JP2005318893A - 湿式バーナ及び該バーナを用いた蒸し焼き式除草装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱効率が高く、失火することがなく、そして雑草を燃やしてしまうことなく確実に蒸し焼きにできる湿式バーナ及び該バーナを用いた蒸し焼き式除草装置を提供する。
【解決手段】 燃料を噴射する燃料供給部7と、該燃料に空気を供給する空気供給部8と、上記燃料及び空気の周囲を囲むように水を噴霧する水供給部10とを備え、該水供給部10からのカーテン状の噴霧水10aに囲まれた空間内で上記燃料と空気の混合体を燃焼させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料を噴射する燃料供給部7と、該燃料に空気を供給する空気供給部8と、上記燃料及び空気の周囲を囲むように水を噴霧する水供給部10とを備え、該水供給部10からのカーテン状の噴霧水10aに囲まれた空間内で上記燃料と空気の混合体を燃焼させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば道路の法面に繁茂する雑草を除去するのに好適な湿式バーナ及び該バーナを用いた蒸し焼き式除草装置に関する。
従来の除草装置として、過熱水蒸気と、該水蒸気を発生させる際に生じる燃焼排気を雑草に向けて噴出させ、もって雑草を枯死させるようにしたもの(例えば特許文献1参照)や、まず雑草上にその全んどの部分を覆うに充分な量の水を散布し、ついで水に覆われた雑草を枯死させるに充分な高温に曝露するようにしたもの(例えば特許文献2参照)がある。
特開2000−65138号公報
特表2002−536001号公報
しかし上記従来の水蒸気を噴出させる装置の場合、水蒸気は、過熱蒸気であっても200度程度であり、絶対的に温度が低く、しかも噴射ノズルから噴射された途端に急激に温度が低下するため、雑草を枯死させるのは困難であり、結局水蒸気方式のものは実用に供し得ないといった問題がある。
また上記従来の予め水を散布しておき、その後高温に曝露する方法の場合、バーナの火炎等を使用するのであるが、該火炎の熱はその多くが大気に逃げてしまい、雑草を枯死させるのに有効に作用せず、熱効率が極めて低いといった問題がある。また雑草に予め水が散布されているとはいっても、火炎が外部に開放された状態であるため雑草が燃えることがあり、野火の危険が避けられないといった問題もある。
また上記高温曝露式の場合、バーナの火炎を効率良く雑草に当てるにはバーナの噴射ノズルを繁茂した雑草に近づけることとなるが、このようにすると噴射ノズルが雑草に囲まれるため、燃焼用空気が外側から供給されなくなって不足し、酸欠状態となってバーナが失火するといった問題がある。
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたものであり、熱効率が高く、失火することがなく、そして雑草を燃やしてしまうことなく確実に蒸し焼きにできる湿式バーナ及び該バーナを用いた蒸し焼き式除草装置を提供することを課題としている。
請求項1の発明は、燃料を噴射する燃料供給部と、該燃料に空気を供給する空気供給部と、上記燃料及び空気の周囲を囲むように水を噴霧する水供給部とを備え、該水供給部からのカーテン状の噴霧水に囲まれた空間内で上記燃料と空気の混合体を燃焼させることを特徴とする湿式バーナである。
請求項2の発明は、請求項1において、上記空気供給部は、空気を上記燃料供給部から噴射された後の燃料に混合するように構成されていることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1において、上記空気供給部は、空気を上記燃料供給部から噴射される前の燃料に混合するように構成されていることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1又は2において、上記燃料供給部は、複数の燃料噴射ノズルを並列配置したものであり、上記空気供給部は、空気噴射ノズルを上記燃料噴射ノズルに隣接するように配置したものであり、上記水供給部は、上記複数の燃料噴射ノズルを囲む環状のパイプに複数の水噴射ノズルを設けたものであることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1において、上記燃料供給部は、平面視で全体として矩形状をなすように配置された複数の燃料噴射ノズルと、該燃料噴射ノズルを支持しかつ該燃料噴射ノズルに燃料を供給する燃料ヘッダとを備え、上記空気供給部は、上記燃料噴射ノズルの間に位置するように配置された複数の空気噴射ノズルと、該空気噴射ノズルを支持しかつ該空気噴射ノズルに空気を供給する空気ヘッダとを備え、上記水供給部は、上記複数の燃料噴射ノズルを囲む矩形環状をなすように配置された複数の水噴射ノズルと、該水噴射ノズルを支持しかつ該水噴射ノズルに水を供給する水ヘッダとを備えていることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項5において、上記水ヘッダの外周を囲むように配置されたガード部材を備え、該ガード部材を接地させたとき、上記燃料噴射ノズル,空気噴射ノズル及び水噴射ノズルと接地面との間に所定の燃焼空間が形成されていることを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項1ないし6の何れかに記載の湿式バーナと、該湿式バーナに可撓性ホースを介して接続され、該湿式バーナに燃料、空気、水をそれぞれ供給する燃料供給源、空気供給源、水供給源とを備え、上記水供給部からのカーテン状の噴霧水に囲まれた空間内で上記燃料と空気の混合体を燃焼させることにより植物の地上部分を蒸し焼きにすることを特徴とする蒸し焼き式除草装置である。
請求項8の発明は、請求項7において、上記湿式バーナ、燃料供給源、空気供給源及び水供給源は、ユニット化されて車両に搭載されていることを特徴としている。
請求項9の発明は、請求項8において、上記湿式バーナ及び可撓性ホースの可動部分の重量を支持し、かつ該湿式バーナを除草対象面に沿って移動可能に支持する支持機構を設けたことを特徴としている。
請求項10の発明は、請求項9において、上記請求項5又は6に記載の湿式バーナは、上記支持機構により、除草対象面に垂直の旋回軸回りに旋回可能に、かつ該旋回軸と直交する揺動軸回りに揺動可能に支持されていることを特徴としている。
本発明によれば、水を噴霧して形成される水カーテンに囲まれた空間内で燃料を燃焼させ、その火炎を雑草に当てるようにしたので、該火炎が500〜600度以上と上記過熱蒸気を噴射する場合に比べて格段に高温であることから、雑草の地上部分を確実に蒸し焼きにできる。また本発明の場合、火炎を当てるとはいっても地中の温度はそれほど高くなることはないので、雑草の地中の根は殺すことなく、地上部分のみを処理できる。
また本発明では、水カーテンで囲まれた空間内において燃焼させるので、該燃焼による熱は大気に逃げることはほとんどなく、そのまま雑草に供給され、熱効率が大きく向上し、燃料コストを低減できる。さらにまた噴霧水が雑草に付着した状態で火炎を当てるので、熱伝導率が高く、この点からも燃料コストを低減できる。
また、除草作業の現場には、樹木,道路標識の柱等各種の障害物が存在するが、上記水カーテンはこれらの障害物に当たっても何ら問題を生じることはなく、例えば金属板製フードを設けて上記火炎を囲むようにした場合に比べて除草作業が極めて容易である。さらに従来の刈払機のような刃物を使うことがないので作業自体が安全である。
また火炎を水カーテンで囲んでいるので、雑草は基本的に燃えることなく蒸し焼き(蒸し殺し)にされ、また噴霧水の一部は、仮に雑草に火が着いた場合これを消すように作用することから、野火の発生を確実に防止できる。
さらにまた、上記水カーテンの中で、燃料と空気の混合体を燃焼させるのであるから、燃焼用空気の不足による酸欠状態となることはなく、雑草に囲まれた状態であっても失火することはない。
ここで本発明に係る蒸し焼き式除草装置の場合、雑草の背が概ね40cm以下と比較的低いうち除草し、これを定期的に繰り返すことが推奨される。蒸し焼きにされた雑草はそのまま放置することによりやがて自然と土に帰ることとなり、廃棄物の生じない地球環境にダメージを与えることのない除草が可能である。
以下本発明の実施形態を添付図面に沿って説明する。図1〜図4は本発明の第1実施形態による蒸し焼き式除草装置を模式的に示す図である。
図において、1は蒸し焼き式除草装置であり、これは例えば4トントラック2の荷台2aに搭載され、道路12の左端をゆっくり走行しながら道路12の左側の法面13に繁茂している雑草を蒸し焼き(蒸し殺し)にし、もって雑草を処理するように構成されている。
なお、上記トラックに代えて、例えば車体フレームと、該車体フレームを移動させる無端ベルト式,ゴムタイヤ式,あるいは鉄製クローラ式の移動機構を備えた自走式除草車両としても良い。
上記蒸し焼き式除草装置1は、本実施形態の特徴をなす湿式バーナ3と、該バーナ3に燃料(プロパンガス)を供給する燃料供給源4と、該バーナ3に燃焼用の空気を供給する空気供給源5と、該バーナ3に水を供給する水供給源6とを備え、これらの各供給源4〜6は架台14上に搭載されてユニット化され、上記トラック2の荷台に搭載されている。なお、15は発電機であり、各種の電気機器の電源となる。
上記湿式バーナ3は、総出力が燃料(プロパンガス)消費量換算で例えば10〜12kg/hのものであり、4 個の燃料噴射ノズル7と、空気噴射ノズル8と、水噴射リング9とを備えている。上記4個の燃料噴射ノズル7は、それぞれの噴射軸線が平行になるよう並列配置されており、上記空気噴射ノズル8は上記4個の燃料噴射ノズル7の中心部に配置されている。
なお、上記バーナは、ガス燃料式のものに限定されるものではなく、例えば灯油,軽油あるいは重油等を燃料とする液体燃料式のものであっても良い。
また上記水噴射リング9は、パイプを上記4個の燃料噴射ノズル7を囲む環状に成形したものであり、該水噴射リング9の下面には例えば120度の間隔をあけて例えばセラミックス製の水噴射ノズル10が着脱可能に装着されている。これらの水噴射リング9と燃料噴射ノズル7及び空気噴射ノズル8は互いに固定されて1つのユニットとなっている。
上記燃料噴射ノズル7,空気噴射ノズル8,水噴射リング9にはそれぞれ燃料供給管7a,空気供給管8a,水供給管9aが接続され、これらの供給管はそれぞれ可撓性ホース7b,8b,9bを介してそれぞれ上記燃料供給源4、空気供給源5、水供給源6に接続されている。上記可撓性ホース7b,8b,9bは、必要とする除草範囲に応じた長さを有し、上記架台14に配設された巻き取り機(図示せず)により巻き取り可能となっている。
また上記各供給管7a,8a,9aは1本に束ねられて上記バーナ3から斜め上方に延び、除草作業時の把持部3aとなっている。また各供給管7a,8a,9aの途中には燃料,空気,水用の調整弁7c,8c,9cが配設されている。これらの調整弁7c,8c,9cは、燃料量,空気量及び水量をダイヤルを回動させることで調整可能で、かつ調整量を目視で確認可能となっている。
上記燃料供給源4は、上記架台14上に配置された2 本の例えば各容量50kgのプロパンガスボンベ4 aと、圧力調整用レギュレータ4bとを備えている。また、上記空気供給源5は、上記架台14上に載置されたモータ駆動式の送風機5aを備えている。
なお、燃料は、プロパンガスに限らず、天然ガス、あるいは軽油等の液体燃料を利用可能である。また燃焼用の空気に関しては、モータ駆動式コンプレッサを搭載し、圧縮空気を空気噴射ノズル8に供給することも可能である。
さらにまた上記水供給源6は、例えば容量1000リットルの水タンク6aを2組と、吐出圧調整式の送水ポンプ6bと、例えば用水路から水タンク6aに給水する水汲み用ポンプ(図示せず)とを備えている。
本実施形態装置1を用いた除草作業では、作業員が上記バーナ3の把持部3aを手で持ち、燃料調整弁7c及び空気調整弁8cを適正開度に開けると、燃料噴射ノズル7からの燃料に空気噴射ノズル8からの空気が混合される。この燃料・空気混合体に点火し、続いて水調整弁9cを開く。すると水噴射ノズル10からの噴霧水により水カーテン10aが形成され、該形成された水カーテン10aで囲まれた空間内において上記燃料と空気との混合体が燃焼し、火炎11が形成される。このように水カーテン10a内で火炎11が形成された状態で上記バーナ3を上記法面13の雑草に近接させ、このようにしながら上記トラック2により道路12上を除草対象の法面13に沿ってゆっくりと進行する。
すると上記水カーテン10aで囲まれた領域内の雑草に上記火炎11が当たり、該雑草は火炎11の高い温度で蒸される。この場合、火炎11は水カーテン10aで囲まれていることから雑草が燃え上がることはない。そして上記火炎11は500〜600度以上と上記従来の過熱蒸気を噴射する場合に比べて非常に高温であることから、雑草の地面より上側に出ている地上部分を確実に蒸し焼きにできる。なお、雑草の蒸し焼きにされた地上部分はそのまま放置しておけば、やがて自然に土に帰るので、特別に回収するといった作業が必要になることはほとんどない。
なお、従来の、草刈り機を用いた除草の場合、刈り取った雑草を回収して別個に処理する必要があった。この回収処理に要する工数,コストは非常に大きく、しかも最近では、刈り取った雑草は産業廃棄物扱いとなるためその処理が困難であるという問題がある。本実施形態装置1を使用すると、このような問題を回避できる。また草刈り機のような刃物を使用しないので、作業自体の安全性が高い。
また、本実施形態の場合、火炎11を当てるとはいっても地中の温度はそれほど高くならないので、雑草の地中に位置する根が死ぬといったことはなく、地上部分のみを処理できる。そのため、上記雑草は、ある一定の日数(例えば2〜3週間)が経過するとまた再び新芽を出すこととなり、雑草が枯れてしまって法面保持力が低下するといった問題を回避できる。
また本実施形態では、水カーテン10aで囲まれた空間内において燃焼させるようにしたので、該燃焼による熱は大気に逃げることはほとんどなく、そのまま雑草に供給され、熱効率を大きく向上できる。さらにまた上記水カーテン10aが作業現場における各種の障害物に当たっても何ら問題を生じることはなく、例えば金属板製フードを設けて上記火炎を囲むようにした場合に比べて除草作業が極めて容易である。
また火炎11を水カーテン10aで囲んでいるので、雑草は基本的に燃えることなく蒸し焼きにされ、また噴霧水の一部は仮に雑草に火が着いた場合これを消すように作用することから、野火の発生を確実に防止できる。
さらにまた、上記水カーテン10aの中で、燃料と空気の混合体を燃焼させるのであるから、燃焼用空気の不足による酸欠状態となることはなく、雑草に囲まれた状態であっても失火することはない。
なお、上記実施形態では、バーナ3の把持部3aを作業員が手で持って移動するようにしたが、このバーナ3,把持部及び可撓性ホース等可動部分の重量を支持可能で、かつバーナ3の移動に支障を来すことのない支持機構を例えば上記架台14に付加することも可能である。このようにした場合、作業員がバーナ3や可動部分の重量を支持する場合の負担を大幅に軽減でき、長時間の除草作業を軽い労力負担で行なうことができる。
また上記実施形態では、燃料噴射ノズル7の中心部に空気噴射ノズル8を配設したが、この中心部に水噴射ノズルを設けることも可能であり、このようにした場合には雑草をより確実に蒸し焼きにでき、野火の発生をより確実に防止できる。
さらにまた上記実施形態では、燃料噴射ノズル7を4個設けた例を示したが、本発明における湿式バーナは、燃料噴射ノズルの個数や形状構造等は上記実施形態に限定されないことは言うまでもなく、各種の変形例が採用可能である。
また上記実施形態では、燃料噴射ノズルから噴射された後の燃料に空気を供給した例を説明したが、空気を上記燃料に予め混合した状態で噴射ノズルから噴出させるようにすることも可能である。但し、この場合は燃料に対する空気の混合比については、配管内で燃焼しないように設定することが必要である。
また上記実施形態では、道路の法面の雑草を蒸し焼きにする場合を説明したが、本発明の適用範囲は道路法面の除草に限定されないのは勿論のことであり、要は植物を蒸し焼きにして処理する場合であれば何れにも適用可能である。例えば農園や植物園における除草にも勿論使用できる。この場合は、火炎の熱により病害虫の駆除にも効果がある。
さらにまた、上記実施形態では、湿式バーナを除草装置に適用した場合を説明したが、本発明の湿式バーナの適用範囲は上記除草装置に限定されるものではない。
ここで、上記実施形態では、噴霧状の水カーテンで火炎を囲むようにしたが、水の代わりに水蒸気をカーテン状に噴出させ、この蒸気カーテンで火炎を囲むようにすることも可能であり、このようにすれば蒸気の持つ熱も雑草の蒸し焼きに作用するので、より一層確実な除草が可能となる。
図5〜図8は本発明の第2実施形態による湿式バーナ及びその支持構造を説明するための図である。
図において、70は平面視で長方形状をなすバーナである。このバーナ70は、図示しないバーナ支持機構に支持されている。このバーナ支持機構は、車両2上に起伏可能に支持された第1アームと、該第1アームの先端部により上下揺動可能に支持された第2アームと、該第2アームの先端部に揺動可能に支持され平行リンク機構とを備えている。
上記バーナ70は、上記リンク機構の一部を構成する支持リンク41aの揺動面(図5の紙面と一致する)と平行でかつ該支持リンク41aの揺動軸41cと直交する旋回軸55回りに旋回可能に支持されている。さらにまた、上記バーナ70は、上記支持リンク41aの揺動面と直交しかつ該支持リンク41aの揺動軸41cと平行な揺動軸57回りに揺動可能に支持されている。
具体的には、上記支持リンク41aにより旋回軸55が回転可能に支持されており、また該旋回軸55の下端部には揺動軸57を介してバーナ70に固定されたブラケット56が前後揺動可能に支持されている。
上記旋回軸55には軸直角方向に延びる旋回アーム55aが形成されており、該旋回アーム55aには上記第3アームに支持された旋回シリンダ58が連結されている。この旋回シリンダ58の伸縮によりバーナ70は上記旋回軸55回りに90度程度旋回駆動される。さらにまた上記旋回軸55とバーナ70とは揺動シリンダ59により連結されている。該揺動シリンダ59の伸縮により上記バーナ70は揺動軸57回りに揺動駆動される。
上記バーナ70は、平面視で概ね長方形状をなすように配置された多数の燃料噴射ノズル60と、該燃料噴射ノズル60の間に配置され、該燃料噴射ノズル60の周囲に燃焼用の空気を供給する多数の空気噴射ノズル61と、上記多数の燃料噴射ノズル60の外周を囲む長方形の環状をなすように配置された多数の噴水ノズル62と、該噴水ノズル62のさらに外周を囲む長方形状をなすように配置されたパイプ製のガード部材63とを備えている。上記バーナ70は、上方又は下方から見ると、概ね長方形をなしている。
上記バーナ70を路面上に載置すると、上記ガード部材63のみが接地し、路面と燃料噴射ノズル60,空気噴射ノズル61及び噴水ノズル62との間には所定の空間が形成されるようになっている。
上記各燃料噴射ノズル60は、上記長方形の短辺方向(幅方向)に所定間隔ごとに3列配置され、幅方向中央の燃料噴射ノズル60′は外側の燃料噴射ノズル60より小径に形成されている。また上記各空気噴射ノズル61は各バーナ本体60の間に配置されている。
上記各燃料噴射ノズル60及び空気噴射ノズル61は支持プレート64の下面に配置された角パイプ状のガスヘッダ64b,空気ヘッダ64cに吊り下げられて支持されている。また上記燃料噴射ノズル60及び空気噴射ノズル61の下端開口部にはフード部64aが装着されており、これらの開口はフード部64aの下面付近に開口している。また上記フード部64a内に噴水管62aがバーナ本体60の外周を囲むように配索されており、該噴水管62aに上記噴水ノズル62が所定間隔ごとに着脱可能に装着されている。
上記各噴水ノズル62は、図8(b)に示すように、側方から見たとき噴水角度が略90度の扇形状をなし、図8(a)に示すように、上方または下方から見たとき、細長い長円状をなす噴水を形成するように、そのノズルの形状,軸線方向,大きさ等が設定されている。これにより噴水がバーナからの炎に直接当たるのを回避し、かつ炎の周囲を確実に囲むようになっている。また左,右のコーナ部に配置された4組の噴水ノズル62′は、噴射角度が略80度の円錐形状の噴水を形成するようにノズルの形状,軸線方向,大きさ等が設定されている。
ここで本実施形態のバーナ70では、路面の雑草の量に応じて燃料噴射ノズル60の一部を取り外してその取付孔を閉塞することにより、該バーナ70の燃焼容量を調整することができるようになっている。
上記各燃料噴射ノズル60が接続されたガスヘッダ64bには、ベーパライザにより気化された燃料を供給する燃料ホース(不図示)が接続され、上記各空気噴射ノズル61が接続された空気ヘッダ64cには、空気タンクに貯留された圧縮空気を供給する空気ホース(不図示)が接続されている。さらに上記各噴水ノズル62には、ミストポンプにより加圧された高圧水が供給される水ホース(不図示)が接続されている。
これらの燃料ホース,空気ホース,水ホースは、1つに束ねられ、上記第1,第2アームに沿わせて配索され、該第1アームの回転軸部分に形成された貫通穴を通って車両2のフロアパネル下方に延び、燃料供給源,空気供給源,水供給源に接続されている。
本実施形態の除草装置では、道路上を低速で走行しつつ、水カーテン内で燃焼炎が形成されたバーナ7を法面の雑草に近接させ、該法面に沿って移動させる。これにより上記水カーテンで囲まれた領域内の雑草に燃焼炎が当たり、該燃焼炎の高い温度によって雑草が蒸される。この場合、燃焼炎は水カーテンが囲まれていることから雑草が燃え上がることはなく、火事などのおそれはない。そしてこの燃焼炎は蒸気に比べて非常に高温であり、雑草の地面より上側部分が蒸し焼きされる。一方、地中の温度はそれほど高くならないので、雑草の根が燃焼炎で死滅するといったことはない。
また、水カーテンで囲まれた領域に燃焼炎を放射するバーナ70を、法面の雑草に沿って移動させつつ該雑草を蒸し焼きしたので、雑草の地上部分は高温の燃焼ガスで蒸し焼きにされて枯れ、地中の茎,根は枯れることなく残ることとなる。そして、蒸し焼きにされた雑草は、そのまま放置することによりやがて土に戻ることから、人手による廃棄処分を不要にできる。一方、地中の茎や根は、枯れることなくそのまま残ることから法面を保護できる。
1 蒸し焼き式除草装置
2 トラック(車両)
3,70 湿式バーナ
4 燃料供給源
5 空気供給源
6 水供給源
7 燃料噴射ノズル(燃料供給部)
8 空気噴射ノズル(空気供給部)
10 水噴射ノズル(水供給部)
10a 水カーテン(カーテン状の噴霧水)
11 火炎
2 トラック(車両)
3,70 湿式バーナ
4 燃料供給源
5 空気供給源
6 水供給源
7 燃料噴射ノズル(燃料供給部)
8 空気噴射ノズル(空気供給部)
10 水噴射ノズル(水供給部)
10a 水カーテン(カーテン状の噴霧水)
11 火炎
Claims (10)
- 燃料を噴射する燃料供給部と、上記燃料に空気を供給する空気供給部と、上記燃料及び空気の周囲を囲むように水を噴霧する水供給部とを備え、該水供給部からのカーテン状の噴霧水に囲まれた空間内で上記燃料と空気の混合体を燃焼させることを特徴とする湿式バーナ。
- 請求項1において、上記空気供給部は、空気を上記燃料供給部から噴射された後の燃料に混合するように構成されていることを特徴とする湿式バーナ。
- 請求項1において、上記空気供給部は、空気を上記燃料供給部から噴射される前の燃料に混合するように構成されていることを特徴とする湿式バーナ。
- 請求項1又は2において、上記燃料供給部は、複数の燃料噴射ノズルを並列配置したものであり、上記空気供給部は、空気噴射ノズルを上記燃料噴射ノズルに隣接するように配置したものであり、上記水供給部は、上記複数の燃料噴射ノズルを囲む環状のパイプに複数の水噴射ノズルを設けたものであることを特徴とする湿式バーナ。
- 請求項1において、上記燃料供給部は、平面視で全体として矩形状をなすように配置された複数の燃料噴射ノズルと、該燃料噴射ノズルを支持しかつ該燃料噴射ノズルに燃料を供給する燃料ヘッダとを備え、上記空気供給部は、上記燃料噴射ノズルの間に位置するように配置された複数の空気噴射ノズルと、該空気噴射ノズルを支持しかつ該空気噴射ノズルに空気を供給する空気ヘッダとを備え、上記水供給部は、上記複数の燃料噴射ノズルを囲む矩形環状をなすように配置された複数の水噴射ノズルと、該水噴射ノズルを支持しかつ該水噴射ノズルに水を供給する水ヘッダとを備えていることを特徴とする湿式バーナ。
- 上記請求項5において、上記水ヘッダの外周を囲むように配置されたガード部材を備え、該ガード部材を接地させたとき、上記燃料噴射ノズル,空気噴射ノズル及び水噴射ノズルと接地面との間に所定の燃焼空間が形成されていることを特徴とする湿式バーナ。
- 上記請求項1ないし6の何れかに記載の湿式バーナと、該湿式バーナに可撓性ホースを介して接続され、該湿式バーナに燃料、空気、水をそれぞれ供給する燃料供給源、空気供給源、水供給源とを備え、上記水供給部からのカーテン状の噴霧水に囲まれた空間内で上記燃料と空気の混合体を燃焼させることにより植物の地上部分を蒸し焼きにすることを特徴とする蒸し焼き式除草装置。
- 請求項7において、上記湿式バーナ、燃料供給源、空気供給源及び水供給源は、ユニット化されて車両に搭載されていることを特徴とする蒸し焼き式除草装置。
- 請求項8において、上記湿式バーナ及び可撓性ホースの可動部分の重量を支持し、かつ該湿式バーナを除草対象面に沿って移動可能に支持する支持機構を設けたことを特徴とする蒸し焼き式除草装置。
- 請求項9において、上記請求項5又は6に記載の湿式バーナは、上記支持機構により、除草対象面に垂直の旋回軸回りに旋回可能に、かつ該旋回軸と直交する揺動軸回りに揺動可能に支持されていることを特徴とする蒸し焼き式除草装置。
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JP2004114042 | 2004-04-08 | ||
JP2005109989A JP2005318893A (ja) | 2004-04-08 | 2005-04-06 | 湿式バーナ及び該バーナを用いた蒸し焼き式除草装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
- 2005-04-06 JP JP2005109989A patent/JP2005318893A/ja not_active Withdrawn
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