JP2005291905A - 磁気測定素子及び磁気方位測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コイルの巻数を減少させることなく導体抵抗を小さくする。
【解決手段】 環状の磁気コア31の周囲に導電線を螺旋状に巻回してなる磁気検出素子において、磁気コア31の内周側の導電線の線幅Winよりも外周側の導電線の線幅Woutが幅広に形成されている。
【選択図】 図12

Description

本発明は、地磁気方位測定する磁気測定素子及び磁気方位測定装置に関する。
現在、各種電子回路で用いられるコイル素子において、デバイスに対する小型化要求の高まりから、半導体等の製造工程で利用されている薄膜プロセスを用いて、超小型化が図られている。
また、コイル素子は、形状の違いから、主に、棒状の磁性体コアに導電線(銅線)を巻回してなる棒状コイル(図21(a))と、環状の磁性体コアに導電線を巻回してなるトロイダルコイル(図21(b))とがある。しかし、棒状コイルは、コイルで発生した磁束が外に漏れ出てしまい、コイル効率が悪く、また、漏れた磁束が周囲に影響を与えてしまう。一方、トロイダルコイルは、コイルで発生した磁束が外に漏れることがなく、コイル効率も良く、磁束が周囲に影響を与えることが少ない利点がある。
このような性質を有するトロイダルコイルは、高周波用コイルとしてトランジスタラジオに使用されたり、交流信号を直流信号に変換するトランスに使用されたり、地磁気等の外部磁界の印加方向を検出するフラックスゲート型磁気センサに使用される等、さまざまな用途に用いられている。
また、トロイダルコイルを薄膜プロセスで形成するには、図22に示すように、磁性体コアを境界に上層導体と下層導体に分けて形成し、形成した上層導体と下層導体の内終端と外周端で連続的なコイルを形成するように接続する。すなわち、薄膜トロイダルコイルは、磁性体コアの周囲を導体が螺旋状に巻回される構造となる(図23)。
このとき形成されるトロイダルコイルの構造を図24に示すように、下層導体から上層導体へ向かって、基板−絶縁体層−下層導体−絶縁体層−磁性体コア−絶縁体層−上層導体−絶縁体層(保護膜)のようになる。なお、図24(a)は、薄膜トロイダルコイルの一部拡大図であり、図24(b)は、図24(a)におけるA−A'方向の断面図であり、図24(c)は、図24(a)におけるB−B'方向の断面図である。
特開平8−201060号公報
ところで、一般的にコイルに対しては、直流抵抗(この場合は巻き線の導体抵抗)が極力小さいことが求められる。
しかし、インダクタンス値やセンサ感度の要求から、巻数の増加が必要となる場合がある。巻数が増加すると、それに比例して抵抗値も増加する。ここで、巻数を増加させても、抵抗値が増加しない手段が必要となってくる。
抵抗値を減少する方法として、(1)導体膜厚を増加させる方法、(2)導体幅を増加させる(導体間隔(ピッチ)を広くする)第1の方法、(3)導体幅を増加させる(導体ピッチは一定)第2の方法がある。
(1)の方法の場合、下側導体上に形成した絶縁膜の段差が大きくなるため、その上部に形成される磁性コアや、上側のコイルパターンニングの分解能が悪くなってしまう。その結果として、巻数ピッチを広くする必要があり、インダクタンスが大きく減少してしまう問題がある。
また、(2)の方法の場合、インダクタンスが減少する問題がある。
さらに、(3)の方法の場合、導体間のピッチは薄膜パターンニングを行う設備により限定されてしまう。したがって、この制限を越えて導体間のピッチを狭めてしまうと、導体間でショートしてしまい、パターンニングが困難になる。よって、コイルの寸法値を決定する際には、導体間でショートが生じないように、内周側に形成される導体間のピッチを基準として、巻数を決定する必要がある。しかし、図25からも明らかなように、外周側に形成される導体間のピッチ(Sout)は内周側に形成される導体間のピッチ(Sin)よりも広がってしまう。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、内外周で導電線間のピッチが同程度となるように環状の磁気コアの周囲に導電線を巻回し、巻数を減少させることなく導体抵抗を小さくする磁気検出素子及び磁気検出システムを提供することを目的とする。
本発明に係る磁気検出素子は、上記課題を解決するために、環状の磁気コアの周囲に導電線を螺旋状に巻回してなる磁気検出素子において、上記磁気コアの内周側の導電線の線幅よりも外周側の導電線の線幅が幅広に形成されている。
また、本発明に係る磁気検出システムは、上記課題を解決するために、磁気コアと導電線からなり指向性を有する2個以上の磁気検出素子を、それらの指向性が異なるように一定規則で等間隔に配置し、上記各々の磁気検出素子における磁気コアを共通化して環状とした磁気検出手段と、上記磁気検出手段の各磁気検出素子からの電磁変換出力を順次スイッチングして取り出す取り出し手段と、上記取り出し手段により順次スイッチングされて取り出された上記電磁変換出力が所定の条件となったか否かを判断する条件判断手段と、上記条件判断手段の判断結果に基づいて磁気方位情報を出力する方位情報出力手段とを備え、上記磁気検出手段は、環状の磁気コアの周囲に導電線を螺旋状に巻回してなり、上記磁気コアの内周側の導電線の線幅よりも外周側の導電線の線幅が幅広に形成されている。
本願発明に係る磁気検出素子及び磁気方位測定装置は、コイルの巻数を減少させることなく導体抵抗を小さくすることができ、また、導体間がコイル全般にわたり縮小されるので、漏洩磁束が減少し、励磁効率を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。この実施の形態は、図1に概略構成を示すように、指向性を有する複数の磁気検出素子からなる磁気検出素子群2を備え、磁気検出素子群2の各磁気検出素子の電磁変換出力を、検出・増幅回路3により順次スイッチングして取り出し、取り出した電磁変換出力が所定の条件となったときに、外部磁界の方位情報DIを生成する磁気方位測定装置1である。
磁気検出素子群2としては、後述するようにフラックスゲート方式、磁気抵抗素子、ホール素子等を用いることができる。この磁気検出素子群2と検出・増幅回路3とが、磁気検出部4を構成している。
制御部5は、磁気検出素子群2の後述する励磁コイルを励磁するための励磁信号や、検出・増幅回路3にて各時期検出素子の電磁変換出力を取り出し、方位情報DIを出力するための制御信号を生成して、各部に供給する。
なお、この実施の形態では、説明の便宜上磁気検出素子の数を16個とするが、2個以上であれば、3,4,5,6,7,・・・15、さらには17,18,19,・・・24・・・30個でもよい。もちろん、31個以上でもよい。また、2個(nは1以上の整数)でもよい。具体的には、2,4,8,16,32,64,128,256個でもよい。磁気検出素子が多くなれば、磁気方位の測定を精細に行うことができる。
磁気検出素子群2内の例えば16個の磁気検出素子は、それらの指向性が異なるように、例えば円周上に一定規則で等間隔に配置される。すなわち、磁気検出素子群2は、磁気検出素子の配置の仕方や、後述する励磁コイルや、検出コイルの巻き方などに特徴がある。なお、この磁気検出素子群2の詳細については後述する。
次に、磁気方位測定装置1の詳細な構成について図2を参照して説明する。特に図1の検出・増幅回路3に相当する部分や、制御部5に相当する部分の詳細な構成について説明する。なお、説明の便宜上、地磁気を電気信号に変換する方式として公知技術であるフラックスゲート方式を用い、検出素子数を16個とする。もちろん、磁電変換方式として他の方式(例えば磁気抵抗素子、ホール素子など)を用いることも可能であり、また、検出素子数を16個以外の数とすることも可能である。
図1の検出・増幅回路3に相当する部分は、スイッチング回路6、同期検波回路7、増幅回路8、条件判断回路9、出力インターフェース回路10からなる。また、制御部5に相当する部分は、発振器11、分周回路12、ドライブ回路13からなる。
図2において、磁気検出素子群2の16個の磁気検出素子からの検出出力である誘導電圧信号は、スイッチング回路6の電子スイッチ部14に供給される。電子スイッチ部14は、16個の電子スイッチS1・・・,S15,S16からなり、16個の磁気検出素子からの検出出力を受け取る。電子スイッチ部14の16個の電子スイッチは、スイッチング回路内のエンコーダ15からのデジタル出力によって順次ある周期毎に切り換わり、切り換えた誘導電圧信号を同期検波回路7に供給する。
同期検波回路7は、誘導電圧信号を励磁信号周波数(f/2)の2倍の周波数(f)で同期検波し、増幅回路8に供給する。増幅回路8は、同期検波された誘導電圧信号を後段回路で信号を処理するに十分なレベルに増幅するとともに、高周波成分をLPF16により除去し、条件判断回路9に供給する。
スイッチング回路6と同期検波回路7とは、各磁気検出素子からの電磁変換出力をスイッチングし、さらにスイッチングされた信号を所定の周波数により同期検波して外部磁界強度に応じた電圧変化を取り出す取り出し手段である。
条件判断回路9は、増幅回路8からの出力波形が一定条件(例えば、最大)となった際に、トリガ信号trを発生し、出力インターフェース回路10へ供給する。なお、一定条件としては、出力波形が最小、又はゼロクロスとなったこととしてもよい。
出力インターフェース回路10は、条件判断回路9が発生したトリガ信号trにより、スイッチング信号(ディジタル)をホールドし、例えばピーク時を検出し、出力することで方位情報DIとする。また、外部機器に対し方位情報DI出力を行うためのタイミング調整などを行う。
発振器11は、磁気検出素子群2の励磁コイルにドライブ回路13を介して供給する信号、スイッチング回路6に供給されて電子スイッチ部14を切り換えるための信号、同期検波回路7に供給されて同期検波用の制御信号の基になる周波数fの信号を発振する。
分周回路12は、発振器11からの周波数fの信号を、f/2に分周してドライブ回路13に供給する。また、発振器11からの周波数fの信号を、f/2、f/2n+1・・・f/2n+mに分周することにより、例えば16進のカウンタを構成し、数列1,2・・・16をエンコーダ15を介して電子スイッチ部14の各電子スイッチS1〜S16へ供給する。
ドライブ回路13は、分周回路12からのf/2の信号を用いて磁気検出素子群2の励磁コイルを駆動する。励磁コイルは、後述するように、磁気検出素子毎に設けられたり、あるいは全ての磁気検出素子に共通に設けられている。
スイッチング回路6は、分周回路12を16進のカウンタとして構成した際に、f/2、f/2n+1・・・f/2n+mの信号に基づいた数列1,2・・・16を受け取り、エンコーダ15にて電子スイッチ部14の各電子スイッチを切り換えるためのディジタル出力に変換する。
前記数列1,2・・・16をエンコーダ15にて変換したデータは、各電子スイッチS1〜S16のセンサ出力に一対一で対応しているので、個々の検出コイルの位置(方向)に対応することになる。つまり、順次スイッチングされたセンサ出力信号が、条件判断回路9で判断されるある一定条件となったタイミングの、外部磁界の方位をディジタル的に表した値となる。このディジタル的な値を用いれば外部磁界の方位を知ることができる。
次に、磁気検出素子群2の具体例の構成及び動作原理を説明する。
磁気検出素子群2は、図3に示すように、16個の磁気検出素子2a〜2pを、それらの指向性が異なるように一定規則で等間隔で配置してなる。ここでは、特に円周上に等間隔で配置している。各磁気検出素子2a〜2pは、図4に示すように、軟磁性材料からなる磁気コア20と、それを励磁する励磁コイル21と、外部磁界を検出する検出コイル22から構成されるフラックスゲート型のセンサである。
励磁コイル21に電流ieを流すと、磁気コア20内には図5に示すような励磁磁界(磁束)Hieが発生する。励磁電流ieを交流信号とすることにより、磁気コア20内磁束Hieも時間tに対して交流的に変化し、各々の検出コイル22には電磁誘導の法則により誘導電圧eが発生する。励磁電流の振幅を大きくし、磁化力をある程度以上に大きくしても磁気コア20の磁束密度Bは図6に示すように増加しなくなり飽和状態となって、検出コイル誘導電圧eが大きく歪むこととなる。ここで、磁気検出素子群2に外部から磁界Hが印加された場合、磁気コア20内磁束は励磁磁束Hieと外部磁界Hによる磁束が加算されたものとなる(Hie+H)。
このため、外部磁界Hの強度に応じ、磁気コア20の飽和点が図7に示すように正または負側にシフトする。これにより、検出コイル誘導電圧eは、正負非対称な波形となる。これは誘導電圧の2次高調波成分が変化することと等価である。このため、誘導電圧信号を励磁信号の2倍の周波数で同期検波することにより、外部磁界強度Hに応じた電圧変化を取り出すことが可能となる。
また、磁気検出素子群2は、実際には、後述するように、環状(リング)の磁気コア20に励磁コイル21及び検出コイルが22が巻回されてなる。
次に、スイッチング回路6の構成について詳細に説明する。前述のようにスイッチング回路6は、16個の磁気検出素子2a〜2pの電磁変換出力の読み出しを電気的に行う16個の電子スイッチS1〜S16を有する電子スイッチ部14と、電子スイッチ部14の16個の電子スイッチS1〜S16の切り換えを制御するディジタル出力を生成するエンコーダ15とを備えてなる。そして、スイッチング回路6は、16個の磁気検出素子2a〜2pの出力を分周回路12から供給されたf/2、f/2n+1・・・f/2n+mよりなる16進カウンタからの数列にしたがったディジタル値に基づいて順次切り換える。
次に、分周回路12の構成について詳細に説明する。分周回路12は、バイナリカウンタにより構成され、発振器11からの周波数fをクロックCLK端子から取り入れて、f/2、f/2、f/2n+1・・・f/2n+mを出力する。f/2の信号は、ドライブ回路13に供給される。また、f/2、f/2n+1・・・f/2n+mの信号に基づいた数列1,2・・・16をスイッチング回路6のエンコーダ15に供給する。また、この分周回路12は、出力インターフェース回路10にもf/2、f/2n+1・・・f/2n+mの信号に基づいた数列1,2・・・16を選択的に供給する。
次に、出力インターフェース回路10の詳細な構成について説明する。出力インターフェース回路10は、ラッチ17を有し、条件判断回路9からのトリガ信号trに基づいて、例えばピーク時のスイッチング信号をホールドし、方位情報DIを出力する。
次に、本実施の形態の磁気方位測定装置1の動作の詳細を説明する。図8は、磁気検出素子群2の各磁気検出素子2a〜2pを模式的に示している。また、外部磁界Hが矢印の方向から印加されていることを示している。
図4に示したように、外部磁界Hに対する、軟磁性体の磁気コア20内の磁束は、コア接線と外部磁界の印加方向の方位角に対し正弦波状の分布となる。つまり、コア接線が磁界と平行となる近傍で最大値MAX、反平行となる部分で最小値MINとなり、その間の部分では、正弦波状に連続的な変化をする。このような磁束の分布に対し、検出コイルをコアの局部にのみ巻回し、同様の検出コイルを等間隔で16個配置した場合、各検出コイルからの出力は、コイル近傍のコア内磁束分布に従い分布することとなる。
これらの検出コイルからの出力を、スイッチング回路により、時系列的に順次スイッチングすれば、前記コイル位置(方位)による出力分布に従い、図9に示すように、時間に対し段階的に変化する正弦波状の信号が得られる。
このため、スイッチング回路6は、検出コイルと同期検波回路7の間に配置され、検出コイルの出力を順次スイッチングする。電気信号によりon/off可能な、ある周期ごとに、切換を行っていく方法を採る。これら電子スイッチS1〜S16群は前述したようにエンコーダ15からのディジタル信号によって切り換えられる。
ここで、検出コイルの数を、ディジタルで回路を組みやすくすべく2となるよう設定すれば、このスイッチング回路6を容易に形成できる。つまり、励磁信号をバイナリカウンタにより分周(f/2、f/2n+1・・・f/2n+mに分周)して個々のスイッチのon/off信号とすることができる。
このスイッチング信号は、個々の検出スイッチ(センサ出力)に一対一で対応している。つまり、個々の検出コイルの位置(方向)に対応することとなる。その為、順次スイッチングされたセンサ出力信号が、ある一定条件となったタイミングの、スイッチング信号は、外部磁界Hの方位をディジタル的に表した値となる。
例えば、条件判断回路9は、スイッチングされた出力信号が最大(正のピーク)となった事を検出したら、トリガ信号trを発生し、このトリガ信号trにより、出力インターフェース回路10がスイッチング信号を保持する。この出力インターフェース回路10で、保持されたスイッチング信号は、外部磁界Hに平行な検出コイル位置をディジタル的に表したものである。したがって、センサ素子に対する外部磁界Hの方位を知ることができる。
例えば、図8においては、磁気検出素子2gの出力が最大MAXとなり、検出素子番号(方位)‘7’をダイレクトにディジタル値「0111」として出力する(図9)。
また、例えば、図8においては、磁気検出素子2oの出力が最小MINとなり、検出素子番号‘15’をダイレクトにディジタル値「1111」として出力する(図9)。
このように、本実施の形態の磁気方位測定装置1は、磁気検出素子群2の各磁気検出素子2a〜2pからの電磁変換出力を、取り出し手段となるスイッチング回路6と同期検波回路7が順次スイッチングして取り出し、条件判断回路9が取り出された電磁変換出力が所定の条件となったか否かを判断し、その判断結果に基づいて方位情報出力手段である出力インターフェース回路10が磁気方位情報DIを出力するので、演算手段や回転等のメカ的な動作を不要とし、また簡単な構成で量産性に影響を及ぼすことがなく、さらに高精度に方位を測定することができる。
なお、磁気方位測定装置1が用いる磁気検出素子群2は、図3に示した具体例に限定されるものではなく、他の具体例を用いることもできる。以下には、磁気検出素子群のいくつかの他の具体例について説明する。
第1の他の具体例は、ループ状の一つの磁気コアを16個の磁気検出素子で共通に用いてなる図10に示す磁気検出素子群30である。そして、各励磁コイル32と検出コイル33は等間隔に形成されている。また、磁気コア31は、軟磁性材料からなる。
図10を用いて説明すると、各磁気検出素子30a〜30pは、共通のループ状磁気コア31を16等分割したそれぞれの部分に形成されている。励磁コイル32と検出コイル33は、各磁気検出素子毎に磁気コア31に巻回しされており、等価回路は、図11に示すようになる。
また、磁気検出素子群30は、図12に示すように、磁気検出素子群30の外側に形成されるコイルの間隔(Sout)と内側に形成されるコイル間隔(Sin)とが同等となるように、内側に形成されるコイルの幅(Win)よりも、外側に形成されるコイルの幅(Wout)の方が幅が広く形成されるものとする。なお、コイル間隔(Sin)は、コイル間でショートが生じない範囲で決定される。
また、磁気検出素子群30は、Soutが、コイル間でショートが生じない範囲で決定されるSinと同等であれば良く、平面方向におけるコイルの形状が図のように扇形でなくても良い。
また、磁気検出素子群30は、図5〜図7に示したように、磁化力をある程度以上に大きくすれば磁気コア31の磁束密度Bは増加しなくなり飽和状態となって、検出コイル誘導電圧eが大きく歪むこととなる。そして、外部から磁界Hが印加された場合、磁気コア31内磁束は励磁磁束Hieと外部磁界Hによる磁束が加算されたものとなる(Hie+H)。このため、外部磁界Hの強度に応じ、磁気コア31の飽和点が正または負側にシフトし、検出コイル誘導電圧eは、正負非対称な波形となる。
このため、磁気検出素子群30を用いた磁気方位測定装置1にあっても、誘導電圧信号を励磁信号周波数(f/2)の2倍の周波数(f)で同期検波することにより、外部磁界強度Hに応じた電圧変化を取り出すことが可能となる。
また、第2の他の具体例は、環状(ループ状)の一つの磁気コア41を16個の磁気検出素子で共通に用いてなり、さらに一つの励磁コイルを16個の磁気検出素子で共通に用いてなる図13に外観を示す磁気検出素子群40である。検出コイル43は、各磁気検出素子40a〜40p毎に磁気コア41に巻回されている。
図13及び図14を用いて説明すると、各磁気検出素子40a〜40pは、共通のループ状磁気コア41を16等分割したそれぞれの部分に形成されている。また、励磁コイル42は全ての磁気検出素子40a〜40pで共通に用いられるように磁気コア41全体に連続して巻回されている。等価回路は、図15に示すようになる。なお、この具体例は、後述する薄膜プロセスにより、非磁性基板上に、磁気コア41、励磁コイル42、検出コイル43を薄膜形成することにより構成されてもよい。図14は、薄膜形成された素子の詳細を示す図である。
図14は、薄膜形成された素子の詳細を示す図である。図14(a)は、励磁コイル42の層と検出コイル43の層とからなり、磁気コア41の上側に巻回しされている上層コイルを示しており、図14(b)は、上層コイルと下層コイルが巻回される磁気コア41を示しており、図14(c)は、励磁コイル42の層と検出コイル43の層とからなり、磁気コア41の下側に巻き回しされている下層コイルを示している。
また、上層コイル及び下層コイルは、図16(a)、図16(b)に示すように、外側に形成されるコイルの間隔(Sout)と内側に形成されるコイルの間隔(Sin)とが同等となるように、内側に形成されるコイルの幅(Win)よりも、外側に形成されるコイルの幅(Wout)の方が幅が広く形成されるものとする。なお、コイル間隔(Sin)は、コイル間でショートが生じない範囲で決定される。
また、磁気検出素子群40は、Soutが、コイル間でショートが生じない範囲で決定されるSinと同等であれば良く、コイルの形状が図16(a)、図16(b)のように扇形でなくても良い。
また、磁気検出素子群40は、磁化力をある程度以上に大きくすれば磁気コア41の磁束密度Bは増加しなくなり飽和状態となって、検出コイル誘導電圧eが大きく歪むこととなる。そして、外部から磁界Hが印加された場合、磁気コア41内磁束は励磁磁束Hieと外部磁界Hによる磁束が加算されたものとなる(Hie+H)。このため、外部磁界Hの強度に応じ、磁気コア41の飽和点が正または負側にシフトし、検出コイル誘導電圧eは、正負非対称な波形となる。
このため、磁気検出素子群40を用いた磁気方位測定装置1にあっても、誘導電圧信号を励磁信号周波数(f/2)の2倍の周波数(f)で同期検波することにより、外部磁界強度Hに応じた電圧変化を取り出すことが可能となる。特に、この磁気検出素子群40は、励磁コイル42を共通化することにより、シンプルな構成となる。
また、第3の他の具体例は、環状の一つの磁気コア51を16個の磁気検出素子50a〜50pで共通に用い、また一つの励磁コイル52を16個の磁気検出素子50a〜50pで共通に用いてなり、さらに16個の検出コイル53の一端を共通とした図17に外観を示す磁気検出素子群50である。
図17及び図18を用いて説明すると、各磁気検出素子50a〜50pは、共通の環状磁気コア51を16等分割したそれぞれの部分に形成されている。また、励磁コイル52は全ての磁気検出素子50a〜50pで共通に用いられるように磁気コア51全体に連続して巻回されている。等価回路は、図19に示すようになる。なお、この具体例についても第2の他の実施例同様、非磁性基板上に、磁気コア51、励磁コイル52、検出コイル53を薄膜形成することにより構成されてもよい。
図18は、薄膜形成された素子の詳細を示す図である。図18(a)は、励磁コイル52の層と検出コイル53の層とからなり、磁気コア51の上側に巻回しされている上層コイルを示しており、図18(b)は、上層コイルと下層コイルが巻回される磁気コア51を示しており、図18(c)は、励磁コイル52の層からなり、磁気コア51の下側に巻回しされている下層コイルを示している。
また、上層コイル及び下層コイルは、図16(a)、図16(b)に示したように、外側に形成されるコイルの間隔(Sout)と内側に形成されるコイル間隔(Sin)とが同等となるように、内側に形成されるコイルの幅(Win)よりも、外側に形成されるコイルの幅(Wout)の方が幅が広く形成されるものとする。なお、コイル間隔(Sin)は、コイル間でショートが生じない範囲で決定される。
また、磁気検出素子群50は、Soutが、コイル間でショートが生じない範囲で決定されるSinと同等であれば良く、コイルの形状が図16(a)、図16(b)のように扇形でなくても良い。
また、磁気検出素子群50は、磁化力をある程度以上に大きくすれば磁気コア51の磁束密度Bは増加しなくなり飽和状態となって、検出コイル誘導電圧eが大きく歪むこととなる。そして、外部から磁界Hが印加された場合、磁気コア51内磁束は励磁磁束Hieと外部磁界Hによる磁束が加算されたものとなる(Hie+H)。このため、外部磁界Hの強度に応じ、磁気コア51の飽和点が正または負側にシフトし、検出コイル誘導電圧eは、正負非対称な波形となる。
このため、磁気検出素子群50を用いた磁気方位測定装置1にあっても、この磁気検出素子群50により得られる、誘導電圧信号を励磁信号周波数(f/2)の2倍の周波数(f)で同期検波することにより、外部磁界強度Hに応じた電圧変化を取り出すことが可能となる。特に、この磁気検出素子群50は、励磁コイル52を共通化し、検出コイル53の一方の端子を共通化しているので、さらにシンプルな構成となる。
また、磁気検出素子群40,50を薄膜プロセスにより形成する場合について図20を用いて以下に説明する。
先ず、Si等の非磁性材料よりなる基板60上に、絶縁層を介して、Cuをメッキして第1の下層コイル61を形成する。この第1の下層コイル61は、後述の第1の上層コイル69と接続され、外周側コイルとして磁気コア65にスパイラル状に巻回しされることになる。第1の下層コイル61上と基板60上の一部には、第1の下層コイル61を保護すると共に、この第1の下層コイル61と第2の下層コイル63との絶縁を図るための第1のコイル絶縁層62を、例えばフォトレジストを熱硬化して形成する。
また、第1のコイル絶縁層62の上部に第2の下層コイル63を形成する。この第2の下層コイル63は、後述する第2の上層コイル67と接続され、内周側コイルとして磁気コア65にスパイラル状に巻回しされることになる。第2の下層コイル63上と第1のコイル絶縁層62上の一部には、第2の下層コイル63を保護すると共に、この第2の下層コイル63と磁気コア65の絶縁を図るための第2のコイル絶縁層64を、例えばフォトレジストを熱硬化して形成する。
第2のコイル絶縁層64の上には、例えばCo系アモルファス合金をリフトオフしてなる磁気コア65を形成する。このCo系アモルファス合金は、熱処理と磁場によって誘導磁気異方性を付与及び除去できる材料である。
さらに、磁気コア65の上には、磁気コア65と後述する第2の上層コイル67とを絶縁するための第3のコイル絶縁層66を、例えばフォトレジストを熱硬化して形成する。
第3のコイル絶縁層66上には、第2の上層コイル67を前記第2の下層コイル63と同様にCuをメッキして形成する。そして、第2の上層コイル67上と第3のコイル絶縁層66上の一部には、第2の上層コイル67を保護するための第4のコイル絶縁層68を、例えばフォトレジストを熱硬化して形成する。
また、第4のコイル絶縁層68上には、第1の上層コイル69を前記第1の下層コイル61と同様にCuをメッキして形成する。そして、第1の上層コイル69上と第4のコイル絶縁層68上の一部には、第1の上層コイル69を保護するための保護層70を、例えばフォトレジストを熱硬化して形成する。
このようにして磁気検出素子群40,50は、非磁性基板60上に薄膜プロセスにより、磁気コア41,51と、磁気コア41,51最近傍の第2の上層コイルと第2の下層コイルが接続されてなる内周側コイルと、第1の上層コイルと第1の下層コイルが接続されてなる外周側コイルとが形成される。
また、磁気検出素子群40,50のリング直径は、数百μmとする。
また、条件判断回路9における、上記一定条件としては、最大値を採る他に、例えば最小値(負のピーク)あるいは、一定電圧値(例えばゼロクロス点)等が使える。
このように構成される本願発明に係る磁気方位測定装置1は、薄膜プロセスにより、外側に形成される導体の間隔(Sout)と内側に形成される導体の間隔(Sin)とが同等となるように、内側に形成される導体の幅(Win)よりも、外側に形成される導体の幅(Wout)の方が幅が広く形成されるようにトロイダル状の磁気検出素子群2,30,40,50を形成するので、コイルの巻数を減少させることなく導体抵抗を小さくすることができ、また、導体間がコイル全般にわたり縮小されるので、漏洩磁束が減少し、励磁効率を向上することができる。
また、本願発明に係る磁気方位測定装置1は、上述のように形成された磁気検出素子群2,30,40,50からの電磁変換出力を、取り出し手段となるスイッチング回路6と同期検波回路7が順次スイッチングして取り出し、条件判断回路9が取り出された電磁変換出力が所定の条件となったか否かを判断し、その判断結果に基づいて方位情報出力手段である出力インターフェース回路10が磁気方位情報DIを出力するので、感度指向性が外部磁界Hに対して均一となる各磁気検出素子からなる磁気検出素子群2,30,40,50の感度指向性が外部磁界Hに対して均一となり、演算手段や回転等のメカ的な動作を不要とし、また簡単な構成で量産性に影響を及ぼすことがなく、さらに高精度に方位を測定することができる。
なお、磁気検出素子群2,30,40,50としては、フラックスゲートを用いる他に、例えば磁気抵抗素子、磁気インピーダンス素子、ホール素子等を用いる事が出来る。
本発明の実施の形態となる、磁気方位測定装置の概略構成を示すブロック図である。 磁気方位測定装置の詳細な構成を示す回路図である。 磁気方位測定装置で用いる磁気検出素子群の配置図である。 磁気検出素子の詳細な構成を示す図である。 励磁磁界の変動を示す図である。 磁気コアのB−H特性図である。 外部磁界の影響を受けた磁気コアのB−H特性図である。 円周状に配置した磁気検出素子を示す図である。 磁気検出素子の出力をスキャンした波形図である。 磁気検出素子群の第1の他の具体例の外観図である。 第1の他の具体例の等価回路図である。 磁気コアの周囲に形成されるコイルの形状を示す拡大図である。 磁気検出素子群の第2の他の具他例の外観図である。 第2の他の具体例の分解図である。 第2の他の具体例の等価回路図である。 薄膜プロセスにより磁気コアの周囲に形成されるコイルの形状を示す拡大図である。 磁気検出素子群の第3の他の具他例の外観図である。 第3の他の具体例の分解図である。 第3の他の具体例の等価回路図である。 薄膜プロセスによる磁気検出素子の形成を説明するための図である。 棒状コイルとトロイダルコイルの構成を示す外観図である。 (a)は、トロイダルコイルを薄膜形成する際の下層導体の形状を示す図であり、(b)は、トロイダルコイルを薄膜形成する際の磁性体コアの形状を示す図であり、(c)は、トロイダルコイルを薄膜形成する際の上層導体の形状を示す図である。 薄膜プロセスにより形成されるトロイダルコイルを示す外観図である。 薄膜プロセスにより形成されたトロイダルコイルを所定方向から見たときの断面図である。 (a)は、図22(a)の一部拡大図であり、(b)は、図22(c)の一部拡大図である。
符号の説明
1 磁気方位測定装置、2 磁気検出素子群、3 検出・増幅回路、4 磁気検出部、5 制御部、6 スイッチング回路、7 同期検波回路、8 増幅回路、9 条件判断回路、10 出力インターフェース回路、11 発振器、12 分周回路、13 ドライブ回路、14 電子スイッチ部、15 エンコーダ

Claims (8)

  1. 環状の磁気コアの周囲に導電線を螺旋状に巻回してなる磁気検出素子において、
    上記磁気コアの内周側の導電線の線幅よりも外周側の導電線の線幅が幅広に形成されていることを特徴とする磁気検出素子。
  2. 上記磁気コアの内周側で隣接する導電線同士の間隔と、上記磁気コアの外周側で隣接する導電線同士の間隔は等しくなることを特徴とする請求項1記載の磁気検出素子。
  3. 上記磁気コアの周囲に螺旋状に巻回される導電線の線幅は、隣接する導電線の間隔が上記磁気コア全周にわたって等しくなるように、上記磁気コアの内周側から外周側にゆくにしたがって広く形成されることを特徴とする請求項1記載の磁気検出素子。
  4. 上記磁気コア及び上記導電線は、非磁性基板上に薄膜プロセスにより形成されることを特徴とする請求項1記載の磁気検出素子。
  5. 磁気コアと導電線からなり指向性を有する2個以上の磁気検出素子を、それらの指向性が異なるように一定規則で等間隔に配置し、上記各々の磁気検出素子における磁気コアを共通化して環状とした磁気検出手段と、
    上記磁気検出手段の各磁気検出素子からの電磁変換出力を順次スイッチングして取り出す取り出し手段と、
    上記取り出し手段により順次スイッチングされて取り出された上記電磁変換出力が所定の条件となったか否かを判断する条件判断手段と、
    上記条件判断手段の判断結果に基づいて磁気方位情報を出力する方位情報出力手段とを備え、
    上記磁気検出手段は、環状の磁気コアの周囲に導電線を螺旋状に巻回してなり、上記磁気コアの内周側の導電線の線幅よりも外周側の導電線の線幅が幅広に形成されていることを特徴とする磁気方位測定装置。
  6. 上記磁気検出手段は、上記磁気コアの内周側で隣接する導電線同士の間隔と、上記磁気コアの外周側で隣接する導電線同士の間隔は等しく形成されてなることを特徴とする請求項5記載の磁気方位測定装置。
  7. 上記磁気検出手段は、上記磁気コアの周囲に螺旋状に巻回される導電線の線幅が、隣接する導電線の間隔が上記磁気コア全周にわたって等しくなるように、上記磁気コアの内周側から外周側にゆくにしたがって広く形成されてなることを特徴とする請求項5記載の磁気方位測定装置。
  8. 上記磁気検出手段は、上記磁気コア及び上記導電線が、非磁性基板上に薄膜プロセスにより形成されてなることを特徴とする請求項5記載の磁気方位測定装置。
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