JP2005300924A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 回路パターンに対応する樹脂パターンを基板上に重ねて熱硬化しても、樹脂パターンが破壊することのない定着器を提供する。
【解決手段】 少なくとも1つの回転自在なローラ44を有し、回路用の基板上に転写された回路パターンに対応するトナー像を熱硬化させ前記基板に定着させる定着器であって、前記ローラ44はASKER−C 40°以下の弾性部材を含む。
【選択図】 図7
【解決手段】 少なくとも1つの回転自在なローラ44を有し、回路用の基板上に転写された回路パターンに対応するトナー像を熱硬化させ前記基板に定着させる定着器であって、前記ローラ44はASKER−C 40°以下の弾性部材を含む。
【選択図】 図7
Description
本発明は、電子写真方式により回路用基板上に回路パターンを形成する画像形成装置に関し、特に該画像形成装置に適用される定着器に関する。
従来、配線基板や多層配線基板を構成する基板上に回路パターンを形成する方法として、スクリーン印刷方式が広く採用されていた。このスクリーン印刷方式は、銀、白金、銅、パラジウムなどの金属粉と、エチルセルロースなどのバインダーとを混合したものをテルピネオール、テトラリン、ブチルカルビトールなどの溶媒で粘度を調整してペーストを作製し、このペーストを基板上に所定の回路パターンで塗布するものである。
しかし、このスクリーン印刷方式では、各回路パターンに対応した専用マスクを用意する必要があり、特に多品種小量生産になりがちな多層配線基板などの場合、専用マスクの種類が多くなり、専用マスクを作製する時間が長くなるとともに、多層配線基板の製造コストが多大になるという問題がある。また、回路パターンの部分的な変更でも、専用マスクを再作製しなければならず、柔軟な対応が取れないという問題もある。
近年、このようなスクリーン印刷方式の問題点を解消するために、下記特許文献1のように、電子写真方式により基板上に回路パターンを形成する方法が開発されている。この電子写真方式による回路パターン形成方法では、感光体上に所定のパターンの静電潜像を形成し、この静電潜像に、回路形成用荷電性粉末(球形の導電性粉末の表面に電荷制御剤を固着させた後、熱可塑性樹脂を被覆した構造)を静電的に付着させて可視像を形成し、その可視像を基板に転写して回路パターンを形成していた。
特開2001−284769号公報
しかしながら、このような電子写真方式では、熱可塑性樹脂層が薄い為、トナー(回路形成用荷電性粉末)の電気抵抗が低く、外添剤付与による帯電量の制御が極めて難しいため、高い位置精度の導電性回路パターンすなわち配線パターンを形成することが難しかった。
このように、電子写真方式を用いて配線パターンを形成する場合には、トナーの導電性と帯電性付与とはトレードオフの関係にあるため、帯電性を維持しながら所定の導電性を得ることが困難であるという問題があった。特に、配線パターンのような微細なパターンを位置精度よく形成するためには、帯電性のコントロールが極めて重要となる。しかし、良好な配線パターン形成精度と導電性を両立させる回路形成用荷電性粉末の製造は、工業的に極めて困難であった。
そのため、金属粒子を絶縁性の熱硬化性樹脂に分散した後粉砕分級を行ってトナーを作製し、電子写真方式により基板上に回路パターンを形成し、その後トナーを熱硬化させ、含有している金属粒子を核として無電界メッキを施し回路パターンの導電性を確保する方法が開発された。
上記方法では、基板上に無電界メッキ処理により第1の導電性回路パターン(配線)を形成した後、導電性回路パターンを積層する為に第2の絶縁性回路パターンを形成し、更に第3の回路パターンを積層する等、複数回の重ね合わせをする為、熱硬化性の樹脂を用いた場合、樹脂パターンを破壊することなく定着させる定着装置の開発が困難であった。
従って本発明は、回路パターンに対応する樹脂パターンを基板上に重ねて熱硬化しても、樹脂パターンが破壊することのない定着器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明の一実施形態に係る画像形成装置は、感光体と、回路パターンを示す画像データに対応した露光により前記感光体を露光走査し、前記感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、金属粒子含有トナーにより前記感光体上の静電潜像を現像することでトナー像を形成する現像手段と、前記感光体上のトナー像を基板上に転写する転写手段と、少なくとも1つの回転自在なローラを有し回路用の基板上に転写された回路パターンに対応するトナー像を熱硬化させ前記基板に定着させる定着手段とを具備し、前記ローラはASKER−C 40°以下の弾性部材を含む。
基板上に回路パターンに対応する樹脂パターンを重ねて熱硬化させても、樹脂パターンを破壊することのない定着器が提供される。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の1実施形態に係る画像形成装置を用いて、電子回路用の基板上に例えば1層又は多層の配線パターンが形成される。この配線パターンは、基板上に転写及び定着されたトナー像に無電界メッキを施すことにより形成される。本発明に適用されるトナー粒子は、金属粒子を含むバインダーにより構成される。通常の電子写真用トナーとしては一般的には加熱によって融ける熱可塑性樹脂が用いられるが、本発明の回路基板用トナーとしてはトナーの乗った回路上のパターンが、次工程の加熱によっても安定していることが求められるため、熱硬化性樹脂を用いる。
上記バインダーとしては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂等を用いることができる。基板の素材としてはガラスエポキシ基材、ベークライト基材(フェノール樹脂)が一般的に用いられており、トナーの素材としてもこれらの基材と親和性が高いよう、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、あるいはその混合物を用いるのが好ましい。
金属紛含有トナーは上記バインダーに1μm以下の導電性金属微粉を15〜75%分散すなわち混合させることにより基本的に構成される。導電性金属微粉としては、Cu、Ni、Co、Ag、Pd、Rh、Au、Pt、Ir等の遷移金属が用いられる。バインダーに分散させた金属微粉の一部はトナー表面に部分的に露出するため、基板上にトナーの回路パターンを形成し熱硬化させた後無電界メッキを施すことにより、露出した金属微粉を核としてトナーパターン全体を覆う一様な銅の導電層を形成することが可能となる。
従来のようにトナー中の金属粒子ではなく、メッキにより配線パターンの導電性を確保するため、トナー中の導電性金属微粉の量を少なくすることが可能となり、トナーの帯電性を確保して良好でかぶりの無いパターンを現像することができる。金属微粉の含有率としては15〜75重量%、好ましくは30〜65重量%であり、金属微粉の粒子径は1μm以下、好ましくは0.7μm以下である。
金属微粉の量が多くなるとトナーの電気抵抗が下がって帯電量が下がり、かぶりが発生し、金属微粉の量が少なくなると後にメッキを行っても配線パターンに十分な導通性を与えることができない。また金属微粉の粒子径が大きくなると、バインダー中の分散が不十分になり、トナー表面への露出、バインダーから遊離した金属微粉粒子の存在が増え、かぶりが発生する。
上記のバインダー、金属微粉の他に、必要に応じてワックス、分散補助剤、着色剤、電荷調整剤などをトナー成分とすることができる。これらの原材料を均一に混合し、加圧ニーダーあるいはバンバリーミキサー、2本ロール、3本ロール、2軸押出し機などの混練機を用いて加熱混練を行うが、この際バインダーが充分に混錬されないうちに硬化しないよう温度、時間に気をつける必要がある。
十分に混練されたトナーは、冷却された後粗砕され、その後ジェット粉砕機等を用いて微粉砕され、気流分級機等を用いて粒子径分布を整える。更に、粉砕分級の後、必要に応じてシリカ、酸化チタンなどの外添剤をトナーの表面に添加することができる。
なお、トナーの粒度分布にはコールター社マルチサイザ−IIを用い、トナー体積抵抗率測定には安藤電気製AG−4311LCRメーターを用いた。抵抗測定には、トナーサンプルは厚さ約1.5mmのペレットに30トンの圧力で成型し、30℃の条件で1kHz5Vの交流をかけて、抵抗成分の測定を行った。感光体上のトナー高さの測定は、レーザ変位顕微鏡にて行った。トナーの粒子径は、体積50%粒子径として12μm以下、好ましくは10μm以下である。また、絶縁パターン形成用トナーは、上記金属紛含有トナーから金属分を除いた処方で作製できる。
次に本発明に適用されるトナーの具体的な作製例を示す。
バインダーとしての熱硬化性エポキシ樹脂(50重量%)と、金属粒子としての粒径0.7μmの銅粒子(50重量%)を、ヘンシェルミキサーで5分間均一に混合した後、加圧ニーダーにて90℃の温度条件で10分間混練を行い、ゲル化後急冷した後ハンマーミルにて2mm以下まで粗粉砕を行った。その後、I式ジェット粉砕機及びDSX分級機を用いて8μmのサイズまで微粉砕及び分級すなわち粒径を整えた。得られたトナーとシリカR974(1重量%)をヘンシェルミキサーにて10分間混合した後、200メッシュのふるいを通して最終の配線パターン形成用トナーを得た。
同様に、バインダーとして熱硬化性エポキシ樹脂を加圧ニーダーにて90℃の温度条件で10分間混練を行い、ゲル化後急冷した後ハンマーミルにて2mm以下まで粗粉砕を行った。その後、I式ジェット粉砕機及びDSX分級機を用いて10μmのサイズまで微粉砕及び分級を行った。得られたトナーとシリカR974(1重量%)をヘンシェルミキサーにて10分間混合した後、200メッシュのふるいを通して最終の絶縁パターン形成用トナーを得た。
図1に金属粉含有トナーの断面概略図を示す。
このトナー粒子15は少なくとも、分散している銅粒子10及び樹脂11を含む。銅粒子10の一部は樹脂11の表面から露出している。この露出が、後に銅メッキする上で重要なポイントとなる。したがって、適度に銅粒子がトナー表面に露出していることが必要となる。
この例では、平均粒径60μmのシリコン系の樹脂でコーティングされたフェライトキャリア及びこのフェライトキャリアと所定の混合比で上記トナーとを混合した2成分現像剤を作製し、使用した。もちろん、一成分現像方式を用いることも可能である。
図2は本発明の一実施形態が適用される画像形成装置100の構造を示し、この画像形成装置を使用して様々な実験を行った。図3は図2に示した画像形成装置の制御系の構成を概略的に表わすブロック図である。
この画像形成装置100は、全体の制御を司るCPU110、本発明によるプログラムを含む制御プログラムが記憶されているROM111、データ記憶用のRAM112、ユーザとのインターフェースを行う操作部117を含む。CPU110は操作部117を介してユーザから入力される各種指示に応じて、画像形成装置の各部を総合的に制御する。画像形成装置は又、外部から供給される画像データに応じて露光装置3の半導体レーザ発振器(図示されず)を駆動するレーザドライバ113、露光装置3のポリゴンモータ(図示されず)を駆動するポリゴンモータドライバ114、転写材搬送ユニット7を駆動して基板Pの搬送を制御する搬送駆動部115、帯電装置2と現像装置4a、4b及び転写装置8を用いて帯電、現像、転写のプロセスを制御するプロセス制御部116等を含む。
図4は画像形成装置100の基本的動作の一例を示すフローチャートである。以下、図4を参照して画像形成装置100の動作を説明する。
感光体1は図中矢印A方向に回転し、帯電装置2により均一にマイナス帯電される(ST101)。基板Pは基板Pに空いた穴を位置合わせピン9に通し、位置合わせして転写材搬送ユニット7に装着される(ST102)。基板Pは長方形の形状を有し4角に穴があいており、転写材搬送ユニット7にはピン9に相当する位置出しピンが4個設けられている。図中、ピン9とその奥に位置するピン(図示されず)との間隔は、ピンが感光体1に当たらないように、感光体1の主走査方向(長手方向)の幅より広い。これらピンにより、基板Pは転写材搬送ユニット7における位置が決まる。
感光体1が回転駆動される前、転写材搬送ユニット7は装置の右端の初期位置に配置される。操作部117からの印刷開始信号に応じて感光体の駆動が開始してから所定時間後に、搬送駆動部115により転写材搬送ユニット7は図矢印B方向に加速し一定速で移動する(ST103)。
転写材搬送ユニット7には基準マーカ20が装備してあり、装置本体側に設けられた基準マーカ検知部21によりマーカ20の通過が検知される(ST104でYES)。CPU110はマーカ20の通過を検知した時間を基準にして、露光装置3により露光を開始する(ST105)。露光装置3は画像データに対応するパワーを有する例えばレーザ光LBにより感光体1を露光走査し、感光体表面に回路パターン(配線パターン又は絶縁パターン)に対応する電潜像を形成する。画像データは例えばCADによって作成されたデータである。
現像装置4a、4bは、マイナス電位に帯電したトナーにより感光体1上の静電潜像を反転現像し、トナー像を形成する(ST106)。現像装置4a、4bは後述するように、互いに異なる回路パターンに対応するトナー像を感光体1上に形成する。感光体1上のトナー像は、基板Pへの転写位置まで回転し、転写装置8により基板Pの裏面(図中下側)に付与されたプラスのバイアス電圧によって基板Pに静電転写される(ST107)。
転写材搬送ユニット7に装着された基板Pは、感光体1の周速と等速で移動する。感光体1から基板Pへ転写されたトナー像のうち、転写残りとして感光体1上に残留したトナーはクリーニングブレード5によってかきとられる。クリーニングブレード5はウレタンゴムからなり、板金6に支持されており、板金6は図示しないバネにより、感光体1に所定の荷重で付勢されている。残留トナーがかきとられた感光体1は、再度帯電装置1により帯電され、継続的に感光体上にトナー像を形成可能な構成となっている。
この例では、転写材搬送ユニット7への基板Pの位置出しにピン9を使用したが、コーナ合わせのグリップ等、他の位置出し方法を使用することも出来る。また、この例では、マーカー20を転写材搬送ユニット7に装備したが、基板Pにマークを印刷しても同様な位置精度が得られる。
転写の完了した基板Pは転写材搬送ユニット7と共に、装置の左端に移動し減速及び停止して感光体1も停止する(ST108)。そして、基板Pは手動で転写材搬送ユニット7から取り外される。その後、図7に示す定着装置により熱硬化させた。
この例では、定着装置は画像形成装置と別体であったが、画像形成装置内に定着装置を配置しても良い。又、この例では、感光体1から、静電転写により基板Pに直接転写した場合を示したが、感光体1から一旦、中間転写体に転写し、更に基板Pに転写する場合も、この例の変形例として考えられる。また、静電転写方式の他に、粘着転写や圧力転写といった他の公知の転写方式を採用することも可能である。
ここで、現像装置は、金属粒子含有トナーにより感光体1の静電潜像を現像する現像装置4aと、絶縁パターン形成用トナーにより感光体1の静電潜像を現像する現像装置4bとからなっており、それぞれ、印刷したいパターンによって、感光体1への当接、離間が可能な構成となっている。配線用回路パターン(後にメッキされて配線となる)を形成する場合は、現像装置4aを感光体1に当接し、絶縁パターンを形成する場合は、現像装置bを当接する。
図5は図1のような画像形成装置を用いて製作された単層の配線層からなる配線基板22の断面図を示す。
配線基板22は、基板Pと、基板P上に選択的に形成された非導電性の金属含有樹脂層12と、この金属含有樹脂層12上に形成された導電性の導体金属層13と、基板P上に選択的に形成された樹脂層14から構成されている。この配線基板22の形成工程の一例を以下説明する。
先ず現像装置4aを用いて、感光体1表面上に金属含有樹脂粒子15の可視像(配線用回路パターン)を形成し、転写装置8によって基板Pに静電転写する。次いで、基板P上に転写された金属含有樹脂粒子15を加熱溶融し、その後硬化させ、金属含有樹脂粒子15が一体化された金属含有樹脂層12を形成する。この金属含有樹脂層12は、導電性を有しないため、金属含有樹脂層12をCuの無電解メッキ槽に浸し、金属含有樹脂層12上に前述した導電性金属粒子10の露出部を核としてCuを選択的に析出させ、導体金属層13(配線)を形成する。このようにして、良好な導電性を有する配線パターンを形成することができる。
次に、絶縁パターンの形成工程を説明する。先ず、現像装置4bを用いて、感光体1表面上に樹脂粒子により可視像(絶縁パターン)を形成し、転写装置8によって基板Pに静電転写する。次いで、転写された樹脂粒子を加熱溶融し、その後硬化させ、樹脂粒子が一体化された樹脂層14を形成する。このようにして、配線基板用の基板P上に十分に良好な熱的、機械的及び耐環境的特性を有する絶縁パターンを形成することができる。
上記した配線パターンの形成工程と絶縁パターンの形成工程とを交互に行うことにより、配線層を複数有する多層配線基板を製作できる。図6はこのようにして製作される多層配線基板23の断面図を示す。
図6に示された多層配線基板23は、基板Pと、基板P上に選択的に形成された非導電性の金属含有樹脂層32と、金属含有樹脂層32上に形成された配線パターン33と、基板Pおよび配線パターン33上に選択的に形成され絶縁性樹脂により形成された絶縁パターン34と、配線パターン33と絶縁パターン34とにより形成される凹部に形成されるビア35を含む。更に多層配線基板23は、絶縁パターン34およびビア35上に選択的に形成された金属含有樹脂層36と、金属含有樹脂層36およびビア35上に形成された配線パターン37と、絶縁パターン34および配線パターン37上に選択的に形成された絶縁パターン38と、配線パターン37と絶縁パターン38とにより構成される凹部に形成されるビア39とを含む。なお、上記した構成をさらに積層し、第3の層、第4の層などを形成することもできる。
次に、図2の画像形成装置に適用される定着器について詳細に説明する。
図7は本発明の第1実施形態に係る定着器の構造を示す断面図である。
この定着器はヒートローラ44とバックアップローラ54から構成される。ヒートローラ44及びバックアップローラ54はそれぞれ矢印D、E方向へ例えば周速125mm/secで互いに逆回転する。トナーPが転写された基板Pは上記周速125mm/secと同一速度で矢印C方向に進んで定着器へ挿入される。
ヒートローラ44には基材PのトナーパターンTが転写されている側が接触する。ヒートローラ44は内部に熱源としてハロゲンランプ40が設けられ、その外側に厚さ5mmの筒状アルミ層41が設けられ、更に外側に厚さ2.7mmのHTVシリコーンゴム層42が設けられている。表層には厚さ30μmのPFAチューブ43が被覆してある。
バックアップローラ54には基材PのトナーパターンTが転写されていない側が接触する。バックアップローラ54は厚さ5mmの筒状アルミ層51の外側に厚さ2.2mmのLTVシリコーンゴム層52が設けられ、表面には厚さ30μmのPFAチューブ53が被覆してある。尚、アルミ層の内側に、熱源を入れても構わない。
ヒートローラ44の位置は図示していないフレームに固定されており、バックアップローラ54はバネにより、全荷重64Kgでヒートローラへ加圧されている。ローラのゴム部の長手方向の長さは、共に390mmで、ニップ幅は約9mmで長手方向にほぼ均一である。ヒートローラ44のゴム層42の硬度はASKER−Cで40°のものを使用した。バックアップローラ54のゴム層52の硬度はASKER−Cで70°のものを使用した。ヒートローラ表面は図示しないサーミスタによって温度検知され、図示しないCPUによって約180℃の温度になるよう温度制御されている。ヒートローラやバックアップローラへは、離型性向上のため、シリコーンオイルを塗布する機構を付けても良い。
実際、図2に示す画像形成装置を使用して、厚さ50μmのガラスエポキシ基材に配線用の回路パターンを形成し、図7の定着器で熱硬化・定着、銅メッキ後に、絶縁層パターンを印刷したところ、露光装置3の主走査方向、副走査方向共に、最大200μmのずれ内におさまっており、絶縁層パターンの形状や、導電層の結合部(ビア)の形状の工夫をして、全く問題ないレベルであった。再度、図7の定着器で熱硬化・定着させ、更に3層目の回路パターンを形成し、やはり図7の定着器で熱硬化・定着させたが、定着器の荷重による定着トナー樹脂層の破壊等なく、回路の導通や絶縁性に全く問題はなかった。
図8に本発明の第2実施形態に係る定着器の構造を示す断面図である。
基材P上のトナーパターンTが転写されている側のローラがヒートローラ69であり、ベルト定着となっている。アルミローラ61の内部に熱源としてハロゲンランプ68が設けられている。ヒートローラ69と円筒状のSiスポンジ63(硬度:ASKER−C 40°)には、ベルト62が架けられている。ベルト62は、図9に示すように、内側から厚さ40μmのNi電鋳基材80、厚さ200μmのSiゴム層(硬度:ASKER−C 40°)81、厚さ30μmのPFAチューブ表層82からなる。
基材PのトナーパターンTが転写されていない側のローラがバックアップローラ70であり、バックアップローラ70は厚さ5mmの円筒状のアルミ層65と、その外側の厚さ1.0mmのLTVシリコーンゴム層66(硬度:ASKER−C 50°)、及び表面に被覆された30μmのPFAチューブ67からなる。
基材Pは速度125mm/secで矢印C方向に移動して定着器へ挿入される。ヒートローラ69、バックアップローラ70はそれぞれ基材Pの移動速度と同一の周速125mm/secで互いに逆回転している。ヒートローラ69の位置は図示していないフレームに固定されており、バックアップローラ70の位置は、バックアップローラ70がヒートローラ69に圧接するように固定されている。ベルト62のゴム部とバックアップローラ70のゴム部の長手方向の長さは共に390mmで、ニップ幅は約7mmで長手方向にほぼ均一となっている。アルミローラ61の表面はサーミスタ64によって温度検知され、図示しないCPUによって約180℃の温度になるよう温度制御されている。ベルト62やバックアップローラ70へは、離型性向上のため、シリコーンオイルを塗布する機構を付けても良い。
実際、図2に示す画像形成装置を使用して、厚さ50μmのガラスエポキシ基材に配線用の回路パターンを形成し、図8の定着器で熱硬化・定着、銅メッキ後に、絶縁層パターンを印刷し、再度、図8の定着器で熱硬化・定着させ、更に3層目の回路パターンを形成し、やはり図8の定着器で熱硬化・定着させた。結果は、定着器の荷重による定着トナー樹脂層の破壊等はなく、回路の導通や絶縁性に全く問題はなかった。
[比較例1]
図7の定着器において、ヒートローラの構成を変更して、ゴム層42を除去した場合を比較例として説明する。ゴム層42を除いた為、ニップ幅は約5mmとなったが、それ以外の条件は図7で示した第1実施形態と同様にして定着試験を行った。結果は、パターンを形成する樹脂層が完全に破壊されてしまい、導通不良が発生してしまった。
図7の定着器において、ヒートローラの構成を変更して、ゴム層42を除去した場合を比較例として説明する。ゴム層42を除いた為、ニップ幅は約5mmとなったが、それ以外の条件は図7で示した第1実施形態と同様にして定着試験を行った。結果は、パターンを形成する樹脂層が完全に破壊されてしまい、導通不良が発生してしまった。
[比較例2]
図7の定着器において、ヒートローラの構成を変更して、ゴム層42のゴム硬度をASKER−Cで60°と50°のものを用いた場合を比較例2として説明する。図7で示した第1実施形態との違いは、ニップ幅が約8mmとなった点であるが、それ以外の条件は第1実施形態と同様にして定着試験を行った。結果は、絶縁パターンを形成する樹脂層の一部が破壊されてしまい、ゴム硬度が60°、50°のもの共に多湿環境下で絶縁不良を起こしてしまった。
図7の定着器において、ヒートローラの構成を変更して、ゴム層42のゴム硬度をASKER−Cで60°と50°のものを用いた場合を比較例2として説明する。図7で示した第1実施形態との違いは、ニップ幅が約8mmとなった点であるが、それ以外の条件は第1実施形態と同様にして定着試験を行った。結果は、絶縁パターンを形成する樹脂層の一部が破壊されてしまい、ゴム硬度が60°、50°のもの共に多湿環境下で絶縁不良を起こしてしまった。
以上の結果、基材PのトナーパターンTが乗っている側の定着ローラのゴム弾性層の硬度を、ASKER−Cで40°以下とすることで、熱硬化性の樹脂からなるトナー回路パターン及び絶縁層トナーパターンを破壊することなく、熱硬化・定着が可能であることが判明した。
以上の説明はこの発明の実施の形態であって、この発明の装置及び方法を限定するものではなく、様々な変形例を実施することができる。そのような変形例も本発明に含まれるものである。又、各実施形態における構成要素、機能、特徴あるいは方法ステップを適宜組み合わせて構成される装置又は方法も本発明に含まれるものである。
1…感光体、2…帯電装置、3…露光装置、4…現像装置、5…クリーニングブレード、6…板金、7…転写装置、8…除電装置、9…トナー受け皿、10…銅粒子、11…樹脂、44…ヒートローラ、45…バックアップローラ、P…基板、T…トナー。
Claims (9)
- 感光体と、
回路パターンを示す画像データに対応した露光により前記感光体を露光走査し、前記感光体上に静電潜像を形成する露光手段と、
金属粒子含有トナーにより前記感光体上の静電潜像を現像することでトナー像を形成する現像手段と、
前記感光体上のトナー像を基板上に転写する転写手段と、
少なくとも1つの回転自在なローラを有し、回路用の基板上に転写された回路パターンに対応するトナー像を熱硬化させ前記基板に定着させる定着手段とを具備し、
前記ローラはASKER−C 40°以下の弾性部材を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 前記弾性部材はシリコーンゴムであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 少なくとも1つの回転自在な第1ローラを有し、回路用の基板上に転写された回路パターンに対応するトナー像を熱硬化させ前記基板に定着させる定着器であって、前記ローラはASKER−C 40°以下の弾性部材を含むことを特徴とする定着器。
- 前記弾性部材はシリコーンゴムであることを特徴とする請求項3記載の定着器。
- 前記第1ローラと対向して前記基板を挟み込む第2ローラを有し、前記第2ローラはASKER−C 70°以下の弾性部材を含むことを特徴とする請求項3記載の定着器。
- 回路用の基板上に転写された回路パターンに対応するトナー像を熱硬化させ前記基板に定着させる定着器であって、
発熱体を含む第1ローラと、
第2ローラと、
前記第1ローラと第2ローラとを係合させ、ASKER−C 40°以下の弾性部材を含むベルトと、
前記第2ローラと共に前記トナー像が転写された基板を圧接するように前記第2ローラ近傍に設けられた第3ローラと、
を具備することを特徴とする定着器。 - 前記第2ローラはSiスポンジローラであることを特徴とする請求項6記載の定着器。
- 電子写真方式により基板上に、金属粒子を絶縁性の熱硬化性樹脂に分散したトナーからなる第1回路パターンを形成し、
2本のローラー部材を具備する定着器により前記第1回路パターンを熱硬化して前記基板に定着した後、前記基板に前記金属粒子を核として無電界メッキを施し、導電性回路パターンを形成し、
前記導電性回路パターンが形成された基板に絶縁層パターンを重ね合わせて形成し、
前記定着器により前記絶縁層パターンを熱硬化して前記基板に定着する画像形成方法であって、
前記ローラー部材の一方は、ASKER−C 40°以下の弾性部材を含むことを特徴とする画像形成方法。 - 前記弾性部材はシリコーンゴムであることを特徴とする請求項8記載の画像形成方法。
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