JP2005296959A - 低圧鋳造用ストーク - Google Patents
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Abstract
【課題】 金属製のフランジ部材とセラミックス製ストークとの間に溶湯が侵入し難くして、ストークの破損を防止したセラミックス製の低圧鋳造用ストークを提供する。
【解決手段】 金属製のフランジ部材で上端部を固定したセラミックス製のストークであって、該フランジ部材の常温から400℃までの平均熱膨張係数が1×10−6/K〜10×10−6/Kの範囲内にあることを特徴とする。また、前記フランジ部材がFe−Ni系合金またはFe−Ni−Co系合金からなることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 金属製のフランジ部材で上端部を固定したセラミックス製のストークであって、該フランジ部材の常温から400℃までの平均熱膨張係数が1×10−6/K〜10×10−6/Kの範囲内にあることを特徴とする。また、前記フランジ部材がFe−Ni系合金またはFe−Ni−Co系合金からなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、アルミニウム合金等の溶湯を鋳造する低圧鋳造機等に用いられるセラミックス製ストークに関する。
ストーク材として、鋳鉄材やチタン合金材またはこれらの材料の内面、外面に黒鉛材、酸化物等の無機質材を塗布して保護膜を形成した金属製のストークや炭化珪素系材や窒化珪素系材を主原料として製作したセラミックス製ストークが用いられている。
金属製ストークは溶湯との反応により生成した不純物が溶湯中に混入して品質の低下を招き、鋳造品の品質面でも問題を生ずると共に耐用寿命が短く取替作業が頻繁となり、作業効率にも悪影響を及ぼす。
一方、セラミックス製のストークは、溶湯への不純物の混入がなく耐用寿命が長い利点がある。そして、セラミックス製ストークの中には、ストークの上端部を固定するための金属製のフランジ部材を具備する構造のものがあり、そのフランジ部材の取付けには種々の工夫がなされている。
特許文献1には、セラミックス材料からなるストークの上端部外側の全周にわたって設けた突起部を例えばSUS304等の耐熱構造材料からなる一対の上下フランジにより耐熱性パッキンを介して挟着し、前記突起部より上側のストーク肉厚を突起部より下側のストーク肉厚よりも厚く形成した低圧鋳造用ストークが記載されている。
特許文献2には、上部側面の円周方向に突起部を設けた円筒形状のセラミックス製のストーク本体と、SUS304からなる第1のフランジ状部材と、第2のフランジ状部材とを設け、皿ばねを介してボルトで第1のフランジ状部材と第2のフランジ状部材を締結し、突起部に少なくとも1つのテーパ面を設け、第1のフランジ状部材と第2のフランジ状部材の少なくとも一方に前記テーパ面と係合するテーパ面を設けた差圧鋳造用ストークが記載されている。
特許文献3には、溶融アルミニウムの低圧鋳造に用いるセラミックス製ストークにおいて、固定用フランジ部の肉厚を、セラミックス製ストークのフランジ部直下位の肉厚の2倍以内とし、その外側部には鉄製フランジ部を配したストークが記載されている。
特許文献4には、セラミックストークを炉蓋と金型湯口部との間に取付ける低圧鋳造機のセラミックストーク取付構造において、セラミックストークの上端外周面に円環状の取付溝を刻設し、筒状の下側金具をセラミックストークに外嵌めし、筒体を軸方向に二分割し内面に突条を突設した上側金具を、突条をパッキンを介在させて取付溝に嵌め、固定ボルトにより上側金具を下側金具に螺締し、上下金具を炉蓋と金型湯口部との間に気密的に取付けた低圧鋳造機のセラミックストーク取付構造が記載されている。
特許文献5には、溶融金属容器に設けられたストーク用受け台と、鋳造用金型との間に挟持固定される低圧鋳造用ストークの取付け構造において、ストークの本体及び同本体の上部外周に形成した取付け用フランジをセラミック製とし、ストーク用受け台に形成したストーク挿通孔の外周部にフランジ取付け用の段部を形成してなり、フランジの上下面にシール材を介してストーク用受け台と鋳造用金型との間に挟持固定した際、フランジの肉厚を同フランジの上面が受け台の上面よりも下方に位置する厚みとしたことを特徴とする低圧鋳造用ストークの取付け構造が記載されている。
通常、製品キャビティが形成されている金型とストークとの間に中間ストークを介在させ、これらを気密に組み合わせた状態で鋳造が行われる。セラミックス製ストークの本体と金属製フランジ部材からなるストークの場合、セラミックス製ストークの本体の上端面で中間ストークとの間の気密性を確保する必要がある。
しかしながら、鋳造時にパッキン等の耐熱性シール材によるシールが不完全となり、溶湯が漏洩することがある。このような場合、鋳造作業が正常に行なわれないばかりか、漏洩した溶湯が金属製フランジ部材の内周面とセラミックス製ストーク外周面との間に侵入し、冷却後に溶湯が凝固、固着するとともに、金属製フランジ部材が冷却収縮するため、セラミックス製ストークに過大な圧縮力およびせん断力を発生させ、ストークを破損させる問題がある。
そこで、本発明の目的は、金属製のフランジ部材とセラミックス製ストークとの間に溶湯が侵入し難くして、ストークの破損を防止したセラミックス製の低圧鋳造用ストークを提供することである。
本発明の低圧鋳造用ストークは、金属製のフランジ部材で上端部を固定したセラミックス製のストークであって、該フランジ部材の常温から400℃までの平均熱膨張係数が1×10−6/K〜10×10−6/Kの範囲内にあることを特徴とする。
また、前記本発明において、フランジ部材がFe−Ni系合金またはFe−Ni−Co系合金からなることを特徴とする。また、セラミックスが窒化ケイ素またはサイアロンからなることを特徴とする。
鋳造時、ストークの上端部に取付けた金属製フランジ部材は400℃近くまで加熱される。従来例のSUS304等の金属製フランジ部材は400℃における熱膨張係数が約13×10−6/K〜18×10−6/Kである。また、ストークを形成するセラミックスが窒化ケイ素やサイアロンである場合、その400℃における熱膨張係数は約3×10−6/Kである。このため、高温域では両者の熱膨張係数差によりフランジ部材の内周面とセラミックス製ストークの外周面との間の隙間が拡がり、溶湯が侵入しやすい状態となる。
そこで本発明は、上端部に具備されるフランジ部材を低熱膨張性合金で形成する、すなわち常温から400℃までの平均熱膨張係数が1×10−6/K〜10×10−6/Kの範囲内にある合金で形成することにより、高温域でのセラミックス製ストークとフランジ部材との熱膨張係数の差が小さくなり、両者の隙間が従来に比べて拡がらず、溶湯の侵入を抑えることができる。したがって、溶湯の侵入によるストークの破損を防止できる。フランジ部材の常温から400℃までの平均熱膨張係数が1×10−6/K〜7×10−6/Kの範囲内がより好ましい。
本発明のフランジ部材としては、Fe−Ni系合金やFe−Ni−Co系合金が低熱膨張性および強度の点で望ましい。なかでも、Fe−Ni−Co系合金に1種以上の析出強化元素を添加したものが望ましい。高温強度向上のための析出強化元素としてはAl、Ti、Nb等がある。本発明のフランジ部材は、好ましくはNi:30〜35質量%、Co:12〜17質量%、Al:0.5〜1.5質量%、Ti:1.5〜3質量%、残部Feからなる。また、本発明のストークを形成するセラミックス材料は、窒化珪素またはサイアロン等の窒化珪素系焼結体が溶湯に対する耐溶損性に優れる点で好ましい。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施例に係わるセラミックス製ストークの要部断面図である。図2は本発明の実施例に係わるセラミックス製ストークの概略断面図である。
図1および図2において、ストーク1はサイアロンセラミックスからなり、中空の湯道2が形成された円筒状体である。ストーク1の上端部には全周にわたって突起部3を設けた。そして、低熱膨張性金属で形成され上下に2分割された上部のフランジ部材5、下部のフランジ部材6でストーク1の突起部3を挟み込み、ボルト4で固定した。フランジ部材5、フランジ部材6およびストーク1との間には耐熱性パッキン7、8を介在させて溶湯の侵入を防ぐ構造とした。
本発明の上部のフランジ部材5および下部のフランジ部材6はともに、Ni:32.6質量%、Co:14.9質量%、Al:0.8質量%、Ti:2.3質量%、残部Fe及び不可避的不純物のFe−Ni−Co系合金に1種以上の析出強化元素を添加したもので作製した。両フランジ部材5、6の常温から400℃までの平均熱膨張係数は5.8×10−6/Kであった。
このようなフランジ部材5、6を上端部に取付けたセラミックス製のストーク1を低圧鋳造機に取付け、長期間連続的に使用した結果、高温域でセラミックス製ストークとフランジ部材との熱膨張係数の差が小さくなり、両者の隙間の拡がりを小さく抑えられたので、溶湯の侵入を抑え、ストークの破損がなく安定してアルミニウム鋳造製品を製造することができた。
本発明のセラミックス製ストークは、アルミニウム溶湯の低圧鋳造以外に、例えば黄銅溶湯等他の金属溶湯用のストークとして使用してもよい。
金属製のフランジ部材とセラミックス製ストークとの間に溶湯が侵入せず、それによりストークの破損を防止でき安定した低圧鋳造が可能となる。
1 ストーク、 2 湯道、 3 突起部、 4 ボルト、
5 上部のフランジ部材、 6 下部のフランジ部材、 7 耐熱性パッキン、
8 耐熱性パッキン
5 上部のフランジ部材、 6 下部のフランジ部材、 7 耐熱性パッキン、
8 耐熱性パッキン
Claims (3)
- 金属製のフランジ部材で上端部を固定したセラミックス製のストークであって、該フランジ部材の常温から400℃までの平均熱膨張係数が1×10−6/K〜10×10−6/Kの範囲内にあることを特徴とする低圧鋳造用ストーク。
- 前記フランジ部材がFe−Ni系合金またはFe−Ni−Co系合金からなることを特徴とする請求項1に記載の低圧鋳造用ストーク。
- 前記セラミックスが窒化ケイ素またはサイアロンからなることを特徴とする請求項1に記載の低圧鋳造用ストーク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004112148A JP2005296959A (ja) | 2004-04-06 | 2004-04-06 | 低圧鋳造用ストーク |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005296959A true JP2005296959A (ja) | 2005-10-27 |
Family
ID=35329141
Family Applications (1)
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JP2004112148A Pending JP2005296959A (ja) | 2004-04-06 | 2004-04-06 | 低圧鋳造用ストーク |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008161880A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 鋳造用ストークユニット |
CN101801563B (zh) * | 2008-07-11 | 2011-11-09 | 霓佳斯株式会社 | 中间升液件、其制造方法以及低压铸造装置 |
CN109807307A (zh) * | 2017-11-20 | 2019-05-28 | 科华控股股份有限公司 | 一种反重力铸造用陶瓷升液管的密封固定结构 |
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2004
- 2004-04-06 JP JP2004112148A patent/JP2005296959A/ja active Pending
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