JP2005307135A - 重油類の脱硫方法 - Google Patents

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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

【課題】 現状において脱硫には多大な負担を強いられているにもかかわらず製品化された石油燃料中になお含まれる残留硫黄分は軽視できない問題点として残されており、これをより有効に除去することを課題とする。
【解決手段】 イオン交換作用と細孔を有する微粒子をコロイド状に分散混合させた水を重油類に混合するとともに、その混合液中に浸漬した電極に200V以上、望ましくは500〜8000Vのプラス電位を付与させ、これによって生じる凝集物を分離除去する。
その微粒子として、シリカに異種金属が結合した固体酸を有する微粒子を用いる。
また水に分散混合させる当該微粒子の混合比率を全量の1〜10W%とし、その混合水を重油類に混合する比率を全量の1〜30W%とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、重油類(A〜C重油等)中に含まれている硫黄成分を除去する方法に関する。
石油中の硫黄化合物は無機硫黄と有機硫黄に分類される。前者は硫化水素や元素状水素であり、またピロタイト(Fe)の状態で存在するとの説もあり、後者はメルカプタン、スルフィドチオフェンなどである。これらの硫黄化合物を除去する方法には、化学試薬による洗浄法と水素化脱硫法とがある。洗浄試薬としてはカセイソーダ水溶液や硫酸が用いられる。カセイソーダ水溶液は硫化水素や低分子量のメルカプタンを除去する働きがある。濃硫酸は有機硫黄化合物を溶解したり、スルホン化したうえで溶解したりする作用がある。しかしながら廃液スラッジを生じるのでその最終処分に難点があるうえコストが高く、精製油の効率が低い。これらの理由で硫黄洗浄法は近年あまり用いられず、代わって水素化脱硫法が主流となってきた。
この水素化脱硫法は、ニッケル、モリブデン、コバルト等の触媒により硫黄化合物を選択的に分解除去する方法である。すなわち油中のメルカプタン、モノスルフィド、チオフェンなどの硫黄化合物を上記触媒とともに高温高圧下で水素と反応させて、最終的に硫黄を分離するものである。
このような公知の脱硫手段によって、規格上の硫黄分0.5ないし3.5%以下(用途により異なる)は達成されているものの、依然として相当量の硫黄分が含まれており、これがなお腐食や大気汚染に関わる問題点として残されている。とりわけ重油の場合は、原油中に含まれる硫黄分が重質留分中に濃縮されているばかりか水素化脱硫自体が甚だ困難であるため、常圧残油の減圧蒸留により減圧残油(アスファルト分)を除いた留出油を水素化精製してから減圧残油と混合する(間接脱硫法)という甚だ非効率なものとなっている。さらに水素化脱硫のためには300〜400℃かつ30〜100気圧の高温高圧環境を必要とする。
それでもなお、製品化された化石燃料に残留している硫黄分は様々な弊害の要因となっているから、かかる燃料を燃焼したときの煙道ガスに含まれる硫黄酸化物の除去を排煙脱硫法、すなわち石灰スラリーに吸収させ石膏に化学変化させるなどの手段もとられている。
このように脱硫には多大な負担を強いられているにもかかわらず、製品化された石油燃料中になお含まれている残留硫黄分は軽視できない問題点として残されており、これをより有効に除去することが強く望まれているのが現状である。本発明はかかる問題点を解決することを課題とする。
イオン交換作用と細孔を有する微粒子をコロイド状に分散混合させた水を重油類に混合するとともに、その混合液中に浸漬した電極に200V以上、望ましくは500〜8000Vのプラス電位を付与させ、これによって生じる凝集物を分離除去する。
イオン交換作用と細孔を有する微粒子としては、シリカに異種金属が結合して固体酸を有し、これにNa等が配位したものなどが該当する。これは平均粒径20〜40nm程度のものが既に製品化されていて、低温示差熱分析と細孔分布測定により細孔を有することが知られている。またこれは約20〜30W%ほど水中に分散混合して半透明なコロイド液となり、Kなどのカチオンとイオン交換することも知られている。
実際に使用するコロイド状の水と微粒子との比率や重油類に混合する比率は次のような範囲のものにすることが望ましい。この範囲を逸脱すると、コロイド分散相を形成しなくなったりメリットを事実上喪失するからである。すなわち、水に分散混合させる当該微粒子の混合比率を全量の1〜10W%とし、その混合水を重油類に混合する比率を全量の1〜30W%とする。
凝集物を分離除去する手段は、自然放置による沈殿物除去、遠心分離、或いは濾過など、既知の方法を適宜選択すればよい。
作用
本発明によれば、甚だ簡単な工程で二次弊害を伴うことなく重油類に残留する硫黄成分を高度に除去することができる。その作用メカニズムの十分な解明は今後の課題であるが、およそ次のようなものであると推定される。すなわち、残留する硫黄Sがカチオンであれば当該微粒子に配位しているカチオンとイオン交換が行なわれ、SがアニオンとするとSiやNa等と反応し、細孔にトラップされる。結果として自然放置すれば、図示したような約95%の上液(処理重油)1と、その下の約3%の凝集沈殿物2と約2%の半透明水液3とに分かれることが確認されており、硫黄含有率が約2.3%のC重油を処理した場合では、上液1中の硫黄含有率は約0.09%、凝集沈殿物2中の硫黄含有率は約11%以上にも達していた。
また、コロイド媒体としての水と強制的に付与するプラス電荷とがこのようなSの分離作用に大きく関わっていることは、それらが結果を生むための必須用件であることからも明らかである。
発明の効果
既に述べたように本発明によれば、複雑かつ高コストな装置類を要することなく、甚だ簡単な工程で二次弊害をほとんど伴わずに重油類に残留する硫黄成分をきわめて高度に除去することができ、除去すべき凝集沈殿物もアスファルトとして有効利用することも可能であって、硫黄成分の燃焼に伴う腐食や汚染などの公害防止に大きく役立つ効果がある。
現状における最良の実施形態は、多数の気泡噴出孔を底部に設けた槽内に重油を充填してその中に所定間隔毎にマグネシウム電極を挿入し、1〜2サイクル/秒の1000Vのパルス状プラス電位を付与すると同時に、気泡注入と前記のような濃度約2%の水性複合コロイダルシリカを重油の約1/10量徐々に混合する。数分後にこれを遠心分離装置に移行させ、上澄液を脱硫重油として使用するとともに、凝集沈殿物をアスファルト化し、さらに分離した水性半透明液はコロイダルシリカとして再生し再使用する。
容量5l程度の簡易容器、電荷発生器、棒状電極、コンプレッサーなどの簡易装置を用いて上記のように小規模実施を試みた。使用した重油はサルファ濃度が2/2868%のc重油であり、その1/10量混合したコロイダル液は、平均粒径約30nmのシリカを複合化した無機酸化物微粒子を約20%含む水(商品名ファインカタロイドUSBB−120:触媒化成工業K.K製)の1/10希釈液である。3回、実施を試みたところ、約95%を占める上澄重油のサルファ濃度はそれぞれ0.0944%、0.895%、0.817%と、驚異的な低濃度となり、一方、凝集沈殿物側の方は11.5%のサルファ濃度となっていた。またそれから更に半透明のコロイダル水が分離した。
既に述べたように、本発明に用いられる材料及び装置は既製のものを使うことができ、大規模化も可能でコストパフォーマンスも良く、除去サルファを含む廃棄物のアスファルト化など有効利用も可能であるから、産業上の利用可能性は甚だ高いといえる。
重油に本発明の処理を施した後の形態を示す断面図
符号の説明
1……上液(処理重油)
2……凝集沈殿物
3……半透明水液

Claims (3)

  1. イオン交換作用と細孔を有する微粒子をコロイド状に分散混合させた水を重油類に混合するとともに、その混合液中に浸漬した電極に200V以上のプラス電位を付与させ、これによって生じる凝集物を分離除去することを特徴とする重油類の脱硫方法。
  2. 微粒子が、シリカに異種金属が結合した固体酸を有する微粒子である請求項1記載の重油類の脱硫方法。
  3. 水に分散混合させる当該微粒子の混合比率を全量の1〜10W%とし、その混合水を重油類に混合する比率を全量の1〜30W%とした請求項1又は請求項2記載の重油類の脱硫方法。
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