JP2005308032A - 制振軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低荷重負荷時に制振効果が得られる一方、高荷重負荷時に取付相手部材に対する取付誤差を抑制することができる制振軸受を提供すること。
【解決手段】 軸受軌道輪4aの嵌合面4a1に低弾性体からなる制振部材5を突設し、制振部材5を圧縮して取付相手部材3の嵌合面3aと軸受軌道輪4aの嵌合面4a1とを接触させる。取付相手部材3又は軸受軌道輪4aに荷重が負荷されると、取付相手部材3及び軸受軌道輪4aの各嵌合面3a,4a1の面圧が制振部材5の弾性作用によって軽減され、取付相手部材3及び軸受軌道輪4aからなる振動系の固有振動数が増大するから、取付相手部材3及び軸受軌道輪4a間の振動減衰率が高められる。また、取付相手部材3及び軸受軌道輪4aの各嵌合面3a,4a1を接触させることで、取付相手部材3及び軸受軌道輪4a間の支持剛性が高められ、取付誤差が抑制される。
【選択図】図3

Description

本発明は、減速機等の駆動力伝達装置に使用される転がり軸受に関し、より詳しくは駆動力伝達装置に設けられた取付相手部材に対する転がり軸受の軸受軌道輪の嵌合面に、軸受軌道輪よりも低弾性体からなる制振部材を設けた制振軸受に関するものである。
自動車用トランスミッション等の減速機においては、図9に示すように、ギア1を有する回転軸2が、軸受ケース3に固定された転がり軸受4(玉軸受やころ軸受など)によって回転自在に軸支されている。ところで、図9のような減速機では、ギア1と図示外の他のギアとの噛み合わせにより軸系振動が発生する。かかる軸系振動は、転がり軸受4を介して軸受ケース3に伝達される。特に、転がり軸受4に対して低荷重を負荷した時(以下、低荷重負荷時と略す。)には、ギア1の歯当りが悪化して軸系振動が大きくなり、軸系振動に伴う異音が発生する。
従来は、図10に示すように、軸受ケース3の内径面3aと転がり軸受4の外径面4a1との間に、ゴム又は合成樹脂等の弾性体からなる制振部材5を設けることで、低荷重負荷時における軸系振動を吸収して異音を防止している(例えば特許文献1参照)。なお、転がり軸受4は、外輪4a、内輪4b、保持器4c及び転動体4dを主要な構成要素とし、制振部材5を外輪4aの外径面4a1に固着して、軸受ケース3の内径側に嵌合してある。
図9の転がり軸受4は、制振部材5を肉厚に形成することで、低荷重負荷時の制振効果を高めることができる。しかし、制振部材5は、肉厚に形成するほど、転がり軸受4に対して高荷重を負荷した時(以下、高荷重負荷時と略す。)の変形度合いが増大する。高荷重負荷時に制振部材5が大きく変形すると、軸受ケース3に対する転がり軸受4の取付誤差が増大し、却ってギア1の歯当り悪化を招くことになる。
特開平8−93759号公報
本発明は、斯かる実情に鑑み創案されたものであって、その目的は、低荷重負荷時に制振効果が効率良く得られる一方、高荷重負荷時に取付相手部材に対する取付誤差を抑制することができる制振軸受を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、取付相手部材に対する軸受軌道輪の嵌合面に軸受軌道輪よりも低弾性体からなる制振部材を突設し、制振部材を圧縮して取付相手部材の嵌合面と軸受軌道輪の嵌合面とを接触させるように構成したことを特徴としている。
本発明に係る制振軸受は、上記の如く構成され、軸受軌道輪の嵌合面に突設した制振部材を圧縮して、制振部材を圧縮して取付相手部材の嵌合面と軸受軌道輪の嵌合面とを接触させるようにしたから、取付相手部材又は軸受軌道輪に荷重が負荷されると、制振部材の弾性力が作用して取付相手部材及び軸受軌道輪の各嵌合面の面圧が軽減される。取付相手部材及び軸受軌道輪の各嵌合面の面圧が軽減されると、取付相手部材及び軸受軌道輪からなる振動系の固有振動数が増大するから、軸系振動は、取付相手部材及び軸受軌道輪間で伝達される際に減衰し易くなる。
一方、取付相手部材又は軸受軌道輪に負荷される荷重が低荷重である場合、即ち当該荷重が制振部材の弾性力と比較して十分に大きくない場合は、制振部材の弾性力によって取付相手部材及び軸受軌道輪の各嵌合面の面圧が大きく軽減されるから、軸系振動の減衰率が大きくなる。
他方、取付相手部材又は軸受軌道輪に負荷される荷重が高荷重である場合、即ち当該荷重が制振部材の弾性力と比較して十分に大きい場合は、制振部材の弾性力によって取付相手部材及び軸受軌道輪の各嵌合面の面圧が少ししか軽減されず、取付相手部材及び軸受軌道輪の各嵌合面に制振部材の弾性力よりも十分に大きな面圧が負荷される。このように取付相手部材及び軸受軌道輪の各嵌合面に大きな面圧が負荷されると、取付相手部材及び軸受軌道輪の支持剛性が高められ、取付相手部材及び軸受軌道輪の取付誤差が抑制される。
また、軸受軌道輪の嵌合面に突設した制振部材によって、取付相手部材の嵌合面と軸受軌道輪の嵌合面との間に隙間を形成し、制振部材に対して所望の荷重を負荷することで、軸受軌道輪の嵌合面を取付相手部材の嵌合面に接触させるように構成することもできる。この場合、軸受軌道輪又は取付相手部材を介して制振部材に低荷重を負荷すると、軸受軌道輪の嵌合面から突設した制振部材の弾性作用によって取付相手部材及び軸受軌道輪の嵌合面相互間に隙間が維持される一方、軸受軌道輪又は取付相手部材を介して制振部材に所望の荷重、即ち高荷重を負荷すると、軸受軌道輪の嵌合面に設けた制振部材が弾性的に圧縮され、取付相手部材及び軸受軌道輪の嵌合面同士が接触する。低荷重負荷時には、制振部材によって取付相手部材及び軸受軌道輪の嵌合面相互間に隙間が維持されるので、制振部材の弾性作用による制振効果が得られる一方、高荷重負荷時には、制振部材が弾性的に圧縮されて、取付相手部材及び軸受軌道輪の嵌合面同士が接触するので、取付相手部材による軸受軌道輪の支持剛性が高められ、取付相手部材に対する軸受軌道輪の取付誤差を抑制することができる。
さらに、軸受軌道輪の嵌合面に制振部材の取付部を凹状に設けておくと、制振部材を肉厚に形成することが可能になる。制振部材は、軸受軌道輪よりも低弾性体からなっているので、肉厚に形成するほど振動吸収作用が強まる。
本発明によれば、取付相手部材に対する軸受軌道輪の嵌合面に軸受軌道輪よりも低弾性体からなる制振部材を突設し、制振部材を圧縮して取付相手部材の嵌合面と軸受軌道輪の嵌合面とを接触させるように構成したから、低荷重負荷時には、制振部材の弾性力によって取付相手部材及び軸受軌道輪の各嵌合面の面圧が大きく軽減され、軸系振動の吸収作用が得られる一方、高荷重負荷時には、取付相手部材及び軸受軌道輪の各嵌合面に大きな面圧が負荷されるから、取付相手部材及び軸受軌道輪の支持剛性が高められ、取付相手部材及び軸受軌道輪の取付誤差を抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る制振軸受を実施するための最良の形態について説明する。
図1乃至図3は本発明に係る制振軸受の第1実施形態を示す概略断面図で、従来例と同様に自動車用トランスミッション等の減速機に適用した状態を示している。なお、図1乃至図3では、図10に示す従来例と共通する部位には同一符号を付している。すなわち、図1において、1はギア、2は回転軸、3は取付相手部材としての軸受ケース、4は本実施形態における制振軸受としての転がり軸受(以下、制振軸受4という。)、4aは軸受軌道輪としての外輪、4bは内輪、4cは保持器、4dは転動体、5は制振部材である。
第1実施形態に係る制振軸受4は、図1に示すように、外輪4aの外径面4a1に形成された取付部4a2に制振部材5を装着してある。外輪4aに形成された取付部4a2は、外輪4aの軸方向両端部から中央側へそれぞれ等距離離れた位置に、外輪4aの周方向全周に渡って凹溝状に形成してある。制振部材5は、外輪4aよりも低弾性の部材(例えば合成樹脂やゴム等)であって、外輪4aの取付部4a2に嵌合し得るように環状に形成され、外輪4aの外径面4a1から突出するように外輪4aの取付部4a2に嵌合してある。また、制振部材5は、軸系振動の吸収効率を高めるために厚肉に形成してあるが、外輪4aの凹溝状の取付部4a2に嵌合することで、外輪4aの外径面4a1からの突出長さを微小長さに抑えてある。
図2は図1の制振軸受4の要部拡大図である。制振軸受4が無負荷状態である場合、軸受ケース3の内径面3aと、外輪4aの外径面4a1との間には、外輪4aの外径面4a1から微小長さ突出した制振部材5によって、隙間6aが形成されている。回転軸2に対してラジアル方向(図の上下方向上向き)に荷重が負荷されると、当該荷重は、回転軸2から制振軸受4へ伝達され、外輪4a及び軸受ケース3の相互間で制振部材5の圧縮力として作用する。
図2の状態から制振軸受4にラジアル方向の低荷重が負荷されると、制振部材5は、当該低荷重によって殆んど圧縮されず、軸受ケース3及び外輪4aの相互間に形成された隙間6aが残る。低荷重負荷時にギア1の噛み合わせによって発生した軸系振動は、外輪4a及び軸受ケース3の相互間で、制振部材5の弾性作用によって吸収され、回転軸2から制振軸受4を介して軸受ケース3へ殆んど伝わらない。これにより低荷重負荷時に軸系振動に伴って発生していた異音を防止することができる。
図3は制振軸受4にラジアル方向の高荷重を負荷した状態を示す要部拡大図である。制振軸受4にラジアル方向の高荷重が負荷されると、制振部材5は、当該高荷重によって外輪4aの外径面4a1と同レベルまで圧縮され、軸受ケース3の内径面3aと、外輪4aの外径面4a1とが接触する。このとき、制振軸受4及び軸受ケース3の相互間では、外輪4aの外径面4a1及び制振部材5と、軸受ケース3の内径面3aとの間でラジアル方向の高荷重が伝達される。制振軸受4は、軸受ケース3の内径面3aに対して外輪4aの外径面4a1及び制振部材5を接触させることで、軸受ケース3による支持剛性が高められ、軸受ケース3に対する取付誤差を抑制することができる。これにより制振軸受4の内輪4bに装着した回転軸2がラジアル方向に軸振れしないので、高荷重負荷時におけるギア1の歯当りの悪化を防止することができる。
次に、図4及び図5を参照しつつ本発明に係る制振軸受の第2実施形態について説明する。なお、図4及び図5では、第1実施形態と共通する部位には同一符号を付している。また、第2実施形態に係る制振軸受4は、外輪4aに対する制振部材5の取付箇所が第1実施形態と相違しており、以下、この相違点を中心に説明する。
第2実施形態に係る制振軸受は、図4に示すように、外輪4aの外径面4a1の軸方向両端部、即ち外輪4aの端面4a3の外周縁に制振部材5の取付部4a2を段差状に形成して、制振部材5が外輪4aの外径面4a1からラジアル方向外側へ突出すると共に、外輪4aの端面4a3からスラスト方向へ突出するように装着されている。
すなわち、第2実施形態に係る制振軸受4は、軸受ケース3に対する外輪4aの嵌合面としての外径面4a1及び端面4a3に制振部材5を突設して、無負荷状態で、軸受ケース3の内径面3aと外輪4aの外径面4a1との間に隙間6aを形成すると共に、軸受ケース3の内壁面3bと外輪4aの端面4a3との間に隙間6bを形成するようになっている。
制振軸受4にスラスト方向の低荷重が負荷されると、制振部材5は、当該低荷重によってスラスト方向に殆んど圧縮されず、図4の如く軸受ケース3及び外輪4aの相互間に形成された隙間6bが残る。低荷重負荷時にギア1の噛み合わせによって発生した軸系振動は、外輪4a及び軸受ケース3の相互間で、制振部材5の弾性作用によって吸収され、回転軸2から軸受ケース3へ殆んど伝わらない。これにより低荷重負荷時における異音を防止することができる。
他方、制振軸受4にスラスト方向の高荷重が負荷されると、軸受ケース3の内壁面3b側に配設された一方の制振部材5は、図5に示すように、当該高荷重によってスラスト方向に外輪4aの端面4a3と同レベルまで圧縮され、軸受ケース3の内壁面3bと、外輪4aの端面4a3とが接触する。このとき、制振軸受4及び軸受ケース3の相互間では、外輪4aの端面4a3及び制振部材5と、軸受ケース3の内壁面3bとの間でスラスト方向の高荷重が伝達される。制振軸受4は、軸受ケース3の内壁面3bに対して外輪4aの端面4a3及び制振部材5を接触させることで、軸受ケース3による支持剛性が高められ、軸受ケース3に対する取付誤差を抑制することができる。これにより制振軸受4の内輪4bに装着した回転軸2がスラスト方向に軸振れしないので、高荷重負荷時におけるギア1の歯当りの悪化を防止することができる。
なお、第2実施形態に係る制振軸受4に対してラジアル方向の低荷重及び高荷重が負荷された場合については、第1実施形態に係る制振軸受4と同じ作用が得られるので、ここでは説明を省略する。
次に、図6及び図7を参照しつつ本発明に係る制振軸受の第3実施形態について説明する。なお、図6及び図7では、第1及び第2実施形態と共通する部位には同一符号を付している。また、第3実施形態に係る制振軸受4は、取付相手部材を回転軸2とし、軸受軌道輪を内輪4bとした点が第2実施形態と相違しており、以下、この相違点を中心に説明する。
第3実施形態に係る制振軸受4は、図6に示すように、内輪4bの内径面4b1の軸方向両端部、即ち内輪4bの端面4b3の外周縁に制振部材5の取付部4b2を段差状に形成して、制振部材5が内輪4bの内径面4b1からラジアル方向内側へ突出すると共に、内輪4bの端面4b3からスラスト方向へ突出するように装着されている。
すなわち、第3実施形態に係る制振軸受4は、回転軸2に対する内輪4bの嵌合面としての内径面4b1及び端面4b3に制振部材5を突設して、無負荷状態で、回転軸2の外径面2aと内輪4bの内径面4b1との間に隙間6cを形成すると共に、回転軸2に設けたフランジ部2bの端面2b1と内輪4bの端面4b3との間に隙間6dを形成するようになっている。
制振軸受4にラジアル方向及びスラスト方向の低荷重が負荷されると、制振部材5は、当該低荷重によってラジアル方向及びスラスト方向に殆んど圧縮されず、図6の如く回転軸2及び内輪4bの相互間に形成された隙間6c,6dが残る。低荷重負荷時にギア1の噛み合わせによって発生した軸系振動は、回転軸2及び内輪4bの相互間で、制振部材5の弾性作用によって吸収され、回転軸2から制振軸受4へ殆んど伝わらない。これにより低荷重負荷時における異音を防止することができる。
他方、制振軸受4にラジアル方向及びスラスト方向の高荷重が負荷されると、各制振部材5は、図7に示すように、ラジアル方向の高荷重によって内輪4bの内径面4b1と同レベルまで圧縮され、回転軸2の外径面2aと、内輪4bの内径面4b1とが接触する一方、回転軸2のフランジ部2b側に配設された一方の制振部材5は、スラスト方向の高荷重によって内輪4bの端面4b3と同レベルまで圧縮され、回転軸2のフランジ部2bの端面2b1と、内輪4bの端面4b3とが接触する。このとき、回転軸2及び制振軸受4の相互間では、ラジアル方向の高荷重が回転軸2の外径面2aと内輪4bの内径面4b1及び制振部材5との間で伝達され、また、スラスト方向の高荷重が回転軸2のフランジ部2bの端面2b1と内輪4bの端面4b3及び制振部材5との間で伝達される。制振軸受4は、回転軸2の外径面2aに対して内輪4bの外径面4b1及び制振部材5を接触させると共に、回転軸2のフランジ部2bの端面2b1に対して内輪4bの端面4b3及び制振部材5を接触させることで、回転軸2に対する支持剛性が高められ、回転軸2の取付誤差を抑制することができる。これにより回転軸2がラジアル方向及びスラスト方向に軸振れしないので、高荷重負荷時におけるギア1の歯当りの悪化を防止することができる。
以上、本発明の第1乃至第3実施形態につき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば上記各実施形態では、無負荷状態で、軸受軌道輪(外輪4a又は内輪4b)と、取付相手部材(軸受ケース3又は回転軸2)との間に隙間6a〜6dを形成してあるが、これらの隙間6a〜6dは無くても構わない。例えば、図2に示すように外輪4aの外径面4a1から制振部材5を突設し、制振部材5を外輪4aの外径面4a1と同レベルまで圧縮した状態で、制振軸受4を軸受ケース3に嵌合すると、図3のようになる。この場合、外輪4aの外径面4a1と軸受ケース3の内径面3aが常時接触することになるが、外輪4aの外径面4a1及び軸受ケース3の内径面3aの面圧が制振部材5の弾性作用によって軽減されて、外輪4a及び軸受ケース3からなる振動系の固有振動数が増大するから、外輪4a及び軸受ケース3の相互間で軸系振動が減衰し易くなる。低荷重負荷時には、外輪4aの外径面4a1及び軸受ケース3の内径面3aの面圧が制振部材5の弾性作用によって大きく軽減されるので、外輪4a及び軸受ケース3の相互間における軸系振動の減衰率が高くなる。他方、外輪4aの外径面4a1と軸受ケース3の内径面3aが常時接触しているので、高荷重負荷時に軸受ケース3に対する外輪4aの取付誤差が生じない。
また、上記各実施形態では、制振部材5として合成樹脂やゴム等の弾性体からなるものを挙げて説明しているが、制振部材5は、高剛性材料からなる外輪4a及び内輪4bよりも弾性力の強い材料であればよく、例えば鋳鉄材、合金材、樹脂材、ゴム材等の弾性材若しくはこれらの複合材で構成したり、或いは軸受軌道輪程度の高剛性を有する芯金を弾性材で被覆して構成しても構わない。
さらに、上記各実施形態では制振部材5を環状に形成してあるが、制振部材5は、環状に限らず種々の形状に形成することが可能である。例えば図8(A)のように、外輪4aの外径面4a1に孔状に形成した取付部4a2(図示略)を設けた場合は、制振部材5を取付部4a2(図示略)に嵌合する突片状に形成することもできる。この場合、複数個の制振部材5が外輪4aの周方向に所定の間隔を隔てて複数配列される。さらに、同図(B)のように、外輪4aの外径面4a1に螺旋溝に形成した取付部4a2(図示略)を設けた場合は、制振部材5を螺旋状に配設することもできる。この場合、制振部材5は、予め螺旋状に形成することもできるし、棒状に形成したものを螺旋状に曲げて配設することもできる。
さらにまた、外輪4a又は内輪4b等の軸受軌道輪の嵌合面に設けた取付部4a2,4b2は、環状溝、孔、螺旋溝に限らず凹状であれば、制振部材5を肉厚に形成して制振部材5の弾性作用を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る制振軸受を自動車用トランスミッション等の減速機に適用した状態を示す概略縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る制振軸受の要部拡大縦断面図であって、ラジアル方向に低荷重を負荷した状態を示している。 本発明の第1実施形態に係る制振軸受の要部拡大縦断面図であって、ラジアル方向に高荷重を負荷した状態を示している。 本発明の第2実施形態に係る制振軸受の要部拡大縦断面図であって、スラスト方向に低荷重を負荷した状態を示している。 本発明の第2実施形態に係る制振軸受の要部拡大縦断面図であって、スラスト方向に高荷重を負荷した状態を示している。 本発明の第3実施形態に係る制振軸受の要部拡大縦断面図であって、ラジアル方向及びスラスト方向に低荷重を負荷した状態を示している。 本発明の第3実施形態に係る制振軸受の要部拡大縦断面図であって、ラジアル方向及びスラスト方向に高荷重を負荷した状態を示している。 (A)(B)は、それぞれ本発明に係る制振軸受の変形例を示す概略側面図である。 従来例を示す概略縦断面図である。 従来例を示す要部拡大縦断面図である。
符号の説明
1 ギア
2 回転軸
3 軸受ケース
4 制振軸受
4a 外輪
4b 内輪
4c 保持器
4d 転動体
5 制振部材
6a〜6d 隙間

Claims (3)

  1. 取付相手部材に対する軸受軌道輪の嵌合面に軸受軌道輪よりも低弾性体からなる制振部材を突設し、制振部材を圧縮して取付相手部材の嵌合面と軸受軌道輪の嵌合面とを接触させるように構成したことを特徴とする制振軸受。
  2. 軸受軌道輪の嵌合面に突設した制振部材によって、取付相手部材の嵌合面と軸受軌道輪の嵌合面との間に隙間を形成し、制振部材に対して所望の荷重を負荷することで、軸受軌道輪の嵌合面を取付相手部材の嵌合面に接触させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の制振軸受。
  3. 前記軸受軌道輪の嵌合面に前記制振部材の取付部を凹状に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の制振軸受。
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