JP2005303982A - Fmラジオチューナの低if選定方法およびそのifを用いたfmラジオチューナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 低IF周波数を使用しても音声帯域内へのノイズの影響を受けないFMラジオチューナの低IF選定方法を提供する。
【解決手段】 アンテナ1より受信した信号から所望の信号以外を減衰させるためのBPF2と、BPF2からの出力信号と局部発信器4からの信号とを混合することによって中間周波数に変換するために混合回路3と、所望のFM信号を選局するために混合回路3の出力信号と混合するための信号を生成する局部発信器4及びPLL回路5と、混合回路3から出力される中間周波数信号から希望の信号のみを抽出するためのIF BPF6と、FM信号の振幅を一定にするためのリミット回路7と、FM信号を検出するためのFM検波回路8と、FM検波回路8で検出された信号を復調するためのステレオ復調回路9とを少なくとも有するラジオチューナにおいて、IF周波数の中心周波数を38kHzの偶数倍に近い周波数を使用するFMラジオチューナ。
【選択図】 図1



Description

本発明は、FMラジオチューナにおいて使用する低IF(Intermediate Frequency)信号の選定方法及びそのIF信号を使用したFMラジオチューナに関する。
従来より、FMラジオチューナは様々な機器に組み込まれており、近年では携帯電話等に組み込まれたものもあらわれるようになってきている。そして、それらの機器にFMラジオチューナとしての機能を容易に組み込むためにFMラジオチューナを構成する回路の小型化が進んでいる。
また、小型化するに際してFMラジオチューナを構成するトランジスタには、バイポーラ型トランジスタから小規模での回路構成が容易なMOSトランジスタが使用されるようになってきている。
特許文献1には、200kHzの低IF信号を使用したFM放送のチューナについて開示されている。
特開2002−368642号公報
様々な機器に対してFMラジオチューナの機能を容易に組み込むためには、FMラジオチューナの機能全てを1つのチップで構成することが望ましい。FMラジオチューナの1チップ化によって様々な機器に簡単に組み込むことが可能となる。
しかし、多くの場合にはFMラジオチューナを構成するために必要なコイルやコンデンサ等の一部の回路はFMラジオチューナを構成する回路に外付けする外付け部品としているのが現状である。例えば、フロントエンド用ICとIF増幅・検波用ICの2チップ構成やステレオ復調用ICを加えた3チップ構成のものが一般的である。また、PLL周波数シンセサイザによる選局機能を実現させるためにPLL ICを付加する場合もある。
そこで、上記の外付け部品を1つのチップ内に組み入れてFMラジオチューナを1チップのモジュールとするために、例えば検波回路にはLC回路を必要としないパルスカウント方式の検波回路を使用することが考えられる。
上記パルスカウント方式の検波回路を使用するためには検波回路で扱う中間周波数をより低い周波帯とする必要等の理由から、通常よりも低い中間周波数を使用する必要がある。
しかし、低いIF周波数を使用すると、例えばステレオ復調回路において、LPF(Low Pass Filter)で減衰しきれないIF周波数成分がステレオ復調回路に入ってしまう。この時、スイッチング方式のステレオ復調回路は、PLL(Phase Locked Loop)回路等によりパイロット信号(19kHz)からステレオ用副搬送波信号(38kHz)を生成してステレオ複合信号とミキシング処理を行なうが、上述の減衰しきれなかったIF周波数成分とステレオ用副搬送波信号(38kHz)の奇数高調波成分とが相互変調等によって音声帯域内(約20Hzから20kHz)にノイズとして現れてしまうという問題がある。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、より低いIF周波数を使用しても音声帯域内へのノイズの影響を受けないFMラジオチューナの低IF選定方法を提供することである。
請求項1に記載の発明は、MOSトランジスタで構成されたFMラジオチューナであって、該FMラジオチューナが受信したFM電波を中間周波数に変換する周波数変換回路と、前記中間周波数の信号からFM波を検波するFM検波回路と、該FM検波回路から得られるステレオ複合信号から左信号及び右信号を再生するスイッチング方式ステレオ復調回路と、を少なくとも有する低IF方式のFMラジオチューナにおいて、前記中間周波数の中心周波数を、前記ステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定することを特徴とするFMラジオチューナの低IF選定方法である。
請求項1に記載の発明によると、前記中間周波数の中心周波数を前記ステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定することによって、前記スイッチング方式ステレオ復調回路で生じる前記ステレオ用副搬送波の高調波成分と前記中間周波数成分とによる相互変調から生じるノイズが音声帯域内に入ることを防止する効果を奏する。したがって、前記相互変調によって生じるノイズの音声帯域内への影響することを低減することが可能となる効果を奏する。
請求項2に記載の発明は、前記FM検波回路は、LCで構成される同調回路を使用しないパルスカウント方式の検波回路であることを特徴とする請求項1に記載のFMラジオチューナの低IF選定方法である。
請求項2に記載の発明によると、請求項1に記載の発明の効果に加えて、前記中間周波数の中心周波数を前記ステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定することによって、低く前記中間周波数の中心周波数を設定した場合であっても、前記相互変調によって生じるノイズの音声帯域内への影響を小さくすることが可能なので、可能な範囲で低い前記中間周波数の中心周波数を設定することができ、前記パルスカウント方式の検波回路を容易に使用することが可能となる効果を奏する。
請求項3に記載の発明は、MOSトランジスタで構成されたFMラジオチューナであって、該FMラジオチューナが受信したFM電波を中間周波数に変換する周波数変換回路と、前記中間周波数の信号からFM波を検波するFM検波回路と、該FM検波回路から得られるステレオ複合信号から左信号及び右信号を再生するスイッチング方式ステレオ復調回路と、を少なくとも有する低IF方式のFMラジオチューナにおいて、前記中間周波数の中心周波数を、前記ステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定することを特徴とするFMラジオチューナである。
請求項3に記載の発明によると、前記中間周波数の中心周波数を前記ステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定することによって、前記スイッチング方式ステレオ復調回路で生じる前記ステレオ用副搬送波の高調波成分と前記中間周波数成分とによる相互変調から生じるノイズが音声帯域内に入ることを防止する効果を奏する。したがって、前記相互変調によって生じるノイズの音声帯域内への影響することを低減することが可能となる効果を奏する。
請求項4に記載の発明は、MOSトランジスタにより1チップで構成されたFMラジオチューナであって、該FMラジオチューナが受信したFM電波を低い中間周波数に変換し、該中間周波数の中心周波数をステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定する周波数変換回路と、該中間周波数から所定の信号を抽出するIF BPFと、該所定の信号からFM波を検波するパルスカウント方式のFM検波回路と、該FM検波回路から得られる前記ステレオ複合信号から左信号及び右信号を再生するステレオ復調回路と、を少なくとも備える低IF方式のFMラジオチューナである。
請求項4に記載の発明によると、請求項1と同様に、前記周波数変換回路において前記中間周波数の中心周波数を前記ステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定するので、低い中間周波数を使用しても、前記ステレオ復調回路で生じる前記ステレオ用副搬送波の高調波成分と前記中間周波数成分との相互変調から生じるノイズが音声帯域内に入ることを防止する効果を奏し、前記相互変調によって生じるノイズの音声帯域内への影響を低減することが可能となる。
したがって、FM検波回路としてLC回路を必要としないパルスカウント方式のFM検波回路を使用することが可能となり、回路構成を小さくできるという効果を奏し、その結果、MOSトランジスタにより1チップでFMラジオチューナを構成することが容易となる。
また、前記周波数変換回路によって、前記FM電波が低い中間周波数に変換されるので、前記IF BPFの周波数精度が向上するという効果を奏する。
請求項5に記載の発明は、前記ステレオ復調回路は、前記ステレオ複合信号に含まれる前記中間周波数成分の信号を減衰させるための低次LPFを少なくとも備えることを特徴とする請求項4に記載の低IF方式のFMラジオチューナである。
請求項5に記載の発明によると、前記LPFを低次とすることにより回路構成を小さくすることが可能となり、その結果、MOSトランジスタにより1チップでFMラジオチューナを構成することが容易となる。
以上のように、本発明によると、より低いIF周波数を使用しても音声帯域内へのノイズの影響を受けないFMラジオチューナの低IF選定方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図1から図3に基づいて説明する。なお、本実施形態に係る回路は、pチャンネルとnチャンネルMOSトランジスタを製造できるCMOSプロセスにより半導体回路基板上に成形される。
図1は、本実施例に係るFMラジオチューナの主要部の構成を示す図である。
同図に示すラジオチューナは、FM信号を受信するアンテナ1と、アンテナ1より受信した信号のうち所望の信号以外を減衰させるためのBPF(Band Pass Filter)2と、BPF2からの出力信号と局部発信器4からの信号とを混合することによってIF信号に変換するための混合回路3と、所望のFM信号を選局するために混合回路3の出力信号と混合するための信号を生成する局部発信器4及びPLL(Phase Locked Loop)回路5と、混合回路3から出力されるIF信号から希望の信号のみを抽出するためのIF BPF(Intermediate Frequency Band Pass Filter)6と、FM信号の振幅を一定にするためのリミット回路7と、FM信号を検出するためのFM検波回路8と、FM検波回路8で検出された信号を復調するためのステレオ復調回路9とを少なくとも有するラジオチューナである。
ただし、本発明に係るFMラジオチューナとは、同図に示した構成のうち混合回路3からステレオ復調回路9までの構成をいう。また、本発明に係るFMラジオチューナは、混合回路3からステレオ復調回路9を1チップで構成している。
アンテナ1で受信された放送波は、BPF2によって希望波以外の信号が減衰される。さらに、図示しない高周波増幅回路を介すことによって、混合回路3での周波数変換処理に必要なレベルにまで増幅される。
混合回路3と局部発信器4とPLL回路5とによって周波数変換回路が構成され、BPF2を介して得た希望波は局部発振器4で生成される信号と混合され、希望波の周波数と局部発信器4で生成された局部発振周波数との差の周波数が中間周波数となるように変換される。
上述の混合回路3と局部発信器4とPLL回路5とで構成される周波数変換回路で中間周波数に変換されたIF信号は、図示しない中間周波数増幅回路を介して中間周波数が増幅され、さらにIF BPF6によって希望する信号だけが減衰されずに通過する。
IF BPF6によって分離されたFM信号は、電気的なノイズやマルチパス等の影響によって乱れた信号振幅を一定にするためにリミット回路を介し、FM検波回路8に入力される。
FM検波回路8によって例えばFMステレオ信号から、和信号とステレオ用副チャネル信号とパイロット信号とからなるステレオ複合信号が抽出される。そして、ステレオ複合信号はステレオ復調回路9によって左チャンネル信号(L信号)と右チャンネル信号(R信号)とに復調され、図示しないステレオ復調回路9に接続されるエンファシス回路、その後段に接続される低周波増幅回路を通って、図示しないスピーカ等によりステレオ音声として再生される。
本実施例に係るFM検波回路8には、パルスカウント方式による検波回路(以下、パルスカウント検波回路と言う)を使用している。従来より広く使用されている検波回路であるレシオ検波回路やクオドラチャ検波回路は、大容量のコンデンサが必要であったり、LC回路を用いた同調回路を使用する等の理由から回路規模が大きくなり、FMラジオチューナを1チップで構成することが難しいため、パルスカウント検波回路を使用して外付け部品をなくし1チップ化を実現している。
パルスカウント検波回路は、振幅制限増幅回路によって中間周波数信号を方形波に成形し、成形した方形波からトリガー回路によって振幅とパルス幅が一定となるパルス列を生成し、単安定マルチ回路等によりパルス幅の調整を行なった後に、積分回路により直流成分を抽出している。そして、パルスカウント検波回路に入力される中間周波数信号が変動するに応じてトリガー回路のパルス数が変動するため、積分回路から抽出される直流成分も中間周波数信号に応じて変動することとなる。
以上のように、本実施例で使用するパルスカウント検波回路は、LCを全く使用せずに検波回路を構成することが可能であるため回路構成規模を小さくすることが可能となり、1チップ化を容易にするが、パルスの立ち上がりや立ち下がりの波形の歪みによりSN比が低下するためパルス幅が長くなるような低い周波数帯で使用する必要がある。
そこで、本実施例に係るFMラジオチューナは、IF周波数をこれまでにない低い周波数に採用することによって実現されている。すなわち、一般的なIF周波数は10.7MHz程度であるのに対して本実施例に係るFMラジオチューナのIF周波数は375kHz程度である。
本実施例に係るIF周波数の中心周波数は、後述するステレオ用副搬送波信号の周波数(38kHz)の偶数倍、すなわち76kHzの整数倍又は76kHzの整数倍の値に近似的な(近傍の)周波数であって、かつできるだけ低い周波数に設定している。この設定は、混合回路3と局部発信器4とPLL回路5で生成する発信周波数とを調整することによって実現されている。
なお、本実施例に係るFMラジオチューナのIF周波数の中心周波数は375kHz程度としているが、このIF周波数に限定するものではない。すなわち、必要に応じて数kHz〜5MHz程度の範囲内で希望のIF周波数の中心周波数を採用することによって本発明に係るFMラジオチューナを実現することが可能となる。
ここで、76kHzの整数倍の値に近似的な(近傍の)周波数としては76kHzの整数倍の値に対して数%から10%程度の範囲内であることが望ましい。
また、半導体素子(例えば、MOSトランジスタやバイポーラトランジスタ等)に起因して1/fノイズが生じることが知られている。本実施例で使用しているMOSトランジスタは、バイポーラトランジスタに比べて1/fノイズが非常に大きい。さらに、IF周波数を低く設定することによって1/fノイズが大きくなってしまう。そこで、できる限り低くIF周波数を設定するためには、1/fノイズが問題とならない程度までIF周波数を低く設定すればよい。
図2は、本実施例に係るステレオ復調回路の構成を示す図である。
同図に示すステレオ復調回路9は、IF周波数の信号を減衰させるためのLPF(Low Pass Filter)10と、LPF10によって分離されたステレオ複合信号から左チャンネル信号(L信号)と右チャンネル信号(R信号)を復調するためのスイッチング回路11と、スイッチング回路11に使用される信号を生成するための副搬送波発生回路12と、LPF13とを少なくとも有するステレオ復調回路である。
ここで、LPF10は、回路構成を小さくして1チップ化を実現するために低次のLPF(例えば、2次のLPF)を使用することが望ましいが、任意の次数のものであってもよい。
上記構成によって、PLL方式を用いたスイッチング方式によってステレオ復調処理を行なう。
ステレオ復調回路9には、FM検波回路8から出力されたステレオ複合信号が入力される。また、本実施例に係るIF信号は、前述のように375kHzという低いIF周波数を使用しているため、LPF10で減衰しきれないIF周波数成分も入力されることとなる。
一方、副搬送波発生回路12では、同回路内にある図示しないPLL回路等によってステレオ複合信号のパイロット信号(19kHz)からステレオ用副搬送波信号(38kHz)を生成して、スイッチング回路11へ出力する。
FM検波回路8から入力されるステレオ複合信号と副搬送波発生回路12から入力されるステレオ用副搬送波信号は、スイッチング回路11でミキシング処理が行なわれ、さらにLPF13を介することによってL信号とR信号とに復調される。
ここで、本実施例のようにIF周波数に低い周波数を用いる場合には、LPF10で減衰しきれないIF信号成分とステレオ復調回路9のスイッチング回路11等によるスイッチング処理によって生じる高調波成分とが相互変調を起こし、音声帯域にノイズとして現れてしまうことに対する補償が必要となる。
例えば、IF周波数として副搬送波信号(38kHz)の奇数次の高調波に近い325kHzの周波数を使用した場合には、副搬送波信号の例えば第9次の高調波成分(342kHz)とIF信号成分(325kHz)とが相互変調を起こすことによって17kHzの周波数成分を持つノイズが生じることとなる(スイッチング処理などによって生じる高調波成分のうち偶数次の高調波はほとんど問題にならないレベルのため奇数次の高調波が問題となる)。したがって、音声帯域である約20Hz〜20kHz内にノイズが現れてしまうこととなる。
図3は、図2に示したスイッチング回路の構成例を示す図である。
同図に示すスイッチング回路11は、MOSトランジスタQ1からQ8、及びQ11からQ2で構成されるギルバートセルの乗算回路と、MOSトランジスタQ9〜Q10とを少なくとも有するスイッチング回路である。
差動増幅回路を構成するMOSトランジスタQ1及びQ2には、LPF10からの出力信号であるステレオ複合信号が入力される。一方、MOSトランジスタであるQ3及びQ4とQ5及びQ6とには、副搬送波発生回路によって生成された38kHzの副搬送波信号が入力される。
また、MOSトランジスタQ7とQ9とQ12、及びQ8とQ10とQ11は、カレントミラー回路を構成しているので、差動増幅回路に入力されたステレオ複合信号が取り出されMOSトランジスタQ3からQ8で構成される乗算回路へ入力されることとなる。したがって、MOSトランジスタQ3からQ8で構成される乗算回路へ入力されたステレオ複合信号と副搬送波信号とが乗算された信号(L信号とR信号との和に副搬送波信号が乗算された信号とL信号とR信号との差に副搬送波信号が乗算された信号)がそれぞれ出力Vpo及びVnoに出力され、さらにLPF13を介することによって左チャンネル信号と右チャンネル信号とが抽出される。
以上に説明した相互変調等による音声帯域へのノイズの影響をなくすために、本実施例では、混合回路3と局部発振器4とPLL回路5とで構成される周波数変換回路において、IF周波数の中心周波数として副搬送波信号の周波数(38kHz)の偶数倍又は副搬送波信号の周波数の偶数倍に近似的な値、すなわち、76kHzの整数倍又は76kHzの整数倍に近似的な値を選択している。
例えば、IF周波数の中心周波数として副搬送波信号の周波数(38kHz)の偶数倍である380kHzに近似的な375kHzを使用すると、LPF10で減衰しきれなかったIF周波数成分(375kHz)と副搬送波信号の例えば第9次の高調波成分(342kHz)とが相互変調を起こした場合であっても、相互変調によって生じたノイズの周波数は33kHzとなり音声帯域内にはノイズは現れない。
したがって、低いIF周波数を使用する場合であっても音声帯域へのノイズの影響を受けないFMラジオチューナを実現することが可能となる。
また、ステレオ放送のFMラジオチューナにおいては低いIF周波数を使用する場合であっても音声帯域へのノイズの影響を受けないのでS/N比を向上することが可能となる。
また、図2に示したFM検波回路8による検波後の信号に含まれるIF周波数成分をLPF10によって完全に減衰させる必要がなくなるので、LPF10の次数を小さくすることが可能となり、回路構成を小さくすることが可能となる。その結果、部品コストの低減も可能となる。
さらに、以上に説明したように低いIF周波数を使用することが可能となるので、図1に示したIF BPF6の周波数精度が向上する。
すなわち、従来から使用している10.7MHzをIF周波数の中心周波数とした場合には、中心周波数が1%ずれるとIF BPFの通過帯域が107kHzずれてしまうため、中心周波数のバラツキに敏感となってしまうが、本実施例に示したように375kHzという低い周波数をIF周波数の中心周波数とすることによって、中心周波数が1%ずれてもIF BPFの通過帯域のずれは3.75kHzに抑えられ、中心周波数のバラツキの影響が低減される。
以上の説明では、IF周波数の中心周波数として副搬送波信号の周波数の偶数倍、又は副搬送波信号の周波数の偶数倍に近似的な値を使用する旨の説明をしているが、これに限定されるものではない。すなわち、IF周波数の中心周波数とIF周波数の中心周波数に最も近い副搬送波信号の奇数次の高調波成分とが少なくとも音声帯域の最大周波数(20kHz)以上はなれるようにIF周波数を選択してもよい。
また、本実施例ではステレオ複合信号に含まれるパイロット信号が19kHzであって、そのパイロット信号から生成される副搬送波信号の周波数が38kHzであることを前提に説明しているが、これに限定されない。すなわち、IF周波数の中心周波数をステレオ用副搬送波信号の周波数の偶数倍又はその近傍の周波数、あるいはIF周波数の中心周波数とIF周波数の中心周波数に最も近い副搬送波信号の奇数次の高調波成分とが少なくとも音声帯域の最大周波数以上はなれた周波数であって、かつできるだけ低い周波数となるようにIF周波数を選択すればよい。
本実施例に係るFMラジオチューナの主要部の構成を示す図である。 本実施例に係るステレオ復調回路の構成を示す図である。 図2で使用するスイッチング回路の構成を示す図である。
符号の説明
1 ・・・ アンテナ
2 ・・・ BPF
3 ・・・ 混合回路
4 ・・・ 局部発信器
5 ・・・ PLL回路
6 ・・・ IF BPF
7 ・・・ リミット回路
8 ・・・ FM検波回路
9 ・・・ ステレオ復調回路
10 ・・・ LPF
11 ・・・ スイッチング回路
12 ・・・ 副搬送波発生回路
13 ・・・ LPF



Claims (5)

  1. MOSトランジスタで構成されたFMラジオチューナであって、
    該FMラジオチューナが受信したFM電波を中間周波数に変換する周波数変換回路と、
    前記中間周波数の信号からFM波を検波するFM検波回路と、
    該FM検波回路から得られるステレオ複合信号から左信号及び右信号を再生するスイッチング方式ステレオ復調回路と、
    を少なくとも有する低IF方式のFMラジオチューナにおいて、
    前記中間周波数の中心周波数を、前記ステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定することを特徴とするFMラジオチューナの低IF選定方法。
  2. 前記FM検波回路は、LCで構成される同調回路を使用しないパルスカウント方式の検波回路であることを特徴とする請求項1に記載のFMラジオチューナの低IF選定方法。
  3. MOSトランジスタで構成されたFMラジオチューナであって、
    該FMラジオチューナが受信したFM電波を中間周波数に変換する周波数変換回路と、
    前記中間周波数の信号からFM波を検波するFM検波回路と、
    該FM検波回路から得られるステレオ複合信号から左信号及び右信号を再生するスイッチング方式ステレオ復調回路と、
    を少なくとも有する低IF方式のFMラジオチューナにおいて、
    前記中間周波数の中心周波数を、前記ステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定することを特徴とするFMラジオチューナ。
  4. MOSトランジスタにより1チップで構成されたFMラジオチューナであって、
    該FMラジオチューナが受信したFM電波を低い中間周波数に変換し、該中間周波数の中心周波数をステレオ複合信号が有するパイロット信号から生成されるステレオ用副搬送波の周波数の偶数倍またはその近傍に設定する周波数変換回路と、
    該中間周波数から所定の信号を抽出するIF BPF(Intermediate Frequency Band Pass Filter)と、
    該所定の信号からFM波を検波するパルスカウント方式のFM検波回路と、
    該FM検波回路から得られる前記ステレオ複合信号から左信号及び右信号を再生するステレオ復調回路と、
    を少なくとも備える低IF方式のFMラジオチューナ。
  5. 前記ステレオ復調回路は、前記ステレオ複合信号に含まれる前記中間周波数成分の信号を減衰させるための低次LPF(Low Pass Filter)を少なくとも備えることを特徴とする請求項4に記載の低IF方式のFMラジオチューナ。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100824061B1 (ko) * 2008-01-14 2008-04-21 (주) 가인테크 반송파 주파수를 자동으로 검색하는 fm라디오 튜너집적회로 및 그 방법

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