JP2005306307A - 車両 - Google Patents

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則男 福嶋
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Abstract

【課題】 フレーム構造を変更することなく、履帯張力調整用の増圧器をシリンダ装置に対して分離設置できる車両を提供する。
【解決手段】 下部走行体2は、本体フレーム11の中央部に上部旋回体を設置する中空状の旋回用コラム12を設け、本体フレーム11の左右両側部にトラックフレーム13を設ける。各トラックフレーム13の一端にスプロケット14を回転駆動可能に設け、各トラックフレーム13の他端にアイドラ16を前後方向移動可能にかつ回転自在に設け、各スプロケット14と各アイドラ16とに無端状の履帯を巻掛ける。各トラックフレーム13内に各アイドラ16を圧縮性流体圧により張出方向に付勢して各履帯に張力を付与するシリンダ装置21を設置し、旋回用コラム12内に、入力圧より増圧された油圧を各シリンダ装置21に出力して履帯張力を調整する増圧器25を設置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、履帯により走行する車両に関するものである。
走行フレームの一端にスプロケットを回転駆動可能に設け、走行フレームの他端にアイドラを前後方向移動可能にかつ回転自在に設け、これらのスプロケットとアイドラとに無端状の履帯を巻掛け、アイドラをスプリングによりシリンダ装置を介して張出方向に付勢して履帯に張力を付与するようにした車両において、スプロケットを駆動する走行用油圧モータの後進駆動圧を増圧器により増圧してシリンダ装置に出力することで、後進時の履帯張力を増大させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭58−53576号公報(第3頁、第4図)
特許文献1に示されるように履帯張力調整用の増圧器をシリンダ装置と分離して設置する場合は、その増圧器の設置スペースを確保するために、走行フレームを変更する必要がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、フレーム構造を変更することなく、履帯張力調整用の増圧器をシリンダ装置に対して分離設置できる車両を提供することを目的とするものである。
請求項1記載の発明は、下部走行体と、下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体とを有し、下部走行体は、本体フレームと、本体フレームの中央部に設けられ上部旋回体を設置する中空状の旋回用コラムと、本体フレームの左右両側部にそれぞれ設けられたトラックフレームと、各トラックフレームの一端にそれぞれ回転駆動可能に設けられたスプロケットと、各トラックフレームの他端にそれぞれ前後方向移動可能にかつ回転自在に設けられたアイドラと、各スプロケットと各アイドラとにそれぞれ巻掛けられた無端状の履帯と、各トラックフレーム内にそれぞれ設置され各アイドラを圧縮性流体圧により張出方向に付勢して各履帯に張力を付与するシリンダ装置と、旋回用コラム内にそれぞれ設置され入力圧より増圧された非圧縮性流体圧を各シリンダ装置に出力して履帯張力を調整する増圧器とを具備した車両であり、そして、下部走行体の本体フレームの中央部に設けられた上部旋回体設置用の旋回用コラム内の余剰スペースを有効利用して、履帯張力調整用の増圧器をシリンダ装置に対して分離設置したので、フレーム構造を変更する必要がない。また、下部走行体側の旋回用コラム内に増圧器を設置したので、増圧器に対する配管作業が容易であるとともに、増圧器の配管が上部旋回体の旋回動作の影響を受けることもない。
請求項2記載の発明は、本体フレームと、本体フレームの左右両側部にそれぞれ設けられたトラックフレームと、各トラックフレームの一端にそれぞれ回転駆動可能に設けられたスプロケットと、各トラックフレームの他端にそれぞれ前後方向移動可能にかつ回転自在に設けられたアイドラと、各スプロケットと各アイドラとにそれぞれ巻掛けられた無端状の履帯と、トラックフレーム内にそれぞれ設置され各アイドラを圧縮性流体圧により張出方向に付勢して各履帯に張力を付与するシリンダ装置と、トラックフレーム内であってシリンダ装置よりスプロケット側にそれぞれ設置され入力圧より増圧された非圧縮性流体圧を各シリンダ装置に出力して履帯張力を調整する増圧器とを具備した車両であり、そして、トラックフレーム内であって履帯に張力を付与するシリンダ装置よりスプロケット側の余剰スペースを有効利用して、履帯張力調整用の増圧器をシリンダ装置に対して分離設置したので、フレーム構造を変更する必要がない。
請求項1記載の発明によれば、下部走行体の本体フレームの中央部に設けられた上部旋回体設置用の旋回用コラム内の余剰スペースを有効利用して、履帯張力調整用の増圧器をシリンダ装置に対して分離設置したので、増圧器の設置に伴なうフレーム構造の変更を防止でき、増圧器を容易に設置できる。また、下部走行体側の旋回用コラム内に増圧器を設置したので、増圧器に対する配管作業を容易にできるとともに、増圧器の配管を上部旋回体の旋回動作から保護できる。
請求項2記載の発明によれば、トラックフレーム内であって履帯に張力を付与するシリンダ装置よりスプロケット側の余剰スペースを有効利用して、履帯張力調整用の増圧器をシリンダ装置に対して分離設置したので、増圧器の設置に伴なうフレーム構造の変更を防止でき、増圧器を容易に設置できる。
以下、本発明を、図1乃至図4に示された第1の実施の形態、図5乃至図7に示された第2の実施の形態、図8に示された第3の実施の形態を参照しながら説明する。
先ず、図1乃至図4に示される第1の実施の形態を説明する。
図4に示されるように、作業機械としての油圧ショベルは、履帯式の車両1をベースマシンとし、この車両1は、下部走行体2と、この下部走行体2上に旋回可能に設けられた上部旋回体3とを有し、上部旋回体3には、キャブ4、掘削用のフロント作業装置5およびエンジンにより油圧ポンプを駆動する動力装置6などが搭載されている。
図1および図2に示されるように、下部走行体2は、本体フレーム11の中央部に、上部旋回体3を設置する中空状の旋回用コラム12が設けられ、本体フレーム11の左右両側部にトラックフレーム13がそれぞれ設けられ、これらの各トラックフレーム13の一端に履帯駆動用のスプロケット14が走行用油圧モータ15によりそれぞれ回転駆動可能に設けられている。
一方、各トラックフレーム13の他端にアイドラ16が、各トラックフレーム13と一体のガイド部材13aに沿って前後方向移動可能な軸支部材16aによりそれぞれ回転自在に軸支され、これらの各スプロケット14と各アイドラ16とに無端状の履帯17(図4)がそれぞれ巻掛けられている。
各トラックフレーム13には、図4に示されるように、スプロケット14とアイドラ16との間で履帯17の下部を案内支持するトラックローラ18と、履帯17の上部を案内支持するキャリアローラ19とが、それぞれ回転自在に軸支されている。
また、左右の各トラックフレーム13内には、各アイドラ16を圧縮性流体圧により張出方向に付勢して各履帯17に張力を付与するシリンダ装置21がそれぞれ設置されている。これらの各シリンダ装置21は、アイドラ16を張出方向に弾力的に押圧するとともに履帯17に作用した衝撃を吸収する緩衝用のリコイルシリンダ機能を有している。
さらに、旋回用コラム12内には、上部旋回体3上に搭載された動力装置6の油圧ポンプから下部走行体2の走行用油圧モータ15などに作動油を供給するためのスイベルジョイント22がコラム中心部に配置されている。
また、旋回用コラム12内には、スイベルジョイント22と油圧配管23を介し接続されたマニフォールド24と、このマニフォールド24に取付けられて油圧回路接続された増圧器25とがそれぞれ設置されている。これらの増圧器25は、マニフォールド24を経て入力された入力圧より増圧された非圧縮性流体圧を油圧配管26により各シリンダ装置21に出力して履帯17の張力を調整するものである。走行用油圧モータ15とスイベルジョイント22は、油圧配管27により接続されている。
シリンダ装置21は、図3に示されるように、シリンダ本体31内に、ピストン32が、ピストン周面の凹溝33に嵌着されたシール34を介し、液密に摺動自在に嵌合され、このピストン32の片面にはロッド35が一体に設けられ、このロッド35は、図1に示されるようにシリンダ本体31の一端よりアイドラ方向に突出されており、そのロッド先端にアイドラ16の軸支部材16aが連結され、履帯17からの負荷を受ける。
シリンダ本体31内にてピストン32よりロッド35側に、油圧回路から非圧縮性流体としての油の供給を受ける第1の非圧縮性流体室としての第1の油室36aが設けられ、シリンダ本体31の一端には、第1の油室36aに油を供給する孔37が穿設されている。
シリンダ本体31内にてピストン32を基準として第1の油室36aとは反対側に、油の供給を受ける第2の非圧縮性流体室としての第2の油室36bが設けられている。
この第2の油室36bの左側部には、開口部41を有するピストン係止部を兼ねたダイヤフラム取付座部42が設けられ、このダイヤフラム取付座部42にダイヤフラム43が取付けられている。
このダイヤフラム43は、ゴムなどにより半球形状に形成された隔膜部材であり、シリンダ本体31内にてピストン32と対向して第2の油室36bを形成している。ダイヤフラム取付座部42には、第2の油室36bに油を供給する孔44が穿設されている。
シリンダ本体31内にてダイヤフラム43を基準として第2の油室36bとは反対側に、アキュムレータとして機能する圧縮性流体室としての気室45が設けられている。この気室45には、シリンダ本体31のヘッド側端に設けられた不活性ガス供給孔46を経て、圧縮性流体、例えば窒素ガスNなどの不活性ガスが充填されている。この不活性ガスは化学的に安定しているので、安定性の高いアキュムレータ機能を得られる。
このシリンダ装置21は、従来のリコイルシリンダと同様に、アイドラ16の軸支部材16aを張出し方向に弾力的に押圧しながら履帯17に作用した衝撃を吸収する緩衝用のリコイルシリンダとして機能するとともに、油室36a,36bに供給される油圧を制御することで、従来のアジャスタシリンダと同様に、履帯17の張力を調整する張り調整用のアジャスタシリンダとして機能するものである。
また、図3に示されるように、増圧器25は、シリンダ本体51内に大径室52および小径室53がそれぞれ形成され、これらの大径室52および小径室53に増圧ピストン54の大径部55および小径部56がそれぞれ液密に嵌合され、大径室52に設けられたポート57に油圧を供給すると、小径室53に設けられたポート58から、大径室52および小径室53の断面積比に反比例して増圧された油圧が出力されるものである。
次に、この図1乃至図4に示された第1の実施の形態の作用効果を説明する。
孔37,44に接続された油圧回路の切換弁(図示せず)を制御して、第1の油室36aと第2の油室36bとに対して油を給排制御すると、ピストン32のみを進退させ、位置決めすることができる。
そして、履帯17に作用した衝撃を吸収する緩衝用のリコイルシリンダとしての機能を説明すると、気室45内の不活性ガス圧が、ダイヤフラム43、第2の油室36b内の油を介しピストン32に作用して、そのロッド35をシリンダ本体31から押出す方向に弾力的に付勢し、一方、ロッド35の先端に、対向する方向の外力が作用すると、第2の油室36b内の油を介し、気室45に充填された不活性ガスを圧縮しながらピストン32が後退し、外力を吸収するリコイルスプリングとして機能する。
すなわち、気室45内の不活性ガス圧がピストン32のロッド35を押出す力により、アイドラ16の軸支部材16aを張出方向に弾力的に押圧し、履帯17に適度な張力を与えるが、履帯17が岩石などに乗上げる、岩石などを噛込むなどして、履帯17に衝撃が作用したときは、履帯17からアイドラ16に過度の負荷がかかるので、ピストン32は、気室45内の不活性ガスを圧縮しながら後退移動して、履帯17に作用した衝撃を吸収することができる。
また、履帯17の張力を調整する張り調整用のアジャスタシリンダとしての機能を説明すると、ポート57に接続された信号圧回路から増圧器25の大径室52への入力圧を制御すると、増圧ピストン54の大径部55と小径部56との径比に反比例して増圧された油圧が小径室53に発生し、シリンダ装置21の第1の油室36aに伝えられるので、孔44を回路的に閉じるとともに、増圧器25により第1の油室36aの油圧を調整することで、この第1の油室36aの油圧と、気室45内に充填された不活性ガス圧との相対的関係により、不活性ガス圧がピストン32のロッド35をシリンダ本体31から押出す力を調整して、履帯17の張力を調整する。
すなわち、増圧器25より第1の油室36aに供給される油圧を増加させると、その分、気室45内の不活性ガス圧がダイヤフラム43および第2の油室36bの油を介してピストン32のロッド35を押出そうとする力が減少され、一方、第1の油室36a内の油圧を低下させると、気室45内の不活性ガス圧が、ダイヤフラム43および第2の油室36b内の油を介してピストン32のロッド35を押出そうとする力が増加する。
このように、1本のシリンダ装置21に、緩衝用のリコイルシリンダとしての機能と、張り調整用のアジャスタシリンダとしての機能とを集約させたので、構造がシンプルになり、安価に提供できる。
さらに、アキュムレータ機能を内蔵化したシリンダ装置21を、外部からのアクセスが容易な下部走行体2のトラックフレーム13内に組込んだので、ガスチャージなどのメンテナンスを容易にできる。
また、下部走行体2の本体フレーム11の中央部に設けられた上部旋回体設置用の旋回用コラム12内の余剰スペースを有効利用して、履帯張力調整用の増圧器25をシリンダ装置21に対して分離設置したので、増圧器25の設置に伴なうフレーム構造の変更を防止でき、増圧器25を容易に設置できる。
さらに、下部走行体2側の旋回用コラム12内に増圧器25を設置したので、この増圧器25に対する油圧配管23,26の配管作業を容易にできるとともに、下部走行体2側のスイベルジョイント22から油の供給を受ける増圧器25の油圧配管23,26は、上部旋回体3の旋回動作の影響を受けないので、それらの油圧配管23,26を上部旋回体3の旋回動作から保護できる。
また、シリンダ本体31内に、ダイヤフラム43を介して、ピストン32が作動する部分と、不活性ガスが充填された気室45とを設けたので、気室45によりアキュムレータをコンパクトに内蔵化または一体化したシリンダ装置21を提供できる。さらに、ダイヤフラム43の周縁部はシリンダ本体31内に埋込まれており、ピストン32のシール34のようにシリンダ本体31に対し摺動する部材ではないので、第2の油室36bと気室45との間での相互の流体漏れを確実に防止でき、これらの流体漏れによるアキュムレータ機能の低下を防止できる。特に、ピストン32に、ロッド35から、こじれ方向の外力、モーメント荷重が作用したときも、ダイヤフラム43により気室45の気密性を確実に保つことができる。
次に、図5乃至図7に示された第2の実施の形態を説明する。なお、図4に示された油圧ショベルの説明は省略するが、必要に応じて図4を参照する。
図5および図6に示されるように、下部走行体2は、本体フレーム11の中央部に、上部旋回体3を設置する中空状の旋回用コラム12が設けられ、本体フレーム11の左右両側部にトラックフレーム13がそれぞれ設けられ、これらの各トラックフレーム13の一端に履帯駆動用のスプロケット14(図4)が走行用油圧モータによりそれぞれ回転駆動可能に設けられ、一方、各トラックフレーム13の他端にアイドラ16が、各トラックフレーム13と一体のガイド部材13aに沿って前後方向移動可能な軸支部材16aによりそれぞれ回転自在に軸支され、これらの各スプロケット14と各アイドラ16とに無端状の履帯17(図4)がそれぞれ巻掛けられている。
また、各トラックフレーム13内には、各アイドラ16を圧縮性流体圧により張出方向に付勢して各履帯17に張力を付与するシリンダ装置21aがそれぞれ設置されている。このシリンダ装置21aは、アイドラ16を張出方向に弾力的に押圧するとともに履帯17に作用した衝撃を吸収する緩衝用のリコイルシリンダ機能を有している。
さらに、旋回用コラム12内には、上部旋回体3上に搭載された動力装置6の油圧ポンプから下部走行体2の走行用油圧モータ15などに作動油を供給するためのスイベルジョイント22がコラム中心部に配置されている。
また、旋回用コラム12内には、スイベルジョイント22と油圧配管23を介し接続されたマニフォールド24と、このマニフォールド24に取付けられて油圧回路接続された増圧器25とが設置されている。この増圧器25は、マニフォールド24を経て入力された入力圧より増圧された非圧縮性流体圧としての油圧を油圧配管26により各シリンダ装置21aに出力して履帯17の張力を調整するものである。走行用油圧モータ15とスイベルジョイント22は、油圧配管27により接続されている。
シリンダ装置21aは、図7に示されるように、シリンダ本体31内に、ピストン32が、ピストン周面の凹溝33に嵌着されたシール34を介し、気密に摺動自在に嵌合され、このピストン32の片面にはロッド35が一体に設けられ、このロッド35は、図5に示されるようにシリンダ本体31の一端よりアイドラ方向に突出されており、そのロッド先端にアイドラ16の軸支部材16aが連結され、履帯17からの負荷を受ける。このロッド35は、長尺であるから、ガイド部材40により軸方向摺動自在に保持され、振れ防止されている。
シリンダ本体31内にてピストン32よりロッド35側に、油圧回路から非圧縮性流体としての油の供給を受ける非圧縮性流体室としての油室36が設けられ、シリンダ本体31の一端には、油室36に油を供給する孔37が穿設されている。
シリンダ本体31内にてピストン32を基準として油室36とは反対側に、アキュムレータとして機能する圧縮性流体室としての気室45が設けられている。この気室45には、シリンダ本体31のヘッド側端に設けられた不活性ガス供給孔46を経て、圧縮性流体としての気体、例えば窒素ガスNなどの不活性ガスが充填されている。この不活性ガスは化学的に安定しているので、安定性の高いアキュムレータ機能を得られる。
シリンダ装置21aは、従来のリコイルシリンダと同様に、アイドラ16の軸支部材16aを張出し方向に弾力的に押圧しながら履帯17に作用した衝撃を吸収する緩衝用のリコイルシリンダとして機能するとともに、油室36に供給される油圧を制御することで、従来のアジャスタシリンダと同様に、履帯17の張力を調整する張り調整用のアジャスタシリンダとして機能するものである。
また、図7に示されるように、増圧器25は、シリンダ本体51内に大径室52および小径室53がそれぞれ形成され、これらの大径室52および小径室53に増圧ピストン54の大径部55および小径部56がそれぞれ液密に嵌合され、大径室52に設けられたポート57に油圧を供給すると、小径室53に設けられたポート58から、大径室52および小径室53の断面積比に反比例して増圧された油圧が出力されるものである。
次に、この図5乃至図7に示された第2の実施の形態の作用効果を説明する。
先ず、履帯17に作用した衝撃を吸収する緩衝用のリコイルシリンダとしての機能を説明すると、気室45内の不活性ガス圧がピストン32に作用して、そのロッド35をシリンダ本体31から押出す方向に付勢し、一方、ロッド35の先端に、対向する方向の外力が作用すると、気室45に充填された不活性ガスを圧縮しながらピストン32が後退し、外力を吸収するリコイルスプリングとして機能する。
すなわち、気室45内の不活性ガス圧がピストン32のロッド35を押出す力を利用してリコイルシリンダ機能を発揮すると、アイドラ16の軸支部材16aを張出し方向に弾力的に押圧し、履帯17に適度な張力を与えるが、履帯17が岩石などに乗上げる、岩石などを噛込むなどして、履帯17に衝撃が作用したときは、履帯17からアイドラ16に過度の負荷がかかるので、ピストン32は、気室45内の不活性ガスを圧縮しながら後退移動して、履帯17に作用した衝撃を吸収することができる。
また、履帯17の張力を調整する張り調整用のアジャスタシリンダとしての機能を説明すると、ポート57に接続された信号圧回路から増圧器25の大径室52への入力圧を制御すると、増圧ピストン54の大径部55と小径部56との径比に反比例して増圧された油圧が小径室53に発生し、油室36に伝えられるので、この増圧器25により油室36の油圧を調整することで、この油室36の油圧と、気室45内に充填された不活性ガス圧との相対的関係により、ピストン32のロッド35をシリンダ本体31から押出す力を調整して、履帯17の張力を調整する。
すなわち、増圧器25よりシリンダ装置21aの油室36に供給される油圧を増加させると、その分、気室45内の不活性ガス圧がピストン32のロッド35を押出そうとする力が減少され、一方、油室36の油圧を減少させると、気室45内の不活性ガス圧がピストン32のロッド35を押出そうとする力が増加する。
このように、1本のシリンダ装置21aに、緩衝用のリコイルシリンダとしての機能と、張り調整用のアジャスタシリンダとしての機能とを集約させたので、構造がシンプルになり、安価に提供できる。
さらに、アキュムレータ機能を内蔵化したシリンダ装置21aを、外部からのアクセスが容易な下部走行体2のトラックフレーム13内に組込んだので、ガスチャージなどのメンテナンスを容易にできる。
また、下部走行体2の本体フレーム11の中央部に設けられた上部旋回体設置用の旋回用コラム12内の余剰スペースを有効利用して、履帯張力調整用の増圧器25をシリンダ装置21に対して分離設置したので、増圧器25の設置に伴なうフレーム構造の変更を防止でき、増圧器25を容易に設置できる。
さらに、シリンダ本体31内に、ピストン32を介して、油の供給を受ける油室36と、不活性ガスが充填された気室45とを設けたので、気室45によりアキュムレータをコンパクトに内蔵化または一体化したシリンダ装置21aを提供できる。さらに、シリンダ本体31のヘッド側にアキュムレータ部分の気室45と不活性ガス供給孔46を設置するため、若干の材料費および加工費のコストアップで済み、独立したアキュムレータを必要としない分、全体としてはコストダウンを図れる。
次に、図8に示された第3の実施の形態を説明する。なお、第1および第2の実施の形態と同様の部分には、同一符号を付して、その説明を省略する。
本体フレーム11の左右両側部にトラックフレーム13がそれぞれ設けられ、これらの各トラックフレーム13の一端にスプロケット14がそれぞれ回転駆動可能に設けられ、各トラックフレーム13の他端にアイドラ16が、各トラックフレーム13と一体のガイド部材13aに沿って前後方向移動可能な軸支部材16aによりそれぞれ回転自在に軸支され、これらの各スプロケット14と各アイドラ16とに無端状の履帯(図示せず)がそれぞれ巻掛けられている。
各トラックフレーム13内は、複数の補強板61により複数の室62,63,64に区画形成され、それらの中央の室63内には、各アイドラ16を圧縮性流体圧により張出方向に付勢して各履帯に張力を付与するシリンダ装置21bがそれぞれ設置されている。これらのシリンダ装置21bの内部構造およびそれらの作動は、図3または図7に示されたものと同様であるので、その説明を省略するが、そのロッド35は、長尺であるから、室62,63内に設けられたガイド部材65,66により軸方向摺動自在に保持され、振れ防止されている。
さらに、各トラックフレーム13内であってシリンダ装置21bよりスプロケット14側に位置する室64内に、スイベルジョイント(図示せず)と油圧配管(図示せず)を介し接続されたマニフォールド24が取付板67によりそれぞれ固定され、これらのマニフォールド24に増圧器25がそれぞれ取付けられて油圧回路接続されている。これらの増圧幅器25の内部構造およびそれらの作動は、図3または図7に示されたものと同様であるので、その詳細な説明は省略するが、これらの増圧器25は、マニフォールド24を経て入力された入力圧より増圧された油圧を油圧配管(図示せず)により各シリンダ装置21bに出力して履帯張力を調整する。
この第3の実施の形態は、トラックフレーム13内であって履帯に張力を付与するシリンダ装置21bよりスプロケット14側の余剰スペースを有効利用して、履帯張力調整用の増圧器25をシリンダ装置21bに対して分離設置したので、増圧器25の設置に伴なうフレーム構造の変更を防止でき、増圧器25を容易に設置できる。
本発明に係る車両の第1の実施の形態を示す平面図である。 同上車両の側面図である。 同上車両に設けられたシリンダ装置および増圧器の断面図である。 同上車両で構成された油圧ショベルの斜視図である。 本発明に係る車両の第2の実施の形態を示す平面図である。 同上車両の側面図である。 同上車両に設けられたシリンダ装置および増圧器の断面図である。 本発明に係る車両の第3の実施の形態を示す斜視図である。
符号の説明
1 車両
2 下部走行体
3 上部旋回体
11 本体フレーム
12 旋回用コラム
13 トラックフレーム
14 スプロケット
16 アイドラ
17 履帯
21,21a,21b シリンダ装置
25 増圧器

Claims (2)

  1. 下部走行体と、
    下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体とを有し、
    下部走行体は、
    本体フレームと、
    本体フレームの中央部に設けられ上部旋回体を設置する中空状の旋回用コラムと、
    本体フレームの左右両側部にそれぞれ設けられたトラックフレームと、
    各トラックフレームの一端にそれぞれ回転駆動可能に設けられたスプロケットと、
    各トラックフレームの他端にそれぞれ前後方向移動可能にかつ回転自在に設けられたアイドラと、
    各スプロケットと各アイドラとにそれぞれ巻掛けられた無端状の履帯と、
    各トラックフレーム内にそれぞれ設置され各アイドラを圧縮性流体圧により張出方向に付勢して各履帯に張力を付与するシリンダ装置と、
    旋回用コラム内にそれぞれ設置され入力圧より増圧された非圧縮性流体圧を各シリンダ装置に出力して履帯張力を調整する増圧器と
    を具備したことを特徴とする車両。
  2. 本体フレームと、
    本体フレームの左右両側部にそれぞれ設けられたトラックフレームと、
    各トラックフレームの一端にそれぞれ回転駆動可能に設けられたスプロケットと、
    各トラックフレームの他端にそれぞれ前後方向移動可能にかつ回転自在に設けられたアイドラと、
    各スプロケットと各アイドラとにそれぞれ巻掛けられた無端状の履帯と、
    トラックフレーム内にそれぞれ設置され各アイドラを圧縮性流体圧により張出方向に付勢して各履帯に張力を付与するシリンダ装置と、
    トラックフレーム内であってシリンダ装置よりスプロケット側にそれぞれ設置され入力圧より増圧された非圧縮性流体圧を各シリンダ装置に出力して履帯張力を調整する増圧器と
    を具備したことを特徴とする車両。
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