JP2005295854A - 健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物 - Google Patents

健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 健康食品および栄養物質の吸収率を高めた経口デリバリー用組成物を提供すること。
【解決手段】界面活性剤など溶解・吸収改善作用を有する食品添加物、微粒子体あるいは三層構造を有する消化管粘膜付着性DDS、および健康食品・栄養物質、あるいは場合によっては安定化剤や粘着剤を含む、吸収改善を目的とする経口摂取用デリバリーシステムを考案した。本システムは、界面活性剤などと健康食品・栄養物質をシステムが保持して小腸吸収細胞までデリバリーすることにより消化液による分離・希釈を抑え、高い濃度勾配を形成することにより効率よく吸収させることのできる経口デリバリーシステムである。より高い吸収率を得たい場合には、安定化剤(食用蛋白や加水分解酵素阻害物質など)や粘着剤を添加することが有効である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、界面活性剤などの溶解促進ならびに吸収促進作用を有する添加物と健康食品および栄養物質を含み、消化液から健康食品・栄養物質を保護するとともに健康食品・栄養物質の吸収改善を目的とする微粒子体および三層構造を有する消化管粘膜付着性経口DDS製剤に関するものである。より詳細には、本発明は、コラーゲン、ヒアルロン酸、アガリスク、プロポリスなどの健康食品・栄養物質のように、胃酸や消化液などにより劣化を受けるとともに、消化管吸収膜透過性が低いために、経口摂取後の消化管からの吸収が困難な健康食品および栄養物質の吸収を改善するために、経口摂取後、消化管内において消化液から健康食品・栄養物質を保護するとともに吸収細胞とシステムとの間に局所的に高い健康食品・栄養物質の濃度勾配を形成することにより健康食品・栄養物質の吸収率(バイオアベイラビリティ)や薬効を高めるために用いられる、溶解・吸収改善作用を有する添加物を含む経口デリバリーシステムに関するものである。
数多くの栄養物質が健康食品として開発され販売されている。しかし、カテキン類などの難水溶性物質やアガリスク、プロポリスなど多糖類を主成分として含有する健康食品は摂取しても含有する栄養物質の消化管からの吸収率は極めて低い。小腸からの吸収性を改善した健康食品としては、破砕クロレラなどがあるが、これは単にクロレラの細胞膜を破壊したものにすぎなく、クロレラの細胞内に含まれている蛋白質、核酸、炭水化物などの栄養物質の小腸粘膜からの吸収性を高めたものではない。このように健康食品の中に含有される栄養物質の吸収率は極めて低く、健康食品の経口吸収性については満足すべき結果は得られていない。
通常の投与法では吸収率(バイオアベイラビリティ)が低いために経口投与では十分な効果が期待できない薬物のバイオアベイラビリティを高めるために、高田は先に消化管粘膜に付着して難・低吸収性薬物の経口吸収性を高める消化管粘膜付着性貼付システムGI-MAPS技術(登録商標GI-MAPS)を発明した。基本的に、この技術は三層構造から成るアシンメトリー(非対称、非球形)の貼付剤である。GI-MAPSの特長は、経口投与後、消化管の吸収膜面に接着して閉鎖空間を形成することにより、システムと吸収細胞との間に高い薬物の濃度勾配を派生して薬物の高い吸収性を得るというシステムである。薬物と同様に大半の健康食品・栄養物質の吸収は単純拡散(受動輸送)により行われる。単純拡散により健康食品・栄養物質分子が吸収される場合、消化管の管腔側と小腸吸収細胞との間における健康食品・栄養物質分子の高い濃度勾配が吸収の駆動力となる。従って、消化管吸収細胞とシステム内部との間に健康食品・栄養物質の高い濃度勾配を形成すれば、健康食品・栄養物質の吸収膜透過性は高まる。GI-MAPSのこの基本設計概念は、最近の研究成果によっても支持されている。
さらに高田はより実用化に近い技術として液剤含有ナノ、マイクロ微粒子化システムLiquid formulation holding nano-, microparticulate system (LFNPSおよびLFMPS)を発明した。LFNPSおよびLFMPSの基本設計概念はGI-MAPSと同様に、薬物と吸収促進剤を小腸吸収細胞までデリバリーし、システム内と吸収細胞との間に薬物の高い濃度勾配を形成することにより難吸収性薬物の吸収率を高めようというものである。これらのDDS技術は、エリスロポエチン、顆粒球増殖因子G-CSF・インスリン・カルシトニン・インターフェロン・各種のインタロイキン類・バソプレッシンなどのペプチド・蛋白薬のみならず、難吸収性薬物である脂溶性薬物、例えばタクロリムス、シクロスポリンなどの薬物、に対しても広範囲に適用できる技術である。
岡田弘晃、日経バイオビジネス、2003年11月号、148−151頁 Isabel Gomez-Orellana andDuncan R. Paton, Advances in the oral delivery of proteins. Exptl. Opin. Ther.Patents, 9, 247-253, 1999. Rakhi B. Shah, Fakhrul Ahsan& Mansoor A. Khan, Oral delivery of proteins: Progress and prognostication.Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Systems, 19, 135-169, 2002. J. Gordon Still, Developmentof oral insulin: Progress and current status. Diabetes Metab. Res. Rev., 18,suppl. 1, S29-S37, 2002. Y. H. Lee, B. A. Perry, J.P. Sutyak, W. Stern and P. J. Sinko, Regional differences in intestinalspreading and pH recovery and the impact on salmon calcitonin in dogs. Pharm.Res., 17, 284-290, 2000. P. J. Sinko, Y. H. Lee, V.Makhey, G. D. Leesman, J. P. Sutyak, H. Yu, B. Perry, C. L. Smith, P. Hu, E. J.Wagner, L.M. Falzone, L. T. McWhorter, J. P. Gilligan and W. Stern,Biopharmaceutical approaches for developing and assessing oral peptide deliverystrategies and systems: in vitro permeability and in vivo oral absorption ofsalmon calcitonin (sCT). Pharm. Res., 16, 527-533, 1999. Kanji Takada, PCT/JP99/06602, An Oral Formulation for Gastrointestinal DrugDelivery、WO00/32172. 高田寛治、小腸ターゲットタイプの経口DDS製剤, 特願2004-091930 号。 高田寛治、消化管粘膜付着性DDSを用いる赤血球増殖因子エリスロポエチン類およびインターフェロン類の経口製剤、特願2004-091930。
高分子物質を主成分として含有するアガリスク、プロポリスなど健康食品として開発され販売されている製品、さらに難溶解性ゆえに吸収率の低いカテキン類などの栄養物質を含有する商品が数多く販売されているが、たとえこれらの製品を大量に摂取しても、中に含有されている栄養物質などの消化管からの吸収率は極めて低いために、十分にその効果を発揮することができない。一方、小腸からの吸収性を良くした健康食品と銘打って破砕クロレラなどが販売されてはいるが、これは単にクロレラの細胞膜を破壊したものにすぎなく、クロレラの細胞内に含まれている蛋白質、核酸、炭水化物などの栄養物質の小腸吸収細胞からの吸収性を高めたものではない。このように健康食品の中に含有される栄養物質などの吸収率は極めて低いのが現状である。
本発明によれば、上記課題は、以下により解決できる。すなわち、GI-MAPSおよびLFNPS、LFMPSの概念を健康食品・栄養物質へ適用し、溶解および吸収改善作用を有する食品添加物と栄養物質・健康食品を消化管の吸収細胞までデリバリーして、システム内と吸収細胞との間に栄養物質などの高い濃度勾配を形成することにより栄養物質の吸収を高めることができる。栄養物質が難溶解性である場合には、界面活性剤を併用してGI-MAPSもしくはLFNPS、LFMPSとすることにより吸収率の改善を行うことができる。そこで、基底層、保持層、及び表層の三層構造を有する消化管粘膜付着性DDSあるいは、微小サイズ(ナノサイズもしくはミクロンサイズ)の微粒子体DDSを用い、DDSに可溶化状、ワックス状、ゲル状あるいは微粒子状の界面活性剤と栄養物質、及び所望により安定化剤や粘着剤を保持させながら小腸吸収細胞へデリバリーし、栄養物質分子と吸収促進剤、及び所望により安定化剤を微小空間内に共存させながら吸収細胞との間に高い濃度勾配を形成することにより、栄養物質の良好な吸収性を達成する健康食品・栄養物質用の新規デリバリーシステムを考案した。
健康食品および栄養物質を微粒子体に保持させる場合、例えば、先ず溶解剤や分散剤と、界面活性剤などの吸収改善剤に精製水、エタノールなどの溶媒を加えて分散あるいは溶解した後に、微粒子体を加え、微粒子体に界面活性剤などの吸収改善剤を良く浸透させる。溶媒を除去した後に健康食品・栄養物質あるいは場合によってはさらに安定化剤や粘着剤を粉末状あるいは溶液状で加え、低温下、良く攪拌することにより均一な製剤を調製することができる。あるいは、健康食品および栄養物質を界面活性剤などの吸収促進剤とともに精製水、エタノールなどの溶媒を加えて分散あるいは溶解した後に、微粒子体を加え、超音波処理などを行うことにより微粒子体にこれらを保持させる。減圧下、溶媒を留去することによりほぼ均一な製剤を調製することができる。これらの製造法は本発明の固形製剤を得るための単なる一つの方法であり、この方法に限定されるものではない。
即ち、本発明によれば、(a)界面活性剤などの溶解・吸収改善剤、(b)微粒子体デリバリーシステムあるいは三層構造を有する消化管粘膜付着性DDS、及び(c)健康食品あるいは栄養物質を含む、吸収改善を目的とする経口デリバリーシステムが提供される。
あるいは、GI-MAPSを用いれば、基底層、保持層、及び表層の3層からなるシステムの保持層内に吸収促進剤および健康食品あるいは栄養物質を含有するシステムとすることができる。このうち、基底層はキトサンなどの水不溶性のポリマー膜などから形成され、消化管の管腔側からの消化液の攻撃から保持層内に含有される健康食品・栄養物質を保護するとともに、栄養物質および吸収促進剤の分離・希釈を遮断する。一方、表層は、小腸溶解性の水性シェラック(フロイント産業)や酵母分画から得られたコーティング剤であるイーストラップ(キリンビール)などにより形成され、健康食品・栄養物質の吸収にとって最も有利な標的部位を確保するとともに、裏打ちされたアルギン酸などの接着性膜が消化管壁へのシステムの付着を促す。
本発明の経口デリバリーシステム製剤は、好ましくは、さらに(d)安定化剤や(e)粘着剤を含む。
好ましくは、界面活性剤は、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリソルベート80、モノオレイン酸、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセライド、又はレシチンである。なお、これらの界面活性剤は一例であり、本発明において使用できる界面活性剤はこれらに限定されるものではない。
好ましくは、微粒子体は、微粒二酸化ケイ素(サイロページ760、720など,富士シリシア化学)、多孔性リン酸カルシウム、カオリン、カルメロースカルシウム、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸、ケイソウ土、結晶セルロース、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、沈降炭酸カルシウム、デキストリン、ケイ酸アルミニウム、ベントナイト、単層・多層カーボンナノチューブ(例えば(株)カーボン・ナノテク・リサーチ・インスティチュートCNRI社製のCNT20など)、カーボンナノホーン(エイアールブイ株式会社)、アモルファスカーボンナノチューブ(大阪ガス株式会社)、フラーレンFullerene,
Carbon 60(SES Research製, Houston, TX, USA)、チャーコール微粒子(活性炭、薬用炭、粉砕活性炭、粉砕ヤシガラ活性炭など)、多孔性ケイ酸カルシウム(Florite-RE、エーザイ株式会社)、多孔性メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(ノイシリン,富士化学工業)、多孔性無水リン酸水素カルシウム(フジカリン、富士化学工業)などである。なお、これらの微粒子体は一例であり、本発明において使用できる微粒子体はこれらに限定されるものではない。
本発明の別の側面によれば、(a)溶解補助剤・吸収改善剤、(b)微粒子体あるいは三層構造を有する消化管粘膜付着性DDS、および(c)健康食品・栄養物質、さらに所望により(d)安定化剤や(e)粘着剤を混合することを含む、上記した本発明による健康食品・栄養物質の吸収改善を目的とする組成物の製造方法が提供される。
消化液による分離・希釈を抑えながら溶解・吸収促進作用を有する界面活性剤などと健康食品および栄養物質を消化管の吸収細胞までデリバリーして高い濃度勾配を形成する微粒子体システムあるいはGI-MAPSを考案することにより、健康食品および栄養物質などの吸収性を高めるシステムが提供される。本発明の微粒子デリバリーシステムやGI-MAPSを利用することにより、従来は経口摂取してもほとんど吸収されず大部分が糞便中に排泄されていた健康食品および栄養物質を効率よく利用できる経口摂取用製品などとして開発することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明のデリバリーシステム製剤は、(a)溶解補助剤・吸収促進剤、(b)微粒子体デリバリーシステムあるいは三層構造を有する消化管粘膜付着性DDS(GI-MAPS)、および(c)健康食品・栄養物質、さらに場合によっては(d)安定化剤や(e)粘着剤を含むことを特徴とし、経口摂取されるものである。以下、これらの各成分について説明する。
本発明で用いることができる界面活性剤は、経口摂取後の消化管での溶解性の低い物質の溶解を促進するとともに消化管からの吸収が低い健康食品および栄養物質の吸収を促進してバイオアベイラビリティや効果を高めるために使用されるものであり、所望の作用を発揮する限り、その種類は特に限定されないが、好ましくはグリセリン脂肪酸エステル、例えばデカグリセリンラウリン酸エステルL-7D,L-10D(リョートポリグリエステル)、デカグリセリンミリスチン酸エステルM-10D(リョートポリグリエステル)、デカグリセリンステアリン酸エステルSWA-10D,
SWA-15D,SWA-20D,S-24D,S-28D(リョートポリグリエステル), デカグリセリンオレイン酸エステルO-15D, O-50D(リョートポリグリエステル),
デカグリセリンベヘニン酸エステルB-70D,B-100D(リョートポリグリエステル), デカグリセリンエルカ酸エステルER-30D, ER-60D(リョートポリグリエステル),
デカグリセリン混合脂肪酸エステルLOP-120DP(リョートポリグリエステル),ポリグリセリンステアリン酸エステルDS13W, DS3, HS11, HS9,
TS4, TS2(リョートポリグリエステル), ポリグリセリンラウリン酸エステルDL15(リョートポリグリエステル), ポリグリセリンオレイン酸エステルDO13(リョートポリグリエステル),ステアロイル乳酸カルシウム、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルであるリョートーシュガーエステルS−1670,S−1570,S−1170,P−1570,P−1670,M−1695,Oー1570,OWAー1570,L−1695など(三菱化学フーズ),DKエステルF−160、F−140,F−110など(第一工業製薬)、ポリソルベート80、モノオレイン酸、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセライド、炭素数6−12の飽和脂肪酸、すなわちカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸およびラウリル酸、又はレシチンなどが挙げられる。
界面活性剤と同様に吸収促進効果を有することの知られている胆汁酸類、EDTAなどのキレーター、有機酸、脂肪酸(カプリン酸など)なども利用することができる。
本発明では、上記以外の液状、半固形又は固形の界面活性剤を使用することもできる。本発明で使用できる界面活性剤の具体例を以下に列挙する。
(a)非イオン性界面活性剤
アルキルグルコシド、アルキルマルトシド、アルキルチオグルコシド、ラウリルマクロゴルグリセリド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリグリセロール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリド、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン植物油、ポリオキシエチレン水素化植物油、多価アルコールと脂肪酸、グリセリド、植物油、水素化植物油およびステロールから群の少なくとも1種との反応混合物、ショ糖エステル、ショ糖エーテル、スクログリセリド、又はそれらの混合物。
(b)親水性界面活性剤
PEG- 10 ラウリン酸エステル、PEG- 12ラウリン酸エステル、PEG-20ラウリン酸エステル、PEG-32ラウリン酸エステル、PEG-32ジラウリン酸エステル、PEG-12
オレイン酸エステル、PEG-15オレイン酸エステル、PEG-20オレイン酸エステル、PEG-20ジオレイン酸エステル、PEG-32オレイン酸エステル、PEG-200オレイン酸エステル、PEG-400オレイン酸エステル、PEG-
15ステアリン酸エステル、PEG-32ジステアリン酸エステル、PEG-40ステアリン酸エステル、PEG- 100ステアリン酸エステル、PEG-20ジラウリン酸エステル、PEG-25グリセリルトリオレイン酸 エステル、PEG-32ジオレイン酸エステル、PEG-20グリセリルラウリン酸エステル、PEG-30グリセリルラウリン酸エステル、PEG-20グリセリルステアリン酸エステル、PEG-20グリセリルオレイン酸エステル、PEG-30グリセリルオレイン酸エステル、PEG-30グリセリルラウリン酸エステル、PEG-40グリセリルラウリン酸エステル、PEG-40
パーム核油、PEG-50水素化ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-35ヒマシ油、PEG-60ヒマシ油、PEG-40水素化ヒマシ油、PEG-60水素化ヒマシ油、PEG-60コーン油、PEG-6カプレート/カプリレートグリセリド、PEG-8カプレート/カプリレートグリセリド、ポリグリセリル−10ラウリン酸エステル、PEG-30コレステロール、PEG-25フィトステロール、PEG-30大豆ステロール、PEG-20
トリオレイン酸エステル、PEG-40 ソルビタンオレイン酸エステル、PEG-80ソルビタンラウリン酸エステル、ポリソルベート20、ポリソルベート80、POE-9
ラウリルエーテル、POE-23ラウリルエーテル、POE-10オレイルエーテル、POE-20オレイルエーテル、POE-20ステアリルエーテル、トコフェリルPEG-100コハク酸エステル、PEG-24コレステロール、ポリグリセリル-
10オレイン酸エステル、Tween 40、 Tween 60、スクロースモノステアリン酸エステル、スクロースモノラウリン酸エステル、スクロースモノパルミチン酸エステル、PEG
10-100ノニルフェノール類、PEG 15-100オクチルフェノール類、ポロキサマー、及びそれらの混合物。
(c)イオン性界面活性剤
アルキルアンモニウム塩;胆汁塩;フシジン酸;アミノ酸、オリゴペプチド及びポリペプチドの脂肪酸結合物;アミノ酸、オリゴペプチド及びポリペプチドのグリセリドエステル;アシルラクチレート;モノ及びジグリセリドのモノ及びジアセチル化酒石酸エステル;スクシニル化モノグリセリド;モノ及びジグリセリドのクエン酸エステル;アルギン酸塩;プロピレングリコールアルギン酸エステル;レシチン及び水素化レシチン;リゾレシチン及び水素化リゾレシチン;リゾリン脂質;カミチン脂肪酸エステル塩;リン脂質;アルキルサルフェートの塩;脂肪酸の塩;ドキュセートナトリウム;及びそれらの塩。
イオン性界面活性剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
レシチン、リゾレシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジン酸、リゾホスファチジルセリン、PEGホスファチジルエタノールアミン、PVPホスファチジルエタノールアミン、脂肪酸のラクチル酸エステル、ステアロイル-2-ラクチレート、スクシニル化モノグリセリド、モノ/ジグリセリドのモノ/ジアセチル化酒石酸エステル、モノ/ジグリセリドのクエン酸エステル、コール酸エステル、タウロコール酸エステル、グリココール酸エステル、デオキシコール酸エステル、タウロデオキシコール酸エステル、ケノデオキシコール酸エステル、グリコデオキシコール酸エステル、グリコケノデオキシコール酸エステル、タウロケノデオキシコール酸エステル、ウルソデオキシコール酸エステル、リトコール酸エステル、タウロウルソデオキシコール酸エステル、グリコウルソデオキシコール酸エステル、コリサルコシン、N-メチルタウロコール酸エステル、カプロエート、カプリレート、カプレート、ラウレート、ミリステート、パルミテート、オレエート、リシノレート、リノレート、リノレエート、ステアレート、ラウリルサルフェート、テトラアセチルサルフェート、ドキュセート、ラウロイルカルニチン、パルミトイルカルニチン、ミリストイルカルニチン、及びそれらの塩およびそれらの混合物。
(d)疎水性界面活性剤
アルコール;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;脂肪酸;胆汁酸塩;グリセロール脂肪酸エステル;アセチル化グリセロール脂肪酸エステル;低級アルコール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル;ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリド;モノ/ジグリセリドの乳酸エステル;プロピレングリコールジグリセリド;ソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー;エステル交換された植物油;ステロール;砂糖エステル;砂糖エーテル;スクログリセリド;ポリオキシエチレン植物油;ポリオキシエチレン水素化植物油;ポリオールと脂肪酸、グリセリド、植物油、水素化植物油およびステロールから成る群の少なくとも1種との反応混合物;及びそれらの混合物。
疎水性界面活性剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
ミリスチン酸;オレイン酸;ラウリン酸;ステアリン酸;パルミチン酸;PEG
1-4 ステアリン酸エステル; PEG 2-4 オレイン酸エステル; PEG-4 ジラウリン酸エステル; PEG-4 ジオレイン酸エステル; PEG-4 ジステアリン酸エステル;
PEG-6ジオレイン酸エステル; PEG-6 ジステアリン酸エステル; PEG-8 ジオレイン酸エステル; PEG 3-16 ヒマシ油; PEG 5-10 水素化ヒマシ油;
PEG 6-20コーン油; PEG 6-20 アーモンド油; PEG-6オリーブ油; PEG-6ピーナッツ油; PEG-6 パーム核油; PEG-6 水素化パーム核油;
植物油及びソルビトールのPEG-4 カプリック/カプリリックグリセリドモノ,ジ,トリ,テトラエステル;ペンタエリスリチルジ,テトラステアリン酸エステル、イソステアリン酸エステル;オレイン酸エステル;カプリレン酸エステル又はカプリン酸エステル;ポリグリセリル2-4
オレイン酸エステル, ステアリン酸エステル又はイソステアリン酸エステル; ポリグリセリル4-10 ペンタオレイン酸エステル; ポリグリセリル-3 ジオレイン酸エステル;
ポリグリセリル-6ジオレイン酸エステル; ポリグリセリル-10トリオレイン酸エステル; ポリグリセリル-3 ジステアリン酸エステル; C.sub.6 からC.sub.22
脂肪酸のプロピレングリコールモノ又はジエステル;C.sub.6からC.sub.22脂肪酸のモノグリセリド; C.sub.6 からC.sub.22脂肪酸のアセチル化モノグリセリド;
C.sub.6からC.sub.22脂肪酸のジグリセリド;モノグリセリドの乳酸エステル;ジグリセリドの乳酸エステル;コレステロール;フィトステロール; PEG
5-20 醤油ステロール;PEG-6 ソルビタンテトラ,ヘキサステアリン酸エステル; PEG-6ソルビタンテトラオレイン酸エステル; ソルビタンモノラウリン酸エステル;ソルビタンモノパルミチン酸エステル;ソルビタンモノ,トリオレイン酸エステル;ソルビタンモノ,トリステアリン酸エステル;
ソルビタンモノイソステアリン酸エステル; ソルビタンセスクオレイン酸エステル;ソルビタンセスクステアリン酸エステル; PEG 2-5オレイルエーテル; POE
2-4 ラウリルエーテル; PEG-2セチルエーテル; PEG-2ステアリルエーテル;スクロースジステアリン酸エステル;スクロースジパルミチン酸エステル;オレイン酸エチル;ミリスチン酸イソプロピル;パルミチン酸イソプロピル;リノレイン酸エチル;リノレイン酸イソプロピル;ポロキサマー;
コール酸;ウルソデオキシコール酸;グリココール酸;タウロコール酸; リゾコール酸;デオキシコール酸;ケノデオキシコール酸;およびそれらの混合物。
本発明で用いることができる吸収改善剤のさらなる具体例としては以下のものが挙げられる。
水不混和性トリグリセリド植物油(ベニバナ油、ゴマ油、コーン油、ひまし油、ココナッツ油、綿実油、大豆油、オリーブ油など;水不混和性精製及び合成及び半合成油(例えば、鉱油)、MIGLYOL.RTMとして既知のトリグリセリド(カプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸/リノール酸のトリグリセリド、トリオレイン等の長鎖トリグリセリド、室温で液体である他の混合鎖トリグリセリド、モノグリセリド、ジグリセリド、及びモノ、ジ、及びトリグリセリドの混合物を含む);脂肪酸およびエステル;水溶性アルコール、グリセリン及びプロピレングリコール;PEG-400などの常温で液体である水混和性ポリエチレングリコール。
市販品としては、コーン油、プロピレングリコール、CREMOPHOR
RH-40 (ポリオキシ-40水素化ひまし油)、LABRAFIL M 2125 (リノレオイルポリオキシ-6グリセリド)及び1944 (オレオイルポリオキシ-6
グリセリド)、エタノール、PEG 400、Polysorbate 80、グリセリン、 ペパーミント油、大豆油(長鎖トリグリセリド)、ゴマ油 (長鎖トリグリセリド)、プロピレンカーボネート、及びトコフェロイルTPGS、MIGLYOL
812 (カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、オレイン酸、オリーブ油(長鎖トリグリセリド)、CAPMUL MCM (中鎖モノグリセリド)、CAPMUL
PG-8 (プロピレングリコールカプリリルモノ及びジグリセリド)、CREMOPHOR EL (ポリオキシ 35 ひまし油)、LABRASOL (カプリロカプロイルポリオキシ-8
グリセリド)、トリアセチン(アセチルトリグリセリド), MAISINE 35-1 (グリセリルモノリノレイン酸), OLICINE (グリセリルモノオレイン酸エステル/リノール酸エステル),
PECEOL (グリセリルモノオレイン酸エステル), TRANSCUTOL P (ジエチレングリコールモノエチルエーテル), PLUROL Oleique
CC (ポリグリセリル-6ジオレイン酸エステル), LAUROGLYCOL 90 (プロピレングリコールモノラウリン酸エステル), CAPRYOL 90 (プロピレングリコールモノカプリル酸),
MYVACETS (アセチル化モノグリセリド), ARLACELS (ソルビタン脂肪酸エステル), PLURONICS (プロピレン及びエチレンオキシドのコポリマー),
BRIJ 30 (ポリオキシエチレン4ラウリルエーテル), GELUCIRE 44/14 (ラウロイルポリオキシル-32グリセリド)、及びGELUCIRE
33/01 (脂肪酸のグリセロールエステル)などが挙げられる。
市販の界面活性剤の他の具体例としては、塩化ベンゼタニウム(HYAMINE.RTM.
1622, Lonza, Inc., Fairlawn, N.J.); DOCUSATE SODIUM (Mallinckrodt Spec. Chem.,
St. Louis, Mo.); ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(TWEEN.RTM., ICI Americas Inc.,
Wilmington, Del.); LIPOSORB.RTM. P-20 (Lipochem Inc., Patterson N.J.);
CAPMUL.RTM. POE-0 (Abitec Corp., Janesville, Wis.)などがあげられる。
本発明で用いることができる吸収促進剤のさらなる例としては脂肪酸、例えばカプリン酸およびその誘導体、例えば N-[8-(2-hydroxybenzoyl)amino]caprylic acid (SNAC) および Sodium
N-[8-(2-hydroxybenzoyl)amino]decanate (SNAD)、グリチルリチン、グルチルレチン酸、アミノ酸エナミン誘導体(フェニルグリシンのアセト酢酸エチルエナミン誘導体など)、サリチル酸ナトリウム又はその誘導体、混合ミセル(モノオレインとグリココール酸ナトリウム又はタウロコール酸ナトリウムの混合ミセルなど)、N−アシルコラーゲンペプチド、N−アシルアミノ酸ナトリウム、延命皮サポニンなどが挙げられる。
(2)微粒子体
本発明で用いることができる微粒子体としては、微粒二酸化ケイ素(サイロページ760,720など,富士シリシア化学)、多孔性リン酸カルシウム、カオリン、カルメロースカルシウム、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸、ケイソウ土、結晶セルロース、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、沈降炭酸カルシウム、デキストリン、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、ベントナイト、単層・多層カーボンナノチューブ(例えば(株)カーボン・ナノテク・リサーチ・インスティチュートCNRI社製のCNT20など)、カーボンナノホーン(エイアールブイ株式会社)、アモルファスカーボンナノチューブ(大阪ガス株式会社)、フラーレンFullerene,
Carbon 60(SES Research製, Houston, TX, USA)、チャーコール微粒子(活性炭、薬用炭、粉砕活性炭、粉砕ヤシガラ活性炭など)、多孔性ケイ酸カルシウム(Florite-RE、エーザイ株式会社)、多孔性メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(ノイシリン,富士化学工業)、多孔性無水リン酸水素カルシウム(フジカリン、富士化学工業)およびその他の多孔性物質が挙げられる。なお、これらの微粒子体は一例であり、本発明において使用できる微粒子体はこれらに限定されるものではない。
本発明において、微粒子体と、吸収改善剤との配合比は特に限定されないが、一般的には1:0.1〜1:100であり、望ましくは1:0.5〜1:50である。
(3)栄養物質および健康食品
栄養物質・健康食品としては、蛋白質、ペプチド、アミノ酸ならびにそれらの類縁体ならびに混合物、核酸、核酸塩基およびそれらの類縁体およびその混合物、脂質類およびそれらの類縁体とその混合物、多糖類、単糖類およびそれらの類縁体とその混合物、ビタミン類、クロレラ、プロポリス、アガリクス、シイタケエキス、コラーゲン類、ヒアルロン酸、カテキン類、ポリフェノール類、あるいはこれらから成る混和物、さらに以下に示すような商品、例えば、セサミンE、ローヤルゼリー、プロポリス、ノコギリヤシ、アラビタ、グルコサミン、コンドロイチン、カプサイシン、カルニチン、マカ、冬虫夏草、ブルーベリー、イチョウ葉エキス、鹿角エキス、クロレラ、甜茶、コラーゲン、イソフラボン、レシチン、ビール酵母、クエン酸、ウコン、亜麻リグナン、火棘、黒酢、もろみ酢、紅酢、きび酢、りんご酢、ぶどう酢、うめ酢、香醋、青汁、焼き梅、ビフィズス菌、キシロオリゴ糖、納豆キナーゼ、メシマコブ、フコイダン、カキエキス、サメ軟骨エキス、スクワレン、スッポンエキス、卵黄油、にがり、DHA、EPA、SOD、ホスファチジルセリン、スピルリナ、キチン、キトサン、チャーガ、ヤマブシダケ、霊芝、エキナセア、レモンバーム、セントジョーンズワート、ネトル、マリアアザミ、リコリス、田七人参、朝鮮人参、インド人参、高麗人参、人参エキス、アロエエキス、オタネ人参、モロヘイヤ、ビタミンA含有食品、ビタミンB含有食品、ビタミンC含有食品、ビタミンD含有食品、ビタミンE含有食品、マルチビタミン含有食品、ベータカロチン含有食品、鉄含有食品、カルシウム含有食品、ミネラル類含有食品、葉酸含有食品、亜鉛含有食品、マグネシウム含有食品、ローズヒップ茶・つばき茶・黒豆茶・しょうが紅茶・減肥茶・そば茶・柿の葉茶・シジュウム茶・バナバ茶・杜仲茶・ルイボス茶・グァバ茶・ルイボス茶・どくだみ茶・プーアール茶・ハトムギ茶、めぐすりの木・昆布茶・びわ茶などのエキス、紫蘇ぶどう酒、カリン酒、マム酒、発芽玄米、コエンザイムQ10、マルチカロチン、アスタキサンチン、亜鉛、ミルクペプチド、桑の葉エキス、キダチアロエ、ニンニク、クランベリー、エゾウコギ、海藻エキス、ニラ種エキス、アルテビリン、オリーブ油、ヨード、マンガン、リン、ナトリウム、ケフィア、クズの葉エキス、ゲルマニウム、酵素、コリン、カゼイン、ハチミツ、バントテン酸、フラボノイド、葉酸、アラビノキシラン、プルーン、レスニコタール、トコトリエノール、ビクノジェノール、ポリフェノール、ホスファチジルセリン、MSM(メチル・スルフォニル・メタン)、パパイア、ゴマペプチド、ヘム鉄、リコビン、ピクノジェノール、ギムネマ、ノニエキス、バレリアン、セラミド、肝油、リノレン酸、エラスチン、ヒアルロン酸、シトラスアランチウム、マテエキス、メリロート、ガルシニアエキスなどがあげられるが、本発明の適用はこれらに限定されるものではなく、広範囲の健康食品・栄養物質に適用可能な経口デリバリーシステム技術である。
本発明の経口デリバリーシステム製剤における有効成分である栄養物質の含有量は特に限定されないが、一般的には0.1〜70重量%程度である。
(4)安定化剤
健康食品・栄養物質が消化酵素により加水分解を受けやすい場合、安定化剤を添加することにより健康食品・栄養物質のより良好な吸収性を得ることができる。例えば、カゼイン、ラクトフェリンなどの食用蛋白質、大豆トリプシンインヒビターなどの天然物由来の蛋白分解酵素阻害剤などが代表的な安定化剤であり、消化酵素の持つ加水分解に対して阻害作用を示すが、これらの安定化剤に限定されるものではない。
(5)粘着剤
本デリバリーシステムの小腸滞留性や吸収粘膜付着性を高めることにより健康食品・栄養物質の吸収率をより高めたい場合には、粘着剤を添加することにより健康食品・栄養物質のより良好な吸収性を得ることができる。例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロースなどが代表的な粘着剤であるが、これらの粘着剤に限定されるものではない。
(6)配合及び製法
本発明の経口デリバリーシステムは、吸収促進または改善作用を有する物質と微粒子体とを混合して固形化した後に、粉末もしくは溶液状態の栄養物質あるいは健康食品および所望により安定化剤を添加して良く混和することによって製造することができる。また、吸収改善作用を有する物質と健康食品あるいは栄養物質および所望により安定化剤とを含む溶液と、微粒子体とを混合して固形化することによっても製造することができる。この場合、目的物質は、溶解・吸収改善剤と別個にあるいは混液として微粒子体と混合される。吸収改善剤と健康食品あるいは栄養物質とを含む溶液を作製する際には、精製水や緩衝液、エタノールなどの適当な溶媒に目的物を溶解した後に、吸収改善剤と混合することもできる。
あるいはまた、上記のようにして固形化した粉末はそのまま摂取することもできるが、医薬品および食品の分野で公知の種々の形態に調製することができる。即ち、本発明の組成物は、医薬品および食品に許容される賦形剤、担体及び希釈剤などの食品添加物を適宜用いて、常法によりカプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、又は粉体製剤などの形態として利用できる。例えば、カプセル剤、錠剤、散剤、又は顆粒剤などの固体製剤製造の場合には、必要に応じて、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニットなどの賦形剤、澱粉、アルギン酸ソーダなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースなどの結合剤などを用いることができる。
本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
アガリクスエキスの75部にサイロページ720の35部、DKエステルF−140(第一工業製薬)の5部およびアルギン酸ナトリウムの10部を加え、良く混和して固形剤とする。
アガリクスエキスの75部に薬用活性炭の30部、シュガーエステルS−1670(三菱化学フーズ)の10部および温エタノール20部を加え、混練機などにより良く混和する。約40℃に加温しながらエタノールを除去することにより固形剤を得る。
プロポリスエキスの70部にエタノールの1部を加え、良く攪拌する。シュガーエステルS−1670(三菱化学フーズ)の30部、サイロページ760の30部を加え良く混和した後、約40℃に加温しながらエタノールを除去することにより固形剤を得る。
カテキンの50部をエタノールの10部にて溶解した後、デカグリセリンラウリン酸エステルL-7D(三菱化学フーズ)の5部およびアルギン酸ナトリウムの1部を加え、良く混和した後、溶媒を除去して固形剤もしくは半固形製剤とする。キトサンにて調製した三層構造を有する消化管粘膜付着性貼付剤(GI-MAPS)を構成する基底膜に作ったディンプル内にカテキンを含有する固形剤もしくは半固形製剤を充填する。イーストラップにて作成した膜でカバーした後、GI-MAPS製造装置を用いてヒートシールを行うことによりGI-MAPS製剤を得る。
アガリクスエキスの100部に薬用活性炭の30部、ミグリオール840の5部を加え、良く混和して固形剤とする。
カテキンの50部をエタノールの10部にて溶解した後、デカグリセリンラウリン酸エステルL-7D(三菱化学フーズ)の5部を加え、良く混和する。活性炭の50部を加えて良く混和し、溶媒を除去して固形剤とする。
カテキンの50部をエタノールの10部にて溶解した後、デカグリセリンラウリン酸エステルL-10Dの5部を加え、良く混和する。サイロページ760の20部を加えて良く混和し、溶媒を除去して固形剤とする。
カゼインの1部に精製水10部を加え乳鉢にて良く混和する。その後、サイロページ720の200部、DKエステルF−140の50部を加え、良く混和し、溶媒を除去して固形剤とする。
カルニチンの100部にエタノール10部およびデカグリセリンオレイン酸エステルO-15Dの20部を加え、良く混和する。さらにサイロページ720の50部を加え、良く混和し、溶媒を除去して固形剤とする。
カルニチンの100部にエタノール10部およびポリグリセリンステアリン酸エステルの10部を加え、良く混和する。さらに薬用活性炭の30部を加え、良く混和し、溶媒を除去して固形剤とする。
数多くの健康食品および栄養物質の製品が販売されているが、摂取後のその吸収性に関する保証のない製品が大部分である。理由としては、経口摂取後、消化管内における溶解性、吸収性に問題があるからである。高田が先に発明したGI-MAPSあるいはLFNPS、LFMPSなどのDDS技術を用いることにより、吸収改善剤と健康食品および栄養物質を分離、希釈されることなく吸収細胞までデリバリーして高い濃度勾配を形成することにより健康食品・栄養物質の吸収性を高めるシステムを発明した。本発明により吸収率を高めた栄養物質、健康食品の製品を開発することが可能となった。

Claims (11)

  1. 基底層、保持層、及び表層の三層構造を有する消化管粘膜付着性DDSの保持層内に、(a)溶解補助剤・吸収促進剤、及び(b)健康食品・栄養物質を含む、健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物。
  2. 微粒子体に、(a)溶解補助剤・吸収促進剤、及び(b)健康食品・栄養物質を含む、健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物。
  3. さらに(c)安定化剤を含む、請求項1および2に記載の健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物。
  4. さらに(d)粘着性物質を含む、請求項1から3に記載の健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物。
  5. 溶解補助剤・吸収促進剤が界面活性剤である、請求項1から4に記載の健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物。
  6. 界面活性剤が、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリソルベート80、モノオレイン酸、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセライド、又はレシチンである、請求項1から4に記載の健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物。
  7. 粘着性物質がアルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロースである、請求項1から4に記載の健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物。
  8. 微粒子体が、微粒二酸化ケイ素(サイロページ760,720など,富士シリシア化学)、チャーコール微粒子(活性炭、薬用炭、粉砕活性炭、粉砕ヤシガラ活性炭など)、多孔性リン酸カルシウム、カオリン、カルメロースカルシウム、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸、ケイソウ土、結晶セルロース、ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、沈降炭酸カルシウム、デキストリン、ケイ酸アルミニウム、ベントナイト、単層・多層カーボンナノチューブ(例えば(株)カーボン・ナノテク・リサーチ・インスティチュートCNRI社製のCNT20など)、カーボンナノホーン(エイアールブイ株式会社)、アモルファスカーボンナノチューブ(大阪ガス株式会社)、フラーレンFullerene,
    Carbon 60(SES Research製, Houston, TX, USA)、多孔性ケイ酸カルシウム(Florite-RE、エーザイ株式会社)、多孔性メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(ノイシリン,富士化学工業)、または多孔性無水リン酸水素カルシウム(フジカリン、富士化学工業)などである、請求項2から4に記載の健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物。
  9. 安定化剤が、カゼイン又はラクトフェリンなどの食用蛋白質、大豆トリプシンインヒビターなどの天然物由来の蛋白分解酵素阻害剤である、請求項1から8の何れかに記載の健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物。
  10. 三層構造を有する消化管粘膜付着性DDSの保持層内に、(a)溶解補助剤・吸収促進剤、及び(b)健康食品・栄養物質、さらに場合によっては(c)安定化剤および(d)粘着性物質を含む、健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物の製造方法。
  11. 微粒子体に、(a)溶解補助剤・吸収促進剤、及び(b)健康食品・栄養物質、さらに場合によっては(c)安定化剤および(d)粘着性物質を含む、健康食品および栄養物質の吸収改善を目的とする組成物の製造方法。
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