JP2005312724A - 血管閉塞具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 血管内に留置したときに、血管の内壁にしっかりと固定され、かつ、閉塞効果が高い形状となって血栓を形成し、血流の遮断や動脈瘤の閉塞を行うことができるようにした血管閉塞具を提供する。
【解決手段】 血管の所定箇所に挿入し留置して血流を遮断するために用いる血管閉塞具10において、該血管閉塞具10は、1本の連続したコイル20を屈曲させたものであり、血管内壁に押圧固定される血管内固定部21と、それに続く屈曲部22とを有していることを特徴とする。前記屈曲部22は、血管内で絡み合って密に充填され、中心部が詰まった塊状に近い状態で血管内に留置されるので、高い閉塞効果が得られる
【選択図】 図1

Description

本発明は、血管内の所定箇所に挿入し留置して、該血管を通る血流を遮断するために用いられる血管閉塞具に関する。
例えば血管に制癌剤等の薬液を投与するとき、該薬液が癌組織などの患部に効果的に流れるようにするため、分岐して流れる血管の一方を閉塞して、薬液が患部に向かう血管にだけ流れるようにする手術を行うことがある。
このような手術は、経皮的に血管内にカテーテルを挿入し、このカテーテルの先端を血管の閉塞したい箇所に至らせた後、このカテーテルを通して血管閉塞具を血管内に挿入し、留置することによって行われている。
このような血管閉塞具として、下記特許文献1には、らせん巻き一次コイルが、らせん巻き二次形態にまで更に巻かれ、該二次形態が、少なくとも2つの該一次コイルの層を備え、該二次形態の層の少なくとも1つが外部層であり、そして該二次形態の層の少なくとも1つが該外部層内にある血管閉塞具について開示されている。
また、下記特許文献2には、円錐形状に形成された血管閉塞具で、放射状に広がる巻回のうちの遠位巻回は、前記塞栓形成コイルが配置される血管の最小直径より小さく、 前記放射状に広がる巻回のうちの近位巻回は、前記塞栓形成コイルが配置される血管の最大直径より大きい直径を有する血管閉塞具について開示されている。
更に、下記特許文献3には、実質的にまっすぐな中心線を有する細長い形状の血管閉塞具で、カテーテルから離脱後にワイヤ本体に対する血管の衝撃とに依存する複雑に湾曲した形状をとる細長いワイヤ本体を含み、前記ワイヤ本体は好ましくはその後端に連結手段を有するように成された血管中に配置される塞栓装置において、 前記ワイヤ本体はその所定形状においてその前端と後端との間に配置された少なくとも1つの部分を有し、その中心線が少なくとも20mmの長さにそって無螺旋部分を成し、またワイヤ本体がカテーテルから排出される際に、前記無螺旋部分がカテーテルから完全に離脱する前に、ワイヤ本体の前端部が血管壁体に対して摩擦ロックされるように構成されていることを特徴とする塞栓装置について開示されている。
特許第2986409号公報 特表平9−510637号公報 特表2000−517222号公報
上記特許文献1に記載された発明の血管閉塞用具は、一次巻線の多重二次層を有する複合型のらせん巻きコイルからなり、また、上記特許文献2に記載された発明の血管閉塞具は、先端部の直径が血管内径よりも小さく、後端部の直径が血管内径よりも大きく付形された円錐形らせん形状の二次コイルからなり、いずれも血管の内壁と係合して、閉塞作用をもたらす。
しかしながら、これらの血管閉塞具は複雑な形状に付形されているため、極めて製造が困難であった。また、カテーテルなどを介して血管内部に挿入する際、カテーテルの内壁部と接触し、強制的に伸ばされて塑性変形しやすく、血管内であらかじめ付形した形状に復元するとは限らず、満足のいく閉塞効果が得られない可能性があった。
また、上記特許文献3に記載された発明の血管閉塞具は、先端部と後端部の間に少なくとも20mmの長さの無らせん部分を有し、そして、少なくとも先端部が血管壁面と係合して摩擦ロックできるような形状となっている。先端部が血管の内壁に対して摩擦ロックされて固定され、次いで、無らせん部分は、最寄りの当接点から横方向に曲がって反対側血管壁体に進んでこの壁体上に摩擦ロックされる。更に押出しを続けることで、複数のワイヤの絡みあった形状が形成され、閉塞作用をもたらす。
しかし、この血管閉塞具は、ワイヤがランダムに重なり合って血管を閉塞するので、常に密に閉塞できるとは限らず、満足のいく閉塞効果が得られるとは限らなかった。
したがって、本発明の目的は血管内に留置したときに、血管の内壁にしっかりと固定され、かつ、閉塞効果が高い形状となって血栓を形成し、血流の遮断や動脈瘤の閉塞を行うことができるようにした血管閉塞具を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、血管の所定箇所に挿入し留置して血流を遮断するために用いる血管閉塞具において、
前記血管閉塞具は、連続したコイルからなり、このコイルは交互に反対方向に円又は円弧を描きながら屈曲した部分を有していることを特徴とする血管閉塞具を提供するものである。
上記発明によれば、交互に反対方向に円又は円弧を描きながら屈曲した部分を有した形状に付形されているので、血管内で屈曲部が絡み合って密に充填され、中心部が詰まった塊状に近い状態で血管内に留置されるので、高い閉塞効果が得られる。また、屈曲部は円弧状あるいは円状であるため、血管の内壁を傷めにくい。
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記屈曲した部分は、ジグザグ状に蛇行し、このジグザグの折り返し部が半周以上に渡る円弧を描く形状をなしている血管閉塞具を提供するものである。
上記発明によれば、ジグザグの折り返し部が半周以上に渡る円弧を描く形状をなしているので、この円弧状部分が効果的に絡み合い、閉塞効果を高めることができる。
本発明の第3は、前記第1の発明において、前記屈曲した部分は、ジグザグ状に蛇行し、このジグザグの折り返し部が半周以上に渡る円弧を描く形状をなし、且つ、隣接する円弧どうしが一部重なるように配置された形状をなしている血管閉塞具を提供するものである。
上記発明によれば、ジグザグの折り返し部が半周以上に渡る円弧を描く形状をなし、且つ、隣接する円弧どうしが一部重なるように配置されているので、血管内に留置したときに円弧状部分がより絡み合いやすくなり、閉塞効果を更に高めることができる。
本発明の第4は、前記第1の発明において、前記屈曲した部分は、交互に反対方向に周回する円を描きながら所定方向に伸びる形状をなしている血管閉塞具を提供するものである。
上記発明によれば、屈曲した部分は、交互に反対方向に周回する円を描きながら所定方向に伸びる形状をなしているので、周回する円どうしが絡み合ってより効果的に閉塞することができる。
本発明の第5は、前記第1〜4の発明のいずれかにおいて、前記コイルの先端部には、コア部材がその少なくとも一箇所を固着されて挿入されており、このコア部材が挿入された先端部は、血管の内径よりも大きい径となるように屈曲された形状に付形されて、血管内固定部をなしている血管閉塞具を提供するものである。
上記発明によれば、コア部材を挿入した血管閉塞具の先端部は、血管の内径よりも大きい径となるように屈曲した形に付形されているため、血管内の目的とする箇所に押し出すと、該先端部が血管の内径よりも大きい径となるように復帰して血管の内壁に押圧されて固定される。その結果、血管内に固定された先端部に、その後方に続く屈曲した部分が折り重なるように集積され、密度が高い状態で互いに絡み合って閉塞効果を高めることができると共に、血流に流されることなく、目的とする箇所に留置させることができる。
本発明の第6は、前記第1〜5の発明のいずれかにおいて、前記屈曲した部分の幅が、挿入される血管の内径よりも大きい径となるよう付形されている血管閉塞具を提供するものである。
上記発明によれば、屈曲した部分の幅が、挿入される血管の内径よりも大きい径となるよう付形されているため、血管内に押出されたときに、屈曲部が横又は斜めに倒れ込んだ形で重なり合って複雑に絡み合い、より密に血管を閉塞できると共に、血流によって流されにくくすることができる。
本発明の第7は、前記第1〜6の発明のいずれかにおいて、前記血管閉塞具を形成する線材は、外周に配置された超弾性合金と、その中心部に配置されたX線不透過性材料とで構成されている血管閉塞具を提供するものである。
上記発明によれば、血管閉塞具を形成する線材が、外周に配置された超弾性合金と、その中心部に配置されたX線不透過性材料とで構成されているので、X線不透過性材料のみを用いた場合と比べて、柔軟性及び形状復元性が高く、しかも血管等の管状器官内に留置する際に、その位置をX線透視カメラによって視認できる。
本発明の血管閉塞具よれば、交互に反対方向に円又は円弧を描きながら屈曲した部分を有した形状に付形されているので、血管内で個々の屈曲部が複雑に絡み合い、血管内を密に充填することができ、閉塞作用の高い血栓を形成することができる。
本発明の血管閉塞具は、連続したコイルからなり、このコイルは交互に反対方向に円又は円弧を描きながら屈曲した部分を有していることを特徴としている。
図1〜3には、このような本発明による血管閉塞具10のそれぞれ異なる実施形態が示されている。これらの血管閉塞具10は、基本的には1本の連続したコイル20を屈曲させて構成されており、血管内壁に押圧固定される血管内固定部21と、それに続く屈曲部22とを有している。
そして、図1に示す実施形態では、屈曲部22が、ジグザグ状に蛇行し、このジグザグの折り返し部25が半周以上に渡る円弧を描く形状をなしている。
また、図2に示す実施形態では、屈曲部22が、ジグザグ状に蛇行し、このジグザグの折り返し部25が半周以上に渡る円弧を描く形状をなし、且つ、隣接する円弧どうしが一部重なるように配置された形状をなしている
更に、図3に示す実施形態では、屈曲部22が、交互に反対方向に周回する円26を描きながら所定方向に伸びる形状をなしている。
そして、反対方向に伸びた屈曲部の幅Lは、閉塞度をより高めるため、挿入される血管の内径よりも大きい径となるよう付形されていることがより好ましい。
コイル20を上記形状に付形するには、例えば、金型内に挿入し、熱処理する、あるいは外部より形状を保持し、熱処理することで付形することができる。
コイル20は、形状復元性のある線材23が、コイル状に巻かれて形成されている。線材23の材質としては、Ni−Ti合金、Cu−Zn−X(X=Al,Fe等)合金、Ni−Ti−X(X=Fe,Cu,V,Co等)合金等からなる超弾性材料、ステンレス、ピアノ線等の金属線材が好ましく用いられる。
前記Ni−Ti合金等は、形状記憶合金として、形状記憶効果や超弾性効果を持つことが広く知られ、超弾性効果を持つものは、塑性変形する通常の金属材料とは異なり、降伏点をこえる変形ひずみを与えても、除荷すると元の形状へ復帰し、ねじりや曲げに対する戻り特性も大きい。
また、図4には、本発明において特に好ましく用いられる線材23aが示されている。この線材23aは、外周に配置された超弾性合金bと、その中心部に配置されたX線不透過性材料aとで構成される。外周に配置された超弾性合金bと中心部に配置されたX線不透過性材料aは、一体であっても、別体で相対的に移動可能であってもよい。この線材23aは、中心部に配置されたX線不透過性材料a及び外周に配置された超弾性合金bで形成されているので、カテーテルや血管の屈曲部に沿って自然に曲がることが可能な柔軟性と、線材23aの位置をX線透視カメラによって視認できる視認性とを兼ね備えており、血管閉塞具10を目的とする治療箇所に、スムーズに、かつ、正確に留置することができる。
上記中心部に配置されたX線不透過材料aとしては、Au、Pt、Pd等の金属が用いられ、外周に配置された超弾性合金bとしては、Ni−Ti系の形状記憶合金等が好ましく用いられる。また、図4における中心部に配置されたX線不透過材料aの直径Xと、線材の直径Yとの関係は、中心部に配置されたX線不透過材料aの横断面積が線材の横断面積に対して10〜40%の範囲となるように設定することが好ましい。
線材23の線径としては、柔軟性を確保しやすいように、0.01〜0.1mmが好ましく、より好ましくは0.03〜0.07mmである。また、コイル径としては0.25〜0.7mmが好適に用いられる。更に、このコイル20の全長としては2〜400mmが好ましく、より好ましくは5〜200mmである。
更に、このコイル20に、有機繊維24を絡ませた状態で血管内に挿入されてもよい。それによって血管の内壁をより効果的に閉塞し、血栓の形成を促進して血流を迅速に遮断することができる。上記有機繊維としては、例えばダクロン(Dacron)(登録商標)(ポリエステル)、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、フルオロポリマー(ポリテトラフルオロエチレン)、ナイロン(登録商標)(ポリアミド)、更には絹などが好ましく使用できる。有機繊維等の繊維径は0.02mm前後が好適である。これらの繊維には、前記のような放射線不透過性材料が添加されていてもよい。
図5,6に示すように、血管内固定部21は、その内部にコア部材30が挿入され、コア部材30によって、その外径Dが適用すべき血管の内径よりも大きな外径となるように付形されている。上記外径Dは、少なくとも血管の内径よりも0.1mm以上大きいことが好ましく、0.5〜2.0mm大きいことがより好ましい。
コア部材30は、コイル20の先端部内周に配置されると共に、頭部31においてコイル20に固着されている。コア部材30は、予め上記形状となるように付形してからコイル20内に挿入配置し、コア部材30の付形力によって血管内固定部21を上記形状に付形してもよいが、コイル20の先端部内周にコア部材30を予め挿入しておき、その状態で両者を金型内に入れて熱処理するなどの方法で付形してもよい。
このように、血管内固定部21の外径Dを適用すべき血管の内径よりも大きな外径となるように付形することにより、血管閉塞具10を後述する態様でカテーテル60から押し出したときに、先端の血管内固定部21が血管の内壁に押圧されて固定され、血管閉塞具10が血流によって流されるのを防止すると共に、それに続く屈曲部22を血管内固定部21のところで折り重なるように集積させて絡ませることにより、効果的に閉塞することができる。
本発明の血管閉塞具に用いるコア部材30としては、図6に示すように、様々な形状のものを用いることができる。図6において、(A)はストレート形状、(B)は後端部が次第に縮径するテーパ形状、(C)は長手方向に沿ってストレート部とC字部とが交互に繰り返す形状、(D)は複数本の線材がねじり合わさった形状、(E)はコイル形状、(F)はフラット形状である。
これらのうち、コア部材の形状としては、(B)のテーパ形状、又は(E)のコイル形状であることが特に好ましい。
(B)の後端部がテーパ形状をなすコア部材は、血管閉塞具10の頭部31から離れるほどコア部材30が縮径するテーパ形状をなすので、コア部材30が挿入された部分と、挿入されていない部分との間で、急激に剛性が変化することを防ぐことができ、例えばカテーテル等への挿入時に、上記部分に応力が集中して座屈等が生じ、挿入がしにくくなったりすることを防ぐことができる。
また、(E)のコア部材は、線材をコイル状に形成したものであるため、付形した際に変形部位に加わるひずみ応力を極めて低減することができる。このため、血管内に留置した際に付形形状に復帰しないといった問題を防ぐことができる。
なお、(C)、(D)のコア部材の場合は、血管閉塞具をカテーテル内に収納するときや押し出すときに直線状に伸ばされても、元の形状に弾性復帰しやすくなる。
また、(F)のコア部材の場合は、方向によって剛性を変えることができるので、例えば屈曲方向には曲がりやすいが、それと直交する方向には曲がりにくくして、血管内に留置したときに、血管内壁に確実に押圧されるようにすることができる。
このコア部材30は、白金、ステンレス、Ni−Ti合金などの超弾性合金、チタン、パラジウム、ロジウム、金、タングステン、及びこれらの合金などの材質から形成される。また、後述するように、コイル20の先端部と固着させる場合には、コイル20と溶着可能な材質を選択することが好ましい。また、このコア部材30の線径は0.01〜0.1mmが好ましく、更には0.03〜0.07mmがより好ましい。
このようなコア部材30をコイル20の先端部に挿入し、任意の少なくとも1箇所において、レーザ加熱等の手段により、コア部材30とコイル20の先端部とを溶着させる。このとき、コア部材30と先端部のそれぞれの先端面を合わせ、レーザ等の手段により溶着させるか、あるいは、ろう材を固着して、半球状の頭部31を形成しておくことが好ましい。この頭部31により血管閉塞具10を血管内に挿入する際に、血管の損傷を防止することができる。
図7(A)は、コア部材30としてコイル形状のものを用いた例を示し、図中(a)は位置A’の拡大断面図である。また、図7(B)はコア部材としてフラット形状のものを用いた例を示し、(b)は位置B’の拡大断面図である。
次に、本発明の血管閉塞具10の好ましい使用例について説明する。
血管閉塞具10は、図8に示す挿入装置100により、血管内に留置される。この挿入装置100は、この血管閉塞具10を収容しカテーテル60内に導入するための挿入ガイド40と、カテーテル60とが基端部61を介して接続されており、プッシャ50で挿入ガイド管40に収容された血管閉塞具10を押してカテーテル60内に挿入する。血管閉塞具10は、その先端部及び頭部31を、挿入ガイド管40のカテーテル60に接続される端部方向に向けた状態で、挿入ガイド管40内に収容されている。
挿入ガイド管40は、図9に示されるように、血管閉塞具10を収容できる内径を有するチューブからなる。また、このチューブの一端はカテーテル60と当接する先端部42を形成し、この先端部42はカテーテル60の基端部61に挿入しやすいように、先端に近づくほど縮径するテーパ状をなしている。
更に、このチューブの他端にはハブ41が接合され、このハブ41には前記チューブと連通する孔が形成され、プッシャ50が挿入可能となっている。
この挿入ガイド管40には、収容された血管閉塞具10が輸送時等に飛び出すのを防止するため、図示しない飛び出し防止キャップがセットされている。この飛び出し防止キャップは、使用前に挿入ガイド管40から取り外される。
プッシャ50は、挿入ガイド管40のハブ41に挿入される部材で、本実施形態では、図8に示されるように直線状のワイヤと、環状の把持部51とで形成されている。このプッシャ50は、前記挿入ガイド管40に収容された血管閉塞具10を押出して、カテーテル60の内部に挿入させる。
カテーテル60は、血管閉塞具10を収容可能な内径を有するチューブからなり、先端は開口し、基端には前記挿入ガイド管40に接続される基端部61が形成されている。このカテーテル60は、挿入ガイド管40によって押し出された血管閉塞具10を収容し、その先端を血管内の閉塞させたい箇所に到達させた後、後述するプッシャ70によって血管閉塞具10を押出させるものである。
カテーテル60の挿入に先立って、血管V内に常法によって図示しない親カテーテルを経皮的に挿入し、親カテーテルの先端部を血管Vの閉塞させたい箇所に到達させる。次に図示しないガイドワイヤを、前記親カテーテルに挿入し、閉塞させたい箇所よりも少し、先にまで押し出しておく。
そして、カテーテル60を、前記ガイドワイヤに沿って挿入し、閉塞させたい箇所にまで到達させる。その後、前記ガイドワイヤを引き抜き、予め血管閉塞具10を収納した挿入ガイド管40を、カテーテル60の基端部61の孔と係合させる。
その後、図10に示すように、ハブ41に形成された孔にプッシャ50を挿入し、挿入ガイド管40内に収納された血管閉塞具10を押し込む。押し込まれた血管閉塞具10は、カテーテル60の基端部61の孔を通過し、カテーテル60の内部に収容される。
その状態で、図11に示すように、カテーテル60の内部にプッシャ70を挿入し、血管閉塞具10の終端部に当接させ、更にプッシャ70を血流方向(図11の矢印)に押し込む。このとき、血管閉塞具10の先端部21から最も離れた終端部を開口させておけば、プッシャ70と当接する面積が大きくなるので、迅速に血管閉塞具を押し込むことができる。
このように、プッシャ70によって血管閉塞具10を押し込むと、カテーテル60内に収容された血管閉塞具10の先端部が徐々にカテーテル60から押し出され、予め付形されている形状に弾性復帰して血管内固定部21を形成する。血管Vの内壁を押圧するので血流にながされることなく固定される。
更にプッシャ70を押し込むと、図12に示されるように、屈曲部が相互に絡み合っていくので、血管内を密に充填することができる。この際、プッシャ70によらず、生理食塩水の注入などの方法によって血管閉塞具10を押し出してもよい。
そして、完全に押し出された血管閉塞具10は、屈曲部22が複雑に絡みあい、血管Vの内壁に押圧されて固定される。その結果、血管Vの内壁には本発明の血管閉塞具10が密集して留置され、血栓が形成され血流をより確実に、かつ、迅速に遮断することができる。
本発明の血管閉塞具の塞栓性能を確認するため、以下のような流量試験を行った。その試験片として、以下のような実施例1及び比較例1を作製した。
実施例1
コア部材として図6(E)に示すコイル型コア部材を用い、図1に示す形状に付形した血管閉塞具10を製造した。
コイル20は、線材23として線径0.05mmの白金合金(W8wt%)を使用し、コイル径0.41mm、コイル長が80mmとなるように形成した。また、コア部材30は、線材として線径0.07mmの白金合金(W8wt%)を使用し、コイル径が0.25mm、コイル長が20mmとなるように形成した。
前記コイル20の先端部21に前記コア部材30とをレーザ加熱により溶着し、頭部31を形成し、また末端部をレーザ加熱により丸め処理を行った後、屈曲部22が半周以上に渡る円弧を描く屈曲部を有する形状に付形して実施例1の血管閉塞具を得た。
比較例1
実施例1のコイル20にコア部材30を挿入せず、図13のスパイラル形状に付形して、比較例1の血管閉塞具を得た。
試験例
図14に示す実験装置を用い流量測定を行った。
図14の流量測定器具は常に水で満たされたタンク80が、A点とB点との圧力差が50mmHgとなるように配管を介して設置されている。そして、配管の先端部81には直径3mm、長さ10cmのチューブ82が配置されており、排出口83での流量を測定する。なお、ブランク時の流量が200g/分となるように排出口83を調整した。
実施例1、及び比較例1の試験片を図8の挿入装置100を用いて、チューブ82内に挿入し、流量測定を行った(n=3)。試験結果を図15に示す。
図15に示されるように、実施例1は比較例1よりも流量低下率が大きく、ブランク時と比べて、約18%流量を低下させることができた。
上記結果より、本発明における血管閉塞具は、血管内を密に充填することができるため、血流の閉塞効果が高い。
本発明は、血管内の所定箇所に挿入し留置して、該血管を通る血流を遮断するために用いられる血管閉塞具に好適に利用することができる。
本発明による血管閉塞具の一実施形態を示す平面図である。 本発明による血管閉塞具の他の実施形態を示す平面図である。 本発明による血管閉塞具の更に他の実施形態を示す平面図である。 本発明における血管閉塞具に用いる線材の好ましい例を示す説明図である。 本発明における血管閉塞具の先端部を示す説明図である。 同血管閉塞具に挿入されるコア部材の形状を示す説明図である。 同血管閉塞具にコア部材を挿入した状態を示す説明図である。 同血管閉塞具を収容した挿入装置を示す説明図である。 同血管閉塞具を収容した挿入ガイド管を示す説明図である。 同血管閉塞具をカテーテルに収納する際の状態を示す説明図である。 同血管閉塞具を収容した挿入装置を用いて、血管内に同血管閉塞具を留置させる第1の手順を示した説明図である。 同血管閉塞具を収容した挿入装置を用いて、血管内に同血管閉塞具を留置させる第2の手順を示した説明図である。 比較例1の形状を示す平面図である。 実施例における流量試験を測定器具の説明図である。 実施例における流量試験結果を示す図表である。
符号の説明
10 血管閉塞具
20 コイル
21 血管内固定部
22 屈曲部
30 コア部材
40 挿入ガイド管
50 プッシャ
60 カテーテル
61 基端部
100 挿入装置

Claims (7)

  1. 血管の所定箇所に挿入し留置して血流を遮断するために用いる血管閉塞具において、
    前記血管閉塞具は、連続したコイルからなり、このコイルは交互に反対方向に円又は円弧を描きながら屈曲した部分を有していることを特徴とする血管閉塞具。
  2. 前記屈曲した部分は、ジグザグ状に蛇行し、このジグザグの折り返し部が半周以上に渡る円弧を描く形状をなしている請求項1に記載の血管閉塞具。
  3. 前記屈曲した部分は、ジグザグ状に蛇行し、このジグザグの折り返し部が半周以上に渡る円弧を描く形状をなし、且つ、隣接する円弧どうしが一部重なるように配置された形状をなしている請求項1に記載の血管閉塞具。
  4. 前記屈曲した部分は、交互に反対方向に周回する円を描きながら所定方向に伸びる形状をなしている請求項1に記載の血管閉塞具。
  5. 前記コイルの先端部には、コア部材がその少なくとも一箇所を固着されて挿入されており、このコア部材が挿入された先端部は、血管の内径よりも大きい径となるように屈曲された形状に付形されて、血管内固定部をなしている請求項1〜4のいずれか1つに記載の血管閉塞具。
  6. 前記屈曲した部分の幅が、挿入される血管の内径よりも大きい径となるよう付形されている請求項1〜5のいずれか1つに記載の血管閉塞具。
  7. 前記血管閉塞具を形成する線材は、外周に配置された超弾性合金と、その中心部に配置されたX線不透過性材料とで構成されている請求項1〜6のいずれか1つに記載の血管閉塞具。
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