JP2005290066A - シクロデキストリンポリマーおよびこれを利用した水の汚染度の測定方法 - Google Patents

シクロデキストリンポリマーおよびこれを利用した水の汚染度の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 新規なシクロデキストリンポリマーを提供すると共に、該シクロデキストリンポリマーを利用して、水中に含まれる塩素化物質のみを選択的に検出可能とし、該センサー機能を利用した水の汚染度の測定方法を提供する。
【解決手段】 少なくともアミノ酸と、アミノシクロデキストリンと、ヒドロキシカルボナフタレンと、ジカルボン酸またはその誘導体と、アミノ基を有するポリマーとから誘導されるシクロデキストリンポリマー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、センサーとして機能し得るシクロデキストリンポリマーおよびこれを利用した水の汚染度の測定方法に関し、より詳しくは、水道水浄化プロセスにおいて必要に応じて添加される吸着剤の添加時期、または浄水器に使用される浄水カートリッジの取り替え時期の察知を可能とするシクロデキストリンポリマーおよびこれを利用した水の汚染度の測定方法に係る。
飲料水の浄水手段として、今日まで種々の浄水器が開発されている。浄水器は、内部に浄水カートリッジが内蔵され、浄水カートリッジが汚染されてその機能を果たし得なくなったときに取り替えられる。浄水カートリッジの交換時期は、汚染度を測定することにより決定することは困難であるため、従来は一定期間の経過をもって交換時期としていた。
一方、水道水の浄化プロセスにおいては、水中に含まれる汚染物質を吸着除去するために吸着剤が添加される。しかるに、従来の浄化プロセスでは、原水に吸着剤を事前に添加しておくか、または所定時間経過後に添加する等の手段が採られており、処理水の汚染度に応じて吸着剤の投与時期および添加量を決定する方法は殆ど採られていない。
本発明者は、シクロデキストリンがその空洞内にゲスト化合物を包接し、複合体である包接化合物を形成し得ることに着目して、既に「シクロデキストリン誘導体およびこれを利用した水の汚染度の測定方法」の発明を完成し、特許出願した(特許文献1参照)。前回の発明では、ナフトール環を有するシクロデキストリンモノマーが検討され、ナフトール修飾シクロデキストリン誘導体(モノマー)が水中の塩素化物質とカビ臭物質の検出センサーとして有用であることを確認した。しかし、前回の発明では、水中に存在する蛍光物質が塩素化物質とカビ臭物質のいずれに由来するかを検出するには至っていない。
特開2001−131204号公報(全文)
本発明は、上記シクロデキストリン誘導体による汚染物質の検出力をさらに向上したシクロデキストリンポリマー及びこれを利用した水の汚染度の測定方法を提供することを目的とする。すなわち、本発明は、塩素化物質のセンサーとして機能し得るシクロデキストリンポリマーを提供すると共に、該シクロデキストリンポリマーを利用して、水中に含まれる塩素化物質を選択的に検出し、水の汚染度の測定方法を提供することを課題とする。
本発明者は、前回出願したシクロデキストリン誘導体のセンサー機能をさらに向上させる目的で、蛍光性ユニットとしてナフトールを修飾したβ−シクロデキストリン(以下「βCD」という)のポリマー化につき検討した。本発明者は、ポリアリルアミンが水溶液中で折り畳むような形をとり、ナフトール環の周囲に新たな微環境を作り出すのではないかと推測した。さらに本発明者は、α−アミノ酸のキラル炭素を利用すれば、ナフタレン環とシクロデキストリンの空孔の相対位置を制限して包接方向を微調整できるのではないかとも推測した。このような推測を基に、本発明者はさらに鋭意検討を重ねた結果、所定の構造を有するシクロデキストリンポリマーが水中に存在する塩素化物質とカビ臭物質から塩素化物質を選択的に識別し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の上記課題は、アミノ酸と、アミノシクロデキストリンと、ヒドロキシカルボナフタレンと、ジカルボン酸またはその誘導体と、アミノ基を有するポリマーとから誘導される構造を少なくとも有するシクロデキストリンポリマーにより解決できる。
本発明のシクロデキストリンポリマーは、ポリマーの一端がアミノシクロデキストリンから誘導される構造であり、他端がアミノ基を有するポリマーから誘導される構造であることが好ましい。
また、本発明のシクロデキストリンポリマーは、アミノシクロデキストリン、アミノ酸、ジカルボン酸またはその誘導体およびアミノ基を有するポリマーから誘導される構造をこの順に有し、かつヒドロキシカルボナフタレンのカルボニル基がアミノシクロデキストリンのアミノ基またはアミノ酸のアミノ基に結合された構造を有することが好ましい。
また、本発明のシクロデキストリンポリマーは、下記式(1)で表わされるデキストリンポリマーであることが好ましい。
(化1)
式(1)
Figure 2005290066
式(1)中、aおよびbは、1〜20のいずれかの整数であり、Yはポリアリルアミン、セルロース、キトサンまたはアクリルから誘導される構造であり、Xは、下記式(2)または(3)で表わされる構造である。
(化2)
式(2)
Figure 2005290066
(化3)
式(3)
Figure 2005290066
式(3)中、βCDはβ−シクロデキストリンを表わし、cは1〜20のいずれかの整数である。
また、本発明のもう一つの課題は、前記シクロデキストリンポリマーを微量の汚染物質を溶存する水中に添加して紫外線を照射し、特定波長で蛍光を発することを利用した水の汚染度の測定方法により解決することができる。
本発明の測定方法は、シクロデキストリン誘導体を微量の汚染物質が溶存する水中にさらに添加することが好ましい。
さらに本発明の測定方法は、前記シクロデキストリン誘導体として、6−デオキシ−6−(6−ヒドロキシ−1−ナフトアミド)−β−シクロデキストリン、6−デオキシ−6−(2−ヒドロキシ−3−ナフトアミド)−β−シクロデキストリン、6−デオキシ−6−[4−(6−ヒドロキシ−1−ナフトアミド)ブチルアミノ]−β−シクロデキストリンおよび6−デオキシ−6−(6−ヒドロキシ−2−ナフトアミド)−β−シクロデキストリンからなる群から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。
本発明のシクロデキストリンポリマーは、水中に含まれる塩素化物質に対してのみ、蛍光強度を減少する。これにより、本発明のシクロデキストリンポリマーによれば、水に含まれる塩素化物質を簡易かつ高感度に検出可能な水の汚染度の測定方法を提供することができる。
また、本発明の測定方法は、前記シクロデキストリンポリマーを使用する。これにより、本発明であれば、水道水の浄化プロセスにおいて、従来のように長時間と諸操作を経ることなく、光学的に汚染度を測定することにより、汚染物を迅速に特定すること、および必要に応じた吸着剤の投与が図れ、コスト的に極めて有利な検出方法を提供できる。
さらに、本発明の測定方法は、シクロデキストリン誘導体と組み合わせて使用することにより、水中に含まれる汚染物質のうち、塩素化物質かカビ臭物質かを一目して特定できる。
以下、本発明のシクロデキストリンポリマーおよびこれを利用した水の汚染度の測定方法について詳細に説明する。
[シクロデキストリンポリマー]
本発明のシクロデキストリンポリマーは、アミノ酸、アミノシクロデキストリン、ヒドロキシカルボナフタレン、ジカルボン酸またはその誘導体およびアミノ基を有するポリマーから誘導される構造を有するポリマーである。
本発明のシクロデキストリンポリマーにおいて、アミノ酸から誘導される構造の基礎となるアミノ酸は特に制限されず、各種のアミノ酸を用いることができる。アミノ酸としては、例えば、アルギニン(Arg)、アスパラギン(Asn)、アスパラギン酸(Asp)、システイン(Cys)、グルタミン酸(Glu)、リジン(Lys)などが挙げられ、これらのアミノ酸には光学異性体も含まれる。中でも、アミノ酸単位を構成するアミノ酸としては、リジンまたはグルタミン酸であることが好ましい。 本発明のシクロデキストリンポリマーにおいて、上記アミノ酸から誘導される構造は少なくとも1つ含まれていればよく、2つ以上を含むこともできる
アミノシクロデキストリンから誘導される構造の構成するシクロデキストリンには、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンのほかに、重合度の高いδ−シクロデキストリンやε−シクロデキストリンが含まれる。原料の入手のし易さや合成のし易さを考慮すると、α−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリンから誘導されるアミノシクロデキストリンであることが好ましく、β−シクロデキストリンから誘導されるアミノ−β−シクロデキストリンであることがさらに好ましい。
アミノシクロデキストリンは、下記に示す中空円錐台形状の立体構造(「蛋白質 核酸 酵素」Vol.41、No.9(1996)、第1407〜1414頁参照)で表わされるシクロデキストリン構造の上端部の一級水酸基側をアミノ基に置換することにより得られる。 以下、本明細書において、シクロデキストリン単位を「CD」または下記立体構造で表わす。
(化4)
Figure 2005290066
本発明のシクロデキストリンポリマーにおいて、上記アミノシクロデキストリンから誘導される構造は少なくとも1つ含まれていればよく、2つ以上を含むこともできる。
ヒドロキシカルボナフタレンから誘導される構造は、ナフタレンのいずれかの水素が水酸基およびカルボニル基で置換された化合物であり、水酸基とカルボニル基が結合される位置はナフタレン環のいずれであってもよい。CDの一級水酸基との位置関係や立体構造的安定性の観点からは2位と6位で置換されている化合物(6−ヒドロキシ−2−ナフトアミド)であることが好ましい。
本発明のシクロデキストリンポリマーにおいて、上記ヒドロキシカルボナフタレンから誘導される構造は少なくとも1つ含まれていればよく、2つ以上を含むこともできる。
ジカルボン酸およびその誘導体から誘導される構造を構成するジカルボン酸は特に限定されないが、アルキル鎖の長さと中間体の分離のしやすさの観点から、炭素数2〜20のコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シトラコン酸およびこれらの誘導体が挙げられ、中でもアジピン酸またはグルタル酸であることが好ましい。誘導体はカルボン酸、エステル、酸無水物などが含まれる。また、ジカルボン酸およびその誘導体は、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基,ブチル基)などが挙げられる。
本発明のシクロデキストリンポリマーにおいて、上記ジカルボン酸またはその誘導体から誘導される構造は少なくとも1つ含まれていればよく、2つ以上を含むこともできる。
アミノ基を有するポリマーから誘導される構造を構成するポリマーの種類は特に限定されないが、ポリアリルアミン、セルロース、キトサンおよびアクリルから誘導されるポリマーであることが好ましい。これらのポリマーは、置換基を有していてもよく、好ましい置換基としては上述のジカルボン酸で列記した置換基を挙げることができる。また、本発明のシクロデキストリンポリマーにおいて、上記アミノ基を有するポリマーから誘導される構造は少なくとも1つ含まれていればよく、2つ以上を含むこともできる。
本発明のシクロデキストリンポリマーは、上記の各構造を構成単位として有するが、本発明の効果を損なわない範囲で他の構成単位を含むこともできる。そのような構成単位としては、例えば、カルボキシル基を有するポリマーとジアミンとの組み合わせから誘導される構成単位が挙げられる。
本発明のシクロデキストリンポリマーは、上記の各構造から構成されるが、シクロデキストリンポリマーを構成するこれらの構造の配置は任意に決定することができる。好ましくは、ポリマーの一端にアミノシクロデキストリンから誘導される構成を有し、かつポリマーの他端にアミノ基を有するポリマーから誘導される構造を有する場合である。より好ましくは、アミノシクロデキストリン、アミノ酸、ジカルボン酸またはその誘導体およびアミノ基を有するポリマーから誘導される構造をこの順に有し、かつヒドロキシカルボナフタレンのカルボニル基がアミノシクロデキストリンのアミノ基またはアミノ酸のアミノ基に結合された構造である。
本発明のシクロデキストリンポリマーの構造を具体的に示せば、下記の構造からなるシクロデキストリンポリマーを例示できる。
(化5)
式(1)
Figure 2005290066
式(1)中、aおよびbは、1〜20のいずれかの整数である。aは、好ましくは1〜
4のいずれかの整数であり、さらに好ましくは3または4である。bは、好ましくは1〜20のいずれかの整数であり、さらに好ましくは5〜7のいずれかの整数である。
式(1)中、Yはポリアリルアミン、セルロース、キトサンまたはアクリルから誘導される構成単位であり、中でもポリアリルアミンが好ましい。またXは、下記式(2)または(3)で表わされる構造を有する。
(化6)
式(2)
Figure 2005290066
(化7)
式(3)
Figure 2005290066
式(3)中、βCDはβ−シクロデキストリンを表わし、cは1〜20のいずれかの整数であり、好ましくは、4〜12のいずれかの整数であり、さらに好ましくは4〜6のいずれかの整数である。
以下に、上記式(1)で表わされるシクロデキストリンポリマーの具体例を例示するが、本発明はこの具体例に限定されるものではない。
(化8)
(I)
Figure 2005290066
(化9)
(II)
Figure 2005290066
本発明のシクロデキストリンポリマーの分子量は、シクロデキストリンポリマーを構成する上記構造により異なるが、重量平均分子量で8000〜15000の範囲であることが適当であり、9000〜12000の範囲であることがより好ましく、9000〜10000の範囲であることがさらに好ましい。分子量が20000を越えると、水に溶解し難くなり、水に添加した場合に沈殿してしまう場合がある。また、分子量があまり大きくなると、溶液の粘度が高くなるため、サンプル水と混合するときに均一になり難い場合がある。一方、分子量の範囲は狭い方がセンサーとしての機能がより安定化されるため好ましい。
[水の汚染度の測定方法]
本発明の測定方法は、上述したシクロデキストリンポリマーを微量の汚染物質が溶存する水中に添加した後、該水に紫外線を照射するときに特定波長において蛍光を発することを利用する。
本発明の測定方法において、シクロデキストリンポリマー水溶液の濃度は、蛍光を測定し得る程度であり、1.0×10−6〜1.0×10−4Mであることが好ましく、1.0×10−5〜1.0×10−4Mであることがさらに好ましい。
紫外線照射は、通常の蛍光分析法で用いられる条件での紫外線および照射強度が用いられる。また本発明のシクロデキストリンポリマーの蛍光分析における特定波長は400nm前後である。
本発明の測定方法は、シクロデキストリン誘導体を微量の汚染物質が溶存する水中にさらに添加することができる。添加されるシクロデキストリン誘導体は特に制限されないが、前回出願(特願平11−295711号)したシクロデキストリン誘導体や本発明のシクロデキストリンポリマーの中間体を用いることが好ましい。具体的には、6−デオキシ−6−(6−ヒドロキシ−1−ナフトアミド)−β−シクロデキストリン、6−デオキシ−6−(2−ヒドロキシ−3−ナフトアミド)−β−シクロデキストリン、6−デオキシ−6−[4−(6−ヒドロキシ−1−ナフトアミド)ブチルアミノ]−β−シクロデキストリン、6−デオキシ−6−(6−ヒドロキシ−2−ナフトアミド)−β−シクロデキストリンおよびN−(5−(6−デオキシ−6−β−シクロデキストリンカルバモイル)−5−(6−ヒドロキシ−2−ナフトアミド)ペンチルアミンからなる群から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)シクロデキストリンポリマーの合成
以下のスキームに従ってシクロデキストリンを合成した。
(化10)
Figure 2005290066
(1)中間体:NH2−L−Lys(Boc)−βCDの合成
6−アミノβCD1.56gをDMF10mlに溶解し、N−α−フルオレニルメトキシカルボニル−N−ε−t−ブトキシカルボニル−L−リジン(Fmoc-L-Lys(Boc)-OH)0.77g、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)0.34gおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)0.22gを加え、0℃で2時間撹拌した後、室温で40時間反応させた。反応生成物を濾過後、アセトンによる再沈を行い、粗生成物を得た。化合物の同定はマススペクトルによって行った。続いて、この粗生成物を20%ピペリジン−DMF(v/v)8mlに溶解し、室温で30分間攪拌しつつ、Fmoc基を除去させ、その後、アセトンによる繰り返し再沈を行い、沈殿物を回収、乾燥し、白い粉末を得た。化合物の同定は、薄層クロマトグラフィー(TLC)およびマススペクトルを用いて行った。
(2)中間体:62NA−L−Lys(NH)−βCDの合成
NH2−L−Lys(Boc)−βCD粉末1.8gをDMF6mlに溶解し、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸0.49g、DCC0.45gおよびHOBt0.35gを加え、0℃で2時間反応させた後、室温で60時間反応させた。反応終了後、アセトンを用いて再沈させ、沈殿を回収、乾燥し、ベージュ−色粉末を得た。この粉末をトリフルオロ酢酸(TFA)8mlに溶解し、室温で1時間攪拌しつつ、t−ブトキシカルボニル(Boc)基を除去し、その後、ロータリーエバポレーターによってトリフルオロ酢酸(TFA)を取り除き、引き続きアセトンによる再沈を行い、白い粉末を得た。C−18を担体として用いた逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により精製し、ピンク色の固体0.76gを得た。化合物の同定はTLC、マススペクトルおよび1H−NMRを用いて行った。
(3)中間体:62NA−L−Lys(AA)−βCDの合成
62NA−L−Lys(NH2)−βCDの0.068gをDMF5mlに溶解し、アジピン酸モノエチル0.03g、DCC0.011gおよびHOBt0.0071gを加え、0℃で2時間撹拌し、その後、室温で25時間反応させた。反応液を濾過後、アセトンによる再沈を行い、白い粉末を得た。この白い粉末を1N(1M)NaOH0.8mlに溶解し、攪拌しつつ15時間室温で反応させ、1N(1M)HClで中和し、ロータリーエバポレーターによって乾固させ、水で溶解し、引き続き逆相HPLC法により精製した(カラム:C18;移動相:0.008%TFA/CHCN:0.1%TFA/HO=14/100、検出波長:320nm、流速:3mL/分)の溶離液を回収、濃縮し、最後に凍結乾燥することにより白い固体0.76gを得た。化合物の同定はTLC、マススペクトルおよび1H-NMRを用いて行った。
(4)62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCDの合成
62NA−L−Lys(AA)−βCDを水に溶解し、ポリアリルアミン塩酸塩(PAA・HCl)、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)およびジイソプロピルエチルアミン(DIEA)を加え、0℃で2時間撹拌し、その後、室温で120時間反応させた。限外濾過によって原料や縮合剤などを取り除いてエバポレーターによって乾燥し、0.013gのオレンジ色固体を得た。化合物の同定はTLC、元素分析によって行った。
[同定方法]
(1)TLC
TLCはMerck社のTLCプレート(シリカゲル60F254層厚0.25mm)を用い、下記展開溶媒を用いた。
濃アンモニア:酢酸エチル:2−プロパノール:水=1:3:5:4
光吸収単位であるナフトール単位は、展開したプレートにUVランプの光を当て、発光(蛍光)を肉眼で確認した。シクロデキストリン部分はアニス試薬(10%濃硫酸エタノール溶液とアニスアルデヒドエタノール溶液との1:1混合液)をプレートに吹き付け、ヒートガンで加熱して、紫色のスポットにより確認した。
=(化合物の移動距離)/(展開溶媒の展開距離)
(2)マススペクトル
マススペクトルは島津製作所のMALDI III−TOF質量分析機により測定した。
(3)H−NMR
H−NMRの測定は、VarianVXR−500S FT−NMRを用いて行った。
合成した中間体(62NA-L-Lys(AA)-βCD)および主体化合物(62NA-L-Lys(AA-PAA)-βCD)についての確認分析表は以下の通りである。
Figure 2005290066
[主体化合物の物性]
合成した62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCDは水によく溶けた。また、62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCDの水溶液に紫外線を照射すると蛍光を発現し、 波長440nm前後に蛍光スペクトルのピークを示した。
(実施例2)
下記化合物(1)〜(6)をゲスト化合物として、ホストである62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCD水溶液(濃度1.7×10−5M)に添加して、常法より紫外線を照射して、ホストの発現する蛍光強度を測定した。図1に化合物(3)〜(5)を添加した場合のΔI曲線を示す。図1中、ΔIはI−I0であり、I0とIはゲスト無添加および添加時における446nmにおける蛍光強度を示すものである。
(化11)
Figure 2005290066
(化12)
Figure 2005290066
(化13)
Figure 2005290066
(化14)
Figure 2005290066
(化15)
Figure 2005290066
(化16)
Figure 2005290066
図1よりシクロデキストリンポリマーのΔI曲線は、クロロホルム(化合物(3))の場合、添加量の増加に従って穏やかに降下した。また、四塩化炭素の場合、添加量の増加に従って急降下の傾向が見られた。これに対し、2−ジメチルイソボルネオール(化合物(4))の場合、添加量を増加してもΔI曲線はほぼ水平のままであった。なお、ジクロロメタン(化合物(1))、ジクロロエタン(化合物(2))およびジェオスミン(化合物(6))のΔI曲線は、2−ジメチルイソボルネオール(化合物(5))のΔI曲線と同じであったため、図1では省略した。
これより、シクロデキストリンポリマーは、水中にカビ臭物質(2−ジメチルイソボルネオールまたはジェオスミン)が存在していても、ハロゲン化物であるクロロホルムと四塩化炭素を選択的に認識して蛍光強度が減少するため、水中に含まれる塩素化物質の検出試薬として有用であることが分かる。
(実施例3)
実施例1で合成した62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCDについて、常法によりクロロホルムおよび四塩化炭素を添加した場合における蛍光強度に関する測定を行った。測定条件は、62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCDの濃度は1.7´10−5Mとなるように蒸留水に溶解し、25℃、励起波長(λex)を330nmとし、観察波長(λem)を446nmとした。
クロロホルムおよび四塩化炭素の濃度に伴う蛍光強度の変化を図2および図3に示す。
図2および図3に示すように、本発明のシクロデキストリンポリマーは、水中に溶存するクロロホルムおよび四塩化炭素の濃度に反比例して蛍光強度が小さくなる傾向がある。特に四塩化炭素の方が濃度の増加に伴う蛍光強度の低下が大きくなる傾向がある。
これより、本発明のシクロデキストリンポリマーは、四塩化炭素に対して高感度であることが分かる。
(実施例4)
実施例1で合成した62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCD(PAA62)とシクロデキストリン誘導体を併用した場合における、水中の汚染度の測定を行った。シクロデキストリン誘導体は、6−デオキシ−6−(6−ヒドロキシ−2−ナフトアミド)−β−シクロデキストリンを用いた。各化合物の濃度は、それぞれ1.7´10−5Mと1.0´10−4Mとした。結果を図4に示す。
図4より、本発明のシクロデキストリン(62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCD(PAA62)は、水中に含まれる塩素化物質に対して蛍光強度が減少した。これに対し、カビ臭物質は、シクロデキストリン誘導体(6−デオキシ−6−(6−ヒドロキシ−2−ナフトアミド)−β−シクロデキストリン)により蛍光強度が増加した。これより、本発明のシクロデキストリンとシクロデキストリン誘導体を併用することにより、水中に含まれる塩素化物質およびカビ臭物質を一目で検出できることが分かる。
本発明のシクロデキストリンポリマーは、水中に含まれる塩素化物質を選択的に検出できるため、水道水の浄化プロセスにおける吸着剤の投与時期や浄水カートリッジの交換時期を察知する手段として応用できる。また、コンピューターを用いてデータの分析管理を行うことにより、例えば、図5に示すようなシステマティックな汚染の測定方法としての利用が可能である。
62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCDの緩衝液中にハロゲン化物を添加して常法により紫外線を照射した場合における62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCDの発現する蛍光スペクトルの強度変化と各々の添加量との関係を示したグラフである。 クロロホルムの添加量に伴う62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCD水溶液の蛍光スペクトルの変化を示すグラフである。 四塩化炭素の添加に伴う62NA−L−Lys(AA−PAA)−βCD水溶液中の蛍光スペクトルの変化を示すグラフである。 本発明のシクロデキストリンポリマーとシクロデキストリン誘導体を併用した場合における蛍光強度の変化を示したグラフである。 本発明のシクロデキストリンポリマーを用いた水の汚染度の測定方法の応用例を説明するための概略図である。

Claims (7)

  1. アミノ酸、アミノシクロデキストリン、ヒドロキシカルボナフタレン、ジカルボン酸またはその誘導体およびアミノ基を有するポリマーから誘導される構造を有するシクロデキストリンポリマー。
  2. ポリマーの一端にアミノシクロデキストリンから誘導される構造を有し、かつポリマーの他端にアミノ基を有するポリマーから誘導される構造を有する請求項1に記載のシクロデキストリンポリマー。
  3. アミノシクロデキストリン、アミノ酸、ジカルボン酸またはその誘導体およびアミノ基を有するポリマーから誘導される構造をこの順に有し、かつヒドロキシカルボナフタレンのカルボニル基がアミノシクロデキストリンのアミノ基またはアミノ酸のアミノ基に結合された構造を有する請求項1に記載のシクロデキストリンポリマー。
  4. 下記式(1)で表わされる請求項1〜3のいずれか一項に記載のシクロデキストリンポリマー。
    (化1)
    式(1)
    Figure 2005290066
    式(1)中、aおよびbは、1〜20のいずれかの整数であり、Yはポリアリルアミン、セルロース、キトサンまたはアクリルから誘導される構造であり、Xは、下記式(2)または(3)で表わされる構造である。
    (化2)
    式(2)
    Figure 2005290066
    (化3)
    式(3)
    Figure 2005290066
    式(3)中、βCDはβ−シクロデキストリンを表わし、cは1〜20のいずれかの整数である。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のシクロデキストリンポリマーを微量の汚染物質が溶存する水中に添加した後、該水に紫外線を照射するときに特定波長において蛍光を発することを利用した水の汚染度の測定方法。
  6. シクロデキストリン誘導体を微量の汚染物質が溶存する水中にさらに添加する請求項5に記載の測定方法。
  7. 前記シクロデキストリン誘導体として、6−デオキシ−6−(6−ヒドロキシ−1−ナフトアミド)−β−シクロデキストリン、6−デオキシ−6−(2−ヒドロキシ−3−ナフトアミド)−β−シクロデキストリン、6−デオキシ−6−[4−(6−ヒドロキシ−1−ナフトアミド)ブチルアミノ]−β−シクロデキストリンおよび6−デオキシ−6−(6−ヒドロキシ−2−ナフトアミド)−β−シクロデキストリンからなる群から選ばれる少なくとも一種を用いる請求項5または6に記載の測定方法。
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