JP2005305013A - 生体刺激療法による効果の鑑別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
生体刺激療法による効果を、簡便、正確且つ非侵襲的に鑑別する装置を提供することを課題とする。
【解決手段】
生体刺激療法の効果の鑑別装置であって、生体の心電を検出するセンサー部と、検出された心電を心拍のR−R間隔の時系列データ、又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データに変換するR波検出部と、当該時系列データを記録するデータ記録部と、記録された時系列データのスペクトル解析をして自律神経機能を解析する自律神経機能解析部と、当該自律神経機能解析部の解析結果から生体刺激療法の効果を鑑別する効果鑑別部と、その鑑別結果を表示する表示部とを備えたことを特徴とする生体刺激療法の効果の鑑別装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生体刺激療法による効果の鑑別装置に関する。より具体的には、生体刺激療法による刺激処置を行う前後の自律神経機能を比較することを特徴とする生体刺激療法による効果の鑑別装置に関する。
エステティック施術、マッサージ、指圧、手技、爪もみ、鍼灸、レーザー光照射、電気パルス又は超音波などの生体刺激療法はその多くが経験的に確立されてきたものであり、その効果については経験的或いは被験者の実感的には認められているものの、科学的な立証はあまり為されていなかった。近年になって、保険制度の支出の急増により、この様な経験的な代替医療について、再度注目が集まるようになり、その効果の科学的実証がより強く望まれるようになってきた。この様な背景のもと、心身の自覚的なリラックス感、一時的な自律神経機能及び免疫機能の変化に対する科学的検討についての報告が幾つかなされている。例えば、特開平08−15257号公報には、マッサージ方法の定量的な鑑別として、血液、唾液或いは尿等の体液中に分泌型免疫グロブリンAの濃度を用いる方法が開示されている。また、特開平11−23579号公報にはマッサージの前後に唾液中の副腎皮質ホルモンを測定し、その変化の割合を指標とするマッサージの鑑別方法が開示されている。
また、心身の自覚的なリラックス感、一時的な自律神経機能及び免疫機能の変化についての非侵襲的な鑑別としては、心拍数や血圧を指標としたものが見受けられる。例えば、特開2003−334222号公報には、マッサージなどにより心拍数や血圧が下がるという知見をもとにマッサージ装置に於いて、与える刺激の大きさを心拍数や血圧の変化を指標としてコントロールするマッサージ装置が開示されている。しかし、かかる指標は生体刺激療法によってのみ変化する数値ではなく、他の変化因子の影響もうけうるという欠点があった。
一方、特開平6−70898号公報には、心電のR−R間隔に基づいて生体の睡眠状態をモニターできるようにした睡眠状態モニター装置が開示されている。更に、特開2003−250767号公報には、生体の交感神経と副交感神経の活性度合いを検出する手段を有することに特徴のある循環動態測定装置が開示されている。
特開平08−15257号公報 特開平11−23579号公報 特開2003−334222号公報 特開2002−253517号公報 特開2002−224182号公報 特開2003−250767号公報 特開平06−70898号公報
生体刺激療法における、心身の自覚的なリラックス感、一時的な自律神経機能及び免疫機能の変化の鑑別において、血液、唾液或いは尿等の体液中の物質量の変化を指標とした場合は、これら物質量の測定には抗原抗体反応を用い、標識抗体の標識濃度から定量するものであり、測定に要するコストが高く、測定に要する時間が莫大で、また侵襲的なため被験者への負担も大きい。また、心拍数や血圧の変化を指標とした場合は、生体刺激療法によってのみ変化する数値ではなく、他の変化因子の影響も受けうるという欠点があ
った。
本発明は、この様な状況下為されたものであり、生体刺激療法による効果を、簡便、正確且つ非侵襲的に鑑別する装置を提供することを課題とする。
このような状況を鑑みて、本発明者らは、生体刺激療法による効果を、簡便、正確且つ非侵襲的に鑑別できる装置を求めて鋭意研究努力を重ねた結果、生体刺激療法による刺激処置を行う前後の自律神経機能を比較することを特徴とする、生体刺激療法による効果の鑑別装置を完成させるに至った。即ち、本発明は以下のとおりである。
(1)生体刺激療法の効果の鑑別装置であって、生体の心電を検出するセンサー部と、検出された心電を心拍のR−R間隔の時系列データ、又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データに変換するR波検出部と、前記時系列データを記録するデータ記録部と、記録された時系列データのスペクトル解析をして自律神経機能を解析する自律神経機能解析部と、当該自律神経機能解析部の解析結果から生体刺激療法の効果を鑑別する効果鑑別部と、その鑑別結果を表示する表示部とを備えたことを特徴とする生体刺激療法の効果の鑑別装置。
(2)前記自律神経機能解析部において、0.04〜0.15Hzのパワースペクトル成分(LF)及び/又は0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分(HF)及び/又はパワースペクトル比(LF/HF)を解析することを特徴とする(1)に記載の生体刺激療法の効果の鑑別装置。
(3)生体刺激療法による刺激処置を行う前に処置を施される者の前記自律神経機能を前記自律神経機能解析部が解析し、その解析結果を記録する第二のデータ記録部をさらに備え、前記第二のデータ記録部に記録している解析結果と、前記生体刺激療法による刺激処置を行った後に処置を施される者の前記自律神経機能を前記自律神経機能解析部が解析した解析結果を、前記効果鑑別部において比較することを特徴とする、生体刺激療法の効果の鑑別装置。
(4)前記生体刺激療法による刺激処置を行う前に処置を施される者の自律神経機能を前記自律神経機能解析部が解析し、前記第二のデータ記録部に記録している解析結果は前記生体刺激療法を実施する少なくとも1日前で、運動、飲食及び喫煙などから1時間以上離れた条件で取得することを特徴とする、(3)に記載の生体刺激療法の効果の鑑別装置。
(5)前記生体刺激療法がエステティック施術、マッサージ、指圧、手技、爪もみ、鍼灸、レーザー光照射、電気パルス又は超音波である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の生体刺激療法の効果の鑑別装置。
本発明によれば、生体刺激療法の効果が簡便、且つ非侵襲的に鑑別され、施術の長期的な効果を把握できる。また、生体刺激療法の刺激処置によってのみ変化する因子以外の、他の変化因子を極力排除した中で正確、客観的且つ即時的に生体刺激療法の効果を見極める鑑別装置を提供することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみ
に限定する趣旨のものではない。
図1は本発明にかかる一実施例の生体刺激療法の効果の鑑別装置の構成を示す図である。本発明にかかる一実施例の生体刺激療法の効果の鑑別装置は、生体の心電を検出するセンサー部(10)と、検出された心電を心拍のR−R間隔の時系列データ、又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データに変換するR波検出部(20)と、前記時系列データを記録するデータ記録部(30)と、記録された時系列データのスペクトル解析をして自律神経機能を解析する自律神経機能解析部(40)と、前記自律神経機能解析部の解析結果から生体刺激療法の効果を鑑別する効果鑑別部(50)と、その鑑別結果を表示する表示部(60)とを備えている。
また、生体刺激療法による刺激処置を行う前に処置を施される者の前記自律神経機能を前記自律神経機能解析部が解析し、その解析結果を記録する第二のデータ記録部をさらに備える実施形態も可能である。ここで、上記第二のデータ記録部は前記データ記録部(30)と同一であっても、別個であってもよい。
センサー部(10)は座位又は仰臥位において、被験者の所定部位に装着され、心電を検出する装置である。
R波検出部(20)は、センサー部(10)で検出した心電から心拍のR波を検出し、心拍のR−R間隔の時系列データ又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データへと変換する装置である。
なお、R波検出部(20)は、例えば、パーソナルコンピューター(100)にインストールされたMemCalc/Tarawa心拍ゆらぎリアルタイム解析プログラム(株式会社ジーエムエス:http://www.gms−jp.com/download/download.html)などのソフトウェアを用いることも可能である。
また、センサー部(10)とR波検出部(20)の双方を備えたメモリー心拍計(「LRR−03」:アームエレクトロニクス株式会社製)などを用いることも可能である。
ここで、102は外部インターフェースであり、R波検出部(20)や、センサー部(10)とR波検出部(20)の双方を備えた装置とのインターフェース等を司る。
データ記録部(30)は変換されたデータを記録するための装置である。なお、データ記録部(30)は、例えば、CD、DAT(デジタルオーディオテープ)ハードディスクなどの外部記憶装置を用いることも可能である。
ここで、101は操作部であり、被験者情報や本実施例装置の動作指示等を入力するために用いられる。なお、操作部(101)は上記パーソナルコンピューター(100)に常設されている場合には、パーソナルコンピューター(100)に常設されているキーボードなどの操作部で代用してもよい。
自律神経機能解析部(40)は心拍のR−R間隔又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データをパワースペクトルへ変換し、0.04〜0.15Hzのパワースペクトル成分(LF)の成分値及び/又は0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分(HF)の成分値及び/又はパワースペクトル比(LF/HF)を演算する装置である。
なお、自律神経機能解析部(40)は、例えば、コンピューターにインストールされたMemCalc(株式会社ジーエムエス:http://www.gms−jp.com/download/download.html)などのソフトウェアを用いることも可能である。
効果鑑定部(50)は、自律神経機能解析部(40)で得られた解析結果である各成分値等を用いて生体刺激療法の効果を鑑別する装置である。例えばコンピューターにインストールされたエクセル(マイクロソフト社)などのソフトウェアを用いることも可能であ
る。
表示部(60)は効果鑑定部(50)で得られた鑑別結果を表示する装置である。例えば、CRTディスプレイなどを用いることが可能である。
以上の構成を備える本発明にかかる装置の生体刺激療法の効果の鑑別原理を以下に説明する。
<生体刺激療法と刺激処置>
本発明でいう生体刺激療法とは、生体に対する、マッサージ、エステティック施術などに於ける擦過等の刺激、圧迫刺激、鍼灸などによる熱や異物などの物理的侵襲による刺激、機械的刺激等の物理的刺激、グリコール酸などの酸によって角層を剥離させるケミカルピーリング、嗅覚を通じて生体を刺激するアロマテラピー、森林浴療法などの化学的刺激、電気パルス刺激でつぼを刺激する電気パルス療法、高磁力線束磁石を貼付する磁力療法、遠赤外線照射療法、超音波照射療法などの電磁気的刺激或いはこれらの複合的刺激を与えることで、疲労感やストレス感といった心身の不調感、肩こりや腰痛などの体調不良、或いは運動機能の低下等を改善する手法、行為を意味する。また、刺激処置とは生体刺激療法において上述の刺激を生体に与えることをいう。ここで、療法とは通常疾病を対象にするが、本発明においては、疾病に限らず、通常の病態の存しない生体を対象とするものであっても、前記刺激処置以前に比して、刺激処置後生体機能低下の改善を目的とする刺激処置であれば、すべてをこの生体刺激療法に含む。
<本発明にかかる鑑別装置における生体刺激療法の効果の鑑別原理>
本発明にかかる鑑別装置における生体刺激療法の効果の鑑別原理は、自律神経機能の変化に基づくものである。自律神経機能は、交感神経機能及び/又は副交感神経機能を意味する。自律神経機能の解析手段としては、心拍のR−R間隔又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データをスペクトル解析することによって得られるパワースペクトルを利用するものである。
かかる解析手段を用いるのは、他の手段に比して、より非侵襲的で、且つ、簡便性、信頼性に優れているからである。
上記心電図R−R間隔ゆらぎとは、「心拍ゆらぎ」と呼ばれるもので、心臓の一拍一拍の拍動の間隔が微妙に長くなったり短くなったりと拍動リズムが変動する状態をいう。この心電図R−R間隔ゆらぎも自律神経により微妙にコントロールされていることが知られている。
具体的には、まず、座位又は仰臥位になった被験者の所定部位にセンサー部(10)を装着し、心電を測定する。測定された心電はR波検出部(20)で処理され心拍のR−R間隔、又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データへと変換される(図2)。
ここで、信頼性のある解析を行うためには、20分間以上の心拍のR−R間隔、又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データがデータ記録部(30)に記録され、安定した範囲、前記の20分程度の測定の場合であれば、例えば、後半の10分間についての心拍のR−R間隔、又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データがその後の解析に用いられるのが好ましい。
ついで、心拍のR−R間隔、又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データは、自律機能解析部(40)でスペクトル解析され、パワースペクトルへ変換される(図3)。例えば、MemCalc(株式会社ジーエムエス:http://www.gms−jp.com/download/download.html)などのソフトウェアを用いて解析を行う。この変換されたパワースペクトルから、各成分値が計算される。すなわち、0.
04〜0.15Hzのパワースペクトル成分(LF)の積分値、0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分(HF)の積分値、及び0.04〜0.15Hzのパワースペクトル成分(LF)の積分値を0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分(HF)の積分値で除したパワースペクトル比(LF/HF)が算出される。ここで、0.04〜0.15Hzのパワースペクトル成分(LF)の積分値は血圧性変動を示し、自律神経系の交感神経と副交感神経の両方の機能を反映する。また、0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分(HF)の積分値は呼吸性変動を示し、副交感神経機能を反映する。更に、パワースペクトル比(LF/HF)は交感神経機能を反映する。よって、0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分(HF)の積分値を「副交感神経機能(HF)の成分値」、0.04〜0.15Hzのパワースペクトル成分(LF)の積分値を0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分(HF)の積分値で除したパワースペクトル比(LF/HF)を「交感神経機能(LF/HF)の成分値」とする。
効果鑑定部(50)では、生体刺激療法による刺激処置前の処置を施される者の自律神経機能を解析し各成分値とした解析結果と、生体刺激療法による刺激処置を行った後の処置を施される者の自律神経機能を解析し各成分値とした解析結果の比較がなされる。ここで、生体刺激療法による刺激処置前の処置を施される者の自律神経機能は下記で説明する留意点をふまえて測定し、データ記録部(30)又は第二記録部に上記解析結果を予め記録しておくことが好ましい。
また、各成分値等の比較には、例えば、パーソナルコンピューター(100)にインストールされたエクセル(マイクロソフト社)などのソフトウェアを用いることが可能である。
ここで、安定かつ正確なデータを得るために、自律神経機能(交感神経機能及び/又は副交感神経機能)に関する様々な知見、例えば、1.自律神経機能(交感神経機能及び/又は副交感神経機能)のレベル及びバランスは、昼間に交感神経機能が亢進し、夜間では副交感神経機能が亢進する日内変動が存在する、2.加齢により副交感神経機能の低下が生ずる、3.運動及び飲食や喫煙によって自律神経機能(交感神経機能及び/又は副交感神経機能)のレベル及びバランスは影響を受けやすい、等を考慮する必要がある。
すなわち、刺激処置前の自律神経機能は、生体刺激療法を実施する1〜数日前、好ましくは1〜3日前のほぼ同じ時間、且つ運動及び飲食や喫煙などから1時間以上離れた条件において、座位又は仰臥位にて、交感神経機能(LF/HF)及び/又は副交感神経機能(HF)を解析する必要がある。運動及び飲食や喫煙などから1時間以上離れた条件についての時間的上限は特に定めないが、運動及び飲食や喫煙などから少なくとも1時間の時間が経過することでこれらの影響を軽減し、安定した状態で自律神経機能を解析することが可能である。
また、生体刺激療法による刺激処置を行った後の処置を施される者の自律神経機能の解析は下記のように実施する。すなわち、座位又は仰臥位にて生体刺激療法における刺激処置を実施する。該刺激処置後基本的に30分以上経過後、一日に複数回刺激処置を実施する場合は、最後の刺激処置後基本的に30分以上経過後に、自律神経機能を解析する。生体刺激療法の刺激処置の頻度は、3回/日〜1回/週と生体刺激療法の種類と被験者の症状によって対応することが好ましい。
次に、自律神経機能の解析結果からその効果を鑑別する原理は、生体刺激療法による刺激処置を行う前の交感神経機能(LF/HF)の成分値と、生体刺激療法による刺激処置を行った後の交感神経機能(LF/HF)の成分値の変化に基づくものである。すなわち、刺激処置前後において、交感神経機能(LF/HF)の成分値が増加している場合、つまり、生体刺激療法における刺激処置後の交感神経機能が亢進している場合には、生体活
動が促進されていると鑑別し、その生体刺激療法における刺激処置が生体の活動を活性化したものであると鑑別する。その効果の程度は刺激処置前後の交感神経機能の数値の差を以て定量的に鑑別される。また、該数値の差が大きすぎる場合には過度の活性化が為されたと鑑別されるし、小さすぎる場合には、更なる活性化の為に刺激処置があってもよいと鑑別される。
逆に、刺激処置前後において、交感神経機能(LF/HF)の成分値が減少している、つまり、生体刺激療法における刺激処置後の交感神経機能が抑制されている場合には、生体活動が鎮静化されていると鑑別し、その生体刺激療法における刺激処置が生体の活動を鎮静化し、興奮を抑えたものであると鑑別する。その効果の程度は数値の差を以て定量的に鑑別される。該数値の差が大きすぎる場合には過度の鎮静化が為されたと鑑別されるし、小さすぎる場合には、興奮が収まりきっておらず、更なる鎮静化の為に刺激処置があってもよいと鑑別される。特に生体刺激療法による刺激処置を肩こり、腰痛などの体調不良をもつ被験者を対象として実施した場合、刺激処置後の交感神経機能(LF/HF)の成分値は、刺激処置前の交感神経機能(LF/HF)の成分値に対して減少する、つまり、刺激処置後の交感神経機能が抑制されていると考え、その刺激処置が生体の活動を鎮静化し、興奮を抑えたものであると鑑別する。
交感神経機能の代わりに、副交感神経機能を用いる場合には、交感神経機能と副交感神経機能とは相反した機能であるため、前記と逆に扱って鑑別の指標とすることが可能である。すなわち、刺激処置前後において、副交感神経機能(HF)の成分値が増加している場合、つまり、生体刺激療法における刺激処置後の副交感神経機能が亢進している場合には、生体活動が鎮静化されていると鑑別し、その刺激処置が生体の活動を鎮静化し、興奮を抑えたものであると鑑別する。その効果の程度は数値の差を以て定量的に鑑別される。数値の差が大きすぎる場合には過度の鎮静化が為されたと鑑別されるし、小さすぎる場合には、興奮が収まりきっておらず、更なる鎮静化の為に刺激処置があってもよいと鑑別される。特に生体刺激療法による刺激処置を肩こり、腰痛などの体調不良をもつ被験者を対象として実施した場合、刺激処置後の副交感神経機能(HF)の成分値は、刺激処置前の副交感神経機能(HF)の成分値に対して増加する、つまり、刺激処置後の副交感神経機能が亢進していると考えられ、その刺激処置が生体の活動を鎮静化し、興奮を抑えたものであると鑑別する。
更に、交感神経機能と副交感神経機能の両者を用いて鑑別の指標とすることも可能である。つまり、自律神経機能バランスを鑑別の指標にするものである。ここで、自律神経機能バランスとは、交感神経機能と副交感神経機能の両方の成分値から判断されるものをいう。具体的には、交感神経機能と副交感神経機能をそれぞれ縦軸と横軸とする座標空間を作成し、下記表1に示す安静座位、安静仰臥位の交感神経機能、副交感神経機能の正常値範囲で囲まれる領域に交感神経機能と副交感神経機能の成分値の両方が含まれている場合は自律神経機能バランスがよく、この領域から一方、又は両方の成分値が外れている場合は自律神経機能バランスが悪いと判断するものである。例えば、交感神経機能(又は副交感神経機能)が上記正常値範囲内にあっても副交感神経機能(又は交感神経機能)が亢進(又は抑制)されて上記正常値範囲から外れている場合は、生体活動が沈静化されすぎであり、バランスが悪いと判断される。
従って、自律神経機能バランスの改善とは、例えば、交感神経機能と副交感神経機能の一方又は両方の数値が上記正常値範囲から外れた状態から、刺激処置により、上記正常値範囲に含まれる状態になること、若しくは上記正常値範囲により近づいた状態になることをいう。
以下に交感神経機能(LF/HF)と副交感神経機能(HF)の正常値範囲を示す。

交感神経機能と副交感神経機能の両者を用いて鑑別の指標とするのは、交感神経機能と副交感神経機能とは相反した機能であるものの、その亢進と抑制にはゆらぎを生ずる場合が存し、そのゆらぎ自身が生理機能の因子となることがあるためである、この様なゆらぎを指標として鑑別することも、その生理機能の意味にとらわれず、本発明の鑑別法の技術的範囲に属する。
表示部(60)では効果鑑定部(50)で得られた鑑別結果が表示される。例えば、鑑別結果が、パーソナルコンピューター(100)にインストールされたエクセル(マイクロソフト社)などのソフトウェアをもちいて処理され、CRTディスプレイなどに、「交感神経機能が亢進されている」又は「交感神経機能が抑制されている」、「副交感神経機能が亢進されている」又は「副交感神経機能が抑制されている」、「自律神経バランスが改善されている」などの文字等、及び/又は「自律神経機能バランスの変化についての図」等が表示される。
本発明によれば、エステティック施術、マッサージ、指圧、手技、爪もみ、鍼灸、レーザー、電気パルス又は超音波などの生体刺激療法の効果が簡便、且つ非侵襲的に鑑別され、施術の長期的な効果を把握できる。また、生体刺激療法の刺激処置によってのみ変化する因子以外の、他の変化因子を極力排除した中で正確、客観的且つ即時的に生体刺激療法の効果を見極める鑑別装置を提供することができる。
生体刺激療法の効果の鑑別装置の内部構成を示すブロック図である。 心拍のR−R間隔の時系列データを示す図である。 心拍のR−R間隔の時系列データをスペクトル解析したパワースペクトルを示す図である。
符号の説明
10 センサー部
20 R波検出部
30 データ記録部
40 自律神経機能解析部
50 効果鑑別部
60 表示部
100 パーソナルコンピューター
101 操作部
102 外部インターフェース

Claims (5)

  1. 生体刺激療法の効果の鑑別装置であって、生体の心電を検出するセンサー部と、検出された心電を心拍のR−R間隔の時系列データ、又は心電図R−R間隔ゆらぎの時系列データに変換するR波検出部と、前記時系列データを記録するデータ記録部と、記録された時系列データのスペクトル解析をして自律神経機能を解析する自律神経機能解析部と、前記自律神経機能解析部の解析結果から生体刺激療法の効果を鑑別する効果鑑別部と、その鑑別結果を表示する表示部とを備えたことを特徴とする生体刺激療法の効果の鑑別装置。
  2. 前記自律神経機能解析部において、0.04〜0.15Hzのパワースペクトル成分(LF)及び/又は0.15〜0.40Hzのパワースペクトル成分(HF)及び/又はパワースペクトル比(LF/HF)を解析することを特徴とする請求項1に記載の生体刺激療法の効果の鑑別装置。
  3. 生体刺激療法による刺激処置を行う前に処置を施される者の前記自律神経機能を前記自律神経機能解析部が解析し、その解析結果を記録する第二のデータ記録部をさらに備え、前記第二のデータ記録部に記録している解析結果と、前記生体刺激療法による刺激処置を行った後に処置を施される者の前記自律神経機能を前記自律神経機能解析部が解析した解析結果を、前記効果鑑別部において比較することを特徴とする、生体刺激療法の効果の鑑別装置。
  4. 前記生体刺激療法による刺激処置を行う前に処置を施される者の自律神経機能を前記自律神経機能解析部が解析し、前記第二のデータ記録部に記録している解析結果は前記生体刺激療法を実施する少なくとも1日前で、運動、飲食及び喫煙から1時間以上離れた条件で取得することを特徴とする、請求項3に記載の生体刺激療法の効果の鑑別装置。
  5. 前記生体刺激療法がエステティック施術、マッサージ、指圧、手技、爪もみ、鍼灸、レーザー光照射、電気パルス又は超音波である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体刺激療法の効果の鑑別装置。
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