JP2005314540A - 蛍光顔料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中空状樹脂粒子(好ましくは特定粒径の粒子)及び蛍光染料の存在下で、脱水縮合反応によりアミノ樹脂を生成し、得られた前記中空状樹脂粒子と蛍光染料を含む固溶体を粉末化することを特徴とする蛍光顔料の製造方法。前記蛍光顔料の製造方法により得られたことを特徴とする蛍光顔料。
【選択図】なし
Description
しかしながら、このようにして製造された蛍光顔料を配合したインクや塗料は、長期貯蔵安定性が悪い問題点があった。
中空状樹脂粒子は、蛍光顔料の比重を小さくし、それによりインクや塗料等の貯蔵安定性をよくするために配合するものである。また、蛍光インクや蛍光塗料は、隠蔽性が悪く、そのため、通常、反射率の高い白色等の基材表面に印刷もしくは塗装する必要があるが、中空状樹脂粒子を配合した蛍光顔料を使用することにより隠蔽性が向上し、反射率の高い基材以外にも適用できる。
蛍光染料としては、従来から蛍光顔料に使用されているものが特に制限なく利用可能であり、塩基性染料や、酸性染料、分散染料、油溶性染料、蛍光増白染料等が、代表的なものとして挙げられる。
アミノ樹脂としては、従来から蛍光顔料に使用されているものが特に制限なく利用可能であるが、特に本発明においては、トルエンスルホンアミド、アミノ化合物(トルエンスルホンアミドを除く)及びアルデヒド化合物から合成されるものが好適である。
本発明においては、必要に応じて、前記アミノ化反応を促進させるための硬化触媒や、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤等の各種添加剤を、使用目的に応じて使用することも可能である。
トルエンスルホンアミドとアルデヒド化合物との混合物を、溶融するために、撹拌下で、100〜120℃程度に加温する。この際、両者が反応してもよい。
工程1で得られた溶融物に、前記温度を維持しながら、中空状樹脂粒子と蛍光染料を加え、撹拌して均一に分散させる。なお、中空状樹脂粒子と蛍光染料とは、両者の混合物を加えても、また、いずれか一方を加え、撹拌分散させた後、他方を加え、撹拌分散させてもよい。
工程2で得られた均一に分散した中空状樹脂粒子と蛍光染料を含む溶融物に、アミノ化合物を撹拌しながら加え、さらに、必要に応じて、リン酸等の硬化触媒を添加し、150〜180℃の温度で、1〜3時間アミノ化反応(縮合反応)させ、アミノ樹脂の固溶体を製造する。
(工程4)
工程3で得られた固溶体を冷却後、通常の手段により、粗粉砕、粉砕し、さらに、分級することにより、本発明の蛍光顔料を製造する。
パラオルト混合トルエンスルホンアミド710部に37%ホルマリン水溶液698部を加え100℃で1時間撹拌しながら加熱し、全体が溶融状態になった時、CI Basic Violet 11:1[BASF社製“バソニールレッド560”]9部、CI Basic Red 1:1 6部、OP−62(ROHM&HAAS社製商品名)780.2部を加え強く撹拌して均一に分散させる。100℃で10分撹拌した後メラミン187部を加え160℃で1時間撹拌を続ける。次に斯くして得られた固溶体をトレイに移し、160℃の加熱炉中で9時間加熱し、放冷後微粉化し桃色の着色樹脂微粉末を得る。
オルトトルエンスルホンアミド722部にパラホルムアルデヒド(80%)56部、SX866(B)(JSR社製商品名)1525部を加え105℃で45分間撹拌しながら加熱し、全体が溶融状態になった時、CI Solvent Yellow 44 6部、CI Dispers Yellow 82 4.5部を添加し強く撹拌して均一に分散させ、さらにパラホルムアルデヒド(80%)102部を追加し、105℃で40分間撹拌を続ける。次に斯くして得られた固溶体をトレイに移し、150℃の加熱炉中で20時間加熱し、放冷後微粉化し黄色の着色樹脂微粉末を得る。
パラトルエンスルホンアミド648部に37%ホルマリン水溶液554部、CI FBA 184 7.5部を加え100℃で1時間撹拌しながら加熱し全体が溶融状態になった時、グランドールPP−1000(大日本インキ化学工業社製商品名)1444部を加え強く撹拌して均一に分散させる。次に尿素114部を加え100℃で1時間30分撹拌を続ける。次に斯くして得られた固溶体をトレイに移し、150℃の加熱炉中で9時間加熱し、放冷後微粉化し白色の樹脂微粉末を得る。
撹拌機、還流冷却器、温度計を備えた四つ口フラスコに水300部、ベンゾグアナミン374部、37%ホルマリン水溶液162部、10%炭酸ナトリウム水溶液0.7部、CI Acid Red 52 12部を仕込み、90℃で5時間撹拌する。次にポリビニルアルコール(クラレ社・PVA−217)12部を水150部に溶解して得た水溶液とボンコートPP−2000S(大日本インキ工業社製商品名)191部を加え、強く撹拌させたのち、ドデシルベンゼンスルホン酸3g加え重合硬化させ、微細着色樹脂を得た。この微細着色樹脂を濾別し水洗し、120℃で5時間乾燥した後、微粉化し赤色の樹脂粉末を得る。
撹拌機、還流冷却器、温度計を備えた四つ口フラスコにベンゾグアナミン374部、80%パラホルムアルデヒド225部、OP−62(ROHM&HAAS社製商品名)654部、10%炭酸ナトリウム水溶液0.7部を仕込み、93℃で4時間撹拌する。次にポリビニルアルコール(クラレ社・PVA−205)15部を水170部に溶解して得た水溶液とCI Pigment Blue 15 10.5部を加え、強く撹拌させたのち、ドデシルベンゼンスルホン酸5g加え重合硬化させ、微細着色樹脂を得た。この微細着色樹脂を濾別し水洗し、150℃で4時間乾燥した後、微粉化し青色の樹脂粉末を得る。
パラオルト混合トルエンスルホンアミド710部に37%ホルマリン水溶液698部を加え100℃で1時間撹拌しながら加熱し、全体が溶融状態になった時、CI Basic Violet 11:1 9部、CI Basic Red 1:1 6部を加え強く撹拌して均一に分散させる。100℃で10分撹拌した後メラミン187部を加え160℃で1時間撹拌を続ける。次に斯くして得られた固溶体をトレイに移し、160℃の加熱炉中で9時間加熱し、放冷後微粉化し桃色の着色樹脂微粉末を得る。
オルトトルエンスルホンアミド722部にパラホルムアルデヒド(80%)56部を加え105℃で45分間撹拌しながら加熱し、全体が溶融状態になった時、CI Solvent Yellow 44 6部、CI Dispers Yellow 82 4.5部を添加し強く撹拌して均一に分散させ、さらにパラホルムアルデヒド(80%)102部を追加し、105℃で40分間撹拌を続ける。次に斯くして得られた固溶体をトレイに移し、150℃の加熱炉中で20時間加熱し、放冷後微粉化し黄色の着色樹脂微粉末を得る。
JIS K 5101の比重瓶を用いた測定法にて測定した。
50%グリセリン水溶液50gに着色樹脂5g添加し、50℃、1ヶ月放置し、樹脂の沈降性をみた。
JIS K 5101の隠蔽率試験紙法で測定した。
Claims (5)
- 中空状樹脂粒子及び蛍光染料の存在下で、脱水縮合反応によりアミノ樹脂を生成し、得られた前記中空状樹脂粒子と蛍光染料を含む固溶体を粉末化することを特徴とする蛍光顔料の製造方法。
- 前記中空状樹脂粒子が、エマルション化した平均粒径0.2〜1.5μmの中空状樹脂である、請求項1に記載の蛍光顔料の製造方法。
- 前記脱水縮合反応が、トルエンスルホンアミドと、アミノ化合物と、アルデヒド化合物との縮合反応である、請求項1又は請求項2に記載の蛍光顔料の製造方法。
- 予めトルエンスルホンアミドとアルデヒド化合物の加温した混合物、又はその反応物からなる溶融物に、蛍光染料及びエマルション化した平均粒径0.2〜1.5μmの中空状樹脂粒子を添加し、次いで、アミノ化合物を添加し、脱水縮合反応によりアミノ樹脂を生成し、得られた前記中空状樹脂粒子と蛍光染料を含む固溶体を粉末化することを特徴とする、蛍光顔料の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の蛍光顔料の製造方法により得られたことを特徴とする蛍光顔料。
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2004
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