JP2005300697A - 計算機合成ホログラムを用いた光学素子、導光板、バックライト及び液晶表示装置 - Google Patents

計算機合成ホログラムを用いた光学素子、導光板、バックライト及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 不要な干渉縞の発生の少ない計算機合成ホログラムを備えた光学素子、導光板、バックライト及び液晶表示装置を提供する。
【解決手段】 ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光Rと、同位置に到達する複数の物体光Mとの全ての組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光R同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムを備えた構成とする。
【選択図】 図7

Description

この発明は、例えば拡散板、偏光分離素子、偏向素子、回折素子、分光素子等として用いられる計算機合成ホログラム、該計算機合成ホログラムを用いた導光板、バックライト及び液晶表示装置に関する。
液晶表示装置としては、液晶表示素子(101)の上下両面に一対の偏光板(102)(103)が配置されると共に、下側の偏光板(103)の下面側にバックライトが配置された構成のものが公知である。ノートパソコン等多くの液晶表示装置では、薄型化、低消費電力化を図るために、前記バックライトとしてエッジライト型のものが使用されている。エッジライト型のバックライトとしては、図11に示すように、反射板(107)により集光された光源(111)からの光を導光板(109)の一端面から導光板(109)内に導入して照明する方式が一般的である。そして、前記導光板(109)の底面にシルク印刷等による拡散反射層(110)が形成されると共に、前記導光板(109)から漏れ出た光を無駄なく有効に利用するために導光板(109)の底面側等に反射板(108)が配置される。前記下側の偏光板(103)と導光板(109)の間に、光源(111)の光を有効に利用するために偏光の選択分離を行う輝度向上フィルム(104)が配置され、該輝度向上フィルム(104)の下側に、液晶表示素子の表示に有効な角度範囲内に集光または拡散するためのプリズムシート(105)が配置され、さらにこのプリズムシート(105)の下側にバックライト光のむらを低減するための拡散板(106)が配置された構成のものが用いられていた(図11参照)。
前記図11に示す構成の液晶表示装置では、輝度向上フィルム及びプリズムシートを用いる構成であることから、構造が複雑化して製造効率が低下すると共に、部品点数が多くなって製造コストが高くなるという問題があった。
そこで、このような問題を解決するものとして、液晶表示素子の裏面側に、楔形の導光板、ホログラム、λ/4板、反射板がこの順に配置された構成の液晶表示装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、ホログラム素子を用いる場合には、導光板の内部における光の多重反射による不要な干渉縞が多く発生することから、高品質で回折効率の大きいものを得るのは困難であった。
一方、このようなホログラムにおける不要な干渉縞を低減するために、ホログラム作製(撮影)時に、ホログラム感材層の撮影光入射側に反射防止板を配置すると共に、ホログラム感材層の撮影光入射側とは反対側に撮影光を吸収するハレーション防止層を設けることが提案されている(特許文献2参照)。
特開平11−281978号公報(請求項1、図1) 特開平7−92316号公報(請求項1、請求項3、図5、段落0040)
しかしながら、上記特許文献2に記載のホログラム作製法では、不要な干渉縞を十分に低減することはできなかった。また、上記特許文献2に記載のホログラム作製法では、ホログラムが実際に使用される状態(使用時の周囲環境)とは異なる条件に設定して撮影光を入射させて干渉縞を形成せしめてホログラムを作製しているので、例えばこのホログラムを光学素子として導光板用途に用いた場合には、出射光にムラ(出射光の面内分布のムラ及び出射角度分布のムラ)が生じやすいし、迷光の発生が多く(所望しない方向へ出射する光が多く)て光量損失が大きくなるために、高品質で回折効率の大きい導光板を得ることは困難であった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、不要な干渉縞の発生の少ない計算機合成ホログラムを備えた光学素子、導光板、バックライト及び液晶表示装置を提供することを目的とする。更に、出射光強度の面内分布及び角度分布にムラがない上に、迷光の発生が少なくて光量損失の少ない高品質の導光板、バックライト及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは、計算機で計算して求めた干渉縞データに基づいて製作した計算機合成ホログラムを用いて光学素子、導光板、バックライト及び液晶表示装置を構成することを検討した。
計算機合成ホログラムを作製する場合に、従来の方法では、記録媒体層中における参照光と物体光それぞれの複素振幅分布を求め、この2つの光波の干渉縞の強度分布を計算する。この時、参照光が記録媒体層またはその支持体の端面から入射して記録媒体層に沿うように進む構成の場合には、記録媒体層またはその支持体と外界(一般には空気)との界面及び記録媒体層と支持体との界面での反射を考慮して参照光の複素振幅分布を求める必要がある。また、物体光に関しては、記録媒体層またはその支持体の表面または裏面側から入射する構成とするのが一般的であるから、前記界面での反射を必ずしも考慮する必要はないが、正確を期すには界面反射を考慮する必要があり、この場合には反射光も含めた物体光の複素振幅分布を求める。
種々検討した結果、上記従来の手法を用いると、参照光及び物体光の複素振幅分布のそれぞれには、界面反射による光路の異なる波面の干渉の影響が含まれていて、この界面反射による光路の異なる波面の干渉の結果生じた不要な干渉縞がホログラムの品質(光学特性等)を低下させる原因になっていることが判明した。
そこで、本発明者らは、更に鋭意研究した結果、界面反射による光路の異なる波面の複素振幅分布を個別に求めて、各参照光毎に個別に物体光との干渉を計算して(即ち、複数の参照光と複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算して、又は、複数の参照光と、複数の物体光の複素振幅を合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算して)これら干渉データを合計すると共に、参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求め、該干渉縞データに基づいてホログラムを作製するものとすれば、不要な干渉縞の発生の少ない計算機合成ホログラムが得られることを見出すに至り、この発明を完成したものである。即ち、本発明は以下の手段を提供する。
[1]ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光のそれぞれと、同位置に到達する物体光の複素振幅を合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムを備えることを特徴とする光学素子。
[2]ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光と、同位置に到達する複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムを備えることを特徴とする光学素子。
[3]ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光と、同位置に到達する複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムを備えることを特徴とする光学素子。
[4]前記計算機合成ホログラムがレリーフ型ホログラムである前項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子。
[5]前項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子を備えていることを特徴とする導光板。
[6]前項5に記載の導光板と、該導光板の少なくとも1つの端面側に配置された光源とを備えていることを特徴とするバックライト。
[7]液晶セルと、該液晶セルの上下両面側に配置された一対の偏光板と、前記下側の偏光板の下面側に配置された前項6に記載のバックライトとを備えていることを特徴とする液晶表示装置。
[8]透光性基板の片面に計算機合成ホログラムが積層されてなり、
前記計算機合成ホログラムは、
前記透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光のそれぞれと、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した物体光の複素振幅を合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムであることを特徴とする光学素子。
[9]透光性基板の片面に計算機合成ホログラムが積層されてなり、
前記計算機合成ホログラムは、
前記透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムであることを特徴とする光学素子。
[10]透光性基板の片面に計算機合成ホログラムが積層されてなり、
前記計算機合成ホログラムは、
前記透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムであることを特徴とする光学素子。
[11]前記計算機合成ホログラムがレリーフ型ホログラムである前項8〜10のいずれか1項に記載の光学素子。
[12]前記計算機合成ホログラムは、前記干渉縞データに基づいて電子線描画装置等により作製されたマスターホログラムから型形成された成形型を用いてプレス法またはモールド法により成形されたレリーフ型ホログラムである前項8〜10のいずれか1項に記載の光学素子。
[13]前項8〜12のいずれか1項に記載の光学素子を備えていることを特徴とする導光板。
[14]前項13に記載の導光板と、該導光板の少なくとも1つの端面側に配置された光源とを備えていることを特徴とするバックライト。
[15]前記光源が発光ダイオードである前項14に記載のバックライト。
[16]前記光源が冷陰極蛍光灯である前項14に記載のバックライト。
[17]液晶セルと、該液晶セルの上下両面側に配置された一対の偏光板と、前記下側の偏光板の下面側に配置された前項14〜16のいずれか1項に記載のバックライトとを備えていることを特徴とする液晶表示装置。
[18]透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光のそれぞれと、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した物体光の複素振幅を合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求める計算工程と、前記干渉縞データに基づいて電子線描画装置等を用いてレリーフ型マスターホログラムを作製する工程と、前記レリーフ型マスターホログラムの凹凸面に金属をメッキした後、このメッキ層を剥離して金型を得る工程と、前記金型を用いて熱可塑性樹脂をプレス成形またはモールド成形することによってレリーフ型計算機合成ホログラムを得る工程と、前記レリーフ型計算機合成ホログラムを透光性基板の片面に積層一体化する工程とを包含することを特徴とする導光板の製造方法。
[19]透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求める計算工程と、前記干渉縞データに基づいて電子線描画装置等を用いてレリーフ型マスターホログラムを作製する工程と、前記レリーフ型マスターホログラムの凹凸面に金属をメッキした後、このメッキ層を剥離して金型を得る工程と、前記金型を用いて熱可塑性樹脂をプレス成形またはモールド成形することによってレリーフ型計算機合成ホログラムを得る工程と、前記レリーフ型計算機合成ホログラムを透光性基板の片面に積層一体化する工程とを包含することを特徴とする導光板の製造方法。
[20]透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求める計算工程と、前記干渉縞データに基づいて電子線描画装置等を用いてレリーフ型マスターホログラムを作製する工程と、前記レリーフ型マスターホログラムの凹凸面に金属をメッキした後、このメッキ層を剥離して金型を得る工程と、前記金型を用いて熱可塑性樹脂をプレス成形またはモールド成形することによってレリーフ型計算機合成ホログラムを得る工程と、前記レリーフ型計算機合成ホログラムを透光性基板の片面に積層一体化する工程とを包含することを特徴とする導光板の製造方法。
[21]前項18〜20のいずれか1項に記載の製造方法で製造された導光板。
[1]の発明では、ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光の合算したものを用いて干渉を計算するのではなく、前記当該位置に到達する複数の参照光のそれぞれと、同位置に到達する物体光の複素振幅を合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計し、かつ前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに(無視して)計算する計算手法により干渉縞データを求めているから、不要な干渉縞の発生を防止できて高品質の光学素子が提供される。
[2][3]の発明では、ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光の合算したものを用いて干渉を計算するのではなく、前記当該位置に到達する複数の参照光のそれぞれと、同位置に到達する複数の物体光のそれぞれとの各組み合わせについて個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計し、かつ前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに(無視して)計算する計算手法により干渉縞データを求めているから、不要な干渉縞の発生を十分に防止できて高品質の光学素子が提供される。また[3]の発明では、物体光同士の干渉も計算にいれずに(無視して)計算するから、不要な干渉縞の発生を確実に防止できる。
[4]の発明では、レリーフ型ホログラムが用いられており、このレリーフ型ホログラムは例えばプレス成形やモールド成形等によって容易に量産できるから、生産性を向上させることができる。
[5]の発明では、不要な干渉縞の発生が防止されるので光量損失の小さい高品質の導光板を提供できる。
[6]の発明では、光量損失の小さい高品質のバックライトを提供できる。
[7]の発明では、光量損失の小さい高品質の導光板が用いられているから、薄型でかつ低消費電力の液晶表示装置を提供できる。
[8]の発明では、ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光の合算したものを用いて干渉を計算するのではなく、前記当該位置に到達する複数の参照光のそれぞれと、同位置に到達する物体光の複素振幅を合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計し、かつ前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに(無視して)計算する計算手法により干渉縞データを求めているから、不要な干渉縞の発生を防止できる。
更に、上述したような参照光同士の干渉を無視して計算することに加えて、透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、透光性基板内部における光の反射も考慮にいれて干渉データを計算しているから、即ち実際の使用状態(使用環境)を設定して干渉データを計算しているから、出射光強度の面内分布及び角度分布にムラがない上に、迷光の発生が少なく(所望しない方向へ出射する光が少なく)て光量損失の少ない高品質で回折効率の大きい導光板等、このような所望の特性を備えた光学素子が提供される。
[9][10]の発明では、ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光の合算したものを用いて干渉を計算するのではなく、前記当該位置に到達する複数の参照光のそれぞれと、同位置に到達する複数の物体光のそれぞれとの各組み合わせについて個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計し、かつ前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに(無視して)計算する計算手法により干渉縞データを求めているから、不要な干渉縞の発生を十分に防止できて高品質の光学素子が提供される。なお[10]の発明では、物体光同士の干渉も計算にいれずに(無視して)計算するから、不要な干渉縞の発生を確実に防止できる。
更に、上述したような参照光同士の干渉を無視して計算することに加えて、透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、透光性基板内部における光の反射も考慮にいれて干渉データを計算しているから、即ち実際の使用状態(使用環境)を設定して干渉データを計算しているから、出射光強度の面内分布及び角度分布にムラがない上に、迷光の発生が少なく(所望しない方向へ出射する光が少なく)て光量損失の少ない高品質で回折効率の大きい導光板等、このような所望の特性を備えた光学素子が提供される。
[11]の発明では、レリーフ型ホログラムが用いられており、このレリーフ型ホログラムは例えばプレス成形やモールド成形等によって容易に量産できるから、生産性を向上させることができる。
[12]の発明では、量産性に優れるので、低コストで高品質の光学素子を提供できる。
[13]の発明では、出射光強度の面内分布及び角度分布にムラがない上に、迷光の発生が少なく(所望しない方向へ出射する光が少なく)て光量損失の少ない高品質で回折効率の大きい導光板を提供できる。
[14]の発明では、出射光強度の面内分布及び角度分布にムラがない上に、迷光の発生が少なく(所望しない方向へ出射する光が少なく)て光量損失の少ない高品質のバックライトを提供できる。
[15][16]の発明では、上記[14]の発明の諸効果を十分かつ確実に享受することができる。
[17]の発明では、出射光強度の面内分布及び角度分布にムラがない上に、迷光の発生が少なくて光量損失の少ない薄型でかつ低消費電力の液晶表示装置を提供できる。
[18][19][20]の発明では、各参照光毎に個別に物体光との干渉を計算してこれら干渉データを合計すると共に、参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求めているから、不要な干渉縞の発生を効果的に防止できる。加えて、透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、透光性基板内部における光の反射も考慮にいれて干渉データを計算しているから、即ち実際の使用状態(使用環境)を設定して干渉データを計算しているから、出射光強度の面内分布及び角度分布にムラがない上に、迷光の発生が少なく(所望しない方向へ出射する光が少なく)て光量損失の少ない高品質で回折効率の大きい導光板を製造することができる。また、金型を用いたプレス成形またはモールド成形によってホログラムを製造するので、生産性に優れており、従って高品質の導光板を低コストで製造することが可能となる。
[21]の発明では、出射光強度の面内分布及び角度分布にムラがない上に、迷光の発生が少なく(所望しない方向へ出射する光が少なく)て光量損失の少ない高品質で回折効率の大きい導光板が低コストで提供され得る。
なお、上記光学素子としては、特に限定されるものではないが、例えば拡散板、偏光分離素子、偏向素子、回折素子、分光素子(例えばカラーフィルター用の分光素子)等が挙げられる。
この発明に係る光学素子の一実施形態を図1に示す。この光学素子は、導光板として用いられるものであり、透光性基板である導光板本体(10)の底面(52)に計算機合成ホログラム(11)が積層一体化された構成である。本実施形態では、前記計算機合成ホログラムとして、反射型の計算機合成ホログラム(11A)が用いられており、該ホログラムは光回折機能及び偏光分離機能を備えている。
前記計算機合成ホログラム(11)は、ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、実際の使用環境を反映させるべく、図3に示すように、前記導光板本体(10)の底面(52)にホログラムが積層配置された状態を想定して計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製されたホログラムである。また、計算に際しては、図3に示すように、前記導光板本体(10)の端面側から参照光を入射させる状態を想定し、かつ導光板本体(10)の下方位置に仮想拡散板(20)が配置された状態を想定した。この仮想拡散板(20)の位置に多数の点光源が存在している状況を想定する。即ち、この仮想拡散板(20)から物体光が投射される状況を設定する。なお、図3において、物体光は実線で示す一方、参照光は点線で示した。
しかして、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記導光板本体(10)内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記導光板本体(10)内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光との全ての組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求める。前記計算機合成ホログラム(11)は、このようにして求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムである。
前記計算手法(第1の計算手法)について図面を参照しつつ詳述する。例えば、図3、図6に示すように、異なるルート(光路)を通ってホログラム形成面の特定位置に到達する参照光(R1)(R2)(R3)(R4)が4個存在し、異なるルート(光路)を通ってホログラム形成面の特定位置に到達する物体光(M1)(M2)(M3)が3個存在するとする。なお、これは説明の容易化のために設定した条件であり、特にこのような設定で計算するものに特に限定されるものではない。前記参照光としては、前記導光板本体(10)内部で反射して前記特定位置に到達する参照光も含めており、また前記物体光としては、前記導光板本体(10)内部で反射して前記特定位置に到達する物体光も含めている(図3参照)。
まず、前記特定位置に到達する複数の参照光(R1)(R2)(R3)(R4)と、前記特定位置に到達する複数の物体光(M1)(M2)(M3)との全ての組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する。即ち、図7に示すように、参照光と物体光の干渉としては12個の干渉が存在しており(図7のA群)、これら12個の干渉をそれぞれ計算し、これらの干渉データを合計する(加算する)。
一方、その他の干渉として、図7に示すように、参照光同士の干渉が6個存在し(図7のB群)、物体光同士の干渉が3個存在する(図7のC群)が、このような参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれない(無視する)。
このような計算手法に基づいて他の多数の特定位置についても干渉データを求める。こうして得られた各特定位置における干渉データより干渉縞データを求める。
なお、前記計算手法では、参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれないものとしたが、特にこの計算手法に限定されるものではなく、参照光同士の干渉は計算にいれないものとし、物体光同士の干渉は計算に入れて計算する計算手法を採用しても良い。ただ、不要な干渉縞の発生を十分に防止する観点から、参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれないものとするのが好ましい。
また、前記第1の計算手法に代えて、次のような第2の計算手法を採用しても良い。即ち、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記導光板本体(10)内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記導光板本体(10)内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光の合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求める。
前記第2の計算手法について図面を参照しつつ詳述する。例えば、図3、図8に示すように、異なるルート(光路)を通ってホログラム形成面の特定位置に到達する参照光(R1)(R2)(R3)(R4)が4個存在し、異なるルート(光路)を通ってホログラム形成面の特定位置に到達する物体光(M1)(M2)(M3)が3個存在するとする。なお、これは説明の容易化のために設定した条件であり、特にこのような設定で計算するものに限定されない。前記参照光としては、前記導光板本体(10)内部で反射して前記特定位置に到達する参照光も含めており、また前記物体光としては、前記導光板本体(10)内部で反射して前記特定位置に到達する物体光も含めている(図3参照)。
まず、前記特定位置に到達する複数の物体光(M1)(M2)(M3)のそれぞれの複素振幅を合算して、束ね物体光(M)の複素振幅分布を求める(図8参照)。
次に、前記特定位置に到達する複数の参照光(R1)(R2)(R3)(R4)と、前記束ね物体光(M)との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する。即ち、図9に示すように、参照光と束ね物体光の干渉としては4個の干渉が存在しており(図9のA群)、これら4個の干渉をそれぞれ計算し、これらの干渉データを合計する(加算する)。
一方、その他の干渉として、図9に示すように、参照光同士の干渉が6個存在し(図9のB群)、物体光同士の干渉が3個存在する(図9のC群)が、このような参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれない(無視する)。
このような計算手法に基づいて他の多数の特定位置についても干渉データを求める。こうして得られた各特定位置における干渉データより干渉縞データを求める。このようにして求められた干渉縞データに基づいて前記計算機合成ホログラム(11)を作製するようにしても良い。
なお、前記第2の計算手法では、参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれないものとしたが、特にこの計算手法に限定されるものではなく、参照光同士の干渉は計算にいれないものとし、物体光同士の干渉は計算に入れて計算する計算手法を採用しても良い。ただ、不要な干渉縞の発生を十分に防止する観点から、参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれないものとするのが好ましい。
次に、前記計算機合成ホログラム(11)の作成方法の具体的な一例を図10に示すフローチャート図を参照しつつ説明する。
(工程1(S1))
ホログラム使用時の周囲環境を設定する。即ち、図3に示すように、導光板本体(10)の底面(52)にホログラム(11)が積層配置された状態を想定し、前記導光板本体(10)の端面側から参照光を入射させる状態を想定し、かつ導光板本体(10)の下方位置に仮想拡散板(20)が配置された状態を想定する。この仮想拡散板(20)の位置に多数の点光源が存在している状況を想定する。即ち、この仮想拡散板(20)から物体光が投射される状況を設定する。なお、図3において、物体光は実線で示す一方、参照光は点線で示した。
(工程2(S2))
目標値を決定する。即ち、導光板本体(10)の光出射面(51)からの出射光強度の面内分布及び角度分布並びに偏光面(S偏光・P偏光のいずれを出射させるか)等の目標値を設定する。導光板用途に用いる場合、通常、出射光強度の面(出射面)内分布は均一に設定する、即ち出射面上のどの位置でも等しい光強度になっているように設定する。偏光面については、出射光をS偏光とするときには反射型ホログラム、出射光をP偏光とするときには透過型ホログラムとする。なお、カラーフィルタの機能を付与する場合には、波長毎に異なる回折角度を目標値として設定する。例えばR(赤)、G(緑)、B(青)で異なる回折角度を設定する。
(工程3(S3))
物体光を数式化する。前記設定された出射光強度の面内分布及び角度分布などから物体光の複素振幅分布の第1近似、即ち繰り返し計算の初期値を求める。出射光強度の面内分布を均一に設定した場合には、複素振幅分布の実数部は一定である。また、工程2で設定した出射光強度の角度分布に応じて虚数部を求める。この虚数部は、目的に応じてガウス分布等の擬似乱数を用いて求めることもできる。カラーフィルタ機能の付与を要しない場合には、虚数部を一定の平面波(平行光線)として取り扱っても良い。物体光としては、ホログラム面や導光板本体(10)内部で反射した物体光も含めるのが望ましい。この反射した物体光としては3回程度までの反射光を考慮すれば良い。
(工程4(S4))
参照光を数式化する。導光板本体(10)の端面側から入射する参照光の複素振幅分布を求める。この参照光としては、ホログラム面や導光板本体(10)内部で反射した参照光も含めるのが望ましい。この反射した参照光としては3回程度までの反射光を考慮すれば良い。
(工程5(S5))
前記工程3で求めた物体光の複素振幅分布と、前記工程4で求めた参照光の複素振幅分布とが干渉した時の干渉データを求める。この時、計算手法として前記第1の計算手法(図7参照)または第2の計算手法(図9参照)を適用する。他の多数の特定位置についても干渉データを求める。こうして得られた各特定位置における干渉データより干渉縞データ(干渉縞パターン)を求める。干渉縞パターンはレリーフ型に設定するのが望ましい。この時、ホログラム基板の屈折率は、通常1.3〜1.6の範囲である。
(工程6(S6))
前記工程5で得られた干渉縞データを、実際の制約条件に適合しうるように修正する。即ち、ホログラムの制約条件に基づいて前記工程5で求めた干渉縞データを修正して、制約付加ホログラムのパターンを求める。前記制約条件としては、例えばレリーフ(凸部)の最大高さ、レリーフ幅の最小値などが挙げられる。これらは量産工程での加工性の制約である。例えば極端にレリーフ幅が小さいものは、理論上は可能であっても実際に製造することは技術的に困難であるので、実生産に適合し得るようにデータに修正を加える。なお、レリーフ高さは、連続的としても良いし、或いは段階的なものとすることもでき、例えば0及び1の2値としても良い。
(工程7(S7))
前記制約付加ホログラムに参照光を照射した時の回折光の複素振幅分布を求める。即ち再生光のシミュレーションを行う。この時、導光板本体(10)内部で反射した回折光を考慮しても良いし、考慮しないものとしても良い。
なお、製作したホログラムを液晶表示装置のバックライトに用いる場合には、一般に、出射光のS偏光/P偏光の強度比は場所により異なるので、液晶表示装置における導光板(10)、下側の偏光板(4)を順に透過した光の複素振幅分布を求める必要がある(図2参照)。
(工程8(S8))
前記工程7で求めた複素振幅分布を光強度の面内分布と角度分布に変換し、前記工程2で設定した目標値と比較する。目標値との差が許容範囲内であれば、計算を終了して結果を出力する。目標値との差が予め定めた許容差より大きい場合には、工程3の物体光の複素振幅分布を修正して工程5以下を繰り返す。物体光の複素振幅分布の修正には、モンテカルロ法など乱数を使う方法を用いることができ、さらにシミュレイテッド・アニーリング法を併用して収束を早めることもできる。
なお、上記計算方法はその一例を示したものであって、特にこれに限定されるものではない。また、必要に応じて、特開平9−80311号公報、特開平10−123919号公報に記載された計算手法を適宜取り入れて計算するようにしても良い。
また、上記計算方法では、工程1において導光板本体(10)の底面(52)にホログラム(11)が積層配置された状態を想定して後の計算を行っているが、特にこのような周囲環境の設定を行うことなく計算するようにしても良い。
次に、前記複数の工程を経ることによって得られた干渉縞データ(干渉縞パターン)に基づいて計算機合成ホログラム(11)を製作する。
まず、前記干渉縞データに基づいて電子線描画装置などを用いて電子線硬化性樹脂を硬化させることによってレリーフ型マスターホログラムを作製する。前記レリーフ型マスターホログラムの凹凸面に金属をメッキした後、このメッキ層を剥離することによって成形金型を得る。この成形金型を用いてアクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂をプレス成形またはモールド成形することによってレリーフ型計算機合成ホログラム(11)を製作する。
得られたレリーフ型計算機合成ホログラム(11)を、透光性基板である導光板本体(10)の片面に積層一体化すれば、図1に示すような導光板が得られる。
なお、前記計算機合成ホログラム(11)の製造方法は一例を示したものに過ぎず、特にこのような製造方法で製造されるものに限定されるものではない。
この発明の計算機合成ホログラム(11)は、特に限定されるものではないが、例えば拡散板、偏光分離素子、偏向素子、回折素子、分光素子等として用いられる。
次に、この発明の計算機ホログラム(11)を用いて構成された液晶表示装置(1)の一実施形態を図2に示す。図2において、(2)は液晶セル、(3)(4)は偏光板、(5)はエッジライト型のバックライトである。前記液晶セル(2)の上下両側にそれぞれ偏光板(3)(4)が配置され、これら構成部材(2)(3)(4)によって液晶表示素子が構成されている。
前記下側の偏光板(4)の下面側には導光板本体(10)が配置されており、該導光板本体(10)の底面に前記計算機ホログラム(11A)が積層一体化されている。この計算機ホログラム(11A)は、反射型の計算機合成ホログラムである。前記計算機合成ホログラム(11A)は、前記工程1〜8を経ることによって得られた干渉縞データに基づいて製作された計算機合成ホログラムであり、光回折機能及び偏光分離機能(S偏光だけを出射する機能)を備えている。前記導光板本体(10)の左端面側には光源(6)が配置され、この光源(6)のさらに外側に反射板(7)が配置されている。更に、前記導光板本体(10)の下面側及び右端面側には、P偏光成分の少なくとも一部をS偏光成分に変換して反射する偏光方向変換手段(12)が配置されている。本実施形態では、前記偏光方向変換手段(12)として拡散反射板が用いられている。
前記液晶セル(2)は、ITO(インジウム錫の複合酸化物)、酸化錫等の透明電極の上に、配向膜が形成された上下一対の透明基板(ガラス、プラスチック等)が枠状のシール材を介して接合され、これら両透明基板間における前記枠状シール材で取り囲まれた領域内に液晶が封入されて構成されている。前記配向膜としては、従来の液晶表示装置で用いられている配向膜を使用することができ、例えばポリイミド、ポリアミド等の高分子膜の他、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機膜等が挙げられ、これら高分子膜や無機膜は、例えばラビングにより形成することができる。或いは、炭化珪素を斜め蒸着することにより配向膜を形成しても良い。更に、これに酸化ケイ素、酸化チタン等の無機膜を絶縁膜として積層しても良いし、遮光膜、カラーフィルタ等を積層するようにしても良い。また、透明電極と透明基板との間に、アルカリ溶出を防止するための無機膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)を積層しても良いし、また遮光膜、カラーフィルタ等を積層するようにしても良い。本実施形態では、前記液晶セル(2)として、90°ツイストのTN型液晶表示素子を用いている。
前記上下一対の偏光板(3)(4)は、互いにその透過軸を直交させる状態に配置され、またこれら偏光板(3)(4)の透過軸は、液晶セル(2)における液晶分子の配向方向と平行になるように配置されている。
前記光源(6)としては、例えば発光ダイオード、冷陰極蛍光灯、白熱灯などが用いられる。
しかして、前記液晶表示装置(1)において、光源(6)からの光は、図2に示すように、導光板本体(10)の左端面から導光板本体(10)内に入射する。この時、光源(6)からの光の一部は、反射板(7)によって反射されたのち導光板本体(10)の左端面から導光板本体(10)内に入射する。この入射光は、S偏光成分、P偏光成分を有する非偏光である。図2において、S偏光(偏光面が紙面に垂直)を実線で示す一方、P偏光(偏光面が紙面に平行)を点線で示している。
前記導光板本体(10)に入射した入射光のうちS偏光成分は、図2に示すように、導光板本体(10)の底面(52)に到達して計算機合成ホログラム(11A)によって上方向に回折されて前記下側偏光板(4)内へ入射する。この時、導光板本体(10)の底面(52)に到達した光源からの光のうちS偏光成分だけが前記計算機合成ホログラム(11A)によって特定範囲の回折角で回折するようになされているから、導光板本体(10)の光出射面(51)から出射される光の拡がり角(角度範囲)を制御することができ、このように角度制御された回折光を前記下側偏光板(4)内へ入射させることができる。
前記下側偏光板(4)の透過軸はS偏光成分の偏光方向と合致しているので、前記下側偏光板(4)に入射されたS偏光は、何ら光損出を伴うことなく下側偏光板(4)を透過して前記液晶セル(2)内に入射して照明光として利用される。この時、前記導光板本体(10)の光出射面(51)から出射された光の拡がり角を十分に制御できているので、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を十分に照射することができる。
一方、前記導光板本体(10)に入射した入射光のうちP偏光成分(図2で点線で示す)は、図2に示すように、導光板本体(10)の底面(52)の計算機合成ホログラム(11A)に到達してもこの計算機合成ホログラム(11A)で回折されることなく反射され、導光板本体(10)の光出射面(51)と底面(52)での反射が繰り返された後、前記導光板本体(10)の右端面から出て、偏光方向変換手段(12)で反射されて再び前記導光板本体(10)内に入射する。本実施形態では、前記偏光方向変換手段(12)として拡散反射板が用いられているので、前記導光板本体(10)の右端面から出たP偏光は、この拡散反射板(12)で拡散反射されて、P偏光成分及びS偏光成分を含む非偏光になっている。即ち、前記導光板本体(10)の右端面から出たP偏光の一部が、拡散反射板(12)によってS偏光に変換されて前記導光板本体(10)内に再入射する。
また、前記導光板本体(10)に入射したP偏光成分の一部は、前記計算機合成ホログラム(11A)を透過して、前記導光板本体(10)の下面側に配置された偏光方向変換手段(12)で反射されて再び前記導光板本体(10)内に入射する。本実施形態では、前記偏光方向変換手段(12)として拡散反射板が用いられているので、前記導光板本体(10)の下面側から出たP偏光は、この拡散反射板(12)で拡散反射されて、P偏光成分及びS偏光成分を含む非偏光になっている。即ち、前記導光板本体(10)の下面側から出たP偏光の一部は、拡散反射板(12)によってS偏光に変換されて前記導光板本体(10)内に再入射する。
こうして前記導光板本体(10)内にその右端面及び下面側から再入射したS偏光は、前記計算機合成ホログラム(11A)によって回折されて前記下側偏光板(4)内へ入射する。本実施形態の液晶表示装置では、このようにP偏光成分を無駄にすることなくS偏光成分に変換して照明光として利用することができるので、光の利用効率を顕著に向上させることができる。
次に、この発明の別の計算機合成ホログラム(11B)を用いて構成された液晶表示装置(1)の一実施形態を図4に示す。液晶セル(2)の上下両面側にそれぞれ偏光板(3)(4)が配置され、これら構成部材(2)(3)(4)によって液晶表示素子が構成されている。前記下側の偏光板(4)の下面側には導光板本体(10)が配置されており、該導光板本体(10)の上面に計算機合成ホログラム(11B)が積層一体化されている。この計算機合成ホログラム(11B)は、透過型の計算機合成ホログラムである。前記計算機合成ホログラム(11B)は、前記工程1〜8を経ることによって得られた干渉縞データに基づいて製作された計算機合成ホログラムであり、光拡散機能及び偏光分離機能(P偏光だけを出射する機能)を備えている。前記導光板本体(10)の左端面側には光源(6)が配置され、この光源(6)のさらに外側に反射板(7)が配置されている。更に、前記導光板本体(10)の下面側及び右端面側には、P偏光成分の少なくとも一部をS偏光成分に変換して反射する偏光方向変換手段(12)が配置されている。本実施形態では、前記偏光方向変換手段(12)として拡散反射板が用いられている。
図5に、この発明のさらに別の計算機合成ホログラム(11C)を用いて構成された液晶表示装置(1)の一実施形態を示す。液晶セル(2)の上下両面側にそれぞれ偏光板(3)(4)が配置され、これら構成部材(2)(3)(4)によって液晶表示素子が構成されている。前記下側の偏光板(4)の下面側には導光板本体(10)が配置されている。前記下側の偏光板(4)と前記導光板本体(10)の間に、液晶表示素子の表示に有効な角度範囲内に集光する集光機能を備えると共に偏光分離機能(S偏光だけを出射する機能)を備えた計算機合成ホログラム(11C)が配置されている。この計算機合成ホログラム(11C)は、前記工程1〜8を経ることによって得られた干渉縞データに基づいて製作された計算機合成ホログラムである。但し、工程1においては周囲環境の設定を行わないものとした。即ち、導光板本体が周囲環境に配置された状態を想定しない設定を採用して計算した。前記導光板本体(10)の左端面側には光源(6)が配置され、この光源(6)のさらに外側に反射板(7)が配置されている。更に、前記導光板本体(10)の下面側及び右端面側には、P偏光成分の少なくとも一部をS偏光成分に変換して反射する偏光方向変換手段(12)が配置されている。本実施形態では、前記偏光方向変換手段(12)として拡散反射板が用いられている。
なお、上記実施形態では、いずれも、偏光方向変換手段(12)を導光板本体(10)の下面側及び右端面側に配置しているが、特にこのような配置形態に限定されるものではなく、偏光方向変換手段(12)は、前記導光板の光入射面及び光出射面(51)を除く残りの四面のうち少なくとも一面側に配置されていれば良い。
また、上記実施形態では、いずれも、偏光方向変換手段(12)として拡散反射板を用いているが、特にこのようなものに限定されるものではない。前記偏光方向変換手段(12)として、λ/4位相差板及び鏡面反射板を用いた構成を採用しても良い。即ち、前記導光板の光入射面及び光出射面(51)を除く残りの四面のうち少なくとも一面側に、λ/4位相差板を介して鏡面反射板が配置された構成を採用しても良い。この場合には、例えば図2の構成を例に説明すると、前記導光板本体(10)から出たP偏光成分は、まずλ/4位相差板を透過する際に左回り円偏光に変換され、この左回り円偏光が前記鏡面反射板で反射され、この反射の際に右回り円偏光に変換され、この右回り円偏光が再び前記λ/4位相差板を透過する際にS偏光成分に変換され、こうして前記導光板本体(10)から出たP偏光は、λ/4位相差板及び鏡面反射板によってS偏光に変換されて導光板本体(10)内に再入射する。再入射したS偏光は、前記計算機合成ホログラム(11A)によって回折されて前記下側偏光板(4)内へ入射する。
なお、上記実施形態では、液晶セル(2)としてTN型液晶表示素子を用いたが、特にこのような型のものに限定されるものではなく、例えばスーパー・ツイステッド・ネマティック(STN)型の液晶表示素子を用いても良い。或いは、偏光成分を直接利用するその他の動作モードの液晶表示素子を用いるようにしても良い。また、前記STN型液晶表示素子に位相差板や他の液晶セルを積層することによって色を白黒化したFSTN型液晶表示素子、DSTN型液晶表示素子を用いても良い。更に、これら液晶表示素子にカラーフィルタを組み合わせてカラー化したカラーSTN型液晶表示素子を用いるようにしても良い。
また、前記導光板本体(10)としては、前記実施形態のように光出射面(51)と底面(52)とが平行状に形成されたもの(断面が矩形状のもの)を用いても良いし、光出射面(51)と底面(52)とが非平行状に配置されて楔形に形成されたものを用いても良い。
この発明に係る光学素子の一実施形態を示す模式的側面図である。 この発明に係る液晶表示装置の一実施形態を示す模式的側面図である。 図1で用いた計算機合成ホログラムを製作するに際し、計算機による計算時に設定した仮想構成を示す模式的側面図である。 この発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を示す模式的側面図である。 この発明に係る液晶表示装置の更に他の実施形態を示す模式的側面図である。 図3に示す仮想構成におけるホログラムの特定位置に到達する参照光と物体光の例を示す説明図である。 図6のケースにおけるホログラムの特定位置で生じる全ての光干渉を示す説明図であり、A群は参照光と物体光の干渉、B群は参照光同士の干渉、C群は物体光同士の干渉である。 この発明で用いる第2の計算手法における物体光の取り扱いの説明図である。 同じく第2の計算手法の説明図であり、A群は参照光と物体光の干渉、B群は参照光同士の干渉、C群は物体光同士の干渉である。 計算機における計算等の各工程を示すフローチャート図である。 従来の液晶表示装置の模式的側面図である。
符号の説明
1…液晶表示装置
2…液晶セル
3…偏光板(上側)
4…偏光板(下側)
5…バックライト
6…光源
7…反射板
10…導光板本体
11…計算機合成ホログラム
11A…反射型計算機合成ホログラム
11B…透過型計算機合成ホログラム
20…仮想拡散板
51…光出射面

Claims (21)

  1. ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光のそれぞれと、同位置に到達する物体光の複素振幅を合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムを備えることを特徴とする光学素子。
  2. ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光と、同位置に到達する複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムを備えることを特徴とする光学素子。
  3. ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記当該位置に到達する複数の参照光と、同位置に到達する複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムを備えることを特徴とする光学素子。
  4. 前記計算機合成ホログラムがレリーフ型ホログラムである請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子を備えていることを特徴とする導光板。
  6. 請求項5に記載の導光板と、該導光板の少なくとも1つの端面側に配置された光源とを備えていることを特徴とするバックライト。
  7. 液晶セルと、
    該液晶セルの上下両面側に配置された一対の偏光板と、
    前記下側の偏光板の下面側に配置された請求項6に記載のバックライトとを備えていることを特徴とする液晶表示装置。
  8. 透光性基板の片面に計算機合成ホログラムが積層されてなり、
    前記計算機合成ホログラムは、
    前記透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光のそれぞれと、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した物体光の複素振幅を合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムであることを特徴とする光学素子。
  9. 透光性基板の片面に計算機合成ホログラムが積層されてなり、
    前記計算機合成ホログラムは、
    前記透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムであることを特徴とする光学素子。
  10. 透光性基板の片面に計算機合成ホログラムが積層されてなり、
    前記計算機合成ホログラムは、
    前記透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれずに計算する計算手法により求められた干渉縞データに基づいて作製された計算機合成ホログラムであることを特徴とする光学素子。
  11. 前記計算機合成ホログラムがレリーフ型ホログラムである請求項8〜10のいずれか1項に記載の光学素子。
  12. 前記計算機合成ホログラムは、前記干渉縞データに基づいて電子線描画装置等により作製されたマスターホログラムから型形成された成形型を用いてプレス法またはモールド法により成形されたレリーフ型ホログラムである請求項8〜10のいずれか1項に記載の光学素子。
  13. 請求項8〜12のいずれか1項に記載の光学素子を備えていることを特徴とする導光板。
  14. 請求項13に記載の導光板と、該導光板の少なくとも1つの端面側に配置された光源とを備えていることを特徴とするバックライト。
  15. 前記光源が発光ダイオードである請求項14に記載のバックライト。
  16. 前記光源が冷陰極蛍光灯である請求項14に記載のバックライト。
  17. 液晶セルと、
    該液晶セルの上下両面側に配置された一対の偏光板と、
    前記下側の偏光板の下面側に配置された請求項14〜16のいずれか1項に記載のバックライトとを備えていることを特徴とする液晶表示装置。
  18. 透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光のそれぞれと、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した物体光の複素振幅を合算したものとの各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求める計算工程と、
    前記干渉縞データに基づいて電子線描画装置等を用いてレリーフ型マスターホログラムを作製する工程と、
    前記レリーフ型マスターホログラムの凹凸面に金属をメッキした後、このメッキ層を剥離して金型を得る工程と、
    前記金型を用いて熱可塑性樹脂をプレス成形またはモールド成形することによってレリーフ型計算機合成ホログラムを得る工程と、
    前記レリーフ型計算機合成ホログラムを透光性基板の片面に積層一体化する工程とを包含することを特徴とする導光板の製造方法。
  19. 透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉は計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求める計算工程と、
    前記干渉縞データに基づいて電子線描画装置等を用いてレリーフ型マスターホログラムを作製する工程と、
    前記レリーフ型マスターホログラムの凹凸面に金属をメッキした後、このメッキ層を剥離して金型を得る工程と、
    前記金型を用いて熱可塑性樹脂をプレス成形またはモールド成形することによってレリーフ型計算機合成ホログラムを得る工程と、
    前記レリーフ型計算機合成ホログラムを透光性基板の片面に積層一体化する工程とを包含することを特徴とする導光板の製造方法。
  20. 透光性基板の片面にホログラムが積層された状態を想定し、かつ前記透光性基板の少なくとも1つの端面側から参照光を入射させる状態を想定して、前記ホログラム形成面の各位置ごとに当該位置に到達する参照光・物体光により生じる干渉をそれぞれ計算機で計算するに際し、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の参照光と、前記透光性基板内部で反射したものも含めて前記当該位置に到達した複数の物体光との各組み合わせについてそれぞれ個別に干渉を計算してこれら干渉データを合計する一方、前記当該位置における参照光同士の干渉及び物体光同士の干渉はいずれも計算にいれずに計算する計算手法により干渉縞データを求める計算工程と、
    前記干渉縞データに基づいて電子線描画装置等を用いてレリーフ型マスターホログラムを作製する工程と、
    前記レリーフ型マスターホログラムの凹凸面に金属をメッキした後、このメッキ層を剥離して金型を得る工程と、
    前記金型を用いて熱可塑性樹脂をプレス成形またはモールド成形することによってレリーフ型計算機合成ホログラムを得る工程と、
    前記レリーフ型計算機合成ホログラムを透光性基板の片面に積層一体化する工程とを包含することを特徴とする導光板の製造方法。
  21. 請求項18〜20のいずれか1項に記載の製造方法で製造された導光板。
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