JP2005319366A - 濾材及び濾材の再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リサイクル可能な脱臭用の濾材及び濾材の再生方法を提供しようとする。
【解決手段】 多孔の焼き物の孔の内壁面に活性炭粉末が接着剤樹脂を介して固着されてなる濾材であり、臭い成分が吸着された前記濾材を加熱して前記活性炭及び前記接着剤樹脂を焼失させ、再び焼き物の孔の内壁面に活性炭粉末を接着剤樹脂を介して固着させる前記濾材の再生方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、脱臭用の再生可能な濾材及び濾材の再生方法に関する。
厨房や畜舎等の臭気源からの排気を脱臭する目的には活性炭のような臭い成分を吸着する吸着材が用いられる。又、吸着材を担持させた濾材を用いて、この排気の濾過とともに脱臭を行なうことも行なわれる。(例えば、特許文献1参照。)
しかし、このような濾材を用いた脱臭においては、臭い成分の吸着能が飽和した濾材は使用場所から取り外して廃棄せざるを得ず、環境汚染の負荷を増大させることになる。
特開平9−206547号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、リサイクル可能な脱臭用の濾材及び濾材の再生方法を提供することにある。
本発明の要旨とするところは、多孔の焼き物の孔の内壁面に活性炭粉末を主成分とする粉末が接着剤樹脂を介して固着されてなる濾材であることにある。
又、本発明の要旨とするところは、多孔の焼き物が破砕されてなる粗粒物の孔の内壁面に活性炭粉末が接着剤樹脂を介して固着されてなる濾材であることにある。
前記接着剤樹脂は、エチレン−酢酸ビニル−アクリル系樹脂であり得る。
更に、本発明の要旨とするところは、臭い成分が吸着された前記濾材を準備する工程、
該濾材を加熱して前記活性炭の少なくとも一部及び前記接着剤樹脂を焼失させる工程、
該活性炭及び該接着剤樹脂を焼失させた前記多孔の焼き物の孔の内壁面に活性炭粉末を接着剤樹脂を介して固着させる工程
を含む濾材の再生方法であることにある。
又更に、本発明の要旨とするところは、臭い成分が吸着された前記濾材を準備する工程、
該濾材を100〜300℃で加熱して前記活性炭に吸着された前記臭い成分を該活性炭から離脱させる工程
を含む濾材の再生方法であることにある。
又、本発明の要旨とするところは、複数個の厚さの同じ板状のセラミックス多孔質体が積層された積層体を含んで成るフィルタであることにある。
前記複数個の厚さの同じ板状のセラミックス多孔質体のうちの少なくとも1個は、前記濾材であり得る。
更に、本発明の要旨とするところは、
前記フィルタを準備する工程、
該フィルタで被濾過流体を濾過する工程、
前記複数個の厚さの同じ板状のセラミックス多孔質体と同じ厚さの、予備の複数個の板状のセラミックス多孔質体を準備する工程、
前記複数個の板状のセラミックス多孔質体のうちの一部を前記予備の複数個の板状のセラミックス多孔質体と交換する工程
を含んで成るフィルタの使用方法であることにある。
本発明によるとリサイクル可能な脱臭用の濾材及びその濾材の再生方法が提供される。
本発明によるとリサイクル可能でかつ任意の形状の容器に収容して使用出来る濾材が提供される。
本発明によると廃棄されるべき板状の濾材を新たな濾材として再利用することが出来る。
本発明によるとリサイクルする濾材の容積が減少し、リサイクルコストが低減される。
本発明の実施態様について説明する。本発明の濾材は、多孔の焼き物の孔の内壁面に活性炭粉末が接着剤樹脂を介して固着されてなる濾材である。
本発明において用いられる多孔の焼き物としては、素焼状態の焼き物、素地に焼失性の粒体あるいは短繊維を混入して焼成により、その焼失性の粒体あるいは短繊維を焼失させて得られる多孔の焼き物が挙げられる。焼失性の粒体あるいは短繊維の素材としては樹脂が挙げられる。その樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、アクリル系樹脂、ポリエステル、セルロース等の天然高分子、等が挙げられるが、焼成により焼失する物質であればこれらに限定されない。
又、本発明において用いられる多孔の焼き物としては、炭化珪素のような発泡剤を混入させた素地を焼成時に発泡させて焼成した焼き物が挙げられる。
更に、本発明において用いられる多孔の焼き物としては、焼成温度で焼失するスポンジ板等の多孔質体に坏土を内部までいきわたらせて塗布し、その後焼成することにより得た、連通孔を有する3次元網目構造の多孔質焼き物が挙げられる。坏土の成分としては、アルミナ、長石、石灰質原料を含有することが好ましいが、焼成可能な坏土であればこの成分に限定されない。焼成温度で焼失する多孔質体としてはポリウレタン系のスポンジのような連通気泡を有する発泡樹脂体や、レーヨン系のスポンジや、フェルト状の繊維集合体等が挙げられる。
本発明の濾材は、これらの多孔の焼き物に、活性炭粉末と接着剤樹脂とが混合されて必要に応じて希釈された混合液を付着させ、乾燥あるいは加熱により接着剤樹脂を硬化させて得られる。多孔の焼き物に、この混合液を付着させる方法としては、多孔の焼き物をその混合液に浸漬し取り出して余剰の混合液を滴下させる方法や、その混合液を多孔の焼き物の表面にスプレーする方法が挙げられる。
このような混合液の付着により活性炭粉末と接着剤樹脂とが多孔の焼き物の孔の内部に侵入し、乾燥あるいは加熱により、図1の要部断面模式図に示すように、多孔の焼き物2の孔4の内壁面6に活性炭粉末8が接着剤樹脂10を介して固着される。
本発明の濾材は、板状に成形されて所定の枠に嵌め込まれてフィルタとして使用される。板状に成形した被焼成物を焼成して多孔の焼き物を得ることにより板状の濾材とすることが出来る。あるいは、多孔の焼き物を所定の寸法に切り出してもよい。
更に、本発明の濾材は、粗粒状に成形された粗粒物であってもよい。この粗粒物は、板状等の所定の立体形状に成形された濾材を破砕機で所定の粒度になるように破砕して粗粒物となし、その粗粒物に活性炭粉末と接着剤樹脂とが混合されて必要に応じて希釈された混合液スラリーを付着させた後、乾燥あるいは加熱により接着剤樹脂を硬化させて得られる。この混合液を付着させる方法としては、粗粒物をその混合液に浸漬し取り出して余剰の混合液を滴下させる方法や、その混合液を粗粒物の表面にスプレーする方法が挙げられる。
粗粒物は、所定の立体形状に成形された濾材が形状の破損により使用できなくなったときに、その濾材を破砕して得ることもでき、本発明は資源の有効利用に寄与する。
又、このような粗粒物から得られる本発明濾材は、フィルタ装置の形状に合わせて所定の任意の形状の容器に収容して用いることが出来る。従って、予めフィルタ装置の形状にあわせた例えば板状に濾材を成形する必要がなく、汎用性が高い。
このようにして得られた本発明の濾材は、活性炭に流体中の脱臭成分を吸着させ、脱臭機能を有するフィルタとしてあるいは接触濾材として用いることが出来る。
本発明の濾材は、活性炭の吸着成分の吸着が飽和したら、この濾材を加熱することにより、活性炭から吸着成分を離脱させて濾材を再使用可能な状態にすることが出来る。この加熱の温度は100〜300℃であることが好ましい。加熱温度が100℃未満であると、活性炭からの吸着成分の離脱が不完全となる。加熱温度が300℃を超えると、接着剤の分解や炭化が過度に進行して活性炭を内壁面6に固着しておくことが出来なくなる。
本発明の濾材においては、接着剤が100℃の加熱により分解や炭化が過度に進行せず、活性炭を内壁面6に固着しておくことが出来る程度の耐熱性を有することが好ましい。このような接着剤としては、例えば、アクリル系樹脂から成る接着剤が挙げられる。あるいは、エチレン−酢酸ビニル−アクリル系(共重合)樹脂から成る接着剤が挙げられる。
又、本発明の濾材は、濾材を焼成することにより、活性炭の少なくとも一部及び接着剤樹脂を焼失させることが出来る。この焼成により多孔の焼き物が再生される。再生されたこの多孔の焼き物の孔の内壁面に活性炭粉末を接着剤樹脂を介して固着させ、濾材として再使用することが出来る。濾材の焼成は400℃以上、かつ多孔の焼き物を製造するときの焼成温度未満の温度で行なう。濾材が油ミストのような被濾過物質で汚されていなければ400〜650℃で焼成することにより活性炭の一部及び接着剤が焼失して濾材の再生がなされる。この焼成により焼失しなかった活性炭は、内壁面6から離脱しているので簡単に多孔の焼き物から払い落とすことが出来る。従って、本発明の濾材はリサイクルさせて使用が可能である。即ちこの加熱後の濾材は、再び上述の方法で内壁面6に新たに活性炭を固着して再使用出来る。
濾材が油ミストのような被濾過物質で汚されていても、1000℃以上かつ多孔の焼き物の製造時の焼成温度(1200〜1350℃)以下の温度で焼成することにより、被濾過物質、活性炭及び接着剤がほぼ完全に焼失して多孔の焼き物が再生される。この加熱後の濾材は、再び上述の方法で内壁面6に新たに活性炭を固着して再使用出来る。
本発明の濾材においては、多孔の焼き物が3次元網目構造の多孔質焼き物であると、孔が3次元的にまがりくねって焼き物を貫通して、かつ孔の内壁面には不規則なひだが形成されているので、孔を通過する流体がまんべんなく孔の内壁面に固着された活性炭粉末に曝され、効率よく脱臭が行なわれる。又、同時に流体中の油ミストや粉塵等の微粒の濾過も効率よく行なうことが出来る。
更に、粗粒物が3次元網目構造の多孔質焼き物を破砕して得られた、図2に示すような粗粒物12である場合は、孔4の開口部や内壁面が破砕前の焼き物に比べ外部により多くの部分で露出されるので、流体が更にまんべんなく孔の内壁面に固着された活性炭粉末に曝され、更に効率よく脱臭が行なわれる。又、粗粒物は任意の形状の容器に収納できるので、脱臭フィルタ装置の構造にあわせてその装置に装着することができ、脱臭フィルタ装置の設計の自由度が増す。粗粒物の粒のサイズは0.5〜5cmであることが好ましい。
本発明の濾材の形成に用いられる活性炭粉末のサイズは、1〜100μmであることが好ましい。活性炭粉末のサイズがこの範囲を下まわると活性炭粉末の製造コストが過大となる。又、スラリー化が容易でない。活性炭粉末のサイズがこの範囲を超えて大きくなると内壁面6への均一で薄い層状の固着が難しく、濾材における吸着性能が劣り好ましくない。更に、焼成により焼失する活性炭の量が少なくなり、濾材の再生に手間がかかる。活性炭粉末のサイズは、5〜15μmであることが吸着性能のうえで更に好ましい。
活性炭粉末は、多孔の焼き物に対して0.5〜10重量%担持されていることが好ましい。活性炭粉末の量がこの範囲を下まわると吸着性能が劣り好ましくない。活性炭粉末の量がこの範囲を超えて大きくなると孔4が狭窄され、好ましくない。
活性炭粉末は、内壁面6に層状に固着されることが、固着された活性炭の脱臭効果が効率良く発揮されて好ましい。このためには活性炭粉末のサイズは、5〜15μmであることが好ましい。内壁面6に固着された活性炭粉末の層の厚みは、活性炭粉末の粒子の個数の1〜3個分であればよい。即ち、粒径の約1〜3倍であればよい。層の厚みがそれ以上厚くても孔4が過度に狭窄されないかぎり脱臭効果に問題はないが、活性炭の使用量が不要に増加する点では好ましくない。この観点では、活性炭粉末は、多孔の焼き物に対して0.5〜3重量%担持されていることが好ましい。このように、本発明の濾材は少量の活性炭で有効な脱臭を行なうことが出来る。又、固着された活性炭の量が少ないので、再生のための焼成により容易に活性炭を焼失あるいは濾材から離脱させることが出来る。
内壁面6へは、活性炭のほかに吸着性能あるいは臭気成分を分解する性能を有する粉体が固着されていてもよい。しかし、内壁面6へ固着される粉体は、活性炭を主成分とし、活性炭を50重量%以上含むことが好ましい。内壁面6へ固着される粉体中の活性炭の含有量が50重量%未満であると、濾材を焼成しても孔4内に残留する粉体の量が多くなり、濾材の再生が容易ではなくなる。
又、残留する粉体は接着剤の焼失により内壁面6からは剥離しているというものの、特に、濾材を構成する多孔の焼き物が3次元網目構造の多孔質焼き物であると、孔4は3次元的にまがりくねっているので濾材の焼成後に孔4内に残留する粉体を孔4から除去して濾材を再生するのが容易ではない。従って、濾材の焼成後に孔4内に残留する粉体は少ないことが好ましく、そのためには、内壁面6へ固着される吸着性能あるいは臭気成分を分解する性能を有する粉体は、濾材の焼成により大半が焼失することが望ましく、その粉体は活性炭を主成分として活性炭を60重量%以上含有することが好ましい。その粉体が不可避性の不純物を除いては活性炭のみから成ることが更に好ましい。
本発明の濾材の形成に用いられる接着剤樹脂としては、活性炭粉末を多孔の焼き物の孔の内壁面に固着できるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリ酢酸ビニルや酢酸ビニル−エチレン共重合体(EVA)等の酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル−アクリル共重合系樹脂、(コ)ポリ(メタ)アクリル酸エステル等のアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、SBSやSIBS等のスチレン樹脂、天然ゴム、合成ゴム等のゴム、ポリビニルアルコール、その他公知の接着剤が使用できる。又、接着剤は、熱硬化性接着剤であってもよい。接着剤は、エマルジョン型、溶剤(水または有機溶剤)型、無溶剤型、ホットメルト型のいずれであってもよい。又、接着剤としては、熱溶融性の微粒子であってもよい。熱溶融性の微粒子と活性炭粉末との混合粒子を水に分散させた混合液に多孔の焼き物を浸漬し取り出して余剰の混合液を滴下させ、乾燥後、加熱して熱溶融性の微粒子を溶融させ冷却して活性炭粉末を多孔の焼き物の孔の内壁に固着させてもよい。この方式は、活性炭の吸着能が接着剤により失われる度合いが小さいので好ましい。又、エチレン−酢酸ビニル−アクリル(共重合)樹脂は活性炭の吸着能が接着剤により失われる度合いが小さいので好ましい。
接着剤樹脂は活性炭1重量部に対して0.1〜60重量部用いられることが好ましい。接着剤の量が少ないほうが活性炭の吸着能力が接着により損なわれず好ましい。内壁に活性炭が確実に固着されるためには、接着剤樹脂は活性炭1重量部に対して0.2重量部以上用いられることが好ましい。
本発明の濾材は、板状のセラミックス多孔質体をベースとして構成することが出来るので、図3に示すように、複数個を重畳して積層体23となし、積層体23を一つの所定のサイズの枠20に嵌めてフィルタ22として用いることが出来る。図3の矢印Aは被濾過流体の流れ方向を示す。
流体の入り側の濾材2aは、空気の出側の濾材2cや中間の濾材2bより汚れの進行速度が大きいので、経時により汚れた濾材2aを新品あるいは再生された濾材に交換して、積層濾材を再び枠20に嵌めて使用することにより、積層濾材の性能を回復出来る。あるいは、経時により汚れた濾材2aを取りはずして、順送りに濾材2bを空気の入り側に配し、濾材2cを中間に配し、新品あるいは再生された濾材を空気の出側に配して積層濾材を再び枠20に嵌めて使用することにより積層濾材の性能を回復出来る。
又、積層濾材を厨房用等オイル成分を含む空気の濾過に用いる場合は空気の出側の濾材2cのみを所定時間経過後に新品あるいは再生された濾材に交換することにより、積層濾材の脱臭能力を含めた性能を回復出来る。
更には、濾材2aの位置と濾材2bの位置に、本発明の濾材にかえて、活性炭を担持させていない板状のセラミックス多孔質体を配し、この部分でオイル成分を捕捉し、空気の出側に配された本発明の濾材2cにより臭い成分を捕捉することも出来る。活性炭を担持させていない板状のセラミックス多孔質体を所定の間隔で交換することにより、空気の出側に配された本発明の濾材2cの脱臭性能を長時間にわたり維持出来る。交換された汚れた板状のセラミックス多孔質体は焼成により再生して次の汚れた板状のセラミックス多孔質体と交換して再使用される。
これらの方式によれば、被濾過空気の汚れの程度や、濾材の度合いの要求に応じて濾材の厚さを変えるうえで、多種類の厚さの濾材を製造する必要がなく、積層すべき薄い濾材(ユニット濾材)の積層の枚数に対応して準備されたサイズの異なる枠から適切なサイズの枠を選択して、その選択された枠に所定の枚数の薄い濾材(ユニット濾材)を積層して収めることにより、濾材の厚さを変える必要性に対処できる。これにより、濾材の品種が減少して製造の能率化が出来る。
又、交換、再生すべき薄い濾材(ユニット濾材)は厚さ従って容積が小さいので、再生処理のための回収、運搬、保管、熱処理に要するスペースが少なくて済み、再生処理コストが低減できる。
この方式は、活性炭を担持させていない、オイル成分を捕捉用の板状のセラミックス多孔質体から成る濾材にも適用が可能であり、この濾材を積層して用い、空気の入り側に配した濾材を順送りで交換することにより、濾材の品種の減少と、再生処理コストの低減が出来る。
薄い濾材(ユニット濾材)の厚さは0.5〜5cmであることが好ましい。この範囲未満の厚さであると薄い濾材としての強度が不足するおそれがある。この範囲を超えた厚さであると積層された濾材のサイズが過大になり取り扱いが不便となるおそれがある。
その他、本発明は、主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
[実施例1]
アルミナ80重量部、長石17重量部、ドロマイト3重量部、有機結合材(デンプン)1.0重量部に水38重量部を加えて泥漿を得た。500mm×500mm×25mmのウレタンスポンジ(密度0.03)にこの泥漿を含浸させ、自然乾燥後1260℃で1時間保持する焼成を行なって板状のセラミックス多孔質体を得た。
一方、活性炭粉末(日本エンバイロケミカルズ社製、品番FPG−1W50)の水分散液(活性炭と水との重量比率1:1.5)5重量部とエチレン−酢酸ビニル−アクリル共重合樹脂接着剤(商品名スミカフレックス、品番:900H(不揮発分60重量%))95重量部との混合液を準備した。活性炭粉末のサイズは9μmであった。
このセラミックス多孔質体をこの混合液に含浸し、取り出し余剰の混合液を拭きとった後乾燥し、次いで、200℃で1時間加熱し、接着剤を硬化させてこのセラミックス多孔質体の孔の内壁面に活性炭粉末を接着剤を介して固着させ板状のセラミックス多孔質体をベースとする濾材を得た。
この濾材は、活性炭粉末を含んでいるにもかかわらず、手で取り扱っても活性炭が脱落して手に付着して手を汚すことがなく、又、厨房用のフィルタの濾材として排気中の油分の捕集に優れた性能を示し、又、排気の脱臭効果も優れていた。1週間の使用後にこの濾材をフィルタ装置から取り外して600℃で1時間焼成したところ、濾材の孔の内壁面に付着のオイルや接着剤は焼失し、活性炭は一部が焼失し、一部は濾材の孔の内壁面から剥離し、セラミックス多孔質体が再生された。この再生されたセラミックス多孔質体の孔の内壁面に上述の手順と同様にして活性炭を固着させ再生された濾材を得た。この再生された濾材は、新品のものと変わらぬ濾過、脱臭性能を有していた。
[実施例2]
実施例1と同様にして得られた濾材をオイルミスト補修用のプレフィルタとともに厨房の排気の濾過に用い、優れた脱臭効果を確認した。1週間の使用後にこの濾材をフィルタ装置から取り外して280℃で1時間加熱したところ、活性炭は濾材の孔の内壁面から剥離せずに残留し、活性炭の吸着能力も回復し、濾材が再生された。
[実施例3]
実施例1で得たセラミックス多孔質体をハンマークラッシャーで粉砕し、平均径1.5cmの粗粒物を得た。この粗粒物に実施例1と同様の方法で孔の内壁面に活性炭粉末を接着剤を介して固着させ粗粒状の濾材を得た。この粗粒状の濾材は、活性炭粉末を含んでいるにもかかわらず、手で取り扱っても活性炭が脱落して手に付着して手を汚すことがなかった。
この粗粒状の濾材を直方体状の形状のメッシュ状の籠に入れ、喫煙室からの排気を通過させる排気管の中に収容して設置し、排気中の臭い成分を吸着させ、優れた脱臭効果を確認した。臭い成分を吸着させ飽和状態になった粗粒状の濾材を1100℃で30分焼成したところ、活性炭、接着剤やその他の付着物は焼失し、粗粒状のセラミックス多孔質体が再生された。この再生された粗粒状のセラミックス多孔質体の孔の内壁面に上述の手順と同様にして活性炭を固着させ再生された粗粒状の濾材を得た。この再生された粗粒状の濾材は、新品のものと変わらぬ脱臭性能を有していた。
[実施例4]
素焼の陶器をハンマークラッシャーで粉砕し、平均径1cmの粗粒物を得た。この粗粒物に実施例1と同様の方法で孔の内壁面に活性炭粉末を接着剤を介して固着させ粗粒状の濾材を得た。この粗粒状の濾材は、活性炭粉末を含んでいるにもかかわらず、手で取り扱っても活性炭が脱落して手に付着して手を汚すことがなかった。この粗粒状の濾材を汚水の流路の所定の場所に敷詰めて汚水と接触させ、汚水中のCOD成分を吸着させ、優れた浄化能力を確認した。その後、この汚水中のCOD成分を吸着させた粗粒状の濾材を流路から取り出して500℃で30分焼成したところ、濾材の孔の内壁面に付着の接着剤は焼失し、活性炭は一部が焼失し、一部は濾材の孔の内壁面から剥離し、粗粒状のセラミックス多孔質体が再生された。この再生された粗粒物の孔の内壁面に上述の手順と同様にして活性炭を固着させ再生された粗粒状の濾材を得た。この再生された粗粒状の濾材は、新品のものと変わらぬ水浄化性能を有していた。
[実施例5]
接着剤としてSBRラテックス(不揮発分60重量%)を用い、活性炭粉末の水分散液)10重量部と接着剤95重量部との混合液を準備したほかは、実施例1と同様にして濾材を得た。
この濾材は、活性炭粉末を含んでいるにもかかわらず、手で取り扱っても活性炭が脱落して手に付着して手を汚すことがなく、又、厨房用のフィルタの濾材として排気中の油分の捕集に優れた性能を示し、又、排気の脱臭効果も有していた。脱臭効果は、実施例1で得られた濾材と比較して劣る結果であったが、充分実用に耐えるものであった。1週間の使用後にこの濾材をフィルタ装置から取り外して600℃で1時間焼成したところ、濾材の孔の内壁面に付着のオイルや接着剤は焼失し、活性炭は一部が焼失し、一部は濾材の孔の内壁面から剥離し、セラミックス多孔質体が再生された。この再生されたセラミックス多孔質体の孔の内壁面に上述の手順と同様にして活性炭を固着させ再生された濾材を得た。この再生された濾材は、新品のものと変わらぬ濾過、脱臭性能を有していた。
[実施例6]
活性炭粉末(日本エンバイロケミカルズ社製、品番FPG−1W50)の水分散液(活性炭と水との重量比率1:3)5重量部とエチレン−酢酸ビニル−アクリル共重合樹脂接着剤(商品名スミカフレックス、品番:900H(不揮発分60重量%))95重量部との混合液を準備した。活性炭粉末のサイズは9μmであった。
実施例1と同様にして得たセラミックス多孔質体をこの混合液に含浸し、取り出し余剰の混合液を拭きとった後乾燥し、次いで、200℃で1時間加熱し、接着剤を硬化させてこのセラミックス多孔質体の孔の内壁面に活性炭粉末を接着剤を介して固着させ濾材を得た。
この濾材は、活性炭粉末を含んでいるにもかかわらず、手で取り扱っても活性炭が脱落して手に付着して手を汚すことがなく、又、厨房用のフィルタの濾材として排気中の油分の捕集に優れた性能を示し、又、排気の脱臭効果が実施例1の濾材よりも優れていた。1週間の使用後にこの濾材をフィルタ装置から取り外して600℃で1時間焼成したところ、濾材の孔の内壁面に付着のオイルや接着剤は焼失し、活性炭は一部が焼失し、一部は濾材の孔の内壁面から剥離し、セラミックス多孔質体が再生された。この再生されたセラミックス多孔質体の孔の内壁面に上述の手順と同様にして活性炭を固着させ再生された濾材を得た。この再生された濾材は、新品のものと変わらぬ濾過、脱臭性能を有していた。
[実施例7]
活性炭粉末(日本エンバイロケミカルズ社製、品番FPG−1W50)の水分散液(活性炭と水との重量比率1:5)5重量部とエチレン−酢酸ビニル−アクリル共重合樹脂接着剤(商品名スミカフレックス、品番:900H(不揮発分60重量%))5重量部との混合液を準備した。活性炭粉末のサイズは9μmであった。
実施例1と同様にして得たセラミックス多孔質体をこの混合液に含浸し、取り出し余剰の混合液を拭きとった後乾燥し、次いで、200℃で1時間加熱し、接着剤を硬化させてこのセラミックス多孔質体の孔の内壁面に活性炭粉末を接着剤を介して固着させ濾材を得た。
この濾材は、厨房用のフィルタの濾材として排気中の油分の捕集に優れた性能を示し、排気の脱臭効果が実施例6の濾材よりも優れていた。1週間の使用後にこの濾材をフィルタ装置から取り外して600℃で1時間焼成したところ、濾材の孔の内壁面に付着のオイルや接着剤は焼失し、活性炭は一部が焼失し、一部は濾材の孔の内壁面から剥離し、セラミックス多孔質体が再生された。この再生されたセラミックス多孔質体の孔の内壁面に上述の手順と同様にして活性炭を固着させ再生された濾材を得た。この再生された濾材は、新品のものと変わらぬ濾過、脱臭性能を有していた。
[実施例8]
実施例1と同様にして板状のセラミックス多孔質体をベースとする濾材を得た。但しウレタンスポンジのサイズは500mm×500mm×8mmであった。この濾材を3枚重畳積層して積層体とし、図3に示すように、枠に嵌めてフィルタを得た。
フィルタは、厨房用のフィルタとして排気中の油分の捕集と排気の脱臭効果に優れていた。1週間の使用後に脱臭効果の減少傾向がみられたので、このフィルタから通過空気の出口がわの濾材を取り外して新しい濾材と交換し脱臭効果が復元された。取り外した濾材を120℃で1時間熱処理したところ、濾材の脱臭能力が回復した。この脱臭能力が回復した濾材は、更に1週間後に出口がわの濾材として再使用され、再び脱臭効果が復元された。
本発明の濾材は、フィルタ装置に装着して、厨房、畜舎、喫煙所、焼却炉等の臭気源からの排気を脱臭するために使用出来る。又、病院等の部屋の気になる匂いを除去する目的に使用できる。更に、河川、湖沼等の水源や水道水や排水の水質浄化に使用出来る。
本発明の濾材の構造を示す要部断面模式図である。 本発明の濾材に用いられる粗粒物の形態を示す模式図である。 本発明のフィルタの構成の一例を示す模式図である。
符号の説明
2、2a、2b、2c:濾材
4:孔
6:内壁面
8:活性炭
10:接着剤
12:粗粒物
22:フィルタ
23:積層体

Claims (8)

  1. 多孔の焼き物の孔の内壁面に活性炭粉末を主成分とする粉末が接着剤樹脂を介して固着されてなる濾材。
  2. 多孔の焼き物が破砕されてなる粗粒物の孔の内壁面に活性炭粉末が接着剤樹脂を介して固着されてなる濾材。
  3. 前記接着剤樹脂がエチレン−酢酸ビニル−アクリル系樹脂である請求項1又は2に記載の濾材。
  4. 臭い成分が吸着された請求項1乃至3のいずれかに記載の濾材を準備する工程、
    該濾材を加熱して前記活性炭の少なくとも一部及び前記接着剤樹脂を焼失させる工程、
    該活性炭及び該接着剤樹脂を焼失させた前記多孔の焼き物の孔の内壁面に活性炭粉末を接着剤樹脂を介して固着させる工程
    を含む濾材の再生方法。
  5. 臭い成分が吸着された請求項1乃至3のいずれかに記載の濾材を準備する工程、
    該濾材を100〜300℃で加熱して前記活性炭に吸着された前記臭い成分を該活性炭から離脱させる工程
    を含む濾材の再生方法。
  6. 複数個の厚さの同じ板状のセラミックス多孔質体が積層された積層体を含んで成るフィルタ。
  7. 前記複数個の厚さの同じ板状のセラミックス多孔質体のうちの少なくとも1個が、請求項1乃至3のいずれかに記載の前記濾材である、フィルタ。
  8. 請求項6又は7に記載の前記フィルタを準備する工程、
    該フィルタで被濾過流体を濾過する工程、
    前記複数個の厚さの同じ板状のセラミックス多孔質体と同じ厚さの、予備の複数個の板状のセラミックス多孔質体を準備する工程、
    前記複数個の板状のセラミックス多孔質体のうちの一部を前記予備の複数個の板状のセラミックス多孔質体と交換する工程
    を含んで成るフィルタの使用方法。
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