JP2005293718A - 磁界変調ヘッドの支持装置 - Google Patents

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Shigeo Nakayama
茂雄 中山
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Abstract


【課題】 サスペンション部の弾性を損なうことなく、組立容易性を高め、組立精度を向上させた磁界変調ヘッドの支持装置を提供する。
【解決手段】 磁気ヘッド(10)を搭載したスライダ(8)をサスペンションにより揺動自在に支持する磁界変調ヘッドの支持装置(2)であって、前記スライダに先端側を取り付け、その後端側を支持部材(支持フレーム4)に固定させて前記スライダを弾力的に支持する1対の板ばね(38、40)と、これら板ばねの中間部に設置されて前記板ばねの間を橋絡して前記板ばねに固定される単一又は複数の第1の橋絡体(52)と、前記橋絡体と前記スライダとの間の前記板ばねに設置されて前記板ばね間を橋絡し、前記板ばねに固定される第2の橋絡体(62)とを備えた構成である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、サスペンションを用いた磁気ヘッドの支持構造に関し、光磁気記録媒体や磁気記録媒体等の記録装置に用いられる磁界変調ヘッドの支持装置に関する。
光磁気ディスクの記録は、回転する光磁気ディスクの表面に磁気ヘッドに発生させた磁界を加え、その背面側に光ビームを照射することにより行われる。磁気ヘッドが発生する磁界を一定とすれば、光磁気ディスク表面の磁界強度は光磁気ディスク表面と磁気ヘッドとの間隔に依存することになる。そこで、磁気ヘッドを弾性的に支持、搭載して光磁気ディスク表面を摺動させる手段として支持装置が用いられている。
この支持装置に関する先行技術に関し、次のような特許文献が存在している。
特開平9−265680号公報 この特許文献1には、製造工数の削減、簡単な構成で簡便に製造、薄形化と低コスト化を企図した磁界変調ヘッドの取付方法、装置について開示され、その構成は、可撓性導電片とほぼ平行な腕部を設け、腕部を可撓性導電片と部分的に係合させ、スライダを光磁気ディスクの一面に摺接しかつ光ピックアップに対向して配置し、光磁気ディスクに対し当接離反可能にした光磁気記録用の磁界変調ヘッドに関し、可撓性導電片、クラッチ機構等を備えて磁界変調ヘッドのスライダを光磁気ディスクに対して当接し、離反させるものである。
ところで、磁界変調ヘッドの支持装置は、磁気ヘッドを搭載したスライダを支持する形態であり、このスライダはサスペンションにより前後左右に揺動自在に支持されており、斯かる構造は板ばねで吊り下げ状態にある。
このような板ばね(ジンバルばね)でスライダを支持した場合、記録媒体に対するスライダ、即ち、磁気ヘッドの追従性に優れる。板ばねは、スライダとともに磁気ヘッドを弾性的に支持するとともに、磁気ヘッドのコイルの各端部に接続されて導電部材を構成している。このため、板ばねは一対を以て構成され、各板ばねは一定の間隔を保持させてスライダとともに磁気ヘッドを支持する構造である。しかしながら、一対の板ばねを用いてスライダを支持する構造では、各板ばねの形状を左右対象に形成しても、位置決めや組立上のばらつきがスライダ及び磁気ヘッドの支持精度を低下させ、位置ずれや組立精度等が磁界変調ヘッドの信頼性や性能に影響を与えるおそれがあった。また、一対の板ばねは、一体性が損なわれたり、ねじれ等の変形が生じると、磁気記録媒体の記録面に対するスライダや磁気ヘッドの水平度が損なわれるおそれもあった。
また、板ばねの柔軟性を高めると、追従性に優れるが、機械的強度が低く、落下や長期の使用に対する耐性が低くなると、適当な補強が必要になるとともに、再生時にはスライダとともに磁気ヘッドをはね上げて記録媒体から離すことが必要となる。不十分な補強では、落下試験の結果、スライダ及び磁気ヘッドの重みによる過度な応力により板ばねが変形し、不良となることが確認されている。そこで、再生時にスライダとともに磁気ヘッドをはね上げるためのはね上げ機構と、板ばねの補強機構とを兼用する構造も考えられてきたが、このような構造では、はね上げ機構によりスライダの追従性が損なわれ、記録媒体に対する記録品質を低下させる原因になる。
そこで、本発明は、サスペンション部の弾性を損なうことなく、組立容易性を高め、組立精度を向上させた磁界変調ヘッドの支持装置を提供することを課題とする。
上記目的を達成するため、本発明の磁界変調ヘッドの支持装置は、磁気ヘッド(10)を搭載したスライダ(8)をサスペンションにより揺動自在に支持する磁界変調ヘッドの支持装置(2)であって、前記スライダに先端側を取り付け、その後端側を支持部材(支持フレーム4)に固定させて前記スライダを弾力的に支持する1対の板ばね(38、40)と、これら板ばねの中間部に設置されて前記板ばねの間を橋絡して前記板ばねに固定される単一又は複数の第1の橋絡体(52)と、前記橋絡体と前記スライダとの間の前記板ばねに設置されて前記板ばね間を橋絡し、前記板ばねに固定される第2の橋絡体(62)とを備えた構成である。斯かる構成とすれば、一対の板ばねが第1及び第2の橋絡体により橋絡して固定されており、単一のばねと同様の一体化が図られている。
上記目的を達成するためには、前記板ばねの基端部に固定部が設けられ、この固定部に形成された複数の透孔を以て位置決めするとともに、支持フレームの第1の部材と第2の部材との間に挟み込んで固定した構成としてもよい。斯かる構成とすれば、板ばねの各基端部が第1及び第2の部材間に挟まって支持フレームに固定されているので、単一のばねと同様の一体化が基端部側でも図られている。
上記目的を達成するためには、前記板ばねの先端部にスライダ固定部が設けられ、このスライダ固定部に形成された複数の透孔にスライダを位置決めして固定した構成としてもよい。斯かる構成とすれば、各板ばねの先端部側のスライダ固定部にはスライダが既述した第1及び第2の橋絡体と同様に橋絡部として機能し、しかも、複数の透孔でスライダを位置決めして固定しているので、スライダ固定部側、基端部側の何れでも単一のばねと同様の一体化が図られている。
以上説明したように、本発明によれば、次の効果が得られる。
(1) サスペンション部を構成する一対の板ばねのばね性能を損なうことがなく、安定したサスペンション特性を得ることができる。
(2) 組立性の向上とともに機械的精度を高め、板ばねのねじれ剛性を高めることができ、落下衝撃等に対する耐性を向上させることができる。
(3) 磁気ヘッドの昇降に伴う耐久性を向上させることができる。
本発明の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。図1は実施形態に係る磁界変調ヘッドの支持装置の概要を示す斜視図、図2はその分解斜視図である。
この磁界変調ヘッドの支持装置2には、図示しない記録再生装置に固定される支持部材として支持フレーム4にサスペンション部6を介してスライダ8が取り付けられ、このスライダ8には磁気記録媒体の記録面に接触させる磁気ヘッド10が搭載されている。支持フレーム4は、図示しない記録再生装置のシャーシ等の支持部材に固定され、立設される支柱部12と、この支柱部12に取り付けられて水平方向に設置されたアーム部14とを備えている。支柱部12の頂部にはアーム部14を取り付ける取付部16が形成され、この取付部16と支柱部12とでL字形を構成している。また、支柱部12の下端部には取付部16と対向する側に複数の固定部18、20が形成され、固定部18にはシャーシ等に固定するためのビスを貫通させるための透孔22が形成されている。支持フレーム4は例えば、合成樹脂の成形体で構成されている。
支持フレーム4において、アーム部14には固定ねじ24を貫通させる透孔26が形成されるているとともに、固定ねじ24の頭部28を挿入するための凹部30が形成され、この凹部30の周囲には複数の位置決め孔としての透孔32が形成されている。また、支柱部12の頂部に形成されている取付部16には、アーム部14を貫通させた固定ねじ24のねじ部34をねじ込むためのねじ孔36が形成されているとともに、このねじ孔36の周囲に既述の透孔32に対応する複数の透孔37が形成されている。サスペンション部6は、支持フレーム4のアーム部14と取付部16との間に挟み込まれて固定ねじ24により支持フレーム4に固定されて支持される。
次に、サスペンション部及びスライダについて、図3〜図5を参照して説明する。図3はサスペンション部の分解斜視図、図4はサスペンション部の平面図、図5はその背面図である。
サスペンション部6は、スライダ8ともに磁気ヘッド10を弾性的に支持する弾性体としてジンバルばねを構成する1対の板ばね38、40を備えている。各板ばね38、40は,磁気ヘッド10のコイルと記録再生装置側の記録・再生部と信号の授受を行うための信号路を構成している。これら板ばね38、40は、その先端部にスライダ8が取付けられ、またその後端部が支持フレーム4の支柱部12の取付部16とアーム部14との間に挟み込まれて位置決めされるとともに、この実施形態では固定手段として例えば、固定ねじ24により固定されているが、この固定には固定ねじ24に代えて接着剤等を用いてもよい。
サスペンション部6の各板ばね38、40は、平行に維持されて設置され、取付部16とアーム部14との間に挟み込まれる基端部側に固定部382、402、中間部にスライダ8とともに磁気ヘッド10を支持する支持部384、404、先端部側にスライダ8が固定されるスライダ固定部386、406が形成されている。支持部384、404は固定部382、402から第1の屈曲部42で下方に屈曲させて傾斜しており、支持部384、404には下端部側に第2の屈曲部44を設けてスライダ固定部386、406を水平方向に維持させる。
固定部382、402には、中央部に固定ねじ24を貫通させるための円形の孔部46、この孔部46の周囲には既述の透孔32、37に対応して位置決めのための複数の透孔48が形成されている。支持部384、404には剛性を高めるためアングル部50が形成され、板ばね38、40間に固定されて両者を固定するとともに補強する第1の橋絡体52を固定するための第1及び第2の固定孔54、56、第1及び第2の窓部58、60が形成されているとともに、板ばね38、40間に固定されて両者を固定するとともに補強する第2の橋絡体62を固定するための固定孔64が形成されている。更に、支持部384、404には、第3の窓部66が形成され、また、スライダ固定部386、406にはスライダ8を固定するための複数の固定孔68が形成されている。
橋絡体52は絶縁性合成樹脂で成形され、棒状の本体部70と、板ばね38、40間を橋絡する橋絡部72、74と、窓部58、60に挿入される突部76、78と、窓部66側に突出する突出部80とを備えており、橋絡部72には各固定孔54に挿入される突部82、橋絡部74には各固定孔56に挿入される突部84が形成されている。各突部82、84は固定孔54、56に挿入されて位置決めされ、溶着や接着剤等により板ばね38、40に固定される。
また、橋絡体62も同様に絶縁性合成樹脂で成形され、板ばね38、40の窓部66の縁部に沿って設置される1対の支持枠部86とともに橋絡部88が備えられており、この橋絡部88には板ばね38、40の固定孔64に挿入される突部90が形成されているとともに、支持枠部86の間より窓部66に突出する突出部92が形成されている。各突部90は固定孔64に挿入されて位置決めされ、溶着や接着剤等により板ばね38、40に固定される。
そして、スライダ8にはスライダ固定部386、406の複数の固定孔68に挿入される複数の突部94が形成され、各突部94は固定孔68に挿入されて溶着や接着剤等により板ばね38、40の下面側に固定され、スライダ8が板ばね38、40の下面側に支持される。また、このスライダ8の背面側には、磁気ヘッド10を覆って角柱状の保持体96が設置され、また、板ばね38、40の窓部66側に突出する突出部102が形成されている。
斯かる構成とすれば、図4及び図5に示すように、サスペンション部6の板ばね38、40は固定部382、402側で支持フレーム4の支柱部12の取付部16とアーム部14との面部間に把持されて固定され、中間部である支持部384、404では橋絡体52の橋絡部72、74によって固定されるとともに、突部76、78によって間隔保持とずれの防止が図られ、更に、橋絡体62の橋絡部88によって固定されている。また、板ばね38、40のスライダ固定部386、406間はスライダ8によって固定されている。この結果、サスペンション部6の板ばね38、40は、平行及び水平に維持され、ねじれによる変形から防護されているとともに、取り付けられた橋絡体52、62によって補強されている。
そして、この支持装置2は記録再生装置に設置され、図6に示すように、スライダ8とともに磁気ヘッド10は、記録再生装置側に設置されて操作される昇降アーム104の昇降により、サスペンション部6の弾力性により昇降が可能であり、矢印Aはその昇降を示している。下降させたスライダ8は磁気記録媒体106の記録面に設置される。スライダ8に搭載された磁気ヘッド10は、コア部108の周囲にコイル110が巻回され、そのコイル端は各板ばね38、06に個別に接続され、各板ばね38、40を信号路として記録再生装置の記録再生部に接続されている。
斯かる構成によれば、追従性を損なうことなく、スライダ8とともに磁気ヘッド10を支持することができるとともに、落下等の衝撃による板ばね38、40の屈曲等の変形を防止でき、追従性及び信頼性の高い磁界変調ヘッドの支持装置を実現できる。
この実施形態の支持装置2について、他の特徴事項及び効果を列挙すれば、次の通りである。
(1) サスペンション部6の位置ずれを起こしにくい形態である。即ち、4カ所を位置決めで、スラスト方向のずれを無視できる程度に減少させることができる。組立性の向上、機械的精度の向上により、サスペンション部6に安定したばね性能を実現でき、落下衝撃性の向上及びねじれ剛性を向上させている。
(2) 板ばね38、40に第1及び第2の橋絡体52、62が設置されて補強されており、落下衝撃性の向上を図ることができる。衝撃加速度によるサスペンション部6の変形を防止することができる。
(3) サスペンション部6のリフトアップ時、樹脂材質の使用で、くり返しに対する耐久性能が向上している。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明は、ジンバルばねでスライダとともに支持される磁界変調ヘッドの追従性を損なうことなく、落下等の衝撃に対するねじれ等の変形からサスペンション部を防護することができ、組立性や機械的精度を高めた支持装置を提供でき、有用である。
本発明の実施形態に係る磁界変調ヘッドの支持装置の概要を示す斜視図である。 磁界変調ヘッドの支持装置の分解斜視図である。 サスペンション部の分解斜視図である。 サスペンション部を示す平面図である。 サスペンション部を示す背面図である。 磁界変調ヘッドの昇降及び使用状態を示す図である。
符号の説明
2 磁界変調ヘッドの支持装置
6 サスペンション部
8 スライダ
10 磁気ヘッド
38、40 板ばね
52 第1の橋絡体
62 第2の橋絡体

Claims (3)

  1. 磁気ヘッドを搭載したスライダをサスペンションにより揺動自在に支持する磁界変調ヘッドの支持装置であって、
    前記スライダに先端側を取り付け、その後端側を支持部材に固定させて前記スライダを弾力的に支持する1対の板ばねと、
    これら板ばねの中間部に設置されて前記板ばねの間を橋絡して前記板ばねに固定される単一又は複数の第1の橋絡体と、
    前記橋絡体と前記スライダとの間の前記板ばねに設置されて前記板ばね間を橋絡し、前記板ばねに固定される第2の橋絡体と、
    を備えたことを特徴とする磁界変調ヘッドの支持装置。
  2. 前記板ばねの基端部に固定部が設けられ、この固定部に形成された複数の透孔を以て位置決めするとともに、支持フレームの第1の部材と第2の部材との間に挟み込んで固定したことを特徴とする請求項1記載の磁界変調ヘッドの支持装置。
  3. 前記板ばねの先端部にスライダ固定部が設けられ、このスライダ固定部に形成された複数の透孔にスライダを位置決めして固定したことを特徴とする請求項1記載の磁界変調ヘッドの支持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8183721B2 (en) 2008-01-18 2012-05-22 Mitsubishi Electric Corporation Oscillation drive device

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