JP2005314949A - パワーウィンド用安全装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】窓ガラスの上縁に設けた電極と窓枠との間の静電容量変化をみることで異物挟み込みを検知し、窓ガラスを反転下降させるパワーウィンド用安全装置において、窓ガラス上昇時の静電容量の変動、さらに静電容量の使用状況による変動を考慮した誤動作の可能性の少ないパワーウィンド用安全装置を得る。
【解決手段】車両の窓ガラスを昇降させる昇降モータの回転量に応じて繰り返しパルスを発生させ、このパルスをカウントすることで窓ガラスの開度情報を得る窓位置カウンタ;窓ガラスの上縁に設けた電極の静電容量を窓ガラス上昇動作時に検知しその静電容量変化を窓位置カウンタによる窓位置情報に関連させて記憶する記憶器;及びこの記憶器に記憶されている窓位置情報に関連する記憶静電容量変化を基準に反転閾値を設定し、窓ガラス上昇動作時において静電容量検出器で検出される静電容量が各窓位置情報において反転閾値を超えたときに操作スイッチの状態に拘わらず昇降モータを反転させて窓ガラスを下降させる制御器;を有するパワーウィンド用安全装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両ドアのパワーウィンド用安全装置に関する。
車両の窓ガラスを昇降モータの駆動力で昇降させるパワーウィンドでは、操作スイッチを閉方向にオンし続けて窓ガラスを閉じていくと、該窓ガラスと窓枠との間に異物が挟み込まれる可能性がある。
そこで既に、窓ガラスと窓枠との間に異物が挟み込まれたことを検知する検知装置を設け、挟み込みを検知したときには、操作スイッチの状況に拘わらずモータを反転駆動して窓ガラスを下降させる安全装置が提案されている。この安全装置の挟み込み検知装置の一つとして、窓ガラスの上縁に静電容量の変化を検出する静電センサを設け、静電容量(電圧)が所定の閾値以下に下降したときを窓ガラス上縁に人体の一部が接触したときと判断して窓ガラスを下降させる装置が提案されている。
特開2002-46468号
しかし、窓ガラス上縁の電極と窓枠との間の静電容量は、窓ガラスの上昇動作中に変動する。このため、上昇している窓ガラスを反転動作させる静電容量を一定の閾値として設定する従来装置では、異物挟み込みの誤判定(窓ガラスの下降誤動作)が生じる可能性があった。また、静電容量は窓ガラスの上昇動作中に変動するだけでなく、使用状況(天候、経年変化等)によっても変動するが、従来このような使用状況による変動は考慮されておらず、同様に誤判定(誤動作)の原因となるおそれがあった。さらに、同静電容量は、窓ガラスが全閉位置(上死点)近傍に達すると急激に変化(増加)するという性質がある。この急激な静電容量変化を異物挟み込みと判断しないために従来、窓枠側に特別なセンサを設け、該センサが窓ガラスの接近を検出したときは静電センサ出力を無視する制御が行われていた。
本発明は、以上の問題意識に基づき、窓ガラス上昇時の静電容量の変動、さらに静電容量の使用状況による変動を考慮した誤動作の可能性の少ないパワーウィンド用安全装置を得ることを目的とする。また、本発明は、特別なセンサを必要とすることなく、窓ガラス上死点近傍での静電容量変化を無視できるパワーウィンド用安全装置を得ることを目的とする。
本発明によるパワーウィンド用安全装置は、車両の窓ガラスを昇降させる昇降モータ;この昇降モータに対して正逆の回転指令を与える操作スイッチ;この昇降モータの回転量に応じて繰り返しパルスを発生するパルス発生器;このパルス発生器で発生するパルスをカウントし窓ガラスの開度情報を得る窓位置カウンタ;窓ガラスの上縁に設けた電極による静電容量を検知する静電容量検出器;この静電容量検出器によって検出される窓ガラス上昇動作時における静電容量の変化を窓位置カウンタによる窓位置情報に関連させて記憶する記憶器;及びこの記憶器に記憶されている窓位置情報に関連する記憶静電容量変化を基準に反転閾値を設定し、窓ガラス上昇動作時において静電容量検出器で検出される静電容量が各窓位置情報において反転閾値を超えたときに操作スイッチの状態に拘わらず昇降モータを反転させて窓ガラスを下降させる制御器;を有することを特徴としている。
本態様では、窓位置カウンタで窓位置情報が得られることを利用して、窓ガラスが上昇時に上死点近傍の特定位置に達したことを検知した後は、制御器によって静電容量検出器による静電変化を無視する制御を行うことができる。すなわち、従来必要であったセンサを省略することができる。
記憶器に対する窓開度情報に関連した静電容量変化の記憶は、制御器により少なくとも車両製造時に実行することができる。あるいは、定期的にまたは変更スイッチが操作されたときに実行することができる。
本発明は、窓ガラスが上死点近傍に達した後に静電容量変化を無視する別の態様では、車両の窓ガラスを昇降させる昇降モータ;この昇降モータに対して正逆の回転指令を与える操作スイッチ;この昇降モータの回転量に応じて繰り返しパルスを発生するパルス発生器;このパルス発生器で発生するパルスをカウントし窓ガラスの開度情報を得る窓位置カウンタ;窓ガラスの上縁に設けた電極と窓枠との間の静電容量を検知する静電容量検出器;窓位置カウンタが窓ガラスの上昇時に上死点近傍の特定位置に達したことを検知した後は、静電容量検出器によって検出される静電容量変化を無視して窓ガラス上昇動作を継続し、それ以外のときに静電容量検出器によって検出される窓ガラス上昇動作時における静電容量が反転閾値を超えたときには上記操作スイッチの状態に拘わらず昇降モータを反転させて窓ガラスを下降させる制御器;を有することを特徴としている。
本発明によれば、窓ガラス上昇時の静電容量の変動、さらに静電容量の使用状況による変動を考慮した誤動作の可能性の少ないパワーウィンド用安全装置を得ることができる。また、特別なセンサを必要とすることなく、窓ガラス上死点近傍での静電容量変化を無視して窓ガラスの閉動作を継続できるパワーウィンド用安全装置を得ることができる。
図1は、本発明をXアーム式パワーウィンド(レギュレータ)20を有する車両ドア10に適用した例である。車両ドア10は、上方の窓開口11を有するサッシュ部12と下方のパネル部13とを有し、窓開口11が窓ガラス14によって開閉される。窓ガラス14の上縁には、アルミニウム等の金属材料(箔又は線材等)又は伝導性コーティング材等からなる電極15が付着形成されている。
窓ガラス14を昇降動作させるXアーム式パワーウィンド20は、パネル部13内に支持されている。すなわち、パネル部13には、Xアーム式パワーウィンド20のリフトアーム21が軸22で揺動自在に支持されており、このリフトアーム21は、軸22を中心とするセクタギヤ(ドリブンギヤ)23を一体に有している。このセクタギヤ23は昇降モータ24によって回転駆動されるピニオン25に噛み合っている。
リフトアーム21の長さ方向の中間部分には、軸26でイコライザアーム27の中間部分が枢着されている。リフトアーム21とイコライザアーム27の上端部(先端部)にはそれぞれ、ガイドピース(ローラ)28が回転可能に枢着されており、イコライザアーム27の下端部には、同様にガイドピース(ローラ)29が枢着されている。
リフトアーム21とイコライザアーム27のガイドピース28はそれぞれ、窓ガラス14の下端に固定された窓ガラスブラケット30に移動自在に嵌められ、イコライザアーム27のガイドピース29は、パネル部13内に固定するイコライザアームブラケット31に移動自在に案内される。
このXアーム式パワーウィンド20は、昇降モータ24を介してピニオン25を正逆に駆動すると、セクタギヤ23を介してリフトアーム21が軸22を中心に揺動し、その結果、窓ガラスブラケット30(窓ガラス14)が、イコライザアーム27、ガイドピース28、29、イコライザアームブラケット31により略水平状態に保持されながら昇降運動する。この昇降動作自体は、通常のXアーム式パワーウィンド20の動作である。
昇降モータ24は、駆動回路32によって正逆に駆動される。すなわち、バッテリ33から給電される駆動回路32は、操作スイッチ34及び制御器35を介して上昇信号または下降信号を与えられ、その信号に基づき昇降モータ24を正逆に駆動する。昇降モータ24にはまた、その回転角度(数)に応じてパルスを発生するパルス発生器36が備えられている。
パルス発生器36は種々のタイプが知られている。例えばホール素子を利用したパルス発生器では、昇降モータ24の軸に周方向に順にNSに磁化されたマグネットロータが固定されており、このマグネットロータに近接配置したホール素子がモータ回転軸の回転(角)に伴いパルスを発生する。また、昇降モータ24内のホール素子を2個配置することで、昇降モータ24の回転方向すなわち窓ガラス14が上昇動作(窓閉動作)中か下降動作(窓開動作)中であるかを知ることができる。このような昇降モータ24の回転方向の検知手段は周知である。昇降モータ24の回転方向は操作スイッチ34の状態から検知することも可能である。
パルス発生器36からのパルスは、窓位置カウンタ37に入力される。窓位置カウンタ37は、パルス発生器36からのパルスをカウントすることで、窓ガラス14の開度情報を得る。窓開度情報は、窓ガラス14が全開状態から全閉状態までの間にパルス発生器36が発するパルス数に応じて得ることができる。この実施形態では、このパルス数を400としている。
窓ガラス14の上縁の電極15は、静電容量検知器40に接続されている。静電容量検知器40は、窓ガラス14の電極15で静電容量を常時検出して制御器35に出力する。制御器35は、設定(更新)スイッチ41がオン操作されているときに、静電容量検知器40によって検出された窓ガラス上昇動作時(全開状態から全閉状態までの上昇動作)における静電容量の変化(変動値)を窓位置カウンタ37による窓位置情報に関連させて、記憶器42に記憶する。窓ガラス14の開度は、上述の例では、窓位置カウンタ37による1番パルスから400番パルスまでの分解能で検出することができ、静電容量変化(値)は、この窓開度情報毎(1パルス毎)に記憶される。
図2は、この窓位置情報(1から400パルス)を横軸にとり、静電容量変化を縦軸にとって両者の具体的な測定例を示したものである。横軸の0パルスは窓ガラス14が全開状態(下死点)にあることを意味し、400パルスは窓ガラス14が全閉状態(上死点)にあることを意味する。曲線Aは、静電容量検知器40によって検出される実際の窓ガラス14の昇降の際に生じる静電容量変化(変動)を示しており、設定(更新)スイッチ41がオン操作されたとき制御器35によって記憶器42に記憶される。曲線Bは、この静電容量変化曲線Aに対応させて、異物挟み込みと判断する変動反転閾値を示しており、各窓位置情報に応じて制御器35によって設定される。つまり、この実施形態では、反転閾値は固定値(単一値)ではなく、窓開度情報に応じて変化する値である。
以上の本実施形態の安全装置の基本動作は次の通りである。窓ガラス14上縁の電極15に人体の一部(例えば手指)が振れると静電容量検知器40によって検知される静電容量が増加する。制御器35は、窓ガラス14の上昇時にこの静電容量の増加を検知しその値が反転閾値を超えたときに駆動回路32、昇降モータ24及びXアーム式パワーウィンド20を介して窓ガラス14を反転下降させる。
本実施形態では、この反転閾値が単一値ではなく、静電容量検知器40に記憶されている静電容量変化曲線Aに基づいて各窓開度情報毎に設定されている。すなわち、反転閾値は図2に変動反転閾値曲線Bで示すように、実際の窓ガラス14の窓閉動作によって変動する曲線Aに応じて設定されているため、より誤判定(誤動作)が少なくなる。
記憶器42に対する静電容量変化曲線Aの記憶は、少なくとも車両製造時に行われる。また定期的にあるいは任意のタイミングで行う(更新する)ことができる。窓ガラス14の上縁に設けた電極15と窓枠との間の静電容量は、摺動抵抗の変化、ガラスランの劣化等の要因で変化しやすいため、定期的に更新することが望ましい。
静電容量変化曲線Aを更新(学習)する際の制御例を図3のフローチャートに基づいて説明する。図3のフローチャートは、制御器35によって実行される更新処理(学習処理)に関する。この更新処理(学習処理)は、設定(更新)スイッチ41がオン操作されたときに開始される。この設定(更新)スイッチ41のオン操作は、手動で行っても自動的(定期的)に行ってもよい。
制御器35は、設定(更新)スイッチ41がオンすると(S1;Yes)、操作スイッチ34の状態から操作スイッチ34によりUP操作されたか否かをチェックし(S2)、UP操作されるまで待機する(S2;No)。そしてUP操作されたら(S2;Yes)、静電容量変化曲線Aの更新を禁止するか否かを識別するための更新禁止フラグをクリアして記憶器42への更新を許可し(S3)、上昇信号を駆動回路32に与えて昇降モータ24を駆動させ、窓ガラス14の上昇動作(窓閉動作)を開始させる(S4)。昇降モータ24が駆動開始すると、該昇降モータ24が所定角度回転する毎にパルス発生器36からパルスが出力されて窓位置カウンタ37でカウントされ、そのカウント値(窓開度情報)は制御器35に出力される。制御器35は、静電容量検知器40から入力した静電容量の変動値と窓位置カウンタ37から入力した窓開度情報とを関連させて、最新の測定データ(静電容量変化曲線)を生成する。続いて、制御器35は、窓位置カウンタ37から入力した窓開度情報に基づき、窓ガラス14が全閉状態(上死点)であるか否かを検出する(S5)。
窓ガラス14が全閉状態でない場合は(S5;No)、静電容量検知器40から入力した静電容量の変動値から挟み込みがあるか否かを検出し(S10)、挟み込みを検出していない場合は操作スイッチ34の状態からDOWN操作があったか否かをチェックする(S10;No、S11)。挟み込みを検出した場合(S10;Yes)、又は、挟み込みを検出していなくてもDOWN操作があった場合(S11;Yes)は、駆動回路32を介して昇降モータ24を反転させ(S15)、該反転処理が終了するまで待機してから駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S16、S9)。一方、DOWN操作がなかった場合は(S11;No)、操作スイッチ34の状態からUP操作が中止されたか否かをチェックし(S12)、UP操作が中止された場合には駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S12;Yes、S9)。このように窓ガラス14が全閉状態になる前に、挟み込みを検知した場合(S10;Yes)、DOWN操作があった場合(S11;Yes)及びUP操作が中止された場合(S12;Yes)には、信頼しうる十分な測定データが得られないので、記憶器42への更新は行なわない。
UP操作が中止されていなければ(S12;No)、測定データ(静電容量検知器40から入力した静電容量の変動値及び窓位置カウンタ37から入力した窓開度情報)が異常値であるか否かをチェックする(S13)。ここで、測定データが異常値と判定される場合は、走行中の振動により測定データが突発的に大きく変動してしまった場合等である。測定データが異常値であれば(S13;Yes)、更新禁止フラグをセットして記憶器42への更新を禁止し(S14)、S5へ戻る。測定データが異常値でなければ、そのままS5へ戻る(S13;No)。
窓ガラス14が全閉状態になるまでの間は、上記S10〜S14の処理が繰り返し実行される。
窓ガラス14が全閉状態であれば(S5;Yes)、窓開度情報に基づき、窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させたか否かをチェックする(S6)。ここで、窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させたか否かをチェックすることは、全開状態から全閉状態までの全測定データを取得しているか否かをチェックすることを意味している。窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させていた場合は(S6;Yes)、更新禁止フラグがクリアされているか否かにより記憶器42への更新が許可されているか否かをチェックする(S7)。記憶器42への更新が許可されていれば(S7;Yes)、記憶器42に記憶されている静電容量変化曲線Aを最新の測定データ(静電容量変化曲線)に更新し(S8)、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S9)。一方、窓ガラス14の全開状態から上昇動作を開始させていなかった場合は(S6;No)、一部の測定データしか取得できていないので、記憶器42への更新は行なわずに、そのまま駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S9)。また、記憶器42への更新が許可されていない場合(S7;No)、すなわち取得した測定データが異常値であるとS13にて判定されている場合は、記憶器42への更新は行なわずに、そのまま駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S9)。
以上の更新処理(学習処理)により、窓ガラス14を全開状態から全閉状態まで上昇動作させているときの測定データ(静電容量変化曲線)が適正に得られた場合に、S8で記憶器42に記憶されている静電容量変化曲線Aが最新の測定データに更新される。
図2の横軸の上死点近傍の特定位置(図示例では380パルス位置)Cは、窓ガラス14の上縁がサッシュ部分12の上部内側に添着されているガラスランに接触する位置として設定されている。窓ガラス14の上縁が上昇時にこの特定位置Cに達した後は、異物挟み込みの可能性はないため、静電容量の変化(増加)を無視して窓ガラスの閉動作を実行するのがよい。従来窓ガラス14の上縁がこの特定位置に達したことは別のセンサによって検出されていたが、本実施形態では、窓位置カウンタ37の窓位置情報を用いて同制御を実行する。図4に示されるフローチャートは、窓ガラス14の閉動作処理の一実施形態に関するものであり、制御器35によって実行される。
先ず、制御器35は、操作スイッチ34の状態からUP操作されたか否かをチェックし(S21)、UP操作されるまで待機する(S21;No)。そしてUP操作されたら(S21;Yes)、上昇信号を駆動回路32に与えて昇降モータ24を駆動させ、窓ガラス14の上昇動作(窓閉動作)を開始させる(S22)。昇降モータ24が駆動開始すると、該昇降モータ24が所定角度回転する毎にパルス発生器36からパルスが出力されて窓位置カウンタ37でカウントされ、そのカウント値(窓開度情報)は制御器35に出力される。
続いて、制御器35は、窓位置カウンタ37から入力した窓開度情報に基づき、窓ガラス14が全閉状態(上死点)であるか否かを検出する(S23)。窓ガラス14が全閉状態でなければ(S23;No)、操作スイッチ34の状態からDOWN操作されたか否かをチェックする(S24)。DOWN操作されていた場合は(S24;Yes)、駆動回路32を介して昇降モータ24を反転させ(S28)、該反転処理が終了するまで待機してから駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S29、S30)。DOWN操作されていない場合は(S24;No)、同じく操作スイッチ34の状態からUP操作が中止されたか否かをチェックする(S25)。UP操作が中止された場合は、駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S25;Yes、S30)。
DOWN操作されておらず、UP操作が中止されていない場合は(S25;No)、静電容量検出器40から入力した静電容量値が、窓位置カウンタ37から入力した窓開度情報に対応する窓位置での反転閾値を超えているか否かをチェックする(S26)。この反転閾値は、記憶器42に記憶された静電容量変化曲線Aに基づいて設定されている。静電容量値が反転閾値を超えている場合は(S26;Yes)、窓位置カウンタ37の窓開度情報が380以上であるか否かにより、窓ガラス14の上縁がサッシュ部分12の上部内側に添着されているガラスランに接触する位置に達しているか否かをチェックする(S27)。窓位置カウンタ37の窓開度情報が380以上であれば(S27;Yes)、異物挟み込みの可能性はないため、そのまま昇降モータ24の回転を継続させ、S23へ戻る。逆に、窓位置カウンタ37の窓開度情報が380未満であれば(S27;No)、異物挟み込みの可能性があるので、駆動回路32を介して昇降モータ24を反転させ(S28)、該反転処理が終了するまで待機してから駆動回路32を介して昇降モータ24を停止させる(S29、S30)。
窓ガラス14が全閉状態になるまでの間は、上記S24〜S27の処理が繰り返し実行される。そして窓ガラス14が全閉状態になったら(S23;Yes)、駆動回路32を開始して昇降モータ24を停止させる(S30)。
なお、挟み込み検知装置の一つとして従来、昇降モータの回転数(角)に応じて繰り返しパルスを発生させ、このパルスの幅の増加を検知することで、挟み込みと判断する装置が知られている。すなわち、平常時のパルス幅を記憶しておき、動作時のパルス幅が許容値以上に増加したときに異物挟み込みと判定する。本実施形態において、窓ガラス14の上縁がサッシュ部分12のガラスランに接触する位置に達した後の異物挟み込みを検知するために、この従来周知のパルス幅の変化を検知する構成を併用してもよい。
以上の実施形態では、窓ガラス14の上縁の静電容量を該窓ガラス14の上縁に設けた電極15と静電容量検知器40を介して検出しているが、静電容量を検出できるものであれば、電極の設定には自由度がある。
また、以上の実施形態では、静電容量変化(反転閾値)は、窓開度情報の1パルス毎に記憶されるとしたが、必ずしも1パルス毎に変化させなくてもよい。例えば、静電容量変化曲線に応じ、窓開度情報を複数ブロックに分割して同一ブロックでは同一の反転閾値とし、さらに、全体の静電容量変化曲線の値を平均して単一の反転閾値を設定してもよい。
以上の実施形態のパワーウィンドはXアーム式であるが、本発明はモータ駆動のパワーウィンドであれば、ワイヤ式等形式を問わずに適用できる。さらに、車両のサイドドアのみならず、バックドア、サンルーフ等にも適用できる。
本発明によるパワーウィンド用安全装置をXアーム式パワーウィンドに適用した実施形態を示す系統接続図である。 窓開度と静電容量変化の関係の一例を示すグラフ図である。 静電容量変化を更新(学習)するフローチャートである。 窓ガラスが上死点近傍の特定位置に達したときの制御例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 車両ドア
11 窓開口
12 サッシュ部
13 パネル部
14 窓ガラス
15 電極
20 Xアーム式パワーウィンド
21 リフトアーム
22 軸
23 セクタギヤ(ドリブンギヤ)
24 昇降モータ
25 ピニオン
26 軸
27 イコライザアーム
28 ガイドピース
29 ガイドピース
30 窓ガラスブラケット
31 イコライザアームブラケット
32 駆動回路
33 バッテリ
34 操作スイッチ
35 制御器
36 パルス発生器
37 窓位置カウンタ
40 静電容量検知器
41 設定(更新)スイッチ
42 記憶器
A 静電容量変化曲線
B 変動反転閾値曲線

Claims (4)

  1. 車両の窓ガラスを昇降させる昇降モータ;
    この昇降モータに対して正逆の回転指令を与える操作スイッチ;
    この昇降モータの回転量に応じて繰り返しパルスを発生するパルス発生器;
    このパルス発生器で発生するパルスをカウントし窓ガラスの開度情報を得る窓位置カウンタ;
    窓ガラスの上縁に設けた電極による静電容量検出器;
    この静電容量検出器によって検出される窓ガラス上昇動作時における静電容量の変化を上記窓位置カウンタによる窓位置情報に関連させて記憶する記憶器;及び
    この記憶器に記憶されている窓位置情報に関連する記憶静電容量変化を基準に反転閾値を設定し、窓ガラス上昇動作時において上記静電容量検出器で検出される静電容量が各窓位置情報において反転閾値を超えたときに上記操作スイッチの状態に拘わらず昇降モータを反転させて窓ガラスを下降させる制御器;
    を有することを特徴とするパワーウィンド用安全装置。
  2. 請求項1記載のパワーウィンド用安全装置において、上記制御器は、窓位置カウンタで得られる窓開度情報により窓ガラスが上昇時に上死点近傍の特定位置に達したことを検知した後は、静電容量検出器による静電変化を無視するパワーウィンド用安全装置。
  3. 請求項1または2記載のパワーウィンド用安全装置において、上記制御器は、記憶器に対する窓開度情報に関連した静電容量変化の記憶を、定期的にまたは変更スイッチが操作されたときに実行するパワーウィンド用安全装置。
  4. 車両の窓ガラスを昇降させる昇降モータ;
    この昇降モータに対して正逆の回転指令を与える操作スイッチ;
    この昇降モータの回転量に応じて繰り返しパルスを発生するパルス発生器;
    このパルス発生器で発生するパルスをカウントし窓ガラスの開度情報を得る窓位置カウンタ;
    窓ガラスの上縁に設けた電極による静電容量検出器;
    上記窓位置カウンタが窓ガラスの上昇時に上死点近傍の特定位置に達したことを検知した後は、静電容量検出器によって検出される静電容量変化を無視して窓ガラス上昇動作を継続し、それ以外のときに静電容量検出器によって検出される窓ガラス上昇動作時における静電容量が反転閾値を超えたときには上記操作スイッチの状態に拘わらず昇降モータを反転させて窓ガラスを下降させる制御器;
    を有することを特徴とする車両用パワーウィンド用安全装置。
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