JP2005290729A - セラミックタイル - Google Patents
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Abstract
【課題】 タイルを被施工面に接着してタイル張り施工を進める際、コーナー部や窓部材周辺等の終端部に貼り付けるタイルの加工を容易にし、切断の作業を容易にし、所望の大きさに分割可能なタイルを提供することを目的とする。
【解決手段】 セラミックタイルの裏面に直線状の案内溝が複数形成され、案内溝の開き幅は0.3mm以上3mm未満、案内溝深さは0.1mm以上1.5mm未満であり、複数の案内溝が互いに平行に配置されていることを特徴とする。特に前記案内溝は複数形成されており、複数の案内溝は平行に形成されていることが好ましい。さらに、前記案内溝を前記セラミックタイルの一方の側端部から他方の側端部に亘って形成することが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】 セラミックタイルの裏面に直線状の案内溝が複数形成され、案内溝の開き幅は0.3mm以上3mm未満、案内溝深さは0.1mm以上1.5mm未満であり、複数の案内溝が互いに平行に配置されていることを特徴とする。特に前記案内溝は複数形成されており、複数の案内溝は平行に形成されていることが好ましい。さらに、前記案内溝を前記セラミックタイルの一方の側端部から他方の側端部に亘って形成することが好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、建築物の壁面や床面に使用する、陶磁器やガラスにて製造されるタイルに関する。
従来、タイルを被施工面に接着してタイル張り施工を進める際、コーナー部や窓部材周辺等の終端部では端部処理を行う場合がある。一般的に端部処理は、タイルよりも短い幅の被施工面にタイルが収まるように、タイルをカットして得られるタイル片を貼着する。タイルのカットには、ディスクグラインダーや、直線状のノッチを形成後に押し割りができるタイルカッターを使用する。ディスクグラインダーは比較的簡便に加工が可能ではあるが、粉塵の発生があり作業環境を悪化させる。また、上記タイルカッターの使用は作業者の熟練が必要であるために必ずしも普及されているとはいえない。
ところで、タイル貼着作業を簡便にするために、複数のタイルを連結紙や樹脂等で連接したタイルユニットが提案されている。タイルを1枚1枚貼り付ける作業に比べて、ユニット数だけの貼り付けで済むため、施工の手間は低減される。1ユニットでカバーできる被施工面積が大きいため、施工面積に合わせて適宜分割可能なタイルユニットが提案されている。(例えば、特許文献1および2参照。)
特許文献1に記載のタイルユニットは、複数のモザイクタイル部と目地案内溝部とが一体に成形されたタイルユニットであって、タイルユニット表面の目地案内溝に沿って分割することが可能となっている。また、特許文献2に記載のタイルユニットは、複数のタイル片の側面同士が突き合わされて融着により結合されたタイルユニットであって、目地部に相当する融着部分に沿って容易に分割することが可能となっている。これらのような構成のタイルユニットを使用する場合、被施工面の終端部においては、タイル部の大きさが小さいタイルユニットでは目地部を分割することで被施工面のサイズに収めることを目的としているが、タイル部が大きいタイルユニットでは目地部以外の部位でカットしなければならないという問題があった。また、被施工面のサイズによっては、タイルのサイズと合わずに、目地部以外の部位でカットするケースが多い。目地部以外の部位でタイルをカットするためには、やはり上述したようなグラインダーやタイルカッター等の工具を使用しなければならない。
特開平7−127220号公報
特開平8−302962号公報(第3頁)
これらの工具を利用してタイルをカットする際には、切断部の直線性や寸法精度を一定水準以上に確保するため、定規等を当ててから切断作業に移る。被施工面の幅を測定し、その幅に合わせてタイル表面に定規を当ててから切断するという作業はタイル処理枚数に応じて作業負荷もそれだけ多くなるという問題を有する。本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、切断の作業を容易にし、所望の大きさに分割可能なタイルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、セラミックタイルの裏面に、切断ノッチを形成するための直線状の案内溝が複数形成され、複数の案内溝が互いに平行に配置されており、前記案内溝が切断ノッチ形成のための工具の刃のガイドとなることを特徴とするセラミックタイルを提供する。セラミックタイル裏面にこのような案内溝を形成することによって、タイルカッターの刃が案内溝に収まり、その結果、案内溝が刃のガイドの役割を果たす。そのため、定規等を当てなくても直線のノッチを形成でき、ノッチ形成箇所のみ、割断することが可能となる。なお、上記案内溝サイズにおいてはセラミックタイルの曲げ強度には影響されない。よって、複数の案内溝を形成してあっても、目的部位のみが割断可能となる。
以上の効果は、セラミックタイル表面に切断ノッチ(傷)を形成させるタイプのタイルカッターにおいて特に有効である。
以上の効果は、セラミックタイル表面に切断ノッチ(傷)を形成させるタイプのタイルカッターにおいて特に有効である。
また、本発明によれば、前記案内溝の断面形状は、U字、半円、1/3円、台形から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。このような形状とすることにより、タイルカッターの刃が案内溝の中央に安定して当接され、切断時の直線性が高くなるばかりでなく、セラミックタイルの製造時において、プレス成型の際に脱型が容易となるので好ましい。
また、本発明によれば、案内溝の開き幅は0.3mm以上3mm未満、案内溝深さは0.1mm以上1.5mm未満であることを特徴とし、また、複数の案内溝の間隔は、3mm以上であることを特徴とする。さらに、本発明によれば、前記セラミックタイルは略方形であって、前記案内溝は前記セラミックタイルの裏面の短辺に略平行に配置されていることを特徴とする。
ここで、案内溝の開き幅とは、案内溝の長手方向に対する垂直断面における、セラミックタイル表面における案内溝の開口幅のことを指す。案内溝の側面とセラミックタイル表面との境界が、例えば角が取れて丸くなっている等で不明確な場合は、表面から深さ0.1mmにおける開口幅を便宜上案内溝の開き幅としても良い。
このようにすることで、被施工面の幅に応じて精度良く直線状に割断できる。また、案内溝が等間隔で平行に設けられていることにより、案内溝がメモリの役割を果たすことになるため、採寸のためのメジャーやスケールが不要となる。したがって、ペン型のタイルカッター等を使用すれば、被施工面に本発明のタイルをあてがって、その場で割断したい部位の案内溝に傷を入れることが可能となる。
さらに、本発明によれば、前記案内溝が前記セラミックタイルの一方の側端部から他方の側端部に亘って形成することにより、確実に直線的に割断することが可能となる。
本発明によれば、切断の作業を容易にし、所望の大きさに分割可能なタイルを提供することが可能となる。
以下に、本発明の具体的な実施形態について、図に基づき説明する。
図1は本発明のセラミックタイルの一例を示す底面図である。45二丁厚さ6mmの裏足のないせっ器質タイル1において、タイル短辺に平行な直線状の複数の案内溝2が端部まで形成されている。
図1は本発明のセラミックタイルの一例を示す底面図である。45二丁厚さ6mmの裏足のないせっ器質タイル1において、タイル短辺に平行な直線状の複数の案内溝2が端部まで形成されている。
本発明のセラミックタイルの使用方法について説明する。タイル貼り付け作業において被施工面にタイルを貼り進めていくと、端部にタイル幅よりも狭い隙間が生じる場合がある。このような部位にタイルを貼るために、タイルを適当な幅に切断する作業が必要となる。タイルの切断は次のように行う。まず、本発明のセラミックタイルを被施工面にあてがう。その際、本発明のセラミックタイルは表面を被施工面に向ける。次に、被施工面の幅に合わせて切断部位を決める。切断したい部位に最も近く、かつ、本発明のセラミックタイルが被施工面に収まる幅となるような部位の案内溝に、切断ノッチ形成のための工具にて切断ノッチ(傷)を入れる。タイルカッターにペン型のものを使用すれば、本発明のセラミックタイルを被施工面にあてがったまま適当な部位の案内溝に傷を入れることが可能である。なお、案内溝を選定した後に、他の場所に移して傷を入れても良い。いずれにおいても、傷を入れる際は、案内溝に沿ってカッターの刃を滑らせて移動することができるので、定規を使用せずとも直線の傷を入れることが可能である。傷を入れた後は、従来どおり、押し割り機などで割断する。以上のような方法で切断ができるので、切断作業の時間短縮が可能となるのである。また、切断の際にサンダーを使用する時でも、スケールが不要となり、切断箇所が容易に特定できるので作業性が向上する。ここで、切断ノッチ形成のための工具には、上述のタイルカッターの他、硬質カッター、ガラス切り等が利用できる。
次に本発明のセラミックタイルの構成について説明する。
本発明のセラミックタイルは、陶磁器製、ガラス製のセラミックスからなり、施釉タイルでも無釉タイルでも利用できる。また、素地にフライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーンなどの軽量骨材や、炭化珪素などの発泡材を添加した軽量タイルも好適に利用できる。さらに、タイル表面に抗菌性や防汚性を付与するための光触媒層や、調湿機能を付与するための調湿層等の機能層を形成しても良い。
本発明のセラミックタイルは、陶磁器製、ガラス製のセラミックスからなり、施釉タイルでも無釉タイルでも利用できる。また、素地にフライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーンなどの軽量骨材や、炭化珪素などの発泡材を添加した軽量タイルも好適に利用できる。さらに、タイル表面に抗菌性や防汚性を付与するための光触媒層や、調湿機能を付与するための調湿層等の機能層を形成しても良い。
本発明においては、素地にフライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーンなどの軽量骨材を添加した軽量タイルに適用すると、次のような特異な効果をもたらす。第1に、軽量骨材自体の強度が低いため、セラミックタイル表面に傷が容易に入る。そのため、通常使用されるタイルカッター以外にも、カーバイドカッターなどでも容易に傷を付けることが可能となる。第2に、焼成時の収縮率が小さく、寸法精度が良いため、互いに平行に設けられ、等間隔に並んだ複数の案内溝が、施工上問題ないレベルでスケールの代わりとなりうる。
本例において、タイル裏面は裏足のない形状としたが、裏足の有無は特に限定されない。裏足のないタイルは合成樹脂を主成分とする接着剤で基材に貼着固定する工法において、接着剤の使用量が少なくて済むので好適に利用できる。
タイル裏面には、直線状の凹条が短側辺に平行に複数形成されている。凹条の断面形状は1/3円とした。断面形状の他の態様としては、U字、半円、台形であり、これらの断面形状のうち、溝幅が表面から深部に向けて次第に狭くなる形状が望ましい。特に、1/3円が好ましい。これらの形状は、金型や樹脂型を使用するプレス形成において、脱型が容易となる。なお、V字状の断面形状は、応力が溝の最深部に集中しタイルの強度が低下しやすいために好ましくない。
案内溝を平行に、複数形成することによって、多様なサイズのタイル片を作製することが可能となるので好ましい。本例においては案内溝の間隔を5mmとした。案内溝の間隔は狭いほうが好ましいが、強度を考慮すると、案内溝の幅よりも大きいことが望ましく、具体的には3mm以上が好ましい。ここで、案内溝の間隔とは、互いに隣接する案内溝の幅中心から幅中心までの距離を指す。
図1においては案内溝の開き幅は、0.5mmとした。案内溝の開き幅は0.3mm以上3mm未満が好ましい。0.3mm未満ではカッターの刃が案内溝の収まらず、ガイドとしては不適であり、3mm以上では、カッターの刃がぶれやすくなり、切断面の直線性が低下するため好ましくない。ここで、案内溝の開き幅とは、案内溝の長手方向に対する垂直断面における、セラミックタイル表面における案内溝の開口幅のことを指す。案内溝の側面とセラミックタイル表面との境界が、例えば角が取れて丸くなっている等で不明確な場合は、表面から深さ0.1mmにおける開口幅を便宜上案内溝の開き幅としても良い。
図1において、案内溝深さは約0.2mmである。案内溝深さは、0.1mm以上1.5mm未満が好ましい。0.1mm未満ではカッターの刃が案内溝から外れやすくなり、また、1.5mm以上ではセラミックタイルの曲げ強度が低下するため好ましくない。
より好ましい態様においては、案内溝深さが開き幅の半分以下とする。このようにすることで、プレス成型での製造が可能となる。
より好ましい態様においては、案内溝深さが開き幅の半分以下とする。このようにすることで、プレス成型での製造が可能となる。
なお、本例においては、裏足のないタイルを用いたが、本発明は裏足を備えたタイルにも適用できる。タイル裏面に裏足と前記案内溝を形成する場合、裏足は案内溝と案内溝との間に位置するように設計すればよい。このようにすることで、案内溝部位のタイル厚みが薄くなり、押し割り作業が容易になる。
案内溝の形成方法は、焼成前に形成する方法と焼成後に形成する方法とに大別できる。焼成前の案内溝形成は、プレス成型や押し出し成型による焼成前のタイル成型時に同時に形成する方法と、焼成前のタイル成型後に型押しや切削加工により案内溝を形成する方法とがある。プレス成型においては金属型や樹脂型に凸条を設けて、成型体に案内溝が形成されるようにする。焼成後の案内溝形成は、ディスクグラインダーによる切削加工によってノッチを形成する方法を挙げることができる。
本発明のセラミックタイルの他の実施形態としては、タイル短辺およびタイル長辺にそれぞれ平行な複数の案内溝が縦横に直交していても良い。このようにすることで、縦、横2方向のサイズを調整することができる。
また、本発明のセラミックタイルの他の実施形態としては、タイル裏面の周縁部には案内溝が形成されていなくても良い。特に案内溝深さが1mm近い値である場合、このような構成とすれば、接着剤を介して基材に固定した後でもタイル周縁の端面から案内溝が露出することがない。そのため、外観上好ましいばかりでなく、タイルと接着剤との界面に雨水等の侵入を防ぐことが可能となり、耐候性が低下しないという効果を奏する。
1…タイル
2…案内溝
2…案内溝
Claims (6)
- セラミックタイルの裏面に、切断ノッチを形成するための直線状の案内溝が複数形成され、複数の案内溝が互いに平行に配置されており、前記案内溝が切断ノッチ形成のための工具の刃のガイドとなることを特徴とするセラミックタイル。
- 前記案内溝の断面形状は、U字、半円、1/3円、台形から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載のセラミックタイル。
- 前記案内溝の開き幅は0.3mm以上3mm未満、案内溝深さは0.1mm以上1.5mm未満であることを特徴とする、請求項1または2に記載のセラミックタイル。
- 前記複数の案内溝の間隔は、3mm以上であることを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載のセラミックタイル。
- 前記セラミックタイルは略方形であって、前記案内溝は前記セラミックタイルの裏面の短辺に略平行に配置されていることを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載のセラミックタイル。
- 前記案内溝が前記セラミックタイルの一方の側端部から他方の側端部に亘って形成されていることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のセラミックタイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004104579A JP2005290729A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | セラミックタイル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004104579A JP2005290729A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | セラミックタイル |
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JP2005290729A true JP2005290729A (ja) | 2005-10-20 |
Family
ID=35323978
Family Applications (1)
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JP2004104579A Pending JP2005290729A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | セラミックタイル |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005290729A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008220473A (ja) * | 2007-03-09 | 2008-09-25 | Samii Kk | 遊技機の基板ケース |
JP2008220472A (ja) * | 2007-03-09 | 2008-09-25 | Samii Kk | 遊技機の基板ケース |
JP2008220474A (ja) * | 2007-03-09 | 2008-09-25 | Samii Kk | 遊技機の基板ケース |
WO2013169216A1 (en) * | 2012-04-24 | 2013-11-14 | Scg Building Materials Co., Ltd | Ceramic tile |
-
2004
- 2004-03-31 JP JP2004104579A patent/JP2005290729A/ja active Pending
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