JP2005295771A - ハイブリッド車のモード遷移制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車のモード遷移制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005295771A
JP2005295771A JP2004111389A JP2004111389A JP2005295771A JP 2005295771 A JP2005295771 A JP 2005295771A JP 2004111389 A JP2004111389 A JP 2004111389A JP 2004111389 A JP2004111389 A JP 2004111389A JP 2005295771 A JP2005295771 A JP 2005295771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mode
motor generator
mode transition
low
hybrid vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004111389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4228970B2 (ja
Inventor
Katsuyuki Saito
克行 齋藤
Munetoshi Ueno
宗利 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004111389A priority Critical patent/JP4228970B2/ja
Publication of JP2005295771A publication Critical patent/JP2005295771A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4228970B2 publication Critical patent/JP4228970B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Abstract

【課題】 モータジェネレータ回転数ゼロを条件とするモード遷移時であって、かつ、運転者加速要求が大きいとき、滑らかなモード遷移および加速を達成することができるハイブリッド車のモード遷移制御装置を提供すること。
【解決手段】 共線図上に4つ以上の入出力要素が配列される差動装置を有し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンEからの入力を、他方に駆動系統への出力軸OUTをそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2とを連結した駆動力合成変速機TMを備えたハイブリッド車において、モータジェネレータ回転数ゼロをモード遷移条件とする「第1走行モード」から「第2走行モード」へのモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、回転数をゼロにする側のモータジェネレータについてはアシストトルクの上乗せ無しとするトルク制御を行う加速対応モード遷移制御手段を設けた。
【選択図】 図6

Description

本発明は、2つの走行モード間でのモード遷移において、第1モータジェネレータ回転数と第2モータジェネレータ回転数のうち、少なくとも一方の回転数をゼロにした後、摩擦締結要素の締結・解放を行う第1走行モードから第2走行モードへのモード遷移パターンを有するハイブリッド車のモード遷移制御装置に関する。
従来、共線図上に4つの入出力要素が配列される4要素2自由度の遊星歯車機構を構成し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとを連結したハイブリッド駆動装置が知られていて、このハイブリッド駆動装置では、走行モードとして、エンジンと2つのモータジェネレータを用いて走行する「無段変速モード」と、ローブレーキを締結し、エンジンと2つのモータジェネレータ、あるいは、2つのモータジェネレータのみを用いて走行する「ローギヤ固定モード」と、を有する(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−32808号公報
しかしながら、上記従来のハイブリッド駆動装置にあっては、「無段変速モード」から「ローギヤ固定モード」へのモード遷移時で、かつ、アクセル開度が大きいシーン(キックダウン)の場合、駆動力要求が大きいため、2つのモータジェネレータは共にアシストを行うが、2つのモータジェネレータの少なくとも一方のモータジェネレータは正トルクを出しながら回転数=0(モード遷移条件)にしなければならず、滑らかなモード遷移および加速ができない、という問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、モータジェネレータ回転数ゼロを条件とするモード遷移時であって、かつ、運転者加速要求が大きいとき、滑らかなモード遷移および加速を達成することができるハイブリッド車のモード遷移制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、共線図上に4つ以上の入出力要素が配列される差動装置を有し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力部材をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとを連結した駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車において、
設定された複数の走行モードのうち、2つの走行モード間でのモード遷移において、第1モータジェネレータ回転数と第2モータジェネレータ回転数のうち、少なくとも一方の回転数をゼロにした後、摩擦締結要素の締結・解放を行う第1走行モードから第2走行モードへのモード遷移パターンを有し、
運転者の加速要求を検出する運転者加速要求検出手段を設け、
前記第1走行モードから第2走行モードへのモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、回転数をゼロにする側のモータジェネレータについてはアシストトルクの上乗せ無しとするトルク制御を行う加速対応モード遷移制御手段を設けた。
よって、本発明のハイブリッド車のモード遷移制御装置にあっては、加速対応モード遷移制御手段において、第1走行モードから第2走行モードへのモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、回転数をゼロにする側のモータジェネレータについてはアシストトルクの上乗せ無しとするトルク制御が行われる。よって、アシストトルクを上乗せし正トルクを出しながらモータジェネレータ回転数をゼロにする場合に比べ、素早くモータジェネレータ回転数をゼロにすることができる。この結果、モータジェネレータ回転数ゼロを条件とするモード遷移時であって、かつ、運転者加速要求が大きいとき、滑らかなモード遷移および加速を達成することができる。
以下、本発明のハイブリッド車のモード遷移制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車の駆動系構成を説明する。
図1は実施例1のモード遷移制御装置が適用されたハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2と、出力軸OUT(出力部材)と、駆動力合成変速機TMと、を有する。
前記駆動力合成変速機TMは、第1遊星歯車PG1(第1差動装置)と、第2遊星歯車PG2(第2差動装置)と、第3遊星歯車PG3(第3差動装置)と、エンジンクラッチECと、ローブレーキLB(第1摩擦締結要素)と、ハイクラッチHC(第2摩擦締結要素)と、ハイローブレーキHLB(第3摩擦締結要素)と、を有する。
前記エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度などが制御される。
前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2は、永久磁石を埋設したロータと、ステータコイルが巻き付けられたステータと、を有する同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流をそれぞれのステータコイルに印加することにより独立に制御される。
前記駆動力合成変速機TMの第1遊星歯車PG1と第2遊星歯車PG2と第3遊星歯車PG3とは、何れも2自由度3要素のシングルピニオン型遊星歯車である。前記第1遊星歯車PG1は、第1サンギヤS1と、第1ピニオンP1を支持する第1ピニオンキャリアPC1と、第1ピニオンP1に噛み合う第1リングギヤR1と、によって構成されている。前記第2遊星歯車PG2は、第2サンギヤS2と、第2ピニオンP2を支持する第2ピニオンキャリアPC2と、第2ピニオンP2に噛み合う第2リングギヤR2と、によって構成されている。前記第3遊星歯車PG3は、第3サンギヤS3と、第3ピニオンP3を支持する第3ピニオンキャリアPC3と、第3ピニオンP3に噛み合う第3リングギヤR3と、によって構成されている。
前記第1サンギヤS1と前記第2サンギヤS2とは第1回転メンバM1により直結され、前記第1リングギヤR1と第3サンギヤS3とは第2回転メンバM2により直結され、前記第2ピニオンキャリアPC2と前記第3リングギヤR3とは第3回転メンバM3により直結される。したがって、3組の遊星歯車PG1,PG2,PG3は、第1回転メンバM1と第2回転メンバM2と第3回転メンバM3と第1ピニオンキャリアPC1と第2リングギヤR2と第3ピニオンキャリアPC3との6つの回転要素を有する。
前記差動装置の6つの回転要素に対する動力源E,MG1,MG2と出力軸OUTと各係合要素EC,LB,HC,HLBの連結関係について説明する。
前記第1回転メンバM1(S1,S2)には、第2モータジェネレータMG2が連結されている。
前記第2回転メンバM2(R1,R3)には、入出力要素の何れにも連結されていない。
前記第3回転メンバM3(PC2,R3)には、エンジンクラッチECを介してエンジンEが連結されている。
前記第1ピニオンキャリアPC1には、ハイクラッチHCを介して第2モータジェネレータMG2が連結されている。また、ローブレーキLBを介して変速機ケースTCに連結されている。
前記第2リングギヤR2には、第1モータジェネレータMG1が連結されている。また、ハイローブレーキHLBを介して変速機ケースTCに連結されている。
前記第3ピニオンキャリアPC3には、出力軸OUTが連結されている。なお、出力軸OUTからは、図外のプロペラシャフトやディファレンシャルやドライブシャフトを介して左右の駆動輪に駆動力が伝達される。
上記連結関係により、図2に示す共線図上において、第1モータジェネレータMG1(R2)、エンジンE(PC2,R3)、出力軸OUT(PC3)、第2モータジェネレータMG2(S1,S2)の順に配列され、遊星歯車列の動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデル(第1遊星歯車PG1のレバー(1)、第2遊星歯車PG2のレバー(2)、第3遊星歯車PG3のレバー(3))を導入することができる。ここで、「共線図」とは、差動歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸にリングギヤ、キャリア、サンギヤ等の各回転要素をとり、各回転要素の間隔をサンギヤとリングギヤの歯数比に基づく共線図レバー比(α、β、δ)になるように配置したものである。
前記エンジンクラッチECは、油圧により締結される多板摩擦クラッチであり、図2の共線図上において、エンジンEとの回転速度軸と一致する位置に配置され、締結によりエンジンEの回転とトルクを、エンジン入力回転要素である第3回転メンバM3(PC2,R3)に入力する。
前記ローブレーキLBは、油圧により締結される多板摩擦ブレーキであり、図2の共線図上において、第2モータジェネレータMG2の回転速度軸より外側位置に配置され、図2に示すように、締結によりロー側変速比を分担する「ローギヤ固定モード」と「ロー側無段変速モード」を実現する。
前記ハイクラッチHCは、油圧により締結される多板摩擦クラッチであり、図2の共線図上において、第2モータジェネレータMG2の回転速度軸と一致する位置に配置され、締結によりハイ側変速比を分担する「2速固定モード」と「ハイ側無段変速モード」と「ハイギヤ固定モード」を実現する。
前記ハイローブレーキHLBは、油圧により締結される多板摩擦ブレーキであり、図2の共線図上において、第1モータジェネレータMG1の回転速度軸と一致する位置に配置され、ローブレーキLBと共に締結することにより変速比をアンダードライブ側の「ローギヤ固定モード」とし、ハイクラッチHCと共に締結することにより変速比をオーバードライブ側の「ハイギヤ固定モード」とする。
次に、ハイブリッド車の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、油圧制御装置5と、統合コントローラ6と、アクセル開度センサ7と、車速センサ8と、エンジン回転数センサ9と、第1モータジェネレータ回転数センサ10と、第2モータジェネレータ回転数センサ11と、第3リングギヤ回転数センサ12と、を有して構成されている。
前記エンジンコントローラ1は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APとエンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neを入力する統合コントローラ6からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。
前記モータコントローラ2は、レゾルバによる両モータジェネレータ回転数センサ10、11からのモータジェネレータ回転数N1,N2を入力する統合コントローラ6からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、第1モータジェネレータMG1のモータ動作点(N1,T1)と、第2モータジェネレータMG2のモータ動作点(N2,T2)と、をそれぞれ独立に制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2からは、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリS.O.Cの情報が統合コントローラ6に対して出力される。
前記インバータ3は、前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2との各ステータコイルに接続され、モータコントローラ2からの指令により独立した3相交流を作り出す。このインバータ3には、力行時に放電し回生時に充電するバッテリ4が接続されている。
前記油圧制御装置5は、統合コントローラ6からの油圧指令を受け、エンジンクラッチECと、ローブレーキLBと、ハイクラッチHCと、ハイローブレーキHLBと、の締結油圧制御及び解放油圧制御を行う。この締結油圧制御及び解放油圧制御には、滑り締結制御や滑り解放制御による半クラッチ制御も含む。
前記統合コントローラ6は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APと、車速センサ8からの車速VSPと、エンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neと、第1モータジェネレータ回転数センサ10からの第1モータジェネレータ回転数N1と、第2モータジェネレータ回転数センサ11からの第2モータジェネレータ回転数N2と、第3リングギヤ回転数センサ12からのエンジン入力回転速度ωin等の情報を入力し、所定の演算処理を行う。そして、エンジンコントローラ1、モータコントローラ2、油圧制御装置5に対し演算処理結果にしたがって制御指令を出力する。
なお、統合コントローラ6とエンジンコントローラ1、および、統合コントローラ6とモータコントローラ2とは、情報交換のためにそれぞれ双方向通信線14、15により接続されている。
次に、ハイブリッド車の走行モードについて説明する。
走行モードとしては、ローギヤ固定モード(以下、「Lowモード」という。)と、ロー側無段変速モード(以下、「Low-iVTモード」という。)と、2速固定モード(以下、「2ndモード」という。)と、ハイ側無段変速モード(以下、「High-iVTモード」という。)と、ハイギヤ固定モード(以下、「Highモード」という。)と、の5つの走行モードを有する。
前記5つの走行モードについては、エンジンEを用いないで両モータージェネレータMG1,MG2のみで走行する電気自動車モード(以下、「EVモード」という。)と、エンジンEと両モータージェネレータMG1,MG2を用いて走行するハイブリッド車モード(以下、「HEVモード」という。)とに分けられる。
よって、図2(EVモード関連の5つの走行モード)及び図3(HEVモード関連の5つの走行モード)に示すように、「EVモード」と「HEVモード」とを合わせると「10の走行モード」が実現されることになる。ここで、図2(a)は「EV-Lowモード」の共線図、図2(b)は「EV-Low-iVTモード」の共線図、図2(c)は「EV-2ndモード」の共線図、図2(d)は「EV-High-iVTモード」の共線図、図2(e)は「EV-Highモード」の共線図である。また、図3(a)は「HEV-Lowモード」の共線図、図3(b)は「HEV-Low-iVTモード」の共線図、図3(c)は「HEV-2ndモード」の共線図、図3(d)は「HEV-High-iVTモード」の共線図、図3(e)は「HEV-Highモード」の共線図である。
前記「Lowモード」は、図2(a)及び図3(a)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを解放し、ハイローブレーキHLBを締結することで得られるローギヤ固定モードである。
前記「Low-iVTモード」は、図2(b)及び図3(b)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを解放し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られるロー側無段変速モードである。
前記「2ndモード」は、図2(c)及び図3(c)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られる2速固定モードである。
前記「High-iVTモード」は、図2(d)及び図3(d)の共線図に示すように、ローブレーキLBを解放し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られるハイ側無段変速モードである。
前記「Highモード」は、図2(e)及び図3(e)の共線図に示すように、ローブレーキLBを解放し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを締結することで得られるハイギヤ固定モードである。
そして、前記「10の走行モード」のモード遷移制御は、統合コントローラ6により行われる。すなわち、統合コントローラ6には、要求駆動力Fdrv(アクセル開度APにより求められる。)と車速VSPとバッテリS.O.Cによる三次元空間に、例えば、図4に示すような前記「10の走行モード」を割り振った走行モードマップが予め設定されていて、車両走行時等においては、要求駆動力Fdrvと車速VSPとバッテリS.O.Cの各検出値により走行モードマップが検索され、要求駆動力Fdrvと車速VSPにより決まる車両動作点やバッテリ充電量に応じた最適な走行モードが選択される。なお、図4は三次元走行モードマップをバッテリS.O.Cが充分な容量域のある値で切り取ることにより、要求駆動力Fdrvと車速VSPとの二次元によりあらわした走行モードマップの一例である。
前記走行モードマップの選択により、「EVモード」と「HEVモード」との間においてモード遷移を行う場合には、図5に示すように、エンジンEの始動・停止と、エンジンクラッチECを締結・解放する制御が実行される。
また、「EVモード」の5つのモード間でのモード遷移や「HEVモード」の5つのモード間でのモード遷移を行う場合には、図5に示すON/OFF作動表にしたがって行われる。例えば、「Lowモード」は、ローブレーキLB締結・ハイクラッチHC解放・ハイローブレーキHLB締結により得られる。「Low-iVTモード」は、ローブレーキLB締結・ハイクラッチHC解放・ハイローブレーキHLB解放により得られる。「2ndモード」は、ローブレーキLB締結・ハイクラッチHC締結・ハイローブレーキHLB解放により得られる。「High-iVTモード」は、ローブレーキLB解放・ハイクラッチHC締結・ハイローブレーキHLB解放により得られる。「Highモード」は、ローブレーキLB解放・ハイクラッチHC締結・ハイローブレーキHLB締結により得られる。
これらのモード遷移制御のうち、例えば、エンジンEの始動・停止とクラッチやブレーキの締結・解放が同時に必要な場合や、複数のクラッチやブレーキの締結・解放が必要な場合や、エンジンEの始動・停止またはクラッチやブレーキの締結・解放に先行してモータジェネレータ回転数制御が必要な場合等においては、予め決められた手順にしたがったシーケンス制御により行われる。
次に、作用を説明する。
[加速対応モード遷移制御処理]
図6は実施例1の統合コントローラ6において実行される加速対応モード遷移制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(加速対応モード遷移制御手段)。
ステップS1では、走行モードマップ上で各モード領域の境界を運転点が横切ることでの変速指令時(=シフトダウン方向のモード遷移指令時)か否かを判断し、YESの場合はステップS3へ移行し、NOの場合はステップS2へ移行する。
ステップS2では、ステップS1で変速指令時(=シフトダウン方向のモード遷移指令時)ではないとの判断に基づき、通常のモード遷移制御が実行され、リターンへ移行する。ここで、通常のモード遷移制御とは、「10の走行モード」のうち最適な走行モードを、走行モードマップ上で車両の運転点(要求駆動力Fdrvと車速VSPとバッテリS.O.Cにより決まる点)により選択し、現在選択されている走行モードとは異なる走行モードの領域へ車両の運転点が入ったとき、2つの走行モード間でモード遷移制御を行うことをいう。例えば、後で詳しく述べるが、図7はシフトダウン方向の通常のモード遷移制御例を示す。
ステップS3では、ステップS1での変速指令時(=シフトダウン方向のモード遷移指令時)であるとの判断に基づき、アクセル開度が設定開度(例えば、キックダウン領域に入る60%開度)以上であるか否かを判断し、YESの場合はステップS4へ移行し、NOの場合はステップS2へ移行する。つまり、運転者による加速要求が大きいか否かを、アクセルペダル踏み込み量をあらわすアクセル開度の大きさにより判断するようにしている。
ステップS4では、ステップS1のシフトダウン方向のモード遷移指令条件とステップS3のアクセル開度条件とが成立しているとの判断に基づき、現在選択されている走行モードが「EV-High-iVTモード」、または、「HEV-High-iVTモード」か否かを判断し、YESの場合はステップS5へ移行し、NOの場合はステップS9へ移行する。
ステップS5では、ステップS4において「EV-High-iVTモード」、または、「HEV-High-iVTモード」であるとの判断に基づき、第1モータジェネレータMG1のトルク指令値にアシストトルク(加速要求分のトルク)を上乗せして加算し、第2モータジェネレータMG2のトルク指令値にはアシストトルク(加速要求分のトルク)の上乗せ無しとし、ステップS6へ移行する。
ステップS6では、ステップS5での両モータジェネレータMG1,MG2へのアシストトルク上乗せ制御後、アシストトルクの上乗せ無しとした第2モータジェネレータMG2の回転数がゼロになるのを待って、ローブレーキLBを締結し、ステップS7へ移行する。
ステップS7では、ステップS6でのローブレーキLBの締結に引き続き、ハイクラッチHCを解放し、ステップS8へ移行する。
ステップS8では、ステップS6でのローブレーキLBの締結と、ステップS7でのハイクラッチHCの解放により、「EV-High-iVTモード」または「HEV-High-iVTモード」から、「EV-Low-iVTモード」または「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移を実行し、リターンへ移行する。
ステップS9では、ステップS4での「EV-High-iVTモード」、または、「HEV-High-iVTモード」ではないとの判断に基づき、現在選択されている走行モードが「EV-Low-iVTモード」、または、「HEV-Low-iVTモード」か否かが判断され、YESの場合はステップS10へ移行し、NOの場合はステップS2へ移行する。
ステップS10では、ステップS9において「EV-Low-iVTモード」、または、「HEV-Low-iVTモード」であるとの判断に基づき、第1モータジェネレータMG1のトルク指令値にはアシストトルク(加速要求分のトルク)を上乗せ無しとし、第2モータジェネレータMG2のトルク指令値にアシストトルク(加速要求分のトルク)の上乗せして加算し、ステップS11へ移行する。
ステップS11では、ステップS10での両モータジェネレータMG1,MG2へのアシストトルク上乗せ制御後、アシストトルクの上乗せ無しとした第1モータジェネレータMG1の回転数がゼロになるのを待って、ハイローブレーキHLBを締結し、ステップS12へ移行する。
ステップS12では、ステップS11でのハイローブレーキHLBの締結により、「EV-Low-iVTモード」または「HEV-Low-iVTモード」から、「EV-Lowモード」または「HEV-Lowモード」へのモード遷移を実行し、リターンへ移行する。
[通常のモード遷移制御処理]
図7は実施例1の統合コントローラ6において実行される通常のモード遷移制御処理(図6のステップS2での処理)の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する。なお、この例は、図6のステップS3からテップS2へ進むのに対応し、「無段変速モード(High)」から「無段変速モード(Low)」へのモード遷移の場合と、「無段変速モード(Low)」から「ローギヤ固定モード」へのモード遷移の場合を示す。
ステップS21では、アクセル開度センサ7からアクセル開度APを読み込み、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、車速センサ8から車速VSPを読み込み、ステップS23へ移行する。
ステップS23では、アクセル開度APから要求駆動力Fdrvを演算し、バッテリS.O.Cを読み込み、要求駆動力Fdrvと車速VSPとバッテリS.O.Cと決められた運転点が走行モードマップのどの走行モード領域に属するかで現在の走行モードを読み込み、ステップS24へ移行する。
ステップS24では、ステップS23で読み込まれた現在選択されている走行モードが「EV-High-iVTモード」、または、「HEV-High-iVTモード」か否かを判断し、YESの場合はステップS25へ移行し、NOの場合はステップS29へ移行する。
ステップS25では、ステップS24において「EV-High-iVTモード」、または、「HEV-High-iVTモード」であるとの判断に基づき、第2モータジェネレータMG2の回転数をゼロにする指令を出し、その後、第2モータジェネレータMG2の回転数を監視し、ゼロになるまで待ち、第2モータジェネレータMG2の回転数がゼロになったら、ステップS26へ移行する。
ステップS26では、ステップS25の処理にて第2モータジェネレータMG2の回転数ゼロとなった時点で、ローブレーキLBを締結し、ステップS27へ移行する。
ステップS27では、ステップS26でのローブレーキLBの締結に引き続き、ハイクラッチHCを解放し、ステップS28へ移行する。
ステップS28では、ステップS26でのローブレーキLBの締結と、ステップS27でのハイクラッチHCの解放により、「EV-High-iVTモード」または「HEV-High-iVTモード」から、「EV-Low-iVTモード」または「HEV-Low-iVTモード」へのモード遷移を実行し、リターンへ移行する。
ステップS29では、ステップS24での「EV-High-iVTモード」、または、「HEV-High-iVTモード」ではないとの判断に基づき、現在選択されている走行モードが「EV-Low-iVTモード」、または、「HEV-Low-iVTモード」か否かが判断され、YESの場合はステップS30へ移行し、NOの場合はステップS21へ戻る。
ステップS30では、ステップS29において「EV-Low-iVTモード」、または、「HEV-Low-iVTモード」であるとの判断に基づき、第1モータジェネレータMG1の回転数をゼロにする指令を出し、その後、第1モータジェネレータMG1の回転数を監視し、ゼロになるまで待ち、第1モータジェネレータMG1の回転数がゼロになったら、ステップS31へ移行する。
ステップS31では、ステップS30の処理にて第1モータジェネレータMG1の回転数ゼロとなった時点で、ハイローブレーキHLBを締結し、ステップS32へ移行する。
ステップS32では、ステップS31でのハイローブレーキHLBの締結により、「EV-Low-iVTモード」または「HEV-Low-iVTモード」から、「EV-Lowモード」または「HEV-Lowモード」へのモード遷移を実行し、リターンへ移行する。
[通常モード遷移制御による加速時の課題]
共線図上に4つ以上の入出力要素が配列される差動装置を有し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力部材をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2とを連結し、前記出力部材の外側要素と第2モータジェネレータの連結要素をクラッチ1で締結した「無段変速モード(High)」と、前記クラッチ1を解放し、別の要素をブレーキ2で固定した「無段変速モード(Low)」と、両モータジェネレータのどちらか一方の要素、または、別の要素のいずれかをブレーキ1で固定する「ローギヤ固定モード」を備えた駆動装置において、モード遷移時で、かつ、アクセル開度が大きいシーン(キックダウン)を考える。
まず、図8は「ローギヤ固定モード」と「無段変速モード(Low)」と「無段変速モード(High)」における入出力4要素のトルクの関係を表した共線図である。
「ローギヤ固定モード」においては、第2モータジェネレータMG2が正トルクを出すことで、エンジンINをアシストすることになり、第1モータジェネレータMG1が負のトルクを出すことでエンジン出力の一部を発電に回すことができる。
「無段変速モード(Low)」においては、基本的に第1モータジェネレータMG1が正トルク、第2モータジェネレータMG2が負トルクを出すことでエンジン出力が出力軸OUTに伝達される。
「無段変速モード(High)」においては、基本的に第1モータジェネレータMG1が負トルク、第2モータジェネレータMG2が正トルクを出すことでエンジン出力が出力軸OUTに伝達される。
よって、上記シーンでは、アクセル開度が大きいため、両モータジェネレータMG1,MG2は共にアシストトルクを加算するトルク制御を行うが、クラッチ・ブレーキの締結・解放を伴うモード遷移の場合、2つのモータジェネレータMG1,MG2のうち、少なくとも一方のモータジェネレータは、正トルクを出しながら回転数=0(モード遷移条件)にしなければならない。
例えば、エンジンINの入力をその両外側の2要素に連結された第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2で支えることにより駆動力が出力される「無段変速モード(High)」から、「無段変速モード(Low)」へモード遷移する場合は、図7のフローチャートのステップS24〜ステップS28に示すように、第2モータジェネレータ回転数をゼロ→ブレーキ2の締結→クラッチ1の解放というシーケンス制御によりモード遷移が行われる。
また、「無段変速モード(Low)」から「ローギヤ固定モード」へモード遷移する場合は、図7のフローチャートのステップS29〜ステップS32に示すように、第1モータジェネレータ回転数をゼロ→ブレーキ1の締結というシーケンス制御によりモード遷移が行われる。
したがって、モード遷移時で、かつ、アクセル開度が大きいシーンで、両モータジェネレータMG1,MG2に対し、駆動力要求に応じたアシストトルクを加算するトルク制御を実行すると、「無段変速モード(High)」から、「無段変速モード(Low)」へのモード遷移の場合には、アシストトルクを加えた正トルクを出しながら第2モータジェネレータMG2の回転数をゼロにするというモード遷移条件を満足するまでに時間を要するし、また、「無段変速モード(Low)」から「ローギヤ固定モード」へモード遷移の場合には、アシストトルクを加えた正トルクを出しながら第1モータジェネレータMG1の回転数をゼロにするというモード遷移条件を満足するまでに時間を要し、滑らかなモード遷移および加速ができないという課題がある。
[加速対応モード遷移制御作用]
これに対し、実施例1にあっては、「無段変速モード(High)」から「無段変速モード(Low)」へのモード遷移時、または、「無段変速モード(Low)」から「ローギヤ固定モード」へモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、回転数をゼロにする側のモータジェネレータについてはアシストトルクの上乗せ無しとするトルク制御を行うことで、上記課題を解決した。
すなわち、「無段変速モード(High)」から「無段変速モード(Low)」へのモード遷移時であって、アクセル開度APが設定開度以上の場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8へと進む流れとなり、ステップS5において、第2モータジェネレータMG2のトルク指令値にはアシストトルクの上乗せ無しとし、ステップS6において、第2モータジェネレータMG2の回転数がゼロになるのを待ってローブレーキLBを締結し、ステップS7において、ハイクラッチHCを解放することで、「無段変速モード(High)」から「無段変速モード(Low)」へモード遷移される。
また、「無段変速モード(Low)」から「ローギヤ固定モード」へのモード遷移時であって、アクセル開度APが設定開度以上の場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS3→ステップS4→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12へと進む流れとなり、ステップS10において、第1モータジェネレータMG1のトルク指令値にはアシストトルクの上乗せ無しとし、ステップS11において、第1モータジェネレータMG1の回転数がゼロになるのを待ってハイローブレーキHLBを締結することで、「無段変速モード(Low)」から「ローギヤ固定モード」へモード遷移される。
ここで、図9に示す「無段変速モード(High)」から「無段変速モード(Low)」へモード遷移時で、かつ、アクセル開度がキックダウン域の開度であるシーンにおけるタイムチャートを用い、従来制御(=両モータジェネレータMG1,MG2にアシストトルクを加えるトルク制御)と本発明のトルク制御とで比較する。
まず、従来制御の場合、t0の時点でモード遷移指令が出されると、両モータジェネレータMG1,MG2に対しアシストトルクを加算するトルク制御が行われることで、t3の時点になっても第2モータジェネレータMG2の回転数がゼロにならず、ローブレーキLBを締結してハイクラッチHCを解放するモード遷移が進行せず、従来制御の加速度特性に示すように、加速度の上昇勾配が緩やかで、滑らかな加速が得られていないことがわかる。
一方、本発明制御の場合、t0の時点でモード遷移指令が出されると、第1モータジェネレータMG1に対してはアシストトルクを加算するトルク制御が行われるが、第2モータジェネレータMG2に対してはアシストトルクの上乗せをゼロにするトルク制御が行われることで、t1の時点で第2モータジェネレータMG2の回転数がゼロになり、ローブレーキLBを締結してハイクラッチHCを解放するモード遷移が素早く行われ、本発明制御の加速度特性に示すように、t1時点移行は加速度が高い勾配で一気に上昇し、運転者の高い駆動力要求に合致した滑らかな加速が得られていることがわかる。なお、図9のハッチングで示す領域が従来制御に対する本発明制御の加速度増大代となる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車のモード遷移制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 共線図上に4つ以上の入出力要素が配列される差動装置を有し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンEからの入力を、他方に駆動系統への出力軸OUTをそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2とを連結した駆動力合成変速機TMを備えたハイブリッド車において、設定された複数の走行モードのうち、2つの走行モード間でのモード遷移において、第1モータジェネレータ回転数N1と第2モータジェネレータ回転数N2のうち、少なくとも一方の回転数をゼロにした後、摩擦締結要素の締結・解放を行う第1走行モードから第2走行モードへのモード遷移パターンを有し、運転者の加速要求を検出する運転者加速要求検出手段を設け、前記第1走行モードから第2走行モードへのモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、回転数をゼロにする側のモータジェネレータについてはアシストトルクの上乗せ無しとするトルク制御を行う加速対応モード遷移制御手段を設けたため、モータジェネレータ回転数ゼロを条件とするモード遷移時であって、かつ、運転者加速要求が大きいとき、滑らかなモード遷移および加速を達成することができる。
(2) 前記駆動力合成変速機TMは、2自由度3要素の第1遊星歯車PG1と第2遊星歯車PG2と第3遊星歯車PG3により構成され、前記第2遊星歯車PG2の共線図上で内側に配列される要素と前記第3遊星歯車PG3の共線図上で一端に配列される要素とを連結してエンジンEを割り当て、前記第2遊星歯車PG2の共線図上で一端に配列される要素に第1モータジェネレータMG1を割り当て、前記第1遊星歯車PG1の共線図上で一端に配列される要素と前記第2遊星歯車PG2の共線図上で一端に配列される要素とを連結して第2モータジェネレータMG2を割り当て、前記第3遊星歯車PG3の共線図上で内側に配列される要素に出力軸OUTを割り当て、前記第1遊星歯車PG1の共線図上で他端に配列される要素と前記第3遊星歯車PG3の共線図上で他端に配列される要素とを第2回転メンバM2により連結し、前記第1遊星歯車PG1の共線図上で内側に配列される要素と変速機ケースTCとの間にローブレーキLBを設け、前記第2モータジェネレータMG2が割り当てられる要素と前記第2回転メンバM2との間にハイクラッチHCを設け、前記第1走行モードは、ローブレーキLBを解放し、ハイクラッチHCを締結することで得られる「無段変速モード(High)」であり、前記第2走行モードは、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを解放することで得られる「無段変速モード(Low)」であり、前記加速対応モード遷移制御手段は、「無段変速モード(High)」から「無段変速モード(Low)」へのモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、前記第1モータジェネレータMG1にはアシストトルクを上乗せし、前記第2モータジェネレータMG2にはアシストトルクの上乗せ無しとするトルク制御を行うため、「無段変速モード(High)」から「無段変速モード(Low)」へのモード遷移時であって、かつ、運転者加速要求が大きいとき、滑らかなモード遷移および加速を達成することができる。
(3) 前記駆動力合成変速機TMは、第1モータジェネレータMG1と変速機ケースTCとの間に設けたハイローブレーキHLBを有し、前記第1走行モードは、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを解放し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られる「無段変速モード(Low)」であり、前記第2走行モードは、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを解放し、ハイローブレーキHLBを締結することで得られる「ローギヤ固定モード」であり、前記加速対応モード遷移制御手段は、「無段変速モード(Low)」から「ローギヤ固定モード」へのモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、前記第1モータジェネレータMG1にはアシストトルクの上乗せ無しとし、前記第2モータジェネレータMG2にはアシストトルクを上乗せするトルク制御を行うため、「無段変速モード(Low)」から「ローギヤ固定モード」へのモード遷移時であって、かつ、運転者加速要求が大きいとき、滑らかなモード遷移および加速を達成することができる。
(4) 前記運転者加速要求検出手段は、アクセル開度APを検出するアクセル開度センサ7であり、前記加速対応モード遷移制御手段は、「第1走行モード」から「第2走行モード」へのモード遷移時であって、アクセル開度APが設定開度以上であるとき、両モータジェネレータMG1,MG2に対するアシストトルク制御を行うため、運転者加速要求を既存のアクセル開度センサ7を用いて容易に検出することができる。
以上、本発明のハイブリッド車のモード遷移制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、運転者加速要求をアクセル開度により判断する例を示したが、例えば、アクセル開度変化速度を用いて判断したり、アクセル開度とアクセル開度変化速度とを組み合わせて判断するようにしても良い。
実施例1では、2つのモータジェネレータMG1,MG2のうち、一方のみの回転数をゼロにすることを条件とするモード遷移の例を示したが、両モータジェネレータMG1,MG2の回転数をゼロにすることを条件とするモード遷移にも適用することができる。
実施例1のハイブリッド車のモード遷移制御装置は、3つのシングルピニオン型遊星歯車により構成された差動装置を有する駆動力合成変速機の例を示したが、例えば、特開2003−32808号公報等に記載されているようにラビニョウ型遊星歯車により構成された差動装置を有する駆動力合成変速機にも適用することができるし、それ以外の差動装置であっても、モータジェネレータ回転数ゼロをモード遷移条件とする駆動力合成変速機を搭載したハイブリッド車には適用することができる。
実施例1のモード遷移制御装置が適用されたハイブリッド車の駆動系及び制御系を示す全体システム図である。 実施例1のハイブリッド車において電気自動車モードでの5つの走行モードをあらわす共線図である。 実施例1のハイブリッド車においてハイブリッド車モードでの5つの走行モードをあらわす共線図である。 実施例1のハイブリッド車において走行モードの選択に用いられる走行モードマップの一例を示す図である。 実施例1のハイブリッド車において「10の走行モード」でのエンジン・エンジンクラッチ・モータジェネレータ・ローブレーキ・ハイクラッチ・ハイローブレーキの作動表である。 実施例1の統合コントローラにおいて実行される加速対応モード遷移制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の統合コントローラにおいて実行される通常のモード遷移制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 「ローギヤ固定モード」と「無段変速モード(Low)」と「無段変速モード(High)」における入出力4要素のトルクの関係を表す共線図である。 「無段変速モード(High)」から「無段変速モード(Low)」へモード遷移時で、かつ、アクセル開度がキックダウン域の開度であるシーンにおける加速度・モータジェネレータ回転数・モータジェネレータトルクの各特性を示す本発明制御と従来制御との比較タイムチャートである。
符号の説明
E エンジン
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ
OUT 出力軸(出力部材)
PG1 第1遊星歯車
PG2 第2遊星歯車
PG3 第3遊星歯車
EC エンジンクラッチ
LB ローブレーキ
HC ハイクラッチ
HLB ハイローブレーキ
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 油圧制御装置
6 統合コントローラ
7 アクセル開度センサ
8 車速センサ
9 エンジン回転数センサ
10 第1モータジェネレータ回転数センサ
11 第2モータジェネレータ回転数センサ
12 第3リングギヤ回転数センサ

Claims (4)

  1. 共線図上に4つ以上の入出力要素が配列される差動装置を有し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力部材をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとを連結した駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車において、
    設定された複数の走行モードのうち、2つの走行モード間でのモード遷移において、第1モータジェネレータ回転数と第2モータジェネレータ回転数のうち、少なくとも一方の回転数をゼロにした後、摩擦締結要素の締結・解放を行う第1走行モードから第2走行モードへのモード遷移パターンを有し、
    運転者の加速要求を検出する運転者加速要求検出手段を設け、
    前記第1走行モードから第2走行モードへのモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、回転数をゼロにする側のモータジェネレータについてはアシストトルクの上乗せ無しとするトルク制御を行う加速対応モード遷移制御手段を設けたことを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    前記駆動力合成変速機は、2自由度3要素の第1差動装置と第2差動装置と第3差動装置により構成され、
    前記第2差動装置の共線図上で内側に配列される要素と前記第3差動装置の共線図上で一端に配列される要素とを連結してエンジンを割り当て、前記第2差動装置の共線図上で一端に配列される要素に第1モータジェネレータを割り当て、前記第1差動装置の共線図上で一端に配列される要素と前記第2差動装置の共線図上で一端に配列される要素とを連結して第2モータジェネレータを割り当て、前記第3差動装置の共線図上で内側に配列される要素に出力部材を割り当て、
    前記第1差動装置の共線図上で他端に配列される要素と前記第3差動装置の共線図上で他端に配列される要素とを直結要素により連結し、前記第1差動装置の共線図上で内側に配列される要素と変速機ケースとの間に第1摩擦締結要素を設け、前記第2モータジェネレータが割り当てられる要素と前記直結要素との間に第2摩擦締結要素を設け、
    前記第1走行モードは、第1摩擦締結要素を解放し、第2摩擦締結要素を締結することで得られるハイ側無段変速モードであり、
    前記第2走行モードは、第1摩擦締結要素を締結し、第2摩擦締結要素を解放することで得られるロー側無段変速モードであり、
    前記加速対応モード遷移制御手段は、ハイ側無段変速モードからロー側無段変速モードへのモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、前記第1モータジェネレータにはアシストトルクを上乗せし、前記第2モータジェネレータにはアシストトルクの上乗せ無しとするトルク制御を行うことを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  3. 請求項2に記載されたハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    前記駆動力合成変速機は、第1モータジェネレータと変速機ケースとの間に設けた第3摩擦締結要素を有し、
    前記第1走行モードは、第1摩擦締結要素を締結し、第2摩擦締結要素を解放し、第3摩擦締結要素を解放することで得られるロー側無段変速モードであり、
    前記第2走行モードは、第1摩擦締結要素を締結し、第2摩擦締結要素を解放し、第3摩擦締結要素を締結することで得られるローギヤ固定モードであり、
    前記加速対応モード遷移制御手段は、ロー側無段変速モードからローギヤ固定モードへのモード遷移時であって、運転者加速要求が設定値以上であるとき、前記第1モータジェネレータにはアシストトルクの上乗せ無しとし、前記第2モータジェネレータにはアシストトルクを上乗せするトルク制御を行うことを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載されたハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    前記運転者加速要求検出手段は、アクセル開度を検出するアクセル開度センサであり、
    前記加速対応モード遷移制御手段は、第1走行モードから第2走行モードへのモード遷移時であって、アクセル開度が設定開度以上であるとき、両モータジェネレータに対するアシストトルク制御を行うことを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
JP2004111389A 2004-04-05 2004-04-05 ハイブリッド車のモード遷移制御装置 Expired - Fee Related JP4228970B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004111389A JP4228970B2 (ja) 2004-04-05 2004-04-05 ハイブリッド車のモード遷移制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004111389A JP4228970B2 (ja) 2004-04-05 2004-04-05 ハイブリッド車のモード遷移制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005295771A true JP2005295771A (ja) 2005-10-20
JP4228970B2 JP4228970B2 (ja) 2009-02-25

Family

ID=35328083

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004111389A Expired - Fee Related JP4228970B2 (ja) 2004-04-05 2004-04-05 ハイブリッド車のモード遷移制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4228970B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008146589A1 (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Honda Motor Co., Ltd. 動力装置
KR20160071651A (ko) * 2014-12-12 2016-06-22 현대자동차주식회사 하이브리드 차량용 구동장치 및 그 제어방법
KR101714215B1 (ko) * 2015-09-10 2017-03-22 현대자동차주식회사 하이브리드 차량의 주행모드 전환 제어 시스템 및 방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6361634B2 (ja) * 2015-11-12 2018-07-25 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008146589A1 (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Honda Motor Co., Ltd. 動力装置
JP2008295173A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Honda Motor Co Ltd 動力装置
JP4637136B2 (ja) * 2007-05-23 2011-02-23 本田技研工業株式会社 動力装置
US8177007B2 (en) 2007-05-23 2012-05-15 Honda Motor Co., Ltd. Power unit
KR20160071651A (ko) * 2014-12-12 2016-06-22 현대자동차주식회사 하이브리드 차량용 구동장치 및 그 제어방법
CN106184196A (zh) * 2014-12-12 2016-12-07 现代自动车株式会社 混合动力传动系及其控制方法
US9815453B2 (en) 2014-12-12 2017-11-14 Hyundai Motor Company Hybrid powertrain and method for controlling the same
KR101956402B1 (ko) * 2014-12-12 2019-06-24 현대자동차주식회사 하이브리드 차량용 구동장치 및 그 제어방법
KR101714215B1 (ko) * 2015-09-10 2017-03-22 현대자동차주식회사 하이브리드 차량의 주행모드 전환 제어 시스템 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4228970B2 (ja) 2009-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007001493A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2006077859A (ja) ハイブリッド車の駆動装置
JP4135708B2 (ja) ハイブリッド車の制御装置
JP2006022844A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2006062396A (ja) ハイブリッド車の駆動装置
JP4135668B2 (ja) ハイブリッド駆動装置
JP4135672B2 (ja) ハイブリッド車のモード遷移制御装置
JP4222301B2 (ja) ハイブリッド車のエンジン始動制御装置
JP2005304229A (ja) ハイブリッド車のモータフェイル対応制御装置
JP2007168679A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP4228970B2 (ja) ハイブリッド車のモード遷移制御装置
JP4193776B2 (ja) ハイブリッド車の駆動装置
JP2006187049A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP4039390B2 (ja) ハイブリッド車のモード遷移制御装置およびモード遷移制御方法
JP2006017229A (ja) ハイブリッド車両のヒルホールド制御装置
JP4144572B2 (ja) ハイブリッド車両のモード遷移制御装置
JP4228969B2 (ja) ハイブリッド車のモード遷移制御装置
JP4135693B2 (ja) ハイブリッド車のモード遷移制御装置
JP4135692B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP4144559B2 (ja) ハイブリッド車のエンジン逆転防止制御装置
JP4103844B2 (ja) ハイブリッド車のエンジン始動制御装置
JP2006046577A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP4172431B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP4135671B2 (ja) ハイブリッド車のモード遷移制御装置
JP2006050845A (ja) ハイブリッド車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051117

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131212

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees