストの削減を図るものである。
まず、本発明に用いられる外部表面積について図を用いて説明する。図1は、物質の断面を示すものであり、本発明においては、実線で示した箇所の面積を全表面積1、破線で示した箇所の面積を外部表面積2ということとする。図1(a)のように細孔を多く有する材料の場合は、全表面積1が外部表面積2よりも大幅に大きくなる。一方、図1(b)のように有する細孔が小さく、細孔の数が少ない物質の場合は、全表面積1は外部表面積2とほぼ一致する。
本発明においてカーボンナノチューブの外部表面積は、JISK6217−2に規定される窒素吸着法により測定されたものである。カーボンナノチューブは細孔をほとんど有さないので、窒素吸着法により得られた表面積は外部表面積と同等である。
なお、窒素が吸着されず、窒素吸着法により測定できない程度に小さな細孔がカーボンナノチューブの表面上に存在する場合でも、貴金属粒子は窒素粒子よりも大きくてそれらの細孔には貴金属も吸着されないので、それらの細孔の存在は無視し得る。
以下に本発明の触媒電極層形成用塗工液、膜電極複合体、および固体高分子電解質型燃料電池について、それぞれ分けて説明する。
A.触媒電極層形成用塗工液
本発明の触媒電極層形成用塗工液は、固体高分子電解質型燃料電池に用いられる触媒電極層を形成する触媒電極層形成用塗工液であって、外部表面積が100m/g以上であるカーボンナノチューブを用いたことを特徴とするものである。
本発明の触媒電極層形成用塗工液に用いられるカーボンナノチューブは上記範囲内の外部表面積を有するので、貴金属の密度が高い状態で担持を行うことが可能である。そのため、これを用いて形成される触媒電極層は、その厚さを薄くすることができ、固体電解質膜の近傍に貴金属を集中的に配置できるので、貴金属を触媒として効率的に利用することができる。また、触媒電極層の薄膜化は、燃料電池の小型化にも貢献できるものである。
さらに、本発明の触媒電極層形成用塗工液に用いられるカーボンナノチューブには貴金属粒子が入り込めるような大きさの細孔がほとんどなく、カーボンブラックの場合のように細孔に貴金属が付着することを防止することができる。そのため、貴金属を効率的に利用することができ、貴金属の使用総量を削減することができ、コストの削減が可能になる。
以下、本発明の触媒電極層形成用塗工液を構成する成分について説明する。
1.カーボンナノチューブ
本発明の触媒電極層形成用塗工液には、触媒である貴金属を担持する担体として、上記の方法により測定された外部表面積が100m/g以上、中でも300m/g以上、特に500m/g以上のカーボンナノチューブが用いられる。上記範囲内の外部表面積を有するカーボンナノチューブを担体として用いた場合、貴金属を担体に高い密度で担持することが可能になる。そのため、このような貴金属が高い密度で担持されたカーボンナノチューブを触媒電極層に用いることにより、固体電解質膜の近傍に貴金属を高い密度で配置でき、貴金属を効率的に利用することができる。なお、上限は特に限定されるものではないが、通常1000m/g以下とされる。
本発明においてカーボンナノチューブの製造方法は特に限定されるものではなく、一般的な方法を用いることができる。用いることができる製造方法の例としては、アーク放電法、レーザー蒸発法、化学蒸着法など一般的に用いられている方法を挙げることができる。例えば、一定の温度または圧力に保たれ、不活性ガスで満たされた密閉容器内において2つの炭素材料の間でアーク放電を行うことによりカーボンナノチューブを製造することができる(例えば、特開平6−280116号公報、特開平6−157016号公報)。
上述した外部表面積はカーボンナノチューブの径を制御することにより調整することができ、カーボンナノチューブの径は製造時の条件等を変化させることにより制御することができる。
なお、本発明に用いられるカーボンナノチューブの層の数は特に限定されるものではなく、単層のものでも、多層のものでもよい。中でも、単層のカーボンナノチューブは単位重量当たりの外部表面積が大きいので、好適に用いられる。
上記カーボンナノチューブに貴金属を担持する方法は特に限定されるものではなく、一般的に用いられる方法により行うことができる。例えば、水やアルコールからなる溶液中にカーボンナノチューブを分散させ、貴金属薬液を滴下し、カーボンナノチューブに貴金属を浸漬させた後に還元処理、乾燥を行うことにより貴金属を担持することができる。一般的な貴金属の薬液の例としては、塩化白金酸や白金硝酸溶液などを挙げることができる。
本発明において、カーボンナノチューブに担持する貴金属の量は特に限定されるものではないが、カーボンナノチューブ対貴金属の重量比が9:1〜3:7、中でも8:2〜6:4であることが好ましい。カーボンナノチューブ対貴金属の重量比が上記範囲に満たないと貴金属の使用量が増加して本発明の効果が十分に発揮されない可能性があり、重量比が上記範囲を超えると、触媒として作用する貴金属の量が十分でなく、発電反応が効率的に行なわれない可能性があるからである。
2.電解質材料
本発明に用いられる電解質材料は特に限定されるものではなく、一般的な固体高分子電解質型燃料電池の固体電解質膜に用いられる電解質材料を用いることができる。用いることができる電解質材料の例としては、パーフルオロスルホン酸系ポリマー(商品名:Nafion、デュポン株式会社製)のようなフッ素系の樹脂や、プロトン伝導基を有するポリイミドなどの炭化水素系の樹脂等を挙げることができる。
3.溶媒
本発明の触媒電極層形成用塗工液に用いられる溶媒は、上述した固形成分を均一に分散することができるものであれば特に限定されるものではないが、アルコールと水とを主成分とするものが好適に用いられる。この際に用いられるアルコールは特に限定されるものではないが、炭素数が1個から4個のアルコールが好ましい。用いるアルコールの炭素数が上記範囲を超えると、水との相溶性が良くないからである。また、上記の中でもエタノール、1−プロパノール、2−プロパノールがより好ましい。メタノールでは揮発性が高すぎるため溶媒中から随時揮発してしまい、溶媒の成分比率が変動してしまう可能性があり、ブタノールでは水との相溶性の面で問題が生じる可能性があるからである。
また、上記溶媒中のアルコール対水の体積比が0.5:1〜50:1であることが好ましい。アルコール対水の体積比が上記範囲外である場合は、上述した貴金属担持カーボンナノチューブが凝集してしまい、溶媒中に均一に分散させることができない可能性があるからである。上記体積比は用いるアルコールの種類によって大きく異なるものであり、例えば、エタノールを用いた場合は、エタノール対水の体積比が5:1〜50:1、1−プロパノールの場合は3:1〜30:1、2−プロパノールの場合は0.5:1〜5:1であることが好ましい。
4.組成比率
本発明の触媒電極層形成用塗工液は、主に上述したような触媒が担持されたカーボンナノチューブ、電解質材料、および溶媒から構成されている。触媒電極層形成用塗工液中の固形成分である貴金属が担持されたカーボンナノチューブと電解質材料との比率は特に限定されるものではないが、貴金属が担持されたカーボンナノチューブ対電解質材料の重量比が1:1〜10:1、中でも2:1〜6:1であることが好ましい。貴金属が担持されたカーボンナノチューブ対電解質材料の比率が上記範囲外であると、発電反応に寄与する物質に過不足が生じ、発電反応が効率的に行なわれない可能性があるからである。
また、触媒電極層形成用塗工液における上記固形成分(貴金属が担持されたカーボンナノチューブおよび電解質材料)と上記溶媒との比率も特に限定されるものではないが、上記固形成分対溶媒の重量比が1:50〜1:500、中でも1:100〜1:300であることが好ましい。固形成分対溶媒の重量比が上記範囲に満たないと、溶媒の揮発に時間がかかる等、触媒電極層形成用塗工液の塗布後の固化の際に問題が生じる可能性があるからである。一方、重量比が上記範囲を超えると、触媒電極層形成用塗工液の粘度が高すぎて均一に塗布することが困難である等の問題が生じる可能性がある。
5.その他
本発明の触媒電極層形成用塗工液には、必要に応じて上記以外の成分を添加することができる。例えば、プロピレングリコールなどを添加して粘度の調製をすることができる。
なお、本発明の触媒電極層形成用塗工液を用いて形成された触媒電極層は、カーボンナノチューブや触媒貴金属などの固形成分が高い密度で配されているので、水などの排出能力があまり要求されないアノード(燃料極)を形成する触媒電極層として好適に用いられる。
B.膜電極複合体
次に、本発明の燃料電池について説明する。
本発明の膜電極複合体は、固体電解質膜が触媒電極層により挟持されてなる膜電極複合体であって、上記触媒電極層に外部表面積が100m/g以上であるカーボンナノチューブを用いたことを特徴とするものである。
本発明の膜電極複合体には上記範囲内の外部表面積を有するカーボンナノチューブを用いているので、上述した触媒電極層形成用塗工液の場合と同様に、貴金属を効率的に利用でき、触媒電極層の薄膜化およびコストの削減が可能になる。このような触媒電極層を膜電極複合体に用いることにより、膜電極複合体の小型化およびコストの削減も可能になる。
以下、本発明の膜電極複合体を構成部材ごとに説明する。
1.固体電解質膜
本発明に用いられる固体電解質膜としては、イオン(プロトン)透過性に優れ且つ電流を流さない材料からなるものであれば特に限定されるものではない。現在汎用されている材料としてはパーフルオロスルホン酸系ポリマー(商品名:NafionTM、デュポン株式会社製)などのフッ素系樹脂や、プロトン伝導基を有するポリイミドなどの炭化水素系樹脂等を挙げることができる。
2.触媒電極層
本発明に用いられる触媒電極層は、貴金属が担持された、外部表面積が100m/g以上であるカーボンナノチューブ、電解質材料、その他の添加物等により構成されている。このような、触媒電極層の各成分については上記「A.触媒電極層形成用塗工液」と同様であるので、ここでの説明は省略する。
3.製造方法
本発明の膜電極複合体は、上記固体電解質膜の両側に上記触媒電極層が接合されているものである。本発明の膜電極複合体の製造方法は特に限定されるものではなく、一般に用いられる方法により製造することができる。例えば、基材上に触媒電極層形成用塗工液を塗布し、固化させて触媒電極層を形成し、それを別途に形成された固体電解質膜上に転写する方法、固体電解質膜上に触媒電極層形成用塗工液をスプレー法等により塗布し、固化させて触媒電極層を形成する方法等により製造することができる。この際に用いられる触媒電極層形成用塗工液は、例えば、上記「A.触媒電極層形成用塗工液」に記載されている触媒電極層形成用塗工液を用いることができる。
C.固体高分子電解質型燃料電池
次に、本発明の固体高分子電解質型燃料電池について説明する。
本発明の固体高分子電解質型燃料電池は、上記膜電極複合体を用いたことを特徴とするものである。上述したようなカーボンナノチューブを用いることにより小型化およびコストの削減がされた膜電極複合体を用いて燃料電池を形成することにより、燃料電池の小型化およびコストの削減をすることができる。
本発明の燃料電池の最小発電単位である単位セルは、上述した膜電極複合体を有し、この膜電極複合体の両側にはガス拡散層が配されており、さらに、その外側にはセパレータが配されている。上記セパレータは、上記ガス拡散層を介して膜電極複合体の触媒電極層へと供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスを通流させるとともに、発電により得られた電流を外部に伝える働きをしている。
このような燃料電池を構成する膜電極複合体については、上記「B.膜電極複合体」と同様であるので、ここでの説明は省略する。また、本発明に用いられる拡散層およびセパレータとしては、通常燃料電池に用いられているものを用いることができ、具体的には拡散層としては、カーボン繊維等を成型して形成したものが好適に用いられ、セパレータはカーボンタイプのもの、金属タイプのもの等を用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
(白金担持カーボンナノチューブの作製)
市販の直径1.2nmの単層カーボンナノチューブを用い、このカーボンナノチューブに白金30wt%を担持した。白金の担持は水、アルコール系の溶媒中に上記カーボンナノチューブを分散させ、白金薬液を滴下してカーボンナノチューブに白金を浸漬させた後に還元処理及び乾燥をすることにより行い、Pt/C触媒粉末を得た。
(触媒電極層形成用塗工液の作製)
・上記Pt/C触媒粉末:0.1g
・水:8.0ml
・2−プロピルアルコール:12.0ml
・21wt%ナフィオン(商品名:Nafion、デュポン株式会社製)溶液:0.15ml
・プロピレングリコール:1.0ml
上記を混合し、超音波ホモジナイザー及び遠心攪拌機を用いてPt/C触媒粉末を溶媒中に分散させ、触媒電極層形成用塗工液を得た。
(膜電極複合体の作製)
上記触媒電極層形成用塗工液をテフロン(登録商標)シート上に展開し、固化した後、固体電解質膜とホットプレスにより結着し、膜電極複合体を得た。出来上がった膜電極複合体のアノード側の白金使用量は0.04mg/cmであった。
[比較例]
白金を担持する担体としてカーボンブラック(粒子径:30nm)を用い、白金を0.30mg/cm(白金担持密度30wt%)使用したこと以外は、上記実施例と同様な方法でPt/C触媒粉末を得た。
(触媒電極層形成用塗工液の作製)
・上記Pt/C触媒粉末:0.5g
・水:3.0ml
・2−プロピルアルコール:3.0ml
・21wt%ナフィオン(商品名:Nafion、デュポン株式会社製)溶液:0.15ml
・プロピレングリコール:5.0ml
触媒電極層形成用塗工液に上記を用いたこと以外は、上記実施例と同様に膜電極複合体を作製した。
[評価]
上記実施例および比較例において作製した膜電極複合体の発電性能の評価を行なった。その結果を図2に示す。実施例における白金の使用量は比較例における白金の使用量よりもはるかに少ないが、図2から発電性能にはほとんど差がないことが分かる。
本発明における外部表面積を説明するための概略断面図である。 本発明の実施例および比較例において作製された膜電極複合体の発電性能を示すグラフである。
符号の説明
1 … 全表面積
2 … 外部表面積

Claims (4)

  1. 固体高分子電解質型燃料電池に用いられる触媒電極層を形成する触媒電極層形成用塗工液であって、外部表面積が100m/g以上であるカーボンナノチューブを用いたことを特徴とする触媒電極層形成用塗工液。
  2. 前記触媒電極層形成用塗工液の溶媒中のアルコール対水の体積比が0.5:1〜50:1であることを特徴とする請求項1に記載の触媒電極層形成用塗工液。
  3. 固体電解質膜が触媒電極層により挟持されてなる膜電極複合体であって、前記触媒電極層に外部表面積が100m/g以上であるカーボンナノチューブを用いたことを特徴とする膜電極複合体。
  4. 請求項3に記載の膜電極複合体を用いたことを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018163843A (ja) * 2017-03-27 2018-10-18 トヨタ自動車株式会社 燃料電池

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