JP2005301861A - 出入管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 実際に入退場する人物自体が、特定施設への出入を許可された人物か否かを、当該人物の顔画像で判断することにより、カードの不正所持者による特定施設への不正侵入を防ぐ。
【解決手段】 来訪者の顔画像の特徴量が格納されるデータベースと、特定エリアの出入口に設けられたカメラと、カメラの撮影画像から被写体の顔画像の特徴量を抽出する特徴量抽出部と、特定エリアの出入口に設けられ、非接触ICカードのカード情報を取得するカードリーダと、カードリーダで取得されたカード情報とデータベースに格納されたカード情報との一致比較により特定エリアへの出入可否を判定し、かつカメラの撮影画像で得られた被写体の顔画像の特徴量とデータベースに格納された顔画像の特徴量との一致比較により、被写体と非接触ICカードの所持者との同一性を判定する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、来訪者の出入管理を行うための出入管理システムに関する。
従来の出入管理システムは、人物データ作成手段により、一時的な来訪者をカメラにより撮像し、画像処理によってその撮像データを作成していた。また、記入データ作成手段により、一時的な来訪者が記入する所定事項(文字、数字などの記号)を読み取って自動認識し、その記入事項データを作成していた。データ管理手段は、人物データ作成手段から出力される撮像データ、及び記入データ作成手段から出力される記入事項データを、メモリ等に保存し、必要に応じて検索し表示する。カードデータ処理手段は、人物データ作成手段から出力される撮像データ、及び記入データ作成手段から出力される記入事項データを統合し、一時的な来訪者に手渡されるカード上に所定のフォーマットで記録するために必要とするデータ処理を実行する。
一時的な来訪者によっては、建物内の特別に入場制限された場所(特定施設)に入る場合があるため、その場所に入場することが可能なように、カードデータ処理手段がデータ処理を実行する。カード製造手段は、撮像データ、及び記入事項データをカードに所定のフォーマットで記録する。カードデータ保存手段は、カードに記録された撮像データ、及び記入事項データ等を含む所定のデータを、一時的な来訪者ごとにメモリ等に保存する(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−25306号公報(第2−第4頁、第1参照)
しかしながら、従来の出入管理システム自体は、特定施設へ実際に入退場する人そのものではなく、入退場する人が持っているカードの記録情報から通行を許可するか否かを判断するため、カードを交換された場合やカード紛失した直後の、カードの使用停止処理前に不正使用された場合には、不正使用への対応ができず、不正な侵入を防げないという問題があった。
この発明は係る課題を解決するために為されたものであり、実際に入退場する人そのものが、特定施設への出入を許可されたか否かを判断し、カードを交換された場合やカードを紛失した直後の、カードの不正所持者の不正侵入を防ぐことを目的とする。
この発明による出入管理システムは、特定エリアの出入口に設けられたカメラと、前記カメラの撮影画像から被写体の顔画像の特徴量を抽出する特徴量抽出部と、前記特定エリアの出入口に設けられ、非接触ICカードのカード情報を取得するカードリーダと、予め非接触ICカードの所有者の顔画像の特徴量と、非接触ICカードのカード情報とが格納されたデータベースと、前記カードリーダで取得されたカード情報と前記データベースに格納されたカード情報との一致比較により特定エリアへの出入可否を判定するとともに、前記カメラの撮影画像で得られた被写体の顔画像の特徴量と前記データベースに格納された顔画像の特徴量との一致比較により、当該被写体と非接触ICカードの所持者との同一性を判定する人物認証部とを備えたものである。
また、一時的な来訪者の特定エリアへの出入可否を判定する所定の情報を、非接触ICカードにカード情報として入力するカード発行部と、前記カード作成部におけるカード作成時に、来訪者を撮影した顔画像から抽出される顔画像の特徴量と、当該来訪者の所持する前記非接触ICカードのカード情報とを、データベースに格納するものである。
この発明によれば、実際に入退場する人物自体が、特定施設への出入を許可された人物か否かを、当該人物の顔画像で判断することにより、カードの不正所持者による特定施設への不正侵入を防ぐことができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る出入管理システムの出入口装置の構成例を示す図である。図1(a)は出入管理所に設けられた出入口装置を示す斜視図、図1(b)は出入口装置の構成を示す図である。出入管理システム及び出入管理所は、管理者が管理する特定施設5に配置される。
図において、門構1に設けられた出入口2周辺には、特定施設5への出入者の入退場を監視する出入管理所3が設けられている。出入口2に入場する入場者は、出入管理所3の前を通過する際に、出入管理所3で入退場処理を実施してから、図示の矢印に向かって特定施設5の内部に入っていく。
出入管理所3には、管理用端末(パソコン)6と、カメラ7と、OCR8と、非接触ICカードリーダ9(カードリーダ)とが設置されている。パソコン6には、表示用ディスプレイ(表示器)10が接続されている。出入管理所3には、受付人11が在中している。パソコン6にはカード発行装置14が接続されている。
パソコン6は通信ネットワーク100を介してサーバ20に接続される。サーバ20はデータベース21に接続されている。
次に、出入管理所3での動作について説明する。
まず、出入管理所3を通過する入場者が一時的な来訪者(以下、来訪者)4である場合について説明する。この場合、受付人11の指示によって、出入管理所3の受付台12上に設置された入構者受付表13を受け取る。来訪者4は入構者受付表13の所定欄に所定事項を記載する。受付人11は、来訪者4から所定の記入事項の記載された入構者受付表13を受け取り、受け取った情報をOCR8に入力する。
OCR8はスキャナと文字認識部等で構成されている。OCR8は入構者受付表13の入力データをOCR変換する。これによって、OCR8は、入構者受付表13に記載された所定の記入事項(文字、数字などの記号)を画像情報として読取り、読取った画像情報を二値化して、二値化された画像の塊を予め設定された記号パターンと比較してパターンマッチングを行う。これによって、OCR8は読取った画像情報の文字認識処理を行い、認識された文字データをコード化された電子データ(文字データ)に変換する。OCR8で読取られ電子データとして抽出された文字データは、入力情報としてパソコン6に伝送される。パソコン6は、OCR8からの入力情報を、非接触ICカード15に格納するための来訪者情報として取り込む。
所定の記入事項には、会社名、氏名、連絡先(電話番号、住所)、面接予定者(特定施設内の従事者)、滞在期間、行き先(所用の特定エリア)、用件(面接予定者に面会する理由)等の情報が記載され、各情報は入構者受付表13中の所定欄に記載するように成されている。
図2に入構者情報の例を示す。図2(a)は入構者受付表、図2(b)は入構者情報を示す。入構者情報は、カードID、会社名、氏名、連絡先(電話番号、住所)、面接予定者(特定施設内の従事者)、滞在期間、行き先(所用の特定エリア)、用件(面接予定者に面会する理由)、属性、許可情報等の情報で構成される。図2(c)はカード情報を示す。カード情報は、カードID、氏名、会社名、用途、滞在期間、行き先、用件、属性等の入構者情報の一部の情報で構成される。カード情報は入構者情報の全ての情報を格納していても良い。また、カードIDのみをカード情報としても良い。なお、カードIDは、パソコン6によって生成され、非接触ICカード15毎に異なる番号が付与される。
図2(a)に示すように、入構者受付表の所定欄の中には会社名、氏名等が記入される。図2(a)に示す入構者受付表の所定欄の情報はOCR8によって来訪者情報として読取られる。読取られた来訪者情報はデータベース21の入構者情報テーブルに、図2(b)に示すように入構者情報として格納される。また、入構者情報テーブルには、図2(c)に示すカード情報が格納される。入構者情報及びカード情報中の各データはカードIDに対応付けて格納されている。
また、パソコン6は、入力された来訪者情報を表示器10に画面表示する。受付人11は、来訪者4に対して表示器10の表示情報を確認するように指示する。来訪者4は表示器10の表示画面の表示内容を確認することによって、入構者受付表13に記載した情報が正しく入力されたものであるかどうかを確認する。
これによって、入構者受付表13の情報がパソコン6に正しく入力されていることが確認されると、受付人11はパソコン6の端末のキーボードを通じて、パソコン6に確認が完了したことを入力する。また、正しく入力されていないことが判明した場合は、受付人11は来訪者4の申告に従いパソコン6の端末のキーボードを通じて、パソコン6に正しい情報を入力する。来訪者情報の訂正を行った後、受付人11はパソコン6の端末のキーボードを通じて、パソコン6に確認が完了したことを入力する。これによって来訪者情報の入力が完了する。
カード発行装置14は、非接触ICカード15を発行する。発行される非接触ICカード15には、各カードを特定するための固有情報としてカードIDが個別に付与される。来訪者情報の入力完了後、カード発行装置14は、パソコン6に入力された来訪者情報からカード情報を取得し、カードIDとともに非接触ICカード15のメモリ(図示せず)に書き込む。
なお、カード発行装置14は、撮像データ、及び所定の記入事項の全てのデータを、カードに所定のフォーマットで記録しても良い。
また、カード発行装置14は、予めパソコン6によって非接触ICカード毎に異なるカードIDが割当てられる。カードIDはカード情報として非接触ICカードに事前格納されていても良い。この場合であっても、カードIDと来訪者情報を対応付けてデータベースに格納しておけば、非接触ICカードの所持者を特定することができる。
パソコン6は来訪者情報を取り込んだ後、取り込んだ情報を、通信ネットワーク100を介してサーバ20に伝送する。サーバ20は取り込んだ情報を入構者情報としてデータベース21に伝送する。データベース21は、サーバ20の情報処理によって、カード情報と入構者情報を、入構者情報テーブル22に格納する。
このとき管理者は、来訪者が行き先場所の特定エリアへ入出を許可されたものであるかどうかの判別を行う。判別の結果、管理者が来訪者の入出を許可した場合、許可した特定エリアを識別するエリア情報を、入構者情報テーブル22の許可情報に格納する。エリア情報の格納は、パソコン6を通じて、通信ネットワーク100を介して適宜成される。
また、入構者情報テーブル22には、カードIDに対応付けられた、入構者情報、及びカード情報が格納される。
次いで、受付人11は、来訪者4に対して顔面をカメラ7の前に向けて立つように指示する。カメラ7は来訪者4の顔画像を正面から撮影する。カメラ7の撮影画像は、画像処理器16で画像処理された後、パソコン6に取り込まれる。パソコン6は、取り込んだ画像情報を画像解析し、顔画像認識用の顔認識データを作成する。
作成された顔認識データは、通信ネットワーク100を介してサーバ20に伝送される。サーバ20は取り込んだ情報をデータベース21に伝送する。データベース21は、サーバ20の情報処理によって、顔認識データを顔認識データテーブル23に格納する。このとき、カードIDと顔認識データとは対応付けられて、顔認識データテーブル23に格納される。また、パソコン6で取り込まれた画像情報は、カードIDと対応付けて顔認識データテーブル23に格納される。
来訪者4は受付処理を完了すると、非接触ICカード15を所持して施設5内に入場する。
次に、特定施設5の内部に設置された特定エリアの出入口について説明する。図3は、特定施設5内部の特定エリア25への出入口の構成を示す図であって、図3(a)は出入口を示す斜視図、図3(b)は出入口に設置された出入管理システムの機器構成を示す図である。
図において、特定エリア25の出入口には、開閉ドア26と、非接触ICカードリーダ30と、カメラ31が設置されている。カードリーダ30とカメラ31は、開閉ドア26の周辺に配置され、人物認証手段32に接続されている。人物認証手段32は、通信ネットワーク100を介してサーバ20に接続されている。サーバ20はデータベース21に接続されている。
ここで、来訪者4が特定エリア25に入る時の動作について説明する。
来訪者4は、カードリーダ30から所定距離以内の空間(例えば10cm以内)に非接触ICカード15をかざすことにより、カードリーダ30に非接触ICカード15のカード情報を入力する。入力されたカード情報は人物認証手段32に入力される。また、カメラ31の撮影画像は人物認証手段32に入力される。
カメラ31は来訪者4を撮影する。この際、カードリーダ30が非接触ICカード15の読取り可能な範囲内に存在するときに、非接触ICカード15を所持する来訪者4の顔の正面を、視野内に充分に捉えることできるように、カメラ31の設置高さ及び位置と画角とが調整されている。
人物認証手段32は、サーバ20を通じて、データベース21に格納されたカード情報とカードリーダ30で取得されたカード情報との一致/不一致を比較する。また、人物認証手段32は、サーバ20を通じて、データベース21に格納された顔認識データとカメラ31で取得された撮影画像中の被写体の顔画像とを比較する。
人物認証手段32による一致/不一致比較の結果、両者のカード情報が一致していた場合には、来訪者4は特定エリアへの出入りを許可された出入許可者であると判定する。また、人物認証手段32による一致/不一致比較の結果、データベース21に格納された顔認識データとカメラ31で取得された被写体の顔画像とが一致していた場合には、カメラ31の被写体である来訪者4と非接触ICカード15の所持者とが同一人物であると判定する。
判定の結果、出入許可者が非接触ICカードの所持者と同一人物である場合には、人物認証手段32は開閉ドア26の開錠指令を送出する。開錠指令を受けると、開閉ドア26は自動的に開くように動作する。
また、人物認証手段32による一致/不一致比較の結果、両者のカード情報が不一致であった場合には、来訪者4は特定エリアへの出入りを許可されていない不許可者であると判定する。
この場合は、人物認証手段32は開閉ドア26の開錠指令を送出せず、人物認証手段32は開閉ドア26を開錠しない。
また、人物認証手段32による一致/不一致比較の結果、データベース21に格納された顔認識データとカメラ31で取得された被写体の顔画像とが不一致であった場合には、来訪者4は非接触ICカード15の正規所持者ではないと判定する。すなわち、非接触ICカード15を不正に所持している人物であると判定する。
この場合は、人物認証手段32は開閉ドア26の開錠指令を送出せず、人物認証手段32は開閉ドア26を開錠しない。
次に、出入管理システムの全体構成と動作について詳細を説明する。
図4は出入管理システムの構成を示すブロック図である。
図において、出入管理システムは、人物データ作成手段40、OCR8、記入データ作成手段50、人物判定手段90、人物認証手段32、顔認識データ作成手段60、顔認識データ管理手段65、データ管理手段70、カード発行装置14と、データベース21で構成される。
ここで、顔認識データ作成手段60と記入データ作成手段50は、パソコン6の内部に構成される。
顔認識データ管理手段65とデータ管理手段70とデータベース21はサーバ20の内部に構成される。
データベース21は、顔認識データテーブル23と、入構者情報テーブル22で構成される。
記入データ作成手段50は、入力装置51と、記入事項識別部52と、記入事項識別部データ出力部53で構成される。記入事項識別部52はOCR8に接続される。入力装置51はパソコンに付属のキーボードやマウスなどのマンマシンインタフェースで構成される。
OCR8は、図2(a)に示すような入構者受付表13の所定の記入事項に記載された文字から文字データを抽出し、抽出された文字データは記入事項識別部52に入力される。記入事項識別部52では、文字データを予め設定された文字配列パターン情報と比較して、文字データの配列から所望の情報の抽出を行う記入事項の識別処理や、分析処理を行う。例えば、文字データとして、“会社名 伊藤商事(株)”と記載されているとする。この場合、予め設定された“会社名”の文字と、“(株)”または“株式会社”の文字とが一致する位置を識別し、“会社名”と“(株)”との間にある“伊藤商事”を、会社名を示す所望の情報として抽出する。これによって、氏名、会社名、用件などの一連の入構者情報を取得する識別処理を行う。
また、内部メモリ(図示せず)に、事前に来訪予定者と来訪予定時刻が格納されている場合には、予め予定された来訪予定者が、来訪予定時刻通りに到着したのかどうかを判定し、予定された来訪者が予定時刻通りに到着しているのであれば、“予定通り”であることを示す識別情報を入構者情報に付加するような分析処理を行う。
記入事項識別データ出力部53は、記入事項の識別処理や分析処理を行った後、取得した入構者情報を表示器10に画面出力する。受付人11は、表示器10に画面出力された入構者情報を確認し、確認の結果誤りがあれば、入力装置51を用いて上述したように入構者情報の訂正処理を行う。
また、記入事項識別データ出力部53はカードIDを生成する。生成されたカードIDはOCR8で読取った文字データに付加されて入構者情報が構成される。生成されたカードIDは、カード発行装置14に送出されるとともに、記入事項識別部52を介して後述するデータ保存手段71に送出される。更に、データ保存手段71はカードIDを、後述する顔認識データ保存手段66に送出する。
記入事項識別部52は、入構者情報を、データ管理手段70と記入事項識別データ出力部53に夫々送出する。
記入事項識別データ出力部53は、取得された入構者情報を所定のフォーマットに変換して、カード発行装置14に送出する。
人物データ作成手段40は、カメラ7と、画像処理器16で構成される。画像処理器16は、映像信号入力部41、画像処理部42、及び撮像データ出力部43で構成される。 カメラ7の撮影画像は映像信号入力部41に入力され、映像信号入力部41から顔認識データ作成手段60と画像処理部42へ夫々出力される。画像処理部42では、カメラ7の撮影画像にエッジ抽出、細線化等のフィルタリング処理、及び画像の切り出し処理等の所定の画像処理を行って、処理画像情報をデータ管理手段70と撮像データ出力部43へ出力する。撮像データ出力部43は処理画像情報をカード発行装置14に出力する。
カード発行装置14は、カードデータ処理手段56と、カード製造手段57と、カードデータ保存手段58で構成される。
カードデータ処理手段56は、記入事項識別データ出力部53からの入構者情報と、撮像データ出力部43からの処理画像情報が入力され、両情報を非接触ICカード15上に所定のフォーマットで記録するために必要とするデータ処理を実行する。
カード発行装置14はカード発行部を構成する。
具体的には、カードデータ処理手段56は、処理画像情報に基づいて、カード表面の所定位置に一時的な来訪者の顔写真を所定の大きさで印刷することが可能なようにデータ処理を実行する。また、入構者情報に基づいて、一時的な来訪者の氏名、会社名、用途、滞在期間などの所定の事項を非接触ICカード15のメモリ内に格納できるフォーマットの情報に変換処理するとともに、カード表面の所定位置に入構者情報の一部の情報(例えば、氏名、会社名、滞在期間など)を印刷することが可能なようにデータ処理を実行する。
カードデータ処理手段56で処理された入構者情報と処理画像情報は、カード製造手段57に出力される。カード製造手段57では、入構者情報の一部の情報と処理画像情報と記入事項識別部52からのカードIDとを、カード表面の所定位置に所定のフォーマットで記録する。例えば、カード表面の所定位置に一時的な来訪者の顔写真を所定の大きさで印刷する。また、一時的な来訪者の氏名、所属などの所定事項を、カード上の所定位置に印刷する。特に、入場制限された場所に入る場合は、一時的な来訪者が入場制限された場所に入れる所定の事項を印刷する。
更に、カードデータ処理手段56で処理された入構者情報の一部の情報は、カード製造手段57を通じてカードデータ保存手段58に送られ、カードデータ保存手段58によって非接触ICカードのメモリ内にカード情報として格納される。カード情報にはカードIDが含まれている。
なお、非接触ICカードには、メモリとして160Kバイト程度のROM、12Kバイト程度のRAM、32Kバイト程度のEEPROMが搭載されている。これらのメモリは、来訪者の所属や氏名や用途などのカード情報を記録するには充分な記録容量を有している。しかしながら、カメラ7の撮影によって得られた顔写真の処理画像情報については、50K〜200Kバイト程度のメモリ容量を必要とするので、非接触ICカードに記録するには必ずしも充分な記憶容量を有しているとは言えない。
このため、来訪者の顔画像データは非接触ICカードに保存せずに、データベース21の来訪者情報テーブル22に格納する。具体的には、カードデータ処理手段56で処理された一時的な来訪者の顔写真は、顔画像データとしてカードデータ保存手段58からデータベース21の顔認識データテーブル23に出力される。このとき、カードデータ保存手段58はカードIDを対応付けて顔画像データを格納する。
データ管理手段70は、データ保存手段71と、データ検索手段72と、データ表示手段73と、データ出力手段74で構成される。
データ保存手段71は、記入事項識別部52から入力された入構者情報を、データ検索手段72を介してデータベース21の入構者情報テーブル22に格納する。このとき、入構者情報にはカードIDが格納されているので、入構者情報はカードIDに対応付けられて入構者情報テーブル22に格納されることになる。なお、データ保存手段71は、入構者情報をカードIDに対応付けて格納しても良い。
また、データ検索手段72は管理者からの指示によってデータベース21の格納情報を検索処理する。
データ表示手段73はデータ検索手段72で検索した抽出情報を管理者端末の表示ディスプレイに画面表示する。データ出力手段74はデータ検索手段72で検索した抽出情報を管理者端末のプリンタに印刷する。
顔認識データ作成手段60は、顔認識画像解析部61と、顔認識データ出力部62で構成される。顔認識画像解析部61は、映像信号入力部41で画像処理された撮影画像が入力される。顔認識画像解析部61では、撮影画像を画像処理し、撮影画像から顔画像を切出す。切出した顔画像を画像解析して顔画像の特徴量を抽出し、顔画像認識用の顔認識データを作成する(後述する)。
顔認識データ出力部62は、顔認識データを顔認識データ保存手段66に出力する。顔認識データ保存手段66は、顔認識データ検索手段67を介して、顔認識データをデータベース21の顔認識データテーブル23に格納する。
顔認識データ作成手段60は特徴量抽出部を構成する。
顔認識データ管理手段65は、顔認識データ保存手段66と、顔認識データ検索手段67で構成される。顔認識データ保存手段66は、顔認識データ出力部62から出力される顔認識データを、顔認識データ検索手段67に出力する。顔認識データ検索手段67は顔認識データを、データベース21の顔認識データテーブル23に格納する。このとき、顔認識データ検索手段67はデータ検索手段72に接続して、データベース21の入構者情報テーブル22からデータを取り出す。また、顔認識データ保存手段66は、顔認識データテーブル23にカードIDを送出する。これによって、顔認識データがカードIDに対応付けられて顔認識データテーブル23に格納される。
人物判定手段90は、カメラ31と、映像信号入力部91と、カードリーダ30と、記入事項データ読取部92で構成される。カメラ31で取得した撮影画像は、映像信号入力部91に入力される。カードリーダ30で読取られた非接触ICカードのカード情報は、記入事項データ読取部92に入力される。また、カードリーダ30は設置された特定エリア25のエリア情報を、併せて記入事項データ読取部92に入力する。映像信号入力部91は入力画像の画像処理を行い、処理画像を人物認証手段32の画像解析部94に入力する。記入事項データ読取部92の入力情報は、人物認証手段32の登録時顔認識データ検索部93に入力される。
人物認証手段32は、画像解析部94と、顔認識データ出力部95と、登録時顔認識データ検索部93と、顔認識データ比較部96で構成される。
画像解析部94は、映像信号入力部91で画像処理された撮影画像が入力される。画像解析部94では入力される撮影画像を画像処理し、撮影画像から顔画像を切出す。切出した顔画像を画像解析して顔画像の特徴量を抽出し、顔画像認識用の顔認識データを作成する(後述する)。
顔認識データ出力部95は、画像解析部94で抽出された顔認識データを顔認識データ比較部96に出力する。登録時顔認識データ検索部93は顔認識データ検索手段67に接続される。登録時顔認識データ検索部93は、記入事項データ読取部92に入力されたカード情報中のカードIDを、顔認識データ検索手段67に提供する。
顔認識データ検索手段67は提供されるカードIDに基づいて、データベース21の顔認識データテーブル23を参照し、提供されたカードIDと対応付けられて格納された顔画像データを取り出す。取り出された顔画像データは登録時顔認識データ検索部93から顔認識データ比較部96に出力される。
また、顔認識データ検索手段67は提供されるカードIDを、データ検索手段72に出力する。データ検索手段72は、提供されるカードIDに基づいてデータベース21の入構者情報テーブル22を参照し、入構者情報テーブル22に格納されたカード情報を参照する。登録時顔認識データ検索部93から送出されたエリア情報と対応する特定エリア25が、カード情報中の許可情報に、入出許可エリアとして格納されているか否かの、一致不一致を判別する。例えば、カードリーダ30が特定エリア25として、“第12工場第13区域”に設置されているとする。カードリーダ30はエリア情報として、“第12工場第13区域”を出力する。この際、カード情報中の許可情報に、“第12工場第13区域に入出可“の情報が格納されている場合、データ検索手段72は非接触ICカードの所持者が入出を許可されたものであると判別して一致を出力する。また、“第12工場第13区域に入出可“の情報が格納されていない場合、データ検索手段72は非接触ICカードの所持者が入出不許可であると判別して不一致を出力する。データ検索手段72は、顔認識データ検索手段67を介して、登録時顔認識データ検索部93に一致/不一致の判別結果を出力する。
顔認識データ比較部96は、データ検索手段72の判別結果が一致である場合に、顔認識データ出力部95で抽出された顔画像データと、登録時顔認識データ検索部93で取得したデータベース21に格納された顔画像データとを比較する。比較の結果、両データが一致していたらドア開閉手段97に開錠指令を出力する。また、比較の結果、両データが不一致であったら、ドア開閉手段97に開錠指令を出力しない。ドア開閉手段97は開錠指令を受けると開閉ドア26を開く。
また、顔認識データ比較部96は、データ検索手段72の判別結果が不一致である場合に、顔認識データ出力部95で抽出された顔画像データと、登録時顔認識データ検索部93で取得したデータベース21に格納された顔画像データとの比較を実施しない。
顔認識データ比較部96は、登録時顔認識データ検索部93を介して顔認識データ検索手段67と接続されており、顔認識データ比較部96は顔認識データ検索手段67からデータ検索手段72で判別された一致/不一致の結果が伝送される。
顔認識データ比較部96は人物認証部を構成する。
図5は顔画像データの一例を示す図である。図5(a)はカメラから入力される入力画像例を示す。
図5を用いて、顔認識画像解析部61及び画像解析部94の動作について説明する。
顔認識画像解析部61及び画像解析部94は、カメラで取り込まれた顔画像の特徴を表す特徴点(ノード)に、グラフと呼ばれるパターンを配置して、正確な顔のノードを見つけて出力する。
この際、顔の中の目・鼻・口などの顔を構成する部品の形状について少数個のノードを設定して、ノード間の位置関係と特徴点における濃淡特徴量を計算し、顔の輪郭と顔位置のラフな位置検出を行う。図5(b)は顔画像の位置検出を行った場合のノードの例を示す。
次に、顔のラフな位置から、顔部分を切り出し、顔の大きさを正規化して、詳細なグラフを当てはめ、顔画像の特徴点の位置を更に詳細に検出する。図5(c)は画像の顔位置の詳細検出を行った場合のノードの例を示す。
検出された顔画像の各特徴点にガボール・ウェーブレット変換を用いて、本人固有の特徴量を抽出する。抽出された顔画像の各特徴点ごとの特徴量は顔画像データとして出力される。
ガボール・ウェーブレット変換は、信号解析や画像圧縮に用いられる手法であり、変換対象から、ウェーブレット波形を利用して、その波形が持つ特徴(周波数成分など)のみを取り出す。
顔認識画像解析部61から出力される顔画像データは、顔認識データ出力部62から顔認識データ保存手段66に出力される。顔認識データ保存手段66は、この顔画像データを顔認識データテーブル23に格納する。このとき、顔画像データをカードIDに対応付けて格納する。
また、画像解析部94から出力される顔画像データは、顔認識データ出力部95から顔画像データ比較部96に出力される。
次に、顔認識データ比較部96の動作について説明する。
顔認識データ比較部96は、顔画像データ出力部95から出力された顔画像データと、登録時顔認識データ検索部93から出力されたデータベース21に登録された顔画像データとを比較する。顔認識データ比較部96は、両顔画像データにおける顔画像の各特徴点ごとの特徴量を、グラフマッチングによって照合する。すなわち、両顔画像データ中の特徴点における濃淡特徴量を比較して、類似度を計算して本人かどうかを識別する。
次に、特定施設5自体を特定エリアとして、出入管理所3を通過する入場者が、予め特定施設5への出入を許可された出入許可者である場合について説明する。
ここで例示する各出入許可者は、予め管理者から非接触ICカード15を支給されている。なお、出入許可者は、一定期間(例えば1ヶ月)の間のみ特定施設5への出入を許可された来訪者4であっても良い。
出入許可者は出入口2から入場した後、カードリーダ9から所定距離以内の空間(例えば10cm以内)に非接触ICカード15をかざして、カードリーダ30に非接触ICカード15のカード情報を入力する。また、カメラ31は来訪者4を撮影する。
入力されたカード情報は人物認証手段32に入力される。カメラ31の撮影画像は人物認証手段32に入力される。この後の処理については、図3、図4の説明で上述した処理と同様に成される。
図6はカードを発行するまでの処理を示すフロチャートである。
一時的な来訪者に関して、カメラによる撮像データの作成(ST21)、記入事項データの読み取り(ST22)を行う。撮像データと記入事項データは、カードデータ管理(ST25)とカードデータ処理(ST26)に出力される。カードデータ管理ST25ではデータ管理手段70が処理を実行する。
撮像データに関しては顔認識データ作成手段60によって顔認識データの作成(ST24)も実行し、顔認識データ管理手段65で顔認識データと記入事項データの関連付け(ST27)を実行して、顔認識データを保存する(ST29)。
一方、カードデータ処理(ST26)から出力されたデータで、カード発行装置14によってカードを製造し(ST28)、カードデータを保存する(ST29)。
図7は、一時的な来訪者が特定エリアにカードを使って出入しようとする場合の処理を示すフローチャートである。
一時的な来訪者が特定の場所に出入する場合、特定の場所のドア周辺に設置されているカメラ31による撮像データの作成(ST31)と、カードリーダ30によるカードに記録されている記入事項データの読み取り(ST32)を行う。なお、カメラ31は常に撮影を行っている。
次に、人物認証手段32によって撮像データから顔認識データを作成し(ST33)、読み取った記入事項データを使って、カードを発行した時に登録した顔認識データを検索し、2つの顔認識データを比較することによって特定の場所に出入しようとしている人物とカードを発行した人物が同じ人であるかどうかを判断する(ST35)。
同一人物であると判断した場合は、ドア開放手段97が動作して、ドアの鍵を開放し出入を許可する(ST36)。同一人物でないと判断した場合は、ドアの鍵は閉めたまま出入を許可せず終了する。
この実施の形態は以上のように構成され、実際に入退場する人物自体が、特定施設への出入を許可された人物か否かを、当該人物の顔画像で判断することにより、カードの不正所持者による特定施設への不正侵入を防ぐことができる。
この発明の実施の形態1による出入管理システムの出入口装置の構成例を示す図である。 入構者受付表と入構者情報の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1による出入管理システムの出入口の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1による出入管理システムの構成を示す図である。 顔画像の例を示す図である。 カード発行のフローチャートを示す図である。 来訪者が特定エリアに出入する際の処理フローを示す図である。
符号の説明
3 出入管理所、4 来訪者、5 特定施設、6 パソコン、7 カメラ、8 OCR、9 カードリーダ、10 表示器、13 入構者受付表、14 カード発行装置、15 非接触ICカード、20 サーバ、21 データベース、30 カードリーダ、31 カメラ、32 人物認証手段、40 人物データ作成手段、50 記入データ作成手段、60 顔認識データ作成手段、65 顔認識データ管理手段、70 データ管理手段、90 人物判定手段、97 ドア開閉手段。

Claims (3)

  1. 特定エリアの出入口に設けられたカメラと、
    前記カメラの撮影画像から被写体の顔画像の特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
    前記特定エリアの出入口に設けられ、非接触ICカードのカード情報を取得するカードリーダと、
    予め非接触ICカードの所有者の顔画像の特徴量と、非接触ICカードのカード情報とが格納されたデータベースと、
    前記カードリーダで取得されたカード情報と前記データベースに格納されたカード情報との一致比較により特定エリアへの出入可否を判定するとともに、前記カメラの撮影画像で得られた被写体の顔画像の特徴量と前記データベースに格納された顔画像の特徴量との一致比較により、当該被写体と非接触ICカードの所持者との同一性を判定する人物認証部と、
    を備えたことを特徴とした出入管理システム。
  2. 一時的な来訪者の特定エリアへの出入可否を判定する所定の情報を、非接触ICカードにカード情報として入力するカード発行部と、
    前記カード発行部におけるカード情報の入力時に、来訪者の所持する前記非接触ICカードのカード情報が格納されるとともに、来訪者の顔画像を撮影した撮影画像から抽出した顔画像の特徴量が格納されるデータベースと、
    特定エリアの出入口に設けられたカメラと、
    前記カメラの撮影画像から被写体の顔画像の特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
    前記特定エリアの出入口に設けられ、非接触ICカードのカード情報を取得するカードリーダと、
    前記カードリーダで取得されたカード情報と前記データベースに格納されたカード情報との一致比較により特定エリアへの出入可否を判定するとともに、前記特徴量抽出部で抽出された顔画像の特徴量と前記データベースに格納された顔画像の特徴量との一致比較により、当該被写体と非接触ICカードの所持者との同一性を判定する人物認証部と、
    を備えたことを特徴とした出入管理システム。
  3. 前記非接触ICカードはカード情報にID情報を有し、
    前記データベースは、前記顔画像の特徴量を、前記非接触ICカードのID情報に対応付けて格納し、
    前記人物認証部は、前記カードリーダで取得されたカード情報のID情報に基づいて、前記データベースに格納された顔画像の特徴量を検索することを特徴とした請求項1もしくは請求項2記載の出入管理システム。
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