JP2005313093A - 植物性固体物質を用いた排水中窒素の除去方法 - Google Patents

植物性固体物質を用いた排水中窒素の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微生物の作用を利用して、排水中の窒素分を、簡便なプロセスにより、高い脱窒率で、還元・除去する方法等を提供する。
【解決手段】硝酸イオンを含有する排水を、嫌気的条件下に、腐朽木材等の腐朽した植物性固体物質と接触させることにより、排水中の硝酸イオンを、窒素ガスに還元・除去する、排水中の窒素の生物除去方法、及びその装置。
【効果】液の循環操作なしに脱窒処理を行うことができ、高い脱窒率を達成可能である。また、脱窒用還元剤及び担体として、腐朽木材等の腐朽した植物性固体物質を用いることにより、経済的にも、地球環境的にも極めて優れた脱窒方法を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、微生物の作用を利用して排水中の窒素分を効率的に、還元・除去する方法に関するものであり、更に詳しくは、硝酸イオンを含有する排水を、嫌気的条件下に、腐朽木材等の植物性固体物質と接触させることにより、排水中の硝酸イオンを、窒素ガスに還元・除去する、排水中の窒素の除去方法に関するものである。本発明は、近年、河川、湖沼、海洋の環境保全に加えて、安全な水質資源、安全な水産資源の確保から、更には、処理プロセスによる環境負荷についての地球環境の観点からも問題が提起されている、排水処理の技術分野において、排水中の窒素分による地下水の汚染、閉鎖的水域の富栄養化等、また、処理プロセスにおける環境負荷、エネルギー消費等の問題を解決することを可能とする、新しい、排水中の窒素の除去方法を提供するものである。本発明は、従来、実施されている微生物脱窒処理では、液及び汚泥の循環を必要とし、システムが複雑であることに加え、高い脱窒率が達成できないという欠点があったことを踏まえ、これらの問題を解消するとともに、経済的でかつ簡易な脱窒技術の提供を可能とするものであり、例えば、生活排水、食品加工業、畜産業等の産業排水、下水、し尿処理等の、窒素を含む排水を浄化して、環境の保全、水資源の再利用を可能とする、新しい排水処理技術を提供するものとして有用である。
排水中の窒素分を除去する最も一般的な方法は、硝酸イオンを電子受容体とする有機物の微生物酸化(硝酸塩呼吸)を用いるものである。しかし、人間生活や畜産業を発生源とする排水中の窒素は通常アンモニウムイオン(以下、「アンモニア」という)として存在するため、これを硝酸イオンに酸化する必要がある。なお、自然界では亜硝酸菌(Nitrosomonas)及び硝酸菌(Nitrobacter)の作用によってアンモニアは亜硝酸イオンを経由して硝酸イオンに酸化される。これらの反応は次のように表される。
アンモニアの酸化(亜硝酸の生成) 2NH4 +3O2=2NO2 +2H2O+4H (1)
亜硝酸の酸化(硝酸の生成) 2NO2 +O2=2NO3 (2)
硝酸の還元(脱窒反応) 2NO3 +10(H)+2H=N2(g)+6H2O (3)
図5は、従来の嫌気−好気法による水質浄化装置の代表的なフローを示したものである。処理原水101は必要に応じて、ごみ及び懸濁粒子が除去された後、嫌気性状態にある脱窒槽102に流入する。脱窒槽102には、後段の好気BOD除去・硝化糟(以下、「好気槽」という)103からの硝化・返送水104が供給される。好気槽103からの流出水105は、最終沈殿槽106に導かれ、底部から濃縮汚泥が抜出され、溢流液は浄化処理水107として系外に排出される。最終沈殿槽106の底部から抜出された濃縮汚泥の一部は、返送汚泥108として脱窒槽102に導かれ、残部は余剰汚泥109として系外に排出される。好気槽103には空気110が供給され、液中の有機汚濁物質が、微生物の作用によって炭酸ガスと水に分解される。この際、有機汚濁物質の一部は汚泥に変換される。好気槽103の後段では、アンモニアが(1)及び(2)式に従って亜硝酸イオンを経由して硝酸イオンに酸化されるが、これらの反応は易酸化性の有機物が存在する条件では進行しない。すなわち、排水中のBODの大部分を除去した後、更に曝気を続けた場合に初めて、アンモニアは亜硝酸イオンを経由して硝酸イオンに酸化される。
このように、硝化・返送水104中の窒素化合物は、その大部分が硝酸イオンとして存在し、この硝酸イオンが、脱窒槽102において処理原水中に含まれて供給された有機汚濁物質によって窒素ガスに還元される((3)式)。この反応は嫌気的な条件と脱窒菌の存在を不可欠の条件とする。
上記の原理から明らかなように、微生物脱窒法では、排水の液後流側に位置する好気槽部でアンモニアを硝酸イオンに酸化し、得られた液(硝化液)中の硝酸イオンを、原水中の有機汚濁物質によって還元する。実際の排水処理装置では、硝化液の大部分を脱窒槽102に循環し、処理原水中に含まれる水質汚濁物質である有機化合物を、水素供与体、すなわち硝酸イオンの還元剤として利用するのが一般的である。この操作によって、高いBOD除去率が達成できるが、脱窒率は必然的に制約を受けることになる。この現象は次のように説明される。
図5において、全体としては流入量に等しい量の液が好気槽103から排出され、次段の最終沈殿槽106へ導かれるが、流入液量の3〜4倍程度の液が脱窒槽102に循環される。液循環比(R)を、循環液流量/抜出し液流量(抜出し液流量は流入液流量に等しい)によって定義し、脱窒反応が専ら脱窒槽102内で進行すると考えると、脱窒率(%)の最大値は100R/(1+R)によって表される。流入液量の3倍に当たる液を循環させた場合でも、脱窒率は最大75%、4倍及び5倍量を循環させても、脱窒率としては80及び83%程度が上限となる。もし高い脱窒率が要求される場合には、好気槽103からの流出液に水素供与体としてメタノール等を新たに添加する必要がある。この場合、過剰のメタノールは再曝気処理によって分解除去する必要がある。
上記のように、微生物脱窒の対象になる窒素化合物は、硝酸イオンに限定される。また、この場合、アンモニアの酸化及び硝酸イオンの還元に与る細菌類を、活性な状態で維持するとともに、硝酸イオンの還元剤となる反応性有機物を、所定量供給し続けなければならない等の課題が存在する。微生物脱窒法はいくつかの変法として実施することができる。汚濁原水の一部を未処理のまま、BOD除去と硝化処理を施した液と混合することもできるが、この場合も、硝化処理を施さない汚濁原水中の非硝酸性窒素は脱窒の対象にはならない。また、この場合、硝酸イオンの還元剤として使用される汚濁原水中の有機汚濁物質は再曝気処理を行わない限り未処理のまま排出されることになる。
微生物脱窒槽を回分式とし、硝化処理の終了した液に所定量の汚濁原水を添加し、嫌気条件で攪拌することによって脱窒反応を進行させることもできる。後から添加された汚水中の有機物は、必要に応じて曝気処理を行うことによって浄化される。しかし、この場合も、脱窒率は混合方式と同様の制約を受ける。また、硝化細菌及び脱窒細菌が活性な状態に到達するまでに長時間を要するため、必ずしも効率的な方法とは言えない。
これまでにも、木材チップを排水処理に使用する方法が提案されている(特許文献1,2,3参照)。このうち、排水中の有機性物質を除去することを目指した方法(特許文献1,3参照)は、腐朽木材を脱窒菌の担体及び硝酸イオン還元剤として使用する本発明の方法とは明らかに異なる。また、先行技術文献には、木材チップの変質防止処理を図りながら排水処理を行う方法(特許文献1参照)、好気性微生物の繁殖を旺盛にするために木材チップを使用する方法(特許文献3参照)が明記され、処理装置内に嫌気性菌が存在すること、また窒素も除去されること等(特許文献2参照)も記載されているが、これらは、基本的には、汚排水処理用の微生物担体として、木材チップを使用する方法に関するものであり、木材を腐朽させ、そこから硝酸イオンに対する還元剤を供給させようとする本発明とは明らかに異なる。
一方、多段土壌層法水質浄化技術について研究されている。それは、ゼオライト、木炭、活性炭、マサ土、赤土、黒ボク土、金属鉄粒子、オガクズ等からなる特殊多段積層物中に生活排水等を浸透させることによって排水中のBOD、窒素、リン及び環境ホルモン活性物質を吸着分解する方法である。オガクズは、専ら炭素源としての役割が期待されている。この方法は、木材のチップ、破砕物等を用いる本発明の方法と異なり、土壌の目詰まりが避けられず、また液の流路が一定しないこと等もあって、硝酸イオンに限って言えば、硝酸イオンと還元剤との接触効率が悪いなどの問題点がある。また、オガクズを、好気的な条件で強制的に腐朽させる手段は講じていないために、硝酸イオンの還元剤として働く有機物の供給量の調整は基本的に不可能であると考えられる。
特開平9−47773号公報 特開2003−53362号公報 特開2003−94078号公報
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、上記諸問題を抜本的に解決することが可能な、排水中の窒素分を微生物の作用により、簡便に、効率良く除去することができる、新しい廃水処理技術を開発することを目標として、鋭意研究を重ねた結果、硝酸イオンを含有する排水を、嫌気的条件下において、例えば、腐朽木材等の植物性固体物質と接触させることにより、排水中の硝酸イオンを、窒素ガスに還元・除去することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の目的は、植物性固体物質を使用することにより、簡単な操作で高い脱窒率が得られる、排水中の窒素の微生物除去方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、液の循環を行わなくても、高い脱窒率を得られる排水中の窒素の微生物除去方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、安価で入手可能な、植物性固体物質を、担体及び還元剤として使用し、他の還元剤を必要としないことにより、極めて経済性に優れた排水中の窒素の微生物除去方法を提供することにある。
更に、本発明の目的は、例えば、生活排水、食品加工業、畜産業等の産業排水、下水、し尿処理等の、窒素を含む排水を浄化し、環境の保全、水資源の再利用を可能とする排水処理技術を提供することにある。
従来の標準的微生物脱窒法では、その原理から明らかなように、(1)システムが複雑であるにも係わらず高い脱窒率が得られない、(2)硝酸イオンの還元剤として働く有機汚濁物質は、硝酸イオンが生成する時点でその大部分が消失しているため、液の循環を行わない限り、新たに硝酸イオン還元剤としての有機物を添加しなければならない、(3)脱窒担体として利用するプラスチック製多孔質体は概して高価であり、また廃棄物となった場合、化学的に安定であって処理し難い、等の問題点があったが、本発明は、これらの問題点を解消することを可能とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)硝酸イオンを含有する排水を、嫌気的条件下に、腐朽した植物性固体物質と接触させることにより、排水中の硝酸イオンを窒素ガスに還元・除去することを特徴とする排水中の窒素の除去方法。
(2)植物性固体物質が、植物体の、本体、皮部、葉部、根部、あるいはそれらの小片又は成型体であることを特徴とする前記(1)に記載の排水中の窒素の除去方法。
(3)腐朽化処理が施されている植物性固体物質を用いることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の排水中の窒素の除去方法。
(4)自然に腐朽化した植物性固体物質を用いることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の排水中の窒素の微生物除去方法。
(5)未腐朽の植物性固体物質を、木材腐朽菌用培養剤とともに酸化的条件下に処理することにより腐朽処理を施したことを特徴とする前記(3)に記載の排水中の窒素の除去方法。
(6)腐朽した植物性固体物質を、間欠的に、好気的条件下に置くことを特徴とする前記(1)から(5)のいずれかに記載の排水中の窒素の微生物除去方法。
(7)硝酸イオンの還元剤の一部又は全量として、腐朽化した植物性固体物質を水で抽出して得た抽出物を用いることを特徴とする排水中の窒素の除去方法。
(8)硝酸イオンの還元剤の、一部又は全量として、水溶性有機化合物を添加することを特徴とする前記(1)から(7)のいずれかに記載の排水中の窒素の除去方法。
(9)腐朽した植物性固体物質による硝酸イオンの還元除去処理の前段において、排水中の非硝酸性窒素化合物を、硝酸性窒素化合物に酸化処理することを特徴とする前記(1)から(8)のいずれかに記載の排水中の窒素の除去方法。
(10)排水中の非硝酸性窒素化合物を、硝酸性窒素化合物に酸化処理した流出液に、ガスを吹き込むことにより溶存酸素濃度を低下させた後、腐朽した植物性固体物質と接触させることを特徴とする前記(9)に記載の排水中の窒素の除去方法。
(11)腐朽した植物性固体物質との接触により、排水中の窒素化合物を除去した流出液を、液下流部において、曝気処理することにより、残留するBOD成分を低減させることを特徴とする前記(1)から(10)のいずれかに記載の排水中の窒素の除去方法。
(12)排水中の非硝酸性窒素を、酸化的条件下に、硝酸性窒素に酸化する硝化手段、該硝化手段の下流に位置し、生成した硝酸性窒素を、嫌気的条件下に、腐朽した植物性固体物質と接触させることにより、窒素ガスに還元・除去する手段、を有することを特徴とする排水中の窒素の除去装置。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の方法の基本原理は、表面に脱窒菌が付着・生息する植物性固体物質と硝酸イオン含有排液を接触させることによって、硝酸イオンを窒素ガスに還元除去するものである。前記のように、標準的微生物脱窒法では、液の循環を伴うためにシステムが複雑であり、液の一部を直接外部に放流するために高い脱窒率が得られない、脱窒担体が高価である、等の問題点があったが、本発明の方法では、硝化が終了した液を全て、植物性固体物質を充填した槽内に導くことによって、高い脱窒率を得ることができる。また、腐朽木材に代表される植物性固体物質は、極めて安価で、また静置した状態で使用できるために、従来法のような、汚泥の循環や、液の攪拌等の操作が不要であるという特徴を有する。植物性固体物質は、その腐朽の程度によっては、硝酸イオンの還元剤となる有機物質の供給源としても働くため、メタノール等の化学物質を別途調達・添加する必要がない。しかしながら、植物性固体物質を脱窒担体としてのみ利用し、硝酸イオンの還元剤としてメタノール等の化学物質を添加することも勿論可能である。
本発明の基本原理は、植物性固体物質を用いた硝酸イオンの還元である。従来法の微生物脱窒法で高い脱窒率を得ようとすると、プラスチック製多孔質担体等を用い、また硝酸イオンの還元剤として、メタノール等の有機化合物を添加する必要があった。これに対し、本発明の方法では、腐朽木材に代表される、安価な植物性固体物質が脱窒菌の担体として使用される。また、この植物性固体物質は、所定の腐朽度を示す場合、硝酸イオンに対する還元剤となる有機物の供給源としても作用する。すなわち、木材の腐朽物を用いると、これが脱窒担体及び還元剤供給源として働き、従来法のように、高価な脱窒担体を購入したり、メタノール等の還元剤を添加する必要がない。
本発明の方法は、表面に脱窒菌が付着・生息する植物性固体物質充填物の間を、硝酸イオン含有液を通過させるものであり、液の循環を伴わない。上記のように、液を循環させる場合には、液循環量比(R)によって脱窒率の最大値が決定される。これに対し、本発明の方法では、処理原水と異なる植物性固体充填物から供給される有機物が、硝酸イオンに対する還元剤として使用され、硝酸イオン態に酸化された窒素分は、全てこの植物性固体充填物と接触した後に排出されるため、原理的には脱窒率100%が達成可能である。本発明の方法において、被処理液中の硝酸イオンは、植物性固体物質を構成する有機物と反応して窒素ガスに還元される。なお、処理原水中に溶解状態で存在する有機汚濁物質が、同様に硝酸イオンの還元剤として作用する場合もある。
腐朽の進行した木材は、脱窒菌の生育担体及び脱窒剤供給源として働くが、硝酸イオンの還元剤となる有機物の供給量が少ない場合には、腐朽木材を脱窒菌の担体としてのみ利用し、硝酸イオンの還元剤となる有機物としてはメタノール等を別途添加することも可能である。
本発明の基本原理は、排水中の硝酸イオン態窒素分を嫌気的な条件において、植物性固体物質と接触させることによって窒素ガスに還元、除去することである。
本発明の方法に係る、代表的な排水処理装置のフローを図1に示す。生活排水中の窒素除去を例に、本発明の方法を以下に説明するが、本発明の方法は生活排水に限定されるものではない。処理原水である生活排水1は、必要に応じて沈砂池において、ごみ及び粗大粒子が除去された後に、好気BOD除去・硝化槽2(以下、「好気槽」という)に導かれる。処理原水中の有機汚濁物質(BOD)は、曝気処理されることによって微生物によって炭酸ガスと水に分解され、また、その一部は汚泥に変化する。BODが除去された排水を、更に曝気処理すると、液中のアンモニアは亜硝酸を経由して硝酸イオンに酸化される。BOD除去及びアンモニアから硝酸への酸化方式によって、本発明が制限を受けるものではないが、生物ろ床法を用いる方法はその一例として実施することができる。
生物ろ床法は、所定の担体3を処理槽内に存在させた状態で空気4を供給する方法である。担体上には、有機汚濁物質の分解に伴って生成した汚泥、菌体の死骸及び各種微生物が存在し、アンモニア酸化の場を提供する。曝気処理することによって窒素分が硝酸イオンに変化した液は脱窒槽6に導かれる。本発明の方法は、硝化処理された好気槽流出液5の全量を脱窒槽6に導くことができること、また脱窒槽6に、植物性固体物質7を充填することに大きな特徴を持ち、排水中の硝酸イオンは、脱窒菌の存在下で嫌気的条件に保たれた脱窒槽6内で、内部に充填された植物性固体物質7によって窒素ガスに還元される。植物性固体物質7が、脱窒菌の担体及び硝酸イオンの還元剤となる有機物の供給源として作用する。窒素濃度を減じた脱窒処理水8は系外に排出される。
脱窒槽6内に、硝酸イオンの還元剤として充填する植物性固体物質としては、効果の大小を問わなければ殆ど全ての樹木、草類等の植物体を用いることができる。敢えて例を挙げれば、アカマツ、カラマツ、スギ、ヒノキ、サワラ、モミ、シイ、クリ、ナラ、カシ、クヌギ、ブナ、ケヤキ、エノキ、サクラ、カエデ等の樹木本体又はその樹皮、樹葉、根部、又はタケ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、トウモロコシ、サトウキビ、ダイズ、アズキ等の植物本体、葉又は根部を径5〜50mm、長さ10〜1000mm程度に切断したものを一種類又は複数種の混合物として、また、これら植物体の一種類又は複数種の混合物を成形したものを、直接又は一部腐朽化した状態で使用することができるが、最も顕著な効果を発現させるためには、植物体を湿潤状態で木材腐朽菌等の作用によって部分分解し、腐朽化、多孔質化が進んだものを使用するのがよい。間伐され、樹下に数年放置されて腐朽が進んだ木材は、そのまま、あるいは破砕した状態で使用することができる。なお、数年使用したシイタケの人工栽培用ほだ木のように、手で容易に破砕できる程度に腐朽が進行したものは、本発明の方法における最も理想的な硝酸塩還元剤となる。直径20cm、長さ2m程度の丸太をそのまま、あるいは破砕した後に使用することができる。また、本発明の、硝酸塩還元剤としては、上述の植物性固体物質を、例えば、水等により、抽出した抽出物を含む。
脱窒槽6は、植物性固体物質の充填槽であり、運転時における閉塞に注意しなければならない。植物性固体物質である槽内充填物は、硝酸イオンの還元剤として消費され、次第にその効果を低下させるが、流入水中の固体懸濁物質がその表面に付着して、液の通過抵抗を増大する場合も存在する。これを回避するためには、(1)植物性固体充填物のサイズを調整する、(2)中空球状(籠状)のプラスチック製充填物等を植物性固体物質と混合使用して空隙率を高める、(3)充填物表面を洗浄し、付着物を除去する、等の方策を採ることができる。
脱窒槽6内において、液中の硝酸イオンは植物性固体物質から供給される有機物によって窒素ガスに還元されるが、この反応は嫌気的な条件においてのみ進行する。このため、液中の溶存酸素は1mg/L以下、好ましくは0.1mg/L以下に保つことが要求される。しかし、脱窒槽への流入水は好気槽からの排出水であり、したがって、必然的に微量の溶存酸素を含むことになる。脱窒槽内を流下する間に溶存酸素は、内部に充填された植物性固体物質と接触することによって還元除去されるが、脱窒槽のコンパクト化を図るために、(1)好気槽からの流出液に窒素ガス等を吹き込んで溶存酸素を除去する、(2)脱窒槽への流入水あるいは脱窒槽内に所定量のメタノール等の水溶性有機化合物を添加する、ことなども可能である。硝酸イオンの還元、すなわち、微生物の活動を活性化するためには水温を10℃以上に保つ必要がある。なお、脱窒槽の滞留時間によって本発明の方法が制限を受けるものではないが、2〜8時間が脱窒槽の滞留時間の目安となる。
硝酸イオンの還元剤として作用する有機物が、植物性固体物質から溶出したものだけなのか、あるいは固体状態でも硝酸イオンと反応するのかについては明らかではないが、植物性固体物質が充填された脱窒槽において、充填材から有機物が溶出し、流出液のBODが上昇して放流上不具合が生じた場合には、図2に示すように、脱窒槽6の下流部に、再曝気槽9を設置し、空気10の吹込み(曝気処理)によってBODの低減を図る必要がある。再曝気槽9からの排出液11は、必要に応じて凝集沈澱槽12に導いて固体懸濁物質を除去した後に処理水13として放流される。凝集沈澱処理時に、凝集剤としてアルミニウム又は鉄化合物を使用すると液中のリンが除去され、極めて高度な排水処理が可能となる。凝集沈殿槽12の底部から定期的に汚泥14が抜出される。
腐朽木材は嫌気的な条件に置かれた場合、容易に脱窒菌の生育担体として機能する。したがって、腐朽木材から脱窒剤となる有機物の供給量が少ない場合には、腐朽木材を脱窒菌の担体としてのみ利用し、図1又は図2のシステムにおいて、ラインR1から硝酸イオンの還元剤となるメタノール等の有機化合物を別途添加することも可能である。
本発明の方法の望ましい実施形態は、腐朽木材を、脱窒菌の供給源とし、更に脱窒菌の生育担体と硝酸イオンの還元剤供給源として機能させるものである。しかし、腐朽木材を嫌気的条件に長期間置くと、還元剤となる有機物は水中に溶出したり、あるいは硝酸イオンの還元反応に消費されるため、還元剤の供給機能は次第に低下する。この還元剤の供給機能低下対策としては、腐朽が高度に進行した木材等を使用することが考えられるが、この場合には、腐朽が進行した木材から、硝酸イオンの還元に必要な量以上の有機物(BOD)が溶出し、その後処理が必要となるという問題が発生する。本来、還元剤となる有機物は、木材等が好気的条件で微生物分解されて生ずるものであることをもとに、嫌気的な脱窒処理操作の途中で木材を好気的条件に置くことが、腐朽木材等を長期間使用する上で極めて有効であることを見出した。この場合には、A、B 2基の処理槽を用意し、処理槽A/処理槽Bを嫌気/好気→好気/嫌気→嫌気/好気→…のように運転するか、あるいは処理槽を1基とし、処理の途中で所定時間好気処理を施すように運転することができる。後者の場合には、処理原水の貯蔵タンクが十分な容量を有することが前提となり、また好気処理直後に脱窒反応が速やかに再開することを確認する必要がある。
本発明により、(1)従来の代表的脱窒法である嫌気-好気生物処理法と異なり、液の循環操作なしに、すなわちonce through的な液流れによって脱窒処理を行うことができ、このため、理論的にも高い脱窒率を達成することが可能である、(2)また、脱窒用還元剤としては、自然界で極めて安価に得られる再生可能資源である植物性固体物質を用いるため、経済的にも、地球環境的にも極めて優れた方法である、(3)簡単な操作で高い脱窒率が得られる、排水中の窒素除去方法を提供することができる、(4)更に、例えば、生活排水、食品加工業、畜産業等の産業排水、下水、し尿処理等の、窒素を含む排水を浄化し、環境の保全、水資源の再利用を可能とする、という格別の効果が奏される。
次に、本発明を実施例に基いて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
伐採後、樹下に2〜3年間放置されたスギ間伐材から調製したチップ(代表的サイズ、18×20×3 mm)を、硝酸塩溶液(ベース液:ハイポネックス1万倍希釈液、NaNO3:20mg−N/L)を用いて1か月間馴致処理した後に、内径8cm、高さ45 cmの円筒状容器に充填し、硝酸塩溶液1.3 Lを添加・静置したところ、5日以内にNO3 が完全に消失した。還元剤を添加せずに80日間で6回の液交換を行ったが、いずれの場合も、3〜9日で、NO3 は完全に消失し、腐朽スギ材が脱窒菌の供給源だけでなく、脱窒担体及びNO3 に対する還元剤としても働くことが明らかになった(図3)。
実施例1のRun7に続いて、液中に窒素ガスを供給しながら脱窒実験を行ったところ(Run8及び9)、Run8ではそれ以前と同様にNO3 が完全に消失した。次いで、硝酸塩溶液を交換した後、窒素曝気を継続したRun9では、液交換の23日後においても、14mg−N/L以上のNO3 が残存した。そこで、溶液を入れ替え、窒素曝気なしに静置したところ(Run10)、脱窒反応が進行した。このことは、気相からわずかに供給され、溶液中に溶存している酸素によって木材の腐朽が進行し、硝酸イオンの還元剤となる有機物が供給されたものと考えられる。
伐採直後のスギから調製したチップ(15×35×0.5 mm)100 g(乾燥重量51.2 g)に、落葉抽出物(脱窒菌供給源)の他、所定量のNa NO3、KH2PO4及びミネラル塩を含む溶液120 mlを添加・混合した。適宜加湿しながら2か月間放置し、木材チップの脱窒菌培養・付着処理を行った。このチップを、実施例1と同一の容器に充填し、温度22℃で硝酸塩溶液(NaNO3:20 mg−N/L、エタノール:50mg−C/L、 KH2PO4:2.66mg−P/L、ミネラル塩5ml/L)を連続供給した。滞留時間0.76時間で88.2%、1.26時間で96.4%、1.94時間以上では100%の窒素分が除去され、木材が脱窒担体として十分有用であることが明らかとなった(図4)。滞留時間が短い場合にはNO2 の生成が認められた。
本実施例では、生活排水の浄化試験を行うにあたり、主として、単独浄化槽を設置した約100戸の住宅群からの生活排水が流入する、縦5m、横5m、深さ1.5mの沈砂池の水質(降雨の影響を受けない場合の測定例)を測定したところ、COD:27.7mg/L、 BOD:37.0mg/L、 全−N:7.7mg/L、 NH ―N:6.3mg/L、NO3 ―N:<0.1mg/Lであった。次に、この生活排水を、生物ろ床法水質浄化装置(環境技術、第32巻、第5号、p.394参照)で処理したところ、処理水はBOD:2.7mg/L、全―N:7.2mg/L、NH4 −N:<0.2mg/L、NO3 −N:6.1mg/Lであった。
この生物ろ床法水質浄化装置流出水の一部を、本発明の方法に係る植物性固体物質を充填した、直径150mm、高さ1、000mmの脱窒カラムに導いた。脱窒力ラム内には、伐採後地上に放置され腐朽化が進行した樹齢約15年のアカマツを、径約20mm、長さ約70mmに破砕したものを充填した。この脱窒装置に、流量100mL/min(平均滞留時間3h)で生物ろ床水質浄化装置流出水を供給したところ、脱窒カラムからの流出水は、通水2 日以後はほぼ一定した水質を示し、全−N:2.1mg/L、 NO3 −N:1.6mg/L、NH4 −N:0.2mg/Lであった。
シイタケ栽培に7年間使用したホダ木(樹種:ナラ)を、径約20mm、長さ約50mmに破砕し、これを実施例3における腐朽化アカマツ破砕物の代わりに脱窒カラムに充填した。以後、実施例1と同様に、生物ろ床水質浄化装置流出水を供給したところ、通水3日後における脱窒力ラムからの流出水の水質は、全−N:1.1mg/L、NO3 −N:0.8mg/L、NH4 −N:0.2mg/Lであった。
伐採直後の杉丸太から調製した新材チップ(代表的サイズ:15×35×5mm)及び腐朽材チップを100℃で3時間抽出処理して得た水抽出液(TOC濃度50,70又は100mg/L)に、硝酸ナトリウムと脱窒菌付着活性炭を添加したところ、NO3 濃度は、8日で約1/10に低下した。木材抽出液をエタノールと併用した場合、脱窒反応に対する阻害作用は認められず、むしろ促進作用を示した。なお、脱窒菌付着活性炭は、蓋付きプラスチック製容器に天然腐朽したサクラの落葉を入れ、これに硝酸ナトリウム溶液を加え、NO3 が消失すること、すなわち、脱窒菌の存在を確認した後、この溶液に粒状活性炭を加えて調製した。
新材チップと、木材腐朽菌用の培養液(ハイポネックス1万倍希釈液:NaNO320mg−NLにグルコースを添加)を、円筒状プラスチック製容器に入れて、エアレーションを、28日間行うことにより、強制腐朽処理したチップは、天然腐朽材と類似の脱窒作用を示した。
本発明の基本原理は、その表面に脱窒菌担体が付着・生息する腐朽木材に代表される、植物性固体物質と、硝酸イオン含有排液を接触させることによって、硝酸イオンを窒素ガスに還元除去するものである。最も代表的な本発明の実施態様は、同一の腐朽木材を脱窒菌の担体と硝酸イオンの還元剤供給源の両方に利用するものであるが、この2種類の機能を別々の腐朽木材に持たせることもできる。すなわち、木材の腐朽が水中よりも気相中の方が進行し易いことを利用し、木材を気相中で強制的に腐朽させ、得られた腐朽木材を水に浸して有機物を溶出させ、この溶出有機物を脱窒槽に供給して脱窒を行うこともできる。
以上詳述したように、本発明は、硝酸イオンを含有する排水を、嫌気的条件において植物性固体物質と接触させることにより、排水中の硝酸イオンを窒素ガスに還元・除去する排水中の窒素の除去方法等に係るものであり、本発明は、従来の標準的微生物脱窒法では、その原理から必然的に生じる、(1)システムが複雑であるにも係わらず高い脱窒率が得られない、(2)硝酸イオンの還元剤として働く有機汚濁物質は、硝酸イオンが生成する時点でその大部分が消失しているため、液の循環を行わない限り、新たに硝酸イオン還元剤としての有機物を添加しなければならない、(3)脱窒担体として利用するプラスチック製多孔質体は概して高価であり、また廃棄物となった場合、化学的に安定であって処理し難い、等の問題点を解消し、経済的にも優れた排水中の窒素除去方法を提供するものである。
本発明は、優れた排水中の窒素除去方法により、生活排水、食品加工業、畜産業等の産業排水、下水、し尿処理等の、窒素を含む排水を浄化し、環境の保全、水資源の再利用を可能とする廃水処理技術として有用である。
本発明の排水処理のシステムフローを示す。 下流部に再曝気と固体懸濁物質除去用の凝集沈殿槽を設置したシステムフローを示す。 天然腐朽のスギ材チップが、脱窒菌の担体及び硝酸イオン還元剤供給源の両方として機能することを示す。 硝酸イオンの還元剤としてエタノールを用いた場合に、スギ材の強制腐朽物が優れた脱窒担体として機能することを示す。 従来の嫌気−好気法による水質浄化装置の代表的なフローを示す。
符号の説明
1 処理原水
2 好気BOD除去・硝化槽(好気槽)
3 接触ろ材
4 空気
5 好気槽流出液
6 脱窒槽
7 植物性固体物質
8 脱窒処理水
9 再曝気槽
10 空気
11 排出液
12 凝集沈澱槽
13 処理水
14 汚泥
101 処理原水
102 脱窒槽
103 BOD除去・硝化槽(好気槽)
104 硝化・返送水
105 流出水
106 最終沈殿槽
107 浄化処理水
108 返送汚泥
109 余剰汚泥
110 空気
R1 硝酸イオン還元剤(メタノール等)

Claims (12)

  1. 硝酸イオンを含有する排水を、嫌気的条件下に、腐朽した植物性固体物質と接触させることにより、排水中の硝酸イオンを窒素ガスに還元・除去することを特徴とする排水中の窒素の除去方法。
  2. 植物性固体物質が、植物体の、本体、皮部、葉部、根部、あるいはそれらの小片又は成型体であることを特徴とする請求項1に記載の排水中の窒素の除去方法。
  3. 腐朽化処理が施されている植物性固体物質を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水中の窒素の除去方法。
  4. 自然に腐朽化した植物性固体物質を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水中の窒素の微生物除去方法。
  5. 未腐朽の植物性固体物質を、木材腐朽菌用培養剤とともに酸化的条件下に処理することにより腐朽処理を施したことを特徴とする請求項3に記載の排水中の窒素の除去方法。
  6. 腐朽した植物性固体物質を、間欠的に、好気的条件下に置くことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の排水中の窒素の微生物除去方法。
  7. 硝酸イオンの還元剤の一部又は全量として、腐朽化した植物性固体物質を水で抽出して得た抽出物を用いることを特徴とする排水中の窒素の除去方法。
  8. 硝酸イオンの還元剤の、一部又は全量として、水溶性有機化合物を添加することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の排水中の窒素の除去方法。
  9. 腐朽した植物性固体物質による硝酸イオンの還元除去処理の前段において、排水中の非硝酸性窒素化合物を、硝酸性窒素化合物に酸化処理することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の排水中の窒素の除去方法。
  10. 排水中の非硝酸性窒素化合物を、硝酸性窒素化合物に酸化処理した流出液に、ガスを吹き込むことにより溶存酸素濃度を低下させた後、腐朽した植物性固体物質と接触させることを特徴とする請求項9に記載の排水中の窒素の除去方法。
  11. 腐朽した植物性固体物質との接触により、排水中の窒素化合物を除去した流出液を、液下流部において、曝気処理することにより、残留するBOD成分を低減させることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の排水中の窒素の除去方法。
  12. 排水中の非硝酸性窒素を、酸化的条件下に、硝酸性窒素に酸化する硝化手段、該硝化手段の下流に位置し、生成した硝酸性窒素を、嫌気的条件下に、腐朽した植物性固体物質と接触させることにより、窒素ガスに還元・除去する手段、を有することを特徴とする排水中の窒素の除去装置。
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