JP2005308710A - 自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管 - Google Patents

自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管 Download PDF

Info

Publication number
JP2005308710A
JP2005308710A JP2004298753A JP2004298753A JP2005308710A JP 2005308710 A JP2005308710 A JP 2005308710A JP 2004298753 A JP2004298753 A JP 2004298753A JP 2004298753 A JP2004298753 A JP 2004298753A JP 2005308710 A JP2005308710 A JP 2005308710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
temperature
sampling conduit
measuring device
tubular body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004298753A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Sakamoto
高志 阪本
Hiroshi Uehara
宏 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TECHNICA KK
National Traffic Safety and Environment Laboratory
Original Assignee
TECHNICA KK
National Traffic Safety and Environment Laboratory
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TECHNICA KK, National Traffic Safety and Environment Laboratory filed Critical TECHNICA KK
Priority to JP2004298753A priority Critical patent/JP2005308710A/ja
Publication of JP2005308710A publication Critical patent/JP2005308710A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

【課題】 サンプリング導管内における水分の凝集を無くして、正確に排出ガス中の成分を定量乃至測定することのできる自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管、及び此を用いた自動車排出ガス測定装置を提供する。
【解決手段】 自動車排出ガス測定装置で測定乃至検査される排出ガスを案内するためのサンプリング導管であって、排出ガスを案内するチューブ状体を基部とし、また軸方向一端側には自動車排気管のテールパイプに直接又は継ぎ手を介して結合する結合部が設けられており、当該チューブ状体の周囲には、当該チューブ状体の内部温度を室温よりも20℃乃至200℃高い温度に調整する温度調整手段が設けられている自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に搭載されているエンジンの排ガスを排ガス測定装置に案内する為のサンプリング導管、及び此を用いた自動車排出ガス測定装置に関し、特に、排ガス測定装置において、排ガス中に含まれるパティキュレート(排気微粒子)、その他の成分を正確に測定する為に使用され得るサンプリング導管及び此を用いた自動車排出ガス測定装置に関する。
自動車排出ガス中にはCO、HC(各種炭化水素)、NOx、CO2、SO2、アルデヒド類、PM(粒子状物質)、黒煙(ディーゼルスモーク)などの大気汚染の原因となる数多くの成分が含まれていることが知られている。そして近年では、大気環境の悪化が懸念されることから、これら排ガス中に含まれる大気汚染原因物質の濃度、具体的には、ガソリン,LPG燃料の乗用車については、一酸化炭素(CO)および各種炭化水素類の排出濃度、またディーゼルエンジン大型車についてはディーゼルスモークの排出濃度について、より厳しい基準が適用されるに至っている。また近年では、排ガス中に微量に含まれる、窒素酸化物以外の含窒素化合物、ベンゼン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びベンゾ(a)ピレン等も環境に悪影響を及ぼすことが確認されつつあり、これらの微量有害
成分の排出挙動を正確に把握することも極めて重要になっている。
現在、このような自動車排出ガス成分を測定するための自動車排出ガスの測定装置としては、二輪車、ガソリン車、ディーゼル車ごとに、規制試験用,エンジン研究用(燃焼解析,空燃比解析,触媒効果解析など)を目的とした単成分計,多成分計,総合システム等の排出ガス測定に専用化されたレコーダ類など、各種の測定装置が提供されている。また自動車排出ガスの測定方法も、規制の内容や使用の目的に応じて、直接サンプリング法、稀釈サンプリング法(CVS法)、モーダルマスサンプリング法、ダイリューショントンネル法などの各種の方法が採用されている。
これら各種の方法の内、直接サンプリング法は、自動車の走行状態と同期させながら、目的成分濃度を連続的に直接測定することができ、測定濃度が高く、且つこの測定方法を採用する測定装置は構造が簡単であることから、特に濃度規制に対応する測定方法及び装置として望ましい。
また、従来提供されている自動車排出ガスの測定装置、及び自動車排出ガスの測定方法においては、自動車のテールパイプから排出されるガスを検査乃至サンプリングすることから、自動車のテールパイプから排出されるガスを検査乃至サンプリングする部分まで案内する為のサンプリング導管(サンプリング流路)が必要となっている。そして係るサンプリング導管としては、従来、専らガスを案内することだけを目的として形成されたチューブ状のものが使用されている。
先行技術としては特許文献1及び2に示されたものが挙げられるが、特許文献1は自動車の排出ガス測定装置に関するものではなく、また特許文献2は希釈サンプリング法のマイクロトンネル方式で採用される部分希釈装置に関するものであり、サンプリング導管に関するものではない。
特開平11−173961号公報 特開2003−57158号公報
自動車のテールパイプから排出されるガス(排出ガス)は一般に高温であり、一方、専らガスを案内することを目的とする従前のサンプリング導管は外気温と同じである。このため高温の排出ガス(即ち、試料ガス)が従前のサンプリング導管内に流入し、当該管内を通過する間には、当該試料ガス中に含まれる水分等が凝縮することも考えられる。そして仮にこの試料ガス中の水分等がサンプリング導管内で凝縮してしまった場合には、これに排ガス中の水溶性化合物等が溶解してしまうことから、正確に排出ガス中に含まれる成分を定量乃至測定することが困難になる。特に、直接サンプリング法は、自動車のテールパイプから排出されるガスの一部を直接採取して測定乃至検査装置にそのまま導くことになる為、かかるサンプリング流路中に於ける水溶性化合物等の溶解は、測定結果に大きく影響することになる。
そこで本発明は、各種の自動車排出ガス測定装置に使用され得るサンプリング導管であって、特にサンプリング導管内における水分の凝集、及び凝集した水分への水溶性化合物等の溶解を無くして、正確に排出ガス中の成分を定量乃至測定することのできる自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管、及び此を用いた自動車排出ガス測定装置を提供することを課題とする。
上記課題は、本発明に係る自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管、及び此を用いた自動車排出ガス測定装置により解決される。
即ち、本発明に係る自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管は、自動車排出ガス測定装置で測定乃至検査される排出ガスを案内するためのサンプリング導管であって、当該サンプリング導管は、排出ガスを案内するチューブ状体を基部とすると共に、軸方向一端側には自動車排気管のテールパイプに直接又は継ぎ手を介して結合する結合部が設けられており、当該チューブ状体の周囲には、当該チューブ状体の内部温度を室温よりも20℃乃至200℃高い温度に調整する温度調整手段が設けられている自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管である。
このサンプリング導管の基部を構成するチューブ状体は、自動車における排気管から排出されるガス(排出ガス)を、自動車排出ガス測定装置又は測定乃至検査するまで保存する装置まで案内するものであり、これは、従来、自動車排出ガス測定装置に排ガスを導くために使用されている金属その他の適宜材料から成るチューブ、パイプ、ホースなど、筒状に形成されたものを使用することができる。
そして、上記チューブ状体の周囲には、その内部温度を20℃乃至200℃、望ましくは40℃乃至200℃に調整する温度調整手段が設けられている。特にこの温度調整手段は、チューブ状体の内部温度を、試料ガスにおける露点温度以上に調整するものであることが望ましい。かかる温度調整手段としては、チューブ状体内を加熱及び/又は冷却し得るものを使用することができるが、一般には加熱するものが採用される。かかる温度調整手段としては、加熱されたオイル、水、気体などの流動体を循環させる温度調整手段や、リボンヒーター、コードヒーター、その他の電気的抵抗線を用いた温度調整手段を採用する事ができる。特に、電気的抵抗線を用いた温度調整手段にあっては、発熱量の調整が容易であり、中でもリボンヒーターはチューブ状体に対する取り付けが容易であることから望ましい。
かかる温度調整手段は、測定対象となる成分(排ガス中の成分)に応じて、チューブ状体の内部温度を最適な温度に調整するものであり、例えば排ガス中に含まれるホルムアルデヒドを測定する場合には、当該チューブ体内の温度を80℃〜120℃に調整する。
本発明に係るサンプリング導管は、上記の温度調整手段を備えることから、チューブ状体内を移動する排出ガスが移動中に冷却されることを阻止することができ、此により排出ガスに含まれる水分等がチューブ状体内で凝集することを阻止し、更に、凝集した水分中への水溶性化合物等の溶解も阻止することができる。
また、本発明に係るサンプリング導管は、これ(サンプリング導管)を自動車排気管のテールパイプに結合する為の結合部が、その軸方向一端側に設けられている。その結果、自動車の排気管に於けるテールパイプから排出されるガスは、直ちに本発明に係るサンプリング導管内(より具体的にはチューブ状体内)に導入されることになり、依って、自動車のテールパイプから排出されるガスを、そのままの温度で、即ち、何らかの成分が凝集又は溶解などすることなく、排出された時の成分及び成分比で、自動車排出ガス測定装置又は測定乃至検査用の保存装置に案内することができる。即ち、本発明に係るサンプリング導管では、温度調整手段と結合部とを備えることで、相乗的に、排出ガス中の成分を、一層正確に定量乃至測定することを可能とするものである。かかる結合部は、サンプリング導管とテールパイプとを着脱自在に結合し得るものが望ましく、例えば、ネジ構造、凹凸嵌合構造など、公知の手段乃至構造で形成するのが望ましい。また、測定対象となるガスのサンプル流量がごく僅かである場合には、テールパイプから分岐してサンプルガスを取り出すことが望ましい。この場合、テールパイプに至ったガスを、外気に排気される成分と、サンプリングするガスとに分岐する手段は、後述の実施形態(図2)に示すものの他、当該テールパイプに設けることのできる公知の手段乃至部材を採用することができる。
上記サンプリング導管では、チューブ状体の内部温度が、自動車排気管のテールパイプから排出された直後のガス排気温度と同じか、又はそれよりも僅かに高い温度に調整されることが望ましい。そこで、本発明に係るサンプリング導管の望ましい実施態様に於いては、チューブ状体の内部温度を常に露点温度よりも高く調整する。またチューブ状体の結合部寄りに、自動車排気管のテールパイプから排出される排出ガスの温度を検出する排出ガス温度検出手段を設けて、ガス排気温度を測定することもできる。
更に、上記サンプリング導管は、チューブ状体内部空間の温度を常に最適な条件に保つため、当該チューブ状体には、その内部空間の温度を検出する内部空間温度検出手段を設けることが望ましい。チューブ状体内を通過するガスの温度は、この内部空間温度検出手段で検出することができ、またテールパイプから排出された直後のガス排気温度は、前記排出ガス温度検出手段によって得ることができることから、常時又は随時、両検出手段から得られる値に基づき温度調整手段を操作することにより、自動車から排出され、自動車排出ガス測定装置等に導かれるガスの温度低下を阻止することができ、且つ此に基づく前記不利益を回避することができる。
上記自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管は、直接サンプリング法、稀釈サンプリング法(CVS法)、モーダルマスサンプリング法、ダイリューショントンネル法などの各種の方法において、自動車からの排出ガスを採取するために使用することができる。但し、直接サンプリング法に使用される場合には、一層顕著な効果を示すことができる。何故ならば、直接サンプリング法は、自動車のテールパイプから排出されるガスの一部を直接採取して測定乃至検査装置にそのまま導くことから、一般に、サンプリング流路中に於ける水溶性化合物等の溶解は大きく結果に影響することになるが、本発明に係るサンプリング導管を用いることで、かかる水溶性化合物等の溶解を阻止することができるためである。
そして、上記の直接サンプリング法に好適に使用される自動車排出ガス測定装置は、自動車排気管のテールパイプに直接結合されるサンプリング導管(望ましくは更にテールパイプに繋がるアダプタ)を一体形成してなり、当該サンプリング導管として本発明に係る前記の自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管が使用され、且つ前記温度調整手段を制御する温度制御装置を含んで構成される自動車排出ガス測定装置として形成することができる。
この直接サンプリング法に適した自動車排出ガス測定装置は、自動車の走行状態と同期させながら、目的成分濃度を連続的に直接測定することができ、測定濃度が高く、且つ構造が簡単である。そしてこの自動車排出ガス測定装置は、更に上記サンプリング導管を用いて形成されていることから、自動車から排出されるガスの温度の低下を阻止し、且つ温度低下に起因する排出ガス成分及び成分比の変化を無くして、一層正確に自動車排出ガスを測定乃至検査を行うことができる。依って、この自動車排出ガス測定装置は、特に濃度規制に対応する測定方法及び装置として望ましいものとなる。
本発明に係る自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管は、各種の自動車排出ガス測定装置に使用することができ、これら自動車排出ガス測定装置で測定乃至検査するに際して、特にサンプリング導管内における水分の凝集、及び凝集した水分への水溶性化合物等の溶解を無くして、正確に排出ガス中の成分を定量乃至測定することができるようになる。
以下図面に基づき、本発明に係る自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管、及び此を用いた自動車排出ガス測定装置の実施態様を具体的に説明する。
図1は、本発明に係る自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管の好ましい実施形態を示す軸方向断面図、図2はこのサンプリング導管を用いて形成された自動車排出ガス測定装置による測定・検査方法を示す略図である。
図1に示すサンプリング導管1は、自動車の排気管に於けるテールパイプ(図2に於ける51)から排出されるガス(排出ガス、即ち試料ガス)の全部又は一部を自動車排出ガス測定装置(図2に於ける52)に案内する為のチューブ状体2(即ち導管)として、ステンレスを用いて形成されたパイプが用いられており、またサンプリング導管1の軸方向一端部側(図面右側)には、自動車の排気管に於けるテールパイプにチューブ状体を繋げる為の結合部3として、袋ナットが設けられている。特にこの実施の形態に示す結合部3は、排気管のテールパイプ(図2の51)に結合することから、当該テールパイプ側には、結合部3(袋ナット)のネジ構造と相補的に螺合するネジ溝構造を設ける。即ち、このサンプリング導管1は、結合部3によってテールパイプに対して直接又は継ぎ手を介して結合されている。
そして、外径4mm、内径3.36mmのステンレスパイプを用いて形成された前記チューブ状体2の外周には、その全体に亘って、温度調整手段としてのリボンヒーター4(クレイボーン社製の型式B16−2)が均等に巻き付けられている。チューブ状体2はその肉厚が薄いことから熱伝導性に優れ、依ってリボンヒーター4による加熱を好適に行うことができる。このリボンヒーター4は、外部から供給される電気的エネルギーによって発熱し、当該チューブ状体2内を室温よりも20℃乃至200℃高い温度に調整できることから、温度調整手段(リボンヒーター4)の作動により、チューブ状体2の内部空間(即ち試料ガスの通過空間)内の温度を、流入・通過する試料ガスの温度、外気温、その他所望の事由に応じて、適宜調整する事が可能になる。その結果、例えば、チューブ状体2の内部空間全体の温度を、流入する試料ガスの露点温度以上、望ましくは流入する試料ガスの温度に一致させれば、チューブ状体2内における試料ガス中の水分等の凝集を無くすことができ、依って、テールパイプから排出されるガス成分などを正確に測定乃至検査することができる。
特に、この実施形態に示すように、チューブ状体2として肉薄のステンレスパイプを用いた場合には、リボンヒーター4によるチューブ状体2内部空間内の温度調整の応答性(レスポンス)を良くすることができ、またリボンヒーター4をチューブ状体2全体に均等に巻き付けることで、チューブ状体2内を一層均等な温度に保つことができる。
温度調整手段として用いられるリボンヒーター4による温度(発熱量)の調整方法としては、当業者が考え得る適宜方法を採用することができ、例えば、リボンヒーター4に供給する電気的エネルギーを適宜制御装置5などで調整することが考えられる。このような周知の温度調整手段を用いて形成されたサンプリング導管1においては、特に、測定対象となる試料・成分に応じて、当該サンプリング導管1内の温度を調整し得ることも特徴の1つとなる。
更に、本実施の形態に示すサンプリング導管1では、リボンヒーター4によるチューブ状体2内の調温具合を確認する為に、チューブ状体2の内部空間の温度を検出する内部空間温度検出手段として熱電対6が用いられている。そしてこの内部空間温度検出手段である熱電対6は、チューブ状体2内の排出側(即ち、自動車排出ガス測定装置側であり、図面においては左側)に設けられている。このように熱電対6を配置した場合、サンプリング導管1内(即ち、チューブ状体2内)に流入するガスの温度(即ち、テールパイプでの排気温度)を正確に把握しておけば、当該内部空間温度検出手段(熱電対6)が流入するガスの温度を示すように温度調整手段(リボンヒーター4)を操作することにより、当該チューブ状体2内全体の温度を、流入する試料ガスの温度に一致させたり、又はテールパイプ内を通過するガス温度よりも高くすることができ、それ故に測定・検査の正確性を向上させることができる。流入するガス温度の把握は、例えばサンプリング導管1の結合部3付近に設けた排出ガス温度検出手段(例えば熱電対)等により行うことができる。
特に、この実施の形態に示すように、本発明のサンプリング導管1に於いて、温度調整手段としてリボンヒーター4が使用され、内部空間温度検出手段として熱電対6が使用される場合、リボンヒーター4に於ける電源供給端7(通常はコネクターが存在する側)及び熱電対6に於ける信号受領端8(通常は検出器に接続される部分)は、サンプリング導管1の軸方向に於ける自動車排出ガス測定装置側(即ち、前記結合部3とは反対側)から引き出される事が望ましい。このように形成する事により、配線が自動車のテールパイプとの結合部3近辺に存在する事を無くすことができ、依ってテールパイプに対するサンプリング導管1の結合を容易に行うことができる。特にこの効果は、効率的且つ迅速に排ガス検査を行う上で重要である。
なお、本実施の形態に於いては、チューブ状体2の外側に巻かれたリボンヒーター4の外側は、金属製チューブから成る外郭9で覆われている。これにより、リボンヒーター4の損傷を極力回避することができる。またチューブ状体2と外郭9との間に形成される空間は、リング体10等によりパイプの前後で適宜閉塞することができる。
そして上記サンプリング導管1を用いて、図2に示すような自動車排出ガス測定装置を形成することができる。即ち、図2に於いて、自動車排出ガス測定装置は、自動車排気管のテールパイプ51に結合されるサンプリング導管1が一体形成されており、このサンプリング導管1として、前記図1に示したサンプリング導管1が使用されている。
この図2に示す自動車排出ガス測定装置52において、一体形成されるサンプリング導管1は、自動車排気管のテールパイプ51から試料ガスを取り入れる部分として機能し、その先端には、前記図1に示したような結合部3が形成されている。この結合部3は、自動車排気管のテールパイプ51に直接結合する分岐管に繋がっている。この分岐管は、サンプリング導管1の構成部材とも、サンプリング導管1と自動車排気管のテールパイプ51とを繋げるアダプターとみることもできるが、何れであってもサンプリング導管1が自動車排気管のテールパイプ51に直接結合しているとみることができる。そして、リボンヒーター4に於ける電源供給端7(通常はコネクターが存在する側)及び熱電対6に於ける信号受領端8(通常は検出器に接続される部分)は、サンプリング導管1における自動車排出ガス測定装置本体側から引き出され、何れも加熱制御装置5に繋げられている。この加熱制御装置5においては、熱電対6での検出結果に応じて、リボンヒーター4の発熱量、即ちリボンヒーター4に対する電力供給量を調整することができる。かかる加熱制御装置5は、自動車排出ガス測定装置の構成部品として設置することもできる。
このように形成された自動車排出ガス測定装置では、単に、サンプリング導管1の先端(結合部3)を自動車の排気管に於けるテールパイプ51に繋ぐだけで、自動車排出ガスを正確且つ迅速に測定することができる。
以下に示す実施例では、上記図1に示したサンプリング導管1を自動車排出ガス測定装置に直接繋げて、自動車ガス排出成分を測定した。本実施例では、測定開始前のサンプリング導管1の温度を、それぞれ常温(27℃)及び120℃にして実験を行い、自動車排出ガス測定装置で検出される、ガス排出成分中に含まれるホルムアルデヒド濃度の経時変化を対比した。この内、サンプリング導管が常温の例は、当然の事ながら温度調整手段(リボンヒーター4)が機能していない場合である。特に、この実施例に於いて、上記2つのサンプリング導管に導くガス(測定対象となるガス)は、主触媒を通過する前のものを使用した。そして、本実施例に於いては、120℃に加熱したサンプリング導管を用いて、排気管後のものと、主触媒を通過した後のガスもサンプリングして、水溶性化合物であるホルムアルデヒド濃度を測定した。
なお、試料ガスである自動車排出ガスは、テールパイプ出口に於いて120℃であった。この結果を図3に示す。図3中、「プローブ加熱」として示すグラフは、120℃に加熱したサンプリング導管を用いて、主触媒を通過する前のガスを検出した値を示しており、また「プローブ非加熱」として示すグラフは、常温(27℃)のサンプリング導管を用いて、主触媒を通過する前のガスを検出した値を示している。これらの値はガス中に含まれるホルムアルデヒドを検出した値(ppm)である。
自動車排出ガス測定装置は、株式会社堀場製作所製の「型番:MEXA−4000FT」を用いており、サンプル流量を5L/minとして測定した。
この結果(図3)からも明らかなように、本発明にかかるサンプリング導管1を用いた場合、即ち、試料ガスをテールパイプ51の出口温度のまま自動車排出ガス測定装置52に導いた場合には、従来、凝集した水に溶解してしまい、十分に検知することができなかったサンプリング位置(時間)でも、ホルムアルデヒド量を正確に測定乃至検出することができる。このことは、図3における「プローブ非加熱」で検出されるホルムアルデヒド濃度が、測定開始後、大凡100秒近辺から一旦減少しているのに対して、「プローブ加熱」で検出されるホルムアルデヒド濃度は、このような減少が生じることなく検出されていることからも明らかである。
そして、この実施例の結果から、上記ホルムアルデヒドの場合と同様に、他の水溶性成分、例えばアセトアルデヒド、ギ酸、二酸化窒素、二酸化硫黄、アンモニアなどについても、本発明のサンプリング導管を用いることにより正確に測定できることが推考できる。
サンプリング導管の好ましい実施形態を示す軸方向断面図。 図1のサンプリング導管を用いて形成された自動車排出ガス測定装置を示す 略図。 サンプルプローブ加熱非加熱によるHCHO計測挙動を示すグラフ。
符号の説明
1 サンプリング導管
2 チューブ状体
3 結合部
4 リボンヒーター
5 加熱制御装置
6 熱電対
9 外郭
51 テールパイプ
52 自動車排出ガス測定装置

Claims (6)

  1. 自動車排出ガス測定装置で測定乃至検査される排出ガスを案内するためのサンプリング導管であって、
    当該サンプリング導管は、排出ガスを案内するチューブ状体を基部とすると共に、軸方向一端側には自動車排気管のテールパイプに直接又は継ぎ手を介して結合する結合部が設けられており、且つ、当該チューブ状体の周囲には、当該チューブ状体の内部温度を室温よりも20℃乃至200℃高い温度に調整する温度調整手段が設けられている自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管。
  2. 前記温度調整手段は、チューブ状体の内部温度を露点温度以上に調整する請求項1記載のサンプリング導管。
  3. 前記チューブ状体には、前記結合部寄りに、自動車排気管のテールパイプから排出される排出ガスの温度を検出する排出ガス温度検出手段が設けられるており、前記温度調整手段は、排出ガス温度検出手段によって検出される温度と実質的に同じか又はそれ以上の温度にチューブ状体の内部空間を調整する請求項1又は2に記載の自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管。
  4. 前記チューブ状体には、その内部空間の温度を検出する内部空間温度検出手段が設けられている請求項1〜3の何れか一項に記載の自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管。
  5. 前記温度調整手段がリボンヒーターで、前記内部空間温度検出手段が熱電対であり、リボンヒーターに於ける電源供給端及び熱電対に於ける信号受領端は、共にサンプリング導管の軸方向に於ける自動車排出ガス測定装置側から引き出されている請求項3又は4に記載の自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管。
  6. 自動車排気管のテールパイプに直接結合されるサンプリング導管が一体形成されてなる自動車排出ガス測定装置であって、
    当該サンプリング導管として請求項1〜5の何れか一項記載の自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管が使用され、且つ前記温度調整手段を制御する温度制御装置を含んで構成される自動車排出ガス測定装置。
JP2004298753A 2004-03-26 2004-10-13 自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管 Pending JP2005308710A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004298753A JP2005308710A (ja) 2004-03-26 2004-10-13 自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004092196 2004-03-26
JP2004298753A JP2005308710A (ja) 2004-03-26 2004-10-13 自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005308710A true JP2005308710A (ja) 2005-11-04

Family

ID=35437640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004298753A Pending JP2005308710A (ja) 2004-03-26 2004-10-13 自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005308710A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013167492A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Horiba Ltd 排ガスサンプリング装置
CN115165479A (zh) * 2022-06-29 2022-10-11 南通宁测机电设备有限公司 一种便于收集尾气的汽车尾气排气测试提取装置
CN115855587A (zh) * 2023-02-28 2023-03-28 北京市机动车排放管理事务中心 一种采集汽车尾气醛酮污染物的装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54179191U (ja) * 1978-06-08 1979-12-18
JPS58151540A (ja) * 1982-03-05 1983-09-08 Toyota Motor Corp 排気ガス中の微粒子の測定装置
JPS62199660U (ja) * 1986-06-09 1987-12-19
JP2002055029A (ja) * 2000-08-09 2002-02-20 Horiba Ltd 排気ガスサンプリング装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54179191U (ja) * 1978-06-08 1979-12-18
JPS58151540A (ja) * 1982-03-05 1983-09-08 Toyota Motor Corp 排気ガス中の微粒子の測定装置
JPS62199660U (ja) * 1986-06-09 1987-12-19
JP2002055029A (ja) * 2000-08-09 2002-02-20 Horiba Ltd 排気ガスサンプリング装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013167492A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Horiba Ltd 排ガスサンプリング装置
US9335235B2 (en) 2012-02-14 2016-05-10 Horiba, Ltd. Exhaust gas sampling device
CN115165479A (zh) * 2022-06-29 2022-10-11 南通宁测机电设备有限公司 一种便于收集尾气的汽车尾气排气测试提取装置
CN115165479B (zh) * 2022-06-29 2023-04-21 南通宁测机电设备有限公司 一种便于收集尾气的汽车尾气排气测试提取装置
CN115855587A (zh) * 2023-02-28 2023-03-28 北京市机动车排放管理事务中心 一种采集汽车尾气醛酮污染物的装置
CN115855587B (zh) * 2023-02-28 2023-05-19 北京市机动车排放管理事务中心 一种采集汽车尾气醛酮污染物的装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8276438B2 (en) Method for verifying the aging condition of a catalytic converter on board a vehicle
JP6283742B2 (ja) 粒子フィルタを監視するための方法および装置
KR102316606B1 (ko) 3방 전치 촉매 변환기를 갖는 내연기관의 배기가스 후처리 시스템을 동작시키는 방법 및 배기가스 후처리 시스템
US5456124A (en) Probe for exhaust gas sampling
US20120023911A1 (en) Detection of exhaust particulate filter substrate failure
US20110232362A1 (en) Detection of exhaust filter effectiveness
US8302495B2 (en) Diluting sampler and a method for collecting and diluting a gaseous sample
US20010054281A1 (en) Non-engine based exhaust component rapid aging system
US5798270A (en) Assembly and method for monitoring hydrocarbon concentration in exhaust gas
BR102014014263A2 (pt) método e dispositivo para determinar o grau de eficiência de um dispositivo de purificação de gás e veículo motorizado, especialmente veículo comercial
JP4486799B2 (ja) 粒子状物質測定方法および装置
US8966965B2 (en) Selective catalytic reduction outlet mixing device
EP2981346B1 (en) Nox measuring system and method
JP2020528151A (ja) 排気ガスの気体種の濃度を光学的に測定する方法及びシステム
GB2590169A (en) System and method for monitoring exhaust gas
JP5563602B2 (ja) 排気システムを作動するための方法
CN101479574B (zh) 静压力管装置、方法和系统
US20190055872A1 (en) Catalyst deterioration detecting system and catalyst deterioration detecting method
JP2005308710A (ja) 自動車排出ガス測定装置用のサンプリング導管
US20140147339A1 (en) Diesel oxidation catalyst aging level determination using nox sensor no2 interference
JP4677462B2 (ja) ガス分析装置、及び当該ガス分析装置を用いたガスセルの圧力又は流量の制御方法
Hoard et al. NH 3 storage in sample lines
JP2011007534A (ja) ガス分析装置、及び当該ガス分析装置を用いたガスセルの圧力又は流量の制御方法
JP2018159274A (ja) 排気浄化装置
Sur et al. Laser-Based In-Exhaust Gas Sensor for On-Road Vehicles

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070713

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100525