JP2005294646A - 発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 演色性に優れた白色光を発光できる発光装置を提供する。
【解決手段】 発光装置1は、紫外光LUVを出射するLED10と、紫外光LUVを白色光LWに変換する蛍光板2とを備えている。蛍光板2は、第1の蛍光部21と蛍光膜22とを有している。第1の蛍光部21は、I及びAgを含む塊状のZnS結晶からなる。蛍光膜22は、Y2O2SにEuを含む第1の蛍光材料と、ZnSにCuを含む第2の蛍光材料とを含んでおり、第1の蛍光部21の光入射面21a上に形成される。この構成によって、第1の蛍光部21が紫外光LUVを受けて比較的広帯域にわたるスペクトルを有する青色光LBを発光し、蛍光膜22が紫外光LUVを受けて比較的広帯域にわたるスペクトルを有する緑色光LG及び赤色光LRを発光するので、比較的平坦なスペクトルを有する演色性のよい白色光LWが得られる。
【選択図】 図2
【解決手段】 発光装置1は、紫外光LUVを出射するLED10と、紫外光LUVを白色光LWに変換する蛍光板2とを備えている。蛍光板2は、第1の蛍光部21と蛍光膜22とを有している。第1の蛍光部21は、I及びAgを含む塊状のZnS結晶からなる。蛍光膜22は、Y2O2SにEuを含む第1の蛍光材料と、ZnSにCuを含む第2の蛍光材料とを含んでおり、第1の蛍光部21の光入射面21a上に形成される。この構成によって、第1の蛍光部21が紫外光LUVを受けて比較的広帯域にわたるスペクトルを有する青色光LBを発光し、蛍光膜22が紫外光LUVを受けて比較的広帯域にわたるスペクトルを有する緑色光LG及び赤色光LRを発光するので、比較的平坦なスペクトルを有する演色性のよい白色光LWが得られる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、発光装置に関するものである。
近年、照明用の光源として白色LEDが注目されている。白色LEDは、従来の白色光源と比較して消費電力が低い、寿命が長いなどといった長所を有しており、その実用化が切望されている。
従来より提案されてきた白色LEDには、青色LEDとZnSSe固体蛍光体とを備え、青色LEDからの青色光の一部を固体蛍光体において黄色光に変換することにより、白色光を実現するものがある(例えば特許文献1)。
特開2003−347588号公報
しかしながら、蛍光体から発する蛍光(黄色光)は比較的広いスペクトルを有しているが、青色LEDからの光(青色光)のスペクトルは比較的狭くなる。従って、この従来の白色LEDでは、白色光に含まれる青色光付近の波長の光(緑色光など)の成分が少なくなり、照明用光源としての演色性が充分ではないという問題がある。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、演色性に優れた光を発光できる発光装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明による発光装置は、3B族または7B族に属する元素のうち少なくとも一種類の第1の元素、並びに1B族に属する元素のうち少なくとも一種類の第2の元素を塊状のZnS結晶に含み、光入射面及び光出射面を有する第1の蛍光部と、第1の蛍光部の光入射面に紫外光を含む光を照射する光源と、第1の蛍光部の光入射面及び光出射面のうち少なくとも一方の面上に設けられ、光源からの紫外光を含む光、及び第1の蛍光部からの蛍光のうち少なくとも一方の光によって励起される第2の蛍光部とを備えることを特徴とする。
上記発光装置では、第1の蛍光部が、3B族または7B族に属する元素と1B族に属する元素とを含む塊状のZnS結晶を有している。このような第1の蛍光部は、紫外光を受けると、半導体発光素子等の光と比較してより広い帯域にわたるスペクトルを有する青色または緑色の蛍光を発光する。また、第2の蛍光部において発光される蛍光も、半導体発光素子等の光と比較してより広い帯域にわたるスペクトルを有する。従って、第1の蛍光部からの蛍光と、第2の蛍光部からの蛍光とを合成することにより、比較的平坦なスペクトルを有する演色性のよい光を実現できる。
また、発光装置は、第1の蛍光部において、第1の元素の濃度の合計が1×1017cm-3以上であり、第2の元素の濃度の合計が1×1017cm-3以上であることを特徴としてもよい。これによって、演色性のよい光を合成するのに充分な光量の蛍光を第1の蛍光部が発光することができる。
また、発光装置は、第2の蛍光部が蛍光膜を含むことを特徴としてもよい。これによって、演色性のよい光を好適に実現できるとともに、第2の蛍光部において発生した熱を塊状の第1の蛍光部を介して効率よく放熱することができる
また、発光装置は、第1の蛍光部が第2の元素としてAgを含み、第2の蛍光部が、第1の元素、並びにCu及びAuのうち少なくとも一方の元素を含む塊状のZnSSe結晶からなり第1の蛍光部の光出射面上に設けられた固体蛍光部を含むことを特徴としてもよい。第1の蛍光部は、Agを含むことによって青色光を発光する。また、固体蛍光部は、第1の蛍光部からの青色光を受けると、半導体発光素子等の光と比較してより広い帯域にわたるスペクトルを有する黄色の蛍光を発光する。従って、この発光装置によれば、第1の蛍光部からの蛍光と固体蛍光部からの蛍光とによって、演色性のよい白色光を好適に実現できる。
また、発光装置は、第2の蛍光部が、第1の元素、並びにCu及びAuのうち少なくとも一方の元素を含む塊状のZnS結晶からなる固体蛍光部をさらに含むことを特徴としてもよい。この固体蛍光部は、光源からの紫外光を受けると、半導体発光素子等の光と比較してより広い帯域にわたるスペクトルを有する緑色の蛍光を発する。従って、この発光装置によれば、固体蛍光部からの蛍光と、第1の蛍光部からの蛍光と、蛍光膜または/及びZnSSe固体蛍光部からの蛍光とによって、演色性のよい白色光を好適に実現できる。
また、発光装置は、固体蛍光部において、第1の元素の濃度の合計が1×1017cm-3以上であり、Cu及びAuの濃度の合計が1×1017cm-3以上であることを特徴としてもよい。これによって、演色性のよい白色光を合成するのに充分な光量の蛍光を固体蛍光部が発光することができる。
また、発光装置は、光源が、AlxInyGa1−x−yN(x≧0,y≧0)からなる発光層を有する半導体発光素子であることを特徴としてもよい。これによって、信頼性が高く、低消費電力で且つ小型の発光装置を提供することができる。
また、発光装置は、第1の蛍光部において、塊状のZnS結晶がハロゲン輸送法によって形成されたことを特徴としてもよい。これによって、第1の元素を含む塊状のZnS結晶を容易に生産することができる。
本発明による発光装置によれば、演色性に優れた光を発光できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による発光素子の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明による発光装置の第1実施形態に係る構成を示す側面断面図である。図1を参照すると、本実施形態の発光装置1は、蛍光板2、反射壁5、リード端子7a及び7b、光拡散部8、チップ台9、並びにLED10を備えている。
図1は、本発明による発光装置の第1実施形態に係る構成を示す側面断面図である。図1を参照すると、本実施形態の発光装置1は、蛍光板2、反射壁5、リード端子7a及び7b、光拡散部8、チップ台9、並びにLED10を備えている。
蛍光板2は、蛍光体が板状に成形されてなり、チップ台9の主面9a上に載置されたLED10に対向する光入射面2a、及び光入射面2aに対してLED10とは反対側に位置する光出射面2bを有する。蛍光板2は、後述するLED10からの紫外光LUVを光入射面2aに受けると、白色の蛍光LWを光出射面2bから発する。
反射壁5は、LED10からの紫外光LUVを蛍光板2の光入射面2aに向けて反射するための部材である。反射壁5は、蛍光板2とチップ台9との間に挟まれており、LED10の周囲を覆うように設けられた斜面5aを有している。反射壁5は、斜面5aにおいて紫外光LUVを反射する。
光拡散部8は、蛍光板2、反射壁5、及びチップ台9に囲まれた空間を満たすように透明樹脂が充填されてなる。また、光拡散部8では、LED10からの紫外光LUVを拡散する拡散剤を透明樹脂内に分散して含んでいる。光拡散部8は、LED10からの紫外光LUVを拡散して蛍光板2に提供する。
LED10は、紫外光LUVを光出射面10aから蛍光板2の光入射面2aに照射する光源である。本実施形態において、LED10は、窒化物系半導体発光素子であり、紫外光LUVを発生する発光層10bを有している。具体的には、発光層10bは、n型クラッド層、p型クラッド層、及びn型クラッド層とp型クラッド層との間に挟まれた活性層を含む。これらn型クラッド層、p型クラッド層、及び活性層は、AlxInyGa1−x−yN(x≧0,y≧0)からなることが好ましい。
LED10のカソードは、ワイヤ6aを介してリード端子7aに電気的に接続されている。また、LED10のアノードは、ワイヤ6bを介してリード端子7bに電気的に接続されている。リード端子7a及び7bは、チップ台9上においてLED10の近傍から発光装置1の外部へ向けて延びている。リード端子7aと7bとの間には、発光装置1の外部から駆動電流が供給される。LED10では、この駆動電流が発光層10bを流れることにより、発光層10bにおいて波長340nm〜400nm(好ましくは340nm〜380nm)の紫外光LUVを発生する。
ここで、図2は、図1に示した蛍光板2の構成を示す側面断面図である。図2を参照すると、蛍光板2は、第1の蛍光部21と、蛍光膜22とを有している。
第1の蛍光部21は、塊状のZnS結晶が板状に成形されてなり、光入射面21a及び光出射面21bを有している。塊状のZnS結晶の内部には、3B族または7B族に属する元素、例えばAl,Ga,In,F,Cl,Br,及びIのうち少なくとも一種類の元素(第1の元素)が含まれている。また、塊状のZnS結晶の内部には、1B族に属する元素であるAg,Cu,及びAuのうち少なくとも一種類の元素(第2の元素)が含まれている。本実施形態では、第1の元素としてIが、第2の元素としてAgが、それぞれ含まれている。第1の蛍光部21は、光入射面21aにLED10からの紫外光LUVを受け、この紫外光LUVによって励起される。そして、塊状のZnS結晶内部にI及びAgが含まれていることにより、例えば445nm近辺の波長範囲に中心波長を有する青色の蛍光(青色光LB)を発光する。第1の蛍光部21は、青色光LBを光出射面21bから出射する。
なお、第1の蛍光部21における、第1の元素の濃度の合計(本実施形態ではI濃度)は1×1017cm-3以上であることが好ましく、第2の元素の濃度の合計(本実施形態ではAg濃度)は1×1017cm-3以上であることが好ましい。
蛍光膜22は、本実施形態における第2の蛍光部である。蛍光膜22は、第1の蛍光部21の光入射面21a及び光出射面21bのうち少なくとも一方の面上に設けられる。図2に示す蛍光板2では、蛍光膜22は、第1の蛍光部21の光入射面21a上に設けられている。蛍光膜22は、蛍光材料を第1の蛍光部21上に成膜することにより形成されていてもよく、また、蛍光材料を第1の蛍光部21上に塗布することにより形成されていてもよい。また、蛍光膜22は、互いに異なる複数層の蛍光膜によって構成されていてもよい。
蛍光膜22は、LED10からの紫外光LUV及び第1の蛍光部21からの青色光LBのうち少なくとも一方の光によって励起される。蛍光膜22は、第1の蛍光部21からの蛍光と合成されることにより白色光となるような波長の蛍光を発光する。本実施形態では、第1の蛍光部21が青色光LBを発光するので、蛍光膜22は黄色光もしくは合成して黄色光となる複数色の光を発光する。例えば、蛍光膜22は、Y2O2SにEuを含む第1の蛍光材料と、ZnSにCuを含む第2の蛍光材料とを含むとよい。この場合、第1の蛍光材料は紫外光LUVを照射されることによって例えば630nm近辺の波長範囲に中心波長を有する赤色の蛍光(赤色光LR)を発光し、第2の蛍光材料は紫外光LUVを照射されることによって例えば520nm近辺の波長範囲に中心波長を有する緑色の蛍光(緑色光LG)を発光する。
なお、第1及び第2の蛍光材料は、同一の蛍光膜に含まれていても良いし、それぞれ異なる蛍光膜に含まれていても良い。また、蛍光膜22に含まれる蛍光材料は、赤色光LR及び緑色光LGを発光するものであれば上記材料に限られるものではない。
以上のように、本実施形態の蛍光板2が青色光LB、緑色光LG、及び赤色光LRを発光するので、これらの光が合成されて白色光LWが光出射面2bから出射される。なお、本実施形態では、蛍光膜22を第1の蛍光部21の光入射面21a上に形成されているとしたが、蛍光膜22は第1の蛍光部21の光出射面21b上に形成されていてもよい。
ここで、図2に示した蛍光板2の製造方法の一例を説明する。まず、ハロゲン輸送法の一種であるヨウ素輸送法により、塊状のZnS結晶を形成する。すなわち、石英ガラス製の封管中に、7B族に属する元素(本実施形態ではヨウ素I)とZnSとを充填する。このとき、7B族に属する元素の密度を例えば5mg/cm3程度とするとよい。次に、封管中においてZnSを配置した箇所を比較的高温(900℃程度)に加熱し、ZnSが配置されていない封管の一端を比較的低温(850℃程度)に加熱する。これにより、比較的高温に加熱されたヨウ素IとZnSとが反応し、反応ガス(ZnI2及びS2)が生成される。反応ガスは、比較的低温である箇所に移動した後、再結晶化する。こうして、ヨウ素Iを含む塊状のZnS結晶が容易に得られる。
続いて、Iを含む塊状のZnS結晶を任意の厚さ(例えば0.5mm)にスライスする。そして、得られた板状のZnS結晶を1B族に属する元素(本実施形態ではAg)とともに石英ガラス管中に真空封止して、アンプルを作成する。このアンプルを900℃程度の温度に100時間程度保持することによって、AgがZnS結晶中に拡散され、第1の蛍光部21が完成する。
また、蛍光膜22は、例えば次の沈降法によって好適に製造される。すなわち、硫酸カリウムのような電解質水溶液中に第1の蛍光部21を配置し、そこに上記第1及び第2の蛍光材料とケイ酸カリウム水溶液との混合液を注入する。その後、所定時間放置することによって第1の蛍光部21表面に第1及び第2の蛍光材料が塗布され、蛍光膜22が形成される。
上述した本実施形態による発光装置1は、以下の効果を有する。すなわち、発光装置1では、第1の蛍光部21が、3B族または7B族に属する元素(ヨウ素I)と1B族に属する元素(Ag)とを含む塊状のZnS結晶を有している。このような第1の蛍光部21は、LED10からの紫外光LUVを受けると、比較的広帯域にわたるスペクトルを有する青色の蛍光(青色光LB)を発光する。また、蛍光膜22において発光される蛍光(緑色光LG)も、比較的広帯域にわたるスペクトルを有する。従って、第1の蛍光部21からの蛍光(青色光LB)と、蛍光膜22(第2の蛍光部)からの蛍光(緑色光LG及び赤色光LR)とを合成することにより、比較的平坦なスペクトルを有する演色性のよい光(白色光LW)を実現できる。
また、本実施形態のように、第1の蛍光部21に照射される光(励起光)は、波長340nm〜400nmの紫外光であることが好ましい。340nmよりも短波長であると、蛍光効率が低下して熱に変換されるエネルギー比率が高まってしまう。また、400nmよりも長波長であると、ZnS結晶は励起光を充分に吸収できず、蛍光量が急激に低下することとなる。従って、第1の蛍光部21に紫外光LUVが照射されることにより、過剰な熱を発生することなく蛍光(青色光LB)を充分に発光することができる。
また、本実施形態のように、第1の蛍光部21における、第1の元素の濃度の合計(本実施形態ではIの濃度)、及び第2の元素の濃度の合計(本実施形態ではAgの濃度)は、それぞれ1×1017cm-3以上であることが好ましい。これによって、演色性のよい白色光LWを合成するのに充分な光量の青色光LBを第1の蛍光部21が発光することができる。
また、本実施形態のように、第2の蛍光部は、紫外光LUVにより励起され、赤色光LR及び緑色光LGを発光する蛍光膜22を含むことが好ましい。これによって、演色性のよい白色光LWを好適に実現できるとともに、蛍光膜22において発生した熱を塊状の第1の蛍光部21を介して効率よく放熱することができる。なお、蛍光膜22は、本実施形態のように第1の蛍光部21の光入射面21a上に形成されていることが好ましい。これにより、蛍光膜22を通過した紫外光LUVを、第1の蛍光部21の厚さを調整することによって第1の蛍光部21において全て吸収させることが容易にできるので、蛍光板2における紫外光変換効率を高めることができる。
また、本実施形態のように、蛍光板2に紫外光LUVを照射する光源は、AlxInyGa1−x−yN(x≧0,y≧0)からなる発光層を有する半導体発光素子(LED10)であることが好ましい。これによって、信頼性が高く、低消費電力で且つ小型の発光装置を提供することができる。
また、本実施形態のように、第1の蛍光部21における塊状のZnS結晶は、ハロゲン輸送法によって形成されることが好ましい。これによって、第1の元素(ヨウ素I)を含む塊状のZnS結晶を容易に生産することができる。
(変形例)
以下、第1実施形態による発光装置の変形例として、図2に示した構成とは異なる構成の蛍光板について説明する。
以下、第1実施形態による発光装置の変形例として、図2に示した構成とは異なる構成の蛍光板について説明する。
図3(a)〜(d)は、上記実施形態の蛍光板2の変形例として、蛍光板2c〜2fの構成をそれぞれ示す側面断面図である。まず、図3(a)を参照すると、蛍光板2cは、第1の蛍光部21と、蛍光膜23及び24とを有している。蛍光膜23及び24は、本変形例において第2の蛍光部を構成している。なお、第1の蛍光部21の構成は、図2に示した上記実施形態の第1の蛍光部21の構成と同様なので、詳細な説明を省略する。
蛍光膜23は、第1の蛍光部21の光入射面21a上に形成されている。蛍光膜23は、例えばY2O2SにEuを含む蛍光材料を含んでおり、紫外光LUVを照射されることによって赤色の蛍光(赤色光LR)を発光する。また、蛍光膜24は、第1の蛍光部21の光出射面21b上に形成されている。蛍光膜24は、例えばYAG結晶中にCeを含む蛍光材料を含んでおり、第1の蛍光部21からの第1の蛍光(青色光LB)を照射されることによって緑色の蛍光(緑色光LG)を発光する。
このように、第2の蛍光部は、第1の蛍光部21の光入射面21aと光出射面21bとの双方の面上に形成された蛍光膜を含んで構成されていてもよい。また、本変形例の蛍光膜24のように、第1の蛍光部21の光出射面21b上に形成された第2の蛍光部は、第1の蛍光部21からの第1の蛍光(青色光LB)によって励起されてもよい。こうして、第1の蛍光部21からの第1の蛍光(青色光LB)と、蛍光膜23及び24からの第2の蛍光(赤色光LR及び緑色光LG)とが合成されて、白色光LWが光出射面2bから出射される。なお、本変形例では、第1の蛍光部21は、蛍光膜23を通過した紫外光LUVをほぼ全て吸収可能な程度に厚く形成されていることが好ましい。また、蛍光膜23及び24に含まれる蛍光材料は、赤色光LR及び緑色光LGを発光するものであれば上記材料に限られるものではない。
次に、図3(b)を参照すると、蛍光板2dは、第1の蛍光部21と、蛍光膜25とを有している。蛍光膜25は、第2の蛍光部を構成している。なお、第1の蛍光部21の構成は、図2に示した上記実施形態の第1の蛍光部21の構成と同様である。
蛍光膜25は、第1の蛍光部21の光出射面21b上に形成されている。蛍光膜25は、例えばZnSSeにCuを含む蛍光材料を含んでおり、第1の蛍光部21からの第1の蛍光(青色光LB)を照射されることによって赤色の蛍光(赤色光LR)を発光する。さらに、蛍光膜25は、例えばYAG結晶中にCeを含む蛍光材料を含んでおり、第1の蛍光(青色光LB)を照射されることによって緑色の蛍光(緑色光LG)を発光する。
このように、第2の蛍光部は、第1の蛍光部21の光出射面21b上に形成された蛍光膜25を含んで構成されていてもよい。また、第2の蛍光部は、第1の蛍光部21からの蛍光(青色光LB)によって励起され、赤色光LR及び緑色光LGを発光してもよい。こうして、第1の蛍光部21からの青色光LBと、第2の蛍光部(蛍光膜25)からの赤色光LR及び緑色光LGとが合成されて、白色光LWが光出射面2bから出射される。なお、本変形例においても、第1の蛍光部21は、LED10からの紫外光LUVをほぼ全て吸収可能な程度に厚く形成されていることが好ましい。
次に、図3(c)を参照すると、蛍光板2eは、第1の蛍光部26と、蛍光膜27及び28とを有している。蛍光膜27及び28は、本変形例において第2の蛍光部を構成している。
第1の蛍光部26は、塊状のZnS結晶が板状に成形されてなり、光入射面26a及び光出射面26bを有している。塊状のZnS結晶の内部には、3B族または7B族に属する元素のうちヨウ素Iが含まれている。さらに、塊状のZnS結晶の内部には、1B族に属する元素のうちCuが含まれている。第1の蛍光部21は、光入射面26aにLED10からの紫外光LUVを受け、この紫外光LUVによって励起される。そして、第1の蛍光部26は、塊状のZnS結晶内部にI及びCuを含んでいることにより、緑色の蛍光(緑色光LG)を発光する。第1の蛍光部21は、緑色光LGを光出射面26bから出射する。なお、第1の蛍光部26は、1B族に属する元素としてAuをZnS結晶内部に含むことによっても、紫外光LUVを吸収して緑色の蛍光(緑色光LG)を発光することができる。
蛍光膜27は、第1の蛍光部26の光入射面26a上に形成されている。蛍光膜27は、例えばZnSにAgを含む蛍光材料、或いは(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2にEuを含む蛍光材料を含んでおり、紫外光LUVを照射されることによって青色の蛍光(青色光LB)を発光する。また、蛍光膜28は、第1の蛍光部26の光出射面26b上に形成されている。蛍光膜28は、例えば固体状のZnSSe内部にCuを含む蛍光材料を含んでおり、蛍光膜27からの青色光LB)を照射されることによって赤色の蛍光(赤色光LR)を発光する。
本変形例のように、第1の蛍光部26は、塊状のZnS結晶内部にCu及びAuのうち少なくとも一方を含んでいてもよい。これにより、第1の蛍光部26は、比較的広帯域にわたるスペクトルを有する緑色光LGを発光することができる。また、このとき、第2の蛍光部は、紫外光LUVによって励起されて青色光LBを発光する蛍光膜27、及び紫外光LUVまたは青色光LBによって励起されて赤色光LRを発光する蛍光膜28を有することが好ましい。こうして、第1の蛍光部26からの蛍光(緑色光LG)と、蛍光膜27及び28からの蛍光(青色光LB及び赤色光LR)とが合成されて、演色性のよい白色光LWが光出射面2bから出射される。なお、本変形例においても、第1の蛍光部26は、蛍光膜27を通過した紫外光LUVをほぼ全て吸収可能な程度に厚く形成されていることが好ましい。また、蛍光膜27及び28に含まれる蛍光材料は、青色光LB及び赤色光LRを発光するものであれば上記材料に限られるものではない。
次に、図3(d)を参照すると、蛍光板2fは、第1の蛍光部26と、蛍光膜29とを有している。蛍光膜29は、第2の蛍光部を構成している。なお、第1の蛍光部26の構成は、図3(c)に示した第1の蛍光部26の構成と同様である。
蛍光膜29は、第1の蛍光部26の光入射面26a上に形成されている。蛍光膜29は、例えばY2O2SにEuを含む蛍光材料、或いはLa2O2SにEuを含む蛍光材料を含んでおり、LED10から紫外光LUVを照射されることによって赤色の蛍光(赤色光LR)を発光する。また、蛍光膜29は、例えばZnSにAgを含む蛍光材料、或いは(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2にEuを含む蛍光材料を含んでおり、紫外光LUVを照射されることによって青色の蛍光(青色光LB)を発光する。
このように、第1の蛍光部が緑色光LGを発光する場合、第2の蛍光部は、紫外光LUVによって励起され、赤色光LR及び青色光LBを発光してもよい。こうして、第1の蛍光部26からの蛍光(緑色光LG)と、第2の蛍光部(蛍光膜29)からの蛍光(赤色光LR及び青色光LB)とが合成されて、白色光LWが光出射面2bから出射される。なお、本変形例においても、第1の蛍光部26は、蛍光膜29を通過した紫外光LUVをほぼ全て吸収可能な程度に厚く形成されていることが好ましい。また、蛍光膜29に含まれる蛍光材料は、青色光LB及び赤色光LRを発光するものであれば上記材料に限られるものではない。
(第2の実施の形態)
次に、本発明による発光装置の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態における蛍光板以外の構成については、前述した第1実施形態の構成と同様なので詳細な説明を省略する。
次に、本発明による発光装置の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態における蛍光板以外の構成については、前述した第1実施形態の構成と同様なので詳細な説明を省略する。
図4は、本実施形態の蛍光板3の構成を示す側面断面図である。図4を参照すると、蛍光板3は、第1の蛍光部31と、固体蛍光部32とを有している。固体蛍光部32は、本実施形態における第2の蛍光部を構成している。なお、第1の蛍光部31の構成は、図2に示した第1実施形態の第1の蛍光部21の構成と同様である。
固体蛍光部32は、第1の蛍光部31の光出射面31b上に設けられている。固体蛍光部32は、塊状のZnSSe結晶が板状に成形されてなり、第1の蛍光部31の光出射面31bに対向する光入射面32a、及び光入射面32aに対して第1の蛍光部31とは反対側に位置する光出射面32bを有している。塊状のZnSSe結晶の内部には、3B族または7B族に属する元素、例えばAl,Ga,In,F,Cl,Br,及びIのうち少なくとも一種類の元素(第1の元素)が拡散されている。さらに、塊状のZnSSe結晶の内部には、Cu及びAuのうち少なくとも一種類の元素が含まれている。本実施形態では、ZnSSe結晶の内部にI及びCuが含まれている。固体蛍光部32は、光入射面32aに第1の蛍光部31からの青色光LBを受け、この青色光LBによって励起される。そして、固体蛍光部32は、塊状のZnSSe結晶内部にI及びCuを含んでいることにより、例えば560nm〜580nmの波長範囲に中心波長を有する黄色の蛍光(黄色光LY)を発光する。固体蛍光部32は、黄色光LYを光出射面32bから出射する。
なお、上記した構成の固体蛍光部32は、第1実施形態の第1の蛍光部21の製造方法においてZnSをZnSSeに置き換えることによって好適に製造される。また、固体蛍光部32における、第1の元素の濃度の合計(本実施形態ではI濃度)は、1×1017cm-3以上であることが好ましい。また、Cu及びAuの濃度の合計(本実施形態ではCu濃度)は、1×1017cm-3以上であることが好ましい。
このように、第2の蛍光部は、第1の蛍光部31の光出射面31b上に設けられ、第1の蛍光部31からの青色光LBによって励起される固体蛍光部32を含んで構成されていてもよい。こうして、第1の蛍光部31からの蛍光(青色光LB)と、固体蛍光部32からの蛍光(黄色光LY)とが合成されて、白色光LWが光出射面3bから出射される。なお、本変形例においても、第1の蛍光部31は、LED10から光入射面31aに受ける紫外光LUVをほぼ全て吸収可能な程度に厚く形成されていることが好ましい。
本実施形態による発光素子は、次の効果を有する。すなわち、固体蛍光部32は、第1の蛍光部31からの蛍光(青色光LB)を受けると、比較的広帯域にわたるスペクトルを有する黄色の蛍光(黄色光LY)を発光する。従って、本実施形態の発光装置によれば、第1の蛍光部31からの蛍光(青色光LB)と固体蛍光部32からの蛍光(黄色光LY)とによって、平坦なスペクトルを有する演色性のよい白色光LWを好適に実現できる。
また、本実施形態のように、固体蛍光部32における、第1の元素の濃度の合計(本実施形態ではIの濃度)は、1×1017cm-3以上であることが好ましい。また、Cu及びAuの濃度の合計(本実施形態ではCuの濃度)は、1×1017cm-3以上であることが好ましい。これによって、白色光LWを合成するのに充分な光量の蛍光(黄色光LY)を固体蛍光部32が発光することができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明による発光装置の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態における蛍光板以外の構成については、前述した第1実施形態の構成と同様なので詳細な説明を省略する。
次に、本発明による発光装置の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態における蛍光板以外の構成については、前述した第1実施形態の構成と同様なので詳細な説明を省略する。
図5(a)は、本実施形態の蛍光板4の構成を示す側面断面図である。図5(a)を参照すると、蛍光板4は、第1の蛍光部41、固体蛍光部42、及び蛍光膜43aを有している。このうち、固体蛍光部42及び蛍光膜43aは、本実施形態における第2の蛍光部を構成している。なお、第1の蛍光部41の構成は、図2に示した第1実施形態の第1の蛍光部21の構成と同様である。
固体蛍光部42は、第1の蛍光部41の光出射面41b上に設けられている。固体蛍光部42は、塊状のZnS結晶が板状に成形されてなり、第1の蛍光部41の光出射面41bに対向する光入射面42a、及び光入射面42aに対して第1の蛍光部41とは反対側に位置する光出射面42bを有している。塊状のZnS結晶の内部には、3B族または7B族に属する元素、例えばAl,Ga,In,F,Cl,Br,及びIのうち少なくとも一種類の元素(第1の元素)が含まれている。また、塊状のZnS結晶の内部には、Cu及びAuのうち少なくとも一方の元素が含まれている。本実施形態では、ZnS結晶の内部にI及びCuが含まれている。固体蛍光部42は、光入射面42aにLED10からの紫外光LUVを受け、この紫外光LUVによって励起される。そして、固体蛍光部42は、塊状のZnS結晶内部にI及びCuを含んでいることにより、緑色の蛍光(緑色光LG)を発光する。固体蛍光部42は、緑色光LGを光出射面42bから出射する。
なお、固体蛍光部42における、第1の元素の濃度の合計(本実施形態ではI濃度)は、1×1017cm-3以上であることが好ましい。また、Cu及びAuの濃度の合計(本実施形態ではCu濃度)は、1×1017cm-3以上であることが好ましい。
蛍光膜43aは、第1の蛍光部41の光入射面41a上に形成されている。蛍光膜43aは、例えばY2O2SにEuを含む蛍光材料、或いはLa2O2SにEuを含む蛍光材料を含んでおり、紫外光LUVを照射されることによって赤色の蛍光(赤色光LR)を発光する。
本実施形態のように、第2の蛍光部は、第1の蛍光部41の光出射面41b上に設けれた固体蛍光部42と、第1の蛍光部41の光入射面41a上に形成された蛍光膜43とを含んで構成されてもよい。また、本実施形態において、固体蛍光部42は、第1の蛍光部41の光入射面41a上に設けられてもよい。本実施形態の蛍光板4では、第1の蛍光部41からの蛍光(青色光LB)と、固体蛍光部42からの蛍光(緑色光LG)と、蛍光膜43からの蛍光(赤色光LR)とが合成されて、白色光LWが光出射面4bから出射される。なお、蛍光膜43に含まれる蛍光材料は、赤色光LRを発光するものであれば上記材料に限られるものではない。
本実施形態による発光素子は、次の効果を有する。すなわち、固体蛍光部42は、LED10からの紫外光LUVを受けると、比較的広帯域にわたるスペクトルを有する緑色の蛍光(緑色光LG)を発光する。従って、本実施形態の発光装置によれば、第1の蛍光部41からの蛍光(青色光LB)と、固体蛍光部42及び蛍光膜43からの蛍光(緑色光LG及び赤色光LR)とによって、比較的平坦なスペクトルを有する演色性のよい白色光LWを好適に実現できる。
また、本実施形態のように、固体蛍光部42における、第1の元素の濃度の合計(本実施形態ではIの濃度)は、1×1017cm-3以上であることが好ましい。また、Cu及びAuの濃度の合計(本実施形態ではCuの濃度)は、1×1017cm-3以上であることが好ましい。これによって、白色光LWを合成するのに充分な光量の蛍光(緑色光LG)を固体蛍光部42が発光することができる。
(変形例)
以下、第3実施形態による発光装置の変形例として、図5(a)に示した構成とは異なる構成の蛍光板について説明する。
以下、第3実施形態による発光装置の変形例として、図5(a)に示した構成とは異なる構成の蛍光板について説明する。
図5(b)〜(d)は、上記実施形態の蛍光板4の変形例として、蛍光板4c〜4eの構成をそれぞれ示す側面断面図である。図5(b)に示す蛍光板4cでは、蛍光膜43bが、第1の蛍光部41の光出射面41bと固体蛍光部42の光入射面42aとの間に挟まれた位置に形成されている。また、図5(c)に示す蛍光板4dでは、蛍光膜43cが、固体蛍光部42の光出射面42b上に形成されている。なお、これらの蛍光膜43b及び43cに含まれる蛍光材料は、上記実施形態の蛍光膜43aと同様である。このように、第1の蛍光部41、固体蛍光部42、及び蛍光膜43a(43b,43c)の相互の位置関係は、様々に設定されることができる。特に、蛍光膜43bが、第1の蛍光部41と固体蛍光部42との間に形成されることによって(図5(b)参照)、蛍光膜43bにおいて発生する熱を塊状の第1の蛍光部41及び固体蛍光部42を介して効率よく放熱することができる。
また、図5(d)に示す蛍光板4eは、固体蛍光部42の光出射面42b上に形成された蛍光膜44を有している。蛍光膜44は、例えばZnSSeにCuまたは/及びAuを含む蛍光材料を含んでおり、第1の蛍光部41からの青色光LBを照射されることによって赤色の蛍光(赤色光LR)を発光する。なお、蛍光膜44に含まれる蛍光材料は、赤色光LRを発光するものであれば上記材料に限られるものではない。
次に、上述した第1実施形態に関する実施例について説明する。本実施例では、図3(d)に示す蛍光板2fを有する発光装置1を作成した。まず、ハロゲン輸送法によりIが拡散された塊状のZnS結晶を形成した。そして、この塊状ZnS結晶をZn,Cu雰囲気中で900℃に加熱し、ZnS結晶内部にCuを拡散させた。続いて、塊状ZnS結晶を厚さ500μmにスライスし、板状の第1の蛍光部26を形成した。続いて、第1の蛍光部26の一方の面上に、La2O2SにEuを含む蛍光材料と、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2にEuを含む蛍光材料とを含む蛍光膜29を沈降法により塗布した。こうして、蛍光板2fを作成した。
他方、LED10として、GaN基板上に形成されたInGaN活性層を有する発光波長380nm,1mm角のLEDチップを作成した。このLED10をAgペーストを用いてAl製のチップ台9にボンディングし、更にAu製のワイヤ6a及び6bによって、LED10とリード端子7a及び7bとの間にワイヤボンディングを施した。続いて、光拡散部8となる透明樹脂でLED10を覆い、その上に蛍光板2fを蛍光膜29がLED10と対向するように貼り付け、発光装置1を完成させた。この発光装置1に通電したところ、それぞれ青色光LB、緑色光LG、及び赤色光LRに相当する、波長447nm、523nm、及び626nmを中心波長とする光からなる演色性のよい白色光LWが得られた。
次に、上述した第2実施形態に関する実施例について説明する。本実施例では、図4に示す蛍光板3を有する発光装置を作成した。まず、上記実施例1と同様の方法により、第1の蛍光部31を形成した。続いて、ハロゲン輸送法によりIが拡散された塊状のZnSSe結晶を形成し、この塊状ZnSSe結晶をZn,Cu雰囲気中で900℃に加熱し、ZnSSe結晶内部にCuを拡散させた。続いて、塊状ZnSSe結晶を厚さ500μmにスライスすることにより、固体蛍光部32を形成した。そして、第1の蛍光部31と固体蛍光部32とを互いに張り合わせて、蛍光板3とした。
続いて、上記実施例1と同様にして、LED10をチップ台9上に実装し、LED10を光拡散部8で覆った。そして、その上に蛍光板3を第1の蛍光部31がLED10と対向するように貼り付け、発光装置を完成させた。この発光装置に通電したところ、それぞれ青色光LB及び黄色光LYに相当する、波長456nm及び575nmに中心波長を有する光からなる演色性のよい白色光LWが得られた。
次に、上述した第3実施形態に関する実施例について説明する。本実施例では、図5(a)に示す蛍光板4を有する発光装置を作成した。まず、ハロゲン輸送法によりIが拡散された塊状のZnS結晶を形成した。そして、この塊状ZnS結晶をZn,Ag雰囲気中で900℃に加熱し、ZnS内部にAgを拡散させた。続いて、この塊状ZnS結晶を厚さ500μmにスライスし、板状の第1の蛍光部41を形成した。続いて、第1の蛍光部41の一方の面上に、La2O2SにEuを含む蛍光材料を沈降法により塗布し、蛍光膜43aを形成した。
続いて、ハロゲン輸送法によりIが拡散された塊状のZnS結晶を形成し、この塊状ZnS結晶をZn,Cu雰囲気中で900℃に加熱し、ZnS結晶内部にCuを拡散させた。続いて、この塊状のZnS結晶を厚さ500μmにスライスすることにより、固体蛍光部42を形成した。そして、第1の蛍光部41の蛍光膜43a形成面とは反対側の面に固体蛍光部42を張り付けて、蛍光板4とした。
続いて、上記実施例1と同様にして、LED10をチップ台9上に実装し、LED10を光拡散部8で覆った。そして、その上に蛍光板4を蛍光膜43aがLED10と対向するように貼り付け、発光装置を完成させた。この発光装置に通電したところ、それぞれ青色光LB、緑色光LG、及び赤色光LRに相当する、波長456nm、523nm、及び626nmに中心波長を有する光からなる演色性のよい白色光LWが得られた。
本発明による発光装置は、上記した各実施形態、各変形例、及び各実施例に限られるものではなく、他にも様々な変形が可能である。例えば、第1の蛍光部は、Cu及びAuのうち少なくとも一方とAgとを両方含み、青色光及び緑色光の双方を発光してもよい。また、第2の蛍光部は、第2実施形態における固体蛍光部32と、第3実施形態における固体蛍光部42とを同時に含んでもよい。また、第2の蛍光部は、3層以上の蛍光膜を第1の蛍光部及び固体蛍光部のうち少なくとも一方の面上に含んで構成されてもよい。
1…発光装置、2,2c〜2f,3,4,4c〜4e…蛍光板、5…反射壁、8…光拡散部、9…チップ台、10…LED、21,26,31,41…第1の蛍光部、22,23〜25,27〜29,43,43a〜43c,44…蛍光膜、32,42…固体蛍光部、LB…青色光、LG…緑色光、LR…赤色光、LUV…紫外光、LW…白色光、LY…黄色光。
Claims (8)
- 3B族または7B族に属する元素のうち少なくとも一種類の第1の元素、並びに1B族に属する元素のうち少なくとも一種類の第2の元素を塊状のZnS結晶に含み、光入射面及び光出射面を有する第1の蛍光部と、
前記第1の蛍光部の前記光入射面に紫外光を含む光を照射する光源と、
前記第1の蛍光部の前記光入射面及び前記光出射面のうち少なくとも一方の面上に設けられ、前記光源からの前記紫外光を含む光、及び前記第1の蛍光部からの蛍光のうち少なくとも一方の光によって励起される第2の蛍光部と
を備えることを特徴とする、発光装置。 - 前記第1の蛍光部において、前記第1の元素の濃度の合計が1×1017cm-3以上であり、前記第2の元素の濃度の合計が1×1017cm-3以上であることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
- 前記第2の蛍光部が蛍光膜を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の発光装置。
- 前記第1の蛍光部が前記第2の元素としてAgを含み、
前記第2の蛍光部が、前記第1の元素、並びにCu及びAuのうち少なくとも一方の元素を含む塊状のZnSSe結晶からなり前記第1の蛍光部の前記光出射面上に設けられた固体蛍光部を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記第2の蛍光部が、前記第1の元素、並びにCu及びAuのうち少なくとも一方の元素を含む塊状のZnS結晶からなる固体蛍光部をさらに含むことを特徴とする、請求項3または4に記載の発光装置。
- 前記固体蛍光部において、前記第1の元素の濃度の合計が1×1017cm-3以上であり、Cu及びAuの濃度の合計が1×1017cm-3以上であることを特徴とする、請求項4または5に記載の発光装置。
- 前記光源が、AlxInyGa1−x−yN(x≧0,y≧0)からなる発光層を有する半導体発光素子であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発光装置。
- 前記第1の蛍光部において、塊状のZnS結晶がハロゲン輸送法によって形成されたことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発光装置。
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