JP2005317255A - 電界発光素子及び表示素子 - Google Patents

電界発光素子及び表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2005317255A
JP2005317255A JP2004131329A JP2004131329A JP2005317255A JP 2005317255 A JP2005317255 A JP 2005317255A JP 2004131329 A JP2004131329 A JP 2004131329A JP 2004131329 A JP2004131329 A JP 2004131329A JP 2005317255 A JP2005317255 A JP 2005317255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
light
light emitting
electrode layer
emitting layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004131329A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Nojima
重男 野島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2004131329A priority Critical patent/JP2005317255A/ja
Publication of JP2005317255A publication Critical patent/JP2005317255A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】色純度が高い色光を供給する上で、画像の色相や輝度の視野角依存を低減し、かつ容易に形成可能な電界発光素子等を提供すること。
【解決手段】光学的に透明な透明電極層102と、透明電極層102に対向して設けられ、光を反射する反射電極層108と、透明電極層102と反射電極層108との間に設けられ、透明電極層102と反射電極層108との間に電圧を印加することにより光を供給する発光層106Gと、発光層106Gに正孔を輸送する正孔輸送層104と、を有し、発光層106G及び正孔輸送層104の少なくとも一方は、発光層106Gから透明電極層102の方向へ供給される光L1、L3と、発光層106Gから反射電極層108の方向へ供給される光L2、L4との干渉により特定の波長領域の光を強め合うように、層厚Da、Dbを調節して設けられる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電界発光素子及び表示素子、特に、電界発光素子である有機EL素子の技術に関する。
電界発光素子である有機EL素子は、有機化合物による蛍光を利用して光を供給する。一般に、有機EL素子は、無機のLED等に比べ、発光スペクトルの半値幅が広くなることが知られている。発光スペクトルの半値幅が広くなると色純度が高い色光を供給することが困難となることから、色再現性の低下や駆動電流の増加を引き起こす場合がある。色純度が高い色光を供給するための技術は、例えば特許文献1〜5に提案されている。
特開平8−213174号公報 特開平6−283271号公報 特開平4−328295号公報 特開2001−102175号公報 特開2001−244079号公報
特許文献1及び2に提案されている技術は、いずれも反射性の陽極電極と陰極電極とを用いていわゆる光共振器を構成するものである。光共振器は、反射電極間で光を往復させることにより、共振波長の光のみを増幅して取り出すものである。しかし、特許文献1及び特許文献2に開示されている構成によると、特定方向以外の方向では、増幅する光の波長領域がシフトし、発光スペクトルが変化してしまう。このことは、画像の色相や輝度が視野角に依存して変化する原因となり得る。また、光共振器を構成するために、観察者側の電極を半透明反射膜で構成する必要がある。半透過性反射膜として用いられる金属薄膜は、一般に、入射光の一部を吸収して熱に変える性質を有する。このため、金属薄膜を用いる光共振器は、光が金属薄膜に入射するたびに一部の光を吸収して失わせることで輝度の低下を引き起こす場合がある。このような輝度の低下を低減するためには、金属薄膜に代えて誘電体多層膜を用いることが考えられる。誘電体多層膜は、互いに異なる屈折率の部材からなる層を交互に重ねて形成される。誘電体多層膜は、高い精度で多層膜を形成する工程や、多層膜を介して発光層と駆動回路とを導通する工程が必要となる。このように複雑な製造工程が必要になると、歩留まりの低下及びコスト高の原因となる場合がある。
特許文献3、4及び5に提案されている技術は、素子の所定の層の厚さに応じて発光スペクトルを制御するものである。例えば、画素ごとに色光を分担するフルカラーの表示パネルの場合、発光スペクトルを制御するためには、色光に応じて層厚を調節する必要がある。これに対して、特許文献3、4及び5に開示されている構成は、色光ごとに層厚を調節して層を形成することが非常に困難である。また、層厚を調節するための複雑な製造工程が必要になると、歩留まりの低下及びコスト高の原因となる場合がある。このように、従来の有機EL素子は、色純度が高い色光を供給する上で、画像の色相や輝度の視野角依存を低減し、かつ容易に形成可能な構成とすることが困難であることが問題である。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、色純度が高い色光を供給する上で、画像の色相や輝度の視野角依存を低減し、かつ容易に形成可能な電界発光素子、及びその電界発光素子を用いる表示素子を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、光学的に透明な透明電極層と、透明電極層に対向して設けられ、光を反射する反射電極層と、透明電極層と反射電極層との間に設けられ、透明電極層と反射電極層との間に電圧を印加することにより光を供給する発光層と、発光層に正孔を輸送する正孔輸送層と、を有し、発光層及び正孔輸送層の少なくとも一方は、発光層から透明電極層の方向へ供給される光と、発光層から反射電極層の方向へ供給される光との干渉により特定の波長領域の光を強め合うように、層厚を調節して設けられることを特徴とする電界発光素子を提供することができる。
電界発光素子は、発光層のうち正孔輸送層の近くの位置で光を発生する。発光層は、光の発生位置から、電界発光素子の射出側、及び射出側とは反対側の双方に光を供給する。発光層から電界発光素子の射出側へ供給される光と、発光層から射出側とは反対側へ供給される光とは、重なり合って電界発光素子から射出される。ここで、発光層及び正孔輸送層の少なくとも一方は、発光層から射出側へ供給される光と、発光層から射出側とは反対側へ供給される光とが干渉して特定の波長領域の光を強め合うように層厚が調節される。このようにして電界発光素子は、射出する光のうちの特定の波長領域の光を強め合うことで、色純度が高い色光を供給することができる。
電界発光素子は、発光層及び正孔輸送層の層厚を調節することで特定の波長領域の光を強め合う。電極間で光を共振させる光共振器の構成を取らないことから、画像の色相や輝度の視野角依存を低減することができる。また、例えば画素ごとに駆動を制御する表示パネルにおいて、発光層及び正孔輸送層は、従来の液滴吐出法を用いて画素ごとに容易に形成できる。発光層より陰極側の層、例えば電子注入層や電子輸送層は、従来どおり全面に成膜することで容易に形成することができる。これらから、本発明の電界発光素子は、容易に形成可能な構成とすることができる。これにより、色純度が高い色光を供給する上で、画像の色相や輝度の視野角依存を低減し、かつ容易に形成可能な電界発光素子を得られる。
また、本発明の好ましい態様によれば、発光層及び正孔輸送層は、それぞれの形成材料を吐出成膜することで形成され、かつ、形成材料の吐出量を変化させることで層厚を調節することが望ましい。発光層及び正孔輸送層は、画素に対応して分割された領域に液滴吐出法を用いて形成材料を吐出することで形成することができる。液滴吐出法を用いることで、発光層及び正孔輸送層は、形成材料の吐出量によって層厚を容易に調節できる。また、液滴吐出法を用いると、材料の吐出位置も選択可能であるから、所望の位置に所望の層厚の発光層及び正孔輸送層を形成することができる。これにより、特定の波長領域の光を強め合うように層厚が調節された発光層及び正孔輸送層を容易に形成することができる。
また、本発明の好ましい態様としては、基板の上に、透明電極層、正孔輸送層、発光層及び反射電極層が順次積層され、発光層からの光を基板の方向へ射出することが望ましい。これにより、色純度が高い色光を供給可能なボトムエミッション方式の電界発光素子を得られる。
また、本発明の好ましい態様によれば、発光層の層厚をDa、反射電極層での反射による光の位相シフト量をφa(ラジアン)、特定の波長領域の光のピーク波長をλ、任意の整数をma、とすると、以下の式(1)を満足することが望ましい。
Da=λ{ma−φa/(2π)}/2 (1)
電界発光素子において、反射電極層で反射せずそのまま射出する光と、反射電極層で反射してから射出する光とは、重なり合うことで互いに干渉し合う。式(1)により発光層の層厚を調節すると、直接透明電極層の方向へ進行する光と反射電極層で反射した後透明電極層の方向へ進行する光とが重なり合い干渉することで、特定の波長領域の光を強め合う構成にできる。これにより、色純度が高い色光を供給することができる。
また、本発明の好ましい態様としては、正孔輸送層の層厚をDb、透明電極層と正孔輸送層との間の界面での反射による光の位相シフト量をφb(ラジアン)、特定の波長領域の光のピーク波長をλ、任意の整数をmb、とすると、以下の式(2)を満足することが望ましい。
Db=λ{mb−φb/(2π)}/2 (2)
例えば、ボトムエミッション方式の電界発光素子において、正孔輸送層と透明電極層との間の界面で反射せず進行する光と、正孔輸送層と透明電極層との間の界面で反射して進行する光とは、重なり合うことで互いに干渉し合う。式(2)により正孔輸送層の層厚を調節すると、発光層から直接反射電極層の方向に進行する光と、正孔輸送層と透明電極層との間の界面で反射してから反射電極層の方向へ進行する光とが重なり合い干渉することで、特定の波長領域の光を強め合う構成にできる。これにより、色純度が高い色光を供給することができる。
また、本発明の好ましい態様としては、発光層に電子を輸送する電子輸送層を有し、反射電極層、正孔輸送層、発光層、電気輸送層及び透明電極層が順次積層され、発光層からの光を透明電極層の方向へ射出することが望ましい。これにより、色純度が高い色光を供給可能なトップエミッション方式の電界発光素子を得られる。
また、本発明の好ましい態様としては、正孔輸送層の層厚をDc、反射電極層での反射による光の位相シフト量をφc(ラジアン)、特定の波長領域の光のピーク波長をλ、任意の整数をmc、とすると、以下の式(3)を満足することが望ましい。
Dc=λ{mc−φc/(2π)}/2 (3)
電界発光素子において、反射電極層で反射せずそのまま射出する光と、反射電極層で反射してから射出する光とは、重なり合うことで互いに干渉し合う。式(3)により正孔輸送層の層厚を調節すると、直接透明電極層の方向へ進行する光と反射電極層で反射した後透明電極層の方向へ進行する光とが重なり合い干渉することで、特定の波長領域の光を強め合う構成にできる。これにより、色純度が高い色光を供給することができる。
また、本発明の好ましい態様としては、発光層の層厚をDd、透明電極層と電子輸送層との間の界面での反射による光の位相シフト量をφd(ラジアン)、特定の波長領域の光のピーク波長をλ、任意の整数をmd、とすると、以下の式(4)を満足することが望ましい。
Dd=λ{md−φd/(2π)}/2 (4)
例えば、トップエミッション方式の電界発光素子において、電子輸送層と透明電極層との間の界面で反射せず進行する光と、電子輸送層と透明電極層との間の界面で反射して進行する光とは、重なり合うことで互いに干渉し合う。式(4)により発光層の層厚を調節すると、発光層から直接反射電極層の方向に進行する光と、電子輸送層と透明電極層との間の界面で反射してから反射電極層の方向へ進行する光とが重なり合い干渉することで、特定の波長領域の光を強め合う構成にできる。これにより、色純度が高い色光を供給することができる。
また、本発明の好ましい態様としては、発光層は、第1色光を供給する第1色光用画素に対応して設けられる第1色光用発光層と、第2色光を供給する第2色光用画素に対応して設けられる第2色光用発光層と、第3色光を供給する第3色光用画素に対応して設けられる第3色光用発光層と、を有し、第1色光用発光層、及び第1色光用発光層に対応して設けられる正孔輸送層は、第1色光を強め合うように層厚を調節して設けられ、第2色光用発光層、及び第2色光用発光層に対応して設けられる正孔輸送層は、第2色光を強め合うように層厚を調節して設けられ、第3色光用発光層、及び第3色光用発光層に対応して設けられる正孔輸送層は、第3色光を強め合うように層厚を調節して設けられることが望ましい。各色光に応じて層厚を調節することにより、各色光用画素は、対応する色光を強め合うことができる。これにより、対応する色光に応じて高い色純度の光を供給することができる。また、各色光用の電界発光素子が高い色純度の光を供給することで、良好な色再現性を確保することができる。
さらに、本発明によれば、上記の電界発光素子と、電界発光素子を駆動するトランジスタ部と、を有することを特徴とする表示素子を提供することができる。上記の電界発光素子を用いることにより、色純度が高い色光を供給する上で、画像の色相や輝度の視野角依存を低減し、かつ容易に形成可能な表示素子を得られる。
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る表示パネル100の構成の要部斜視図である。表示パネル100は、基板101と、基板101上に形成された有機EL素子部10と、有機EL素子部10を封止する基板111とにより構成されている。電界発光素子である有機EL素子は、有機EL素子部10のうちトランジスタ部21及び配線22が設けられていない領域ARに対応する部分である。有機EL素子は、画素に対応して、表示パネル100の基板101平面上において略直交する2方向にマトリクス状に配置して構成されている。トランジスタ部21は、各有機EL素子に対応して設けられている。表示素子30は、有機EL素子とトランジスタ部21とから構成される部分である。
トランジスタ部21は、有機EL素子を駆動する。トランジスタ部21は、画素ごとに形成されたTFT(Thin Film Transistor)回路である。配線22は、不図示の外部電源と各トランジスタ部21とを電気的に接続している。表示パネル100は、配線22を用いて各トランジスタ部21に電気的にアクセスすることで各有機EL素子を駆動する、いわゆるアクティブマトリクス方式により画像を表示する。
図2は、本発明の実施例1に係る表示パネル100の構成を示す要部断面図である。表示パネル100は、R光LRを供給する有機EL素子110Rと、G光LGを供給する有機EL素子110Gと、B光LBを供給する有機EL素子110Bとを有する。有機EL素子110Rは、第1色光用発光層であるR光用発光層106Rを有する。R光用発光層106Rは、第1色光であるR光LRを供給する第1色光用画素に対応して設けられている。
有機EL素子110Gは、第2色光用発光層であるG光用発光層106Gを有する。G光用発光層106Gは、第2色光であるG光LGを供給する第2色光用画素に対応して設けられている。有機EL素子110Bは、第3色光用発光層であるB光用発光層106Bを有する。B光用発光層106Bは、第3色光であるB光LBを供給する第3色光用画素に対応して設けられている。各色光用発光層106R、106G、106Bは、透明電極層102と反射電極層108との間に設けられ、透明電極層102と反射電極層108との間に電圧を印加することにより光を供給する。
有機EL素子110R、110G、110Bは、それぞれ各色光用発光層106R、106G、106Bからの光を基板101の方向へ射出するボトムエミッション方式の有機EL素子である。なお、図2は、表示パネル100の要部として、各有機EL素子110R、110G、110Bが並列する部分の断面構成を示している。有機EL素子110R、110G、110Bは、それぞれR光用画素、G光用画素、B光用画素に対応している。
基板101は、光学的に透明な部材、例えば硝子や透明樹脂から構成される。基板101は、表示パネル100の射出面を構成する平行平板である。基板101の上には、TFT層112が設けられている。TFT層112には、トランジスタ部21及び配線22が設けられている。図2に示す断面構成では、トランジスタ部21がTFT層112中に配置された状態を示している。トランジスタ部21及び配線22をTFT層112に収めることで、有機EL素子部10の土台を平坦にし、有機EL素子部10の各層を均一な層厚で形成し易くすることもできる。
TFT層112の上部は、パッシベーション膜113で構成されている。パッシベーション膜113は、トランジスタ部21を外部からの湿気等から保護するために設けられている。パッシベーション膜113は、例えばSiN等の窒化膜で構成できる。TFT層112は、例えば、色光が透過する位置において150nmの層厚となるように設けられている。TFT層112を構成する部材の、約540nmの波長の光についての屈折率は、例えば約1.9である。TFT層112の上には、バンク114が設けられている。バンク114は、画素に対応して有機EL素子部10を有機EL素子110R、110G、110Bに分割している。
図3は、有機EL素子110Gの概略構成を示す。本発明において、各有機EL素子110R、110G、110Bは、特徴的部分について同様の構成を有する。従って、本実施例では、主に有機EL素子110Gの構成を例として説明を行うものとする。基板101の上には、TFT層112、透明電極層102、正孔輸送層104、G光用発光層106G、及び反射電極層108が順次積層されている。透明電極層102は、画素に対応してバンク114どうしの間に設けられている。透明電極層102は、光学的に透明な部材から構成される陽極電極である。透明電極層102は、例えば金属酸化物であるITOやIZOにより構成することができる。
透明電極層102は、例えば50nmの層厚で設けられる。また、透明電極層102として用いられるITOの、約540nmの波長の光についての屈折率は、TFT層112の屈折率と略同じの約1.9である。透明電極層102は、トランジスタ部21と電気的に接続されている。透明電極層102の上の正孔輸送層104は、透明電極層102からの正孔を輸送してG光用発光層106Gに注入する。正孔輸送層104としては、例えば3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)を用いることができる。
正孔輸送層104の上のG光用発光層106Gは、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体(PPV)で構成できる。G光用発光層106Gは、PPVのほか、ポリフルオレン誘導体(PF)、ポリフェニレン誘導体(PP)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン色素、その他ベンゼン誘導体に可溶な低分子有機EL材料、高分子有機EL材料で構成しても良い。正孔輸送層104及びG光用発光層106Gの、約540nmの波長の光についての屈折率は、いずれも約1.6で略同じである。正孔輸送層104及びG光用発光層106Gの層厚については、後述する。
反射電極層108は、金属層223を有する陰極電極である。反射電極層108は、画素ごとに分割されず表示パネル100の一面に設けられている。反射電極層108は、正孔輸送層104及び発光層106R、106G、106Bを介して透明電極層102に対向して設けられている。反射電極層108の金属層223は、例えばアルミニウムで構成できる。また、反射電極層108は、G光用発光層106の側に、電子注入層であるフッ化リチウム層221及びカルシウム層222を有する。例えば、フッ化リチウム層221は2nm、カルシウム層222は20nmの層厚で形成されている。
G光用発光層106Gから反射電極層108の方向へ進行するG光は、主にフッ化リチウム層221及びカルシウム層222を透過して金属層223で反射する。厳密には、反射電極層108の方向へ進行するG光のうち一部の僅かな光は、G光用発光層106Gとフッ化リチウム層221との界面、及びフッ化リチウム層221とカルシウム層222との界面でも反射している。反射電極層108は、G光用発光層106Gから反射電極層108の方向へ進行するG光を反射する。なお、反射電極層108は、フッ化リチウム層221、カルシウム層222及び金属層223のいずれも画素に分割されず表示パネル100の一面に形成されている。反射電極層108の上には、封止層116及び基板111が設けられている。封止層116及び基板111は、封止層116と基板101との間の各構成を封止している。
反射電極層108は、不図示の外部電源と電気的に接続されている。有機EL素子110Gは、透明電極層102及び反射電極層108を介して外部電源と接続されている。外部電源からの電圧は、トランジスタ部21の駆動に応じて透明電極層102と反射電極層108との間に印加される。透明電極層102と反射電極層108との間に電圧が印加されると、正孔輸送層104は、透明電極層102からの正孔をG光用発光層106Gに注入する。また、反射電極層108は、電子注入層であるフッ化リチウム層221及びカルシウム層222の作用によって電子をG光用発光層106Gに注入する。このとき、電子のほうが正孔より容易に移動可能であることから、電子と正孔とは、G光用発光層106Gのうち正孔輸送層104側の位置で結合する。
G光用発光層106Gで電子と正孔とが結合すると、G光用発光層106Gの蛍光物質は、正孔と電子とが結合するときに生じるエネルギーによって励起される。そして、G光用発光層106Gの蛍光物質は、励起状態から基底状態に戻るときに発光現象を起こす。このとき蛍光物質は、G光の領域にピーク波長を有するスペクトルの光を発生する。このようにして、G光用発光層106GはG光を発生する。なお、有機EL素子110R及び有機EL素子110Bについても、構成及び発光メカニズムは有機EL素子110Gの場合と同様である。有機EL素子110RのR光用発光層106Rは、R光の領域にピーク波長を有する発光スペクトルの蛍光物質を有する。また、有機EL素子110BのB光用発光層106Bは、B光の領域にピーク波長を有する発光スペクトルの蛍光物質を有する。
図4は、有機EL素子110GにおけるG光用発光層106GからのG光の振舞いを説明するものである。上述のように、透明電極層102と反射電極層108との間に電圧を印加すると、有機EL素子110Gは、G光用発光層106Gのうち正孔輸送層104側の位置でG光を発生する。G光用発光層106Gは、G光の発生位置から全方向へG光を放射する。G光用発光層106Gで発生したG光は、透明電極層102側の方向、及び反射電極層108の方向へ進行する。
G光用発光層106Gから直接透明電極層102の方向へ進行するG光L1と、反射電極層108で反射してから透明電極層102の方向へ進行するG光L2とについて説明する。G光L1は、G光用発光層106Gから透明電極層102の方向へ供給され、そのまま各層を透過して基板101から射出する。G光L2は、G光用発光層106Gから反射電極層108の方向へ供給され、反射電極層108で透明電極層102の方向へ反射する。そして、反射電極層108で反射したG光L2は、各層を透過して基板101から射出する。
ここで、有機EL素子110Gは、式(1)を満足するように構成される。
Da=λ{ma−φa/(2π)}/2 (1)
Daは、G光用発光層106Gの層厚を示す。φaは、反射電極層108での反射によるG光の位相シフト量(ラジアン)である。また、λは有機EL素子110Gから供給されるG光のピーク波長、maは任意の整数である。式(1)を満足するようにG光用発光層106Gの層厚Daを調節すると、G光L1とG光L2とが重なり合い干渉することで波長λのG光を強め合う。従って、有機EL素子110Gは、式(1)を満足することで波長λに大きな強度を有するスペクトルのG光を供給することができる。
反射電極層108に入射する光の多くは、金属層223とカルシウム層222(図2参照)との界面で反射する。厳密には、反射電極層108に入射する光のうち一部の僅かな光は、金属層223及びカルシウム層222の界面以外の界面においても反射する。各層が所定の層厚で設けられる多層構造物に光を入射する場合、例えば有効フレネル係数法や特性行列法を用いることで、多重反射と干渉とを加味した位相シフト量を算出することが可能である。このため、式(1)の適用については、位相シフト量φaとして、反射電極層108における多重反射と干渉とを加味した数値を用いることで、反射電極層108が1つの界面を構成するものと擬制することができる。
次に、G光L2と同様にして反射電極層108で反射するG光L4と、正孔輸送層104と透明電極層102との間の界面で反射してから反射電極層108の方向へ進行するG光L3とについて説明する。G光L4は、G光用発光層106Gから反射電極層108の方向へ供給された後、反射電極層108で透明電極層102の方向へ反射する。G光L3は、G光用発光層106Gから透明電極層102の方向へ供給された後、透明電極層102と正孔輸送層104との間の界面で反射する。透明電極層102の界面で反射したG光L3は、反射電極層108の方向へ進行して、反射電極層108で透明電極層102の方向へ反射する。
ここで、有機EL素子110Gは、式(2)を満足するように構成される。
Db=λ{mb−φb/(2π)}/2 (2)
Dbは、正孔輸送層104の層厚を示す。φbは、透明電極層102と正孔輸送層104との間の界面での反射によるG光の位相シフト量(ラジアン)である。また、λは有機EL素子110Gから供給されるG光のピーク波長、mbは任意の整数である。式(2)を満足するように正孔輸送層104の層厚Dbを調節すると、G光L4とG光L3とが重なり合い干渉することで波長λのG光を強め合う。
従って、有機EL素子110Gは、式(2)を満足することで波長λに大きな強度を有するスペクトルのG光を供給することができる。また、上記の式(1)と同様に、式(2)の適用について、位相シフト量φbとして、正孔輸送層104及び透明電極層102の界面と、他の界面、例えば透明電極層102及びTFT層112の界面とにおける多重反射及び干渉を加味した数値を用いることができる。
なお、式(2)において、φb/(2π)は、一般的な値として1/2としても良い。従って、正孔輸送層104の層厚Dbは、位相シフト量φbをパラメータとして用いず、以下の式(5)で求めても良い。
Db=λ{mb−1/2}/2 (5)
例えば波長λを540nm付近とする場合を考える。上記の式(1)において整数maとして任意の整数を代入することで、G光用発光層106Gの層厚Daは、さまざまな値をとり得る。本実施例の電界発光素子の発光層は、上記の式(1)を用いて求められた最小の層厚で設けられている。例えば、有機EL素子110Gは、G光用発光層106Gの層厚Daを55nmと設定することができる。また、有機EL素子110Gは、上記の式(2)により、正孔輸送層104の層厚Dbを80nmと設定することができる。このようにして、有機EL素子110Gは、第2色光であるG光を強め合うように、G光用発光層106G、及びG色光用発光層106Gに対応して設けられる正孔輸送層104の層厚Da、Dbを調節して設けることができる。
有機EL素子110Gと同様に、有機EL素子110Bは、例えば波長λを460nm付近とすると、B光用発光層106Bの層厚Daを30nm、正孔輸送層104の層厚Dbを80nmと設定できる。このようにして、有機EL素子110Bは、第3色光であるB光を強め合うように、B光用発光層106B、及びB色光用発光層106Bに対応して設けられる正孔輸送層104の層厚Da、Dbを調節して設けることができる。また、有機EL素子110Rについても同様にしてR光用発光層106R、正孔輸送層104の層厚Da、Dbを設定できる。有機EL素子110Rは、第1色光であるR光を強め合うように、R光用発光層106R、及びR光用発光層106Rに対応して設けられる正孔輸送層104の層厚Da、Dbを調節して設けることができる。
図5は、有機EL素子110Gについて、G光用発光層106Gの層厚及び正孔輸送層104の層厚を調節することによる干渉効果を説明するものである。図5に示すグラフは、有機EL素子110Gの射出光について干渉効果を加味する場合と、干渉効果が無い場合との強度比(ゲイン)を示している。図6は、有機EL素子110Bについて、B光用発光層106Bの層厚及び正孔輸送層104の層厚を調節することによる干渉効果を説明するものである。図6に示すグラフは、有機EL素子110Bの射出光について干渉効果を加味する場合と、干渉効果が無い場合との強度比(ゲイン)を示している。図5及び図6は、任意単位の強度比を縦軸に、nm単位の波長を横軸にとって示している。
図7は、有機EL素子110Gが供給する光のスペクトルを示す。G光用発光層106G及び正孔輸送層104の層厚を調節していない場合、有機EL素子110Gの発光スペクトルIGbは、破線で示すように広い波長幅においてブロードに分布している。これに対して、上述のようにG光用発光層106G及び正孔輸送層104の層厚を調節した場合、有機EL素子110Gの発光スペクトルIGaは、ピークの波長領域の光の強度が大きい分布を示す。G光の強度が大きいスペクトル分布により、有機EL素子110Gは、高純度なG光を供給することができる。
図8は、有機EL素子110Bが供給する光のスペクトルを示す。B光用発光層106B及び正孔輸送層104の層厚を調節していない場合、有機EL素子110Bの発光スペクトルIBbは、破線で示すように広い波長幅においてブロードに分布している。これに対して、上述のようにB光用発光層106B及び正孔輸送層104の層厚を調節した場合、有機EL素子110Bの発光スペクトルIBaは、ピーク波長における強度が大きい分布を示す。B光の強度が大きいスペクトル分布により、有機EL素子110Bは、高純度なB光を供給することができる。有機EL素子110RもG光及びB光と同様に、高純度なR光を供給することが可能である。このように、各色光用発光層106R、106G、106B及び正孔輸送層104の層厚を調節することにより、特定の波長領域の光をそれぞれ供給可能な構成にできる。
図4に戻って、有機EL素子110Gで発生したG光は、有機EL素子110Gを構成する各層の界面で反射する。各層の界面で反射する光のうち最も光量が多いのは、反射電極層108で反射する光である。このため、有機EL素子110Gは、反射電極層108で反射する光L1と反射しない光L2とによる干渉の影響を最も受ける。そこで、G光の波長領域に大きな強度を有するスペクトルのG光を供給することで、有機EL素子110Gは、純度が高いG光を供給することができる。
上述のように、約540nmの波長の光について、正孔輸送層104は、屈折率1.9の透明電極層102より小さい屈折率1.6を有する。正孔輸送層104と透明電極層102との界面は、他の界面に比較して大きく屈折率が異なっている。このため、有機EL素子110Gは、反射電極層108で反射する光に次いで大きい光量の光が正孔輸送層104及び透明電極層102の界面で反射することが考えられる。有機EL素子110Gは、正孔輸送層104及び透明電極層102の界面で反射する光L3と反射しない光L4とによる干渉の影響も受ける場合がある。そこで、G光の波長領域に大きな強度を有するスペクトルのG光を供給することで、有機EL素子110Gは、純度が高いG光を供給することができる。
従来の電界発光素子において、ブロードな発光スペクトルを制御するために光共振器の構成を備えるものがある。光共振器は、2つの電極を反射性部材で形成することで構成することができる。光共振器を有する電界発光素子は、2つの電極間で反射を繰り返すことで所定の波長領域の光の強度を強め合う。そして、強度が大きくなった所定の波長領域の光のみが半透過性反射膜を透過することで、発光スペクトルを制御することができる。光共振器を用いる場合、表示パネルの表示面に対して略垂直な方向から離れるに従って、強め合う光の波長領域がシフトしてしまう場合がある。このことは、表示パネルにおいて画像の色相や輝度が視野角に依存して変化する原因となり得る。特に、有機ELパネルは、自発光素子を用いる構成であるため従来の液晶素子より視野角を広くできる特性を持つ。有機EL素子については、視野角に関わらず画像を観察できる特性を生かせる技術が求められる。
本発明の電界発光素子は、2つの電極のうちの一方に透明電極層102を用いている。光共振器の構成を取らないことから、表示パネル100は、画像の色相や輝度の視野角依存を低減することができる。また、表示パネル100において、各発光層及び正孔輸送層104は、従来の液滴吐出法を用いて画素ごとに容易に形成できる。さらに、各発光層より陰極側の層、例えば電子輸送層であるフッ化リチウム層221やカルシウム層222等は、従来どおり全面に成膜することで容易に形成することができる。
本発明の電界発光素子は、従来の有機ELパネルの製造工程に無い複雑な製造工程を多用する必要が無く、従来の製造工程を応用して容易に形成可能な構成とすることができる。これにより、色純度が高い色光を供給する上で、画像の色相や輝度の視野角依存を低減し、かつ容易に形成することができるという効果を奏する。電界発光素子により高い色純度の色光を供給することで、低い駆動電流によっても良好な色再現性を確保することが可能となる。このため、さらに表示素子の消費電力を低減することができる。また、表示素子の消費電力を低減することにより、表示素子の寿命の長期化、及び表示パネル100の信頼性の向上を図ることもできる。
なお、本実施例の有機EL素子110R、110G、110Bは、各発光層106R、106G、106Bと正孔輸送層104との双方について層厚を調節している。各有機EL素子110R、110G、110Bは、各発光層106R、106G、106B及び正孔輸送層104の少なくとも一方について層厚を調節しても良い。また、表示パネル100は、有機EL素子110R、110G、110Bについて層厚を調節する場合に限らず、少なくとも有機EL素子110R、110G、110Bのいずれか1つについて層厚を調節することとしても良い。特に、R光は、G光及びB光に比較して色相の変化の影響が小さい場合がある。そのため、表示パネル100は、有機EL素子110G及び有機EL素子110Bについてのみ層厚を調節することとしても良い。
次に、図9−1〜図9−5を用いて、表示パネル100の製造方法を説明する。まず、図9−1に示す基板101に、トランジスタ部21及び配線22と、TFT層112とを形成する。TFT層112は、例えば蒸着法により成膜することができる。次に、TFT層112の上に、画素に対応する所定のパターンで透明電極層102を形成する。透明電極層102は、蒸着法等によりITO等を一面に成膜した後、パターニングして形成する。そして、透明電極層102どうしの間にバンク114を形成する。バンク114は、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等を溶媒に溶解した後、スピンコート、ディップコート等によりTFT層112及び透明電極層102の上の全面に溶液を塗布して形成する。その後、形成された樹脂層をフォトリソグラフィ等でエッチングすることにより、所定の位置にバンク114が形成される。バンク114は、透明電極層102の上に凹部901を構成する。
次に、図9−1に示す構成に、O2プラズマ処理及びCF4プラズマ処理を連続して施す。O2プラズマ処理により、透明電極層102及びバンク114の露出面は、全面に水酸基が付与されることで親インク性となる。また、CF4プラズマ処理により、バンク114は、水酸基がフッ素基で置換されて撥インク性となる。その後、プラズマ処理により加熱された基板101を室温にまで冷却する。ここで正孔輸送層104の形成を行う管理温度にまで基板101を冷却することにより、後述する正孔輸送層104の層厚を正確に制御することができる。
次に、インクジェット法等の液滴吐出法により、凹部901に正孔輸送層104を形成する。正孔輸送層104の形成材料911は、図9−2に示すように液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)910を用いて凹部901内に選択的に吐出できる。正孔輸送層104の形成材料911は、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)910により、正孔輸送層104が所望の層厚となるように吐出量が制御されている。
有機EL素子110Rを形成する位置の凹部901内に吐出する正孔輸送層104の形成材料は、有機EL素子110Rに適した所望の層厚となるように量を調節する。そして、有機EL素子110R用に調節された量の正孔輸送層104の形成材料は、有機EL素子110Rを形成する位置の凹部901内に選択的に吐出する。有機EL素子110G、110Bに形成する正孔輸送層104の形成材料についても、有機EL素子110Rの場合と同様に量を調節して吐出する。各有機EL素子について正孔輸送層104の形成材料911を吐出した後、正孔輸送層104の形成材料911を乾燥及びベイクして、図9−3に示す正孔輸送層104を形成する。
続いて、インクジェット法等の液滴吐出法により、凹部901内の正孔輸送層104の上に各色光用発光層106R、106G、106Bを形成する。例えば、R光用発光層106Rの形成材料912Rは、図9−4に示すように、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)910を用いて有機EL素子110Rの形成箇所の凹部901内に選択的に吐出できる。G光用発光層106Gの形成材料及びB光用発光層106Bの形成材料についても、R光用発光層106Rの形成材料912Rと同様に吐出する。
さらに、各色光用発光層106R、106G、106Bの形成材料は、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)910によりそれぞれ所望の層厚となるように吐出量が制御されている。凹部901内に各色光用発光層106R、106G、106Bの形成材料を吐出した後、乾燥及びベイクにより各色光用発光層106R、106G、106Bを形成する。
このように、各色光用発光層106R、106G、106B及び正孔輸送層104は、形成材料を吐出成膜することで形成され、かつ、形成材料の吐出量を変化させることで層厚を調節する。液滴吐出法によれば、正孔輸送層104の形成材料及び各色光用発光層106R、106G、106Bの形成材料を、それぞれ所望の位置に打ち分けることができる。さらに、液滴吐出法を用いることで、所望の層厚の正孔輸送層104及び各色光用発光層106R、106G、106Bを容易に形成することができる。
次に、図9−5に示すように、バンク114及び各色光用発光層106R、106G、106Bの上の全面に反射電極層108を形成する。反射電極層108を構成するフッ化リチウム層221、カルシウム層222、及び金属層223は、例えば蒸着法によって形成できる。最後に、反射電極層108の上に熱硬化樹脂又は紫外線硬化樹脂からなる封止材を塗布して封止層116を形成する。さらに、封止層116の上に基板111を重ねて封止層116を硬化させる。これにより、表示パネル100を得ることができる。
(変形例)
図10は、実施例1の変形例に係る電界発光素子である有機EL素子1010Gの概略構成を示す。上記の有機EL素子は、発光層の層厚Daが上記の式(1)で算出される最小値で設定されている。これに対して、本変形例の有機EL素子は、上記の有機EL素子に次いで小さい層厚で設けられた発光層を有する。有機EL素子1010Gに設けられたG光用発光層1006Gの層厚Daは、上記の式(1)で算出される2番目に小さい層厚として200nmに設定することができる。正孔輸送層104の層厚Dbは、上記の有機EL素子110Gと同様に80nmに設定できる。
有機EL素子1010Gと同様に、B光用の有機EL素子は、B光用発光層の層厚を150nm、正孔輸送層104の層厚を80nmと設定できる。本変形例の有機EL素子は、各発光層の層厚に対応して、上記のバンク114より高いバンク1014が設けられている。本変形例の場合も、有機EL素子は、高純度な色光を供給することができる。なお、本実施例の有機EL素子により得られるスペクトルは、図5及び図6に示すように、可視光域に1つのピークを有する。有機EL素子は、本変形例で説明する発光層の層厚以上の層厚で発光層を設けると、可視光域の異なる波長領域に複数のピークを生じてしまう。この場合、所望の波長領域以外の波長領域の光が強くなる場合がある。従って、発光層は、本実施例及び本変形例で説明する層厚で設けることが望ましい。
図11は、本発明の実施例2に係る表示パネル1100の要部断面図を示す。本実施例の表示パネル1100は、透明電極層1102側に光を供給するトップエミッション方式の電界発光素子を有する。上記実施例1の表示パネル100と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。表示パネル1100は、R光LRを供給する電界発光素子である有機EL素子1110Rと、G光LGを供給する電界発光素子である有機EL素子1110Gと、B光LBを供給する電界発光素子である有機EL素子1110Bとを有する。
有機EL素子1110R、1110G、1110Bは、それぞれR光用発光層1106R、G光用発光層1106G、B光用発光層1106Bを有する。各色光用発光層1106R、1106G、1106Bの構成は、上記実施例1の発光層と同様である。本実施例の表示パネル110は、上記実施例と同様に、画素に対応して有機EL素子部11を有機EL素子1110R、1110G、1110Bに分割している。
バンク1114の下には、不図示のトランジスタ部が設けられている。各有機EL素子1110R、1010G、1010Bは、バンク1114により仕切られた領域に、下から反射電極層1108、ITO層1107、正孔輸送層1104、及び発光層が順に積層されている。反射電極層1108は、反射性の金属部材、例えばアルミニウムにより構成された陽極電極である。反射電極層1108は、例えば200nm以上の層厚で設けることができる。反射電極層1108は、トランジスタ部と電気的に接続されている。ITO層1107は、正孔輸送層1104による正孔の注入を効率良く行うために設けられる。ITO層1107は、例えば30nmの層厚で設けることができる。
バンク1114及び各色光用発光層1106R、1106G、1106Bの上の一面には、電子輸送層1103が設けられている。電子輸送層1103は、陰極電極である透明電極層1102からの電子を輸送して各色光用発光層1106R、1106G、1106Bに注入する。電子輸送層1103は、例えばバソキュプロイン(BCP)及びセシウム(Cs)を共蒸着して形成することができる。電子輸送層1103の層厚は、例えば20nmである。
電子輸送層1103の上には、陰極電極である透明電極層1102及び基板1101が設けられている。透明電極層1102は、上記実施例1の透明電極層102と同様に、ITOやIZOにより構成することができる。透明電極層1102は、例えば100nmの層厚で設けられている。基板1101は、光学的に透明な硝子や樹脂から構成される。有機EL素子1110R、1110G、1110Bは、それぞれ各色光用発光層1106R、1106G、1106Bからの光LR、LG、LBを、透明電極層1102の方向にある基板1101から射出する。透明電極層1102は、不図示の外部電極と電気的に接続されている。
各有機EL素子1110R、1110G、1110Bの代表例として、B光用の有機EL素子1110Bの構成について説明する。図12は、有機EL素子1110Bの概略構成を示す。反射電極層1108と透明電極層1102との間に電圧を印加すると、有機EL素子1110Bは、B光用発光層1106Bのうち正孔輸送層1104側の位置でB光を発生する。B光用発光層1106Bで発生したB光は、透明電極層1102側の方向、及び反射電極層1108の方向へ進行する。
B光用発光層1106Bから直接透明電極層1102の方向へ進行するB光L5と、反射電極層1108で反射してから透明電極層1102の方向へ進行するB光L6とについて説明する。B光L5は、B光用発光層1106Bから透明電極層1102の方向へ供給され、そのまま各層を透過して基板1101から射出する。B光L6は、B光用発光層1006Bから反射電極層1008の方向へ供給され、反射電極層1008で透明電極層1102の方向へ反射する。そして、反射電極層1108で反射したB光L6は、各層を透過して基板1101から射出する。
ここで、有機EL素子1110Bは、式(3)を満足するように構成される。
Dc=λ{mc−φc/(2π)}/2 (3)
Dcは、正孔輸送層1104の層厚を示す。φcは、反射電極層1108での反射によるB光の位相シフト量(ラジアン)である。また、λは有機EL素子1110Bから供給するB光のピーク波長、mcは任意の整数である。
式(3)を満足するように正孔輸送層1104の層厚Dcを調節すると、B光L5とB光L6とが重なり合い干渉することで波長λのB光を強め合う。従って、有機EL素子1110Gは、式(3)を満足することで波長λに大きな強度を有するスペクトルのG光を供給することができる。式(3)の適用について、位相シフト量φcとして、ITO層1107及び反射電極層1108の界面と、他の界面、例えばITO層1107及び正孔輸送層1104の界面とにおける多重反射及び干渉を加味した数値を用いることができる。
なお、式(3)において、φc/(2π)は、一般的な値として1/2としても良い。従って、正孔輸送層1104の層厚Dcは、位相シフト量φcをパラメータとせず、以下の式(6)で求めても良い。
Dc=λ{mc−1/2}/2 (6)
次に、B光L6と同様にして反射電極層1108で反射するB光L7と、電子輸送層1103と透明電極層1102との間の界面で反射してから反射電極層1108の方向へ進行するB光L8とについて説明する。B光L7は、B光用発光層1106Bから反射電極層1108の方向へ供給された後、反射電極層1108で透明電極層1102の方向へ反射する。B光L8は、B光用発光層1106Bから透明電極層1102の方向へ供給された後、透明電極層1102と正孔輸送層1104との間の界面で反射する。透明電極層1102の界面で反射したB光L7は、反射電極層1108の方向へ進行して、反射電極層1108で透明電極層1102の方向へ反射する。
ここで、有機EL素子1110Bは、式(4)を満足するように構成される。
Dd=λ{md−φd/(2π)}/2 (4)
Ddは、B光用発光層1106Bの層厚を示す。φdは、透明電極層1108と電子輸送層1103との間の界面での反射によるB光の位相シフト量(ラジアン)である。λは有機EL素子1110Bから供給するB光のピーク波長、mdは任意の整数である。
式(4)を満足するようにB光用発光層1106Bの層厚Ddを調節すると、B光L7とB光L8とが重なり合い干渉することで波長λのB光を強め合う。従って、有機EL素子1110Bは、式(4)を満足することで波長λに大きな強度を有するスペクトルのB光を供給することができる。式(4)の適用について、位相シフト量φdとして、電子輸送層1103及び透明電極層1102の界面と、他の界面、例えば電子輸送層1103及び発光層1106Bの界面とにおける多重反射及び干渉を加味した数値を用いることができる。
本実施例の有機EL素子1110Bは、上記の式(3)により、正孔輸送層1104の層厚Dcを120nmと設定することができる。また、有機EL素子1110Bは、上記の式(4)により、B光用発光層1106Bの層厚Ddを70nmと設定できる。このようにして、有機EL素子1110Bは、B光を強め合うように、B光用発光層1106B、及びB光用発光層1106Gに対応して設けられる正孔輸送層1104の層厚Dd、Dcを調節して設けることができる。
図13は、有機EL素子1110Bが供給するB光のスペクトルを示す。B光用発光層1106B及び正孔輸送層1104の層厚を調節していない場合、有機EL素子1110Bの発光スペクトルIBdは、破線で示すように広い波長幅においてブロードに分布している。これに対して、上述のようにB光用発光層1106B及び正孔輸送層1104の層厚を調節した場合、有機EL素子1110Bの発光スペクトルIBcは、ピークの波長領域の光の強度が大きい分布を示す。B光の強度が大きいスペクトル分布により、有機EL素子1110Bは、高純度なB光を供給することができる。
有機EL素子1110Bと同様にして、有機EL素子1110R及び有機EL素子1110Gについても発光層及び正孔輸送層1104の層厚Dd、Dcを調節することにより高純度なR光、G光を供給することができる。また、画像の色相や輝度の視野角依存を低減できること、及び容易に形成できることは、上記実施例1と同様である。これにより、上記実施例1と同様に、色純度が高い色光を供給する上で、画像の色相や輝度の視野角依存を低減し、かつ容易に形成することができるという効果を奏する。
本発明に係る電界発光素子は、電子機器の表示パネルに適用することができる。本発明の電界発光素子を備える表示パネルは、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、携帯型情報機器であるPDA、テレビ等の電子機器に広く適用することができる。さらに、本発明に係る電界発光素子は、表示パネル以外に照明装置、電子ペーパー等に適用することもできる。
以上のように、本発明に係る電界発光素子は、プレゼンテーションや動画を表示する表示パネルに用いる場合に有用である。
本発明の実施例1に係る表示パネルの要部斜視図。 本発明の実施例1に係る表示パネルの要部断面図。 有機EL素子の概略構成図。 有機EL素子における光の振舞いの説明図。 干渉効果の説明図。 干渉効果の説明図。 有機EL素子が供給する光のスペクトルを示す図。 有機EL素子が供給する光のスペクトルを示す図。 表示パネルの製造方法の説明図。 表示パネルの製造方法の説明図。 表示パネルの製造方法の説明図。 表示パネルの製造方法の説明図。 表示パネルの製造方法の説明図。 実施例1の変形例に係る有機EL素子の概略構成図。 本発明の実施例2に係る表示パネルの要部断面図。 有機EL素子の概略構成図。 有機EL素子が供給する光のスペクトルを示す図。
符号の説明
10 有機EL素子部、21 トランジスタ部、22 配線、30 表示素子、100 表示パネル、101 基板、102 透明電極層、104 正孔輸送層、106R R光用発光層、106G G光用発光層、106B B光用発光層、108 反射電極層、110R、110G、110B 有機EL素子、111 基板、112 TFT層、114 バンク、116 封止層、221 フッ化リチウム層、222 カルシウム層、223 金属層、901 凹部、910 液滴吐出ヘッド、911 形成材料、912R 形成材料、906G G光用発光層、1006G G光用発光層、1010G 有機EL素子、1014 バンク、11 有機EL素子部、1100 表示パネル、1101 基板、1102 透明電極層、1103 電子輸送層、1104 正孔輸送層、1106R R光用発光層、1106G G光用発光層、1106B B光用発光層、1107 ITO層、1108 反射電極層、1110R、1110G、1110B 有機EL素子、1114 バンク

Claims (10)

  1. 光学的に透明な透明電極層と、
    前記透明電極層に対向して設けられ、光を反射する反射電極層と、
    前記透明電極層と前記反射電極層との間に設けられ、前記透明電極層と前記反射電極層との間に電圧を印加することにより光を供給する発光層と、
    前記発光層に正孔を輸送する正孔輸送層と、を有し、
    前記発光層及び前記正孔輸送層の少なくとも一方は、前記発光層から前記透明電極層の方向へ供給される光と、前記発光層から前記反射電極層の方向へ供給される光との干渉により特定の波長領域の光を強め合うように、層厚を調節して設けられることを特徴とする電界発光素子。
  2. 前記発光層及び前記正孔輸送層は、それぞれの形成材料を吐出成膜することで形成され、かつ、前記形成材料の吐出量を変化させることで前記層厚を調節することを特徴とする請求項1に記載の電界発光素子。
  3. 基板の上に、前記透明電極層、前記正孔輸送層、前記発光層及び前記反射電極層が順次積層され、前記発光層からの光を前記基板の方向へ射出することを特徴とする請求項1又は2に記載の電界発光素子。
  4. 前記発光層の前記層厚をDa、前記反射電極層での反射による光の位相シフト量をφa(ラジアン)、前記特定の波長領域の光のピーク波長をλ、任意の整数をma、とすると、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項3に記載の電界発光素子。
    Da=λ{ma−φa/(2π)}/2
  5. 前記正孔輸送層の前記層厚をDb、前記透明電極層と前記正孔輸送層との間の界面での反射による光の位相シフト量をφb(ラジアン)、前記特定の波長領域の光のピーク波長をλ、任意の整数をmb、とすると、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項3又は4に記載の電界発光素子。
    Db=λ{mb−φb/(2π)}/2
  6. 前記発光層に電子を輸送する電子輸送層を有し、
    前記反射電極層、前記正孔輸送層、前記発光層、前記電子輸送層及び前記透明電極層が順次積層され、前記発光層からの光を前記透明電極層の方向へ射出することを特徴とする請求項1又は2に記載の電界発光素子。
  7. 前記正孔輸送層の前記層厚をDc、前記反射電極層での反射による光の位相シフト量をφc(ラジアン)、前記特定の波長領域の光のピーク波長をλ、任意の整数をmc、とすると、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項6に記載の電界発光素子。
    Dc=λ{mc−φc/(2π)}/2
  8. 前記正孔輸送層の前記層厚をDd、前記透明電極層と前記電子輸送層との間の界面での反射による光の位相シフト量をφd(ラジアン)、前記特定の波長領域の光のピーク波長をλ、任意の整数をmd、とすると、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項6又は7に記載の電界発光素子。
    Dd=λ{md−φd/(2π)}/2
  9. 前記発光層は、第1色光を供給する第1色光用画素に対応して設けられる第1色光用発光層と、第2色光を供給する第2色光用画素に対応して設けられる第2色光用発光層と、第3色光を供給する第3色光用画素に対応して設けられる第3色光用発光層と、を有し、
    前記第1色光用発光層、及び前記第1色光用発光層に対応して設けられる前記正孔輸送層は、前記第1色光を強め合うように前記層厚を調節して設けられ、
    前記第2色光用発光層、及び前記第2色光用発光層に対応して設けられる前記正孔輸送層は、前記第2色光を強め合うように前記層厚を調節して設けられ、
    前記第3色光用発光層、及び前記第3色光用発光層に対応して設けられる前記正孔輸送層は、前記第3色光を強め合うように前記層厚を調節して設けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の電界発光素子。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の電界発光素子と、
    前記電界発光素子を駆動するトランジスタ部と、を有することを特徴とする表示素子。
JP2004131329A 2004-04-27 2004-04-27 電界発光素子及び表示素子 Withdrawn JP2005317255A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004131329A JP2005317255A (ja) 2004-04-27 2004-04-27 電界発光素子及び表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004131329A JP2005317255A (ja) 2004-04-27 2004-04-27 電界発光素子及び表示素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005317255A true JP2005317255A (ja) 2005-11-10

Family

ID=35444465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004131329A Withdrawn JP2005317255A (ja) 2004-04-27 2004-04-27 電界発光素子及び表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005317255A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007220577A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Nippon Seiki Co Ltd 有機el素子
JP2009164236A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Casio Comput Co Ltd 表示装置及びその製造方法
JP2009246065A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Nippon Seiki Co Ltd 有機el素子
JP2010034074A (ja) * 2009-11-09 2010-02-12 Sony Corp 表示装置
WO2010143360A1 (ja) * 2009-06-11 2010-12-16 パナソニック株式会社 有機elディスプレイ
JP2012523131A (ja) * 2009-04-07 2012-09-27 ネーデルランドセ・オルガニサティ・フォール・トゥーヘパスト−ナトゥールウェテンスハッペライク・オンデルズーク・テーエヌオー トップエミッション型oledにおける発光色のパターニング
US8410686B2 (en) 2007-08-17 2013-04-02 Sony Corporation Display device having lens portions for enhanced extraction of light
US8847217B2 (en) 2010-11-24 2014-09-30 Panasonic Corporation Organic EL panel, display device using same, and method for producing organic EL panel
US8853716B2 (en) 2010-11-24 2014-10-07 Panasonic Corporation Organic EL panel, display device using same, and method for producing organic EL panel
US8907329B2 (en) 2010-11-24 2014-12-09 Panasonic Corporation Organic el panel, display device using same, and method for producing organic el panel
US8916862B2 (en) 2010-11-24 2014-12-23 Panasonic Corporation Organic EL panel, display device using same, and method for producing organic EL panel
US8933471B2 (en) 2010-01-08 2015-01-13 Panasonic Corporation Organic EL panel, display device using same, and method for producing organic EL panel

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8049232B2 (en) 2006-02-20 2011-11-01 Nippon Seiki Co., Ltd. Organic EL element having a plurality of light emitting layers
WO2007097192A1 (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Nippon Seiki Co., Ltd. 有機el素子
EP2015613A1 (en) * 2006-02-20 2009-01-14 Nippon Seiki Co., Ltd. Organic el element
JP2007220577A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Nippon Seiki Co Ltd 有機el素子
EP2015613A4 (en) * 2006-02-20 2010-03-10 Nippon Seiki Co Ltd ORGANIC EL ELEMENT
US8410686B2 (en) 2007-08-17 2013-04-02 Sony Corporation Display device having lens portions for enhanced extraction of light
JP2009164236A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Casio Comput Co Ltd 表示装置及びその製造方法
KR100993498B1 (ko) 2007-12-28 2010-11-10 가시오게산키 가부시키가이샤 표시장치의 제조방법 및 제조장치
JP4725577B2 (ja) * 2007-12-28 2011-07-13 カシオ計算機株式会社 表示装置の製造方法
JP2009246065A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Nippon Seiki Co Ltd 有機el素子
JP2012523131A (ja) * 2009-04-07 2012-09-27 ネーデルランドセ・オルガニサティ・フォール・トゥーヘパスト−ナトゥールウェテンスハッペライク・オンデルズーク・テーエヌオー トップエミッション型oledにおける発光色のパターニング
US8912532B2 (en) 2009-04-07 2014-12-16 Nederlandse Organisatie Voor Toegepast-Natuurwetenschappelijk Onderzoek Tno Patterning the emission colour in top-emissive OLEDs
JP4846873B2 (ja) * 2009-06-11 2011-12-28 パナソニック株式会社 有機elディスプレイ
WO2010143360A1 (ja) * 2009-06-11 2010-12-16 パナソニック株式会社 有機elディスプレイ
US9240435B2 (en) 2009-06-11 2016-01-19 Joled Inc Organic EL display
US9231031B2 (en) 2009-06-11 2016-01-05 Joled Inc. Organic EL display
JP2010034074A (ja) * 2009-11-09 2010-02-12 Sony Corp 表示装置
US8933471B2 (en) 2010-01-08 2015-01-13 Panasonic Corporation Organic EL panel, display device using same, and method for producing organic EL panel
US8907329B2 (en) 2010-11-24 2014-12-09 Panasonic Corporation Organic el panel, display device using same, and method for producing organic el panel
US8916862B2 (en) 2010-11-24 2014-12-23 Panasonic Corporation Organic EL panel, display device using same, and method for producing organic EL panel
US8853716B2 (en) 2010-11-24 2014-10-07 Panasonic Corporation Organic EL panel, display device using same, and method for producing organic EL panel
US8847217B2 (en) 2010-11-24 2014-09-30 Panasonic Corporation Organic EL panel, display device using same, and method for producing organic EL panel

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8507897B2 (en) Organic EL element having a partition with a step, method for manufacturing organic EL element, organic EL device, and electronic apparatus
US8102111B2 (en) Electroluminescence device, method of manufacturing electroluminescence device, and electronic apparatus
JP4252297B2 (ja) 発光素子およびこの発光素子を用いた表示装置
JP5326999B2 (ja) 有機el装置、有機el装置の製造方法、電子機器
JP5676867B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
US9343510B2 (en) Organic light emitting display device
JP2011018451A (ja) 発光表示装置
JP2002215067A5 (ja)
JP2006332019A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置、及び有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法
JP2018147599A (ja) 有機電界発光素子、有機電界発光パネルおよび発光装置
JP2008108503A (ja) 白色発光有機el素子の製造方法
US20190006628A1 (en) Organic Light-Emitting Diode Device and Manufacturing Method Thereof and Display Panel
JP2009266524A (ja) 有機el表示装置
JP2008226718A (ja) 有機el素子
US8188500B2 (en) Organic light-emitting element and light-emitting device using the same
JP2005317255A (ja) 電界発光素子及び表示素子
JP2012160388A (ja) 有機el表示装置およびその製造方法
US20110069732A1 (en) Enhanced emission of light from organic light emitting diodes
JP4785034B2 (ja) El素子
JP2005322435A (ja) 電界発光素子及び表示素子
JP4788407B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、有機el装置および電子機器
JP2004247137A (ja) エレクトロルミネッセンス装置、エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、電子機器
JP2009129586A (ja) 有機el素子
KR20050095099A (ko) 광학적 미세공동층을 포함하는 유기 전계 발광 표시장치
KR100573106B1 (ko) 광 공진기를 구비한 유기 전계 발광 소자

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070403

A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070703