以下、本発明による実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる放送受信装置であって、その要部構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、この放送受信装置は、チューナ1と、放送番組有無判断部2と、放送番組復調部3と、放送周波数情報抽出部4と、放送番組情報抽出部5と、チューナ制御部6と、放送周波数情報記録部7と、放送番組情報記録部8と、入力部9とを備えている。
そして、チューナ1は、チューナ制御部6の制御によって受信すべき周波数が取得され、取得周波数を放送番組有無判断部2を通して放送番組復調部3に供給する。放送番組有無判断部2は、取得周波数中に存在する放送番組の有無を判断し、その判断結果をチューナ制御部6に供給する。放送番組復調部3は、取得周波数を復調し、復調結果を放送周波数抽出部4と放送番組抽出部5とチューナ制御部6にそれぞれ供給する。
放送周波数情報抽出部4は、放送番組復調部3から出力された復調信号に含まれる放送周波数情報記述データを抽出し、抽出した記述データを放送周波数情報記録部7及び放送番組情報記録部8にそれぞれ記録する。この場合、放送周波数情報記述データは、デジタル放送の運用仕様に示されているNIT(Network Information Table)等のデータからなるものである。なお、このNITの詳細については後述する。また、放送周波数情報抽出部4における周波数情報記述データの抽出の成功失敗の情報は、チューナ制御部6に送られる。また、放送番組情報抽出部5は、NITと同じように放送番組情報(放送名や放送の編成等)記述データを抽出し、その抽出データを放送番組情報記録部8に記録する。この場合も、放送番組情報抽出部5における放送情報記述データの抽出の成功失敗の情報は、チューナ制御部6に送られる。
放送周波数情報記録部7においては、放送周波数情報抽出部4による周波数情報及び入力部9による操作情報により周波数スキャンを行った際の各選局周波数の選択状況が記録されている。なお、この点の詳細については後述する。また、放送番組情報記録部8は、放送周波数情報抽出部4や放送番組情報抽出部5における放送情報や入力部9によって指定された現在の放送情報が記録されている。なお、この点の詳細についても後述する。
チューナ制御部6は、放送番組有無判断部2、放送番組復調部3、放送周波数情報抽出部4、放送番組情報抽出部5におけるそれぞれの動作についての成功失敗の情報や、放送周波数情報記録部7及び放送番組情報記録部8の記録情報の内容を反映するようにチューナ1の選局状態を決定し、その選局状態にするための命令をチューナ1に送る。なお、この動作の詳細についても後述する。
入力部9は、キー操作部等の手動操作部からなるもので、その操作部を操作することにより放送周波数情報記録部7や放送番組情報記録部8の記録内容を適宜変更することができるものであり、これにより聴取者(ユーザー)の希望に沿った周波数スキャンを行うことが可能となる。
次に、図2は、放送中の放送周波数情報記述データの例として、デジタル放送の規格として定められているNITの一部を抜粋したものである。
ここでいうNITは、放送中の放送周波数内に含まれているデータであって、そのデータ内容は、テーブル識別におけるNIT値の記録部分21、それに続くネットワーク識別におけるNIT値の記録部分22、それに続くトランスポートストリームループ長部分23、それに続く複数のトランスポートストリーム識別におけるNIT値の記録部分24A乃至24C及び複数のケーブル分配システム記述子におけるNIT値の記録部分25A乃至25C、最後の終端エラーチェック部分26からなっている。
テーブル識別におけるNIT値の記録部分21は、この部分からNITデータが開始することを表すとともに、そのNIT値を参照することにより、NIT情報が当該周波数の放送に関する詳細周波数情報{これをNIT(actual)といい、以下、NITaと記述する}であるか、他の周波数の放送に関する詳細周波数情報{これをNIT(other)といい、以下、NIToと記述する}であるかを判断できるものである。ネットワーク識別におけるNIT値の記録部分22はこのNITがどの放送ネットワーク種類の情報であるかを表している。
トランスポートストリームループ長部分23は、それ以下に連なるトランスポートストリーム情報が幾つあるかを示している。この場合のトランスポートストリームとは、放送により伝送される一団となったデジタル化データである。トランスポートストリーム識別におけるNIT値の記録部分24A乃至24Cは、放送ネットワーク毎に固有に割り当てられているトランスポートストリームの固有番号であり、ケーブルシステム分配記述子におけるNIT値の記録部分25A乃至25Cは、そのトランスポートストリームを放送している放送周波数が記録されている。
一つの放送ネットワークは、1つ以上のトランスポートストリームから構成され、NITaには、その放送ネットワークが用いているトランスポートストリームに関する情報が記録されている。NIToには、その放送ネットワークのNITaが存在するトランスポートに関する情報が記録されている。
また、図3は、図1に図示された放送受信装置における放送周波数情報記録部7の記録内容の一例を示す説明図である。
図3に示されるように、放送周波数情報記録部7の記録内容は、周波数とスキャン状況の項目とからなっている。この場合、周波数はスキャンされる選局周波数を示し、チューナ1は、このような選局周波数になるようにチューナ制御部6によって制御される。スキャン状況は、それぞれの周波数に対応して記録されるもので、現在のスキャン状況を表しており、未、済、不要、詳細の4つの状況の中の1つが記録される。ここで、未は、未だ周波数スキャンが行われていないが、周波数スキャンを必要がある場合、済は、既に周波数スキャンが行われ、その処理が終了した場合、不要は、未だ周波数スキャンが行われておらず、しかも、周波数スキャンを行う必要がない場合をそれぞれ示し、詳細は、NIToによって記述された周波数で、そこにNITaが存在していることを示すものである。そして、スキャン状況の表示内容としては、前述のように、未、済、不要、詳細の4つに限られるものではなく、スキャン状況を示すものであれば、それ以外の表現形式であってもよい。なお、放送周波数情報記録部7の記録内容を用いた処理については、その詳細について後述する。
続いて、図4は、図1に図示された放送受信装置における放送番組情報記録部8の記録内容の一例を示す説明図である。
図4に示されるように、放送番組情報記録部8の記録内容は、ネットワーク種類と存在と周波数とからなっている。この場合、ネットワーク種類はBSデジタル、CSデジタル等の放送種類を示すもので、存在はネットワーク種類に対応して記録されるもので、ネットワーク情報を表してており、有、未、無の中の1つが記録される。ここで、有は、そのネットワーク情報を確認済である場合、未は、そのネットワーク情報を未だ確認していないが、確認中である場合、無は、そのネットワーク情報が存在しないことを確認済みの場合をそれぞれ示している。そして、存在の表示内容としては、前述のように、有、未、無の3つに限られるものではなく、ネットワーク情報を示すものであれば、それ以外の表現形式であってもよい。また、周波数はNITに記録された各トランスポートストリームの周波数に関する情報を記録しているもので、1つの放送ネットワークには1つ以上のトランスポートストリームが存在可能であるため、本例においては、117MHz、135MHz、141MHzの3つの周波数にBSデジタルのトランスポートストリームが存在していることを表している。また、CSデジタルは、未だネットワーク情報を確認していないので、周波数に関する情報が存在せず、地上デジタルは、未だ存在しないことを確認しているので、同じく周波数に関する情報が存在しない。
次に、図5は、図1に図示された放送受信装置において周波数スキャンが行われる際の動作経緯を示すフローチャートである。
図5に図示のフローチャートを参照し、この放送受信装置で周波数スキャンが行われる際の動作について説明する。
始めに、ステップS1において、チューナ制御部6は、入力部9から周波数スキャンを開始する旨の指示があったとき、放送周波数情報記録部7に記録されている周波数情報及び放送番組情報記録部8に記録されている各周波数のスキャン状況をそれぞれクリアする。このクリアの意味は、放送周波数情報記録部7においては、周波数指定が行われない限り、全ての周波数のスキャン状況を未にし、ある一定範囲の周波数のスキャンが必要ない場合、それに該当する周波数のスキャン状況を不要にし、ある放送ネットワークにおいてNITaが存在する周波数が既知である場合、それに該当する周波数のスキャン状況を詳細に設定する。また、放送番組情報記録部8においては、ある放送ネットワークに関して何等の指定が行われない場合、その放送ネットワークの存在を全て未にし、放送ネットワークが存在しないか使用されない放送ネットワークであることが既知である場合、該当する放送ネットワークの存在を無にする。
次に、ステップS2において、チューナ制御部6は、次スキャン周波数決定ルーチンを実行し、チューナ1の次のスキャン周波数Sfを決定する。なお、この次スキャン周波数決定ルーチンの詳細については後述する。
次いで、ステップS3において、チューナ制御部6は、決定された次のスキャン周波数Sfがスキャン終了周波数を超えているか否かを判断する。そして、スキャン周波数Sfがスキャン終了周波数を超えていないと判断した(N)ときは次のステップS4に移行し、一方、スキャン周波数Sfがスキャン終了周波数を超えていると判断した(Y)ときはこの一連の処理を終了させる。
続いて、ステップS4において、チューナ制御部6は、スキャン周波数Sfに放送番組が存在するか否かを判断する。そして、放送番組が存在すると判断した(Y)ときは次のステップS5に移行し、放送番組が存在しないと判断した(N)ときは他のステップS8に移行する。
続く、ステップS5において、チューナ制御部6は、受信した周波数Sfに存在する放送番組を放送番組復調部3で復調できたか否かを判断する。そして、周波数Sfに存在する放送番組を復調できたと判断した(Y)ときは次のステップS6に移行し、一方、周波数Sfに存在する放送番組を復調できなかったと判断した(N)ときは他のステップS8に移行する。
次に、ステップS6において、放送周波数情報抽出部4及び放送番組情報抽出部5は、受信した周波数Sfに含まれている詳細周波数情報(NITa)や放送番組情報を抽出し、それらを放送番組情報記録部8に記録する。このとき、該当する放送ネットワークの存在が未であれば、その存在を有に変更し、該当する放送ネットワークの存在が有であれば、今回取得した詳細周波数情報によってり更新する。なお、放送番組情報記録部8への記録手段としては、前述のような手段だけでなく、今回取得した詳細周波数情報と既に取得しいる詳細周波数情報との間に優先度を設け、その優先度に従って記録内容を更新する等の記録手段を用いてもよい。
次いで、ステップS7において、チューナ制御部6は、放送番組情報記録部8に全ての詳細周波数情報や放送番組情報を記録したか否かを判断する。そして、全ての詳細周波数情報や放送番組情報を未だ記録していないと判断した(N)ときは次のステップS8に移行し、一方、全ての詳細周波数情報や放送番組情報を既に記録していると判断した(Y)ときはこの一連の処理を終了させる。この場合の判断として、放送番組情報が存在するか否かは、放送番組情報記録部8の放送ネットワークにおける存在の項目によって確認する。すなわち、存在が未であれば、未だスキャンしていない放送ネットワークが存在する可能性があるので、この場合全ての放送番組情報を記録していないと判断する。
続く、ステップS8において、放送周波数情報抽出部4は、放送周波数情報記録部記録ルーチンを実行し、放送周波数情報記録部7に周波数スキャンの結果を記録する。放送周波数情報記録部記録ルーチンの実行が終了すると、ステップS2に戻り、再びステップS2以降の動作が繰り返し実行される。なお、放送周波数情報記録部記録ルーチンの詳細については後述する。
次に、図6は、図5に図示した放送周波数記録部記録ルーチンが実行される際の動作経緯を示すフローチャートである。
図6に図示のフローチャートを参照し、放送周波数記録部記録ルーチンが実行される際の動作について説明する。
始めに、ステップS11において、チューナ制御部6は、今回取得した受信周波数に存在する放送番組を放送番組復調部3が復調できたか否かを判断する。そして、かかる放送番組の復調ができたと判断した(Y)ときは次のステップS12に移行し、一方、かかる放送番組の復調ができなかったと判断した(N)ときは他のステップS16に移行する。
次に、ステップS12において、放送周波数情報抽出部4は、抽出したNITaに基づいて放送周波数情報記録部7の該当周波数のスキャン状況の項目に不要を記録する。このような記録を行ったことにより、同じ放送ネットワーク種類で用いている他の周波数についてスキャンが実行されない。
次いで、ステップS13において、放送周波数情報抽出部4及び放送番組情報抽出部5は、受信周波数内に未処理の詳細存在周波数情報(NITo)があるか否かを判断する。そして、未処理の詳細存在周波数情報があると判断した(Y)ときは次のステップS14に移行し、一方、未処理の詳細存在周波数情報がないと判断した(N)ときは他のステップS16に移行する。
続いて、ステップS14において、チューナ制御部6は、放送周波数情報記録部7における詳細存在周波数情報(NITo)に基づいた指定周波数のスキャン状況の項目に済や不要が記録されているか否かを判断する。この場合、スキャン状況の項目に済や不要が記録されていれば、既にその放送ネットワーク種類についてスキャンが終了しているかまたはスキャンの必要がないと聴取者が入力している場合である。そして、この指定周波数のスキャン状況に済や不要が記録されていないと判断した(N)ときは次のステップ15に移行し、一方、この指定周波数のスキャン状況に済や不要が記録されていると判断した(Y)ときは前のステップ13に戻り、再びステップ13以降の動作が繰り返し実行される。
続く、ステップS15において、放送周波数情報抽出部4は、詳細存在周波数情報(NITo)に基づいて指定周波数のスキャン状況の項目に詳細を記録する。この処理が終了すると、前のステップ13に戻り、再びステップ13以降の動作が繰り返し実行される。このような詳細存在周波数情報に関する処理は、抽出した全ての詳細存在周波数情報について実行され、全ての詳細存在周波数情報についての実行が終了すると、ステップS13に戻り、次いでステップS16に移行する。
次に、ステップS16において、放送周波数情報抽出部4は、放送周波数情報部7の今回のスキャン周波数Sfに対応したスキャン状況の項目にスキャンが終了したことを表す済を記録する。この処理が終了すると、放送周波数記録部記録ルーチンの実行が終了する。
次いで、図7は、図5に図示した次スキャン周波数決定ルーチンが実行される際の動作経緯を示すフローチャートである。
図7に図示のフローチャートを参照し、次スキャン周波数決定ルーチンが実行される際の動作について説明する。
始めに、ステップS21において、チューナ制御部6は、放送周波数情報記録部7の各周波数のスキャン状況の項目に詳細が記録されているか否かを判断する。そして、いずれかの周波数におけるスキャン状況に詳細が記録されていると判断した(Y)ときは次のステップS22に移行し、一方、いずれの周波数におけるスキャン状況に詳細が記録されていないと判断した(N)ときは他のステップS23に移行する。
次に、ステップS22において、チューナ制御部6は、チューナ1のスキャン周波数Sfを、放送周波数情報記録部7に詳細が記録されている周波数の中の最低周波数に設定する。この場合、放送周波数情報記録部7に詳細が記録されている周波数は、NITaが存在することを示し、それを優先的にスキャンすることが効率的であるため、このような周波数設定を行ったものである。この設定が終了すると、次スキャン周波数決定ルーチンの処理を終了させる。
次いで、ステップS23において、チューナ制御部6は、放送周波数情報記録部7の各周波数におけるスキャン状況の項目に未が記録されているか否かを判断する。そして、いずれかの周波数におけるスキャン状況の項目に未が記録されていると判断した(Y)ときは次のステップS24に移行し、一方、いずれの周波数におけるスキャン状況の項目に未が記録されていないと判断した(N)ときは他のステップS25に移行する。
続く、ステップS24において、チューナ制御部6は、チューナ1のスキャン周波数Sfを、放送周波数情報記録部7のスキャン状況の項目に未が記録されている周波数の中の最低周波数に設定する。この設定が終了すると、次スキャン周波数決定ルーチンの処理を終了させる。
続いて、ステップS25において、チューナ制御部6は、チューナ1のスキャン周波数Sfを、スキャン終了周波数+1に設定する。このような設定にすると、図5に図示されたステップS3における当該フローチャートの終了処理を行うことができる。この設定が終了すると、次スキャン周波数決定ルーチンの処理を終了させる。なお、ステップS22及びステップS25のそれぞれにおいては、スキャン周波数Sfを該当する周波数中の最低周波数に設定するようにしているが、該当する周波数を漏れなくスキャンすることができれば、他の周波数設定方法であってもよい。
図8(a)、(b)は、図1に図示された放送受信装置において周波数スキャンを行った場合の放送周波数情報記録部7の記録状態の一例を示す説明図であり、図9(a)、(b)は、図1に図示された放送受信装置において周波数スキャンを行った場合の放送番組情報記録部8の記録状態の一例を示す説明図である。
図8(a)、(b)及び図9(a)、(b)に示すように、放送周波数情報記録部7の記録内容としては、放送ネットワーク種類の項目にBSデジタル、CSデジタル、A放送局が、周波数(MHz)の項目に111、117、123、129、135、141、147が、スキャン状況の項目に未、済、詳細が、存在の項目に未、有がそれぞれ記録されている。
前記記録を達成する放送受信装置の構成要件は、次の通りである。すなわち、放送ネットワーク種類は、BSデジタル、CSデジタル、A放送局が特定され、スキャン周波数には、111、117、123、129、135、141、147MHzの各周波数を使用し、BSデジタルは、使用される放送周波数として、129MHz、135MHz、141MHzを挙げており、CSデジタルは、使用される放送周波数として、117MHzを挙げており、A放送局は、使用される放送周波数として、147MHzを挙げている。CSデジタルは、周波数129MHzにおいてBSデジタルが放送されている旨を示すNIToを放送している。この他に、聴取者(ユーザー)入力によりA放送局は、周波数147MHzのNITaが存在することがわかっている。
ここで、図5乃至図7に図示のフローチャートを併用し、放送周波数情報記録部7への記録状態及び放送番組情報記録部8の記録を行う際の動作経緯の一例について説明する。
まず、図5に図示の周波数スキャンを実行するフローチャートを開始し、放送周波数情報記録部7及び放送番組情報記録部8のスキャン状況や存在等の項目の情報をクリアする。このとき、放送周波数情報記録部7は、聴取者入力としてA放送局の情報が与えられているので、周波数147MHzにおけるスキャン状況の項目に詳細が記録され、それ以外の周波数のスキャン状況の項目に未が記録される。また、放送番組情報記録部8は、聴取者入力がないので、全ての放送ネットワーク種類における存在の項目に未が記録される。
次に、図5に図示の次スキャン周波数決定ルーチンの動作が実行される。このとき、放送周波数情報記録部7の周波数147MHzのスキャン状況に詳細が記録されているので、その周波数147MHzをチューナ1のスキャン周波数Sfに設定し、次スキャン周波数決定ルーチンを終了させる。
このとき、チューナ1のスキャン周波数Sf(147MHz)がスキャン終了周波数(この場合、147MHz)を超えていないので、スキャン周波数Sfに存在する放送番組の有無を判断する。この判断により、スキャン周波数Sf(147MHz)にA放送局の放送番組が存在することが判明したので、その放送番組の復調を放送番組復調部3で実行する。そして、A放送局の放送番組を復調できたので、放送番組情報記録部8のA放送局に関して存在の項目に有を記録し、周波数の項目に147(MHz)を記録する。この時点には、放送番組情報記録部8の存在の項目に未が記録されているので、全ての放送番組情報の記録ができていないと判断し、放送周波数情報記録部記録ルーチンに移行する。
放送周波数情報記録部記録ルーチンにおいて、スキャン周波数Sf(147MHz)を復調できたので、復調したNITaに含まれる周波数部分に不要を記録する。この時点には、周波数147MHzについての周波数情報が得られただけであるので、周波数147MHzにおけるスキャン状況の項目に不要を記録する。また、スキャン周波数Sf(147MHz)にはNIToが含まれていないので、周波数147MHzにおけるスキャン状況の項目に済を記録し、放送周波数情報記録部記録ルーチンを終了させ、次スキャン周波数決定ルーチンに移行する。
次スキャン周波数決定ルーチンにおいて、放送周波数情報記録部7は、この時点で、スキャン状況の項目に詳細の記録がないので、スキャン状況の項目に未が記録されている該当周波数の中の最低周波数である周波数111MHzにチューナ1のスキャン周波数Sfを設定し、この設定が終了すると、次スキャン周波数決定ルーチンを終了させる。このとき、新たに設定したスキャン周波数Sf(111MHz)がスキャン終了周波数(この場合、147MHz)を超えていないので、周波数111MHzに存在する放送番組の有無を判断する。この判断により、スキャン周波数Sf(111MHz)に放送番組が存在しないので、再び放送周波数情報記録部記録ルーチンに移行する。
放送周波数情報記録部記録ルーチンにおいて、スキャン周波数Sf(111MHz)に放送番組が存在せず、放送番組の復調ができなかったため、放送周波数情報記録部7の周波数111MHzのスキャン状況の項目に済を記録し、放送周波数情報記録部記録ルーチンを終了させ、次スキャン周波数決定ルーチンに移行する。
次スキャン周波数決定ルーチンにおいて、放送周波数情報記録部7のスキャン状況の項目に詳細の記録がないので、この時点にスキャン状況の項目に未が記録されている周波数の中の最低周波数である117MHzにチューナ1のスキャン周波数Sfを設定し、次スキャン周波数決定ルーチンを終了させる。
このとき、新たに設定したスキャン周波数Sf(117MHz)がスキャン終了周波数(この場合、147MHz)を超えていないので、周波数117MHzに存在する放送番組の有無を判断する。この判断により、スキャン周波数Sf(117MHz)にはCSデジタルの放送番組が存在することが判明したので、その放送番組の復調を放送番組復調部3で実行する。そして、CSデジタルの放送番組が復調できたので、放送番組情報記録部8のCSデジタルの存在の項目に有が記録され、周波数(117MHz)の項目に済が記録される。この時点においても、放送番組情報記録部8の存在の項目に未が記録されているので、全ての放送番組情報の記録ができていないと判断し、放送周波数情報記録部記録ルーチンに移行する。
放送周波数情報記録部記録ルーチンにおいて、スキャン周波数Sf(117MHz)を復調することができ、この時点に、周波数117MHzの周波数情報を得ているだけであるので、周波数117MHzにおけるスキャン状況の項目に不要が記録される。また、CSデジタルにはBSデジタルが周波数129MHzで放送される旨のNIToを含んでおり、そのNIToに基づいた指定周波数129MHzのスキャン状況の項目に詳細が記録される。そして、今回のスキャン周波数117MHzのスキャン状況の項目に済が記録され、放送周波数情報記録部記録ルーチンを終了し、次スキャン周波数決定ルーチンに移行する。この時点での放送周波数情報記録部7の状態が図8(b)である。
次スキャン周波数決定ルーチンにおいて、放送周波数情報記録部7の周波数129MHzのスキャン状況の項目に詳細が記録されたので、その周波数129MHzをスキャン周波数Sfに設定し、次スキャン周波数決定ルーチンを終了させる。
このとき、新たに設定したスキャン周波数Sf(129MHz)がスキャン終了周波数(この場合、147MHz)を超えていないので、スキャン周波数Sfに存在する放送番組の有無を判断する。この判断により、スキャン周波数Sf(129MHz)にはBSデジタルの放送番組が存在こることが判明したので、その放送番組の復調を放送番組復調部3で実行する。そして、BSデジタルの放送番組が復調できたので、放送番組情報記録部8のBSデジタルの存在の項目に有を記録し、周波数の項目にNITaに記録されている全ての周波数129(MHz)、135(MHz)、141(MHz)を記録する。この時点には、放送番組情報記録部8の存在の項目に未の記録がないので、全ての放送番組情報を記録したものと判断して、この一連のスキャン処理を終了する。
続いて、図10は、本発明の第2の実施の形態に係わる放送受信装置であって、その要部構成を示すブロック図である。
図10に示されるように、この放送受信装置は、それぞれチューナ11Aと、放送番組有無判断部12Aと、放送番組復調部13Aと、放送周波数情報抽出部14Aと、放送番組情報抽出部15Aとからなるチューナブロック10Aと、それぞれチューナ11Bと、放送番組有無判断部12Bと、放送番組復調部13Bと、放送周波数情報抽出部14Bと、放送番組情報抽出部15Bとからなるチューナブロック10Bとを備え、その他に、チューナ制御部16と、放送周波数情報記録部17と、放送番組情報記録部18と、入力部19と、放送信号分配部20とを備えている。
そして、図1に図示された第1の実施の形態に係わる放送受信装置(前者)と、図10に図示された第2の実施の形態に係わる放送受信装置(後者)との構成の違いは、前者がチューナ1と放送番組有無判断部2と放送番組復調部3と放送周波数情報抽出部4と放送番組情報抽出部5とからなる構成部分を一組有しているのに対して、後者がチューナ1と放送番組有無判断部2と放送番組復調部3と放送周波数情報抽出部4と放送番組情報抽出部5とからなる構成部分を2組有している点、及び、前者が放送信号分配部20を有していないのに対して、後者が放送信号分配部20を有している点である。
この他にも、前者のチューナ制御部6は、1つのチューナ1の周波数スキャン状態を制御することができるものであるのに対して、後者のチューナ制御部16は、2つのチューナ11A、11Bの周波数スキャン状態を制御することができるものであり、前者の放送周波数情報記録部7は、1つのチューナブロックにおける1つのチューナ1に関する放送周波数情報だけが記録されるのに対して、後者の放送周波数情報記録部17は、2つのチューナブロック10A、10Bにおける2つのチューナ11A、11Bに関する放送周波数情報が記録されるもので有る点に違いがある。なお、放送周波数情報記録部17への記録状態の詳細は後述する。
チューナブロック10Aで行われる処理と、チューナブロック10Bで行われる処理との違いは、信号復調部14A、14Bで復調される放送番組の変調方式の違い、周波数スキャンを行う際の処理のフローチャートの違い、周波数スキャンの時期にそれぞれ違いがある。
ここで、復調される放送番組の変調方式の違いは、チューナブロック10Aのチューナ11Aと、チューナブロック10Bのチューナ11Bで処理できる放送信号変調方式の違いを意味する。例えば、地上波デジタル放送の放送信号の変調方式に用いられるOFDM方式や、ケーブルテレビ伝送方式の放送信号の変調方式に用いられるQAM方式のように、その放送の種類によって用いられている放送信号変調方式が異なっており、これらの放送信号変調方式の放送信号を復調する側のチューナの構成も、OFDM復調用、QAM復調用のようにそれぞれ区別されている。
次に、周波数スキャンにおける処理のフローチャートの違いは、以下の2種類のものがある。その1つは、放送情報が存在する可能性が高い周波数を優先的にスキャンする方式であり、他の1つは、放送が行われているか否かを全ての放送周波数に関して優先的にスキャンした後で、放送情報が存在する可能性が高い周波数をスキャンする方式である。なお、これらの方式を実行するフローチャートについては後述する。
続いて、周波数スキャンの時期の違いは、2つのチューナ11A、11Bの周波数スキャンを実施する時期が重複しているか否かによるものである。例えば、1つのチューナ11Aの周波数スキャンが終了した後で、もう1つのチューナ11Bの周波数スキャンを実施する場合や、2つのチューナ11A、11Bの周波数スキャンを同時刻に同様に実行する場合等である。
また、この第2の実施の形態に係わる放送受信装置において、図10に図示の例では、2つのチューナブロック10A、10Bを用いているが、3つまたはそれ以上の数のチューナブロックを用いたものであってもよい。3つ以上のチューナブロックを用いた場合、それぞれのチューナブロックで復調できる放送信号変調形式が異なっていても、3つ以上のチューナブロックで同じ放送信号変調形式の復調を行うものであっても、復調できる放送信号変調形式が複数種類であって、同じ放送信号変調形式の復調を行うものが複数存在していても(例えば、3つ存在する場合に、2つが同じ放送信号変調形式の復調を行い、1つが違う放送信号変調形式の復調を行う場合等)よい。また、周波数スキャンの時期については、それぞれのチューナブロックにおける周波数スキャンの実施時期に何等の制限がない。さらに、周波数スキャンにおける処理のフローチャートについては、後述する2つの方式のいずれかに該当するものであれば、チューナブロック毎に異なる方式を用いるものであってもよい。
図11は、第2の実施の形態の放送受信装置に用いられる放送周波数情報記録部17の記録情報の一例を示す説明図である。
この放送周波数情報記録部17と、第1の実施の形態の放送受信装置に用いられる放送周波数情報記録部7との違いは、放送周波数情報記録部17に、2つのチューナ11A、11Bに関する周波数に対するスキャン状況の記録と、2つのチューナ11A、11Bで取り扱う放送信号変調方式の記録と、スキャン状況の項目に処理中、信号有の記録を追加している点である。そして、第2の実施の形態の放送受信装置は、2つのチューナ11A、11Bを用いたときのそれらのチューナ11A、11Bについての記録を行っているものであるが、3つ以上のチューナを用いたときにはそれら3つののチューナについての記録が行われる。また、放送信号変調方式の記録については、第2の実施の形態の放送受信装置の例では、放送信号変調方式としてチューナ11AがOFDM、チューナ11BがQAMであると記録している。
また、スキャン状況の項目について、処理中とは、現在そのチューナが処理している放送周波数がある旨の記録であり、信号有とは、処理した放送周波数に何等かの放送番組が存在することを確認したが、その放送番組の復調を行っていない旨の記録である。なお、これらの記録についての処理の詳細は後述する。また、放送周波数情報記録部17は、スキャン状況の項目に、未、済、不要、詳細に加え、処理中、信号有の記録が行われる例であるが、この他にもスキャン状況を示すものであれば他の記録内容を用いてもよい。さらに、放送周波数情報記録部17は、記録する項目について、放送信号の変調方式及びスキャン状況の記録を行う例であるが、周波数スキャンに関する情報であれば、これ以外の記録内容であってもよい。
ここで、図12は、第2の実施の形態の放送受信装置において周波数スキャンが実行される際の動作経緯を示すフローチャートである。
図12に図示のフローチャートを参照し、第2の実施の形態の放送受信装置が周波数スキャンを行なう際の動作について説明する。
始めに、ステップS31において、チューナ制御部16は、入力部19から周波数スキャンを開始する旨の指示があったとき、放送周波数情報記録部17に記録されている周波数情報及び放送番組情報記録部18に記録されている各周波数のスキャン状況をそれぞれクリアする。ここでのクリアの意味も、第1の実施の形態の放送受信装置における放送周波数情報記録部7及び放送番組情報記録部8のクリアの意味と同じで、例えば、放送周波数情報記録部17においては、周波数指定が行われない限り、全ての周波数のスキャン状況の項目に未を記録する等の処理を行う。
次に、ステップS32において、チューナ制御部16は、チューナブロック10Aのチューナ11Aに対して第1のフローチャート(以下、これをフローチャート甲という)に従った処理を実行する。なお、フローチャート甲についての詳細は後述する。
また、ステップS33において、チューナ制御部16は、チューナブロック部10B側のチューナ11Bに対して第2のフローチャート(以下、これをフローチャート乙という)に従った処理を実行する。なお、フローチャート乙についての詳細は後述する。
続いて、ステップS34において、チューナ制御部16は、チューナ11A及びチューナ11Bの双方の処理が終了するまで待機する。そして、チューナ11A及びチューナ11Bの双方の処理が終了した場合、この一連の処理を終了させる。
次に、図13は、図12に図示のフローチャート甲に係わるもので、放送情報のある可能性が高い周波数部分を優先的に選択して、復調を行う方式の動作経緯を示すものである。
図13は、放送受信装置が放送情報がある可能性が高い周波数部分を優先的に周波数選択し、復調を行うフローチャートである。このフローチャート甲についてチューナブロック10Aの動作を例にあげて説明する。
始めに、ステップS41において、チューナ制御部16は、次スキャン周波数決定ルーチン(以下、これを次スキャン周波数決定ルーチン甲という)を実行する。この次スキャン周波数決定ルーチン甲は、放送情報の存在する可能性の高い周波数を設定するもので、そのルーチンの詳細については後述する。
次に、ステップS42において、チューナ制御部16は、次スキャン周波数決定ルーチン甲による処理が終了し、スキャン周波数Sfを決定すると、そこで決定したスキャン周波数Sfがスキャン終了周波数よりも高いか否かを判断する。そして、スキャン周波数Sfがスキャン終了周波数よりも高くないと判断した(N)ときは次のステップS43に移行し、一方、スキャン周波数Sfがスキャン終了周波数よりも高いと判断した(Y)ときは次スキャン周波数決定ルーチンにおいてスキャンする周波数がもはや存在しないことからこの一連の終了をさせる。
次いで、ステップS43において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aについての当該スキャン周波数Sfのスキャン状況の項目に未以外の記録があったか否かを判断する。そして、未以外の記録があったと判断した(Y)ときは次のステップS44に移行し、一方、未以外の記録がなかったと判断した(N)ときは他のステップS46に移行する。
続いて、ステップS44において、チューナ制御部16は、スキャン周波数Sf中に存在する放送番組の有無を判断する。そして、スキャン周波数Sf中に放送番組が存在しないと判断した(N)ときは次のステップS45に移行し、一方、スキャン周波数Sf中に放送番組が存在すると判断した(Y)ときは他のステップS46に移行する。
続く、ステップS45において、チューナ制御部16は、放送周波数情報抽出部14Aを通して放送周波数情報記録部17の2つのチューナ11A、11Bについてのスキャン周波数Sfのスキャン状況の項目に不要を記録し、この記録を行ったら再び次スキャン周波数決定ルーチンに戻り、ステップS41以降の動作を繰返し実行する。
一方、ステップS46において、チューナ制御部16は、放送番組復調部13Aを通してスキャン周波数Sfを復調する。そして、スキャン周波数Sfの中の放送番組の復調ができたか否かを判断する。そして、スキャン周波数Sfの中に放送番組が存在せず、放送番組の復調ができないと判断した(N)ときは次のステップS47に移行し、一方、スキャン周波数Sfの中に放送番組が存在して放送番組の復調ができたと判断した(Y)ときは他のステップS48に移行する。
次に、ステップS47において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部記録ルーチン(以下、これを放送周波数情報記録部記録ルーチン甲という)を実行する。この放送周波数情報記録部記録ルーチン甲は、放送周波数情報記録部17への記録経緯を示すもので、そのルーチンの詳細については後述する。
また、ステップS48において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17及び放送番組情報記録部18を通して復調信号から詳細周波数情報(NITa)及び放送情報を抽出し、放送番組情報記録部18に記録する。
次に、ステップS49において、チューナ制御部16は、全ての放送情報を記録したか否かを判断する。そして、未だ全ての放送情報を記録していないと判断した(N)ときはステップS47に移行して放送周波数情報記録部の記録ルーチンを実行し、一方、既に全ての放送情報を記録したと判断した(Y)ときはこの一連の処理を終了させる。
次いで、図14は、図13に図示のフローチャート甲に用いられる放送周波数情報記録部記録ルーチン甲を示すフローチャートである。これをチューナブロック10Aの動作を例に挙げて説明する。
図14に図示のフローチャートを参照し、放送周波数情報記録部記録ルーチン甲を実行する際の動作について説明する。
まず、ステップS51において、チューナ制御部16は、放送番組復調部13Aを通して現在のスキャン周波数Sfを復調できたか否かを判断する。そして、現在のスキャン周波数Sfを復調できたと判断した(Y)ときは次のステップS52に移行し、一方、現在のスキャン周波数Sfを復調できなかったと判断した(N)ときは他のステップS57に移行する。
次に、ステップS52において、チューナ制御部16は、復調信号から抽出した詳細周波数情報(NITa)の周波数情報に基づいて放送周波数情報記録部17の2つのチューナ11A、11Bの該当する全ての周波数のスキャン状況の項目に不要を記録する。
次いで、ステップS53において、チューナ制御部16は、現在のスキャン周波数Sfの中に未処理のNIToが含まれているか否か判断する。そして、未だ未処理のNIToが含まれていると判断した(Y)ときは次のステップS54に移行し、一方、もはや未処理のNIToが含まれていないと判断した(N)ときは他のステップS56に移行する。
続く、ステップS54において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のNIToに記録されているチューナ11Aの指定周波数のスキャン状況の項目に済または不要が記録されているか否かを判断する。そして、済が記録されている場合は、その周波数がチューナ11Bでスキャンを済ましていることを表し、不要が記録されている場合は、その周波数がチューナ11Aでスキャンを済ましていたり、視聴者入力によってスキャンする必要のない周波数であることを表しているもので、このような済または不要が記録されていると判断した(Y)ときは前のステップS53に戻り、再びステップS53以降の動作を繰り返し実行し、一方、済または不要が記録されていないと判断した(Y)ときは次のステップS54に移行する。
続いて、ステップS55において、チューナ制御部16は、放送周波数情報抽出部14Bを通して、放送周波数情報記録部17の2つのチューナ11A、11Bにおける該当する周波数部分に詳細を記録し、この記録が行われた後、前のステップS53に戻り、再びステップS53以降の動作を繰り返し実行する。
また、ステップS56において、チューナ制御部16は、チューナ11Aの現在のスキャン周波数Sfに存在する放送番組を放送番組復調部13Aで復調しており、もはやチューナ11Bで受信する必要がないので、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの周波数Sfのスキャン状況の項目に不要を記録する。
次に、ステップS57において、チューナ制御部16は、チューナ11Aの周波数Sfのスキャン状況の項目に済を記録し、この記録が行われるとこの一連の処理が終了する。
続いて、図15は、図13に図示されるフローチャート甲に用いられる次スキャン周波数決定ルーチン甲を示すフローチャートである。これをチューナブロック10Aの動作を例に挙げて説明する。
図15に図示のフローチャートを参照し、次スキャン周波数決定ルーチン甲を実行する際の動作について説明する。
まず、ステップS61において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aのスキャン状況の項目に詳細の記録があるか否かを判断する。そして、詳細の記録がないと判断した(N)ときは次のステップS62に移行し、一方、詳細の記録があると判断した(Y)ときは他のステップS65に移行する。
次に、ステップS62において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aのスキャン状況の項目に信号有の記録があるか否かを判断する。そして、信号有の記録がないと判断した(N)ときは次のステップS63に移行し、一方、信号有の記録があると判断した(Y)ときは他のステップS66に移行する。
次いで、ステップS63において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aのスキャン状況の項目に未の記録があるか否かを判断する。そして、未の記録がないと判断した(N)ときは次のステップS64に移行し、一方、未の記録があると判断した(Y)ときは他のステップS67に移行する。
続いて、ステップS64において、チューナ制御部16は、チューナ11Aのスキャン周波数Sfをスキャン終了周波数+1に設定する。このような設定を行った後、この一連の処理を終了する。
他のステップS65において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17における同じ放送信号変調方式である他のチューナの周波数のスキャン状況の項目に処理中の記録の周波数がなく、かつ、詳細の記録の周波数があるという条件(以下、このような条件を記録条件1という)を満たしているか否かを判断する。そして、記録条件1を満たしていると判断した(Y)ときはステップS66に移行し、一方、記録条件1を満たしていないと判断した(N)ときはステップS67に移行する。
次に、ステップS66において、チューナ制御部16は、チューナ11Aのスキャン周波数を記録条件1を満たしている周波数の中の最低周波数に設定する。
一方、ステップS67において、チューナ制御部16は、チューナ11Aのスキャン周波数を詳細を記録した全ての周波数の中の最低周波数に設定する。
次のステップS68において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17における同じ放送信号の変調方式である他のチューナの周波数のスキャン状況の項目に処理中を記録した周波数がなく、かつ、信号有を記録した周波数があるという条件(以下、このような条件を記録条件2という)を満たしているか否かを判断する。そして、記録条件2を満たしていると判断した(Y)ときはステップS69に移行し、一方、記録条件2を満たしていないと判断した(N)ときはステップS70に移行する。
次に、ステップS69において、チューナ制御部16は、チューナ11Aのスキャン周波数を記録条件2を満たしている周波数の中の最低周波数に設定する。
一方、ステップS70において、チューナ制御部16は、チューナ11Aのスキャン周波数を信号有を記録した全ての周波数の中の最低周波数に設定する。
次いで、ステップS71において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17における他のチューナの周波数のスキャン状況の項目に処理中を記録した周波数がなく、かつ、未を記録した周波数があるという条件(以下、このような条件を記録条件3という)を満たしているか否かを判断する。そして、記録条件3を満たしていると判断した(Y)ときはステップS72に移行し、一方、記録条件3を満たしていないと判断した(N)ときはステップS73に移行する。
次に、ステップS72において、チューナ制御部16は、チューナ11Aのスキャン周波数を記録条件3を満たしている周波数の中の最低周波数に設定する。
一方、ステップS73において、チューナ制御部16は、チューナ11Aのスキャン周波数を未を記録した全ての周波数の中の最低周波数に設定する。
続く、ステップS74において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17におけるスキャン周波数Sfに該当する周波数のスキャン状況の項目に処理中を記録し、この記録を行った後、この一連の処理を終了する。
なお、前記のフローチャートにおいては、ステップS66、ステップS67、ステップS69、ステップS70、ステップS72、ステップS73のそれぞれでは、該当する周波数が複数存在したときに、それらの中の最低周波数に設定するようにしているが、これら複数の周波数から一意に周波数を設定することができれば、このような周波数の設定手法を用いてもよく、チューナ11A、11Bごとに異なる周波数の設定手法を用いるようにしてもよい。
また、図16は、図12に図示されたフローチャート乙に係わるもので、放送中の全ての周波数に存在する放送番組の有無の状態を優先してスキャンする方式の動作経緯を示すものである。ここではチューナブロック10Bの動作を例に挙げて説明する。
始めに、ステップS81において、次スキャン周波数決定ルーチン(以下、これを次スキャン周波数決定ルーチン乙という)を実行する。この次スキャン周波数決定ルーチン乙は、放送信号中の放送番組の存在の可能性の高い周波数を設定するもので、そのルーチンの詳細については後述する。
次に、ステップS82において、チューナ制御部16は、次スキャン周波数決定ルーチン乙による処理が終了し、スキャン周波数Sfを決定すると、決定したスキャン周波数Sfがスキャン終了周波数よりも高いか否かを判断する。そして、スキャン周波数Sfがスキャン終了周波数よりも高いと判断した(Y)ときは次のステップS83に移行し、一方、スキャン周波数Sfがスキャン終了周波数よりも高くないと判断した(N)ときは他のステップS84に移行する。
次いで、ステップS83において、チューナ制御部16は、ステップS82の判断により、放送番組の存在する周波数のスキャンが終了しているので、放送情報のある可能性が高い周波数部分を優先的に周波数スキャンするフローチャートであるフローチャート甲の処理をチューナブロック10Bについて開始する。このとき、フローチャート甲を表す図13、図14、図15はチューナブロック10Aを前提として表記されているので、「チューナ11A」は「チューナ11B」に読み替える必要がある。
また、ステップS84において、チューナ制御部16は、スキャン周波数Sfにおける放送番組の有無を判断する。
次いで、ステップS85において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部記録ルーチン(以下、これを放送周波数情報記録部記録ルーチン乙という)を実行する。この放送周波数情報記録部記録ルーチン乙は、放送周波数情報記録部17への記録経緯を示すもので、そのルーチンの詳細については後述する。このルーチン乙が終了すると、再びステップS81に戻り、ステップS81以降の動作が繰り返し実行される。
次に、図17は、図16に図示されるフローチャートに用いられる放送周波数情報記録部記録ルーチン乙を示すフローチャートである。
図17に図示のフローチャートを参照し、放送周波数情報記録部記録ルーチン乙を実行する際の動作について、チューナブロック10Bの動作を例に挙げて説明する。
始めに、ステップS91において、チューナ制御部16は、チューナ11Bに設定された現在のスキャン周波数Sfに放送番組が存在するか否かを判断する。そして、現在のスキャン周波数Sfに放送番組が存在しないと判断した(N)ときは次のステップS92に移行し、一方、現在のスキャン周波数Sfに放送番組が存在すると判断した(Y)ときは他のステップS93に移行する。
次に、ステップS92において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17の2つのチューナ11A、11Bの当該周波数Sfのスキャン状況の項目に不要を記録し、その記録を行ったこの一連の処理を終了させる。
また、ステップS93において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの当該周波数Sfのスキャン状況の項目に信号有を記録する。
次いで、ステップS94において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの当該周波数Sfのスキャン状況の項目に未の記録があるか否かを判断する。そして、未の記録があると判断した(Y)ときは次のステップS95に移行し、一方、未の記録がないと判断した(N)ときはこの一連の処理を終了させる。
続く、ステップS95において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの当該周波数Sfのスキャン状況の項目の未の記録を信号有の記録に変更する。この記録変更が行われると、この一連の処理を終了させる。
次いで、図18は、図16に図示されるフローチャートに用いられる次スキャン周波数決定ルーチン乙を示すフローチャートである。
図18に図示のフローチャートを参照し、次スキャン周波数決定ルーチン乙を実行する際の動作について、チューナブロック10Bの動作を例に挙げて説明する。
始めに、ステップS101において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bのスキャン状況の項目に未が記録されているか否かを判断する。そして、未が記録されいないと判断した(N)ときは次のステップS102に移行し、一方、未が記録されていると判断した(Y)ときは他のステップS103に移行する。
次に、ステップS102において、チューナ制御部16は、チューナ11Bのスキャン周波数Sfをスキャン終了周波数+1に設定し、この設定が行われた後、この一連の処理を終了する。
次いで、ステップS103において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの周波数のスキャン状況の項目に処理中の記録がなく、かつ、未の記録があるという条件(以下、このような条件を記録条件4という)を満たしているか否かを判断する。そして、記録条件4を満たしていると判断した(Y)ときはステップS104に移行し、一方、記録条件4を満たしていないと判断した(N)ときはステップS105に移行する。
次に、ステップS104において、チューナ制御部16は、チューナ11Bのスキャン周波数Sfを記録条件4を満たしている周波数の中の最低周波数に設定する。
一方、ステップS105において、チューナ制御部16は、チューナ11Bのスキャン周波数を未を記録した全ての周波数中の最低周波数に設定する。
続いて、ステップS106において、チューナ制御部16は、放送周波数情報記録部17のスキャン周波数Sfに該当する周波数のスキャン状況の項目に処理中を記録し、この記録が行われた後、この一連の処理を終了させる。
なお、前記のフローチャートにおいては、ステップS104、ステップS105のそれぞれでは、該当する周波数が複数存在したときに、それらの中の最低周波数に設定するようにしているが、これら複数の周波数から一意に周波数を設定することができれば、このような周波数の設定手法を用いてもよく、チューナ11A、11Bごとに異なる周波数の設定手法を用いるようにしてもよい。
続いて、図19(a)、(b)は、図10に図示された放送受信装置において周波数スキャンを行った場合の放送周波数情報記録部17の記録状態の第1例を示す説明図であり、図20(a)、(b)は、同じく図10に図示された放送受信装置において周波数スキャンを行った場合の放送周波数情報記録部17の記録状態の第2例を示す説明図である。
図19(a)、(b)及び図20(a)、(b)に示すように、放送周波数情報記録部17の記録内容としては、チューナ名の項目にチューナ11A、チューナ11Bが、放送信号の変調方式の項目にQAM、OFDMが、周波数(MHz)の項目に111、117、123、129、135が、スキャン状況の項目に未、済、処理中、信号有、詳細、不要がそれぞれ記録されている。なお、放送番組情報記録部18の記録状態は、既に述べた放送番組情報記録部8の記録状態と殆ど同じであるので、ここではその記録状態の説明を省略している。
前記記録を達成する放送受信装置の構成要件は、次の通りである。すなわち、使用するチューナは、チューナ11A、チューナ11Bの2つであり、チューナ11Aには放送信号の変調方式がQAMの信号を変調することが可能であり、チューナ11Bは放送信号の変調方式がOFDMの信号を変調することが可能である。チューナ11Aでは複数の周波数のスキャンをする際にそれら複数の周波数の中の最低周波数を優先してスキャンするように設定され、チューナ11Bでは複数の周波数のスキャンをする際にそれら複数の周波数の中の最高周波数を優先してスキャンするように設定される。放送ネットワーク種類は特定されていない。スキャン周波数には、111、117、123、129、135MHzの各周波数を使用している。BSデジタルは、使用される放送周波数として、117MHz、123MHzを挙げており、その放送信号の変調方式はQAMである。CSデジタルは、使用される放送周波数として、135MHzを挙げており、その放送信号の変調方式はQAMである。A放送局は、使用される放送周波数として、111MHzを挙げており、その放送信号の変調方式はOFDMである。また、CSデジタルは、周波数117MHzでBSデジタルが放送されている旨を示すNIToを放送している。また、動作条件として、存在する放送番組の有無の判断時間が放送番組の復調時間よりに短くなっているものとする。
ここで、図12乃至図17に図示のフローチャートを併用し、放送周波数情報記録部17の記録を行う際の動作経緯の一例について説明する。
まず、聴取者(ユーザー)が入力部19を操作して周波数スキャンの開始指示をすると、放送周波数情報記録部17及び放送番組情報記録部18の記録内容が初期化される。このとき、聴取者からスキャン周波数ついて何等の指定がないとすれば、各周波数のスキャン状況の項目は全て未に設定される。
この後、チューナ11Aはフローチャート甲に従った処理を開始し、チューナ11Bはフローチャート乙に従った処理を開始する。このときに、チューナ11Aは次スキャン周波数決定ルーチン甲を実行し、チューナ11Bは次スキャン周波数決定ルーチン乙を実行する。
この時点においては、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの各周波数のスキャン状況の項目に詳細、信号有が記録されておらず、未が記録さているだけであり、また、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの各周波数のスキャン状況の項目に処理中が記録されておらず、全てが未の記録だけであるので、チューナ制御部16は、チューナ11Aのスキャン周波数Sfを各周波数の中の最低周波数111MHzに設定する。
この設定を行うと、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの周波数111MHzのスキャン状況の項目に処理中が記録され、この記録が行われると、次スキャン周波数決定ルーチン甲の処理が終了する。
また、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの各周波数のスキャン状況の項目に全て未が記録され、チューナ11Aの周波数111MHzのスキャン状況の項目に処理中が記録されるので、チューナ制御部16は、チューナ11Aのスキャン周波数Sfを周波数111MHzを除いた周波数の中の最高周波数135MHzに設定する。
この設定を行うと、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの周波数135MHzのスキャン状況の項目に処理中が記録され、この記録が行われると、次スキャン周波数決定ルーチン乙の処理が終了する。
このとき、チューナ11Aのスキャン周波数Sf(111MHz)がスキャン終了周波数(135MHz)よりも低く、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aのスキャン周波数Sfのスキャン状況の項目に処理中が記録される以前に未が記録されていたので、当該スキャン周波数Sfに存在する放送番組の有無が判断される。そして、当該スキャン周波数Sfは、A放送局の放送信号で、その放送信号に放送番組が存在するので、信号復調部13Aにより放送番組がQAM復調される。しかるに、A放送局の放送信号は、放送信号の変調形式がOFDMであり、QAM復調を行う信号復調部13Aでは復調できないので、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの当該周波数のスキャン状況の項目に済が記録され、その記録が行われた後、チューナ11Aにより放送周波数情報記録部記録ルーチン甲が実行される。
一方、チューナ11Bのスキャン周波数Sf(135MHz)がスキャン終了周波数(135MHz)と同じであるので、当該スキャン周波数Sfに存在する放送番組の有無が判断される。そして、当該スキャン周波数Sfは、CSデジタルの放送信号で、その放送信号中に放送番組が存在するので、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に信号有が記録され、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの当該周波数のスキャン状況の項目の未の記録が信号有の記録に変更される。
このような記録が行われた後、チューナ11Bにおいて次スキャン周波数決定ルーチン乙が実行される。このルーチン乙の実行時に、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bのスキャン状況の項目に未の記録があるかどうかの判断が行われ、チューナ11Aのスキャン状況の項目に処理中が記録されていない周波数の中の最高周波数129MHzをチューナ11Bのスキャン周波数Sfに設定する。そして、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に処理中が記録され、その記録が行われた後、このルーチン乙を終了させる。このときの放送周波数情報記録部17の状態が図19(a)である。
また、チューナ11Aによる放送周波数情報記録部記録ルーチン甲が実行されている時に、放送周波数情報記録部17の各周波数のスキャン状況の項目に詳細が記録されておらず、スキャン状況の項目に信号有が記録された周波数として周波数135MHzがあるので、チューナ11Aのスキャン周波数Sfを当該周波数135MHzに設定する。この後、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの周波数135MHzのスキャン状況の項目に処理中が記録され、その記録が行われた後、このルーチン甲を終了させる。
このとき、チューナ11Bのスキャン周波数Sf(129MHz)がスキャン終了周波数(135MHz)よりも低く、チューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に処理中が記録される以前に未が記録されていたので、当該スキャン周波数Sf(129MHz)に存在する放送番組の有無が判断される。そして、当該周波数には放送番組が存在しないので、放送周波数情報記録部17の2つのチューナ11A、11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に不要が記録される。
このような記録が行われた後、チューナ11Bによる次スキャン周波数決定ルーチン乙が実行される。このルーチン乙の実行時に、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bのスキャン状況の項目に未が記録されており、チューナ11Aのスキャン状況の項目に処理中が記録されいない周波数の中の最高周波数123MHzをチューナ11Bのスキャン周波数Sfに設定する。このような設定が行われると、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に処理中が記録され、その記録が行われた後、このルーチン乙を終了させる。
このとき、チューナ11Bに設定した当該周波数(123MHz)がスキャン終了周波数(135MHz)よりも低いため、当該周波数(123MHz)に存在する放送番組の有無が判断される。そして、BSデジもタルである当該周波数(123MHz)に放送番組が存在するので、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に信号有が記録され、チューナ11Aの当該周波数のスキャン状況の項目の未の記録が信号有の記録に変更される。
このような記録が行われた後、チューナ11Bによる次スキャン周波数決定ルーチン乙が実行される。このルーチン乙の実行時に、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bのスキャン状況の項目に未が記録されており、チューナ11Aのスキャン状況の項目に処理中が記録されていない周波数の中の最高周波数117MHzをチューナ11Bのスキャン周波数Sfに設定する。このような設定が行われると、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に処理中が記録され、その記録が行われた後、このルーチン乙を終了させる。
チューナ11Aに設定された周波数135MHzは、CSデジタルで、放送信号の変調方式がQAMであるので、当該周波数(135MHz)の放送番組を信号復調部13Aで復調することができる。このとき、復調信号からNITa及び放送情報が抽出され、それらを放送番組情報記録部18に記録した後、全ての放送番組情報の記録が終了したか否かを判断する。本例の前提条件は、全ての放送ネットワーク種類が不明であって、全ての放送番組情報の記録が終了したか否かが判らないので、チューナ11Aによる放送周波数情報記録部記録ルーチン甲を実行する。そして、復調が実行されており、「CSデジタル」は135MHzだけであるので、全チューナの135MHzの部分に「不要」の記録を行う。
この時点に、CSデジタルに含まれるNIToにBSデジタルの周波数117MHzが存在し、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの周波数117MHzのスキャン状況の項目に済、不要が記録されていないので、放送周波数情報記録部17の2つのチューナ11A、11Bの周波数117MHzのスキャン状況の項目に詳細が記録される。
そして、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aのスキャン周波数Sf(135MHz)に該当するスキャン状況の項目に済が記録され、チューナ11Bの同周波数のスキャン状況の項目に不要が記録される。このような記録が行われると、このルーチン甲を終了させる。このときの放送周波数情報記録部17の状態が図19(b)である。
このとき、チューナ11Bに設定した当該周波数(117MHz)がスキャン終了周波数(135MHz)よりも低いため、当該周波数(117MHz)に存在する放送番組の有無が判断される。そして、BSデジもタルである当該周波数に放送番組が存在するので、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に信号有が記録され、チューナ11Aの当該周波数のスキャン状況の項目に詳細が記録されているので、その記録を変更させずに、このルーチン乙を終了させる。
次いで、チューナ11Bに次スキャン周波数決定ルーチン乙を実行させる。このルーチン乙の実行時に、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの周波数のスキャン状況の項目に未が記録されており、チューナ11Aの項目に処理中が記録されていない周波数の中の最高周波数111MHzをチューナ11Bのスキャン周波数Sfに設定する。このような設定が行われると、放送周波数情報記録部17チューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に処理中が記録され、その記録が行われると、このルーチン乙を終了させる。
また、チューナ11Aに次スキャン周波数決定ルーチン甲を実行させる。このルーチン甲の実行時に、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの周波数のスキャン状況の項目に詳細が記録され、周波数117MHzのスキャン状況の項目に詳細が記録されているので、チューナ11Aのスキャン周波数Sfを当該周波数117MHzに設定する。このような設定が行われると、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの当該周波数のスキャン状況の項目に処理中が記録され、その記録が行われると、このルーチン甲を終了させる。
このとき、チューナ11Aに設定した当該周波数(117MHz)がスキャン終了周波数(135MHz)よりも低く、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの当該周波数のスキャン状況の項目の処理中が記録される以前に詳細が記録されていたので、信号復調部13Aで放送番組のQAM復調を行う。
一方、チューナ11Bに設定した当該周波数(111MHz)がスキャン終了周波数(135MHz)よりも低いので、当該周波数(111MHz)の中に存在する放送番組の有無を判断する。このとき、A放送局の放送信号である当該周波数中に放送番組が存在するので、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に信号有が記録され、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの該当周波数のスキャン状況の項目に済が記録されているので、この記録の変更をさせずに、このルーチン乙を処理を終了させる。
次いで、チューナ11Bにおいて次スキャン周波数決定ルーチン乙を実行する。このルーチン乙の実行時に、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの各周波数のスキャン状況の項目に未が記録されていないので、チューナ11Bのスキャン周波数Sfをスキャン終了周波数+1(135+1=136MHz)に設定する。この設定が行われると、ルーチン乙を終了させる。
このとき、チューナ11Bに設定した当該周波数(136MHz)は、スキャン終了周波数(135MHz)より高いため、放送番組の存在の有無に関しては全周波数で判断済みであると判断し、放送番組の存在している周波数を優先的に選択し、復調を行う処理に切り換える。そのため、チューナ11Bの処理をフローチャート乙からフローチャート甲の処理に移行させる。
この後、チューナ11Bにおいて次スキャン周波数決定ルーチン甲を実行する。このルーチン甲の実行時に、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの各周波数のスキャン状況の項目に詳細が記録されておらず、3つの周波数111MHz、117MHz、123MHzの同項目に信号有の記録があり、チューナ11Aに同じ放送信号の変調方式が存在しない。チューナ11Bでは、複数の周波数が存在する場合には最高周波数を選択するので、それらの周波数の中の最高周波数123MHzをチューナ11Bのスキャン周波数Sfに設定する。その後、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの該当周波数のスキャン状況の項目に処理中が記録され、この記録が行われると、このルーチン甲を終了させる。このときの放送周波数情報記録部17の状態が図20(a)である。
このとき、チューナ11Bに設定した当該周波数(123MHz)がスキャン終了周波数(135MHz)よりも低く、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bの該当周波数のスキャン状況の項目の処理中が記録される以前に信号有が記録されていたので、信号復調部13BによりOFDM復調を実行する。
一方、チューナ11Aではチューナ11BがOFDM変調している間に、周波数117MHzにおいてQAM変調を実施しており、BSデジタルである周波数(117MHz)は、放送信号の変調方式がQAMであり、信号復調部13Aにおいて復調できるので、復調信号から抽出したNITa及び放送情報を放送番組情報記録部18に記録し、全ての放送番組情報の記録が終了しているか否かを判断する。本例では、全ての放送ネットワーク種類は不明であって、記録が終了しているか否かが判らないので、チューナ11Aにおいて放送周波数情報記録部記録ルーチン甲を実行させる。
このとき、信号復調部13Aで復調した復調信号から抽出したNITaに基づいて放送周波数情報記録部17のチューナ11A、11Bの当該周波数(117MHz)のスキャン状況の項目に不要を記録する。また、BSデジタルの放送周波数は、117MHz、123MHzにもあるので、放送周波数情報記録部17のチューナ11A、11Bのこれらの周波数のスキャン状況の項目に不要を記録する。
BSデジタルには、NIToが存在しないので、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aのスキャン周波数Sf(117MHz)におけるチューナ11Bの該当周波数のスキャン状況の項目に不要が記録され、チューナ11Aの該当周波数のスキャン状況の項目に済が記録され、この記録が行われると、このルーチン甲を終了させる。
続いて、チューナ11Aに次スキャン周波数決定ルーチン甲を実行させる。このルーチン甲の実行時に、放送周波数情報記録部17の各周波数のスキャン状況の項目に詳細、信号有、未の記録がないので、チューナ11Aのスキャン周波数Sfをスキャン終了周波数+1(135+1MHz)に設定する。この設定を行なうと、このルーチン甲を終了させる。
このとき、チューナ11Aに設定したスキャン周波数Sf(136MHz)がスキャン終了周波数(135MHz)よりも高いため、チューナ11Aの処理を終了させる。
一方、チューナ11Bでは周波数123MHzにおいてOFDM変調を実施しており、123MHzに存在するBSデジタルは放送信号の変調方式がQAMであり、信号復調部13BでQAM復調を行うことができないので、放送周波数情報記録部記録ルーチン甲が実行される。そして、放送周波数情報記録部17のチューナ11Bのスキャン周波数Sf(123MHz)のスキャン状況の項目に済が記録される。このときの放送周波数情報記録部17の状態が図20(b)である。
次いで、チューナ11Bに次スキャン周波数決定ルーチン甲を実行させる。このルーチン甲の実行時に、放送周波数情報記録部17の各周波数のスキャン状況の項目に詳細の記録がなく、周波数111MHzのスキャン状況の項目に信号有の記録があるので、チューナ11Bのスキャン周波数Sfを111MHzに設定する。その設定が行われると、放送周波数情報記録部17の当該周波数のスキャン状況の項目に処理中が記録され、この記録が行われると、このルーチン甲を終了させる。
A放送局は放送信号の変調方式がOFDMであり、信号復調部13BでOFDM復調できるので、復調信号からNITa及び放送情報を抽出し、放送番組報記録部18に記録した後、全放送番組情報の記録が終了したか否かを判断する。本例では全ての放送ネットワーク種類は不明であって、記録が終了したか否かが判らないので、チューナ11Bにおいて放送周波数情報記録部記録ルーチン乙を実行させる。
このとき、A放送局の放送信号が復調され、復調信号から抽出したNITaに基づけば、A放送局の放送信号は、周波数111MHzのものだけであるので、放送周波数情報記録部17のチューナ11A、11Bの当該周波数(111MHz)のスキャン状況の項目に不要を記録する。
また、A放送局の放送信号にはNIToが含まれていないので、放送周波数情報記録部17のチューナ11Aの当該周波数(111MHz)のスキャン状況の項目に不要が記録され、チューナ11Bの当該周波数のスキャン状況の項目に済が記録され、この記録が行われると、このルーチン甲を終了させる。
次いで、チューナ11Bに次スキャン周波数決定ルーチン甲を実行させる。このルーチン甲の実行時に、放送周波数情報記録部17の各周波数のスキャン状況の項目に詳細、信号有、未のそれぞれの記録がないので、チューナ11Bのスキャン周波数Sfをスキャン終了周波数+1(135+1MHz)に設定し、この設定が行われると、ルーチン甲を終了させる。
このとき、チューナ11Bに設定した当該周波数(136MHz)は、スキャン終了周波数(135MHz)より高いため、チューナ11Bの処理を終了させる。
以上の経緯を経て2つのチューナ11A、11Bの処理が全て終了する。
なお、前記第2の実施の形態においては、2つのチューナブロック部10A、10Bを用いた例を挙げて説明したが、本発明による使用可能なチューナブロック部の数は、2つである場合に限られるものではなく、3つまたはそれ以上であってもよい。
そして、チューナブロック部の数を増やした場合、各チューナブロック部の動作を共通制御するチューナ制御部16がチューナブロック部の数に合致して動作するように、チューナ制御部16の制御形態が設定される。