JP2005300274A - 厚肉構造物の自動超音波探傷装置および自動超音波探傷方法 - Google Patents

厚肉構造物の自動超音波探傷装置および自動超音波探傷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 短時間内に高精度な欠陥寸法測定結果を入手する。元々存在する傷と経年に伴い途中で生じたき裂とを明確に識別する。
【解決手段】 送信超音波波形と反射エコーの波形とから厚肉構造材料中を伝搬する超音波の実際の音速ならびに反射体までの距離を材料毎に計測する音速・距離測定手段と、受信波形に形状エコーや後方散乱波によるノイズが顕著に表れている場合に信号処理により当該ノイズ強度を低下させてこれと引き換えに欠陥信号を強調するノイズ除去手段と、材料中における複数種類の結晶粒の大きさを評価し、この評価結果に基づき当該結晶粒に最適な探傷周波数を選択する結晶粒評価手段と、超音波の波動伝搬の挙動が複雑な場合に当該波動伝搬を解析して可視化し、粗大な結晶を有する材料の超音波伝搬特性を予測可能とする超音波伝搬特性予測手段とを備えている。
【選択図】 図11

Description

本発明は厚肉構造物の自動超音波探傷装置および自動超音波探傷方法に関する。さらに詳述すると、本発明は、従来プローブを用いて厚肉構造物中に生じたき裂欠陥をTOFD法とフェーズドアレイ法の両方を適用して計測するという自動化技術の改良に関する。
既設火力発電設備の老朽化は年々進み、欧米では、経年火力発電所の高温蒸気配管において、既存の非破壊検査では検出が困難な溶接熱影響部(Heat Affected Zone、HAZ)のクリープ損傷による内在欠陥を起因とする噴破事故を経験している。我が国においても、このような高温蒸気配管といった厚肉構造物に内在する欠陥に対しての強い懸念がある。
このような高温蒸気配管の溶接熱影響部をはじめ、スラグ巻き込みや溶け込み不良などに起因して厚肉構造物材料とくに当該厚肉構造物の溶接部に生ずるき裂等の内在欠陥(本明細書ではこのようなき裂等の内在欠陥を「き裂欠陥」あるいは単に「き裂」と称する)を探傷するための非破壊検査として、超音波探傷試験が実施されており、HAZの内在き裂欠陥の早期発見を目的としてTOFD(Time of flight Diffraction)法やフェーズドアレイ法(PA法)などの適用研究が進められている。
TOFD法は、送信用と受信用の2つのプローブ(探触子)の間で超音波を発し、探傷体である厚肉構造物材料中におけるき裂欠陥の位置を同定するというものである。ここでいうき裂欠陥の「位置」とは、前後左右方向の位置と材料の厚さ方向の位置(あるいは高さ)との両方を含んだ三次元的位置のことを意味している。例えば、図14に示す2つのプローブ(探触子)101,102のうちの一方(送信用プローブ101)から、探傷対象である配管等の材料103に対して探傷用超音波を送信し、当該材料103の表面を伝うラテラル波LW、き裂104の上端104aおよび下端104bでの回折波、そして材料103の底面の反射波BWを他方のプローブ(受信側プローブ102)で受信し、受信波の位相差からき裂104の高さや位置を同定する(図15参照)。ちなみに、き裂104の上端104aや下端104bといった欠陥の先端での回折波は端部エコーとも呼ばれ、このような端部エコーの伝搬時間差を利用してき裂104の高さを測定する手法は「端部エコー法」とも呼ばれる。そして、上述のようなTOFD法によれば当該き裂104の高さや位置を高い精度で同定することが可能である。また、このTOFD法には、プローブ101,102を溶接線105と平行に長手方向へと直線的に移動させるいわゆるラインスキャン(Dスキャンともいう)を行うだけで、き裂104の高さ等を同定できるという特徴もある(図16、図17参照)。
一方、フェーズドアレイ法(PA法)は、複数のパルスレシーバー201と圧電素子(ピエゾ素子)202とを1対1に配置し(図19参照)、パルス電圧のタイミングをずらすことによって超音波ビームの方向を変化させ、焦点深度を変えて探傷することが可能となっている(図20、図21参照)。以前には、ケーブル203を通じ、単一のパルスレシーバー201により単一の圧電素子202を震わせて超音波を生じさせていたが(図18参照)、これだと自由に向きを変えることが難しかったので、複数のパルスレシーバー201と圧電素子202の一つひとつを分離することにより、プローブの向きを変えなくても超音波の向きを変える探傷技術が提案されている。このようなフェーズドアレイ法によれば、わざわざプローブの向きを変えるまでもなく、圧電素子202に対する電圧印加のタイミングをずらすことによって超音波の向きを変えることができる(図20、図21参照)。また、フェーズドアレイ法の場合、上述のような構成のプローブを溶接線と平行に一度だけ動かせば3次元情報が得られるという利点もある。
さらには、上述したTOFD法とフェーズドアレイ法とを組み合わせて探傷するという複合的な探傷技術も提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−50938号公報
しかしながら、TOFD法の場合には、き裂104の高さや位置を高い精度で同定することができる反面、当該き裂104が溶接線105に対してどの辺りにあるのかを完全に同定することが難しいという問題がある。例えば、配管等において溶接線105と母材(溶接線以外の材料部分)との間に割り入ってくるようなき裂104が生じることがあるが(例えば図16参照)、特にこれが古い配管等である場合においては、溶接欠陥などと呼ばれる元々存在する傷と、経年に伴い途中で生じた致命的になりかねないき裂104との区別がつかない場合があり、このような場合には精度の高い探傷結果が得られないという問題がある。
さらに、TOFD法の場合だと2次元スキャンが必要となることから、プローブ101(102)を例えば図22に示すようにジグザグに移動させるなどの手法が必要となる。このように2次元的にスキャンした場合、3次元的な情報が得られ、尚かつ、相変わらず高い精度のき裂欠陥情報が得られはするが、スキャンするのに時間がかかり過ぎてしまうことに加え、2次元のスキャンを行うための高価な駆動装置も必要になってくるという別の問題が生じる。
また、上述した端部エコー法の場合、プローブの操作に伴う波形の微妙な変化から端部エコーを判定するという性質の探傷手法であることから、検査員の技量に負うところが大きく、検査結果に個人差が生じやすいという面もある。
一方、フェーズドアレイ法の場合は、プローブを動かさなくても超音波ビームの方向を変えられるという長所はあるものの、き裂の高さの推定精度がTOFD法の場合よりも悪いという問題がある。また、超音波ビームの焦点以外の場所にき裂欠陥が内在しているような場合には、当該欠陥からの反射波を検出しにくいという問題もある。
また、上述したようにTOFD法とフェーズドアレイ法とを組み合わせた探傷技術も存在するが、これら探傷技術は、ただ単にTOFD法とフェーズドアレイ法とを組み合わせたというハードウェアに着目した技術に過ぎず、ソフトウェア的に特別な処理を行っているわけではない。例えば上述した特許文献1でいえば、正確な時間測定を支援するための信号処理等の技術についてまでは開示されていない。このため、超音波探傷に要する時間の割には測定精度がそれほど高くないことに加えて、き裂測定には波形計測が必要であり、計測者による測定誤差が大きいという課題もある。さらには、対象とする材料の金属組織に起因するノイズによって、き裂の検出が困難になるということもある。
さらに、材料にき裂欠陥が内在する場合には、さしあたり、当該き裂が存在する部分や機材の除去、ないしは交換が行われているというのが実情である。しかし、材料に生じたき裂等の内在欠陥が当該機器の大きさに比べて相対的に微小である場合には、当該き裂の存在が即座に設備機器の破損につながるというわけではなく、多くの場合は破損を生じるまでに十分な時間的余裕がある。したがって、現状においては、き裂が生じてから破損に至るまでの余寿命をより的確に推定・把握し、より合理的な保守計画を策定することが望ましく、そのためには、超音波探傷試験においてき裂の寸法をできるだけ正確に測定することが要求される。そして、このようにき裂寸法を高精度に測定するためには、プローブや測定条件の最適化とともに、検査結果の再現性を向上させるための自動化技術も重要となる。
そこで、本発明は、従来の粗探傷に要する検査時間内に粗探傷および精密探傷の情報が取得でき、尚かつ、高精度な欠陥寸法測定結果の入手を可能とする厚肉構造物の自動超音波探傷装置および自動超音波探傷方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、定量的な位置計測結果および寸法測定結果から、例えばHAZの欠陥と溶接欠陥などのような、元々存在する傷と経年に伴い途中で生じたき裂との識別を可能として高い探傷結果が得られるようにした厚肉構造物の自動超音波探傷装置および自動超音波探傷方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明者は種々の検討を行った。TOFD法ならばHAZ等の内在欠陥をフェーズドアレイ法よりも精度よく寸法測定できる反面、元々存在する傷と経年に伴い途中で生じたき裂欠陥とを明確に識別するのが困難だという面もある。したがって、従来の溶接部検査技術の場合、TOFD法で通常行われるDスキャンの粗探傷の結果だけでは、溶接線と垂直な方向(深さ方向)のき裂欠陥位置を判別しきれず、これに加えて欠陥検出部位でBスキャンを実施して精密探傷する必要があった(図11参照)。この場合、2次元走査が可能な高価な駆動装置が必要となり、検査時間も長くなることから、本発明者はこれを鑑み、TOFD法のBスキャン、またはパルスエコー法のラスタスキャンの代わりに、フェーズドアレイ法をTOFD法のDスキャンと併用することが望ましいと考えた。
さらに本発明者は、従来の超音波探傷は要する時間の割には測定精度がそれほど高くないこと、き裂測定には波形計測が必要であるが計測者による測定誤差が大きいこと、対象とする材料の金属組織に起因するノイズによってき裂の検出が困難になる場合があることといった点に関し、得られた測定結果情報に更なる処理を施すことにより、従来の探傷設備はそのままに測定精度を向上させる技術に着目し、種々の検討と試験を重ねた結果、これを達成しうる技術を知見するに至った。
本発明はかかる知見に基づくものであり、請求項1に記載の厚肉構造物の自動超音波探傷装置は、厚肉構造物中に生じたき裂欠陥をTOFD法とフェーズドアレイ法の両方を適用して超音波で探傷する厚肉構造物の超音波探傷装置において、送信超音波波形と厚肉構造物の材料の底面や内在き裂欠陥などの反射エコーの波形とから当該材料中を伝搬する超音波の実際の音速ならびに反射体までの距離を、ゼロクロス法、相関関数法、位相スペクトル法のうちの少なくともひとつを利用して材料毎に計測する音速・距離測定手段と、受信波形に形状エコーや後方散乱波によるノイズが顕著に表れている場合にこれらノイズを空間平均法とウェーブレット変換法のいずれか一方または両方を適用した信号処理により当該ノイズ強度を低下させてこれと引き換えに欠陥信号を強調するノイズ除去手段と、材料中における複数種類の結晶粒の大きさに依存する超音波の周波数と減衰率との関係の測定結果、あるいはこれと同様に結晶粒の大きさに依存する超音波の背面散乱波の振幅と周波数特性の測定結果を利用して当該結晶粒の大きさを評価し、この評価結果に基づき当該結晶粒に最適な探傷周波数を選択する結晶粒評価手段と、超音波の波動伝搬の挙動が複雑な場合に当該波動伝搬を解析して可視化し、粗大な結晶を有する材料の超音波伝搬特性を予測可能とする超音波伝搬特性予測手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、厚肉構造物中に生じたき裂欠陥をTOFD法とフェーズドアレイ法の両方を適用して超音波で探傷する厚肉構造物の超音波探傷方法において、送信超音波波形と厚肉構造物の材料の底面や内在き裂欠陥などの反射エコーの波形とから当該材料中を伝搬する超音波の実際の音速ならびに反射体までの距離を、ゼロクロス法、相関関数法、位相スペクトル法のうちの少なくともひとつを利用して材料毎に計測する音速・距離測定ステップと、受信波形に形状エコーや後方散乱波によるノイズが顕著に表れている場合にこれらノイズを空間平均法とウェーブレット変換法のいずれか一方または両方を適用した信号処理により当該ノイズ強度を低下させてこれと引き換えに欠陥信号を強調するノイズ除去ステップと、材料中における複数種類の結晶粒の大きさに依存する超音波の周波数と減衰率との関係の測定結果、あるいはこれと同様に結晶粒の大きさに依存する超音波の背面散乱波の振幅と周波数特性の測定結果を利用して当該結晶粒の大きさを評価し、この評価結果に基づき当該結晶粒に最適な探傷周波数を選択する結晶粒評価ステップと、超音波の波動伝搬の挙動が複雑な場合に当該波動伝搬を解析して可視化し、粗大な結晶を有する材料の超音波伝搬特性を予測可能とする超音波伝搬特性予測ステップとからなることを特徴とするものである。
請求項1記載の厚肉構造物の自動超音波探傷装置においては、TOFD法とフェーズドアレイ法の両方を適用して探傷手法を補完する(より具体的には、TOFD法により欠陥の寸法を、フェーズドアレイ法により欠陥の位置を評価する)ことにより、1次元走査(スキャン)でもき裂欠陥位置と寸法を高精度に測定することを可能としている(図11参照)。しかもこの場合には2次元ないし3次元の走査が不要となるため高価な駆動装置を要することがないという利点に加え、検査時間が短縮されるという利点もある。
しかも本発明によれば、得られた測定情報に対して各種機能によるデータ処理を施すこととしているため、さらに高精度な探傷結果が得られる。すなわち、(i)送信波形等から音速や距離を求める音速・距離測定機能により、材料中の欠陥をより高精度にサイジングすることが可能となり、(ii)得られた信号に形状エコーや後方散乱波によるノイズが顕著な場合にはこれら不要なノイズを除去することができ、(iii)材料中の結晶粒サイズの評価結果に基づき最適な探傷周波数を選択することができ、(iv)超音波の波動伝搬挙動が複雑な場合には当該波動伝搬を解析して可視化することができるというように、測定情報をさらにデータ処理することにより、既存の探傷設備はそのままにこれまでよりも高精度な探傷結果が得られる。この場合、従来の粗探傷に要する検査時間内に粗探傷および精密探傷の情報が取得でき、高精度な欠陥寸法測定結果の入手が可能となる。
また、請求項2記載の厚肉構造物の自動超音波探傷方法によれば、上述の自動超音波探傷装置と同様、TOFD法とフェーズドアレイ法の両方を適用して探傷手法を補完する(より具体的には、TOFD法により欠陥の寸法を、フェーズドアレイ法により欠陥の位置を評価する)ことにより、1次元走査(スキャン)でもき裂欠陥位置と寸法を高精度に測定することが可能である(図11参照)。しかもこの場合には2次元ないし3次元の走査が不要となるため高価な駆動装置を要することがないという利点に加え、検査時間が短縮されるという利点もある。
しかも本発明によれば、得られた測定情報に対して各種機能によるデータ処理を施すこととしているため、さらに高精度な探傷結果が得られる。すなわち、(i)送信波形等から音速や距離を求める音速・距離測定機能により、材料中の欠陥をより高精度にサイジングすることが可能となり、(ii)得られた信号に形状エコーや後方散乱波によるノイズが顕著な場合にはこれら不要なノイズを除去することができ、(iii)材料中の結晶粒サイズの評価結果に基づき最適な探傷周波数を選択することができ、(iv)超音波の波動伝搬挙動が複雑な場合には当該波動伝搬を解析して可視化することができるというように、測定情報をさらにデータ処理することにより、既存の探傷設備はそのままにこれまでよりも高精度な探傷結果が得られる。この場合、従来の粗探傷に要する検査時間内に粗探傷および精密探傷の情報が取得でき、高精度な欠陥寸法測定結果の入手が可能となる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図13に本発明の一実施形態を示す。本発明に係る厚肉構造物の自動超音波探傷装置(以下、単に「自動超音波探傷装置」ともいう)は、厚肉構造物の材料(以下単に「材料」ともいう。図5において符号1で示す)に生じたき裂欠陥(図5において符号2で示す)をTOFD法とフェーズドアレイ法の両方を適用し、プローブ(または探触子。図5において符号3で示す)から発振した超音波で探傷するというものである。
さらに本実施形態の自動超音波探傷装置は、従来の探傷手法(例えばTOFD法など)を行う際に用いられていた従来型のプローブ3を用いることを前提にしつつ、き裂検査結果から欠陥位置および欠陥寸法を測定することを可能にしている。すなわち、従来のプローブ3などのハード面はそのままに、ソフト面における特有のデータ処理を行うこととし、従来機器をそのまま使用しながらも欠陥位置や欠陥寸法を測定することを可能としている。ソフト面における特有のデータ処理は、き裂検査の際の波形を分析する「波形分析機能」と、数値解析による超音波伝搬現象を可視化する「可視化機能」という2つの機能によってその主な部分が構築されており、より具体的には主に以下に述べる4つの機能、すなわち、
(i) 送信波形と底面や欠陥などの反射体からの波形から、音速、または反射体までの距離を求める機能(音速・距離測定機能)
(ii) 得られた信号に形状エコーや後方散乱波によるノイズが顕著な場合、これらを信号処理により除去する機能(ノイズ除去機能)
(iii) 後方散乱波の周波数、速度分散、減衰を用い、結晶粒の大きさを評価する機能(結晶粒評価機能)
(iv) 有限要素法により、粗大な結晶を有する材料1の超音波伝搬特性を予測する機能(超音波伝搬特性予測機能)
という各機能によって構成される。以下では、まず、これら各機能について順次説明し、その後、溶接部検査技術を向上させるためのハード面での測定技術について説明する。上述の各機能は、例えば自動超音波探傷装置に内蔵された制御処理装置ないしは制御処理回路に搭載されている。
(i)「音速・距離測定機能」について
まず、本実施形態においては、材料1中を伝搬する超音波の音速(「音速」とは一般的に音が空気中を伝搬する際の速度をいうが、本明細書では材料1中を伝搬する超音波の伝搬速度のことをも意味している)を実時間で測定し、測定した音速に基づいて、材料1中の欠陥をより高精度にサイジングすることとしている。すなわち、I)材料1中における超音波の音速(伝搬速度)は、き裂欠陥2のサイジング精度に大きな影響を与えるということに加え、II)対象となる材料1中での音速が当該材料1の経年劣化などによって変化する、という2点を踏まえ、材料1中における実際の伝搬速度を材料1ごとに把握してより正確な超音波探傷を実現できるようにしている。また、実際に超音波の音速を求める方法として、1)ゼロクロス法、2)相関関数法、3)位相スペクトル法を備え、これらのうちのいずれかを利用することとしている。
1)の「ゼロクロス法」による場合、板状の試験体底面からのi番目の反射波(時刻T)およびi+1番目の反射波(時刻T)のそれぞれにつき同一位相の点間の伝搬時間差Δt(=T−T)を求め、これに基づいて音速を算出する(図1参照)。ゼロクロス法とは、0(ゼロ)となる横軸位置から伝搬時間を求めて音速を計算する、より詳しくは、ある隣接する2つの測定点における測定結果に基づき、2つの測定点の間で位相がゼロとなる横軸の位置(時間)を求めてここから音速を正確に計算する、というものである(図1参照)。
ただし、隣接する波形の相似性が低下している場合にはこのようなゼロクロス法を適用することができなくなるので、その場合には、2)の「相関関数法」を用いる(図2、図3参照)。相関関数法は、相関関数Rxyが最大となる2つの波形(これら2つの波形は上述のゼロクロス法のように隣接しているものに限らない)を選択し、両者間の伝搬時間差(ここではτ)を求めるというものである。上述したゼロクロス法およびこの相関関数法では、内挿(補間ともいう)により最小収録時間間隔以下までの伝搬時間を求めることより、0.2%程度の精度で音速を測定することが可能となる。例えば、ある時刻tでの値をx(t)(≠0)、 次の時刻t+Δtでの値をx(t+Δt)(≠0)とする。内挿により、x(T)=0(t<T<t+Δt)の時刻Tを求める。デジタル収録においては、収録時刻は、0,Δt,2Δt,3Δt,4Δt,……,nΔt,……(nは自然数)となる。そのため、もし何も処理しないとすれば伝搬時間は必ずΔtの整数倍となる。しかし、上述したように、内挿により0となる正確な時刻を求めることができ、最小収録時間間隔以下までの伝播時間を求めることもできる。
また、材料1が分散性材料である場合には超音波の位相速度が周波数に依存して変化するので、この場合には、3)の位相スペクトル法により音速を求める(図4参照)。すなわち、異なる2つの波形をFFT変換(高速フーリエ変換)して各波形の位相スペクトルを算出し、2つ波形の位相差Δφから、数式1より位相速度を求める。
[数1]
=2πfL/(−Δφ)
ここでLは伝搬時間、Δφは位相差、fは周波数である。
このように、音速・距離測定機能を備えた本実施形態の自動超音波探傷装置は、音速および伝搬時間をオンラインで、つまり測定しながらリアルタイムで高精度に求めることにより、(I)材料1が厚肉であるとしても、多くとも1%程度の誤差範囲内の精度で欠陥の高さ測定を行うことが可能となり、(II)コーナーエコー及び端部エコーの距離をより正確に測定可能となることから従来よりも高精度で欠陥の深さを求めることができ、さらに、(III) 上述した3)の位相スペクトル法により位相速度を求めた場合には、材料1の特性をオンラインで推定できるようになる。
なお、「コーナーエコー」とは、欠陥のコーナーで反射されたエコーのことを指し、「端部エコー」とは、例えばき裂2の上端や下端といった材料1中の欠陥の先端での回折波のことを指す。また、「端部エコー法」とは、コーナーエコーと端部エコーの伝搬時間差から欠陥の高さを推定する手法のことを指す。例えば、図5に示すように矢印で表す超音波ビームがき裂2のコーナー部に当たると、そこで反射されたコーナーエコーがプローブ3に戻るので、回折波(端部エコー)とこのコーナーエコーとの伝搬時間差を求めることができる(図5参照)。
(ii)「ノイズ除去機能」について
オーステナイト系鋼はフェライト系に比べ結晶粒が大きく、更に溶接部は母材の圧延組織に比べ結晶粒が大きいため、結晶粒界で反射、屈折し、散乱によるエコーが現れる。このエコーは林のように見えるので「林状エコー」と呼ばれる。探傷試験体がこのオーステナイト系鋼である場合には、溶接部は弾性異方性を有する粗大な柱状晶組織となるため、その溶接部を探傷する時、林状エコーがき裂欠陥2の端部エコーをマスクしてしまい、欠陥のサイジング精度が低下する場合がある。また、入射する超音波の波長と同等以上の結晶粒を有する材料1の場合には、後方散乱波によるノイズがSN比を低下させ、探傷精度が低下する場合がある。
これに対し、本実施形態の自動超音波探傷装置においては、顕著な林状エコーや後方散乱波によるノイズがある場合であっても、オンラインで信号処理することによりこれらを除去して欠陥エコーを識別できるため、超音波探傷に有効である。さらに本実施形態においては、以下に説明するような「ノイズ除去機能」を備えることにより、得られた信号にこれらのような形状エコーや後方散乱波によるノイズが顕著に表れている場合であっても、信号処理することによってこれら除去できるようにしている(図6参照)。
すなわち、ノイズ処理するにあたっては(図6のステップ1)、ある位置からわずかでも離れるとノイズの位相が欠陥エコーの位相より速く変わることから、ある場所の近傍で幾つかの測定結果を空間平均法により空間平均し(ステップ2)、ノイズの強度を低下させ(ステップ3)、これと引き換えに欠陥信号を強調することとしている。これについて説明すると、まず、波動はAexp(ωt+kx)という形で簡単に表すことができる(Aは振幅、ωは角周波数、tは時刻、kは波数、xはソースからある空間位置までの距離、ωt+kxは位相)。き裂欠陥からある空間位置の近傍までの距離はあまり変化しないものの、ノイズとなるソースからその空間位置までの距離にはばらつきが大きいことから、ある位置からわずかでも離れるとノイズの位相が欠陥エコーの位相より速く変わる。本実施形態で行う空間平均法とは、ある位置を中心とした幾つかの位置での受信波形を平均することであり、これにより、位置によるばらつきを抑えてノイズ強度を低下させることとしている。以下に具体例を挙げて説明する。ある領域の中心点cにおける信号をsc(k)とし(kは時刻を表す)、点c周りの点(i,j)での信号をsij(k)とした場合、空間平均した点cでの信号sc(k)avrは、以下の数式2のように計算できる。
また、欠陥エコーは林状エコーに比べ、エコーの各周波数成分の強度があまり変わらないことに着目し、空間平均を施したUT(Ultrasonic testing)信号のウェーブレット変換を行う(ステップ4、ステップ5)。すなわち、プローブ3の探傷周波数帯域に局在する帯域fb=[fL,fH]において、帯域fbをn分割し、それぞれの短い周波数帯域に局在する時間―周波数成分si(t)(ただし、i=1,2,3,…,n)を抽出する。各si(t)に対して正規化を行い、次の数式3で相関処理を施す。
ここでEc(tj)は時刻tjのUT信号に対応する相関係数、Siはsiを正規化したものである。周波数の変化によって林状エコーの強度がかなり変わるので、林状エコーに対応する相関係数が小さい。一方、欠陥エコーの周波数成分の強度があまり変化しないので、UT信号のSN比がある値以上であれば、欠陥エコーに対応する相関係数が林状エコーより大きい。したがって、時刻tjでの相関係数があるしきい値ec 以上であれば、その時刻に局在するエコーが欠陥エコーであると判断できる。
なお、本実施形態におけるノイズ除去機能は、上述した空間平均法とウェーブレット変換法とを事案に応じて適宜選択して使い分けるようにしている。すなわち、ノイズ除去処理を行うにあたり(ステップ1)、はじめに空間平均法を適用するか否かの判断を行う(ステップ2)。空間平均法だけで十分なノイズ除去が可能だと判断した場合にはステップ3に進むが、そうでないと判断した場合にはステップ6に進んでウェーブレット変換法を適用する(ステップ6)。また、ステップ3で空間平均法を実施した後には更にウェーブレット変換法を適用するかどうかを判断し(ステップ4)、ステップ6でウェーブレット変換法を実施した後には更に空間平均法を適用するかどうかを判断し(ステップ7)、両方のノイズ除去処理を実施すべきと判断した場合には残りの一方の処理をも引き続き実施うることとしている(図6参照)。すなわち、当初判断したとおり一方のノイズ除去処理のみで足りればそれだけ少ないステップ数で処理を終了するし、その一方で、ノイズ処理を参照した結果一方のノイズ除去処理だけでは足りないと判断すれば併せてもう一方のノイズ除去処理を実施することとして、いずれの材料1に対してもケース・バイ・ケースで最適なノイズ除去処理が行われるようにしている。
なお、画像表示する際には、各位置のA−scan波形に対して林状エコーおよび後方散乱波のノイズを空間平均およびウェーブレット変換することにより、SN比が向上し、欠陥の判別をしやすくなる。
(iii)「結晶粒評価機能」について
また、本実施形態においては、仮に材料1の結晶粒が大きい場合にあっても、欠陥の検出性能が低下するのを防止して高いサイジング精度を維持する観点から、結晶粒のモニタリングを行うこととしている。すなわち、例えばステンレスといったオーステナイト系鋼の溶接金属や鋳造品はその結晶粒が大きいために、周波数の高い探傷用超音波に対し結晶粒間で散乱波を生じさせて信号を激しく減衰させる。このため、探傷用の信号のSN比が低下し、欠陥の検出性能が低下するという現象が生じる場合がある。その一方で、このような状況を回避するために探傷用超音波の周波数を低くすると超音波ビームの指向性が悪化し、サイジング精度が低下するという状況に陥る。そこで本実施形態では、材料1の結晶粒のモニタリングを行い、その大きさを正確に把握することにより当該結晶粒に最適な探傷周波数を選択し、欠陥の検出性能およびサイジング精度を向上させるようにしている。また、例えば熱時効処理すると結晶粒が大きくなるといわれているなど、結晶粒の大きさは環境や劣化状況に依存するので、このように結晶粒の大きさをモニタリングした場合には、材料1の劣化の程度や損傷の度合いを評価してその寿命を予測することができ、これによって事故防止や設備の延命を図ることが可能となる。
本実施形態における結晶粒のモニタリングの具体例について説明する。まず、多結晶体の減衰係数αは平均結晶粒径Dと波長λより、以下の数式4〜数式6のように表される(ただし、A,B,Cは定数)。
[数4]
(λ/D≫1のとき) α=AD34(Rayleigh散乱)
[数5]
(λ/D≒1のとき) α=BDf2(Stochastic散乱)
[数6]
(λ/D≪1のとき) α=CD-1(拡散散乱)
なお、材料1の結晶が使用中に大幅に変わるようなことはない。したがって、上記のように「λ/D」の大小を比べるにあたっては、製造時の結晶粒の値をもって上記いずれの式に用いるかを決定すればよい。
なお、振幅A1を有する波が距離Xを伝搬して振幅A2となる場合、減衰計数αは数式7によって求められる。結晶粒が大きければこの減衰係数αも大きくなる。
このように、探傷に用いられる信号の減衰はその周波数に依存しており、周波数が高ければ高いほど減衰の程度が大きくなることが認められ、このような関係は図7のような減衰スペクトルとして表すことができる(ただし、波長が結晶粒より十分に小さいとしたらその波は媒質を通ることができなくなるため、数式6中において周波数fは不要)。つまり、この図7は、ある結晶粒サイズの場合における周波数と減衰率との関係を示しており、結晶粒サイズが変わると当然にこの関係曲線も変わってくる。そこで、複数種類の結晶粒サイズについて周波数と減衰率との関係をそれぞれ前もって測定しておけば、周波数と減衰率から、結晶粒の大きさを少なくともある程度の精度で推定することが可能となる(以下、「減衰スペクトル法」という)。
また、背面散乱波も結晶粒の大きさに依存するので、図8に示すような背面散乱波を用いて結晶粒の大きさを評価するという方法を採用することも可能である。すなわち、上述した周波数と減衰率の関係曲線と同様、図8に示す背面散乱波の振幅と周波数特性も結晶粒サイズに依存する。したがって、背面散乱波を分析することより、結晶粒サイズを少なくとともある程度の精度で推定することが可能となる(以下、「背面散乱波法」という)。
さらには、上述した各方法で結晶粒の大きさを推定して互いに修正・補完すれば、より正確な結晶粒の大きさが把握できることになり、欠陥の検出性能およびサイジング精度をさらに向上させることが可能となる点で好ましい。例えば、上述した「減衰スペクトル法」、「減衰法」、「背面散乱波法」のそれぞれによって得られた結晶粒の大きさの推定値(それぞれをD1,D2,D3とする)から、より正確な推定値を得ることができる(図9参照)。具体的には、周波数fおよび音速VよりD1,D2,D3の重みを決めて得られた重み付き平均D=f(D1,D2,D3,f,V)の値をより正確な推定値とすることができる。
(iv)「超音波伝搬特性予測機能」について
さらに本実施形態においては、探傷の同定、欠陥信号の識別などの精度をさらに向上させる観点から、有限要素法により波動伝搬を解析し可視化するようにしている。例えばオーステナイト系鋼の溶接部は当該溶接部において結晶が粗大化し、尚かつ弾性異方性を有しているという特性があるため、伝搬挙動が複雑となり、実験結果を解釈し難い面があるが、このように波動伝搬を有限要素法により解析し可視化することとすれば特性予測精度が向上する。
本実施形態における有限要素法による波動伝搬の解析・可視化の具体例について説明する(図10参照)。まず、試験体形状およびその溶接部の形状をCADのファイルフォーマット(例えば.dxf形式等)に変換し、有限要素法のプログラムにインプットする(ステップ21、ステップ22)。これにより、簡易に実際の試験体ないしはその溶接部の形状を利用した解析を行うことが可能となる。また、EBSP(Electron Backscatter dif- fraction Patterns:後方散乱電子回折パターン)などにより求められた結晶の大きさ及びその方位といった結晶情報をそのまま有限要素法のモデルに取り入れることにより(ステップ23、ステップ24)、より現実に近いモデルを確立することが可能となり、この結果、より現実に即した解析結果が得られることが期待できる(ステップ27、ステップ29)。ステップ25、ステップ26では、例えば「刻み時間」「要素サイズ」「何秒まで計算するか」などの判断要素を波動解析(ステップ27)における解析のためのパラメータとして入力する(ステップ25、ステップ26)。
また、上述の解析結果を可視化すれば(ステップ28)、例えば粒界間での散乱波の状況もこの可視化によって明らかとなり、その結果を背面散乱波による結晶粒の大きさの推定に応用することもできるようになり、超音波の伝搬特性をさらに明らかにして実験結果の解釈や最適な実験条件の選択などをする際の有力な根拠とすることが可能となる。有限要素法により求めた各時刻におけるモデルの各位置での変位は、例えば、AVSまたはMicroAVSの可視化環境を用いて、各時刻における変位の分布を画像化する。各時刻における変位の画像をムービー化することによって、波動伝搬を可視化することが可能となる(ステップ28)。
また、ステップ26、ステップ27で波動解析を行うにあたり、本実施形態では「陽解法」を実施することとしている(図10参照)。すなわち、要素に分布する質量を節点に集中していると考える集中質量近似を用いれば、質量マトリクスは対角成分だけに値をもつ対角行列になる。このとき、その逆行列は対角成分の逆数で求められるので、節点加速度は質量マトリクスの対角成分の逆数を掛けることにより簡単に求められる。この場合、連立方程式を解くことなく節点加速度を求めることができる(陽解法)。
以上がソフト面における特有のデータ処理機能についての説明であるが、引き続き、溶接部検査技術を向上させるためのハード面での測定技術について説明する。
まず、TOFD法とフェーズドアレイ法によるそれぞれのサイジング精度については、例えばHAZの内在欠陥に関して、TOFD法はき裂欠陥2をフェーズドアレイ法よりも精度よく寸法測定できるという特性を有する反面、溶接施工時に発生した溶接欠陥(例えばスラグ巻き込みや溶け込み不良など)とHAZの欠陥とを識別することが困難である、つまり両者を明確に識別するのが難しいという面がある。例えば製作した試験体などのように、実機溶接部では概して外面溶接初層の近傍でスラグ巻き込みや溶け込み不良が多いことから、自然欠陥の部位をより正確に評定することができれば、き裂欠陥2の性状を精度よく評価することが可能となる。ここで従来の溶接部検査技術について簡単に触れると、溶接部におけるき裂欠陥2を検査する際、溶接線と垂直な方向(深さ方向)のき裂欠陥2の位置はTOFD法で通常行われるDスキャンの粗探傷の結果だけでは判別できず、き裂2と自然欠陥を識別するために、これに加えて精密探傷として欠陥検出部位でBスキャンを実施する必要がある(図11参照)。ところが、2次元走査が可能な高価な駆動装置が必要となり、検査時間も長くなることが避けられない(図11参照)。
以上を踏まえ、本実施形態においては、TOFD法のBスキャン、またはパルスエコー法のラスタスキャンの代わりに、フェーズドアレイ法をTOFD法のDスキャンと併用することとしている。こうした場合、駆動装置が安価な1次元走査で足り、しかも高さ10mm以下の微小なき裂2に対してもRMS(平方二乗平均;任意の量の時間変化波形に対して、その量の二乗の平均値の平方根で与えた平均振幅のこと)が0.9以上と高精度な検査が実施可能となる(図11参照)。したがってこれによれば1次元機械走査のみでき裂欠陥2の測定が可能となり、粗探傷および精密探傷を併せた検査時間を短縮すること、ならびに走査に必要な駆動装置を安価にすることが可能となる(図11参照)。なお、上述のRMSについては、以下に示す数式8により平均二乗誤差を求めることにした。
ここで、xiは測定値、Xiは実測値、nはデータ数である。
このようにTOFD法とフェーズドアレイ法を併用した評価手法についてもう少し具体的に説明する(図12参照)。評価を開始し(ステップ31)、まず、当該き裂欠陥2がTOFD法で検知されている場合には(ステップ32)、TOFD法のBスキャン画像から欠陥の大きさおよび位置#1(試験体の厚み方向および溶接線と平行な方向)を決定する(ステップ33)。フェーズドアレイ法(PA法)によっても検知できる場合には、Bスキャン画像から欠陥の位置#1を参考値として読み取る(ステップ34、ステップ35)。両手法から認識できる欠陥を検知レベルA、TOFD法でのみ認識される欠陥を検出レベルB−aと定義する(図13参照)。材料1が厚く、内面付近のき裂欠陥2を検出できない場合には、フェーズドアレイ法のBスキャン画像からき裂欠陥2の寸法と位置#1を決定し、このような欠陥を検知レベルB−bと定義する。検知レベルAおよびB−bの場合にはフェーズドアレイ法のトップビュー(試験体の厚み方向の投影像)から位置#2(溶接線と垂直な方向)を決定し(ステップ36)、欠陥の寸法、位置および検知レベルから欠陥の性状を特定する(ステップ37)。続いて、Ndを欠陥指示の総数とし、カウンター値Nとの大小を比較する(ステップ38)。Ndの方がNよりも大きい場合にはこのNに1を加え(ステップ39)、ステップ32に戻る。一方、そうでない場合には欠陥の寸法、位置、検知レベルおよび欠陥性状を記載し(ステップ40)、評価を終了する(ステップ41)。このように、TOFD法により欠陥の寸法を、フェーズドアレイ法により欠陥の位置を評価することにより、従来よりも高精度に溶接部の探傷試験を行うことができる。
ここまで説明したように、本実施形態では、材料1の溶接部におけるき裂欠陥2を早期に検知することを目的として、一度の機械走査でTOFD法やフェーズドアレイ法などの手法を同時に適用することにより、従来の粗探傷に要する検査時間で粗探傷および精密探傷の情報が取得できるようにし、高精度な欠陥寸法測定を行うことを可能としている。また、定量的な位置および寸法測定からHAZの欠陥と溶接欠陥を識別することを可能としている。すなわち、
(1)高温蒸気管溶接部などの非破壊検査を高度化するため、1回の自動探傷でフェーズドアレイプローブ3と同時に従来のTOFDプローブ3を用いて測定を行う。
(2)従来の単一振動子を用いた精密探傷に対し、フェーズドアレイプローブ3を用いることにより、測定に有する時間を大幅に短縮(具体的には、例えば1/60程度)に短縮することを可能としている。
(3)フェーズドアレイプローブ3を用いた探傷(斜角探傷)により、欠陥の三次元位置が得られ、位置測定精度は軸方向および周方向においてそれぞれ平均二乗誤差で高精度であり(例示すると、0.64mm以下および2.27mm以下)、軸方向に2mm間隔の周方向き裂欠陥2を十分に識別できる。
(4)ちなみに、欠陥指示が重畳しない場合においては、き裂2の高さに関してはフェーズドアレイ法よりTOFD法の方が高さ測定精度が良く、長さに関してはフェーズドアレイ法の方が測定精度が良い。また、き裂欠陥2がTOFD法のDスキャン方向と垂直な方向に存在し、欠陥指示が重畳する場合にはフェーズドアレイ法が有効となる。
(5)TOFD法とフェーズドアレイ法を併用することにより、検知された欠陥指示から欠陥位置を測定することにより熱影響部のき裂2と溶接欠陥を識別し、かつ高精度に欠陥寸法を測定することが可能となる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態においては、(ii)の「ノイズ除去機能」における信号処理の具体例として、空間平均法とウェーブレット変換法のいずれか一方あるいは両方を適用する方法について説明したが(図6参照)、これら両手法は本願の出願時点における好適な手法を例示したものに過ぎないから、これらと同様の処理を実施するその他の信号処理法に代替させることは可能である。
本発明に係る厚肉構造物の自動超音波探傷の一実施形態において、ゼロクロス法により、板状の試験体底面からのi番目の反射波およびi+1番目の反射波のそれぞれにつき同一位相の点間の伝搬時間差Δt(=T−T)を求めるという算出内容を示す図である。 隣接する波形の相似性が低下している場合に、相関関数法により、相関関数Rxyが最大となる2つの波形を選択して両者間の伝搬時間差τを求めるという算出内容を示す図である。 相関関数法により2つの波形を選択して両者間の伝搬時間差τを求める際の各波形の位相スペクトルを示す図である。 位相スペクトル法により音速を求める際の周波数と位相の関係例を示す図である。 超音波ビームがき裂のコーナー部に当たりそこからコーナーエコーと呼ばれる反射波が探触子に戻る様子を簡単に示す図である。 ノイズ除去機能により、顕著な林状エコーや後方散乱波によるノイズがある場合であってもオンラインで信号処理する場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。 探傷に用いられる信号の減衰がその周波数に依存していることを表す減衰スペクトルの一例を示した図である。 背面散乱波のイメージと、当該背面散乱波の振幅と周波数特性を示す図である。 「減衰スペクトル法」、「減衰法」、「背面散乱波法」のそれぞれによって得られた結晶粒の大きさの推定値から、より正確な推定値を得る手法を端的に示す図である。 本実施形態における有限要素法による波動伝搬の解析・可視化手順の具体例を示すフローチャートである。 従来の溶接部検査技術と本実施形態にかかる検査技術とを対比して示す表である。 本実施形態におけるき裂欠陥の寸法性状評価の手順を示すフローチャートである。 本実施形態におけるき裂欠陥の寸法性状評価の評価成績例を示す表である。 従来における厚肉構造物の超音波探傷の様子を簡単に示す図である。 従来の超音波探傷の際に得られる波形の一例を示す図である。 従来における厚肉構造物の超音波探傷の様子を簡単に示す図である。 プローブを溶接線と平行に長手方向へと直線的に移動させる様子を示す図である。 ケーブルを通じて単一のパルスレシーバーにより単一の圧電素子を震わせて超音波を生じさせるというプローブ構造の従来例を示す図である。 複数のパルスレシーバーと圧電素子とを1対1に配置しフェーズドアレイの構成例を示す図である。 パルス電圧のタイミングをずらすことによって超音波ビームの方向を変化させ、焦点深度を変えて探傷するフェーズドアレイ法を示す図である。 図20において、パルス電圧のタイミングをずらすことによって超音波ビームの方向が変化する仕組みを端的に示す図である。 TOFD法において、プローブをジグザグに移動させて2次元スキャンをする様子を示す図である。
符号の説明
1 厚肉構造物の材料
2 き裂(き裂欠陥)
3 プローブ

Claims (2)

  1. 厚肉構造物中に生じたき裂欠陥をTOFD法とフェーズドアレイ法の両方を適用して超音波で探傷する厚肉構造物の超音波探傷装置において、送信超音波波形と前記厚肉構造物の材料の底面や内在き裂欠陥などの反射エコーの波形とから当該材料中を伝搬する超音波の実際の音速ならびに反射体までの距離を、ゼロクロス法、相関関数法、位相スペクトル法のうちの少なくともひとつを利用して前記材料毎に計測する音速・距離測定手段と、受信波形に形状エコーや後方散乱波によるノイズが顕著に表れている場合にこれらノイズを空間平均法とウェーブレット変換法のいずれか一方または両方を適用した信号処理により当該ノイズ強度を低下させてこれと引き換えに欠陥信号を強調するノイズ除去手段と、前記材料中における複数種類の結晶粒の大きさに依存する超音波の周波数と減衰率との関係の測定結果、あるいはこれと同様に前記結晶粒の大きさに依存する前記超音波の背面散乱波の振幅と周波数特性の測定結果を利用して当該結晶粒の大きさを評価し、この評価結果に基づき当該結晶粒に最適な探傷周波数を選択する結晶粒評価手段と、前記超音波の波動伝搬の挙動が複雑な場合に当該波動伝搬を解析して可視化し、粗大な結晶を有する前記材料の超音波伝搬特性を予測可能とする超音波伝搬特性予測手段とを備えていることを特徴とする厚肉構造物の超音波探傷装置。
  2. 厚肉構造物中に生じたき裂欠陥をTOFD法とフェーズドアレイ法の両方を適用して超音波で探傷する厚肉構造物の超音波探傷方法において、送信超音波波形と前記厚肉構造物の材料の底面や内在き裂欠陥などの反射エコーの波形とから当該材料中を伝搬する超音波の実際の音速ならびに反射体までの距離を、ゼロクロス法、相関関数法、位相スペクトル法のうちの少なくともひとつを利用して前記材料毎に計測する音速・距離測定ステップと、受信波形に形状エコーや後方散乱波によるノイズが顕著に表れている場合にこれらノイズを空間平均法とウェーブレット変換法のいずれか一方または両方を適用した信号処理により当該ノイズ強度を低下させてこれと引き換えに欠陥信号を強調するノイズ除去ステップと、前記材料中における複数種類の結晶粒の大きさに依存する超音波の周波数と減衰率との関係の測定結果、あるいはこれと同様に前記結晶粒の大きさに依存する前記超音波の背面散乱波の振幅と周波数特性の測定結果を利用して当該結晶粒の大きさを評価し、この評価結果に基づき当該結晶粒に最適な探傷周波数を選択する結晶粒評価ステップと、前記超音波の波動伝搬の挙動が複雑な場合に当該波動伝搬を解析して可視化し、粗大な結晶を有する前記材料の超音波伝搬特性を予測可能とする超音波伝搬特性予測ステップとからなることを特徴とする厚肉構造物の超音波探傷方法。


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