JP2005292203A - 反射防止積層体、偏光板及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 膜厚70μm以下の透明支持体表面に膜厚1〜20μmのハードコート層を設け、更に反射防止層を設けた反射防止積層体において、前記ハードコート層の収縮率が+40〜−40であることを特徴とする反射防止積層体。
【選択図】 なし
Description
膜厚70μm以下の透明支持体表面に膜厚1〜20μmのハードコート層を設け、更に反射防止層を設けた反射防止積層体において、前記ハードコート層の収縮率が+40〜−40であることを特徴とする反射防止積層体。
前記透明支持体がセルロースエステルフィルムであり、該セルロースエステルフィルムの幅が1.4m以上であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止積層体。
前記ハードコート層が活性エネルギー線硬化樹脂と微粒子とを主成分として含有し、かつ該微粒子をハードコート層全体に対して20〜70質量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止積層体。
前記微粒子の平均粒径が1〜100nmで、平均粒子間距離Dと粒子間距離の標準偏差DsがDs/D<2であることを特徴とする請求項3に記載の反射防止積層体。
前記微粒子が表面処理したシリカであることを特徴とする請求項3または4に記載の反射防止積層体。
前記反射防止層が中空微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
前記反射防止層の少なくとも一層が帯電防止性機能を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
前記反射防止層がハードコート層上に中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の順に積層され、該中屈折率層が帯電防止性機能を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
前記透明支持体と反射防止層の間に帯電防止層を設けることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
請求項1〜9のいずれか1項に記載の反射防止積層体を有することを特徴とする偏光板。
請求項1〜9のいずれか1項に記載の反射防止積層体を有することを特徴とする表示装置。
請求項10に記載の偏光板を有することを特徴とする表示装置。
ハードコート層の収縮率は、セルロースエステルフィルム上にハードコート層を塗布、硬化させた場合のカール度で定義する。ハードコート層を硬化すると一般的には収縮が生じるが、テンションをかけない状態でセルロースエステルフィルム上にハードコート層を設け、このハードコート層の硬化を行うとこの収縮によりハードコート層側にカールする。このカールの度合いによって収縮度の大小を評価することが出来る。
本発明の反射防止積層体には、膜厚1〜20μmのハードコート層を設ける。特に、透明支持体上にハードコート層として活性エネルギー線硬化樹脂と微粒子を含有する層を設け、その上に反射防止層を設ける。
電離放射線硬化型樹脂としては、紫外線や電子線のような電離放射線の照射により直接、または光重合開始剤の作用を受けて間接的に重合反応を生じる官能基を2個以上有するモノマーまたはオリゴマーを用いることが出来る。官能基としては(メタ)アクリロイルオキシ基等のような不飽和二重結合を有する基、エポキシ基、シラノール基等が挙げられる。中でも不飽和二重結合を2個以上有するラジカル重合性のモノマーやオリゴマーを好ましく用いることが出来る。必要に応じて光重合開始剤を組み合わせてもよい。この様な化合物としては、例えば多官能アクリレート化合物等が挙げられる。ここで、多官能アクリレート化合物とは、分子中に2個以上のアクリロイルオキシ基またはメタクロイルオキシ基を有する化合物である。
アクリルまたはメタクリル樹脂としては分子量10〜50万のアルコール溶解性アクリル樹脂またはメタクリル樹脂を好ましく用いることが出来る。具体的には、アルキル(メタ)アクリレート重合体またはアルキル(メタ)アクリレート共重合体、例えばn−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート等の共重合体が好ましく用いられるが、共重合成分としてはこれらに限定されるものではない。市販品としては、ダイヤナールBR−50、BR−51、BR−52、BR−60、BR−64、BR−65、BR−70、BR−73、BR−75、BR−76、BR−77、BR−79、BR−80、BR−82、BR−83、BR−85、BR−87、BR−88、BR−89、BR−90、BR−93、BR−95、BR−96、BR−100、BR−101、BR−102、BR−105、BR−107、BR−108、BR−112、BR−113、BR−115、BR−116、BR−117、BR−118(以上、三菱レーヨン(株)製)等が使用出来る。
ハードコート層断面を透過型電子顕微鏡で撮影しその画像をスキャナで読み込み画像処理ソフトで処理出来るようにする。撮影倍率は粒子が観察出来れば任意の倍率で良いが5〜10万倍程度が好ましい。画像読み込みに使用するスキャナは反射原稿を読み取れる一般的なスキャナならば機種を選ばないが300dpi(尚、dpiとは2.54cm当たりのドット数を表す。)以上の解像度で256階調以上であることが好ましい。本発明ではキャノン製のCanoScan FB 636Uを用いた。
また、同様にして抽出(自動で画像の2値化)を行って粒子の画像抽出を行った画像について形状特徴の円相当径の計測を行い、この平均値を平均粒径とした。
(層構成)
反射防止積層体には多層の光学干渉層からなるものや、例えばクリアハードコート層に低反射層を塗設したものが考えられる。低反射積層体は、透明な基材上に、前述のハードコート層を有し、その上に光学干渉によって反射率が減少するように屈折率、膜厚、層の数、層順等を考慮して積層されているもの、また、単層が塗設されたもの等もある。反射防止層は、通常、基材よりも屈折率の高い高屈折率層と、基材よりも屈折率の低い低屈折率層を組み合わせて構成されている。構成例としては、基材側から高屈折率層/低屈折率層の2層のものや、屈折率の異なる3層を、中屈折率層(基材またはハードコート層よりも屈折率が高く、高屈折率層よりも屈折率の低い層)/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されているもの等があり、更に多くの反射防止層を積層するものも提案されている。中でも、本発明の反射防止積層体は耐久性、光学特性や生産性等から、ハードコート層を有する基材上に、中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されたものであることが好ましい。
透明支持体/防眩性ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
透明支持体/帯電防止層/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
透明支持体/帯電防止層/防眩性ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
透明支持体/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層/防汚層
透明支持体/防眩性ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層/防汚層
透明支持体/帯電防止層/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層/防汚層
透明支持体/帯電防止層/防眩性ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層/防汚層
上記層構成に更に各種の機能層を追加することは任意であり、特にこれらの層構成のみに限定されるものではない。
本発明に用いられる低屈折率層形成用塗布液は下記無機微粒子、バインダー、溶剤等よりなることが好ましい。必要に応じて、シランカップリング剤、硬化剤等を添加してもよく、バインダーとしては、アルコキシ珪素化合物が好ましい。
本発明の低屈折率層には、中空微粒子を含有させることが好ましい。
例えば、(CH3O)3SiC2H4C6F12C2H4Si(CH3O)3で表されるメトキシシランは上記一般式(1)で表される化合物の1つである。
第1工程では、予め、シリカ原料とシリカ以外の無機化合物原料のアルカリ水溶液を個別に調製するか、または、シリカ原料とシリカ以外の無機化合物原料との混合水溶液を調製しておき、この水溶液を目的とする複合酸化物の複合割合に応じて、pH10以上のアルカリ水溶液中に攪拌しながら徐々に添加して多孔質粒子前駆体を調製する。
第2工程では、前記第1工程で得られた多孔質粒子前駆体から、シリカ以外の無機化合物(珪素と酸素以外の元素)の少なくとも一部を選択的に除去する。具体的な除去方法としては、多孔質粒子前駆体中の無機化合物を鉱酸や有機酸を用いて溶解除去したり、或いは、陽イオン交換樹脂と接触させてイオン交換除去する。
第3工程では、第2工程で調製した多孔質粒子分散液(空洞粒子の場合は空洞粒子前駆体分散液)に加水分解性の有機珪素化合物またはケイ酸液等を加えることにより、粒子の表面を加水分解性有機珪素化合物またはケイ酸液等の重合物で被覆してシリカ被覆層を形成する。
本発明の低屈折率層に用いられるバインダーは、テトラエトキシシラン等のアルコキシ珪素化合物を加水分解及びそれに続く縮合というように反応させたものを用いることが好ましい。
本発明において低屈折率層塗布液の調製に用いられるアルコキシ珪素化合物(以後アルコキシシランともいう)としては、下記一般式で表されるものが好ましい。
ここにおいて、R、R′は水素原子または1価の置換基を表し、nは3または4である。
また、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリメトキシシラン、n−へキシルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、アセトキシトリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、更に、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。
加水分解触媒としては、酸、アルカリ、有機金属、金属アルコキシド等を挙げることが出来るが、本発明においては硫酸、塩酸、硝酸、次亜塩素酸、ホウ酸等の無機酸或いは有機酸が好ましく、特に硝酸、酢酸等のカルボン酸、ポリアクリル酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メチルスルホン酸等が好ましく、これらのうち特に硝酸、酢酸、クエン酸または酒石酸等が好ましく用いられる。上記クエン酸や酒石酸の他に、レブリン酸、ギ酸、プロピオン酸、リンゴ酸、コハク酸、メチルコハク酸、フマル酸、オキサロ酢酸、ピルビン酸、2−オキソグルタル酸、グリコール酸、D−グリセリン酸、D−グルコン酸、マロン酸、マレイン酸、シュウ酸、イソクエン酸、乳酸等も好ましく用いられる。
本発明の低屈折率層形成用塗布液には必要に応じて、シランカップリング剤、硬化剤等の添加剤を含有させてもよい
シランカップリング剤は下記式(2)で表される化合物である。
式中、Rはアルキル基(好ましくは炭素数1〜10のアルキル基)、または、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アミド基、スルホニル基、水酸基、カルボキシル基、アルコキシル基等の反応性基を表し、R′はアルキル基(好ましくは炭素数1〜10のアルキル基)を表し、m+nは4である。
本発明に係わる低屈折率層を塗設する際の塗布液に使用する溶媒は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチルセルソルブ、ジエチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;N−メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミド、乳酸メチル、乳酸エチル、水等が挙げられ、それらを単独または2種以上混合して使用することが出来る。
中屈折率層、高屈折率層は各々導電性金属酸化物微粒子、金属酸化物微粒子である酸化チタン微粒子を含有することが好ましく、所定の屈折率層が得られれば他の構成成分に特に制限はないが、屈折率の高い金属酸化物微粒子、バインダー、溶媒等よりなることが好ましい。その他に添加剤を含有してもよい。中屈折率層の屈折率は1.55〜1.75であることが好ましく、高屈折率層の屈折率は1.75〜1.95であることが好ましい。
酸化チタン微粒子の一次粒子の平均粒径は10〜200nmであるが、50〜150nmであることが好ましく、80〜130nmであることが更に好ましい。酸化チタン微粒子の平均粒径は、走査電子顕微鏡(SEM)等による電子顕微鏡写真から計測してもよいし、動的光散乱法や静的光散乱法等を利用する粒度分布計等によって計測してもよい。粒径が小さ過ぎると酸化チタン微粒子が凝集しやすくなり、分散性が劣化する。粒径が大き過ぎると塗膜の透明性を損なうので好ましくない。
本発明に用いられる導電性金属酸化物微粒子は、金属酸化物粉体の体積抵抗率が107Ω・cm以下であり、特に105Ω・cm以下であることが好ましい。好ましい金属酸化物の例としては、ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3、In2O3、SiO2、MgO、BaO、MoO2、V2O5等、或いはこれらの複合酸化物が好ましく、特にZnO、In2O3、TiO2及びSnO2が好ましい。異種原子を含む例としては、例えばZnOに対してはAl、In等の添加、TiO2に対してはNb、Ta等の添加、またSnO2に対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等の添加が効果的である。特に好ましくは、ITO(酸化インジウム−スズ)である。これら異種原子の添加量は0.01〜25mol%の範囲が好ましいが、0.1〜15mol%の範囲が特に好ましい。最も好ましくは、ITO(酸化インジウム−スズ)である。
また、中屈折率層中に他の帯電防止剤として、イオン性高分子化合物を併用することも出来る。
本発明に係わる高屈折率層、中屈折率層を塗設する際の塗布液に使用する溶媒は、ジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、ジアセトンアルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、アセト酢酸メチル、塩化メチレン、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、蟻酸エチル、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール等が挙げられ、単独または2種以上混合して使用することが等を挙げることが出来る。
波長380nmから780nmの光学波長領域で、反射光の反射率が低くなり、且つ波長380nmから780nmの領域におけるCIE標準光源D65の5度入射光に対する正反射光の色味が、CIE1976L*a*b*色空間のa*、b*値がそれぞれ−10≦a*≦10、且つ、−10≦b*≦10の範囲内になる様に、各層の目標屈折率と、各層の目標膜厚をシュミレーションにより求めることが出来、その屈折率、膜厚となる様に各層の処方、塗布膜厚等を調整することが好ましい。
バインダーは塗膜の成膜性や物理特性の向上のために添加される。バインダーとしては例えば、前述のハードコート層に用いられる電離放射線硬化型樹脂、アクリル樹脂またはメタクリル樹脂等を同様に用いることが出来る。
その他の添加剤として金属化合物、シランカップリング剤等を添加してもよい。金属化合物、シランカップリング剤はバインダーとして用いることも出来る。
式中、Mは金属原子、Aは加水分解可能な官能基または加水分解可能な官能基を有する炭化水素基、Bは金属原子Mに共有結合またはイオン結合した原子団を表す。xは金属原子Mの原子価、nは2以上でx以下の整数を表す。
式中、Rはアルキル基(好ましくは炭素数1〜10のアルキル基)、または、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アミド基、スルホニル基、水酸基、カルボキシル基、アルコキシル基等の反応性基を表し、R′はアルキル基(好ましくは炭素数1〜10のアルキル基)を表し、m+nは4である。
低屈折率層、中屈折率層、高屈折率層、ハードコート層塗布液の塗布方法としては、ディッピング、スピンコート、ナイフコート、バーコート、エアードクターコート、ブレードコート、スクイズコート、リバースロールコート、グラビアロールコート、カーテンコート、スプレイコート、ダイコート等の公知の塗布方法を用いてことが出来、連続塗布または薄膜塗布が可能な塗布方法が好ましく用いられる。塗布量はウェット膜厚で0.1〜30μmが適当で、好ましくは0.5〜15μmである。塗布速度は10〜60m/minが好ましい。
本発明の反射防止積層体に用いられる透明支持体としては、製造が容易であること、ハードコート層または反射防止層等が接着しやすいこと、光学的に等方性であること、光学的に透明性であることが好ましい。これらの性質を有していれば何れでもよく、例えば、セルロースエステル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム,ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン樹脂系フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルムまたはアクリルフィルム等を挙げることが出来るが、これらに限定されるわけではない。これらのうちセルローストリアセテートフィルム(例えば、KC8UX2M、KC4UX2M、KC4UY、KC5UN(以上、コニカミノルタオプト(株)製))、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンを含む)、シクロオレフィンポリマーフィルムが好ましく、本発明においては、特にセルロースエステル系フィルムであるセルローストリアセテートフィルムまたはセルロースアセテートプロピオネートフィルムが、製造上、コスト面、透明性、等方性、接着性等の面から好ましい。
本発明に好ましく用いられるセルロースエステルは、セルロースの低級脂肪酸エステルであることが好ましい。セルロースの低級脂肪酸エステルにおける低級脂肪酸とは炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味し、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等や、特開平10−45804号、同8−231761号、米国特許第2,319,052号等に記載されているようなセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の混合脂肪酸エステルを用いることが出来る。上記記載の中でも、特に好ましく用いられるセルロースの低級脂肪酸エステルはセルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートである。これらのセルロースエステルは単独或いは混合して用いることが出来る。
式(II) 0≦X≦2.5
この内特にセルロースアセテートプロピオネートが好ましく用いられ、中でも1.9≦X≦2.5、0.1≦Y≦0.9であることが好ましい。アシル基で置換されていない部分は通常水酸基として存在しているのものである。これらは公知の方法で合成することが出来る。
本発明に用いられる支持体にセルロースエステルフィルムを用いる場合、下記のような可塑剤を含有するのが好ましい。可塑剤としては、例えば、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、多価アルコールエステル系可塑剤等を好ましく用いることが出来る。
本発明に用いる支持体に係る紫外線吸収剤について説明する。低反射積層体の支持体には、紫外線吸収剤が好ましく用いられる。
UV−2:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−3:2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−4:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
UV−5:2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−6:2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)
UV−7:2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
UV−8:2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール(TINUVIN171、Ciba製)
UV−9:オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートの混合物(TINUVIN109、Ciba製)
UV−10:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン
UV−11:2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
UV−12:2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン
UV−13:ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)
本発明で好ましく用いられる上記記載の紫外線吸収剤としては、透明性が高く、偏光板や液晶の劣化を防ぐ効果に優れたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく、不要な着色がより少ないベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特に好ましく用いられる。
本発明では、セルロースエステルフィルムの動摩擦係数を調整するため、微粒子を添加することが好ましい。セルロースエステルフィルムの動摩擦係数としては0.9以下であることが好ましく、特に好ましくは、0.1〜0.8である。
本発明に有用な微粒子の分散液を調製する方法とそれをドープに添加する方法としては、例えば以下に示すような三つの方法を挙げることが出来る。
有機溶媒と微粒子を撹拌混合した後、分散機で分散を行う。これを微粒子分散液とする。微粒子分散液をドープ液に加えて撹拌する。
有機溶媒と微粒子を撹拌混合した後、分散機で分散を行う。これを微粒子分散液とする。別に有機溶媒に少量のセルロースエステルを加え撹拌溶解した液に微粒子分散液を加えて撹拌する。これを微粒子添加液とし、インラインミキサーでドープ液と十分混合する。
有機溶媒に少量のセルロースエステルを加え、撹拌溶解する。これに微粒子を加えて分散機で分散を行う。これを微粒子添加液とする。微粒子添加液をインラインミキサーでドープ液と十分混合する。
二酸化珪素微粒子を有機溶媒などと混合して分散するときの二酸化珪素の濃度は5〜30質量%が好ましく、10〜25質量%が更に好ましく、15〜20質量%が最も好ましい。
本発明のセルロースエステルを溶解したドープで用いられる溶剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよいが、セルロースエステルの良溶剤と貧溶剤を混合して使用することが生産効率の点で好ましく、良溶剤が多い方がセルロースエステルの溶解性の点で好ましい。良溶剤と貧溶剤の混合比率の好ましい範囲は、良溶剤が70〜98質量%であり、貧溶剤が2〜30質量%である。良溶剤、貧溶剤とは、使用するセルロースエステルを単独で溶解するものを良溶剤、単独で膨潤するかまたは溶解しないものを貧溶剤と定義している。その為、セルロースエステルのアシル基置換度によっては、良溶剤、貧溶剤が変わり、例えばアセトンを溶剤として用いる時には、セルロースエステルの酢酸エステル(アセチル基置換度2.4)、セルロースアセテートプロピオネートでは良溶剤になり、セルロースの酢酸エステル(アセチル基置換度2.8)では貧溶剤となる。
本発明では、本発明に係わる光学干渉層が設けられている反射防止積層体の裏面が、高さ0.1〜10μmの突起を1〜500個/0.01mm2有することが好ましい。好ましくは10〜400個/0.01mm2、更に好ましくは15〜300個/0.01mm2である。これによって、各光学干渉層塗設中に一旦ロール状に巻き取りをしてもブロッキングの発生が防止出来るだけでなく、次の光学干渉層を塗設する際の塗布むらを著しく低減することが出来る。塗布むらの原因は完全に明らかにはなっていないが、原因の1つとしてロール状に巻き取ったフィルムを塗布工程に送り出す際の剥離帯電が関係していると推測される。基材フィルム中に微粒子を添加することで、裏面に高さ0.1〜10μmの突起を1〜500個/0.01mm2有するようにすることが出来る。このとき、基材フィルムを多層構成として、表層のみに微粒子を含ませることも出来る。
本発明に係わる反射防止積層体を偏光板用保護フィルムとして液晶表示装置の最表面に用いる場合、偏光膜の少なくとも一方の面を本発明の反射防止積層体と貼合し偏光板を作製する。
本発明の反射防止積層体または偏光板を表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた本発明の表示装置を作製することが出来る。本発明の反射防止積層体は反射型、透過型、半透過型LCD或いはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型等の各種駆動方式のLCDで好ましく用いられる。また、本発明の反射防止積層体は反射防止層の反射光の色むらやぎらつきが著しく少なく、また、平面性に優れ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子ペーパー等の各種表示装置にも好ましく用いられる。特に画面が30型以上、特に30型〜54型の大画面の表示装置では、色むら、ぎらつきや波打ちむらが少なく、長時間の鑑賞でも目が疲れないという効果があった。
透明支持体として下記要領によりセルロースエステルフィルム1〜3を作製した。
(ドープ液Aの調製)
セルロースエステル(リンター綿から合成されたセルローストリアセテート Mn=148000、Mw=310000、Mw/Mn=2.1) 100質量部
トリフェニルフォスフェート 9.5質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 2.2質量部
メチレンクロライド 440質量部
エタノール 40質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープ液Aを調製した。製膜ライン中で日本精線ライン添加液Cの作製にも使用した。
アエロジル200V(日本アエロジル(株)製) 2質量部
(一次粒子の平均径12nm、見掛比重100g/リットル)
エタノール 18質量部
以上をディゾルバーで30分間攪拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。分散後の液濁度は100ppmであった。二酸化珪素分散液に18質量部のメチレンクロライドを攪拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間攪拌混合し、二酸化珪素分散希釈液Aを作製した。
メチレンクロライド 100質量部
ドープ液A 34質量部
チヌビン109(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 5質量部
チヌビン171(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 5質量部
チヌビン326(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 3質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し、濾過した。
セルロースエステルフィルム1の作製と同様にして、1330mm幅、平均膜厚40μmのセルロースエステルフィルム2を作製した。
セルロースエステルフィルム1の作製と同様にして、1450mm幅、平均膜厚80μmのセルロースエステルフィルム3を作製した。
〈ハードコート層塗布液A〉
(微粒子分散液の作製)
アエロジル200V(日本アエロジル(株)製) 20質量部
エタノール 80質量部
上記をディゾルバーで30分攪拌混合した後、サンドグラインダーで4時間分散を行った。
微粒子分散液 720質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 198質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 32質量部
酢酸エチル 32質量部
上記組成でアクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、微粒子分散液をよく攪拌しながら、この混合物をゆっくり添加してハードコート層塗布液Aとした。
(微粒子分散液の作製)
シリカ微粒子;アエロジルV200(日本アエロジル(株)製) 200質量部
シランカップリング剤;KBM503(信越化学(株)製) 25質量部
触媒;1M塩酸 12質量部
エタノール 763質量部
上記を25℃でディゾルバーで4時間攪拌混合した後、室温で1日放置し、微粒子の処理を行った。この液を更にサンドグラインダーで4時間分散を行った。
微粒子分散液 720質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 194質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 33質量部
酢酸エチル 33質量部
上記組成でアクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、微粒子分散液をよく攪拌しながら、この混合物をゆっくり添加してハードコート層塗布液Bとした。
(微粒子分散液の作製)
シリカ微粒子;アエロジルV200(日本アエロジル(株)製) 200質量部
シランカップリング剤;KBM503(信越化学(株)製) 15質量部
触媒;1M塩酸 5質量部
エタノール 780質量部
上記をディゾルバーで30分攪拌混合した後、サンドグラインダーで4時間分散し微粒子の処理と分散を同時に行った。
微粒子分散液 720質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 194質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 33質量部
酢酸エチル 33質量部
上記組成でアクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、微粒子分散液をよく攪拌しながら、この混合物をゆっくり添加してハードコート層塗布液Cとした。
シリカ微粒子;アエロジルV200(日本アエロジル製) 144質量部
シランカップリング剤;KBM503(信越化学(株)製) 11質量部
触媒;1M塩酸 4質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 183質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 320質量部
酢酸エチル 320質量部
上記組成でシランカップリング剤、触媒、アクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、ディゾルバーで攪拌しながら微粒子をゆっくり添加し、添加後30分攪拌した。この後、サンドグラインダーで4時間分散し塗布液中で微粒子の処理と分散を同時に行ってハードコート層塗布液Dとした。
シリカ微粒子;アエロジルV200(日本アエロジル(株)製) 36質量部
シランカップリング剤;KBM503(信越化学製) 3質量部
触媒;1M塩酸 1質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬製) 302質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 320質量部
酢酸エチル 320質量部
上記組成でシランカップリング剤、触媒、アクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、ディゾルバーで攪拌しながら微粒子をゆっくり添加し、添加後30分攪拌した。この後、サンドグラインダーで4時間分散し塗布液中で微粒子の処理と分散を同時に行ってハードコート層塗布液Eとした。
シリカ微粒子;アエロジルV200(日本アエロジル(株)製) 72質量部
シランカップリング剤;KBM503(信越化学(株)製) 5質量部
触媒;1M塩酸 2質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 262質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ製) 18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 320質量部
酢酸エチル 320質量部
上記組成でシランカップリング剤、触媒、アクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、ディゾルバーで攪拌しながら微粒子をゆっくり添加し、添加後30分攪拌した。この後、サンドグラインダーで4時間分散し塗布液中で微粒子の処理と分散を同時に行ってハードコート層塗布液Fとした。
シリカ微粒子;アエロジルV200(日本アエロジル(株)製) 252質量部
シランカップリング剤;KBM503(信越化学(株)製) 19質量部
触媒;1M塩酸 6質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 64質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 320質量部
酢酸エチル 320質量部
上記組成でシランカップリング剤、触媒、アクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、ディゾルバーで攪拌しながら微粒子をゆっくり添加し、添加後30分攪拌した。この後、サンドグラインダーで4時間分散し塗布液中で微粒子の処理と分散を同時に行ってハードコート層塗布液Gとした。
シリカ微粒子;アエロジルV200(日本アエロジル(株)製) 288質量部
シランカップリング剤;KBM503(信越化学(株)製) 22質量部
触媒;1M塩酸 7質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 24質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 320質量部
酢酸エチル 320質量部
上記組成でシランカップリング剤、触媒、アクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、ディゾルバーで攪拌しながら微粒子をゆっくり添加し、添加後30分攪拌した。この後、サンドグラインダーで4時間分散し塗布液中で微粒子の処理と分散を同時に行ってハードコート層塗布液Hとした。
シリカ微粒子;アエロジルV200(日本アエロジル(株)製) 144質量部
シランカップリング剤;KBM503(信越化学(株)製) 11質量部
触媒;1M塩酸 4質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 183質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 320質量部
酢酸エチル 320質量部
上記組成でシランカップリング剤、触媒、アクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、ディゾルバーで攪拌しながら微粒子をゆっくり添加し、添加後30分攪拌した。この後、サンドグラインダーで2時間分散し塗布液中で微粒子の処理と分散を同時に行ってハードコート層塗布液Iとした。
シリカ微粒子;アエロジルV200(日本アエロジル(株)製) 144質量部
シランカップリング剤;KBM503(信越化学(株)製) 11質量部
触媒;1M塩酸 4質量部
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 183質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 320質量部
酢酸エチル 320質量部
上記組成でシランカップリング剤、触媒、アクリルモノマー、開始剤、レベリング剤、溶媒を混合したものを作製し、ディゾルバーで攪拌しながら微粒子をゆっくり添加し、添加後15分攪拌した。この後、サンドグラインダーで1時間分散し塗布液中で微粒子の処理と分散を同時に行ってハードコート層塗布液Jとした。
アクリルモノマー;KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)(日本化薬(株)製) 342質量部
開始剤;イルガキュア184(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
18質量部
レベリング剤;BYK−346(BYK−chemie製) 1質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 320質量部
酢酸エチル 320質量部
上記をよく混合攪拌してハードコート層塗布液Kとした。
(テトラエトキシシラン加水分解物の調製)
テトラエトキシシラン29gとエタノール55gを混合し、これに酢酸の1.6質量%水溶液16gを添加した後に、25℃にて20時間攪拌することでテトラエトキシシラン加水分解物を調製した。
まず容器に下記割合で混合溶媒を作製した。
イソプロピルアルコール 384質量部
この混合溶媒に
テトラエトキシシラン加水分解物 226質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
KBM503(シランカップリング剤・信越化学(株)製) 6質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
直鎖ジメチルシリコーン−EOブロックコポリマー(FZ−2207:日本ユニカー社製)の10%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液 2質量部
をゆっくり添加して混合し、低屈折率層塗布液aとした。
(低屈折率層組成物の調製)
まず容器に下記割合で混合溶媒を作製した。
イソプロピルアルコール 408質量部
この混合溶媒に
テトラエトキシシラン加水分解物 140質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
KBM503(シランカップリング剤・信越化学(株)製) 6質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
中空二酸化ケイ素微粒子分散物(固形分20質量%)(触媒化成工業社製 P−4)
37質量部
直鎖ジメチルシリコーン−EOブロックコポリマー(FZ−2207:日本ユニカー社製)の10%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液 2質量部
をゆっくり添加して混合し、低屈折率層塗布液bとした。
〈中屈折率層塗布液a〉
まず容器に下記割合で混合溶媒を作製した。
メチルエチルケトン 900質量部
イソプロピルアルコール 5398質量部
これに下記割合の水を添加し攪拌した。
この混合溶媒に
n−テトラブトキシチタン 21質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
ITO微粒子分散物(固形分20質量%)(触媒化成工業社製 ELECOM V2504) 587質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA 日本化薬社製)10%メチルエチルケトン溶液 285質量部
イルガキュア184(チバスペシャルティケミカルズ製)10%メチルエチルケトン溶液 95質量部
直鎖ジメチルシリコーン−EOブロックコポリマー(FZ−2207 日本ユニカー社製)10%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液 16質量部
を順次添加して混合し、中屈折率層塗布液aとした。
まず容器に下記割合で混合溶媒を作製した。
メチルエチルケトン 874質量部
イソプロピルアルコール 5248質量部
これに下記割合の水を添加し攪拌した。
この混合溶媒に
n−テトラブトキシチタン 21質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
KBM503(シランカップリング剤・信越化学(株)製) 24質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
酸化チタン微粒子分散物(固形分15質量%)(シーアイ化成工業社製 RTSPNB15WT%−G0) 399質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA 日本化薬社製)10%メチルエチルケトン溶液 534質量部
イルガキュア184(チバスペシャルティケミカルズ(株)製)10%メチルエチルケトン溶液 178質量部
アクリル樹脂(ダイヤナールBR102、三菱レーヨン社製)5%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液 81質量部
直鎖ジメチルシリコーン−EOブロックコポリマー(FZ−2207 日本ユニカー社製)10%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液 16質量部
を順次添加して混合し、中屈折率層塗布液bとした。
〈高屈折率層塗布液a〉
まず容器に下記割合で混合溶媒を作製した。
イソプロピルアルコール 5581質量部
メチルエチルケトン 931質量部
これに下記割合の水を添加し攪拌した。
この混合溶媒に
n−テトラブトキシチタン 55質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
KBM503(シランカップリング剤・信越化学(株)製) 29質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
酸化チタン微粒子分散物(固形分15質量%)(シーアイ化成工業社製 RTSPNB15WT%−G0) 598質量部
をゆっくり添加して混合した。混合攪拌後、
直鎖ジメチルシリコーン−EOブロックコポリマー(FZ−2207 日本ユニカー社製)10%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液 13質量部
をゆっくり添加して混合し、高屈折率層塗布液aとした。
下記材料を攪拌、混合し帯電防止樹脂層塗布液1とした。
セルロースジアセテート樹脂(商品名:アセテートフレークス L−AC、ダイセル化学工業(株)製) 2質量部
メタノール 200質量部
アセトン 400質量部
酢酸エチル 250質量部
イソプロピルアルコール 50質量部
〈反射防止積層体の作製〉
セルロースエステルフィルム1を用いて下記ハードコート層、反射防止層を設けた。
ハードコート層塗布液Aを用いて上記フィルム上に塗布幅1400mmでダイコートし、80℃で1分間乾燥した後、120mmJ/cm2の紫外線を高圧水銀灯で照射して硬化後の膜厚が5μmになるようにハードコート層を設けた。
中屈折率層塗布液aを用いて上記ハードコート層上にハードコート層の塗布幅より片側で5mm狭い塗布幅でダイコートし、80℃で1分間乾燥した後、120mJ/cm2の紫外線を高圧水銀灯で照射して膜厚が98nmになるように中屈折率層を設けた。
表2に示すようにハードコート層の塗布液をB〜Kに変えた以外は実施例1と同様にして反射防止積層体を作製した。
セルロースエステルフィルム2を用いて下記ハードコート層、反射防止層を設けた。
ハードコート層塗布液Dを用いて上記フィルム上に塗布幅1280mmでダイコートし、80℃で1分間乾燥した後、120mJ/cm2の紫外線を高圧水銀灯で照射して硬化後の膜厚が5μmになるようにハードコート層を設けた。
実施例1と同様に反射防止層を作製した。
ハードコート層の塗布液をE、Kに変えた以外は実施例10と同様にして反射防止積層体を作製した。
セルロースエステルフィルム1を用いて高屈折率層の作製までは実施例4と同様に作製した。
ハードコート層の塗布液をE、Kに変えた以外は実施例11と同様にして反射防止積層体を作製した。
ハードコート層の作製までは実施例4と同様に作製した。
中屈折率層塗布液bを用いて上記ハードコート層上にハードコート層の塗布幅より片側で5mm狭い塗布幅でダイコートし、80℃で1分間乾燥した後、120mJ/cm2の紫外線を高圧水銀灯で照射して膜厚が96nmになるように中屈折率層を設けた。
セルロースエステルフィルム1を用いて下記帯電防止層、ハードコート層、反射防止層を設けた。
前記帯電防止層塗布液を用いて上記フィルム上に塗布幅1410mmでダイコートし、80℃で1分間乾燥し、付き量が0.1g/m2になるように帯電防止層を設けた。
ハードコート層までは実施例4と同様に作製した。
低屈折率層塗布液bを用いて上記ハードコート層上にハードコート層の塗布幅より片側で5mm狭い塗布幅でダイコートし、80℃で1分間乾燥した後、120mJ/cm2の紫外線を高圧水銀灯で照射して膜厚が92nmになるように低屈折率層を設け、反射防止積層体を作製した。
ハードコート層の塗布液をE、Kに変えた以外は実施例14と同様にして反射防止積層体を作製した。
ハードコート層までは実施例4と同様に作製した。
低屈折率層塗布液aを用いて上記ハードコート層上にハードコート層の塗布幅より片側で5mm狭い塗布幅でダイコートし、80℃で1分間乾燥した後、120mJ/cm2の紫外線を高圧水銀灯で照射して膜厚が92nmになるように低屈折率層を設け、反射防止積層体を作製した。
ハードコート層の塗布液をE、Kに変えた以外は実施例15と同様にして反射防止積層体を作製した。
実施例4において硬化後のハードコート層の膜厚が0.8μmになるようにハードコート層を設けた以外は同様にして反射防止積層体を作製した。
実施例4において硬化後のハードコート層の膜厚が22μmになるようにハードコート層を設けた以外は同様にして反射防止積層体を作製した。
セルロースエステルフィルム3を用いてハードコート層、反射防止層については実施例1と同様に設け、反射防止積層体を作製した。
ハードコート層の塗布液をB〜E、H、Kに変えた以外は比較例13と同様にして反射防止積層体を作製した。
〈ハードコート層収縮率測定方法〉
セルロースアセテートフィルムはコニカミノルタオプト(株)製コニカミノルタタックKC8UX2MWを使用し、このフィルムのB面(流延時にベルトが接触している面)にハードコート層を硬化後の膜厚が5μmになるよう、ワイヤーバーを用いて設ける。このときワイヤーバーの塗布方向はフィルムのMD方向になるようにした。膜厚はハードコート層塗布液の固形分濃度は36%としてワイヤーバーの番手で硬化後の膜厚調整を行った。ワイヤーバーでの塗布後、80℃1分の乾燥を行い、その後、120W/cmの高圧水銀灯で130mmの距離から100mJ/cm2の強度で紫外線を照射した。乾燥、UV照射時はフィルムに張力が掛からぬよう、台紙の上にフィルムを置き、その4隅をおもりで押さえた。作製したフィルムサンプルをMD方向に2mm、TD方向に35mm切り出し、力がかからない状態で23℃55%で24時間調湿後、そのサンプルの曲率半径をメートル単位で測定し、その逆数をカールの度合いとする。ハードコート塗布面側に凹を+、凸を−とする。
ハードコート層断面を透過型電子顕微鏡で10万倍で撮影しその画像をスキャナで読み込む。スキャナはキャノン製のCanoScan FB 636Uを用い300dpi モノクロ256階調で読み込む。
特開2001−264259号公報記載のシート評価装置を作成し(画像処理部はNEC三栄株式会社で製作)、これを用いてフィルムの平面性(うねり及び凹凸)を評価した。
反射防止層を塗布した試料(フィルム)を塗布方向に1mの長さで切り出し、反射防止層を塗布していない面に黒のつや消しスプレー塗料で光吸収処理を行ったのち、平らなテーブルなどの台の上に置いて3波長型蛍光灯で照明して、目視でムラの発生程度を下記基準で評価した。
○△:ムラがほとんど見えないが良く見るとわずかにある
△ :ムラがあるのはわかるが少ないまたは薄い
△×:明確にムラがあるのがわかる
× :ひどいムラがある
〈耐傷性評価方法〉
ハードコート層を設けた試料についてこれを平滑な台の上に置き、#0000のスチールウール上に1cm2あたり200gの荷重をかけて、試料の表面(反射防止層を設けた側)を10往復擦り、擦る方向と垂直方向に1cmの範囲で発生した傷の本数を目視で数えた。
厚さ、120μmのポリビニルアルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。これをヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g、水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、次いでヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、水100gからなる68℃の水溶液に浸漬した。これを水洗、乾燥し偏光膜を得た。
視野角測定を行う液晶パネルを以下のようにして作製し、液晶表示装置としての特性を評価した。
こうして得られた各液晶表示装置について、60℃、90%RHの条件で100時間放置した後、23℃、55%RHに戻した。その結果、表示装置の表面を観察すると本発明の透明フィルム上に積層した反射防止フィルムを用いたものは、平面性に優れていたのに対し、比較の偏光板は細かい波打ち状のむらが認められ、目が疲れやすかった。
△:表面に細かい波打ち状のむらがやや認められるが実用上問題ないレベル
×:表面に細かい波打ち状のむらが認められる
〈反射色ムラの評価〉
各液晶表示装置について、画面を黒表示として、表面の反射ムラを目視で評価した。
△:反射光の色ムラが認識されるが実用上問題ないレベル
×:反射光の色ムラがかなり気になる。
Claims (12)
- 膜厚70μm以下の透明支持体表面に膜厚1〜20μmのハードコート層を設け、更に反射防止層を設けた反射防止積層体において、前記ハードコート層の収縮率が+40〜−40であることを特徴とする反射防止積層体。
- 前記透明支持体がセルロースエステルフィルムであり、該セルロースエステルフィルムの幅が1.4m以上であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止積層体。
- 前記ハードコート層が活性エネルギー線硬化樹脂と微粒子とを主成分として含有し、かつ該微粒子をハードコート層全体に対して20〜70質量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止積層体。
- 前記微粒子の平均粒径が1〜100nmで、平均粒子間距離Dと粒子間距離の標準偏差DsがDs/D<2であることを特徴とする請求項3に記載の反射防止積層体。
- 前記微粒子が表面処理したシリカであることを特徴とする請求項3または4に記載の反射防止積層体。
- 前記反射防止層が中空微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
- 前記反射防止層の少なくとも一層が帯電防止性機能を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
- 前記反射防止層がハードコート層上に中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の順に積層され、該中屈折率層が帯電防止性機能を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
- 前記透明支持体と反射防止層の間に帯電防止層を設けることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の反射防止積層体。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の反射防止積層体を有することを特徴とする偏光板。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の反射防止積層体を有することを特徴とする表示装置。
- 請求項10に記載の偏光板を有することを特徴とする表示装置。
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