JP2005290989A - 圧縮機設備の統合制御盤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数台の圧縮機およびヘッダーからなる圧縮機設備10と、圧縮機設備10から圧縮空気が供給されて稼動する各種機器が接続された工場側設備20とを備えたプラントにおける、圧縮機の台数を制御する統合制御盤100が、必要な圧縮機の台数をヘッダーの圧力から演算する台数制御手段と、工場の製造スケジュールに応じて予め設定してある圧縮機の最低台数および各圧縮機の設定値を自動で切り替えるスケジュール手段と、工場側設備の末端の圧力を取得する末端圧力入力手段と、工場側設備の末端辰力を制御する末端圧力制御手段とを統合して備える。
【選択図】 図8
Description
しかしながら、従来の台数制御盤やスケジュール盤では、圧縮機設備としての省力化は考えていても、工場側設備まで含めた本当の意味での設備全体としては、省力化は考えられていなかった。
また、通常は同一メーカーの圧縮機についての制御は行われているが、他メーカーの圧縮機を接続して制御する、というようなことは行われていなかった。
圧縮機設備10の下流側に工場側設備20があり、それらは複数のショップ21,31,41,・・・からなる。ここでショップとは、工場側設備20の中の配管ごとやある一塊の設備ごとの、製造に関わる1単位のことを言う。この図では、ショップ21についてのみ説明するが、そのショップ21には例えばショップ単位流量計22、送気調節弁23、管末圧力計24等のフィールド機器が接続されている。
ここで、工場側設備20のショップ21の末端圧制御を行いたい場合には、圧力計24と調節弁23との間に別途PID調節計25を接続してPIDループを作成して制御していた。
また、配管13に接続された圧縮機のように、メーカーAの圧縮機A4,メーカーBの圧縮機B3,メーカーCの圧縮機C1,メーカーDの圧縮機D1のように、別々のメーカーの圧縮機が同じ圧縮機群として接続されている場合には、メーカー製の台数制御盤などは他のメーカーの圧縮機までは通常制御していないため、圧縮機ごとにそれぞれ独自の制御を行っていた。
なお、台数制御盤A11とB11は、ヘッダー圧力計16とも接続されており、このヘッダー圧力計16における圧力を監視して、圧縮機への指示を出している。
ここで、必要台数演算部2−3では、ヘッダー圧力とその上下限値とを比較し、圧縮機の起動・停止を判断するようなアルゴリズムが使用されていることが多い。
また、図4は図1に図示しないメンテナンス盤の行う処理を示す機能ブロック図である。図中、4−2は圧縮機が起動中か停止中か等の状態を取り込む圧縮機状態入力部、4−3は圧縮機メンテナンス情報収集部、4−1はその状態を表示したりある時期になったら情報をリセットしたりする表示操作部である。
さてここで、図1,図5および図6を見るとわかるように、圧縮機設備10と工場側設備20とは何の関連もなくそれぞれ個別の制御を行っている。
しかし、それぞれの台数制御盤や圧縮機の目標値や上下限値を同じ値に設定すると、すなわち、台数制御盤A11,B11および圧縮機A4,B3,C1,D1の目標設定値をすべて0.6MPaとすると、それぞれがヘッダー15への供給圧力を0.6MPaに維持するように制御しようとして、制御干渉を起こすことが考えられる。例えば、ヘッダー圧力計16の測定値が0.6MPaまで到達していない場合にはそれぞれが圧縮機を起動しようとしてしまい、それによりヘッダー圧力計16の測定値が0.6MPaを超えた場合には今度は一斉に圧縮機を停止してしまう、というような制御干渉が起こることが考えられるのである。
このような従来の圧力推移状態を図示したものが、図7である。図7は、横軸が時間、縦軸がヘッダー圧力計16の測定値である。これを見てもわかるように、従来の方式では圧力変動が大きく、工場の操業上は問題が無くても省エネの観点からは無駄なエネルギーが使われていた。
さらに、どんなに圧力供給量が必要以上に多かったとしても、ヘッダー15の目標設定圧力は意図的に人が変更しないと変えることはできないため、通常は最初に設定した値のまま運転が続けられ、それ以上省エネにつながるような制御をすることは不可能である。
しかしながら、工場側設備20への圧縮空気の供給が不足したのでは正常な工場運転ができなくなってしまうので、従来のような方式ではヘッダー15の目標設定圧力は余裕を持って設定せざるを得ないため、ますます省エネには結びつかない。
さらに、本発明では、上位PCや携帯電話などとの通信インタフェース部を備える。
また、工場側の末端圧力を測定して制御し、その制御結果から圧縮機設備のヘッダーの圧力目標設定値を変更することができるため、設備全体としてのきめ細かい省エネ運転を行うことができる。
図8は、本実施の形態における、複数の機種や容量が異なる圧縮機設備を用いたプラントの一例を示す概念図である。ここで、図1と同じ記号を用いたものは同じものを表すこととし、説明を省略する。本発明に係るエアー省エネ統合制御盤100は、すべての圧縮機A1〜A4,B1〜B3,C1,D1、ヘッダー15の圧力計16、工場側設備20の中のショップ21の単位流量計22、送気調節弁23、管末圧力計24等のフィールド機器など、図示しない他のショップに接続されたフィールド機器も含めてすべての計器に接続されている。
8−1は、エアー省エネ統合制御盤100の表示設定部であり、ここで全体の監視・操作を行うことを基本とする。操作は、表示設定部に取り付けられたスイッチ、ボタン、画面のタッチパネル機能などにより行うことができる。
8−2は通信インタフェース部であり、この8−2を介してイーサネット経由で上位PC等から圧縮機の監視・操作を行うことができる。また、圧力低下警報や圧縮機のメンテナンス時期の発生を電子メールとして作成し、インターネット経由でPCや携帯電話、PHS等に通知することができる。
また、ヘッダー圧力の目標値設定部8−4の目標設定値は、スケジュール指示部3−2’からの指示情報および末端圧力制御演算部6−3’からの出力とによって決定される。ここで、末端圧力制御演算部6−3’は、末端圧力入力部6−2から取り込んだ管末圧力計24の測定値と、スケジュール指示部3−2’からの末端圧力の目標設定値とにより、末端圧力のPID演算と予め設定したパターンに従うパターン制御とを行っている。また、末端圧力制御演算部6−3’の演算結果は、前記ヘッダー圧力の目標値設定部8−4だけでなく、弁出力部6−4にも出力され、送気調節弁23の開度を調節する。
そして、前記必要台数演算部2−3’、スケジュール指示部3−2’および使用可能圧縮機判定部8−5の出力が圧縮機操作部8−6に取り込まれ、圧縮機出力部2−4’へと出力される。
さらに、配管が複雑な場合などで、ヘッダー圧力だけでは工場側設備の末端側の最低圧力の補償が困難な場合などでも、台数演算用圧力判定部8−3において末端圧力入力部6−2からの管末圧力を監視して制御することにより、末端側の最低圧力を補償することができる。
さらに、工場側設備の管末圧力を測定してその末端圧制御もこの統合制御盤で行うことができるため、別途そのループに調節計などの機器を追加する必要がなくなる。
Claims (3)
- 複数台の圧縮機およびヘッダーからなる圧縮機設備と、前記圧縮機設備から圧縮空気が供給されて稼動する各種フィールド機器が接続された工場側設備とを備えたプラントにおける、前記圧縮機の台数を制御する統合制御盤であって、
必要な圧縮機の台数を前記ヘッダーの圧力から演算する台数制御手段と、
工場の製造スケジュールに応じて予め設定してある圧縮機の最低台数および各圧縮機の設定値を自動で切り替えるスケジュール手段と、
工場側設備の末端の圧力を取得する末端圧力入力手段と、
前記工場側設備の末端圧力を制御する末端圧力制御手段と
を備えることを特徴とする統合制御盤。 - 請求項1において、
前記工場側設備の末端圧力の制御状態に応じて、前記圧縮機設備のヘッダーの圧力の目標設定値を制御するヘッダー圧力目標設定手段を備えることを特徴とする統合制御盤。 - 請求項1または2において、
通信インタフェース部を有することを特徴とする統合制御盤。
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