JP2005315305A - 繊維補強ゴムホース - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた耐圧性能を保持しており、加工性、作業性が高いレベルでバランスされた性能を有しており、クレーン、パワーショベルなどの油圧ホースや生コンクリートの圧送ホースといった建設・土木現場で使用されるのホース、冷媒輸送ホース等、耐圧性能の要求される用途に使用することができる繊維補強ゴムホースを提供する。
【解決手段】少なくとも極限粘度[η]が5dl/g以上の超高分子量ポリオレフィンからなる補強繊維を、ゴムホースの補強層として使用する。
【選択図】
なし

Description

本発明は、超高分子量ポリオレフィンからなる繊維をゴムホースの補強層に使用する、フレキシビリティー性に優れ、軽量であるとともに耐圧性に優れた繊維補強ゴムホースに関するものである。
従来より、高い耐圧性を必要とする加圧流体用途に用いられる高圧ホースが数多く案出されており、例えばゴムなどの弾性体からなる内面層と外面層と、それらの間に形成されてホースを補強する繊維補強層とからなる三層構造のホースが知られている(特開平7−1663号公報)。
これら繊維補強ゴムホースの繊維補強層には、良好な機械特性と移送流体の圧力に対する耐圧を付与するように天然繊維あるいは合成繊維が用いられている。また、移送流体の圧力がより高いものになると、さらなる耐圧性を付与するために、繊維補強層に高密度の紡織繊維を編み込んだり、中間保護層を介在させて繊維補強層を強化しなければならない。しかしながら、繊維補強層を強化することは、ホースの寸法、質量、製造コストを増大させる問題を有し、さらに使用に際しての曲げ半径などの性能の低下、取り付けスペースの拡大を招くなどの不都合を生じせしめることとなる。
また工業用ゴムホースとしては、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン66に代表されるポリアミド繊維、および芳香族アラミド繊維などの補強繊維を、用途に合わせた補強特性が得られるように適宜選定し、これにゴム弾性または可撓性を有する樹脂を被覆したものが使用されている。
ところが、ビニロン繊維は初期モジュラスが高く、乾熱収縮率が低いことから、ゴムホース用補強材として広く用いられているものの、ゴムホースを加熱により加硫する際の湿熱劣化が大きいという問題があった。
また、ナイロン66に代表されるポリアミド繊維は、ポリエステル繊維に比較して初期モジュラスが高く、乾熱収縮率が低く、耐薬品性にも優れているため、ポリエステル繊維と同様にホースの補強繊維としてのバランスがとれており、最近ではポリエステル繊維とともに、この種の用途において広く使用されつつある。しかしながら、これら従来の補強繊維は、ゴムや可撓性を有する樹脂に比較して硬いことと、補強繊維とゴム弾性または可撓性を有する樹脂との接着性が悪く、耐疲労性に劣るという課題がある。さらに芳香族アラミド繊維については、価格的にはきわめて高価であり、ホース製作時のコストアップを招いてしまうため、より安価に利用できる補強繊維が求められていた(特開平9−210262号公報)、(特開平10−205660号公報)。
特開平7−1663号公報 特開平9−210262号公報 特開平10−205660号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、即ち、ホースの内径寸法および、外形寸法を大きくすることなく、優れた耐圧性を得ることができ、また、フレキシビリティー性に優れていることから柔軟であり曲げ半径を小さくできる。さらに、比重が低く軽量化が可能である繊維補強ゴムホースを提供することにある。
本発明者らは、上記の問題点を解決する方法について鋭意検討した結果、少なくとも超高分子量ポリオレフィンからなる繊維をゴムホースの繊維補強層に使用した繊維補強ゴムホースが、上記問題を解決できることを見出し、本願発明を完成した。
即ち本発明は、少なくともゴム弾性を有する内面ゴム層(A)、外面ゴム層(B)および、これらの間に配設された補強繊維からなる繊維補強層(C)を有するゴムホースであり、該補強繊維が極限粘度[η]5dl/g以上の超高分子量ポリオレフィンからなることを特徴とする繊維補強ゴムホースを提供することである。
ゴムホースの内径寸法および、外径寸法を維持して、且つフレキシビリティー性に優れていることから柔軟で曲げ半径を小さくでき、また、比重が低いことから軽量化が可能であるとともに、優れた耐圧性を有する繊維補強ゴムホースを提供することができ、工業的に極めて価値がある。
本発明の繊維補強ゴムホースは、少なくとも、ゴム弾性を有する内面ゴム層(A)と、外面ゴム層(B)の間に中間層として繊維補強層(C)を有するゴムホースであり、繊維補強層(C)を構成する補強繊維は、極限粘度[η]が5dl/g以上である超高分子量ポリオレフィンからなる。以下に本発明の繊維補強ゴムホースについて詳細に説明する。
(超高分子量ポリオレフィン)
本発明では、共重合のことを重合と言うことがあり、共重合体のことを重合体ということがある。また、[η]が5dl/g以上のポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレンを、それぞれ超高分子量ポリオレフィン、超高分子量ポリエチレン、超高分子量ポリプロピレンということがある。
本発明に用いる超高分子量ポリオレフィンは、デカリン溶媒中、135℃で測定した極限粘度[η]が5dl/g以上、好適には7〜25dl/gで、且つASTM D1238、F規格で測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01g/10分以下の超高分子量ポリオレフィンである。極限粘度[η]がこのような範囲にあると、補強繊維として十分な強度が得られることから好ましい。
本発明の補強繊維を構成する超高分子量ポリオレフィンは、具体的には、エチレンの単独重合体、プロピレンの単独重合体またはエチレンまたはプロピレンと炭素原子数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であり、炭素原子数3〜10のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられる。これらの中で経済性などの面から、エチレンの単独重合体またはエチレンを主体とした上記α−オレフィンとの共重合体が好適に用いられ、エチレンが重合体全体の80モル%以上、好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上であることが好ましい。
本発明に用いる超高分子量ポリオレフィン樹脂は、従来公知の方法で製造可能でであり、例えば特開平2003−64225号公報に記載されているように、触媒の存在下に上記α−オレフィンを重合することで得ることができる。
また、上記のような超高分子量ポリオレフィンには、必要に応じて公知の各種安定剤を配合してもよい。この安定剤としては、例えば、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート〕メタン、ジステアリルチオジプロピオネート等の耐熱安定剤、あるいはビス(2,2′,6,6′−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート、2−(2−ヒドロキシ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾル等の耐候安定剤などが挙げられる。又、着色剤として無機系、有機系のドライカラーを添加してもよい。
(超高分子量ポリオレフィン以外の繊維)
本願発明では、繊維補強層(C)が、超高分子量ポリオレフィンからなる繊維と該超高分子量ポリオレフィン以外の繊維から構成されてもよい。超高分子量ポリオレフィン以外の繊維としては、樹脂、金属、無機材料等からなる繊維であり、樹脂としてはビニロン、ポリエステル、ポリアミド、芳香族アラミドが挙げられる、また金属としては、スチールコード、鋼線が挙げられる、またこれらの他に炭素繊維なども使用することができ、これらの繊維は市場で入手することが可能であり、好適に使用できる。これらの繊維は、超高分子量ポリオレフィンからなる繊維とあわせて繊維補強ゴムホースの繊維補強層に好適に使用できる。
(補強繊維)
本発明に用いる繊維補強層(C)を形成する補強繊維は、前記超高分子量ポリオレフィンをフィルム状に成形し、該フィルムを裁断した後、延伸してテープ形状としたもの、あるいは延伸したテープをさらに、解繊糸にしたものを用いることが好ましい。
ここで使用するフィルムの製法に特に制限はないが、フィルムの厚さが、0.02mm以上、0.05mm未満。より好ましくは0.02mm以上、0.03mm以下であり、フィルムの厚さ、長さを調節する自由度、生産性(例えば、工程数や設備の簡便性等)等を考慮すると、本発明におけるフィルムの製造方法はインフレーションフィルム成形法が特に好ましい。
以下に代表例として超高分子量ポリエチレンを用いたインフレーションフィルム成形法について詳細に説明する。この方法では、まず極限粘度[η]が5dl/g以上の超高分子量ポリエチレンをスクリュー押出機、好ましくは、溝付シリンダー(バレル)を具備するスクリュー押出機で溶融し、次いでマンドレルが押出機の第一スクリューと独立して回転する少なくともアウターダイ入口部からスクリューダイ出口までの長さ:Lと、スクリューダイ出口におけるアウターダイ内径:Dとの比であるL/D値が5以上の第二スクリューを持つスクリューダイから前記溶融状態の超高分子量ポリエチレンを押し出した後、この押し出しにより形成された溶融状態のチューブ状フィルムの内部に気体を吹き込んで膨比1.1〜20倍、好ましくは1.5〜15倍に膨張させる方法である。この際、得られるフィルムは樹脂の融点より5℃程度低い温度で横方向に10%以上熱収縮するフィルムであることが好ましい。より詳細には、特開平9−183156号公報等に記載がある。
超高分子量ポリエチレンの溶融物は、汎用のポリエチレンの溶融物に比べると極めて粘度が高く、ゴム状の粘性体であるため、L/D値が5以上とすることでダイより押出される前に完全に均一融合された溶融物とすることができ、ダイから押出されたチューブ状フィルムの内部に気体を吹き込んだ際にチューブが均一に膨らみ、また破れる事無く良好なフィルムが得られる。第二スクリューを持つスクリューダイのマンドレルは、押出機の第一スクリューと独立して回転させることが好ましく、その回転数は必ずしも押出機の第一スクリューの回転数と同じである必要はない。
チューブ状フィルムの内部に吹き込む気体に特に制限はない。通常は扱い易さや経済性を考慮して空気や窒素が好ましく用いられる。また、使用するフィルムの他の製造方法としては、圧縮成形法によって得られる丸棒の外皮部から連続的に刃物で削り出す方法やTダイフィルム成形法も例示できる。
補強繊維は、上記のようにして得られたフィルムを裁断した後、延伸して得られる延伸テープ、または該延伸テープをさらに解繊処理した解繊糸であることが好ましい。
延伸テープは、上記で得られたフィルムを幅0.3mm〜1754mm、好ましくは3.1mm〜351mmで、好ましくは押出方向と平行に裁断して得られるテープ状フィルムを、温度100℃〜150℃、好ましくは130〜150℃で、少なくともフィルムの押出方向に2倍以上、好ましくは4〜15倍、さらに好ましくは6〜13倍延伸して得ることができる。得られた延伸テープの繊度は、使用する繊維補強ゴムホースの種類にもよるが、30〜23000dtex、好ましくは100〜5600dtexであり、引張り強度は、6.2cN/dtex以上、好ましくは8.8cN/dtex以上である。延伸テープの引張り強度がこのような範囲にあると、補強繊維として十分な強度が得られることから好ましい。
また解繊糸は、前記延伸テープを温度80℃以下に冷却した後、解繊比(ロール周速度/延伸テープ速度)0.5〜4.0で解繊して得たスプリットヤーン(以下、単に解繊糸という)であり、得られた解繊糸の引張り強度は6.2cN/dtex、さらに8.8cN/dtex以上であることが好ましい。解繊糸の引張り強度がこのような範囲にあると、補強繊維として十分な強度が得られることから好ましい。尚、延伸テープ、解繊糸に関してより詳細には、特開平4−370234号公報、特開平6−10233号公報に記載がある。
(繊維補強ゴムホース)
本発明の繊維補強ゴムホースは、例えば、内面ゴム層(A)と、外面ゴム層(B)の間に中間層として繊維補強層(C)を有するゴムホースであり、繊維補強層(C)を構成する補強繊維は、少なくとも極限粘度[η]が5dl/g以上である超高分子量ポリオレフィンからなる延伸テープ、あるいは解繊糸であることが好ましい。内面ゴム層(A)、外面ゴム層(B)は公知の材料を制限無く用いることができる。具体的な材料としては、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等が例示でき、これらに限定されるものではない。また、これらのゴムは市場で入手可能であり、好適に使用できる。
繊維補強ゴムホースの製法としては、公知の方法を採用することができる。好ましい方法としては、加硫前のゴム、いわゆる生ゴムを用いた内面ゴム層(A)、外面ゴム層(B)を、ゴム用押出機を使用して形成する事により、内面ゴム層(A)/繊維補強層(C)/外面ゴム層(B)の構造を形成し、内面ゴム層(A)、外面ゴム層(B)を通常、温度130から200℃の条件で加硫させて内面ゴム層(A)/繊維補強層(C)/外面ゴム層(B)とする方法が例示できる。上記の方法は、加硫の際上記の(A)/(C)/(B)がそれぞれが強固に接着され、簡便かつ有効な製造方法である。中間層である、繊維補強層(C)は、良好な耐圧性を得るためには、少なくとも内面ゴム層(A)、外面ゴム層(B)に覆われるように形成される。補強繊維は内面ゴム層に対し、スパイラル状に巻回したスパイラル構造、または、互いに逆方向にスパイラル状にオーバーラップさせるように巻回させたブレード構造であることが好ましい様態である。繊維補強層の構造の具体例を図面に基づいて説明すると、[図1]は内層ゴム層(A)外面ゴム層(B)とそれらの間に形成されるスパイラル構造を有する繊維補強層(C)かならる三層構造のホースの例示であり、また、[図2]は繊維補強層(C)がブレード構造を有している点でのみ前者と相違するものである。
また、中間層を形成する繊維補強層(C)の上に金属製の線材を巻きつけてもよく、金属製の線材としては、スチールコード、鋼線よりなる補強ワイヤー、などであり、線材の太さは繊維補強ゴムホースの種類にもよるが、ゴムホース使用時の扱い易さを損なわない程度に、巻き付けることが可能であり、直径0.1mm〜4mm、好ましくは0.5mm〜3mmである。金属製の線材は繊維補強層(C)の上にスパイラル状などの公知の方法で巻き付けることができ、線材の巻回角度、繊維補強層との交差角度は、使用目的に応じて適宜調整することができる。金属製の線材を巻回することにより耐圧性が向上し、ホースが破裂に到る圧力の上限値を高くすることができる。
また、上記の構成となる繊維補強層(C)を複数層配設して、該繊維補強層の間に、ゴム層、超高分子量ポリオレフィン以外の繊維からなる紡織繊維を巻回してなる層を介在したものであってもよい。勿論、本発明の目的の範囲内においてこれらの層の他に、必要に応じて接着層などの他の層を設けても良く、このような構成により繊維補強層間の接着性の向上を図ることもできる。
本発明の繊維補強ゴムホースは、優れた耐圧性能を保持しており、加工性、作業性が高いレベルでバランスされた性能を有しており、クレーン、パワーショベルなどの油圧ホースや生コンクリートの圧送ホースといった建設・土木現場で使用されるのホース、冷媒輸送ホース等、耐圧性能の要求される用途に使用することができる。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り下記の実施例に限定されないことはいうまでもない。また、超高分子量ポリオレフィンおよび、繊維補強ゴムホースの物性の評価は以下の方法で行った。
[極限粘度[η]]
ASTM D2040に準じ、溶媒としてデカリンを用い、毛細管法にて測定したものを極限粘度[η]とした。
[MFR]
ASTM D1238に準じ、温度190℃、ピストン荷重2.16kgにて測定した。
[引張り強度]
引張試験機として、ORIENTEC社製 RTM−100を用い、温度/湿度:23℃/65%RHの雰囲気下、チャック間の初期試料長100mm、クロスヘッド速度100mm/分の引張り速度で、5回測定した平均値を引張り強度とした。
[曲率半径](最小曲げ半径)
JIS K 6330−9のC法に準じ、試料の片端を固定して他端に荷重をかけて曲げた時の最小曲げ半径を調べて曲率半径とした。
[耐圧力](破壊圧力)
JIS K 6330−2に準じ、JIS K 6330−2で規定する加圧速さで試験圧力を加えて30〜60秒間保持し、破裂圧力を調べて耐圧力とした。
[実施例1]
(超高分子量ポリオレフィンフィルムの製造)
超高分子量ポリエチレン粉末([η]:7.2dl/g、MFR:0.01g/10分未満、融点:136℃、嵩密度:0.45g/cc)を用い、アウターダイ/マンドレル=105/95mmφからなるダイを接続した60mmφ押出機を、シリンダ温度180℃、ダイ温度170℃、スクリュー回転数を27rpmに設定し、ピンチロールで6.0m/分の速度で引き取りながらスクリュー内部およびチューブダイのマンドレル内部に延在してなる6mmφの気体流通路から圧搾空気を吹き込んで、チューブを冷却リング内径860mmφに接触する大きさに膨らませて(膨比=8.2)、折り幅1350mm、厚み0.03mmからなる超高分子量ポリエチレンフィルムを製造して、これを原反とした。
(延伸テープの製造)
前記の原反フィルムを押出方向に平行に幅58.5mmで裁断し、次いで、これを温度140℃のエアオーブン延伸槽内で押出方向に8倍延伸し、繊度1670dtexの延伸テープを製造した。得られた延伸テープの引張り強度は、15.0cN/dtexであった。
(繊維補強ゴムホースの製造)
スチレン・ブタジエンゴム(SBR)を用いた内面ゴム層(A)を、ゴム用押出機にて押し出し、次いで上記の延伸テープをブレード編みしてブレード構造を有する繊維補強層(C)を構成し、さらに、その上に内層ゴム層と同様にしてエチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)を用いた外面ゴム層(B)を押し出すことで未加硫のゴムホースを得た。
次に、上記未加硫のゴムホースを鉄製マンドレルに挿入した後、ギヤー式オーブンにて150℃×8時間の熱風加硫を行って、繊維補強ゴムホースとした。得られた繊維補強ゴムホースの内径、外径、質量、曲率半径および、耐圧力を評価した結果を表1に示す。
[実施例2]
延伸テープをスパイラル編みにしたスパイラル構造を有する繊維補強層(C)とした以外は、実施例1と同様の方法で繊維補強ゴムホースを製造した。得られた繊維補強ゴムホースの内径、外径、質量、曲率半径および、耐圧力を評価した結果を表1に示す。
[実施例3]
(解繊糸の製造)
実施例1と同様の方法で得られた超高分子量ポリエチレンからなる延伸テープを温度30℃まで冷却した後、ポーキパインカッターで、解繊比(ロール周速度/テープ速度)2.0で解繊処理して、解繊糸を製造した。得られた解繊糸の引張り強度は、8.4cN/dtexであった。
(繊維補強ゴムホースの製造)
繊維補強層(C)を、上記の解繊糸をブレード編みしたブレード構造を有する繊維補強層(C)とした以外は、実施例1と同様の方法で繊維補強ゴムホースを製造した。得られた繊維補強ゴムホースの内径、外径、質量、曲率半径および、耐圧力を評価した結果を表1に示す。
[実施例4]
解繊糸をスパイラル編みにしたスパイラル構造を有する繊維補強層(C)とした以外は、実施例3と同様の方法で、繊維補強ゴムホースを製造した。得られた繊維補強ゴムホースの内径、外径、質量、曲率半径および、耐圧力を評価した結果を表1に示す。
[比較例1]
(繊維補強ゴムホースの製造)
市販されている1670dtexに紡糸したアラミド繊維原糸(商品名、「ケブラー」)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で繊維補強ゴムホースを製造した。得られた繊維補強ゴムホースの内径、外径、質量、曲率半径および、耐圧力を評価した結果を表1に示す。
[比較例2]
(繊維補強ゴムホースの製造)
市販されている1670dtexに紡糸したアラミド繊維原糸(商品名、「ケブラー」)を使用した以外は、実施例2と同様の方法で繊維補強ゴムホースを製造した。得られた繊維補強ゴムホースの内径、外径、質量、曲率半径および、耐圧力を評価した結果を表1に示す。
Figure 2005315305
本発明の繊維補強ゴムホースの一例を切欠した正面図である。 本発明の繊維補強ゴムホースの一例を切欠した正面図である。
符号の説明
1 内面ゴム層
2 繊維補強層(スパイラル編み)
3 外面ゴム層
10 内面ゴム層
20 繊維補強層(ブレード編み)
30 外面ゴム層

Claims (5)

  1. 少なくともゴム弾性を有する内面ゴム層(A)、外面ゴム層(B)および、補強繊維からなる繊維補強層(C)を有するゴムホースであり、該補強繊維が極限粘度[η]5dl/g以上である超高分子量ポリオレフィンからなることを特徴とする繊維補強ゴムホース。
  2. 補強繊維がエチレンを80モル%以上有する超高分子量ポリエチレンからなり、引張り強度が6.2cN/dtex以上であることを特徴とする請求項1記載の繊維補強ゴムホース。
  3. 繊維補強層(C)の構造がブレード構造又はスパイラル構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の繊維補強ゴムホース。
  4. 繊維補強層(C)が、超高分子量ポリオレフィンからなる繊維と、該超高分子量ポリオレフィン以外の繊維からなることを特徴とする請求項1乃至3に記載の繊維補強ゴムホース。
  5. 繊維補強層(C)の上に金属製の線材が巻回されてなることを特徴とする請求項1乃至4に記載の繊維補強ゴムホース。
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