JP2005313673A - 香り発生装置および発生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者の香りに対する反応を記憶し、運転者に作用する香りの効果を自動的に有効に供給する香り発生装置を提供する。
【解決手段】運転者の緊張度を取得する緊張度取得部1と、運転者の緊張度に基づいて香りを選択する香り選択部2と、香り選択部2により選択された香りを発生する香り発生部3とを有する構成であり、香り選択部2は香り発生部3が発生した香りに対する運転者の反応を運転者の緊張度に基づいて判定し、緊張度と香りの対応関係を変更することで時々の運転状況に適する状態へ誘う香りを運転者に応じて発生させ、運転を快適で安全にする香り発生装置を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】運転者の緊張度を取得する緊張度取得部1と、運転者の緊張度に基づいて香りを選択する香り選択部2と、香り選択部2により選択された香りを発生する香り発生部3とを有する構成であり、香り選択部2は香り発生部3が発生した香りに対する運転者の反応を運転者の緊張度に基づいて判定し、緊張度と香りの対応関係を変更することで時々の運転状況に適する状態へ誘う香りを運転者に応じて発生させ、運転を快適で安全にする香り発生装置を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、車室内において香りを発生させる香り発生装置および発生方法に関するものである。
従来の香り発生装置は、カーナビゲーション装置や運転者の脳波形の情報に基づいて、覚醒効果のあるといわれるレモンの香りやリラックス効果のあるといわれるラベンダーの香りを選択して運転者に供給することで、運転の安全性や快適性を向上させようとしていた。また、予想される将来の情報を反映させて香りを発生させる方法も考えられている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−278048号公報
しかしながら、前記従来の構成では、運転者の嗜好があるために、必ずしも覚醒効果のあるといわれるレモンの香りが運転者を覚醒させたり、リラックス効果のあるといわれるラベンダーの香りが運転者をリラックスさせるとは限らず、一般に言われている効果とは逆の効果を与えることも考えられる。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、運転者の嗜好に合わせて自動的に効果的な香りを供給することを目的とするのものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、車両の運転者に香りを提供する香り発生装置であって、運転者の緊張度を取得する緊張度取得部と、緊張度と複数の香りとの対応関係を記憶する対応記憶部と、緊張度取得部で取得した緊張度と対応記憶部で記憶する対応関係に基づいて香りを選択する香り選択部と、香り選択部により選択された香りを発生する香り発生部とを備え、香り選択部は、香り発生部が発生した香りに対する運転者の反応を緊張度取得部で取得した運転者の緊張度に基づいて判定し、対応記憶部で記憶している対応関係を変更する構成を有している。
また、車外情報を取得する車外情報取得部をさらに備え、対応記憶部は緊張度と複数の香りとの対応関係を車外情報に基づいて分類して記憶し、香り選択部は緊張度と車外情報と対応関係に基づいて香りを選択し、香り発生部が発生した香りに対する運転者の反応を緊張度取得部で取得した運転者の緊張度に基づいて判定し、車外情報に基づいて分類して記憶している対応関係を変更する構成にしてもよい。
本発明の香り発生装置は、発生させた香りに対する運転者の反応を運転者の緊張度に基づいて判定して、その香りの運転者に作用する効果を評価して香りを変更するので、時々の運転状況に適する状態へ誘う香りを運転者に応じて発生させることができ、またその状況と香りの対応関係を記憶することで香りの変更を最低限に抑え、運転を快適で安全にする効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態の香り発生装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における、香り発生装置のブロック図を図1に示す。図1において、香り発生装置は、運転者の緊張度を取得する緊張度取得部1と、緊張度取得部1から得た情報に基づいて香りを選択する香り選択部2と、香り選択部2により選択された香りを発生させる香り発生部3とを有する構成であり、香り選択部2は香り発生部3から発生された香りに対する運転者の反応を緊張度取得部1より取得し、運転者の反応に応じて香りを変更することが可能である。
本発明の実施の形態1における、香り発生装置のブロック図を図1に示す。図1において、香り発生装置は、運転者の緊張度を取得する緊張度取得部1と、緊張度取得部1から得た情報に基づいて香りを選択する香り選択部2と、香り選択部2により選択された香りを発生させる香り発生部3とを有する構成であり、香り選択部2は香り発生部3から発生された香りに対する運転者の反応を緊張度取得部1より取得し、運転者の反応に応じて香りを変更することが可能である。
図2は、香り発生装置の香り選択部2のブロック図である。図2において、香り発生装置の香り選択部2は、緊張度取得部1から得られる情報と香りとの対応関係をその有効度と共に記憶する対応記憶部4と、緊張度取得部1から得た情報と対応記憶部4に記憶されている対応関係とその有効度に基づいて香り発生部3で発生させる香りを決定する香り決定部5と、香り発生部3で発生させた香りを緊張度取得部1から得た情報により評価して対応記憶部4で記憶されている対応関係とその有効度を変更する香り評価部6とを有する。
図3、図4は、香り発生装置の対応記憶部4で記憶する対応関係とその有効度の例を示している。ここでは緊張度として心拍数を用いている。対応関係は、運転者の心拍数、その心拍数の場合に発生させる香りの種類、その対応関係に対する有効度のパラメータを持つ。心拍数は、例えば50以下、100以上の2通りとし、香りは、リラックス効果のあるといわれるラベンダー、カモミール、ジャスミン、ゼラニウム、覚醒効果のあるといわれるローズマリー、ペパーミント、レモン、ベルガモットの中から選ぶこととする。対応関係の初期値としては図3のように、心拍数の高いときにはリラックス効果のある香りを、心拍数の低いときには覚醒効果のある香りを、それぞれ同じ有効度で与えておく。香りに対する運転者の反応により、対応関係とその有効度は図4のように変わっていく。
次に、本実施形態における香り発生装置の動作を図5のフロー図を用いて説明する。まず緊張度取得部1により運転者の心拍数を取得する(ステップS11)。緊張度取得部は、例えば、ハンドルに固定された心拍計などである。心拍計の位置は問わず、シートベルトやシート等に固定されていても良い。次に、ステップS11で取得した心拍数に適した対応関係を有効度に応じて確率的に選択し(ステップS12)、選択された対応関係の香りを香り発生部3により発生させる(ステップS13)。そして、発生させた香りに対する運転者の反応として運転者の心拍数を緊張度取得部1で取得する(ステップS14)。ステップS15では、ステップS14で取得した心拍数を用いてステップS12で選択された香りを評価し、対応記憶部4で記憶されている対応関係とその有効度を変更する。
次に、香り発生装置の香り評価部6の動作を図6を用いて説明する。図6は香り評価部6の動作を説明するフロー図で、まずステップS21は香り決定部5で選択された香りの対応関係を取得する。次に、選択された香りの発生前と後の運転者の心拍数の変化を緊張度取得部1で取得し(ステップS22)、香り発生前の心拍数に比べ、香り発生後の心拍数が目標値50〜100に近づいたかどうかを判定する(ステップS23)。目標値に近づいたと判断すると、香り決定部5で選択された香りについて対応する有効度を増加させ(ステップS24)、近づいていないと判断すると、有効度を減少させる(ステップS25)。ステップ25で、有効度が0以下になった対応関係は、香りをランダムで別のものにし一定の有効度を与える。これは有効でないと判断された対応関係を取り除き、有効となりうる他の対応関係を用いるようにするためである。最後に、香り決定部5で選択された香りと同じ心拍数の条件を持つ全ての対応関係に対して該当する対応関係の有効度を正規化して(ステップS26)、処理を終了する。
なお、緊張度取得部1は、香りに対する運転者の反応を得るものであれば、瞬目や発汗などの生体反応などでも良い。例えば、瞬目は電極を瞼の上下に貼り電位差により取得し、発汗は湿度センサーにより取得する。これらの場合も心拍数の場合と同じく、一定時間の瞬目数や湿度と香りとの対応関係を作り、香りを選択すれば良い。また、ハンドル、アクセル、ブレーキなどの車両を操作する装置の操作状況を緊張度として用いることもできる。これらの場合は各操作の変化の加速度を取得し、緊張度とすれば良い。例えば、操作装置の変化の加速度が一定値以内であれば正常、一定値以上であれば緊張状態とし判定する。香り選択部2、香り発生部3は、香りの種類だけでなく濃度を組合せて選択、発生させてもよい。対応記憶部4で記憶する対応関係の緊張度の決め方は何通りでもよく、値も自由に定めてよい。対応関係の香りの種類はどのようなものでもよく、種類数も問わない。有効度は他の対応関係との有効性が表せればどのように定めてもよく、緊張度に対する香りが1通りの場合や、ランダムに選択する場合は定めなくともよい。該当する対応関係がない場合は、香りを発生させないこととする。対応関係の総数は規定しない。運転者に対して香り評価部6で用いる目標値や、有効度の増加減少の程度は対応関係の組み合わせが有効に働くのであればどのように定めてもよい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における、香り発生装置のブロック図を図7に示す。図7において、香り発生装置は、運転者の緊張度を取得する緊張度取得部1と、車外情報取得部7と、緊張度取得部1と車外情報取得部7から得た情報に基づいて香りを選択する香り選択部2と、香り選択部2により選択された香りを発生させる香り発生部3とを有する構成であり、香り選択部2は香り発生部3から発生された香りに対する運転者の反応を緊張度取得部1より取得し、運転者の反応に応じて香りを変更することが可能である。
本発明の実施の形態2における、香り発生装置のブロック図を図7に示す。図7において、香り発生装置は、運転者の緊張度を取得する緊張度取得部1と、車外情報取得部7と、緊張度取得部1と車外情報取得部7から得た情報に基づいて香りを選択する香り選択部2と、香り選択部2により選択された香りを発生させる香り発生部3とを有する構成であり、香り選択部2は香り発生部3から発生された香りに対する運転者の反応を緊張度取得部1より取得し、運転者の反応に応じて香りを変更することが可能である。
図8は、香り発生装置の香り選択部2のブロック図である。図8において、香り発生装置の香り選択部2は、緊張度取得部1から得られる情報と香りの対応関係とその有効度を車外情報取得部7から得られる情報に基づいて分類し記憶する対応記憶部4と、緊張度取得部1から得た情報と車外情報取得部7から得た情報と対応記憶部4に記憶されている対応関係とその有効度に基づいて香り発生部3で発生させる香りを決定する香り決定部5と、香り発生部3で発生させた香りを緊張度取得部1から得た情報により評価して対応記憶部4で記憶されている対応関係とその有効度を変更する香り評価部6とを有する。
図9は、香り発生装置の対応記憶部4で記憶する対応関係の例を示している。対応関係は対応関係群として車外情報ごとに分類されており、対応関係群はそれぞれ図3のように緊張度取得部1から得られる情報と香りの対応関係とその有効度の集合からなる構成となっている。ここでは緊張度として心拍数を、車外情報として天候を用いている。該当する天候の種類に対応する対応関係群のみにおいて、香りに対する運転者の反応により、その対応関係群に属する対応関係とその有効度が図4のように変わっていくこととなる。天候の種類は台風や雷雨、暴風雨など天候を表すものであればどのようなものでもよい。なお、車外情報は天候以外でもよく、渋滞の距離や渋滞時間、目的地までの予想到着時間、山間部や市街地といった土地の種類などの交通情報でも良い。これらの車外情報は、ナビゲーション装置などから取得したり、外部から通信で送られてくる情報を受信することによって得られる。緊張度と車外情報の取得する順はどちらが先でも構わない。対応関係の定め方は上述のとおりであるので詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態における香り発生装置の動作を図10のフロー図を用いて説明する。まず緊張度取得部1により運転者の心拍数を取得する(ステップS51)。次に、車外環境取得部7により天候を取得し(ステップS52)、取得した天候に対応する対応関係群に含まれるステップS51で取得した心拍数に適した対応関係を有効度に応じて確率的に選択し(ステップS53)、選択された対応関係の香りを香り発生部3により発生させる(ステップS54)。そして、発生させた香りに対する運転者の反応として運転者の心拍数を緊張度取得部1で取得する(ステップS55)。ステップS56では、ステップS55で取得した心拍数を用いてステップS53で選択された香りを評価し、対応記憶部4で記憶されている対応関係とその有効度を変更する。
香り発生装置の香り評価部6の動作は上述したとおりであるので、詳細な説明は行わない。
以上のように、本発明にかかる香り発生装置は、運転者の状態と嗜好に応じた香りを発生させることができ、車両の運転をより快適にし、運転中のストレスの軽減できるという効果を有し、車室内において香りを発生させる装置として利用することができる。
1 緊張度取得部
2 香り選択部
3 香り発生部
4 対応記憶部
5 香り決定部
6 香り評価部
7 車外情報取得部
2 香り選択部
3 香り発生部
4 対応記憶部
5 香り決定部
6 香り評価部
7 車外情報取得部
Claims (4)
- 車両の運転者に香りを提供する香り発生装置であって、
運転者の緊張度を取得する緊張度取得部と、
前記緊張度と複数の香りとの対応関係を記憶する対応記憶部と、
前記緊張度取得部で取得した緊張度と前記対応記憶部で記憶する対応関係に基づいて香りを選択する香り選択部と、
前記香り選択部により選択された香りを発生する香り発生部とを備え、
前記香り選択部は、前記香り発生部が発生した香りに対する前記運転者の反応を前記緊張度取得部で取得した運転者の緊張度に基づいて判定し、前記対応記憶部で記憶している対応関係を変更することを特徴とする香り発生装置。 - 車外情報を取得する車外情報取得部をさらに備え、
前記対応記憶部は前記緊張度と複数の香りとの対応関係を前記車外情報に基づいて分類して記憶し、
前記香り選択部は前記緊張度と前記車外情報と前記対応関係に基づいて香りを選択し、
前記香り発生部が発生した香りに対する前記運転者の反応を前記緊張度取得部で取得した運転者の緊張度に基づいて判定し、前記車外情報に基づいて分類して記憶している対応関係を変更することを特徴とする請求項1記載の香り発生装置。 - 運転者の緊張度を取得するステップと、
取得した緊張度と複数の香りとの対応関係に基づいて香りを選択するステップと、
選択された香りを発生するステップと、
発生した香りに対する運転者の反応を緊張度に基づいて判定するステップと、
判定結果に基づいて緊張度と複数の香りとの対応関係を変更するステップとを含む香り発生方法。 - 車外情報を取得するステップをさらに含み、
前記香りを選択するステップは、取得した緊張度と、取得した車外情報と、車外情報に基づいて分類された緊張度と複数の香りとの対応関係とに基づいて香りを選択することを特徴とする請求項3記載の香り発生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004130990A JP2005313673A (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 香り発生装置および発生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004130990A JP2005313673A (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 香り発生装置および発生方法 |
Publications (1)
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ID=35441557
Family Applications (1)
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JP2004130990A Withdrawn JP2005313673A (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 香り発生装置および発生方法 |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007105506A1 (ja) * | 2006-03-10 | 2007-09-20 | Pioneer Corporation | 空調制御装置、空調制御方法、空調制御プログラムおよび記録媒体 |
JP2017072524A (ja) * | 2015-10-08 | 2017-04-13 | 小林製薬株式会社 | 乗り物酔い止め用香料の評価方法 |
WO2023100412A1 (ja) * | 2021-11-30 | 2023-06-08 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 香り出力方法 |
-
2004
- 2004-04-27 JP JP2004130990A patent/JP2005313673A/ja not_active Withdrawn
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