JP2005291116A - ウォーターポンプ用インペラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウォーターポンプの樹脂インペラとボス部において、製造又はポンプ作動時における熱伸縮による樹脂インペラの耐久性低下を防止すること。
【解決手段】 貫通孔1aを有する回転中心部1の周囲に羽根部が形成された合成樹脂製のインペラ本体Aと、円筒状部3の外周に鍔状部4が形成された金属製のボス部材Bとからなること。前記インペラ本体Aの貫通孔1aと前記円筒状部との間にはクリアランスcが設けられるとともに、前記インペラ本体Aの裏面側と前記鍔状部4の上面4aとは係止部5にて係止固定されてなること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウォーターポンプの樹脂インペラとボス部において、製造又はポンプ作動時における熱伸縮による樹脂インペラの耐久性低下を防止することができるウォーターポンプ用インペラに関する。
自動車等のエンジン冷却水を循環させるためのウォーターポンプにおいて、従来からインペラは樹脂で成形されており、下記特許文献1(特許2768818)に記載されている技術では、シャフトに圧入固定される金属筒のまわりに、シャフトよりも熱膨張係数の低い樹脂ないし複合樹脂がインサート成形した技術が提案されている。また、下記特許文献2(特開2003−3991)においては、樹脂とインサート成形される金属筒(金属製ボス)に円周ボス部、軸周支持ボス部、軸方向支持面等を有する構造としており、樹脂部との軸方向、周方向を確実に固定し、且つ回転中心部の強度をあげることができる。
特許2768818号 特開2003−3991
特許文献1では、インサート成形したインペラにおいて、インペラ本体は、シャフトに取付けられる際に、金属筒とシャフトとの圧入によって、シャフトに固定される。この圧入によって、金属筒から樹脂により成形されたインペラ本体の回転中心部に応力負荷が加わる。この応力負荷は、金属筒をシャフトに圧入するときに発生する挿入応力負荷であり、またシャフト圧入後には、金属筒が金属塑性変形を起こすことにより、樹脂部への残留応力負荷等も生じる。
上記応力負荷によって、樹脂で成形されたインペラ本体の回転中心部の樹脂部が充分に耐えることが困難となり、その樹脂部にクラックが入るおそれがある。また、ウォーターポンプ用インペラは、使用環境において、温度差が大きく変化するため、樹脂のインペラ本体と、金属筒との線膨張率の差異により、発生する冷熱応力負荷によって、インペラ本体の回転中心の樹脂部が充分に耐えることが困難となり、その樹脂部にクラックが入るおそれがある。
よって、インペラの樹脂部にクラックが発生する問題点に対応するために、インペラ本体の回転中心部の樹脂部が充分に耐えうる樹脂材料の採用しなければならなくなり、インペラ自体のコストが高くなってしまう。さらに、金属筒の肉厚を厚くし、インペラをシャフトに圧入する際の挿入応力負荷によって金属筒の塑性変形量を小さくすることも考えられるが、肉厚を厚くすることで、インペラ本体の径も大きくなり、金属筒自体のコストが高くなってしまう。また、特許文献2(特開2003−3991)によって、上記特許文献1の課題は解決されたものであるが、金属筒(金属製ボス)の形状に特性を持たせたものであるために、多少、加工工数が増加し、インペラ自体がコストが高くなってしまうものである。
本発明が解決しようとする技術的課題(目的)は、上記の課題を解決するため、コストを高くすることなく、より耐久性を向上することができるインペラ構造を提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、合成樹脂からなり貫通孔を有する回転中心部の周囲に羽根部が形成されたインペラ本体と、円筒部の外周に鍔部を有するボス部材とからなり、前記インペラ本体の貫通孔と前記円筒部との間にはクリアンスが設けられるとともに、前記インペラ本体の裏面側と前記鍔部とは係止部を介して固定されてなるウォーターポンプ用インペラとしたことにより、上記課題を解決したものである。
また上記構成において、前記係止部は、鍔部とインペラ本体裏面側のいずれか一方側に突起部が形成され、他方側には該突起部が挿入する溝状部が形成されたり、前記インペラ本体の貫通孔の内周側とボス部材の円筒部の外周側には、連続する凹凸面が形成されて両凹凸面がかみ合うように装着されたり、前記インペラ本体は、ボス部材に嵌合される止め輪にて固定されたり、前記インペラ本体は、ボス部材の一部に塑性変形部を形成して固定されてなるウォーターポンプ用インペラとしたことにより、上記課題を解決したものである。
請求項1の発明によれば、ボス部材に駆動用のシャフトを圧入することによって、ボス部材が外方に膨張しても樹脂製のインペラ本体には残留応力負荷が加わることがない。そのためにインペラの樹脂材の強度を高くする必要がないし、インペラ本体の回転中心部の径方向の肉厚を必要以上に厚くする必要がなく、ひいてはインペラ本体の設計自由度が増し、コストを低減できる。また、作動環境における大きな温度変化による熱伸縮により、インペラ本体とボス部材とが相互に圧力を及ぼしあうことも防止でき、特に、樹脂製のインペラ本体のクラック及びそれによる破壊を防止することができる。
請求項2の発明によれば、係止部は、凸状部と凹状部による構成なので、係止が確実に行なわれる。しかも、係止部の構造が極めて簡単なものであり、製造が容易にできるものである。請求項3の発明によれば、係止部とともに、凹凸面部により円筒状部と貫通孔ととも係止することができ、確実なる固定を実現することができる。請求項4の発明によれば、止め輪を使用することにより、インペラ本体のボス部材への抜け止めを簡単にすることができる。請求項5の発明によれば、前記インペラ本体は、ボス部材Bへの固定において、部品点数を減少させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、図1,図2に示すように、合成樹脂からなるインペラ本体Aと、金属製のボス部材Bと、前記インペラ本体Aとボス部材Bとを係止する係止部5とから構成される。そのインペラ本体Aは、回転中心部1の周囲に羽根部2が形成されたものである。前記インペラ本体Aの回転中心部1には、図1(B)に示すように、貫通孔1aが形成され、前記ボス部材Bの円筒状部3が挿入して装着される。
そのインペラ本体Aの羽根部2は、円板状の羽根部支持台2aに放射状に複数の羽根片2b,2b,…が形成されている。前記羽根部支持台2aは、略円板状をなし、前記回転中心部1は、前記羽根部支持台2aの中心に向かって略円錐状に膨出形成されたものである。そして、前記インペラ本体Aの回転中心部1の肉厚は、表面側よりも裏面側ほど肉厚が厚くなる。
次に、ボス部材Bは、前述したように金属製であり、図1(B),図2(B)に示すように、円筒状部3と、鍔状部4とから構成されている。その円筒状部3は、ポンプの駆動軸が装着される軸孔が形成された中空管状をなしている。その円筒状部3と鍔状部4は一体成形されたり、或いは相互に別部材として形成され、溶接等の固着手段を介して固着されることもある。また、前記鍔状部4は、前記円筒状部3の軸方向端部箇所からその円筒状部3の外方で且つ直径方向に延びるようにして形成されたものである。
また、前記円筒状部3には、鍔状部4が形成されている側とは反対側となる付近に円周状の溝条3aが形成されている。該溝条3aには、後述する止め輪8aが装着される。その溝条3aの位置は、前記鍔状部4の上面4aにおけるインペラ本体Aとの接触面を基準にして、貫通孔1aの軸方向長さと同じか、もしくはそれより僅かに長くなる位置に存在する。その鍔状部4の上面4aは、前記インペラ本体Aの羽根部2の裏面側と接触する側の面である。
そのインペラ本体Aの回転中心部1における貫通孔1aに、前記ボス部材Bの円筒状部3が挿入するものであるが、その挿入した状態において、図8(A)に示すように、クリアランスcが存在する。すなわち、インペラ本体Aの貫通孔1aの内径DA は、ボス部材Bの円筒状部3の外径DB よりも大きく、DA >DB である。しかし、このクリアランスcは、合成樹脂からなるインペラ本体Aと金属からなるボス部材Bの熱伸縮率の差が考慮されて設定されるものである。
具体的には、製造組立時やポンプ作動時における環境の温度により、貫通孔1aと円筒状部3とが熱膨張率又は熱収縮率との差異により、相互に圧力がかからない程度で、前記内径DA 及び外径DB が設定され、適正なクリアランスcを生じさせるようにしている。通常の温度(常温)では、インペラ本体Aの貫通孔1aにボス部材Bの円筒状部3が円滑に挿入できる程度のクリアランスcが好ましく、ガタを感じる程度よりも以下のクリアランスcとし、あまり大きなクリアランスcとはしない。
次に、係止部5は、前記インペラ本体Aとボス部材Bとを相互に固定する役目をなすものである。その係止部5は、図2(A)に示すように、凸状部5aと凹状部5bからなり、その凸状部5aと凹状部5bのいずれか一方が前記インペラ本体Aの裏面側に形成され、他方がボス部材Bの鍔状部4に形成されている。前記インペラ本体Aの裏面側は、前記羽根部2の羽根部支持台2aの裏面側のことである。またボス部材Bの鍔状部4のインペラ本体Aとの当接面は、鍔状部4の上面4aから円筒状部3が形成されている側面となる。そして、インペラ本体Aの貫通孔1aにボス部材Bの円筒状部3が挿入され、インペラ本体Aの背面側と、ボス部材Bの鍔状部4とが当接して前記凸状部5aと凹状部5bとが係止する構成となっている〔図1(A)参照〕。
この係止部5の凸状部5aは突起形状に形成されたものであり、また凹状部5bは溝形状に形成されたものである。そして、突起形状の凸状部5aが溝形状の凹状部5bに挿入することで、両者は係止し、インペラ本体Aとボス部材Bとが回転方向において相互に係止し、固定されるものである。この係止部5における凸状部5aと凹状部5bとは、平面形状がともに同一の形状に形成されている。そして、その係止部5には、種々のパターンが存在する。ここでは、図1,図2に示すように、ボス部材Bの鍔状部4の上面4aに凸状部5a,5a,…が形成され、インペラ本体Aの裏面側に凹状部5b,5b,…が形成されるものとして説明する。
まず第1パターンでは、図2に示すように、凸状部5a及び凹状部5bは、共に円周方向に沿って円弧線状に形成されたものである。まず、鍔状部4の上面4aにおいて、その直径方向における適宜の位置で複数の凸状部5a,5a,…が円周を形成するようにして配置形成されている。また、インペラ本体Aの背面側には、前記凸状部5a,5a,…に対応する位置に、その凸状部5a,5a,…と同一数の凹状部5b,5b,…が形成されている。図2では、凸状部5a及び凹状部5bは、それぞれ4個形成されている。その凸状部5a及び凹状部5bは、ともに円弧線状に形成されたものであり、凸状部5aが凹状部5bに正確に挿入できるように形成されている。すなわち、凸状部5aと凹状部5bとの挿入状態はガタがないことが好ましい。
次に、係止部5の第2パターンは、図3に示すように、複数の略直線状の凸状部5a,5a,…がボス部材Bの中心から直径方向に沿って放射状に形成され、同様に複数の直線状の凹状部5b,5b,…がインペラ本体Aの背面側に放射状に形成されたものである。また、係止部5の第3パターンでは、図4に示すように、前記第1パターンの円弧線状の凸状部5a及び凹状部5bと、第2パターンの直線状の凸状部5a及び凹状部5bとが混在して形成されたものである。具体的には、円周方向に配置された円弧線状の凸状部5a,5a,…のそれぞれの間に直線状の凸状部5a,5a,…が形成されたものである。また凹状部5bについても、前記凸状部5aと同様の配列となっている。
また、上述したタイプでは、凸状部5a,5a,…がボス部材Bに形成され、凹状部5b,5b,…がインペラ本体Aに形成されているが、図5,図6に示すように、凸状部5a,5a,…がインペラ本体Aに形成され、凹状部5b,5b,…がボス部材Bに形成されることもある。この場合、ボス部材Bに形成される凹状部5bは、鍔状部4を貫通孔形状としても構わない。そして、係止部5の凸状部5a又は凹状部5bは、前記ボス部材 Bの鍔状部4に対してボスを構成す円筒状部3とともにプレスによる一体成形で行なわれるものである。同様に、インペラ本体A側においても、羽根部2とともに凸状部5a又は凹状部5bがプレス加工にて一体的に形成されるものである。このようにして成形することが、生産効率を向上させることができる。
次に、前記インペラ本体Aのボス部材Bからの軸方向における外れ止構造について説明する。この外れ止構造は、円筒状部3に外れ止部8を設けるものであって、その外れ止部8には、2つのタイプが存在する。まず第1タイプは、図1(A)に示すように、前記ボス部材Bの円筒状部3に、インペラ本体Aを装着後に止め輪8aが装着される、前記インペラ本体Aの回転中心部1の軸方向端面が前記止め輪8aにて押さえられるものである。具体的には、円筒状部3に形成された前記溝条3aにサークリップ等の止め輪8aが嵌め込まれ、前記インペラ本体Aの回転中心部1の軸方向端面と前記サークリップとを突き合わせることで、インペラ本体Aをボス部材Bに軸方向に固定させ、インペラ本体Aがボス部材Bから抜け出さないようにする。
次に、固定構造の第2タイプは、図9に示すように、ボス部材Bの円筒状部3にインペラ本体Aを装着し、その円筒状部3の上端を塑性変形による塑性変形部8bが形成されるものであって、この塑性変形部8bによりインペラ本体Aの外れ止部8とする。この塑性変形部8bは、具体的には、円筒状部3の軸方向端部を直径方向の外方に拡開させるカシメ等の変形手段により形成されるものである。なお、図10はポンプケーシング10のシャフト9に本発明のインペラが装着された状態図である。
次に、本発明による組付について説明する。まず、金属製のボス部材Bにシャフト9が圧入固定され、そのボス部材Bの円筒状部3がインペラ本体Aの回転中心部1の貫通孔1aに挿入される。該貫通孔1aの内径と、ボス部材Bの円筒状部3との間のクリアランスc(隙間)は、人手でボス部材Bの円筒状部3にインペラ本体Aを押圧することで挿入、セットできる程度のクリアランスである。
次に、セットする上で、ボス部材Bの鍔状部4の上面4aに形成された係止部5の凸状部5a,5a,…、前記インペラ本体Aの裏面側、すなわち羽根部支持台2aの裏面側に形成された係止部5の凹状部5b,5b,…にそれぞれの位置を一致させ、挿入係止させて、インペラ本体Aとボス部材Bとを回転(周)方向に固定させ、インペラ本体Aをボス部材Bに対して周方向にずれないようにすることができる。
そして、前述したように、ボス部材Bの円筒状部3に形成された溝条3aにサークリップ等の止め輪8aを嵌め込ませて、外れ止部8を構成しインペラ本体Aがボス部材Bから抜け出さないようにする。或いは、円筒状部3の軸端を拡開する等して塑性変形部8bを形成してインペラ本体Aの外れ止部8とすることもある。この塑性変形部8bは、前記円筒状部3の軸端にスリットを周方向複数箇所設け、駆動用のシャフト9にボス部材Bを圧入固定し、ボス部材Bの鍔状部4の上面4aの凸状部5aにインペラ本体Aの羽根部支持台の裏面の溝に合わせてセットし、ボス部材Bの上端をカシメ固定し、カシメによってインペラ本体Aがボス部材Bに対して軸方向に抜けないようにすることができる(図9参照)。
その外れ止部8の第2タイプは、第1タイプ同様に、ボス部材Bとインペラ本体Aに適度なクリアランスc(隙間)を設けておくことができるため、冷熱応力負荷の影響を受けないことから、高価な材料とすることなく、構造も簡単である。コストダウンが図れる。また、外れ止部8の第2タイプは、サークリップ等の止め輪8aによる固定でないため、部品数が減らすことができ、しかもコストダウンが図れる。このように、インペラ本体Aとボス部材Bとは、係止部5を介して周方向に相互に固定し、且つ軸方向においては、止め輪8aによる固定や、カシメによる塑性変形部8bによる固定とし、インペラ本体Aとボス部材Bとの固定手段の種類が増え、設計の自由度を高めることができる。
次に、本発明の第2の実施形態では、図7(A),(B)に示すように、インペラ本体Aの貫通孔1aと、ボス部材Bの円筒状部3とが凹凸面部6によりかみ合いながら周方向に相互に拘束しあうものである。そのインペラ本体Aの回転中心部1の貫通孔1aの内周側面に内周凹凸面6aが形成され、ボス部材Bの円筒状部3の外周側面に外周凹凸面6bが形成されたものであり、図7(C)に示すように、両凹凸面6a,6b同士がかみ合うようにしながらインペラ本体Aの貫通孔1aにボス部材Bの円筒状部3が挿入する。
このときにも貫通孔1aと円筒状部3との間には、図7(D)に示すように、クリアランスcが存在している。この凹凸面部6は、セレーションタイプ或いはスプラインタイプ等が存在する。そして、この凹凸面部6と前記係止部5によりインペラ本体Aとボス部材Bとは2箇所の位置で固定される構造となるため、相互の周方向の拘束をより強固にすることができる。
以上のような固定手段によって固定されるボス部材Bとインペラ本体Aにおいて、前述したように、ボス部材Bの円筒状部3がインペラ本体Aの貫通孔1aに挿入された状態で、クリアランスcが生じるようにしており、且つインペラ本体Aとボス部材Bとの周方向の固定は、凸状部5aと凹状部5bとからなる係止部5により行なわれている。このような構成によって、前記ボス部材Bに予めポンプの駆動用のシャフト9を圧入した場合に、そのボス部材Bが外方に拡がるように膨張するが、インペラ本体Aの貫通孔1aとボス部材Bの円筒状部3との間には前記クリアランスcが存在するので、前記インペラ本体Aには、円筒状部3の塑性変形よる残留応力負荷や、挿入応力負荷が加わらない。それゆえに、前記インペラ本体Aの材質である樹脂材の強度を高くする必要がない。また、前記インペラ本体Aの回転中心部1の径方向の肉厚を必要以上に厚くする必要もないのである。
また、回転中心部1の貫通孔1aの内径DA と、ボス部材Bの円筒状部3の外径DB との間のクリアランスc(隙間)は、ウォーターポンプの使用温度の上限と下限の温度差によって生じる熱伸縮による寸法差を考慮した寸法としているため、温度差によって生じる樹脂材製のインペラ本体Aと、金属製のボス部材Bとの線膨張率の差異により発生する冷熱応力負荷の影響を受けない。すなわち、図8(B)に示すように、インペラ本体Aの回転中心部1が熱膨張により、貫通孔1aの内周面がボス部材Bの円筒状部3の外周面に接近しても、両者間にはクリアランスcによる余裕があり、相互に軽く接触する程度であり、合成樹脂からなるインペラ本体Aと金属からなるボス部Bの熱伸縮による変形の影響を防ぎ、耐久性の向上が図れるものである。このことから、従来のインサート成形の成形収縮がなく、インペラ本体Aを線膨張率を配慮した樹脂を採用する必要がない。
以上のことから、ボス部材Bも必要以上に肉厚の厚いものにすることが無いため、インペラ自体のコストを材料費の面から低減することができる。また、ボス部材Bは、安価な金属製板材(冷間圧延鋼板等)でよく、構造も複雑でなく加工箇所も少ないため、大幅なコストダウンが可能である。さらに、インペラ本体A及びボス部材Bの重量も軽減させることができる。
(A)は本発明の第1実施形態の縦断側面図、(B)はインペラ本体とボス部材とが分離された状態の縦断側面図である。 (A)は第1実施形態におけるインペラ本体の斜視図、(B)は第1実施形態におけるボス部材の斜視図である。 (A)は第1実施形態における第2タイプの係止部を設けたインペラ本体の裏面図、(B)は第2タイプの係止部を設けたボス部材の正面図である。 A)は第1実施形態における第3タイプの係止部を設けたインペラ本体の裏面図、(B)は第3タイプの係止部を設けたボス部材の正面図である。 (A)は第1実施形態における第2タイプの縦断側面図、(B)はインペラ本体とボス部材とが分離された状態の縦断側面図である。 (A)は第1実施形態における第2タイプの斜視図、(B)は第1実施形態におけるボス部材の斜視図である。 (A)は本発明の第2実施形態におけるインペラ本体の斜視図、(B)は第2実施形態におけるボス部材の斜視図、(C)はインペラ本体の貫通孔にボス部材の円筒状部が挿入した状態を示す断面図、(D)は(C)の要部拡大図である。 (A)は本発明のクリアランスを示す要部拡大図、(B)はクリアランスの作用を示す拡大図である。 本発明において外れ止部の第2タイプを示す縦断側面図である。 ポンプケーシングに本発明を装着した縦断側面図である。
符号の説明
A…インペラ本体、B…ボス部材、1…回転中心部、1a…貫通孔、3…円筒状部、
4…鍔状部、4a…上面、5…係止部、5a…凸状部、5b…凹状部、6…凹凸面部、
8…外れ止部、8a…止め輪、8b…塑性変形部、c…クリアランス。

Claims (5)

  1. 貫通孔を有する回転中心部の周囲に羽根部が形成された合成樹脂製のインペラ本体と、円筒状部の外周に鍔状部が形成された金属製のボス部材とからなり、前記インペラ本体の貫通孔と前記円筒状部との間にはクリアランスが設けられるとともに、前記インペラ本体の裏面側と前記鍔状部の上面とは係止部にて係止固定されてなることを特徴とするウォーターポンプ用インペラ。
  2. 請求項1において、前記係止部は、鍔状部とインペラ本体裏面側のいずれか一方側に凸状部が形成され、他方側には該突起部が挿入する凹状部が形成されてなることを特徴とするウォーターポンプ用インペラ。
  3. 請求項1又は2において、前記インペラ本体の貫通孔の内周側とボス部材の円筒状部の外周側には、連続する凹凸面部が形成されて両凹凸面部がかみ合うように装着されてなることを特徴とするウォーターポンプ用インペラ。
  4. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記インペラ本体は、ボス部材に嵌合される止め輪にて固定されてなることを特徴とするウォーターポンプ用インペラ。
  5. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記インペラ本体は、ボス部材の一部に塑性変形部を形成して固定されてなることを特徴とするウォーターポンプ用インペラ。
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