本発明は、被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗浄ブラシに関するものである。主に、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用するものである。
被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗浄ブラシに関しては、ブラシ片の材質に、さまざまな改良がなされ、合成樹脂繊維、布、フィルム状樹脂組成物、合成樹脂発泡体等に関して、各種の提案がされてある。ところで、合成樹脂繊維は洗浄性が極めて良好で、洗い残しが少ないが、被洗浄面に傷を付けやすく、洗浄時の音が大きいという特徴を有している。布は、被洗浄面に柔らかく接触する為、被洗浄面に傷を付けにくく、洗浄性が良好だが、洗い残しが有り、耐久性が低く、高価格であるという特徴を有している。フィルム状樹脂組成物は、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、かつ洗浄性が良好だが、毛腰が弱く、耐久性が低いという特徴を有している。合成樹脂発泡体は、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくいが、洗浄性が低く、洗浄時の音が大きいという特徴を有している。
従来のブラシ片の材質は、上記の如くの特徴を有しているが、フィルム状樹脂組成物においては、例えば、ポリプロピレンブロックポリマー98〜55重量部と低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンの内、少なくとも1種45〜2重量部配合した樹脂組成からなるブラシ用毛材が、特開2002−315627号公報に、開示されてある。前記公報に使用されてあるフィルム状樹脂組成物は、所定の樹脂組成に配合された材料を、溶融押出成形と呼ばれる製法にて、フィルム状樹脂組成物に成形し、幅方向に折りたたまれた長尺のシート状に形成後、先端部を長手方向に細分割加工して形成されてある。
また、合成樹脂発泡体においては、例えば、長尺の発泡材を使用したブラシ片からなるチャンネルブラシを、台座に巻き付けた洗浄ブラシが、特開2003−344号公報に開示されてある。前記公報に使用されてあるブラシ片は、所定の合成樹脂の中にあらかじめ発泡剤を配合した後、一般的に、溶融発泡成形と呼ばれる製法にて、概ブロック状に形成後、所定の形状にスライス、及びカッティングされて形成される。
特開2002−315627号公報
特開2003−344号公報
従来の洗浄ブラシに関しては、ブラシ片の材質に関して、上記の如くの改良がされてあるが、合成樹脂繊維は被洗浄面に傷を付けやすいという課題を有している。また、布は、洗い残しが有り、耐久性が低く、高価格であるという課題を有している。また、フィルム状樹脂組成物は、耐久性が低いという課題を有している。また、合成樹脂発泡体は、洗浄性が低いという課題を有している。本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくいという合成樹脂発泡体の有する特徴を活用できると共に、フィルム状樹脂組成物が有する特徴である高い洗浄性を活用できる洗浄ブラシを、提供することを目的としている。
本発明にかかる洗浄ブラシは、次のように構成したものである。
(1)被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗浄ブラシにおいて、前記洗浄ブラシは台座、チャンネルブラシ、及び止め金具より形成されてあり、前記チャンネルブラシはブラシ片、芯線、及び帯状体より形成されてあり、前記ブラシ片は、長尺形状のフィルム状樹脂組成物、及び平板状の合成樹脂発泡体より形成されてあり、前記長尺形状のフィルム状樹脂組成物、及び前記平板状の合成樹脂発泡体を重ね合わせると共に、前記芯線、及び前記帯状体に挟み付けて折り込んで前記チャンネルブラシを形成した後、前記チャンネルブラシが、前記台座に巻き付けて前記止め金具にて固定されてあるものである。
(2)上記(1)記載の洗浄ブラシにおいて、前記チャンネルブラシに形成されてある前記長尺形状のフィルム状樹脂組成物、及び前記平板状の合成樹脂発泡体は、段差を有して異なる毛丈に形成されてあるものである。
本発明の洗浄ブラシは、次に示すような効果を得ることができる。なお、説明にあたっては、請求項の番号と同じ番号を付して説明する。
(1)洗浄ブラシは、フィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体を重ね合わせた後、芯線、及び帯状体に挟み付けて折り込まれて形成されてあるチャンネルブラシが、台座の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けて形成されてある。その為、洗浄ブラシは、被洗浄面にたいして、フィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体を、連続的、かつ同時に接触させる事ができる。その為、被洗浄面に付着した汚れ等にたいして、フィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体からなるブラシ片が、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
また、フィルム状樹脂組成物は、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、かつ洗浄性が良好であるという特徴を有していると共に,合成樹脂発泡体は、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくいという特徴を有している為、洗浄ブラシは、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、洗浄性が良好であり、かつ耐久性が良好であるという特徴を有する事ができる。また、フィルム状樹脂組成物の有する、毛腰が弱く、耐久性が低いという特徴を、耐久性が良好であるという特徴を有する合成樹脂発泡体が、補う事ができる。また、合成樹脂発泡体の有する、洗浄性が低く、洗浄時の音が大きいという特徴を、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、かつ洗浄性が良好であるという特徴を有するフィルム状樹脂組成物が、補う事ができる。
また、ブラシ片に、合成樹脂発泡体が使用されてある為、フィルム状樹脂組成物の有する毛腰の弱さを、補強する事ができると共に、フィルム状樹脂組成物の有する洗浄性の高さを、より高める事ができ、高い耐久性を有することができる。
さらにまた、洗浄ブラシは、チャンネルブラシを、台座の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けて形成した後、止め金具に形成されてある爪にて固定されてある為、製作を、迅速、かつ安価にすることができる。
(2)洗浄ブラシは、フィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体を、段差を有するように、重ね合わせた後、芯線、及び帯状体に挟み付けて折り込まれて形成されてあるチャンネルブラシが、台座の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けて形成されてある。その為、洗浄ブラシは、被洗浄面にたいして、フィルム状樹脂組成物のみを連続的に接触させる事ができると共に、フィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体を、連続的、かつ同時に接触させる事ができる。その為、被洗浄面に付着した汚れ等にたいして、段差を有して異なる毛丈に形成されてあるフィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体からなるブラシ片が、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
また、洗浄ブラシは、段差を有して異なる毛丈に形成されてあるフィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体からなるブラシ片が形成されてある為、使用する目的や形態に応じて、適時、洗浄ブラシを被洗浄面にたいして接触させる押込み探さを設定する事により、フィルム状樹脂組成物のみを接触させる使用方法、及びフィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体を同時に接触させる使用方法を選択する事ができる。その為、例えば、フィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体を同時に接触させる使用方法を、所定時間設定した後、フィルム状樹脂組成物のみを接触させる使用方法を所定時間設定する等、適時、設定する事ができる。
(2)他の実施の形態として、合成樹脂発泡体にたいして、フィルム状樹脂組成物を両側から挟み付けるように重ね合わせた後、芯線、及び帯状体に挟み付けて折り込まれて形成されてあると共に、フィルム状樹脂組成物、及び合成樹脂発泡体が、段差を有して異なる毛丈に形成されてあるチャンネルブラシが使用されてある場合においては、洗浄ブラシは、合成樹脂発泡体が、フィルム状樹脂組成物により、両側から挟み付けられて形成されてある為、洗浄ブラシの使用時において、洗浄水等の水分により、合成樹脂発泡体が、互いに、貼り付く事を防止できる。その為、寒冷地等における凍結により、合成樹脂発泡体が、互いに貼り付くことが無い。また、互いに、貼り付く事を防止できる為、被洗浄面の洗浄残りが発生する事が無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくいという合成樹脂発泡体の有する特徴を活用できると共に、フィルム状樹脂組成物が有する特徴である高い洗浄性を活用できる洗浄ブラシを提供するという目的を、被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の洗浄ブラシにおいて、前記洗浄ブラシは台座、チャンネルブラシ、及び止め金具より形成されてあり、前記チャンネルブラシは、ブラシ片、芯線、及び帯状体より形成されてあり、前記ブラシ片は、長尺形状のフィルム状樹脂組成物、及び平板状の合成樹脂発泡体より形成されてあり、前記長尺形状のフィルム状樹脂組成物、及び前記平板状の合成樹脂発泡体を重ね合わせると共に、前記芯線、及び前記帯状体に挟み付けて折り込んで前記チャンネルブラシを形成した後、前記チャンネルブラシが、前記台座に巻き付けて前記止め金具にて固定されてある構成において実現した。
図1から図6にて実施例1を示す。図1は、本発明の洗浄ブラシを、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を前面側から見た斜視図である。図1において、1は洗浄ブラシ、2は台座、3は止め金具、4はチャンネルブラシ、7はブラシ片である。図2は、図1に使用するチャンネルブラシの断面図である。図2において、5は芯線、6は帯状体、17はフィルム状樹脂組成物、27は合成樹脂発泡体である。図3は、図2に使用するフィルム状樹脂組成物を前面側から見た斜視図である。図3において、9は細分割部である。図4は、図2に使用する合成樹脂発泡体を前面側から見た斜視図である。図4において、10はスリットである。図5は、図1に使用する台座を、前面側から見た斜視図である。図5において、91は爪、92はネジである。図6は、図1の洗浄ブラシの製造状態を、前面側から見た斜視図である。図6において、90は基台、97は縦ロール、98は横ロールである。
洗浄ブラシ1は、図1の如く、台座2、チャンネルブラシ4、及び止め金具3より構成されてある。台座2は、図5の如く、略円筒形状からなり、外周の両端部には、爪91を有する止め金具3が、ネジ92にて組みつけられて形成されてある。チャンネルブラシ4は、図2の如く、ブラシ片7、芯線5、及び帯状体6より形成されてあり、ブラシ片7は、フィルム状樹脂組成物17、及び合成樹脂発泡体27を重ね合わせて形成されてある。また、チャンネルブラシ4は、フィルム状樹脂組成物17、及び合成樹脂発泡体27を重ね合わせた後、芯線5、及び帯状体6に挟み付けて折り込まれて形成されてある。また、洗浄ブラシ1は、図1の如く、チャンネルブラシ4を、台座2の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けると共に、止め金具3に形成されてある爪91にて固定されて形成されてある。
ブラシ片7に使用されてあるフィルム状樹脂組成物17は、図3の如く、幅方向に折りたたまれた長尺のシート状に形成されてあり、長手方向の両端部には、長手方向に細分割加工した細分割部9が、形成されてある。また、フィルム状樹脂組成物17は、所定の樹脂組成に配合された材料を、溶融押出成形と呼ばれる製法にて成形し、幅方向に折りたたまれた長尺のシート状に形成後、画端部を長手方向に細分割加工されてある。また、フィルム状樹脂組成物17は、ポリプロピレンブロックポリマー、及び低密度ポリエチレンを、所定重量部配合して形成されてある。
また、ブラシ片7に使用されてある合成樹脂発泡体27は、図4の如く、平板状に形成されてあり、複数のスリット10が、外端部から中央部に向かって、形成されてある。また、合成樹脂発泡体27は、所定の合成樹脂の中にあらかじめ発泡剤を配合した後、一般的に溶融発泡成形と呼ばれる製法にて、概ブロック状に形成後、所定の形状にスライス、及びカッティングされて平板状に形成されてある。また、合成樹脂発泡体27は、所定密度に設定されたポリエチレンからなる独立気泡発泡体が、使用されてある。
また、フィルム状樹脂組成物17は、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、かつ洗浄性が良好であるという特徴を有していると共に、合成樹脂発泡体27は、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくいという特徴を有している。
次に、洗浄ブラシ1の製造方法を説明する。まず、図6の如く、断面が概コの字形状の長尺の帯状体6にたいして、フィルム状樹脂組成物17、及び合成樹脂発泡体27の中央部が、帯状体6の上部になるように、重ね合わせて設置し、縦ロール97を使用して、芯線5にてフィルム状樹脂組成物17、及び合成樹脂発泡体27を挟み付けると共に、芯線5を概コの字形状の帯状体6の内部に押し込む。次に、帯状体6の両側に形成された横ロール98を使用して、帯状体6を両側から、かしめる。その結果、図2の如く、中央部が帯状体6、及び芯線5に挟み付けられて折り込まれたフィルム状樹脂組成物17、及び合成樹脂発泡体27からなるブラシ片7を有するチャンネルブラシ4が形成される。次に、図1の如く、チャンネルブラシ4を、台座2の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付け、止め金具3に形成されてある爪91にて固定する。上記の如くの方法により、台座2の外周に、チャンネルブラシ4が装着された洗浄ブラシ1が、形成される。
実施例1の洗浄ブラシ1は、上記の如くの構成となっているので、洗浄ブラシ1は、フィルム状樹脂組成物17、及び合成樹脂発泡体27を重ね合わせた後、芯線5、及び帯状体6に挟み付けて折り込まれて形成されてあるチャンネルブラシ4が、台座2の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けて形成されてある。その為、洗浄ブラシ1は、被洗浄面にたいして、フィルム状樹脂組成物17、及び合成樹脂発泡体27を、連続的、かつ同時に接触させる事ができる。その為、被洗浄面に付着した汚れ等にたいして、フィルム状樹脂組成物17、及び合成樹脂発泡体27からなるブラシ片7が、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
また、フィルム状樹脂組成物17は、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、かつ洗浄性が良好であるという特徴を有していると共に、合成樹脂発泡体27は、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくいという特徴を有している為、洗浄ブラシ1は、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、洗浄性が良好であり、かつ耐久性が良好であるという特徴を有する事ができる。また、フィルム状樹脂組成物17の有する、毛腰が弱く、耐久性が低いという特徴を、耐久性が良好であるという特徴を有する合成樹脂発泡体27が、補う事ができる。また、合成樹脂発泡体27の有する、洗浄性が低く、洗浄時の音が大きいという特徴を、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、かつ洗浄性が良好であるという特徴を有するフィルム状樹脂組成物17が、補う事ができる。
また、ブラシ片7に、合成樹脂発泡体27が使用されてある為、フィルム状樹脂組成物17の有する毛腰の弱さを、補強する事ができると共に、フィルム状樹脂組成物17の有する洗浄性の高さを、より高める事ができ、高い耐久性を有することができる。
さらにまた、洗浄ブラシ1は、チャンネルブラシ4を、台座2の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けて形成した後、止め金具3に形成されてある爪91にて固定されてある為、製作を、迅速、かつ安価にすることができる。
実施例1の洗浄ブラシ1は、上記の如くの構成となっているが、ブラシ片7に使用されてある合成樹脂発泡体27については、上記の如くの、所定密度に設定されたポリエチレン以外にも、使用する目的や形態に応じて、発泡可能な材質であるならば、適時、他の合成樹脂を設定することができる。また、フィルム状樹脂組成物17についても、上記の如くの、ポリプロピレンブロックポリマー、及び低密度ポリエチレンを、所定重量部配合した材質以外にも、使用する目的や形態に応じて、フィルム状に形成可能な材質であるならば、適時、他の樹脂を設定することができる。
図7から図12にて実施例2を示す。図7は、本発明の洗浄ブラシを、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を前面側から見た斜視図である。図7において、11は洗浄ブラシ、12は台座、13は止め金具、14はチャンネルブラシ、37はブラシ片である。図8は、図7に使用するチャンネルブラシの断面図である。図8において、8は段差、15は芯線、16は帯状体、47はフィルム状樹脂組成物、57は合成樹脂発泡体である。図9は、図8に使用するフィルム状樹脂組成物を前面側から見た斜視図である。図9において、19は細分割部である。図10は、図8に使用する合成樹脂発泡体を前面側から見た斜視図である。図10において、20はスリットである。図11は、他の実施の形態の洗浄ブラシを、前面側から見た斜視図である。図11において、21は洗浄ブラシ、22は台座、23は止め金具、24はチャンネルブラシ、67はブラシ片である。図12は、図11に使用するチャンネルブラシの断面図である。図12において、18は段差、25は芯線、26は帯状体、47はフィルム状樹脂組成物、57は合成樹脂発泡体である。
洗浄ブラシ11は、図7の如く、台座12、チャンネルブラシ14、及び止め金具13より構成されてある。チャンネルブラシ14は、図8の如く、ブラシ片37、芯線15、及び帯状体16より形成されてあり、ブラシ片37は、フィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57を重ね合わせて形成されてあり、フィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57は、段差8を有して異なる毛丈に形成されてある。また、チャンネルブラシ14は、フィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57を重ね合わせた後、芯線15、及び帯状体16に挟み付けて折り込まれて形成されてある。また、洗浄ブラシ11は、図7の如く、チャンネルブラシ14を、台座12の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けると共に、止め金具13にて固定されて形成されてある。
ブラシ片37に使用されてあるフィルム状樹脂組成物47は、図9の如く、幅方向に折りたたまれた長尺のシート状に形成されてあり、長手方向の両端部には、長手方向に細分割加工した細分割部19が、形成されてある。また、フィルム状樹脂組成物47は、ポリプロピレンブロックポリマー、及び低密度ポリエチレンを、所定重量部配合して形成されてある。
また、ブラシ片37に使用されてある合成樹脂発泡体57は、図10の如く、平板状に形成されてあり、複数のスリット20が、外端部から中央部に向かって形成されてある。また、合成樹脂発泡体57は、所定密度に設定されたポリエチレンからなる独立気泡発泡体が、使用されてある。
また、フィルム状樹脂組成物47は、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、かつ洗浄性が良好であるという特徴を有していると共に、合成樹脂発泡体57は、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくいという特徴を有している。
実施例2の洗浄ブラシ11は上記の如くの構成となっているので、洗浄ブラシ11は、フィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57を、段差8を有するように、重ね合わせた後、芯線15、及び帯状体16に挟み付けて折り込まれて形成されてあるチャンネルブラシ14が、台座12の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けて形成されてある。その為、洗浄ブラシ11は、被洗浄面にたいして、フィルム状樹脂組成物47のみを連続的に接触させる事ができると共に、フィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57を、連続的、かつ同時に接触させる事ができる。その為、被洗浄面に付着した汚れ等にたいして、段差8を有して異なる毛丈に形成されてあるフィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57からなるブラシ片37が、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
また、洗浄ブラシ11は、段差8を有して異なる毛丈に形成されてあるフィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57からなるブラシ片37が形成されてある為、使用する目的や形態に応じて、適時、洗浄ブラシ11を被洗浄面にたいして接触させる押込み深さを設定する事により、フィルム状樹脂組成物47のみを接触させる使用方法、及びフィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57を同時に接触させる使用方法を選択する事ができる。その為、例えば、フィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57を同時に接触させる使用方法を、所定時間設定した後、フィルム状樹脂組成物47のみを接触させる使用方法を所定時間設定する等、適時、設定する事ができる。
実施例2の洗浄ブラシ11は、上記の如くの構成となっているが、段差8の形成状態については、上記の如くの構成以外にも、例えば、合成樹脂発泡体57の毛丈を、フィルム状樹脂組成物47の毛丈に比べて、段差8を形成するように、より長く設定する等、使用する目的に応じて、適時、最適になるように設定できる。前記の如くの設定をした場合には、洗浄ブラシ11の耐久性を、より高めることができる。
次に、実施例2の他の実施の形態の洗浄ブラシを説明する。他の実施の形態の洗浄ブラシ21は、図11の如く、台座22、チャンネルブラシ24、及び止め金具23より構成されてある。チャンネルブラシ24は、図12の如く、ブラシ片67、芯線25、及び帯状体26より形成されてあり、ブラシ片67は、合成樹脂発泡体57にたいして、フィルム状樹脂組成物47を、両側から挟み付けるように重ね合わせて形成されてあり、フィルム状樹脂組成物47、及び合成樹脂発泡体57は、段差18を有して異なる毛丈に形成されてある。また、チャンネルブラシ24は、合成樹脂発泡体57にたいして、フィルム状樹脂組成物47を、両側から挟み付けるように重ね合わせた後、芯線25、及び帯状体26に挟み付けて折り込まれて形成されてある。また、洗浄ブラシ21は、図11の如く、チャンネルブラシ24を、台座22の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けると共に、止め金具23にて固定されて形成されてある。
実施例2の他の実施の形態の洗浄ブラシ21は上記の如くの構成となっているので、合成樹脂発抱体57が、フィルム状樹脂組成物47により、両側から挟み付けられて形成されてある。その為、洗浄ブラシ21の使用時において、洗浄水等の水分により、合成樹脂発泡体57が、互いに、貼り付く事を防止できる。その為、寒冷地等における凍結により、合成樹脂発泡体57が、互いに貼り付くことが無い。また、互いに、貼り付く事を防止できる為、被洗浄面の洗浄残りが発生する事が無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
本発明の洗浄ブラシは、被洗浄面に付着した汚れ等を、洗浄する為に使用するものであり、主に、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用するものであるが、例えば、自動車、電車、バス、航空機等の外壁面用あるいは内壁面用の洗浄ブラシに使用したり、路面清掃用、あるいは路面洗浄用の洗浄ブラシに使用したり、高層あるいは中低層ビルの外壁面あるいは内壁面の洗浄ブラシに使用したり、掃除機用床ノズルの回転ロータに使用したり、台座の一端を概取っ手形状として、一般家庭用あるいは業務用の洗浄あるいは清掃ブラシに使用する等、広く好適に使用する事ができる。
本発明の洗浄ブラシを、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を前面側から見た斜視図である。
図1に使用するチャンネルブラシの断面図である。
図2に使用するフィルム状樹脂組成物を前面側から見た斜視図である。
図2に使用する合成樹脂発泡体を前面側から見た斜視図である。
図1に使用する台座を、前面側から見た斜視図である。
図1の洗浄ブラシの製造状態を、前面側から見た斜視図である。
本発明の洗浄ブラシを、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を前面側から見た斜視図である。
図7に使用するチャンネルブラシの断面図である。
図8に使用するフィルム状樹脂組成物を前面側から見た斜視図である。
図8に使用する合成樹脂発泡体を前面側から見た斜視図である。
他の実施の形態の洗浄ブラシを、前面側から見た斜視図である。
図11に使用するチャンネルブラシの断面図である。
符号の説明
1、11、21 洗浄ブラシ 2、12、22 台座 3、13、23 止め金具 4、14、24 チャンネルブラシ 5、15、25 芯線 6、16、26 帯状体 7、37、67 ブラシ片 8、18 段差 9、19 再分割部 10、20 スリット 17、47 フィルム状樹脂組成物 27、57 合成樹脂発泡体 90 基台 91 爪 92 ネジ 97 縦ロール 98 横ロール